JPH0720343U - 建設機械の配管接続構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来技術の配管接続構造では、コントロール
バルブに穿設した複数個のポートにそれぞれコネクタを
螺着し、そのコネクタの先端ねじ部に油圧配管の袋ナッ
トを締付けている。この油圧配管の脱着作業を行う場
合、車体内部のスペース余裕が少い上に上記袋ナットは
かなり大形であるので、その袋ナットの弛め締め操作は
非常に困難であった。この問題点を解決する。 【構成】 本考案の配管接続構造では、複数個のポート
を穿設しているコントロールバルブの一平面部に対し
て、上記ポートにそれぞれ対応する複数個の通し穴を開
穿したフランジを形成し、そのフランジの外面部におけ
る上記通し穴に対してそれぞれ油圧配管の端末部を連結
し、その複数本の油圧配管を連結したフランジをコント
ロールバルブの上記一平面部にボルト締付して構成し
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、油圧ショベルなど建設機械，作業車両に装備した油圧アクチュエー タ制御用コントロールバルブの配管接続構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３は、油圧ショベル（図示していない）に装備している各種油圧アクチュエ ータ（図示していない）制御用コントロールバルブ１の従来技術の配管接続構造 の組立構成を示す斜視図である。図において、２は複数本の油圧配管、２ａは複 数本の油圧配管２のうちの代表例として一本の油圧配管、３ａは油圧配管２ａの 端部に取付けている袋ナット、４ａはコネクタ、５ａはＯリング、６はコントロ ールバルブ１の一平面部に穿設された圧油給排口である複数個のポート、６ａは 複数個のポート６のうちの一個のポートである。図４は、図３におけるコントロ ールバルブ１の一個のポート６ａに対して油圧配管２ａを接続た状態を示す断面 図である。図において、７ａはシール部材であるＯリングである。

【０００３】 従来技術では図３及び図４に示すように、コントロールバルブ１の一平面部に 穿設した複数個のポート６にそれぞれコネクタ４ａ（代表例の符号をそのまま使 用する）を螺着し、そのコネクタ４ａの外部側の先端ねじ部に袋ナット３ａを締 付けることによって、油圧配管２を接続している。したがって、圧油をコントロ ールバルブ１の油路８ａ（図４に示す）、ポート６ａ、コネクタ４ａの内部貫通 穴９ａ、油圧配管２ａの内径穴１０ａを通じて、流通させることができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来技術の配管接続構造では、コントロールバルブに穿設した複数個のポート にそれぞれコネクタを螺着し、そのコネクタの外部側先端ねじ部に油圧配管の袋 ナットを規定の大なるトルクで締付けている。ところが車体の内部に装備したコ ントロールバルブはスプール焼付，油洩れなどの故障で、良品と交換する場合が ある。車体内部のスペース余裕が少い上に、油圧配管の袋ナットはかなり大形で あるので、その袋ナットを大きなスパナで弛めたり締めたりするのは難しく、上 記油圧配管を取外したり取付けたりすることが非常に困難であった。本考案は、 上記の問題点を解決できる配管接続構造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の配管接続構造では、建設機械に装備されている各種油圧アクチュエー タ制御用コントロールバルブの複数個のポートと、上記各種油圧アクチュエータ とをそれぞれ油圧配管にて連結している配管接続構造において、複数個のポート を穿設しているコントロールバルブの一平面部に対して、上記ポートにそれぞれ 対応する複数個の通し穴を開穿したフランジを形成し、そのフランジの外面部に おける上記通し穴に対してそれぞれ油圧配管の端末部を連結し、その複数本の油 圧配管を連結したフランジをコントロールバルブの上記一平面部にボルト締付し て構成した。

【０００６】

【作用】

本考案では、コントロールバルブの一平面部に穿設している複数個のポートに 対してそれぞれ油圧配管を接続するときには、フランジに開穿した複数個の通し 穴に予めコネクタをそれぞれ螺着し、そのコネクタに対してそれぞれ油圧配管の 袋ナットを締付ける。そしてその複数本の油圧配管を連結したフランジをコント ロールバルブの上記一平面部にボルト締付にて固定する。またコントロールバル ブに接続している油圧配管を取外すときには、フランジを固定しているボルトを 弛めて外す。そして複数本の油圧配管を連結した状態のフランジを取外すことに よって、その油圧配管のコントロールバルブに対する接続を解放することができ る。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基いて詳細に説明する。図１は、本考案の配管 接続構造の組立構成を示す斜視図である。図において、１１はコントロールバル ブ、１２はコントロールバルブ１１の一平面部、１３は一平面部１２に穿設した 複数個のポート、１４はポート１３のそれぞれ外端面部に形成したＯリング溝穴 、１５は一平面部１２に穿設した複数個のボルト用ねじ穴、１６はＯリング溝穴 １４に嵌着するシール用のＯリング、１７はフランジ、１８はフランジ１７に開 穿した複数個のボルト穴、１９はフランジ１７に連結した複数本の油圧配管、２ ０は締付用のボルトである六角穴付ボルト、２１は座金である。図２は、図１に おける配管接続の状態を示す断面図である。図において、従来技術と同一構成要 素を使用しているものに対しては同符号を付す。２２はフランジ１７に開穿した 通し穴である通しねじ穴である。

【０００８】 次に、本考案の配管接続構造を図１及び図２について述べる。本考案では、複 数個のポート１３を穿設しているコントロールバルブ１１の一平面部１２に対し て、上記ポート１３にそれぞれ対応する複数個の通しねじ穴２２を開穿したフラ ンジ１７を形成し、そのフランジ１７の外面部における上記通しねじ穴２２に対 してそれぞれコネクタ４ａを螺着し、そのコネクタ４ａに対してそれぞれ油圧配 管１９の袋ナット３ａを締付けて連結し、その複数本の油圧配管１９を連結した フランジ１７をコントロールバルブ１１の上記一平面部１２に、六角穴付ボルト ２０で締付けて構成した。

【０００９】 次に、本考案の配管接続構造の作用について述べる。本考案では、コントロー ルバルブ１１の一平面部１２に穿設している複数個のポート１３に対してそれぞ れ油圧配管１３を接続するときには、フランジ１７に開穿した複数個の通しねじ 穴２２に予めコネクタ４ａをそれぞれ螺着し、そのコネクタ４ａの外部側の先端 ねじ部に対してそれぞれ油圧配管１９の袋ナット３ａを締付ける。そしてその複 数本の油圧配管１９を連結したフランジ１７をコントロールバルブ１１の一平面 部１２に六角穴付ボルト２０で締付固定する。またコントロールバルブ１１に接 続している油圧配管１９を取外すときには、フランジ１７を固定している六角穴 付ボルト２０を弛めて外す。そして複数本の油圧配管１９を連結した状態のフラ ンジ１７を取外すことによって、その油圧配管１９のコントロールバルブ１１に 対する接続を解放することができる。上記六角穴付ボルト２０の脱着操作には工 具として六角レンチを使用すればよいので、余裕スペースの少い狭隘な車体内部 でも比較的容易に油圧配管１９の脱着作業を行うことができる。また本実施例で はコントロールバルブ１１の一平面部１２に対してフランジ１７を取付けるよう にしているが、この配管接続構造をコントロールバルブ１１の他平面部２３，２ ４（図１に示す）に適応（図示していない）してもよい。

【００１０】

【考案の効果】

従来技術の配管接続構造では、コントロールバルブに穿設した複数個のポート にそれぞれコネクタを螺着し、そのコネクタの外部側先端ねじ部に油圧配管の袋 ナットを規定の大なるトルクで締付けている。この油圧配管の脱着作業を行う場 合、車体内部のスペース余裕が少い上に、油圧配管の袋ナットはかなり大形であ るので、その袋ナットを大きなスパナで弛めたり締めたりする操作は非常に困難 であった。しかし本考案では、複数個のポートを穿設しているコントロールバル ブの一平面部に対して、上記ポートにそれぞれ対応する複数個の通し穴を開穿し たフランジを形成し、そのフランジの外面部における上記通し穴に対してそれぞ れ油圧配管の端末部を連結し、その複数本の油圧配管を連結したフランジをコン トロールバルブの上記一平面部にボルト締付して構成した。それによりコントロ ールバルブの一平面部に穿設している複数個のポートに対してそれぞれ油圧配管 を接続するときには、フランジに開穿した複数個の通し穴に予めコネクタをそれ ぞれ螺着し、そのコネクタに対してそれぞれ油圧配管の袋ナットを締付ける。そ してその複数本の油圧配管を連結したフランジをコントロールバルブの上記一平 面部にボルト締付にて固定する。またコントロールバルブに接続している油圧配 管を取外すときには、フランジを固定しているボルトを弛めて外す。そして複数 本の油圧配管を連結した状態のフランジを取外すことによって、その油圧配管の コントロールバルブに対する接続を解放することができる。上記六角穴付ボルト の脱着操作には工具として六角レンチを使用すればよいので、余裕スペースの少 い狭隘な車体内部でも比較的容易にかつ短時間で油圧配管の脱着作業を行うこと ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の配管接続構造の組立構成を示す斜視図
である。

【図２】図１における配管接続の状態を示す断面図であ
る。

【図３】従来技術の配管接続構造の組立構成を示す斜視
図である。

【図４】図３における配管接続の状態を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１，１１ コントロールバルブ ２，２ａ，１９ 油圧配管 ３ａ 袋ナット ４ａ コネクタ ５ａ，７ａ，１６ Ｏリング ６，６ａ，１３ ポート １２ 一平面部 １５ ボルト用ねじ穴 １７ フランジ １８ ボルト穴 ２０ 六角穴付ボルト ２２ 通しねじ穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 建設機械に装備されている各種油圧アク
   チュエータ制御用コントロールバルブの複数個のポート
   と、上記各種油圧アクチュエータとをそれぞれ油圧配管
   にて連結している配管接続構造において、複数個のポー
   トを穿設しているコントロールバルブの一平面部に対し
   て、上記ポートにそれぞれ対応する複数個の通し穴を開
   穿したフランジを形成し、そのフランジの外面部におけ
   る上記通し穴に対してそれぞれ油圧配管の端末部を連結
   し、その複数本の油圧配管を連結したフランジをコント
   ロールバルブの上記一平面部にボルト締付して構成した
   ことを特徴とする建設機械の配管接続構造。