JPH07204481A - 原液希釈装置および方法 - Google Patents

原液希釈装置および方法

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JPH07204481A
JPH07204481A JP363894A JP363894A JPH07204481A JP H07204481 A JPH07204481 A JP H07204481A JP 363894 A JP363894 A JP 363894A JP 363894 A JP363894 A JP 363894A JP H07204481 A JPH07204481 A JP H07204481A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】原液と希釈液が導入され底部液を調合循環ポン
プにより上部に水平方向へ噴出させるノズルと下部に上
斜方向へ噴出させるノズルを有する調合槽を用い、超音
波流量計及び自動流量調節弁により原液と希釈液を規定
の量並びに比率で調合槽内に導入し、超音波連続濃度計
により調合槽からの調合液の濃度を連続的に検知して濃
度調整を行う原液希釈装置および方法。 【効果】調合槽において均一な調合液が極めて短時間に
得られるので希釈装置が小型化される。また超音波流量
計および超音波連続濃度計を使用することにより高精度
の目的とする濃度の調合液が迅速に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体製造工程
でポジ型レジストを現像する際に用いられる現像液を製
造するためなどに用いられる原液希釈装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポジ型レジスト用アルカリ系現像
液は、殆どの場合において現像液メーカーが所定の濃度
に調整し、半導体メーカーに供給されている。これは半
導体工場で現像液の濃度を非常に高い精度で維持管理す
ることが困難なことと、現像液希釈装置が比較的大きい
ため工場内にこれを収めることが難しいことによる。こ
れらの問題に対して特開昭64−27624号には現像
液の導電率測定による自動希釈装置が提案されている。
また特開平5−216241号には濃度測定を自動滴定
装置により行う自動希釈装置が提案されている。また超
音波濃度計については、特開昭53−76888号に超
音波発信器からの情報を温度補正して濃度を測定するこ
とが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭64−2762
4号の自動希釈装置では非導電性液体に適用できず、ま
た希釈液濃度の測定精度が十分でない。特開平5−21
6241号の場合では測定精度が高いが、測定時間を含
む調合時間をかなり必要とするため稀釈装置が大きくな
るという課題を有する。本発明の目的は、取扱が容易で
調合精度が十分高く、且つ短時間で調合できる稀釈装置
を開発し、半導体工場など現像液を使用する側において
現像原液の希釈を容易に行うことのできるようにする原
液希釈装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記の如き課
題を有する原液稀釈装置について鋭意検討した結果、
調合槽に特殊な二つのノズルを取り付けてジェツト流で
混合することにより極めてコンパクトな装置で短時間で
均一に原液を稀釈されること、超音波流量計により瞬
時的に正確な流量が検知されることから、原液および稀
釈液の流量を精密に制御できること、および超音波連
続濃度計により瞬時的に高精度の濃度が検知されること
から高精度の濃度の調合液が短時間で容易に得られるこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0005】即ち本発明は、原液と希釈液が導入され、
底部液を調合循環ポンプにより、上部に水平方向へ噴出
させるノズルと、下部に上斜方向へ噴出させるノズルを
有する調合槽を用いることを特徴とする原液希釈装置で
ある。またこの原液希釈装置において、超音波流量計及
び自動流量調節弁により原液と希釈液を規定の量並びに
比率で調合槽内に導入すること、および超音波連続濃度
計により調合槽からの調合液の濃度を連続的に検知し濃
度調整を行うことなども本発明に含まれる。
【0006】本発明において希釈される原液には種々の
化学薬品の溶液が用いられ、特に限定されない。また希
釈液にはその用途に応じた純度の水や有機溶媒などが用
いられる。例えば現像原液から現像液を製造する場合に
は、アルカリ溶液を超純水で希釈される。なおこのよう
に現像液を半導体工場で製造する場合には、現像原液を
運搬用容器(キャニスタ)により工場に供給し、加圧し
た不活性ガスによって原液槽に移送する方式が採られ
る。
【0007】本発明の原液希釈装置において、始めに速
やかに調合操作に入るために、先ず原液槽の原液と稀釈
液を自動流量調節弁により所定の流量及び比率で調合槽
に導入する。この原液と稀釈液の流量は超音波流量計に
より測定し、自動流量調節弁により原液と希釈液を規定
の量並びに比率で調合槽内に導入する。自動流量調節弁
は原液と稀釈液の自動比率設定器を用いて調整すること
が好ましい。また調合液の濃度を稀釈液で最終的に調製
するために、原液と稀釈液の比率は目的とする濃度より
若干高い濃度となるような比率とする。
【0008】次に調合槽内の液を底部から調合循環ポン
プで抜き出して調合槽内に設けられた特殊な二つのノズ
ルにより強力な乱流ジェットと同伴流を槽内に生じさせ
る。すなわち調合槽下部のノズルにより上斜方向に循環
液の一部を噴射し、循環液の残部を調合槽上部のノズル
により水平方向に噴射する。この下部ノズルの噴射方向
は調合槽の形状によるが、通常、水平方向に対して60
〜80゜の角度、好ましくは70〜75゜の角度で上方
に向けて噴射する。またノズルの高さは、上部ノズルを
調合槽の液面より30〜50mm低くし、下部ノズルを
底部出口ノズルの上端より50〜100mm高い位置と
する。
【0009】本発明において調合槽内にジェット流を生
じさせるために、上部および下部ノズル出口部での流速
を5〜30m/s、好ましくは10〜20m/sであ
る。下部ノズルからの流れは槽内の上斜方向に強力な乱
流ジェット及び同伴流を形成させ、槽内全体を淀みなく
混合攪拌する。また上部ノズルからの流れは一般に最も
混合し難い液面付近にジェット流を形成させるもので、
これにより液面付近も他の部分と同様に均一な混合状態
となる。
【0010】上部ノズルからの循環液量(TF)と下部
ノズルからの循環液量(DF)の流量比(TF/DF)
は、0.1〜1.0、好ましくは0.2〜0.5の範囲
である。また調合槽における混合攪拌を最も効果的にす
るために、液面までの高さHと内径Dの比(H/D)を
1.5〜3.0、好ましくは1.8〜2.5の範囲と
する。これにより供給液は極めて早く完全混合状態に達
するので、コンパクトな調合槽で均一な混合が迅速に得
られる。
【0011】本発明において調合液は循環ラインより一
部ブランチされた液が超音波連続濃度計へ送られ、連続
的にその濃度及び濃度変化を測定する。超音波連続濃度
計は濃度変化を瞬間的に連続的に測定することができる
ので、原液を目的とする濃度に極めて短時間で高精度の
希釈を行うことができる。なお初期の希釈濃度の設定値
を目的とする濃度より若干高くし、濃度が安定した時点
で目標値との濃度差をシーケンサー演算器などで計算
し、不足分の希釈液を最終濃度調整用の微量流量調節弁
にて供給すれば、希釈濃度の精度を高めることができ
る。
【0012】なお超音波連続濃度計は温度補正等を行う
ことによって、極めて高精度の濃度が連続的に測定され
る。測定液は通常、調合循環ポンプの吐出ラインから分
岐して超音波連続濃度計に送られ、同ポンプの吸入ライ
ンに戻されるが、この分岐点の前にフィルターを設ける
ことにより調合液中のパーテクル(微細なダスト)が除
去されると共に混合が促進される。調合液は所望の濃度
範囲となり安定したら循環ポンプを利用して製品槽に移
送される。調合循環ポンプ調合液および移送ポンプには
循環液量の急激な変動を無くし、操作段階に応じてリニ
アに循環を増減するためインバーターコントロールが用
いられる。
【0013】製品槽からの調合液は製品移送ポンプによ
り使用場所に送られるが、製品移送ポンプの吐出ライン
の一部を分岐して製品槽に循環し、製品槽においても調
合槽と同様に該製品槽の下部で底部液を上斜方向へ噴出
させれば、製品槽において更に均一な濃度が維持される
ことになる。また製品移送ポンプの吐出ラインにも製品
フィルターを設置して製品槽に循環させればパーテクル
が除去され、混合が促進される。なお製品移送ポンプの
吐出ラインからの一部の液を超音波連続濃度計へ送り製
品調合液の濃度の管理が行われる。
【0014】
【実施例】第1図は本発明の原液希釈装置による、現像
原液を半導体工場で希釈する装置の系統図の一例を示
す。本装置は2個のキャニスター11および12、原液槽1
5、原液の供給ライン17、原液自動流量調節弁18、希釈
液である (超) 純水の供給ライン21および24、純水自動
流量調節弁23、純水微量流量調節弁25、調合槽31、調合
循環ポンプ33、調合循環フィルター34、調合循環ライン
36および37、製品槽41、製品移送ポンプ43、製品移送フ
ィルター44、製品循環ライン45、窒素シールライン81、
加圧窒素ライン84、超音波連続濃度計53及びこれらの各
機器を接続する配管類、電気計装類などによって構成さ
れている。
【0015】本装置で現像原液はキャニスター(200リッ
ターの運搬用容器 2基)により供給される。キャニスタ
ー(11又は12)の原液は加圧窒素ライン(85又は86)の
窒素により加圧され、原液槽15及び原液フィルター16を
経由して調合槽31に入る。キャニスター(11又は12)は
片方が完全に空になり、原液槽15内に窒素ガスが入りレ
ベルが下がったことをレベルセンサー61が確認した後、
自動的に他方のキャニスターに切り替わるようにする。
原液槽15のレベルの復帰は、窒素ガスを排ガスライン71
より抜くことにより行われる。
【0016】原液供給ライン17には、原液超音波流量計
56と原液自動流量調節弁18が設けられており調合槽31に
供給される。また希釈液である純水は、純水ライン21よ
り純水フィルター22を経由して純水超音波流量計57及び
純水自動流量調節弁23により流量を調整されながら調合
槽31へ供給される。なお原液は純水超音波流量計57及び
純水自動流量調節弁23との比例制御で原液を調合槽31に
供給される。
【0017】調合槽31へ供給された原液及び純水は、所
定の量に達した時点で供給を停止され、調合循環ポンプ
33により調合循環ライン36および37を通り循環される。
調合槽31は内径0.4m、高さ1.2mの円筒容器であり、底部
より80mmの高さに内径8.5mmの上部ノズルが設置され、
底部より 980mmの高さに内径 5.0 mm の下部ノズルが設
置されている。上部ノズルからの噴出速度は10.6m/
s、下部ノズルからの噴出速度は11.0m/sとする。な
お図2に各ノズルの形状を示し、図3に調合槽の内部攪
拌流の状況を示す。下部ノズルの角度は水平方向に対し
て74°である。
【0018】調合循環ポンプ33の吐出ラインには調合循
環フィルター34が設置されており、ミキシング効果を有
する。調合槽31では下部ノズルからの流れは槽内斜方向
に強力な乱流ジェット及び同伴流を形成させ、槽内全体
を淀みなく混合攪拌する。又、上部ノズルからの流れは
一般に最も混合し難い液面付近にジェット流を形成させ
るもので、これにより液面付近は他の部分と同様に均一
な混合状態となる。
【0019】また調合循環ポンプ33の吐出ラインには超
音波連続濃度計53へ連続的に微量の循環液を供給する調
合液サンプリングライン51がある。調合液サンプリング
ライン51の液は連続的に濃度が測定された後、調合液サ
ンプリングの戻りライン52より調合循環ライン32へ戻さ
れる。調合液濃度が安定した時点で超音波連続濃度計53
により測定された濃度に対して所定の濃度になるために
必要な純水量をシーケンサーにより計算し、純水微量流
量計58及び純水微量調節弁25により純水が供給され最終
濃度調整が行われる。最終濃度調整が行われた後も超音
波連続濃度計53により連続的に濃度を測定し、所定の濃
度範囲で濃度が安定していることが確認される。
【0020】調合液が所定の濃度範囲になった時点で、
調合液は自動切替弁35および38により調合液移送ライン
39を通り製品槽41へ送られる。なお調合循環ポンプ33及
び製品移送ポンプ43には循環液量の急激な変動を無く
し、操作段階に応じてリニアに循環を増減するためにイ
ンバーターコントロールが採用される。製品槽41へ入っ
た現像液は所定の液面高さに達したところで製品移送ポ
ンプ43により製品フィルター44を経由し循環され、製品
循環ライン45を経て下部に設置されたノズルから調合槽
と同様に上斜方向に噴射される。
【0021】製品移送ポンプ43の吐出ライン42には、調
合循環ポンプ33の吐出ラインと同様に製品調合液を超音
波連続濃度計53に連続的に送る製品サンプリングライン
54があり、製品槽41内の製品調合液が常に規定の濃度範
囲であることが確認される。超音波連続濃度計53を出た
現像液は、製品サンプリング戻りライン55を通り製品循
環ライン42へ戻る。なお超音波連続濃度計53は調合液と
製品調合液用にそれぞれ独立したセルを使用し、一方に
異常を生じた時点で調合シーテンスを停止し、警報を発
すると共に自動切替弁46が閉止する機構が用いられる。
【0022】製品槽41の液レベルは、ダイヤフラム式差
圧液面計63により管理され、所定の液レベルを維持する
ように調合頻度が自動的に調整される。なお本実施例に
おける現像液は、外気と接触すると空気中の酸素や炭酸
ガスを吸収したり反応を起こして劣化するので、調合槽
31及び製品槽41の気相部には窒素シールライン81よりの
均圧ライン82および83が接続されている。
【0023】
【発明の効果】本発明の原液希釈装置では、2個の特殊
ノズルを備えた調合槽を用いることにより、均一な調合
液が極めて短時間に得られるので希釈装置が小型化され
る。また超音波流量計を用いることにより流量の変動を
瞬時的に正確に捕らえることができ、更に超音波連続濃
度計を使用することにより瞬時的に調合液の濃度及び濃
度変化を高精度で捕らえることができるので、高精度の
濃度調整を容易に行うことができ、目的とする調合液が
迅速に得られる。従って本発明により、例えば現像液の
使用側である半導体工場などにおいて、既設工場内の一
部空間を使用するだけで十分なスペースで、且つ取扱い
が容易で高精度の現像液が短時間に得られる自動希釈装
置を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】系統図 本発明の実施例における原液希釈装置の装置系統図の一
例である。
【図2】断面図 調合槽の上部および下部に設置されたノズルの断面図を
示す。
【図3】平面図および側面図 調合槽の内部攪拌流の状況を示す平面図および側面図で
ある。
【符号の説明】
11、12 キャニスター (運搬用容器) 15 原液槽 21 純水 (希釈液) 供給ライン 23 純水自動流量調節弁 25 純水微量流量調節弁 31 調合槽 33 調合循環ポンプ 34 調合循環フィルター 41 製品槽 43 製品移送ポンプ 44 製品移送フィルター 53 超音波連続濃度計 81 窒素シールライン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原液と希釈液が導入され、底部液を調合
    循環ポンプにより、上部に水平方向へ噴出させるノズル
    と、下部に上斜方向へ噴出させるノズルを有する調合槽
    を用いることを特徴とする原液希釈装置。
  2. 【請求項2】 超音波流量計及び自動流量調節弁により
    原液と希釈液を規定の量並びに比率で調合槽内に導入す
    る請求項1の原液希釈装置。
  3. 【請求項3】 超音波連続濃度計により調合槽からの調
    合液の濃度を連続的に検知し、濃度調整を行う請求項1
    の原液希釈装置。
  4. 【請求項4】 調合槽からの調合液を製品槽に導入し、
    調合液移送ポンプにより該製品槽の下部で底部液を上斜
    方向へ噴出させる請求項1の原液希釈装置。
  5. 【請求項5】 原液と希釈液が導入され底部液を調合循
    環ポンプにより上部に水平方向へ噴出させるノズルと下
    部に上斜方向へ噴出させるノズルを有する調合槽を用
    い、超音波流量計及び自動流量調節弁により原液と希釈
    液を規定の量並びに比率で調合槽内に導入し、超音波連
    続濃度計により調合槽からの調合液の濃度を連続的に検
    知して濃度調整を行うことを特徴とする原液希釈方法。
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