JPH07204302A - ゴルフシャフト - Google Patents

ゴルフシャフト

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Publication number
JPH07204302A
JPH07204302A JP6001590A JP159094A JPH07204302A JP H07204302 A JPH07204302 A JP H07204302A JP 6001590 A JP6001590 A JP 6001590A JP 159094 A JP159094 A JP 159094A JP H07204302 A JPH07204302 A JP H07204302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
diamond thin
fiber
coated
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6001590A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Awano
康彦 阿波野
Mitsuhiro Inoue
光弘 井上
Teruhiko Iwata
輝彦 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP6001590A priority Critical patent/JPH07204302A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴルフシャフトの剛性を変えずに曲げや捩じ
り等の変形によるダイヤモンド薄膜の剥離発生の減少を
図る。 【構成】 繊維強化樹脂製のゴルフシャフトであって、
繊維1の表面をダイヤモンド薄膜2で被覆した後のダイ
アモンド薄膜被覆繊維3を用いて巻付け成形したゴルフ
シャフト4。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化樹脂製からな
るゴルフシャフトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ダイヤモンド薄膜を工業的に合成
することが可能となり、これをゴルフクラブの材料とし
て用いる試みが行われるようになった。従来、この種の
ゴルフクラブとしては、ゴルフクラブ用シャフト(以
下、シャフトという)やゴルフクラブ用ヘッド(以下、
ヘッドという)の表面をダイヤモンドで被覆することに
より、シャフトの剛性を高めたり、ヘッドの耐摩耗性を
向上させるようにしたものが知られいる(例えば、特開
平3−244475号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、ダイヤモンドで被覆される部分はシャフ
トあるいはヘッドの表面側のみに限られており、シャフ
トやヘッドの表面をダイヤモンドで被覆することで耐摩
耗性を向上させる効果はあるものの、曲げや捩じり等の
変形を生じた場合、ダイヤモンドの被覆表面にき裂が生
じ易いという問題点があった。
【0004】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、ダイヤモンドの持つ剛性の高さを生かしつつ、
曲げや捩じり等の変形によるダイアモンド薄膜の剥離が
起こりにくいゴルフシャフトを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるゴルフシャフトは、繊維強化樹脂製
のゴルフシャフトであって、表面をダイヤモンド薄膜で
被覆した繊維に樹脂を含浸して巻付け成形したものであ
る。
【0006】上記の表面をダイヤモンド薄膜で被覆した
繊維を巻付けて成形する層は、ダイヤモンド薄膜の剥離
がより起こりにくいようにするために、複数の層構成か
らなるシャフトの内層側に形成するのが望ましい。
【0007】また、上記表面をダイヤモンド薄膜で被覆
した繊維は、シャフトに対する巻付け区間の長さ及び巻
き角度(配向角度)の設定が任意にできることから、フ
ィラメントワインディング法で巻付けるのが好ましい。
【0008】本発明におけるシャフトは、表面をダイヤ
モンド薄膜で被覆した繊維だけからなる繊維強化樹脂製
のもの、あるいは、表面をダイヤモンド薄膜で被覆した
繊維とダイヤモンド薄膜で被覆しない繊維とを併用する
ようにしてもよい。また、一般的に繊維強化樹脂製から
なるシャフトの場合はその強度上から複数の層から構成
されることから、表面をダイヤモンド薄膜で被覆した繊
維は、樹脂を含浸したこの繊維をマンドレルに直接巻付
けてダイヤモンド薄膜で被覆した繊維の層がシャフトの
内層側に位置するようにしてもよいし、また、予めマン
ドレルにダイアモンド薄膜を溶射していない繊維に樹脂
を含浸して内層を形成した後、この内層の上にダイヤモ
ンド薄膜で被覆した繊維の層を最外層として形成する
か、あるいはダイヤモンド薄膜で被覆した繊維の層を中
間層としてもよい。
【0009】ダイヤモンド薄膜の合成は、CVD法(化
学蒸着法)で行う。このCVD法としては、熱フィラメ
ントCVD法,マイクロ波プラズマCVD法,高周波プ
ラズマCVD法,直流熱プラズマCVD法等がある。ま
た、ダイヤモンド薄膜は、シャフトで用いる繊維そのも
のを基板に見立てて析出させる。このため、ここで使用
する繊維は、ダイヤモンド薄膜析出の際の基板温度(最
低でも800℃程度以上)に耐え得る必要がある。ま
た、繊維には表面処理を施さずにそのまま使用する。繊
維の送り側と巻取り側のボビンはチャンバーの中に納め
ておき、繊維を送って析出させる場所を変えられるよう
にする。
【0010】表面をダイヤモンド薄膜で被覆した繊維は
樹脂を含浸した後、フィラメントワインディング法によ
って巻付けられる。このとき、巻付ける区間の長さ及び
巻き角度は(0°〜90°未満の範囲において)任意に
設定できるが、ダイアモンド薄膜が繊維表面から剥離す
るのを防止するためには45°以下であることが望まし
い。
【0011】
【作用】ダイヤモンドの弾性率は純鉄の5倍程度あり、
本発明によれば、直径が小さい繊維自体をダイヤモンド
薄膜で被覆した繊維を用いてシャフトを形成するため、
ダイヤモンドの破壊靱性が向上し、シャフトの表面側を
ダイヤモンドで被覆する従来技術に比べて、曲げや捩じ
り等の変形によるダイヤモンド薄膜の剥離が起こりにく
くなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図1乃至図2
を参照して詳細に説明する。
【0013】図1(a)は本発明によるゴルフシャフト
の製造工程を示し、ダイヤモンド薄膜を被覆した繊維の
巻付け状態を示す説明図、図1(b)は図1(a)の製
造工程により成形したゴルフシャフトの一実施例を示す
シャフトの中心軸と平行方向の断面図、図2は繊維への
ダイヤモンド薄膜析出を行う装置の概略図である。
【0014】まず、ダイヤモンド薄膜で被覆した繊維の
製造は、熱プラズマジェットCVD法により、図2に示
す装置を用いて繊維1へダイヤモンド薄膜を析出させ、
被覆を行った。この方法はCVD法の中では最も膜の析
出速度が速いとされている(最高で毎時1mmに近
い)。なお、ダイヤモンド薄膜の合成中はチャンバー1
0内は密閉されている。
【0015】繊維1としてはグラファイト(東邦レーヨ
ン(株)製、HMS63−6K)を用いた。1回に析出
を行える繊維1の長さは最長50mmであるため、繊維
1をボビン15を回して順次送り、析出させる繊維の部
分をプラズマ溶射に設定した。なお、図2中において、
11はプラズマトーチ、12は陽極、13は陰極、14
は電極を冷却する冷却水である。表1に熱プラズマジェ
ットCVD法によるダイヤモンドの薄膜合成の条件を示
す。
【0016】
【表1】
【0017】次に、上記のように製造したダイヤモンド
薄膜を被覆した後の繊維を用いてのゴルフシャフトの成
形について図1により説明する。まず、マンドレルにエ
ポキシ樹脂を含浸したダイヤモンド薄膜被覆しない炭素
繊維(東レ(株)製、M40J−6K×3本)をフィラ
メントワインディング法により巻き角度(配向角度)4
5°で7往復巻付けて形成した図1(b)中に示す内層
5(第1層)と、この内層5の上にエポキシ樹脂を含浸
したダイヤモンド薄膜被覆しない炭素繊維(東レ(株)
製、T700−12K×3本)をフィラメントワインデ
ィング法により巻き角度10°で10往復巻付けて形成
した図1(b)中に示す中間層6(第2層)を形成し
た。
【0018】さらに、この中間層6の上に今度は図1
(a)に示すように、前記で製造した繊維1の表面をダ
イヤモンド薄膜2で被覆したダイヤモンド薄膜被覆繊維
3(1本)にエポキシ樹脂を含浸させて、フィラメント
ワインディング法により巻き角度θ=10°で10往復
巻付けて外層7(第3層)を形成し、最後に樹脂を硬化
させて、図1(b)に示す細径側の内径5.5mm,外径
8.5mm、太径側の内径13.5mm,外径15.5mm、
全長が1145mmで、外層7側の繊維のみがダイヤモン
ド薄膜で被覆されたウッド用のゴルフシャフト4を製造
した。
【0019】上記により製造した外層側の繊維がダイヤ
モンド薄膜で被覆された実施例のゴルフシャフト4を装
着したクラブと、比較例としてシャフトの外表面をダイ
ヤモンドで被覆した従来シャフトを装着したクラブとの
特性を表2に示す。なお、比較例は薄膜被覆しない炭素
繊維だけを巻付けて製造したものであり、上記実施例中
における内層5(第1層)の上に、エポキシ樹脂を含浸
した炭素繊維(東レ(株)製、T700−12K×3
本)をフィラメントワインディング法により巻き角度1
0°で20往復巻付けて形成した第2層との2層構成の
ゴルフシャフト(但し、シャフトにおける細径側の内径
と外径、及び太径側の内径と外径は実施例のものと同寸
法)として、第2層の表面をダイヤモンド薄膜で被覆し
たものである。この表2から明らかなように、本発明に
よるゴルフシャフトを用いたゴルフクラブは、シャフト
の表面をダイヤモンド薄膜で被覆した従来のゴルフクラ
ブに比べ、フレックスは略同等で、ダイヤモンド薄膜の
剥離発生の割合が少ないということがわかる。
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明のゴルフシャフトは、表面をダイ
ヤモンド薄膜で被覆した繊維を巻付けて成形するので、
剛性は従来品と略同程度であるが、曲げや捩じり等の変
形によるダイヤモンド薄膜の剥離が生じにくい。
【0022】また、表面をダイヤモンド薄膜で被覆した
繊維を巻付けて成形する層を、複数の層構成からなるシ
ャフトの内層側に位置するように形成すれば、ダイヤモ
ンド薄膜の剥離がさらに起こりにくくなる。
【0023】さらに、表面をダイヤモンド薄膜で被覆し
た繊維をフィラメントワインディング法で巻付けるよう
にすれば、シャフトに対する巻付け区間の長さ及び巻き
角度(配向角度)の設定が任意にできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明によるゴルフシャフトの製
造工程を示し、ダイヤモンド薄膜を被覆した繊維の巻付
け状態を示す説明図、図1(b)は図1(a)の製造工
程により成形したゴルフシャフトの一実施例を示すシャ
フトの中心軸と平行方向の断面図である。
【図2】繊維へのダイヤモンド薄膜析出を行う装置の概
略図である。
【符号の説明】
1…繊維 2…ダイヤモ
ンド薄膜 3…ダイヤモンド薄膜被覆繊維 4…ゴルフシ
ャフト 5…内層(第1層) 6…中間層
(第2層) 7…外層(第3層) 10…チャンバ
ー 11…プラズマトーチ 12…陽極 13…陰極 14…冷却水 15…ボビン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂製のゴルフシャフトであっ
    て、表面をダイヤモンド薄膜で被覆した繊維に樹脂を含
    浸して巻付け成形したことを特徴とするゴルフシャフ
    ト。
  2. 【請求項2】 表面をダイヤモンド薄膜で被覆した繊維
    を巻付けて成形した層が内層側に形成されてなる請求項
    1記載のゴルフシャフト。
  3. 【請求項3】 表面をダイヤモンド薄膜で被覆した繊維
    がフィラメントワインディング法で巻付けられたもので
    ある請求項1又は2記載のゴルフシャフト。
JP6001590A 1994-01-12 1994-01-12 ゴルフシャフト Pending JPH07204302A (ja)

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JP6001590A JPH07204302A (ja) 1994-01-12 1994-01-12 ゴルフシャフト

Applications Claiming Priority (1)

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JP6001590A JPH07204302A (ja) 1994-01-12 1994-01-12 ゴルフシャフト

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JPH07204302A true JPH07204302A (ja) 1995-08-08

Family

ID=11505733

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JP6001590A Pending JPH07204302A (ja) 1994-01-12 1994-01-12 ゴルフシャフト

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JP (1) JPH07204302A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006340865A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Sri Sports Ltd テニスラケットフレーム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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