JP3717235B2 - 釣り竿用竿体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面装飾を施した釣り竿用竿体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の表面装飾を施した釣り竿用竿体として、従来、炭素系強化繊維にエポキシ等の熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグを、マンドレルに巻回して竿素材を形成するとともに、竿素材の外周面に成形用のポリエステル若しくはポリプロピレン等の成形テープをラセン状に巻回して焼成し、焼成後成形テープを剥がし、成形テープを剥がした竿素材の外周面を平滑にする仕上げ加工を施してその仕上げ加工後塗装を施して樹脂の塗装層を形成していた。
上記した仕上げ加工としては、一般的には、成形テープによって竿素材の表面に付けられた螺旋状の凹凸を取り去りその表面を平滑化(凹凸を均す)すると同時にその平滑面に塗料ののりを良くするために粗面化を施すべく、センタレス研磨機(ベルトサンダー研磨機を含む)によって研磨加工を施すとともに、その後、塗装を行う方法を採っていた。
このように凹凸面を平滑にするのは、凹凸面を残した儘塗装を行うと、凸面部の塗装厚が十分に確保できず、塗装ムラを生じることが多々有る為であり、均一な厚さで塗装を施すためには、上記したような仕上げ工程を必要としていた。
そして、前記した仕上げを行った後塗装を施して形成した塗装層に物理蒸着によって金属製の干渉薄膜層を形成して、表面装飾を施していた。
上記したものは、炭素系強化繊維を含むプリプレグ層と金属製の干渉薄膜層との間に樹脂層を設けて、例えば、炭素系強化繊維を含むプリプレグ層に直接金属製の干渉薄膜層を設けた場合に起こる電食現象を回避することを目的としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記仕上げ加工方法を採る場合には、凸部内に位置する強化繊維を切断して、竿体自体の強度低下を招くことが多く、また、凹部と凸部とでの塗装ムラを無くす為には、膜厚を厚めにする必要があるが、それが竿体自体の重量増加の原因となり易い面がある。
したがって、塗装厚は勢い薄くなりがちであり、塗装厚が薄くなると塗装ムラが出来やすく、絶縁性能に支障を来すこともあった。つまり、炭素繊維製のプリプレグと物理蒸着層との間に樹脂製の塗装層を設けて絶縁層とするだけでは、絶縁性能の面で十分ではなかった。
請求項1に係る発明の目的は、絶縁性能を十分に発揮できるものでありながら、軽量化を図ることのできる釣り竿用竿体を提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
請求項1にかかる発明による特徴構成は、炭素系強化繊維と樹脂とからなる下プリプレグ層と通電性の少ない又は通電性のない強化繊維と樹脂とからなる上プリプレグ層とで竿素材を形成し、その竿素材における上プリプレグ層の螺旋状凹凸外周面に直接、光線の干渉を利用して発色する金属製の干渉薄膜層を積層してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0005】
〔作用〕
つまり、絶縁層として設けられるものが、ガラス繊維製でありかつプリプレグシートであるので、塗装を施す場合に比べて厚みを均一にでき、厚みムラのない分だけ絶縁性能が高い。
しかも、塗装を施す場合のように塗装ムラを考慮して厚くする必要がないので、軽量化を図れ、かつ、螺旋状凹凸外周面に研磨加工等を施す必要もなく、強化繊維の切損は少なくなり強度低下を招かない。
【0006】
〔効果〕
その結果、干渉薄膜層によって表面装飾効果において塗装面に比較しても遜色なく、かつ、強度面での向上を図りながら、持ち重りのしない扱い易い竿を提供することができるにいたった。
さらには、ガラス等で代表される通電性の少ない強化繊維も炭素系強化繊維に匹敵する弾性率を有しているので、通電性の少ない強化繊維を使用したプリプレグで炭素系強化繊維を使用したプリプレグを代用させることができ、電食を防止する為の専用の層を設ける必要もない。
【0007】
請求項2にかかる発明の目的は、絶縁性能を従来より高めながら、最外層面をより平滑にする釣り竿用竿体を提供する点にある。
【0008】
〔構成〕
請求項2にかかる発明による特徴構成は、炭素系強化繊維と樹脂とからなる下プリプレグ層と通電性の少ない又は通電性のない強化繊維と樹脂とからなる上プリプレグ層とで竿素材を形成し、その竿素材における上プリプレグ層の螺旋状凹凸外周面に樹脂製の塗装層を形成するとともに、前記塗装層の外面に形成した平滑加工面に光線の干渉を利用して発色する金属製の干渉薄膜層を積層してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0009】
〔作用〕
つまり、上プリプレグ層と塗装層とが絶縁層を形成するので、この部分の厚みが上プリプレグ層だけの場合に比べて厚くなり電食防止効果を高めることができる。
しかも、上プリプレグ層のみで元々電食防止効果が高いので、樹脂層においては外面を平滑にするだけのものに機能を絞ることができ、厚みムラが起こることに留意する必要はない。
これによって、干渉薄膜層の外面も平滑面にできる効果がある。
【0010】
〔効果〕
その結果、電食防止効果が高く、外面の平滑度が高いところから仕上げの研磨塗装等が容易に行える竿を提供できるに至った。
請求項3にかかる発明の目的は、請求項1にかかる発明に対応した釣り竿用竿体を効率よく製造する方法を提案する点にある。
【0011】
〔構成〕
請求項3にかかる発明の特徴構成は、炭素系強化繊維に樹脂を含浸させて形成したプリプレグの複数層と通電性の少ない又は通電性のない強化繊維に樹脂を含浸させて形成したプリプレグとを重合巻回して形成した竿素材の外周面に、細幅の成形テープを竿素材の軸芯方向に沿って螺旋状に巻回し、このテープを巻回した状態の竿素材を焼成し、焼成後テープを剥離して、前記竿素材の表面に残った螺旋状の凹凸外周面に直接、物理的又は化学的蒸着方法によって金属製の蒸着物を付着させて、光線の干渉を利用して発色する干渉薄膜層を形成する点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0012】
〔作用・効果〕
つまり、プリプレグを複数層に巻回する工程より焼成後テープを剥離するまでの過程は、一般的竿体の製造工程であるからここでは特に説明はしない。但し、炭素系強化繊維を備えたプリプレグとガラス系強化繊維を備えたプリプレグとを重合わせて一体成形する。したがって、電食防止層を形成するに塗装の場合のように、別工程で行う必要がなく、竿素材を形成する過程で同時に達成できるので、製造工程の短縮化を図ることができる。
そして、干渉薄膜層を形成するに、薄膜材を蒸着する方法をとるので、塗装に比較して薄い厚みであっても全体にムラなく施すことができて、軽量で装飾性に富んだ竿体を提供できるに至った。
【0013】
請求項4にかかる発明の目的は、請求項2にかかる発明に対応した釣り竿用竿体を効率よく製造する方法を提案する点にある。
【0014】
〔構成〕
請求項4にかかる発明による特徴構成は、炭素系強化繊維に樹脂を含浸させて形成したプリプレグの複数層とガラス系強化繊維に樹脂を含浸させて形成したプリプレグとを重合巻回して形成した竿素材の外周面に、細幅の成形テープを竿素材の軸芯方向に沿って螺旋状に巻回し、このテープを巻回した状態の竿素材を焼成し、焼成後テープを剥離して、前記竿素材の表面に残った螺旋状の凹凸外周面に塗装を施して樹脂製の塗装面を形成し、この塗装外面に研磨作用を施した後に、物理的又は化学的蒸着方法によって金属製の蒸着物を付着させて、光線の干渉を利用して発色する干渉薄膜層を形成する点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0015】
〔作用・効果〕
樹脂層を形成するのに、電食防止効果についてはあまり気を配る必要がないので、この塗装層の外面を平滑にできるだけの厚みを持つように塗装を施せばよい。
請求項5にかかる発明の目的は、干渉薄膜層による意匠感等を高める釣り竿用竿体を提供する点にある。
【0016】
請求項5にかかる発明による特徴構成は、請求項1、2、3、又は、4にかかる発明による構成において、前記干渉薄膜層が異なる蒸着物を堆積させた上下二層からなるものであり、上下二層の内の下層は蒸着物としてクロムを、上層は蒸着物として酸化チタンを使用するものである点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0017】
〔作用・効果〕
単一層では得られない発色が得られるとともに、耐食性、耐侯性、耐熱性等を考慮して、下層にクロム層を配して耐食性或いは密着性の高い構成をとりながら、耐侯性、耐熱性等に優れた酸化チタンを上層に配置することにより、意匠面でも優れたものにでき、上層に使用する蒸着物と下層に使用する蒸着物とを選定して組み合わせて使用でき、単一層ではできない効果を発揮する竿体を提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、引き揃えた炭素系強化繊維に樹脂を含有させたプリプレグを4層に積層し、さらに、クロス状のガラス系強化繊維に樹脂を含有させたプリプレグを1層配置し、これらを巻回して竿素材を形成するとともに、この竿素材の外面に物理蒸着によって金属製の干渉薄膜層を形成し、ガラス系強化繊維に樹脂を含有させたプリプレグで炭素系強化繊維を有するプリプレグと金属製の干渉薄膜層との境界での電食を防止することのできる釣り竿を提供する。
【0019】
クロス状のガラス系強化繊維に樹脂を含有させたプリプレグと金属製の干渉薄膜層との間に樹脂製の塗装層を設けると、電食防止効果が高く、かつ、樹脂製の塗装層の外面を平滑な研磨を行うことができ、塗装層に積層される干渉薄膜層の外面を平滑にできる。
【0020】
ガラス系強化繊維に樹脂を含有させたプリプレグとしてはクロスでなく、引き揃えでもよい。
【0021】
【実施例】
図1に示すように、マンドレル1を使用して竿体を形成する方法について、順を追って説明する。
▲1▼ 図1に示すように、周方向に炭素系の強化繊維2を引き揃えその強化繊維2にエポキシ系の熱硬化性樹脂3を含浸させたプリプレグ4を第1層としてマンドレル1に巻き付ける。
▲2▼ 図1に示すように、軸芯方向に炭素系の強化繊維2を引き揃えその強化繊維2にエポキシ系の熱硬化性樹脂3を含浸させたプリプレグ4を第2層として巻き付ける。
▲3▼ 図1に示すように、更に、周方向に炭素系の強化繊維2を引き揃えその強化繊維2にエポキシ系の熱硬化性樹脂3を含浸させたプリプレグ4を第3層として巻き付ける。
▲4▼ 図1に示すように、更に、軸芯方向に炭素系の強化繊維2を引き揃えその強化繊維2にエポキシ系の熱硬化性樹脂3を含浸させたプリプレグ4を第4層として巻き付ける。
▲5▼ 図1に示すように、クロス状に配置したガラス系の強化繊維(例えば、通電性の少ない又は通電性のない強化繊維の一例)2にエポキシ系の熱硬化性樹脂3を含浸させたプリプレグ4を第5層として巻き付け、竿素材5を形成する。
上記したプリプレグにおいては、第1層から第4層までの炭素系の強化繊維2を使用したプリプレグ層を下プリプレグ層といい、第5層のガラス系の強化繊維2を使用したプリプレグ層を上プリプレグ層という。
上記した各層をマンドレル1に巻き付けるには、プリプレグ4を定盤上にセットしておき、プリプレグ4の一端を加熱処理してマンドレル1を載せ付けてプリプレグ4をマンドレル1に巻き付けて成形する。
▲6▼ 図2に示すように、最外層の外周面にスパイラル状にポリエステル等の成形テープ6を巻回し、その巻回して成形した竿素材5を、図3に示すように、焼成炉7に入れて焼成処理する。
▲7▼ 焼成後、図4に示すように、成形テープ6を剥離して後竿素材5を所定長さに裁断して、次のような装飾加工を施す。
▲8▼ 図5に示すように、真空チャンバー10内に竿素材5を載置し、ルツボ11内の蒸着物を抵抗式加熱器12で加熱蒸発させて、竿素材5の螺旋状の凹凸外周面5Aに付着させ、光線の干渉を利用して発色する干渉薄膜層8を形成する。
干渉薄膜層8は上下二層8A,8Bからなり、後記するように、異なる蒸着物を蒸着して構成される。その蒸着法としては、同一真空チャンバー10内に複数のルツボ11を設けて行ってもよいが、図5に示す装置を複数個並設するものであってもよい。
【0022】
干渉薄膜層8の厚みは1ミクロン以下であり望ましくは0.4〜0.8ミクロン、前記した螺旋状の凹凸外周面5Aが呈する鋸歯状断面に沿って均一な厚みを維持する状態で堆積される。図10に示すように、この干渉薄膜層8に到達した光線は、上層8Aの表面に反射される光線R1と、上下層8A,8Bの境界層で反射される光線R2と、下層8Bと凹凸外周面5Aとの境界層で反射されるR3とが干渉して、虹色の発色を呈する。干渉薄膜層8が単一層であれば、光線の干渉によって消滅する光線の持つ色とは補色関係にあるものが発色するが、多層膜となっているので、螺旋状の凹凸外周面5Aに反射して虹色の発色を呈するのではないかと考えられる。尚、下層8Bに蒸着される蒸着物はクロムであり、上層8Aに蒸着される蒸着物は酸化チタンである。但し、異なる蒸着物、例えば、アルミナ、モリブデン等を使用でき、これらは物理的蒸着法としてスパッタリング、窒化クロム等を使用する場合にはイオンプレーティングを使用できる。
竿体の装飾として、酸化珪素等を使用するならば、化学的蒸着法を使用することができる。
【0023】
次に、第5層を形成するガラス系強化繊維2を使用したプリプレグについて説明する。
質量はガラスクロスが25g/m2 でエポキシ樹脂が26g/m2 であり、合わせて41g/m2 という軽いものであり、厚みは30ミクロンである。
鮎竿を参考にして各竿の装飾層について説明する。
図11に示すように、1番竿としての穂先竿13、2番竿〜7番竿までの中竿14、8番竿としての元上15、9番竿としての元竿16とで、釣り竿としての纏まった鮎竿を形成する。ここに、1番竿から9番竿までの各竿を竿体と称する。
▲1▼ 穂先竿13においては、図6に示すように、全長に亘って竿体の螺旋状の凹凸外周面5Aに直接干渉薄膜層8を形成する。
尚、図6から図9まで、及び、図11における符号bは、螺旋状の凹凸外周面5Aに直接干渉薄膜層8を形成している部分を指す。
▲2▼ 中竿14においては、玉口部分を除いて螺旋状の凹凸外周面5Aに直接干渉薄膜層8を形成する。玉口部分においては、下地塗装を施す。つまり、図7に示すように、螺旋状凹凸外周面5Aに対して、(バフ研磨を行った後、クリア塗装とその後のサンダー研磨とを二度繰り返し、さらに、)クリア塗装を行って塗装層9を形成しそのさらに外面に、干渉薄膜層8を形成する。上記したカッコ書き部分は省略される場合もある。
このように干渉薄膜層8の下に、塗装層9を施している部分をaと表す。
▲3▼ 元上15においては、図8に示すように、全長に亘って前記した塗装層9とその外側に干渉薄膜層8を形成する。干渉薄膜層8のさらに外面にはクリアー塗装層を形成する。
▲4▼ 元竿16においては、図9に示すように、全長に亘って前記した塗装層9とその外側に干渉薄膜層8及びクリアー塗装層19を形成するとともに、さらに、後半部に滑り止め塗装層18を形成する。
前記したaのものに滑り止め塗装層8を施した部分をcとする。
【0024】
〔別実施例〕
▲1▼ 干渉薄膜層8としては、上下二層8A,8Bで構成したが、一層であってもよい。勿論、蒸着物もクロム又は酸化チタンのいずれでもよい。
▲2▼ 干渉薄膜層8としては、螺旋状の凹凸外周面5Aに沿って、蒸着物を堆積させたが、凹凸外周面5Aと関係なく、干渉薄膜層8の外面を緩円錐台状に形成してもよい。これによって、薄膜層8の厚みが各部で異なり、虹色の発色を行わせやすい。
▲3▼ ガラス系の強化繊維2を使用した第5層と、第6層を形成する干渉薄膜層8との間に樹脂製の塗装層9を設けてもよい。この場合には、図7で示すように、第5層の表面は鋸歯状の凹凸面をそのままで塗装を施し、その塗装層9の外面を平滑面に仕上げ、その上に物理蒸着を行って干渉薄膜層8を形成する方法と、図8で示すように、第5層の表面を平滑に仕上げ加工し、その上に塗装層9を施しその塗装層9の表面も平滑に仕上げ加工して、その上から干渉薄膜層8を設ける方法との二様の方法が採用できる。
▲4▼ 干渉薄膜層8の表面にクリア塗装層19を設けてあるが、竿の軽量化を図る等の目的から、干渉薄膜層8を最外層として構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】マンドレルに第1層から第5層を巻き付ける状態を示す側面図
【図2】成形テープを巻回する状態を示す斜視図
【図3】竿素材を焼成する状態を示す側面図
【図4】成形テープを剥離する状態を示す側面図
【図5】竿素材に干渉薄膜層を形成する状態を示す作用図
【図6】穂先竿の干渉薄膜層を示す縦断側面図
【図7】中竿の干渉薄膜層を示す縦断側面図
【図8】元上の干渉薄膜層を示す縦断側面図
【図9】元竿の干渉薄膜層を示す縦断側面図
【図10】干渉薄膜層における光線の反射状態を示す縦断側面図
【図11】鮎竿を構成する各竿体を示す分解側面図
【符号の説明】
2 強化繊維
3 樹脂
4 プリプレグ
5 竿素材
5A 螺旋状の凹凸外周面
6 成形テープ
8 干渉薄膜層
8A 上層
8B 下層
9 塗装層
Claims (5)
- 炭素系強化繊維と樹脂とからなる下プリプレグ層と通電性の少ない又は通電性のない強化繊維と樹脂とからなる上プリプレグ層とで竿素材を形成し、その竿素材における上プリプレグ層の螺旋状凹凸外周面に直接、光線の干渉を利用して発色する金属製の干渉薄膜層を積層してある釣り竿用竿体。
- 炭素系強化繊維と樹脂とからなる下プリプレグ層と通電性の少ない又は通電性のない強化繊維と樹脂とからなる上プリプレグ層とで竿素材を形成し、その竿素材における上プリプレグ層の螺旋状凹凸外周面に樹脂製の塗装層を形成するとともに、前記塗装層の外面に形成した平滑加工面に光線の干渉を利用して発色する金属製の干渉薄膜層を積層してある釣り竿用竿体。
- 炭素系強化繊維に樹脂を含浸させて形成したプリプレグの複数層と通電性の少ない又は通電性のない強化繊維に樹脂を含浸させて形成したプリプレグとを重合巻回して形成した竿素材の外周面に、細幅の成形テープを竿素材の軸芯方向に沿って螺旋状に巻回し、このテープを巻回した状態の竿素材を焼成し、焼成後テープを剥離して、前記竿素材の表面に残った螺旋状の凹凸外周面に直接、物理的又は化学的蒸着方法によって金属製の蒸着物を付着させて、光線の干渉を利用して発色する干渉薄膜層を形成する釣り竿用竿体の製造方法。
- 炭素系強化繊維に樹脂を含浸させて形成したプリプレグの複数層とガラス系強化繊維に樹脂を含浸させて形成したプリプレグとを重合巻回して形成した竿素材の外周面に、細幅の成形テープを竿素材の軸芯方向に沿って螺旋状に巻回し、このテープを巻回した状態の竿素材を焼成し、焼成後テープを剥離して、前記竿素材の表面に残った螺旋状の凹凸外周面に塗装を施して樹脂製の塗装面を形成し、この塗装外面に研磨作用を施した後に、物理的又は化学的蒸着方法によって金属製の蒸着物を付着させて、光線の干渉を利用して発色する干渉薄膜層を形成する釣り竿用竿体の製造方法。
- 前記干渉薄膜層が異なる蒸着物を堆積させた上下二層からなるものであり、上下二層の内の下層は蒸着物としてクロムを、上層は蒸着物として酸化チタンを使用するものである請求項1、2、3又は4の内の一つに記載の釣り竿用竿体。
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