JPH07202320A - 半導体レーザ素子 - Google Patents
半導体レーザ素子Info
- Publication number
- JPH07202320A JPH07202320A JP35045593A JP35045593A JPH07202320A JP H07202320 A JPH07202320 A JP H07202320A JP 35045593 A JP35045593 A JP 35045593A JP 35045593 A JP35045593 A JP 35045593A JP H07202320 A JPH07202320 A JP H07202320A
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- JP
- Japan
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- semiconductor
- semiconductor laser
- active layer
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- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 自然放出光を有効に活性層に戻し、しきい値
電流を低減させた半導体レーザ素子を提供する。 【構成】 n型クラッド層12とp型クラッド層17の
間に活性層14を設けた3−5族化合物半導体からなる
半導体レーザ素子において、活性層14とn型クラッド
層12の間に、厚さが略λ/4n(λ:発振波長、n:
媒質の屈折率)の2種類の化合物半導体層13a、13
bを交互に積層した半導体多層反射層13を設ける。
電流を低減させた半導体レーザ素子を提供する。 【構成】 n型クラッド層12とp型クラッド層17の
間に活性層14を設けた3−5族化合物半導体からなる
半導体レーザ素子において、活性層14とn型クラッド
層12の間に、厚さが略λ/4n(λ:発振波長、n:
媒質の屈折率)の2種類の化合物半導体層13a、13
bを交互に積層した半導体多層反射層13を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低しきい値電流を有す
る半導体レーザ素子に関する。
る半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来技術】従来の半導体レーザ素子は、例えば図2に
示すような構造をしている。即ち、n−GaAs基板1
上に、n−AlInGaPクラッド層2、AlInGa
P光導波路層3、InGaP層とAlInGaPとから
なる量子井戸活性層4、AlInGaP光導波路層5、
InGaP層とAlInGaPとからなる多重量子障壁
層6、p−AlInGaPクラッド層7およびp−Ga
Asコンタクト層8を順次積層して構成されている。と
ころで、半導体レーザ素子において、活性層とクラッド
層とのエネルギーギャップ差が充分にとれないと、有効
質量の軽い電子がクラッド層側に漏れ出し、しきい値電
流の増大、温度特性の劣化という結果を招いていた。そ
こで、上述のように、多重量子障壁層を活性層とクラッ
ド層との間に設けると、多重量子障壁層は電子を波動と
して扱うために、電子に対して実際のヘテロ障壁よりも
高い実効障壁高さを実現するので、電子のクラッド層へ
のオーバーフローが減少し、しきい値電流が低くなると
ともに、高温までの動作が可能な半導体レーザ素子を製
作することができる。なお、正孔については、電子より
も有効質量が10倍程度大きいので、活性層に閉じ込め
られ、クラッド層へのオーバーフローは殆どない。
示すような構造をしている。即ち、n−GaAs基板1
上に、n−AlInGaPクラッド層2、AlInGa
P光導波路層3、InGaP層とAlInGaPとから
なる量子井戸活性層4、AlInGaP光導波路層5、
InGaP層とAlInGaPとからなる多重量子障壁
層6、p−AlInGaPクラッド層7およびp−Ga
Asコンタクト層8を順次積層して構成されている。と
ころで、半導体レーザ素子において、活性層とクラッド
層とのエネルギーギャップ差が充分にとれないと、有効
質量の軽い電子がクラッド層側に漏れ出し、しきい値電
流の増大、温度特性の劣化という結果を招いていた。そ
こで、上述のように、多重量子障壁層を活性層とクラッ
ド層との間に設けると、多重量子障壁層は電子を波動と
して扱うために、電子に対して実際のヘテロ障壁よりも
高い実効障壁高さを実現するので、電子のクラッド層へ
のオーバーフローが減少し、しきい値電流が低くなると
ともに、高温までの動作が可能な半導体レーザ素子を製
作することができる。なお、正孔については、電子より
も有効質量が10倍程度大きいので、活性層に閉じ込め
られ、クラッド層へのオーバーフローは殆どない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】半導体レーザ素子の活
性層では、誘導放出光とともに自然放出光も発生する。
通常のファブリー・ペロー共振器においては、この自然
放出光は10-5程度の割合で誘導放出に寄与している。
このように、自然放出光のレーザーモードへの結合する
程度が小さいため、レーザ発振のしきい値電流の低減に
限界が生ずるという問題があった。
性層では、誘導放出光とともに自然放出光も発生する。
通常のファブリー・ペロー共振器においては、この自然
放出光は10-5程度の割合で誘導放出に寄与している。
このように、自然放出光のレーザーモードへの結合する
程度が小さいため、レーザ発振のしきい値電流の低減に
限界が生ずるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決した半導体レーザ素子を提供するもので、n型クラッ
ド層とp型クラッド層の間に活性層を設けた3−5族化
合物半導体からなる半導体レーザ素子において、活性層
とn型クラッド層の間、あるいは活性層とp型クラッド
層の間に、厚さが略λ/4n(λ:発振波長、n:媒質
の屈折率)の2種類の化合物半導体層を交互に積層した
半導体多層反射層を設けたことを特徴とするものであ
る。
決した半導体レーザ素子を提供するもので、n型クラッ
ド層とp型クラッド層の間に活性層を設けた3−5族化
合物半導体からなる半導体レーザ素子において、活性層
とn型クラッド層の間、あるいは活性層とp型クラッド
層の間に、厚さが略λ/4n(λ:発振波長、n:媒質
の屈折率)の2種類の化合物半導体層を交互に積層した
半導体多層反射層を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0005】
【作用】上述のように、活性層とn型クラッド層の間
に、あるいは活性層とp型クラッド層の間に、厚さが略
λ/4n(λ:発振波長、n:媒質の屈折率)の2種類
の化合物半導体層を交互に積層した半導体多層反射層を
設ける。そうすると、この半導体多層反射層は波長λの
光に対して選択的に高い反射率を有するので、自然放出
光はこの半導体多層反射層に反射されて、レーザーモー
ドへ結合する程度が大きくなり、従って、しきい値電流
を低減することできる。
に、あるいは活性層とp型クラッド層の間に、厚さが略
λ/4n(λ:発振波長、n:媒質の屈折率)の2種類
の化合物半導体層を交互に積層した半導体多層反射層を
設ける。そうすると、この半導体多層反射層は波長λの
光に対して選択的に高い反射率を有するので、自然放出
光はこの半導体多層反射層に反射されて、レーザーモー
ドへ結合する程度が大きくなり、従って、しきい値電流
を低減することできる。
【0006】
【実施例】以下、図面に示した実施例に基づいて本発明
を詳細に説明する。図1は、本発明にかかる半導体レー
ザ素子の一実施例の断面図である。図中、11はn−I
nP基板、12はn−InPクラッド層、13は半導体
多層反射層、14はGaInAsP活性層(λg =1.
3μm)、15は120Å(40原子層に相当)厚のI
nP層、16は多重量子障壁層、17はp−InPクラ
ッド層、18はp−GaInAsコンタクト層である。
ここで、半導体多層反射層13は、厚さ942Å(=λ
/4n;λは発振波長、nは四元層の屈折率)のGaI
nAsP層13aと、厚さ1012Å(=λ/4n;λ
は発振波長、nはInPの屈折率)のInP層13bを
1ペアとし、これを10ペア積層して構成したものであ
る。また、多重量子障壁層16は、厚さ12Å(4原子
層に相当)のp−GaInAsP活性層(λg =1.3
μm)16aと、厚さ15Å(5原子層に相当)のp−
InP層16bを1ペアとし、これを10ペア積層して
構成したものである。本実施例の素子は、原子層レベル
での成長が可能な有機金属気相成長法あるいは化学気相
成長法などにより形成することができる。
を詳細に説明する。図1は、本発明にかかる半導体レー
ザ素子の一実施例の断面図である。図中、11はn−I
nP基板、12はn−InPクラッド層、13は半導体
多層反射層、14はGaInAsP活性層(λg =1.
3μm)、15は120Å(40原子層に相当)厚のI
nP層、16は多重量子障壁層、17はp−InPクラ
ッド層、18はp−GaInAsコンタクト層である。
ここで、半導体多層反射層13は、厚さ942Å(=λ
/4n;λは発振波長、nは四元層の屈折率)のGaI
nAsP層13aと、厚さ1012Å(=λ/4n;λ
は発振波長、nはInPの屈折率)のInP層13bを
1ペアとし、これを10ペア積層して構成したものであ
る。また、多重量子障壁層16は、厚さ12Å(4原子
層に相当)のp−GaInAsP活性層(λg =1.3
μm)16aと、厚さ15Å(5原子層に相当)のp−
InP層16bを1ペアとし、これを10ペア積層して
構成したものである。本実施例の素子は、原子層レベル
での成長が可能な有機金属気相成長法あるいは化学気相
成長法などにより形成することができる。
【0007】上記素子は、埋め込み型の場合で、室温の
しきい値電流が2mAであり、150℃以上まで動作す
ることが確認できた。上述のように、発振波長の1/4
の光学的厚さをもつ半導体層を重ねた半導体多層反射層
を設けることにより、自然放出光を有効利用し、しきい
値電流を低減することができる。なお、本発明におい
て、活性層は量子井戸活性層あるいは歪量子井戸活性層
でもよい。また、各半導体層の組成、厚さも上記実施例
に限定させれるものではな。さらに、上記実施例では、
半導体多層反射層をn型クラッド層と活性層の間に設け
たが、多重量子障壁層を設けない場合には、半導体多層
反射層をp型クラッド層と活性層の間に設けてもよい。
しきい値電流が2mAであり、150℃以上まで動作す
ることが確認できた。上述のように、発振波長の1/4
の光学的厚さをもつ半導体層を重ねた半導体多層反射層
を設けることにより、自然放出光を有効利用し、しきい
値電流を低減することができる。なお、本発明におい
て、活性層は量子井戸活性層あるいは歪量子井戸活性層
でもよい。また、各半導体層の組成、厚さも上記実施例
に限定させれるものではな。さらに、上記実施例では、
半導体多層反射層をn型クラッド層と活性層の間に設け
たが、多重量子障壁層を設けない場合には、半導体多層
反射層をp型クラッド層と活性層の間に設けてもよい。
【0008】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、n
型クラッド層とp型クラッド層の間に活性層を設けた3
−5族化合物半導体からなる半導体レーザ素子におい
て、活性層とn型クラッド層の間、あるいは活性層とp
型クラッド層の間に、厚さが略λ/4n(λ:発振波
長、n:媒質の屈折率)の2種類の化合物半導体層を交
互に積層した半導体多層反射層を設けるため、自然放出
光を有効に活性層に戻すことができるので、しきい値電
流が低減するという優れた効果がある。
型クラッド層とp型クラッド層の間に活性層を設けた3
−5族化合物半導体からなる半導体レーザ素子におい
て、活性層とn型クラッド層の間、あるいは活性層とp
型クラッド層の間に、厚さが略λ/4n(λ:発振波
長、n:媒質の屈折率)の2種類の化合物半導体層を交
互に積層した半導体多層反射層を設けるため、自然放出
光を有効に活性層に戻すことができるので、しきい値電
流が低減するという優れた効果がある。
【図1】本発明に係る半導体レーザ素子の一実施例の断
面図である。
面図である。
【図2】従来の半導体レーザ素子の断面図である。
11 n−InP基板 12 n−InPクラッド層 13 半導体多層反射層 13a GaInAsP層 13b InP層 14 活性層 15 InP層 16 多重量子障壁層 16a p−GaInAsP層 16b p−InP層 17 p−InPクラッド層 18 コンタクト層
Claims (1)
- 【請求項1】 n型クラッド層とp型クラッド層の間に
活性層を設けた3−5族化合物半導体からなる半導体レ
ーザ素子において、活性層とn型クラッド層の間、ある
いは活性層とp型クラッド層の間に、厚さが略λ/4n
(λ:発振波長、n:媒質の屈折率)の2種類の化合物
半導体層を交互に積層した半導体多層反射層を設けたこ
とを特徴とする半導体レーザ素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35045593A JPH07202320A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 半導体レーザ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35045593A JPH07202320A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 半導体レーザ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07202320A true JPH07202320A (ja) | 1995-08-04 |
Family
ID=18410615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35045593A Pending JPH07202320A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 半導体レーザ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07202320A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7092423B2 (en) | 1999-02-17 | 2006-08-15 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Semiconductor laser device, optical disk apparatus and optical integrated unit |
JP2007273817A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 面発光型半導体レーザ素子及び面発光型半導体レーザ素子の製造方法 |
JP2008235691A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Anritsu Corp | 半導体発光素子 |
JP2017216348A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 三菱電機株式会社 | 端面出射型半導体レーザ |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP35045593A patent/JPH07202320A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7092423B2 (en) | 1999-02-17 | 2006-08-15 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Semiconductor laser device, optical disk apparatus and optical integrated unit |
US7212556B1 (en) | 1999-02-17 | 2007-05-01 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Semiconductor laser device optical disk apparatus and optical integrated unit |
US7426227B2 (en) | 1999-02-17 | 2008-09-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Semiconductor laser device, optical disk apparatus and optical integrated unit |
JP2007273817A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 面発光型半導体レーザ素子及び面発光型半導体レーザ素子の製造方法 |
JP2008235691A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Anritsu Corp | 半導体発光素子 |
JP2017216348A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 三菱電機株式会社 | 端面出射型半導体レーザ |
US10063033B2 (en) | 2016-05-31 | 2018-08-28 | Mitsubishi Electric Corporation | Edge-emitting semiconductor laser |
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