JPH07204743A - スプリングバック矯正方法 - Google Patents
スプリングバック矯正方法Info
- Publication number
- JPH07204743A JPH07204743A JP6211605A JP21160594A JPH07204743A JP H07204743 A JPH07204743 A JP H07204743A JP 6211605 A JP6211605 A JP 6211605A JP 21160594 A JP21160594 A JP 21160594A JP H07204743 A JPH07204743 A JP H07204743A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bending
- reverse
- springback
- forming
- curvature
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- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
- Straightening Metal Sheet-Like Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 プレス成形した成形品のスプリングバックを
効果的に矯正する矯正方法を提供する。 【構成】 成形品Wを成形した後、曲げ陵線cに沿って
成形曲げ方向と逆向きの逆曲げアール部を成形し、この
逆曲げアール部の両側に成形曲げ方向に曲る2ヵ所の正
曲げアール部を連接せし、この2ヵ所の正曲げアール部
の曲率と曲げ角をそれぞれR1,θ1、R3,θ3、逆曲げ
アール部の曲率と曲げ角をR2,θ2、加工硬化指数をn
とした場合に、R2 1-n・θ2=R1 1-n・θ1+R3 1-n・θ
3が成り立つようにする。また、予めスプリングバック
量を予測し、これからR1、R2、R3を求める。
効果的に矯正する矯正方法を提供する。 【構成】 成形品Wを成形した後、曲げ陵線cに沿って
成形曲げ方向と逆向きの逆曲げアール部を成形し、この
逆曲げアール部の両側に成形曲げ方向に曲る2ヵ所の正
曲げアール部を連接せし、この2ヵ所の正曲げアール部
の曲率と曲げ角をそれぞれR1,θ1、R3,θ3、逆曲げ
アール部の曲率と曲げ角をR2,θ2、加工硬化指数をn
とした場合に、R2 1-n・θ2=R1 1-n・θ1+R3 1-n・θ
3が成り立つようにする。また、予めスプリングバック
量を予測し、これからR1、R2、R3を求める。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレス成形した成形品の
スプリングバックを矯正するようにしたスプリングバッ
グ矯正方法に関する。
スプリングバックを矯正するようにしたスプリングバッ
グ矯正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プレス成形した成形品にはスプリングバ
ックが生じ、このスプリングバックが大きいと形状精度
が低下する。係るスプリングバックを防止するため、従
来にあっては予めスプリングバック量を見越してやや過
大な曲げ角で成形する見込成形とか、成形後に曲げ陵線
をバーナー等で加熱して軟化させる方法とか、或いは特
公平4−4047号公報に開示されるように曲げ陵線を
鍛圧気味にプレスする方法が採用されている。
ックが生じ、このスプリングバックが大きいと形状精度
が低下する。係るスプリングバックを防止するため、従
来にあっては予めスプリングバック量を見越してやや過
大な曲げ角で成形する見込成形とか、成形後に曲げ陵線
をバーナー等で加熱して軟化させる方法とか、或いは特
公平4−4047号公報に開示されるように曲げ陵線を
鍛圧気味にプレスする方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
見込成形の場合、成形品形状によっては適用できないこ
とがあり、バーナー等による加熱では工数がかかるとい
う問題があった。また、特公平4−4047号公報の場
合は、成形品のほぼ全体をダイで拘束する必要があるこ
とから、その後の仕上げ工数が増加する等の問題があっ
た。
見込成形の場合、成形品形状によっては適用できないこ
とがあり、バーナー等による加熱では工数がかかるとい
う問題があった。また、特公平4−4047号公報の場
合は、成形品のほぼ全体をダイで拘束する必要があるこ
とから、その後の仕上げ工数が増加する等の問題があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、成形品の曲げ陵線に沿って成形曲げ方向と逆
向きの逆曲げアール部を成形するようにした。また、逆
曲げアール部を成形することで、該逆曲げアール部の両
側に成形曲げ方向の2ヵ所の正曲げアール部を連接せし
め、この2ヵ所の正曲げアール部の曲率と曲げ角を夫々
R1,θ1、R3,θ3にするとともに、前記逆曲げアール
部の曲率と曲げ角をR2,θ2とし、加工硬化指数をnと
した場合に、R2 1-n・θ2=R1 1-n・θ1+R3 1-n・θ3
が成り立つようにした。
本発明は、成形品の曲げ陵線に沿って成形曲げ方向と逆
向きの逆曲げアール部を成形するようにした。また、逆
曲げアール部を成形することで、該逆曲げアール部の両
側に成形曲げ方向の2ヵ所の正曲げアール部を連接せし
め、この2ヵ所の正曲げアール部の曲率と曲げ角を夫々
R1,θ1、R3,θ3にするとともに、前記逆曲げアール
部の曲率と曲げ角をR2,θ2とし、加工硬化指数をnと
した場合に、R2 1-n・θ2=R1 1-n・θ1+R3 1-n・θ3
が成り立つようにした。
【0005】また、プレス成形した成形品のスプリング
バック量Δθを予測(FEM等の手法により)した後、
成形品の曲げ陵線に沿って成形曲げ方向と逆向きの逆曲
げアール部を成形することで、該逆曲げアール部の両側
に成形曲げ方向に曲る2ヵ所の正曲げアール部を連接せ
しめ、この2ヵ所の正曲げアール部の曲率と曲げ角を夫
々R1,θ1、R3,θ3、前記逆曲げアール部の曲率と曲
げ角をR2,θ2、加工硬化指数をn、加工硬化係数を
F、ヤング率をE、板厚をt0とした場合に、所定の理
論式に基づいてスプリングバック量ΔθからR1、R2、
R3を算出し、逆曲げアール部の成形を行うようにし
た。
バック量Δθを予測(FEM等の手法により)した後、
成形品の曲げ陵線に沿って成形曲げ方向と逆向きの逆曲
げアール部を成形することで、該逆曲げアール部の両側
に成形曲げ方向に曲る2ヵ所の正曲げアール部を連接せ
しめ、この2ヵ所の正曲げアール部の曲率と曲げ角を夫
々R1,θ1、R3,θ3、前記逆曲げアール部の曲率と曲
げ角をR2,θ2、加工硬化指数をn、加工硬化係数を
F、ヤング率をE、板厚をt0とした場合に、所定の理
論式に基づいてスプリングバック量ΔθからR1、R2、
R3を算出し、逆曲げアール部の成形を行うようにし
た。
【0006】
【作用】成形曲げ方向と逆向きの逆曲げアール部を成形
することで、逆向きのスプリングバックを生じさせバラ
ンスを図る。この際、R2 1-n・θ2=R1 1-n・θ1+R3
1-n・θ3を満足させることで、理論上最適のバランスを
図ることができる。
することで、逆向きのスプリングバックを生じさせバラ
ンスを図る。この際、R2 1-n・θ2=R1 1-n・θ1+R3
1-n・θ3を満足させることで、理論上最適のバランスを
図ることができる。
【0007】ここで、上記理論式の求め方は、材料が加
工硬化材であり、塑性応力σとひずみεの関係がn乗硬
化則(σ=Fεn)に従うものとして(F、nは材料定
数)、塑性加工時に生じる板厚方向の塑性応力σ分布に
釣合う理論上の曲げモーメントMを求め、次にスプリン
グバックは外力を取り除いた変形量であることから、同
部に逆曲げモーメント(−M)を弾性的に負荷した場合
の曲げ角度をスプリングバック量Δθとして求め、この
Δθ=0を満足する式として求めているが、一般的に通
常の成形においてはスプリングバックが発生した時点で
対応しており、予測されるスプリングバック量に基づい
て逆向きの曲げアールの成形を行うのがより効果的であ
り、また、適切に矯正できる。
工硬化材であり、塑性応力σとひずみεの関係がn乗硬
化則(σ=Fεn)に従うものとして(F、nは材料定
数)、塑性加工時に生じる板厚方向の塑性応力σ分布に
釣合う理論上の曲げモーメントMを求め、次にスプリン
グバックは外力を取り除いた変形量であることから、同
部に逆曲げモーメント(−M)を弾性的に負荷した場合
の曲げ角度をスプリングバック量Δθとして求め、この
Δθ=0を満足する式として求めているが、一般的に通
常の成形においてはスプリングバックが発生した時点で
対応しており、予測されるスプリングバック量に基づい
て逆向きの曲げアールの成形を行うのがより効果的であ
り、また、適切に矯正できる。
【0008】そこで、プレス成形した成形品の実際のス
プリングバック量Δθを予測(FEM等の手法により)
した後、このスプリングバック量Δθに基づいて、2ヵ
所の正曲げアール部の曲率R1、R3と、1ヵ所の逆曲げ
アール部の曲率R2を求めるようにした。
プリングバック量Δθを予測(FEM等の手法により)
した後、このスプリングバック量Δθに基づいて、2ヵ
所の正曲げアール部の曲率R1、R3と、1ヵ所の逆曲げ
アール部の曲率R2を求めるようにした。
【0009】
【実施例】以下に本発明のスプリングバック矯正方法に
ついて添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は本
発明に係る矯正方法の工程図、図2及び図3は本方法の
原理を説明した図である。
ついて添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は本
発明に係る矯正方法の工程図、図2及び図3は本方法の
原理を説明した図である。
【0010】一般にプレス加工によって曲げ成形した
際、型から解放すると曲げ角が減少するスプリングバッ
クが生じる。そこで、本発明は図1(イ)に示すよう
に、例えば絞り成形によって成形品Wを成形した後、
(ロ)に示すように、曲げ陵線cに沿ってR成形し、
(イ)の段階で生じていたスプリングバックモーメント
Mと逆のモーメントを発生させて釣り合わせようとする
ものである。
際、型から解放すると曲げ角が減少するスプリングバッ
クが生じる。そこで、本発明は図1(イ)に示すよう
に、例えば絞り成形によって成形品Wを成形した後、
(ロ)に示すように、曲げ陵線cに沿ってR成形し、
(イ)の段階で生じていたスプリングバックモーメント
Mと逆のモーメントを発生させて釣り合わせようとする
ものである。
【0011】このため、例えば図2に示すように、単純
曲げ成形において大きな曲げ半径Rで加工した時のスプ
リングバックモーメントを(MR)とした場合に、これ
と反対方向に小さな曲げ半径rを成形して逆方向のスプ
リングバックモーメント(−Mr)を生じさせた場合に
ついて考察する。
曲げ成形において大きな曲げ半径Rで加工した時のスプ
リングバックモーメントを(MR)とした場合に、これ
と反対方向に小さな曲げ半径rを成形して逆方向のスプ
リングバックモーメント(−Mr)を生じさせた場合に
ついて考察する。
【0012】ここで、材料の塑性応力σとひずみε関係
がσ=Fεn(Fは加工硬化係数)で表される加工硬化
材であり、且つ平面ひずみ状態(2次元問題)であると
仮定した場合に、曲げモーメントMRによるスプリング
バック量ΔθRは一般的に次のような式で表される。
がσ=Fεn(Fは加工硬化係数)で表される加工硬化
材であり、且つ平面ひずみ状態(2次元問題)であると
仮定した場合に、曲げモーメントMRによるスプリング
バック量ΔθRは一般的に次のような式で表される。
【0013】
【数2】
【0014】ここで、nは加工硬化指数(n値)、Fは
加工硬化係数(F値)、Eはヤング率、t0は板厚、θR
は曲げ角度である。そこで、前記の大半径Rの成形と小
半径rの成形を組合わせた場合のスプリングバック量Δ
θは次式のように表される。
加工硬化係数(F値)、Eはヤング率、t0は板厚、θR
は曲げ角度である。そこで、前記の大半径Rの成形と小
半径rの成形を組合わせた場合のスプリングバック量Δ
θは次式のように表される。
【0015】
【数3】
【0016】ここで、θRは大半径の曲げ角、ΔθRは曲
げモーメントMRによって生じるスプリングバック量で
あり、θrは小半径の曲げ角、Δθrは曲げモーメント−
Mrによって生じるスプリングバック量である。そし
て、大半径Rと小半径rのつなぎ部分のスプリングバッ
ク量を無視した場合に、両者を組合わせたスプリングバ
ック量Δθを0にする条件は次式のようになる。
げモーメントMRによって生じるスプリングバック量で
あり、θrは小半径の曲げ角、Δθrは曲げモーメント−
Mrによって生じるスプリングバック量である。そし
て、大半径Rと小半径rのつなぎ部分のスプリングバッ
ク量を無視した場合に、両者を組合わせたスプリングバ
ック量Δθを0にする条件は次式のようになる。
【0017】
【数4】
【0018】次に、以上のような考え方を図3に示すよ
うな丸ビード断面に適用した場合を考える。この際、こ
の断面形状にはr1、r2、r3の曲率半径を持った合計
3ヵ所の曲げアール部が形成され、中央の曲げアール部
の曲げ方向が両側2ヵ所の曲げアール部の曲げ方向に対
して逆向きにされるが、この場合A点を垂直方向に拘束
してC点のスプリングバック量Δθを前述の考え方に従
って計算すると、次式のようになる。
うな丸ビード断面に適用した場合を考える。この際、こ
の断面形状にはr1、r2、r3の曲率半径を持った合計
3ヵ所の曲げアール部が形成され、中央の曲げアール部
の曲げ方向が両側2ヵ所の曲げアール部の曲げ方向に対
して逆向きにされるが、この場合A点を垂直方向に拘束
してC点のスプリングバック量Δθを前述の考え方に従
って計算すると、次式のようになる。
【0019】
【数5】
【0020】つまり、スプリングバック量Δθを0にす
るには、r1 1-n・θr1−r2 1-n・θr2+r3 1-n・θr3=
0にすれば良い。
るには、r1 1-n・θr1−r2 1-n・θr2+r3 1-n・θr3=
0にすれば良い。
【0021】そこで、本発明の場合も図1(イ)で絞り
成形した成形品Wを型から取り出した後、(ハ)に示す
ような曲率半径R1、R2、R3を持ったパンチ、ダイを
使用してアール成形を行い、R2 1-n・θ2=R1 1-n・θ1
+R3 1-n・θ3を満足させるように成形する。ここで
R1、R2、R3は曲率半径、θ1、θ2、θ3は曲げ角、n
は加工硬化指数である。
成形した成形品Wを型から取り出した後、(ハ)に示す
ような曲率半径R1、R2、R3を持ったパンチ、ダイを
使用してアール成形を行い、R2 1-n・θ2=R1 1-n・θ1
+R3 1-n・θ3を満足させるように成形する。ここで
R1、R2、R3は曲率半径、θ1、θ2、θ3は曲げ角、n
は加工硬化指数である。
【0022】そして、鋼板(SPC)、アルミ板を使用
して、例えば絞り深さ30mm、加工速度25spmで加工
した成形品に対して、上記条件を満足するように逆曲げ
アール部を成形してスプリングバック量を測定したとこ
ろ、いずれも100%の改善率δが得られ、充分効果が
あることが確認された。
して、例えば絞り深さ30mm、加工速度25spmで加工
した成形品に対して、上記条件を満足するように逆曲げ
アール部を成形してスプリングバック量を測定したとこ
ろ、いずれも100%の改善率δが得られ、充分効果が
あることが確認された。
【0023】ここで、改善率δとはプレス成形直後のス
プリングバック角をθ1、逆曲げアール部成形後のスプ
リングバック角をθ2とすると、δ=1−θ2/θ1で表
されるものである。
プリングバック角をθ1、逆曲げアール部成形後のスプ
リングバック角をθ2とすると、δ=1−θ2/θ1で表
されるものである。
【0024】ところで、以上のようなスプリングバック
量Δθを求める式は、塑性加工時に生じる板厚方向の塑
性応力σ分布に釣合う理論上のスプリングバックモーメ
ントMを求め、このスプリングバックモーメントMを逆
向きに弾性的に負荷した場合の曲げ角度として理論的に
算出しているが、実際の成形においてはスプリングバッ
クが発生した時点で対応するのが普通である。
量Δθを求める式は、塑性加工時に生じる板厚方向の塑
性応力σ分布に釣合う理論上のスプリングバックモーメ
ントMを求め、このスプリングバックモーメントMを逆
向きに弾性的に負荷した場合の曲げ角度として理論的に
算出しているが、実際の成形においてはスプリングバッ
クが発生した時点で対応するのが普通である。
【0025】すなわち、図4(A)のように成形品Wに
曲げ加工した場合、(B)の左図に示すように、所望の
折曲げ角度から遠ざかる方向にスプリングバック(+Δ
θ)する場合と、(C)に示すように、所望の折曲げ角
度に近づく方向にスプリングゴー(−Δθ)する場合の
2つのケースがあり、ケースごとによって曲率半径
R1、R2、R3の組合わせを変えるのが好ましい。
曲げ加工した場合、(B)の左図に示すように、所望の
折曲げ角度から遠ざかる方向にスプリングバック(+Δ
θ)する場合と、(C)に示すように、所望の折曲げ角
度に近づく方向にスプリングゴー(−Δθ)する場合の
2つのケースがあり、ケースごとによって曲率半径
R1、R2、R3の組合わせを変えるのが好ましい。
【0026】つまり、今、折曲げ陵線cの中央部に逆曲
げ加工して、正曲げアール部のR1とR3が等しいとした
場合、(B)に示すようにスプリングバック(+Δθ)
を矯正するためには2R1<R2とし、(C)に示すよう
にスプリングゴー(−Δθ)を矯正するためには2R1
>R2としなければならない。
げ加工して、正曲げアール部のR1とR3が等しいとした
場合、(B)に示すようにスプリングバック(+Δθ)
を矯正するためには2R1<R2とし、(C)に示すよう
にスプリングゴー(−Δθ)を矯正するためには2R1
>R2としなければならない。
【0027】そして、かかる曲率半径R1、R2、R3の
適切な組合わせを求めるためには、実際のスプリングバ
ック量Δθを測定しなければならない。そこで、本案で
は、予めプレス成形した成形品Wのスプリングバック量
Δθを予測し、このスプリングバック量Δθを次式に代
入して適切な曲率半径R1、R2、R3の組合わせを求め
るようにしている。
適切な組合わせを求めるためには、実際のスプリングバ
ック量Δθを測定しなければならない。そこで、本案で
は、予めプレス成形した成形品Wのスプリングバック量
Δθを予測し、このスプリングバック量Δθを次式に代
入して適切な曲率半径R1、R2、R3の組合わせを求め
るようにしている。
【0028】
【数1】
【0029】そして、以上のような矯正方法によって適
切にスプリングバックを矯正することができる。
切にスプリングバックを矯正することができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明のスプリングバッ
ク矯正方法は、プレス成形した成形品のスプリングバッ
クを矯正するため、成形品の曲げ陵線に沿って成形曲げ
方向と逆向きの曲げアール部を成形し、積極的に逆モー
メントを発生させるようにしたので有効にスプリングバ
ックを除去することができる。しかも、曲げアール部の
成形だけで済むため、仕上げの工数がかからない。この
際、プレス成形した成形品のスプリングバック量は予め
計算しておいてその値から正曲げアール部と逆曲げアー
ル部の曲率半径を求めるようにしていることから、スプ
リングバックを適切に矯正することができる。
ク矯正方法は、プレス成形した成形品のスプリングバッ
クを矯正するため、成形品の曲げ陵線に沿って成形曲げ
方向と逆向きの曲げアール部を成形し、積極的に逆モー
メントを発生させるようにしたので有効にスプリングバ
ックを除去することができる。しかも、曲げアール部の
成形だけで済むため、仕上げの工数がかからない。この
際、プレス成形した成形品のスプリングバック量は予め
計算しておいてその値から正曲げアール部と逆曲げアー
ル部の曲率半径を求めるようにしていることから、スプ
リングバックを適切に矯正することができる。
【図1】本発明の矯正方法の工程図
【図2】本発明の矯正方法の原理を説明する図
【図3】同本発明の矯正方法の原理を説明する図
【図4】作用図
W…成形品、c…曲げ陵線、M,MR,Mr…スプリング
バックモーメント、R1、R2、R3…曲率半径、θ1、θ
2、θ3…曲げ角。
バックモーメント、R1、R2、R3…曲率半径、θ1、θ
2、θ3…曲げ角。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【数6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木山 啓 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 若林 徹也 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 プレス成形した成形品のスプリングバッ
クを矯正する矯正方法において、前記成形品の曲げ陵線
に沿って成形曲げ方向と逆向きの逆曲げアール部を成形
することを特徴とするスプリングバック矯正方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のスプリングバック矯正
方法において、前記逆曲げアール部を成形することで、
該逆曲げアール部の両側に成形曲げ方向に曲がる2ヵ所
の正曲げアール部を連接せしめ、この2ヵ所の正曲げア
ール部の曲率と曲げ角を夫々R1,θ1、R3,θ3にし、
前記逆曲げアール部の曲率と曲げ角をR2,θ2にし、加
工硬化指数をnとした場合に、R2 1-n・θ2=R1 1-n・
θ1+R3 1-n・θ3が成り立つようにしたことを特徴とす
るスプリングバック矯正方法。 - 【請求項3】 プレス成形した成形品のスプリングバッ
ク量Δθを予測した後、成形品の曲げ陵線に沿って成形
曲げ方向と逆向きの逆曲げアール部を成形することで、
該逆曲げアール部の両側に成形曲げ方向に曲る2ヵ所の
正曲げアール部を連接せしめ、この2ヵ所の正曲げアー
ル部の曲率と曲げ角を夫々R1,θ1、R3,θ3、前記逆
曲げアール部の曲率と曲げ角をR2,θ2、加工硬化指数
をn、加工硬化係数をF、ヤング率をE、板厚をt0と
した場合に、次式に基づいて前記スプリングバック量Δ
θからR1、R2、R3を算出し、逆曲げアール部の成形
を行うことを特徴とするスプリングバック矯正方法。 【数1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21160594A JP3473868B2 (ja) | 1993-11-30 | 1994-09-05 | スプリングバック矯正方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-300018 | 1993-11-30 | ||
JP30001893 | 1993-11-30 | ||
JP21160594A JP3473868B2 (ja) | 1993-11-30 | 1994-09-05 | スプリングバック矯正方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07204743A true JPH07204743A (ja) | 1995-08-08 |
JP3473868B2 JP3473868B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=26518738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21160594A Expired - Fee Related JP3473868B2 (ja) | 1993-11-30 | 1994-09-05 | スプリングバック矯正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3473868B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001062519A (ja) * | 1999-08-25 | 2001-03-13 | Toyota Motor Corp | 金属パイプ曲げ加工方法および金属製曲がりパイプ |
JP2001087816A (ja) * | 1999-07-22 | 2001-04-03 | Kobe Steel Ltd | プレス成形部材およびプレス成形方法 |
US6748788B2 (en) | 2001-09-26 | 2004-06-15 | Kobe Steel, Ltd. | Method for bending metal plate |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7343766B2 (ja) * | 2019-10-09 | 2023-09-13 | 日本製鉄株式会社 | プレス成形用金型及びプレス成形装置 |
-
1994
- 1994-09-05 JP JP21160594A patent/JP3473868B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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