JPH07202131A - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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Publication number
JPH07202131A
JPH07202131A JP5336997A JP33699793A JPH07202131A JP H07202131 A JPH07202131 A JP H07202131A JP 5336997 A JP5336997 A JP 5336997A JP 33699793 A JP33699793 A JP 33699793A JP H07202131 A JPH07202131 A JP H07202131A
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JP
Japan
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transistor
circuit
output
length
semiconductor integrated
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Pending
Application number
JP5336997A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Tanaka
美紀 田中
Osamu Kitade
修 北出
Tetsuji Hoshida
哲司 星田
Hiroaki Awano
博昭 阿波野
Mikio Sakurai
幹夫 桜井
Kyoji Yamazaki
恭治 山崎
Shigeru Yamaoka
茂 山岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プロセスのばらつきによりトランジスタのゲ
ート長Lsiが通常よりも細くなったとき生じる動作タイ
ミングのずれ及び動作電流の増加を防止することができ
る半導体集積回路を提供する。 【構成】 ゲート長Lsiが大きく、プロセスがばらつい
ても動作特性がほとんど変化しないトランジスタからな
るインバータ11と、ゲート長Lsiが短く、プロセスが
ばらつくと動作特性が変化するトランジスタからなるイ
ンバータ12とを含み、ゲート長Lsiが短くなったとき
にLレベルを出力する検出回路1aと、検出回路1aに
よりいずれかが選択される、通常のバイアス電圧を発生
する第1のVBB発生回路2a及び動作特性の変化を補償
するように強いバイアス電圧を発生する第2のVBB発生
回路3aとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はIC、LSI等の半導
体集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】IC、LSI等の半導体集積回路は、種
々のプロセスにより半導体基板上に多数のトランジスタ
を形成し、それらを相互に接続することにより回路を構
成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体集積回路
の製造工程において、各工程のプロセスのばらつきがわ
ずかながら発生する。そのため半導体基板上に形成され
るトランジスタの電気的特性やトランジスタの電極の物
理的大きさは、製造される半導体集積回路ひとつひとつ
について多少異なることがある。
【0004】例えば、図13に示すような平面構成及び
断面をもつトランジスタを備える半導体集積回路につい
てみると、プロセスにばらつきが生じた場合、形成され
るトランジスタのゲート長Lsiが設計上の長さよりも短
くなることがある。ゲート長Lsiが短くなると、半導体
基板に形成されるチャネル長Lも短くなる(なお、図中
のG、S、Dはそれぞれゲート(制御)電極、ソース電
極、ドレイン電極を示す)。ところで、チャネルにおけ
るキャリアの伝導度はチャネル幅Wに比例し、かつ、チ
ャネル長Lに反比例するから、チャネル長Lが短くなる
とキャリアの伝導度が大きくなるのでトランジスタがオ
ンしやすくなる。つまり、動作速度が速くなる。したが
って、プロセスのばらつきによりゲート長Lsiが短くな
ると、動作速度が上がり、予め定めたタイミングとのず
れが生じるとともに、トランジスタに流れる電流が大き
くなり、半導体集積回路全体の動作電流が増大するとい
う問題があった。
【0005】また、同じ半導体集積回路において、ゲー
ト長Lsiが通常のトランジスタより短いトランジスタか
らなる回路と通常のゲート長Lsiのトランジスタからな
る回路とが混在する場合、これらの信号との間でタイミ
ングが微妙にずれることになり、動作が不安定になると
いう問題もある。また、ゲート長Lsiが通常よりも長く
なった場合にも半導体集積回路のタイミングについて同
様の問題が生じる。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、半導体集積回路のトランジスタ
のゲート長Lsiが短くなったり、あるいは長くなったり
した場合に、タイミングのずれを防止するとともに、動
作電流の増加を防ぐことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る半導体集
積回路は、半導体基板上に形成されたトランジスタの制
御電極の長さを検出する検出手段と、上記検出手段の出
力に応じた電位を上記半導体基板に供給する電位供給手
段とを備えたものである。
【0008】請求項2に係る半導体集積回路は、上記検
出手段を、複数の論理回路を直列に接続してなる第1の
遅延回路と、上記第1の遅延回路を構成するトランジス
タの制御電極より短い制御電極をもつトランジスタから
なり、上記第1の遅延回路を構成する論理回路よりも多
い論理回路を直列に接続してなる第2の遅延回路と、上
記第1の遅延回路及び上記第2の遅延回路の出力により
動作するラッチ回路とから構成したことを特徴とするも
のである。
【0009】請求項3に係る半導体集積回路は、上記検
出手段を、第1の伝導型のトランジスタと、上記第1の
伝導型のトランジスタに直列に接続され、上記第1の伝
導型のトランジスタの制御電極よりも短い制御電極をも
つ複数の第2の伝導型のトランジスタと、上記第1の伝
導型のトランジスタと上記第2の伝導型のトランジスタ
との接続点の信号をラッチするラッチ回路とから構成し
たことを特徴とするものである。
【0010】請求項4に係る半導体集積回路は、上記検
出手段を、複数の論理回路を直列に接続してなる第1の
リングオシレータと、上記第1のリングオシレータを構
成するトランジスタの制御電極より短い制御電極をもつ
トランジスタからなる複数の論理回路を直列に接続して
なる第2のリングオシレータと、上記第1のリングオシ
レータ及び上記第2のリングオシレータの出力に基づき
カウント動作を行うとともにリセットされるカウンタ回
路と、上記カウンタ回路の出力をラッチするラッチ回路
とから構成したことを特徴とするものである。
【0011】請求項5に係る半導体集積回路は、上記検
出手段を、互いに直列に接続された第1の伝導型のトラ
ンジスタ及び第2の伝導型のトランジスタからなる第1
のトランジスタ群と、上記第1のトランジスタ群のトラ
ンジスタの制御電極より短い制御電極をもち、互いに直
列に接続された第1の伝導型のトランジスタ及び第2の
伝導型のトランジスタとからなる第2のトランジスタ群
とを備え、上記第1のトランジスタ群のトランジスタの
出力電極と上記第2のトランジスタ群のトランジスタの
制御電極とを接続するとともに、上記第1のトランジス
タ群のトランジスタの制御電極と上記第2のトランジス
タ群のトランジスタの出力電極とを接続して構成したこ
とを特徴とするものである。
【0012】請求項6に係る半導体集積回路は、半導体
基板上に形成されたトランジスタの制御電極の長さを検
出する検出手段と、複数の論理回路からなる遅延回路
と、上記検出手段の出力に基づき、伝搬する信号を遅延
する遅延素子を上記遅延回路に接続するスイッチ手段と
を備えたものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明においては、検出手段が半導体
基板上に形成されたトランジスタの制御電極の長さを検
出し、電位供給手段が上記検出手段の出力に応じた電位
を上記半導体基板に供給する。
【0014】請求項2の発明の検出手段においては、ト
ランジスタの制御電極の長さの変化に伴い第1の遅延回
路の遅延時間が変化するとともに、制御電極が短いトラ
ンジスタからなる第2の遅延回路の遅延時間がより大き
く変化し、ラッチ回路がそれぞれの遅延時間の変化に基
づきトランジスタの制御電極の長さの変化を検出する。
【0015】請求項3の発明の検出手段においては、ト
ランジスタの制御電極の長さの変化に伴い第1の伝導型
のトランジスタの動作遅延時間が変化するとともに、上
記第1の伝導型のトランジスタに直列に接続された上記
第1の伝導型のトランジスタの制御電極よりも短い制御
電極をもつ複数の第2の伝導型のトランジスタの動作遅
延時間がより大きく変化し、ラッチ回路がそれぞれの動
作遅延時間の変化に基づきトランジスタの制御電極の長
さの変化を検出する。
【0016】請求項4の発明の検出手段においては、ト
ランジスタの制御電極の長さの変化に伴い第1のリング
オシレータの発振周期が変化するとともに、上記第1の
リングオシレータを構成するトランジスタの制御電極よ
り短い制御電極をもつトランジスタからなる第2のリン
グオシレータの発振周期がより大きく変化し、カウンタ
回路がそれぞれの発振周期の変化に基づきトランジスタ
の制御電極の長さの変化を検出し、ラッチ回路が検出結
果をラッチする。
【0017】請求項5の発明の検出手段においては、第
1のトランジスタ群と第2のトランジスタ群とがバラン
ス回路を構成し、トランジスタの制御電極の長さの変化
に伴い第1のトランジスタ群の動作遅延時間が変化する
とともに、上記第1のトランジスタ群のトランジスタの
制御電極より短い制御電極をもつ第2のトランジスタ群
の動作遅延時間がより大きく変化することによりバラン
ス回路の動作状態が変化し、トランジスタの制御電極の
長さの変化を検出する。
【0018】請求項6の発明においては、検出手段がト
ランジスタの制御電極の長さを検出し、スイッチ手段が
上記検出手段の出力に基づき、伝搬する信号を遅延する
遅延素子を遅延回路に接続し、伝搬遅延時間を調整す
る。
【0019】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は、この発明の一実施例による半導体集積回
路の一部の回路図を示す。同図において、1aはこの半
導体集積回路のトランジスタのゲート長Lsiが標準(通
常のトランジスタのゲート長)に比べ短いかどうかを検
出する検出回路であり、図示しないパワーオンリセット
回路から負論理のパワーオンリセット信号(/POR)
を受け、これを遅延するゲート長Lsiが長いインバータ
1101〜1104及びゲート長Lisが短いインバータ
1201〜1212と、フリップフロップを構成するN
ANDゲート13a、13bとからなる。インバータ1
104、1212の出力は上記フリップフロップに入力
される。これら、インバータ1101〜1104及び1
201〜1212はそれぞれ第1の遅延回路、第2の遅
延回路を構成する。
【0020】2aは、検出回路1aがゲート長Lsiは通
常の長さであると検出したときに、通常レベルの基板電
位VBB1を発生する第1のVBB発生回路であり、PMO
Sトランジスタ21、PMOSトランジスタ21のゲー
トに直列に接続されたキャパシタ22、リングオシレー
タを構成するNANDゲート23及びインバータ24a
〜24d、PMOSトランジスタ21のゲートを接地レ
ベルにバイアスするPMOSトランジスタ25とからな
る。PMOSトランジスタ21、25、キャパシタ22
は、いわゆる「小チャージポンプ回路」を構成する。
【0021】一方、3aは検出回路1aがゲート長Lsi
は通常の長さよりも短いことを検出したときに、通常レ
ベルよりも強いレベルの基板電位VBB2を発生する第2
のVBB発生回路であり、PMOSトランジスタ31、P
MOSトランジスタ31のゲートに直列に接続されたキ
ャパシタ32、キャパシタ32に対し並列にPMOSト
ランジスタ31のソース・ゲート間に接続され、キャパ
シタ32より大きな容量をもつキャパシタ33、リング
オシレータを構成するNANDゲート34及びインバー
タ35a〜35d、PMOSトランジスタ31のゲート
を接地レベルにバイアスするPMOSトランジスタ36
とからなる。PMOSトランジスタ31、36、キャパ
シタ31、33は、いわゆる「大チャージポンプ回路」
を構成する。
【0022】5及び6は、それぞれNMOSトランジス
タ及びPMOSトランジスタであり、検出回路1aの出
力に基づき第1のVBB発生回路2a、第2のVBB発生回
路3aのいずれかを選択し、動作させるスイッチとして
の機能を果たす。検出回路1aのNANDゲート13b
の出力(ノードB)は、これらNMOSトランジスタ5
及びPMOSトランジスタ6のゲートに入力される。そ
してこれらトランジスタの出力は第1のVBB発生回路2
a及び第2のVBB発生回路3aにそれぞれ入力される。
なお、NMOSトランジスタ5及びPMOSトランジス
タ6の他の出力端はVCCに接続されている。
【0023】また、図2は、検出回路1aの動作を説明
するためのタイミングチャートであり、図2(a)は通常
時のタイミング、図2(b)はプロセスのばらつきにより
トランジスタのゲート長Lisが短くなったときのタイミ
ングを示す。
【0024】また、図3は、第1のVBB発生回路2a及
び第2のVBB発生回路3aのチャージポンプ回路の動作
を説明するためのタイミングチャートであり、図3(b)
及び(c)は第1のVBB発生回路2aのタイミングチャー
トであり、図3(d)及び(e)は第2のVBB発生回路3aの
タイミングチャートである。
【0025】次にこの実施例1の半導体集積回路の動作
について、ダイナミックメモリに適用した場合を例にと
り説明する。この実施例1の動作原理は、ゲート長が予
め定められた長さ(標準長)に適切に製造される通常時
と、プロセスのばらつきによりゲート長が所定の長さよ
り短くなった場合とでバイアス電圧である基板電圧VBB
のレベルを変えることにより、基板効果に基づきトラン
ジスタのしきい値VTHを変化させてトランジスタの特性
を通常時の特性に近付け、半導体集積回路の動作速度及
び動作電流を安定化させるものである。
【0026】半導体集積回路に電源が投入されると、図
2に示すように供給電源電圧VCCがLレベルから立ち上
がり、Hレベルになる。一方、図示しない回路から供給
される負論理のパワーオンリセット信号(/POR信
号)は、VCCの立ち上がりにおいてLになり所定の時間
Lのまま保持される。この/POR信号がLである間に
おいて、図示しない制御回路により、ダイナミックメモ
リの制御信号である/RASに所定の回数(図2では8
回)のダミーサイクル信号P1、P2、・・・、P8が
加えられる。そして、その後に/POR信号がL→Hに
切り換る。
【0027】通常時、すなわちプロセスにバラツキがな
く、この半導体集積回路のトランジスタのゲート長Lsi
が通常よりも短くならない場合には、検出回路1aを構
成する各トランジスタは予め設定された速度により動作
するので、検出回路1aは次のように動作する。
【0028】/POR信号は、インバータ1101〜1
104及び1201〜1212を経由してフリップフロ
ップを構成するNANDゲート13a、13bにそれぞ
れ入力される。ここで、インバータ1101〜1104
はゲート長Lsiが大きい(例えば3.0μm)トランジス
タで構成されるのに対し、インバータ1201〜121
2はゲート長Lsiが短い(例えば1.0μm)トランジス
タで構成されている。
【0029】ところで、トランジスタの電流駆動能力I
は、チャネル長Lが小さいほど、またゲート幅Wが大き
いほど大きくなる性質(I=A・W/L、Aは比例定
数)がある。チャネル長Lとゲート長Lsiとは等しいか
ら、結局インバータ1101〜1104と1201〜1
212とで電流駆動能力が異なることになる。そして、
電流駆動能力が大きいほど遅延時間が短くなるから、1
段あたりの遅延時間でみれば、インバータ1201〜1
212の遅延時間の方が短くなる。上記のゲート長Lsi
の例では、インバータ1段あたりの遅延時間は、チャネ
ル長3.0μmのトランジスタからなるインバータ110
1〜1104で各0.5nsであるのに対し、チャネル長1.0
μmのトランジスタからなるインバータ1201〜12
12では各0.17nsである。ところで、インバータ110
1〜1104の段数は4段であるのに対し、インバータ
1201〜1212は12段であるから、結局、インバ
ータ1104の出力(第1の遅延回路の出力)は0.5ns
×4=2.0ns遅延するが、インバータ1212の出力
(第2の遅延回路の出力)は0.17ns×12=2.04ns遅延
する。
【0030】このように、インバータ1101〜110
4の遅延時間の方が0.04ns短く、インバータ1104の
出力がインバータ1212の出力よりも速く/POR信
号をNANDゲート13aに入力する。したがって、N
ANDゲート13a、13bにより構成されるフリップ
フロップはセットされ、その出力ノードA(NANDゲ
ート13aの出力)は図2に示すようにLレベルにな
る。他方、NANDゲート13bの出力のノードBはH
レベルになる。
【0031】以上のように通常時において、ノードA
は、電源が投入され/RASのダミーサイクルが8回入
った後、/POR信号がLレベル→Hレベルに切り換る
のを受けてHレベル→Lレベルに切り換り、この状態で
ラッチされる。またノードBはHレベルのままである。
【0032】このように、通常時において検出回路1a
のノードBの出力はHレベルであるから、ノードBの信
号を受けるNMOSトランジスタ5はONするととも
に、PMOSトランジスタ6はOFFになる。したがっ
て第1のVBB発生回路2aが動作し、他方、第2のVBB
発生回路3aは動作しない。
【0033】第1のVBB発生回路2aにおいて、NAN
Dゲート23、インバータ24a〜24dはリングオシ
レータを構成しており、NMOSトランジスタ5がON
になることにより所定の周期のパルス列を発生する。す
なわち、第1のVBB発生回路2aにおいて、NANDゲ
ート23の入力であるNMOSトランジスタのドレイン
及び/PORはいずれもHであるから、インバータ24
dの出力がNANDゲート23において反転された後、
インバータ24aに入力される。そして、インバータ2
4a〜24dにより所定の遅延がなされた後、再びNA
NDゲート23に入力される。つまり正帰還がかけられ
ている。したがって、このインバータの遅延時間に対応
した周期で発振が生じ、パルス信号がインバータ24d
から出力される。
【0034】このパルス信号によりPMOSトランジス
タ21、PMOSトランジスタ25、キャパシタ22か
らなる回路により電圧VBB1が発生する。これらはチャ
ージポンプ回路を構成している。まず、インバータ24
dの出力がHレベルのときはPMOSトランジスタ21
はOFFになる。したがってPMOSトランジスタ21
のゲートに接続されている方のキャパシタ22の電極の
電位は、PMOSトランジスタ25がONして電荷を引
き抜くことにより低下する。次に、インバータ24dの
出力がLのときはPMOSトランジスタ21はONし、
ドレイン側に接続されている回路からキャパシタ22の
電位に対応して電位を下げる。つまり、インバータ24
dの出力がHレベルのときはキャパシタ22の電荷を引
き抜き、一方、Lレベルのときはキャパシタ22の電位
に基づき半導体基板から電荷を引き抜く。
【0035】このような動作を繰り返すことにより、図
3(b)に示すようにPMOSトランジスタ21のゲート
電位(キャパシタ22の電位)が低下していくととも
に、図3(c)に示すようにPMOSトランジスタ21の
出力VBB1は低下していく。そして十分時間が経過した
後に、半導体基板に対し所定の電位VBB1(例えば−3
V=−(VCC−2VTH))を供給する。この実施例1の
半導体装置の通常時の動作は以上のとおりである。
【0036】次に、プロセスのばらつきにより、ゲート
長Lsiが短くなった場合について説明する。各製造工程
におけるプロセスのばらつきは、種々の要因により発生
するが、同一半導体基板上にある半導体集積回路のすべ
てのトランジスタに対し影響を与えと考えることが多
い。すなわち、全部のトランジスタのゲート長Lsiがほ
ぼ一定の長さだけ短くなると考えてよい。なお、このと
きゲート幅Wも短くなるが、WはLに比べ非常に大きく
(W≫L)、トランジスタの特性に与える影響について
はゲート長Lsiが支配的であり、ゲート幅Wの影響は無
視できる。
【0037】このようなプロセスのばらつきによりゲー
ト長Lsiが小さくなると、前述の式にしたがってインバ
ータ1101〜1104及び1201〜1212を構成
する全てのトランジスタの電流駆動能力が上がり、1段
あたりの遅延時間は減少する。ところで、上述のように
ゲート長Lsiの減少の程度(幅)はどのトランジスタに
ついても一様と考えてよい。例えば、プロセスのばらつ
きによりゲート長Lsiが0.06μm小さくなったとする
と、インバータ1101〜1104のトランジスタのゲ
ート長Lsiは2.94μmに、インバータ1201〜121
2のトランジスタのゲート長Lsiは0.94μmになる。
【0038】しかし、もともとのゲート長Lsiの長さが
異なるから、その長さによってトランジスタの遅延時間
の変化の割合は異なる。上述の式により、インバータ1
101〜1104の電流駆動能力は約2.0%、インバー
タ1201〜1212の電流駆動能力は約6.4%増え
る。そして、電流駆動能力と遅延時間とはほぼ反比例の
関係にあるから、インバータ1段あたりの遅延時間は、
インバータ11の場合は各0.49nsとなり、インバータ1
2の場合は各0.16nsとなる。
【0039】このことを考慮しつつ検出回路1aの動作
について検討する。インバータ11、12からなる遅延
回路については、インバータ1104の出力は0.49ns×
4=1.96ns遅延するが、インバータ1212の出力は0.
16ns×12=1.92ns遅延するとことなり、上述した通常
の場合とは逆にインバータ12の遅延時間の方が0.04ns
短くなる。
【0040】したがって、NANDゲート13bの入力
が先にHレベルになるため、図2(b)に示すように/P
OR信号がLレベル→Hレベルに切り換るのを受けて、
ノードBがHレベル→Lレベルに切り換りラッチがかか
る。このときノードAはHレベルのままでラッチがかか
った状態となる。
【0041】このように、検出回路1aは、通常時にお
いてノードBにHレベルを出力し、一方、ゲート長Lsi
が短くなったときはノードBにLレベルを出力する。こ
の検出回路1aにおいて、ゲート長Lsiが0.03μmだけ
短くなると、第1の遅延回路の遅延時間と第2の遅延回
路の遅延時間とが均衡することになる。この程度を越え
るのゲート長Lsiの減少は、半導体製造工程において非
常にまれにしか発生せず、出現の頻度は約0.03%であ
る。したがって、この検出回路1a、第2のVBB発生回
路3aは全体の約0.03%の半導体集積回路に対して機能
することになる(以後、このことを「ゲート長Lsiが0.
03%減少」した場合と称する)。
【0042】このように、ゲート長Lsiが短くなる場合
において、検出回路1aのノードBの出力はLになるか
ら、ノードBの信号を受けるNMOSトランジスタ5は
OFFし、他方、PMOSトランジスタ6はONにな
る。したがって第1のVBB発生回路2bの動作は停止
し、第2のVBB発生回路3bが動作する。
【0043】第2のVBB発生回路3bにおいては、NA
NDゲート34、インバータ35a〜35dはリングオ
シレータを構成しており、PMOSトランジスタ6がO
Nになることにより所定の周期のパルス列を発生する。
この動作は、第1のVBB発生回路2aの場合と同様であ
る。
【0044】このインバータ35dが出力するパルス信
号に基づき、PMOSトランジスタ31、PMOSトラ
ンジスタ36、キャパシタ32、33からなる回路によ
り電圧VBB2が発生する。これらは第1のVBB発生回路
2aと同様にチャージポンプ回路を構成しているが、第
2のVBB発生回路3aのこの回路はいわゆる「大ポンプ
回路」を構成しており、第1のVBB発生回路2aのいわ
ゆる「小ポンプ回路」よりも、強い(低い)レベルの電
圧VBB2を発生する。
【0045】すなわち、インバータ35dの出力がLレ
ベルのときにキャパシタ32を介してPMOSトランジ
スタ31のゲートを負電圧にし、これをONにするとと
もに、キャパシタ33を介してPMOSトランジスタ3
1のソースを負電圧に引く。するとPMOSトランジス
タ31は、そのしきい値電圧VTH分電位が低い状態で動
作するから、出力電圧VBB2は、VBB1よりも低い電圧
(−VCC、例えば−5V)を発生することができる。
【0046】以上のように、ゲート長Lsiが通常の長さ
である場合においては電圧VBB1≒−3Vが発生し、一
方、ゲート長Lsiが通常よりも短い場合においては電圧
BB2≒−5Vが発生する。このことにより、半導体集
積回路のトランジスタのしきい値VTHが変化し、動作が
安定化する。これは次のような理由によるものである。
【0047】MOSFETの基板にバイアス電圧VBB
印加すると、基板効果によりしきい値VTHがバイアス電
圧VBBの絶対値の平方根に比例して変化することが知ら
れている。そして、しきい値VTHが大きくなるとトラン
ジスタの動作速度が低下するから、結局VBBによりトラ
ンジスタの動作速度を調整できることになる。この実施
例1において、(電圧VBB1の絶対値)<(電圧VBB
の絶対値)であるから、電圧VBB2が印加されることに
よりトランジスタのしきい値VTHが大きくなり、動作速
度が低下する。したがって、ゲート長Lsiが短くなって
速くなりすぎたトランジスタの動作速度を低下させ、半
導体集積回路全体としての動作を安定させることができ
るのである。
【0048】なお、この実施例1においてNANDゲー
ト23、34に入力されている/PORは、第1のVBB
発生回路2a、第2のVBB発生回路3aのリングオシレ
ータを電源投入時にリセットするためのものである。
【0049】以上のように、この実施例1の半導体集積
回路においては、ゲート長Lsiが通常の場合より短くな
ったことを検出する検出回路1aを備えるとともに、ゲ
ート長Lsiが短くなったときに大ポンプ回路を備える第
2のVBB発生回路3aを動作させてVBB電位を通常の場
合より強く発生させることにより、半導体集積回路を構
成するトランジスタの動作特性の変化を緩和し、半導体
集積回路の性能を一定に保つことができる。また、この
実施例1の検出回路1aはインバータにより構成してい
るので、温度変化に伴う動作特性の変化はわずかであ
り、安定して動作する。また、CMOS回路により構成
すれば、貫通電流はほとんどないので消費電流が少なく
てすむ。
【0050】実施例2.実施例1の検出回路1aは、ゲ
ート長Lsiの長いトランジスタをもつインバータと短い
トランジスタをもつインバータとの遅延時間の変化の相
違を利用してゲート長Lisが短くなったのを検出した
が、インバータを用いることなく、トランジスタのスッ
チング特性を直接利用するようにしてもよい。
【0051】図4は、この実施例2の検出回路1bの回
路図である。同図において、14はゲート長Lsiが長い
(例えば3.0μm)NMOSトランジスタ、15a〜1
5cはゲート長Lsiが短い(例えば1.0μm)PMOS
トランジスタであり、NMOSトランジスタ14とPM
OSトランジスタ15a〜15cとは直列に接続され、
NMOSトランジスタ14はVCCに、PMOSトランジ
スタ15cは接地されている。16a〜16cは出力を
ラッチするインバータである。
【0052】次に動作について説明する。まず、通常時
の動作について説明する。NMOSトランジスタ14の
ゲート長Lsiは3.0μmであり動作遅延時間は0.5nsであ
るのに対し、PMOSトランジスタ15a〜15cのゲ
ート長Lsiは1.0μmであるから合計の動作遅延時間は
0.17ns×3=0.51nsである。したがって、電源電圧VCC
が印加されたときにNMOSトランジスタ14がPMO
Sトランジスタ15a〜15cよりも先にオンする。し
たがってインバータ16aの入力ノード(ノードP)
は、VCC=5.0Vとして、3.0Vになる。これは、NMO
Sトランジスタ14のしきい値電圧(VTH1)が約2.0
Vであるから、(ノードP)=VCC−VTH1=5.0V−
2.0V=3.0Vだからである。なお、スレッショルドの大
きさとゲート長とは次式のような関係がある。 VTH=VG−((2L・IDS)/(COX・W))1/2 ただし、VGはゲート電圧、Lはチャネル長、IDSはド
レイン電流、COXは単位当たりの酸化膜の容量、Wはチ
ャネル幅である。
【0053】インバータ16aはCMOSインバータで
あるからVCC/2以上の入力に対してはLレベルを出力
する。したがって、インバータ16aに直列に接続され
たインバータ16bはHレベルを出力するから、結局出
力であるノードBにはHレベルが出力される。そして、
インバータ16cによりラッチがかかり、ノードBはH
のままホールドされる。
【0054】次にゲート長Lsiがプロセスの変動によっ
て短くなった場合の動作について説明する。例えば、0.
06μmだけ短くなり、PMOSトランジスタ14のゲー
ト長Lsiは2.94μmに、NMOSトランジスタ15a〜
15cのゲート長Lsiが0.94μmになったとする。動作
速度はゲート長Lsiに反比例するから、このときNMO
Sトランジスタ14の動作遅延時間は0.49nsである。こ
れに対し、PMOSトランジスタ15a〜15cの1段
当たりの動作遅延時間は0.16nsであり、結局、動作遅延
時間は0.16ns×4=0.48nsである。したがって、この場
合は逆にPMOSトランジスタ15a〜15cがNMO
Sトランジスタ14より先にオンする。したがってノー
ドPはLレベルになる。
【0055】ノードPの電位を受け、インバータ16a
はHレベルを出力し、インバータ16bはLレベルを出
力し、結局検出回路1bの出力ノードBはLレベルにな
る。そして、出力はインバータ16cによりラッチがか
かる。インバータ16b、16cによるラッチは、イン
バータ16aによる増幅作用を補うものである。
【0056】この実施例2の検出回路1bにおいて、ゲ
ート長Lsiが小さいPMOSトランジスタ15a〜15
cに関してゲート長Lsiが0.03%減少するとNMOSト
ランジスタ14との動作遅延時間が拮抗し、それ以下に
なると、上記の説明のようにPMOSトランジスタ15
a〜15cが先にONする。したがって、Lsiが約0.03
%以上減少すると、検出回路1bが動作する。
【0057】ノードBの出力は、実施例1の検出回路1
aの場合と同様に、NMOSトランジスタ5及びPMO
Sトランジスタ6のゲートに供給され、ゲート長Lsi
短くなった時には、より強く発生された電圧VBB2が供
給されることによりVBB電位のへたりを少なくし、トラ
ンジスタのスイッチング特性を遅らせて、トランジスタ
の特性を一定に保つことができる。なお、この実施例2
の検出回路1bは、4つのトランジスタと3つのインバ
ータとから構成されるので、構成が簡単になるとともに
レイアウト面積が小さくてすみ、半導体集積回路の集積
度を向上させることができる。
【0058】なお、図4の回路のトランジスタ14及び
15a〜15cを、図5に示すようにそれぞれパワーオ
ンリセット(POR)、負論理のパワーオンリセット
(/POR)で駆動するようにしてもよい。立ち上がり
直後に電源電圧VCCが多少変動することがあるが、図5
の構成によれば、検出回路1cはこの変動に影響され
ず、安定して動作できる。
【0059】実施例3.なお、上記実施例1においてゲ
ート長Lsiの異なるインバータ1101〜1104及び
インバータ1201〜1212により構成した遅延回路
の遅延特性の差に基づき、また、上記実施例2において
ゲート長Lsiの異なるトランジスタのスイッチング特性
の差に基づきトランジスタのゲート長Lsiの長短を判定
していたが、ゲート長Lsiの異なるインバータによりそ
れぞれ構成した複数のリングオシレータとカウンタ回路
とにより判定するようにしてもよい。
【0060】図6は、2種類のリングオシレータとカウ
ンタ回路とから構成したゲート長Lsiの長短を判定する
検出回路1cを示す。同図において、10は所定の同期
信号を発生する基準リングオシレータ17及びモニタ用
リングオシレータ18の出力に基づき動作し、ゲート長
siが短いときにLレベルを出力するカウンタ回路であ
る。
【0061】カウンタ回路10は、周期の長いパルスを
発生する基準用リングオシレータ17の出力(ノード
E)を遅延するインバータ102a、102b、103
a、103bと、周期の短いパルスを発生するモニタ用
リングオシレータ18の出力(ノードD)に基づき動作
する複数のシフトレジスタ1011〜101(n+3)
と、シフトレジスタ101nの出力を反転するインバー
タ104と、インバータ103bの出力に基づきON/
OFFするNMOSトランジスタ105と、インバータ
104の出力をラッチするためのPMOSトランジスタ
106及びラッチ回路107とからなる。また、シフト
レジスタ1011等はインバータ102bの出力に基づ
きリセットされる。なお、インバータ102a、102
bのトランジスタのゲート長Lsiは、インバータ103
a、103bのトランジスタのゲート長Lsiより長く、
したがってノードEの信号はインバータ102bにおい
てインバータ103bよりも遅延されて出力される。
【0062】また、17は17個のインバータ171〜
1717から構成される基準用リングオシレータであ
り、インバータ171〜1717はゲート長Lsiの長い
トランジスタから構成されている。18は7個のインバ
ータ181〜187から構成されるモニタ用リングオシ
レータであり、インバータ181〜187はゲート長L
siの短いトランジスタから構成されている。基準用リン
グオシレータ17、モニタ用リングオシレータ18は、
それぞれ所定の周期をもつパルス信号を発生する。カウ
ンタ回路10は、検出信号(ノードC)を図6には示さ
れていない第1のVBB発生回路や第2のVBB発生回路に
対し出力する。
【0063】図7は、図6においてn=2とした場合を
例にとった検出回路1cの通常時の動作を説明するため
の各部のタイミングチャートである。また、図8は同じ
くゲート長Lsiが短くなった場合の各部のタイミングチ
ャートである。
【0064】次に動作について説明する。まず通常時の
動作について図7のタイミングチャートを用いつつ説明
する。基準リングオシレータ17は、ゲート長Lsiの大
きなトランジスタからなるインバータ171〜1717
の合計の遅延時間t3に基づき、所定の周期のパルス信
号を発生する。例えば、1段あたりの遅延時間が0.5ns
であるとすれば、基準用リングオシレータ17の出力で
あるノードEにあらわれるパルス信号のパルス幅はt3
=0.5ns×17=8.5nsとなる。
【0065】同様に、モニタ用リングオシレータ18も
インバータ181〜187の合計の遅延時間t1に基づ
き所定の周期のパルス信号を発生する。例えば、インバ
ータ181〜187の1段あたりの遅延時間を0.35nsと
すれば、モニタ用リングオシレータ18の出力であるノ
ードDにあらわれるパルス信号のパルス幅はt1=0.35n
s×7=2.45nsとなる。これら基準用リングオシレータ
17及びモニタ用リングオシレータ18の出力はカウン
タ回路10に入力される。
【0066】次にカウンタ回路10の動作について、n
=2の場合を例にとり説明する。シフトレジスタ101
1は、ノードDの信号の立ち下がりによりセットされ、
その出力を次のシフトレジスタ1012に伝える。シフ
トレジスタ1012は、同様にシフトレジスタ1011
の出力の立ち下がりによりセットされる。以下同様にシ
フトレジスタ1013〜101(n+3)が動作する。
以上の動作によりシフトレジスタ1011〜101(n
+3)はカウンタ回路として動作する。
【0067】一方、シフトレジスタ1011〜101
(n+3)は、ノードEの信号を受けたインバータ10
2bの出力により同時にリセットされる。ここで、ノー
ドEの信号はインバータ102a、102bによりt5
(2×0.5ns=1ns程度)遅延されるので、シフトレジス
タ1011〜101(n+3)はノードEの信号の立ち
上がりからt5経過後にリセットされる。
【0068】ここでt2(=9.8ns)>t3+t5(=9.5n
s)であるから、シフトレジスタ1011の出力N1が立
ち下がりシフトレジスタ1012の出力N2が立ち上が
るまでに、これらシフトレジスタはインバータ102b
の出力によりリセットされる。したがって、出力N2
Lレベルのままである。なお、同図における点線はリセ
ットがないとしたときのノードN1、N2の波形を示す。
【0069】一方、ノードEの信号はインバータ103
a、103bにも供給され、t4(2×0.35ns程度)だ
け遅延された後にNMOSトランジスタ105のゲート
に供給される。NMOSトランジスタ105はこれによ
りONし、シフトレジスタ1012の出力N2をインバ
ータ104に供給する。このとき、上述のように出力N
2はLレベルのままであるから、インバータ104及び
ラッチ回路107の出力はHレベルのままである。以上
説明したように、通常時において検出回路1cの出力で
あるノードCからHレベルが出力される。
【0070】次に、ゲート長Lsiが短くなった場合の動
作について図8のタイミングチャートを用いつつ説明す
る。このとき、インバータ171〜1717の1段あた
りの遅延時間が短くなり、0.49nsになったとすると、基
準用リングオシレータ17の出力であるノードEにあら
われるパルス信号のパルス幅t'3は0.49ns×17=8.33n
sとなる。同様に、インバータ181〜187の1段あ
たりの遅延時間が短くなり、0.32nsになったとすると、
モニタ用リングオシレータ18の出力であるノードDに
あらわれるパルス信号のパルス幅t'1は0.32ns×7=2.
24nsとなる。
【0071】カウンタ回路10のシフトレジスタ101
1〜101(n+3)はカウンタ回路として動作する
点、シフトレジスタ1011〜101(n+3)は、ノ
ードEの信号を受けたインバータ102bの出力により
同時にリセットされる点は、すでに説明した通常時の場
合と同様である。ところが、図8の場合は、インバータ
102bの出力であるリセット信号は、インバータ10
2a、102bの合計の遅延時間をt'5(=2×0.49ns
=0.98ns)としてt'3+t'5=9.31ns後に立ち上がる。
一方、ノードDのパルス信号のパルス幅はt'1=2.24ns
であるから、t'2=t'1×4=8.96ns後には出力N2
Hレベルに立ち上がる。したがって、図7の場合と異な
りt'3+t'5内においてN2はHレベルになる。
【0072】また、ノードEがHレベルに立ち上がって
からインバータ103a、103bの遅延時間t'4(=
0.32ns×2=0.64ns)後に、すなわちt'3+t'4後にイ
ンバータ103bの出力で駆動されるNMOSトランジ
スタがONし、出力N2のHレベル信号がインバータ1
04に入力される。つまり、t'3+t'4からリセットさ
れる前のt'3+t'5にかけてLレベルの信号がインバー
タ104から出力される(図8のノードF信号)。この
ノードFの信号はラッチ回路107によりラッチされ
る。このことにより、ラッチ回路107は検出回路1c
の出力としてLを出力する。以上の動作により、ゲート
長Lsiが短くなったときに検出回路1cはノードCから
Hレベルを出力する。なお、インバータ181等のトラ
ンジスタのゲート長Lsiが約0.03%減少すると、ノード
CはLレベルを出力する。
【0073】以上のように、図6に示すカウンタを用い
た検出回路1cによってもゲート長Lsiの大小を判定す
ることができ、実施例1、2における検出回路1a、1
bに比べ非常に安定して動作するという特徴がある。
【0074】なお、この実施例3においてカウンタ回路
の1つのノードNnのみをモニタしてゲート長Lsiの長
短を判定しているが、ノードNn+1もあわせてモニタす
ればゲート長Lsiの長短を判定する基準を調整しつつ判
定することができる。また、この実施例3では2値のシ
フトレジスタを用いたが、同様の目的が達せられるなら
ば別の手段を用いてもよい。
【0075】実施例4.ゲート長Lsiを検出する他の検
出回路として、ゲート長Lsiの長いトランジスタと短い
トランジスタを用いてバランス回路を構成したものを用
いてもよい。
【0076】図9にこの実施例4のバランス回路による
検出回路1dの構成を示す。同図において、111a、
111bはPMOSトランジスタ、112a、112b
はNMOSトランジスタであり、直列に接続されている
トランジスタ111b、112bはゲート長Lsiが短
く、直列に接続されているトランジスタ111a、11
2aはゲート長Lsiが長い。トランジスタ111a及び
112aのゲートとトランジスタ111b及び112b
の出力端子とが接続されるとともに、トランジスタ11
1b及び112bのゲートとトランジスタ111a及び
112aの出力端子とが接続されており、トランジスタ
111a、111b、112a、112bはバランス回
路を構成している。このバランス回路の一端はVCCに接
続され、他端はNMOSトランジスタ114を介して接
地されている。
【0077】113a、113bはゲートに不論理のパ
ワーオンリセット信号(/POR)が入力され、自身の
出力端子の一端がVCCに接続されるとともに、他端がそ
れぞれトランジスタ111a及び112aのゲート、ト
ランジスタ111b及び112bのゲートに接続される
PMOSトランジスタ、114は/PORに基づきバラ
ンス回路の動作を制御するNMOSトランジスタであ
る。この検出回路1dの出力は、トランジスタ111b
及び112bの出力端子から取り出される。
【0078】次に動作について説明する。まず、通常時
において、図2に示すように電源電圧VCCが立ち上がる
ときには/PORはLである。したがって、トランジス
タ113a、113bはONし、ノードP、Q(トラン
ジスタ111a、111bのゲート)はHレベルにな
る。またNMOSトランジスタ114はOFFである。
これが初期状態である。
【0079】やがて電源電圧VCCが完全に立ち上がり、
/PORがHになると、トランジスタ113a、113
bはOFFし、一方、トランジスタ114はONにな
る。するとトランジスタ114はノードS(トランジス
タ112a、112bの出力電極)を接地レベルに引き
抜き始める。するとノードPはトランジスタ113a、
113bによりHレベルになっていたから、バランス回
路のトランジスタのうちトランジスタ112a、112
bがONになろうとする。
【0080】ところで、通常時においてゲート長Lis
長いトランジスタ111a、112aは、短いトランジ
スタ111b、112bよりもONしやすいように設計
されている。例えば、以下に説明するように設計され
る。トランジスタのドレイン電流IDSは、ゲート電極の
幅W、同じく長さL、ゲート電圧VG、しきい値VTH
単位当たりの酸化膜(SiO2)の容量COXとしたとき
次の式で与えられる。 IDS=(1/2){COX(W/L)(VG−VTH2
【0081】ここで、NMOSトランジスタ112aの
ゲート電極について、W/L=5.1W0/5=1.0
2W0(W0は定数)となるように、また、NMOSトラ
ンジスタ112bのゲート電極について、W/L=W0
/1=W0となるようにしておくと、NMOSトランジ
スタ112a及びNMOSトランジスタ112bのドレ
イン電流IDSa、IDSbは次の式のようになる。 IDSa=(1/2){COX(1.02W0)(VG−VTH2} =1.02A IDSb=(1/2){COX・W0(VG−VTH2} =A ただし、簡単のためA=(1/2){COX・W0(VG
TH2}とおいた。また、トランジスタ111a、1
11bについても同様である。
【0082】ところで、ドレイン電流が大きいほどトラ
ンジスタの動作速度は速いから、図9のバランス回路に
おいてドレイン電流が大きなトランジスタ112aが先
にONになる。するとノードQはLレベルになるからト
ランジスタ111bはONになるとともにトランジスタ
112bはOFFになり、結局出力(ノードR)はHレ
ベルになる。一方、トランジスタ11aは、ノードRが
HレベルであるからOFFになる。したがって、バラン
ス回路はこの状態で安定し、トランジスタ111b、1
12bの出力端子(ノードR)はHレベルにラッチされ
る。そして、ノードRのHレベル信号をこの検出回路1
dの出力として出力する。
【0083】次にゲート長Lsiが短いときの動作につい
て説明する。このときのトランジスタ113a、113
b、114の動作は、通常時と同様である。
【0084】しかし、バランス回路の動作は反対にな
る。ゲート長が短くなった場合において、ゲート長Lsi
が短いNMOSトランジスタ112bの方がプロセスの
ばらつきの影響をより受けるからである。例えば、ゲー
ト長Lsiが1から0.97に減少した場合は、NMOS
トランジスタ112aのゲート電極について、W/L=
5.1W0/0.97=1.02W0となり、他方、NM
OSトランジスタ112bのゲート電極について、W/
L=W0/0.97=1.03W0となる(ゲート幅Wは
ゲート長Lsiよりも大きくあまり影響を受けないので、
ゲート幅Wの変化は無視できる)。したがって、NMO
Sトランジスタ112a及びNMOSトランジスタ11
2bのドレイン電流IDSa、IDSbは次の式のようにな
る。 IDSa=(1/2){COX(1.02W0)(VG−VTH2} =1.02A IDSb=(1/2){COX(1.03W0)(VG−VTH2} =1.03A
【0085】このように、NMOSトランジスタ112
bのドレイン電流IDSbが大きく、したがって動作速度
が速くなるからNMOSトランジスタ112bが先に動
作する。すなわち、トランジスタ111a、111b、
112a、112bのON/OFF状態は、先に述べた
通常の場合と全く逆の状態になり、検出回路1dの出力
としてLレベルが出力される。このように、この実施例
4ではバランス回路によりゲート長Lsiの検出回路を構
成したので、遅延回路、カウンタを用いる場合に比べ簡
単な構成ですみ、半導体集積回路の集積度が向上すると
いう特徴がある。
【0086】実施例5.上記実施例1〜4において、検
出回路1について異なる方式を用いた場合のバリエーシ
ョンについて説明してきたが、この実施例5では、バイ
アス電圧発生回路VBBについて実施例1と異なる方式を
用いた場合の半導体集積回路について説明する。
【0087】図10は、この実施例5による半導体集積
回路の構成を示す回路図である。同図において、41は
検出回路1の出力を反転するインバータ、42は検出回
路1の出力及びインバータ46の出力を入力とするNA
NDゲート、43はインバータ41及びインバータ46
の出力を入力とするNANDゲート、44a、44bは
NANDゲート42の出力を遅延するためのインバー
タ、45はインバータ44b及びNANDゲート43の
出力を入力とするNANDゲート、46はNANDゲー
ト45の出力を反転するインバータである。NANDゲ
ート42、インバータ44a、44b、NANDゲート
45、インバータ46は第1のリングオシレータを構成
する。また、NANDゲート43、NANDゲート4
5、インバータ46は第1のリングオシレータを構成す
る。検出回路1、キャパシタ22、PMOSトランジス
タ21、PMOSトランジスタは上記実施例1〜4にお
けるものと同じものである。
【0088】次に動作について説明する。図10の回路
は、検出回路1の出力に基づき第1のリングオシレータ
と第2のリングオシレータを選択し、キャパシタ22、
PMOSトランジスタ21、PMOSトランジスタ25
で構成されるVBB発生回路の「ポンプをたたく周期」を
変えることによりVBB電圧を変化させるものである。
【0089】まず通常動作の場合について説明する。上
記実施例1〜4で説明したように、このとき検出回路1
はHレベルを出力する。するとNANDゲート42の1
つの入力はHレベルとなり、NANDゲート42がアク
ティブとなって第1のリングオシレータが動作する。す
なわち、NANDゲート42、インバータ44a、44
b、NANDゲート45、インバータ46の各段におけ
る動作遅延時間をtとすると、第1のリングオシレータ
はパルス幅が5tであるパルス信号を発生する。そし
て、このパルス信号がインバータ46からVBB発生回路
に対し出力され所定のVBB電圧(実施例1のVBB1に相
当する)を発生する。なお、このときNANDゲート4
3の出力はHレベルに固定されており、第2のリングオ
シレータ回路は動作しない。
【0090】次にゲート長Lsiが短くなった場合につい
て説明する。このとき検出回路1はLレベルを出力す
る。すると通常動作の場合とは逆に第2のリングオシレ
ータ回路が動作する。すなわち、NANDゲート43、
45、インバータ46の動作遅延時間をtとすると、第
2のリングオシレータはパルス幅は3tであるパルス信
号を発生する。したがって、第2のリングオシレータが
発生するパルス信号は、第1のリングオシレータが発生
するパルスよりも周期が短い。この短い周期のパルスが
インバータ46からVBB発生回路に対し出力される。す
ると、長い周期の場合と比べて速くVBB電圧が発生する
ので、通常時のVBB電圧よりも強いレベルが発生する。
【0091】このように、この実施例5の半導体集積回
路によれば、検出回路1が検出するゲート長Lsiの長短
に基づきリングオシレータを選択し、VBB発生回路に供
給するパルスの周期を変えてポンプ回路をたたく周期を
変えるので、ゲート長Lsiに応じてVBB電圧を変えるこ
とができ、半導体集積回路の各トランジスタの動作を安
定にすることができる。
【0092】実施例6.なお、上記実施例5ではVBB
圧発生回路をたたくパルスの周期を変えることにより発
生するVBB電圧を変化させていたが、パルスの周期は変
化させず、VBB発生回路のキャパシタを選択することに
よりVBB電圧を変化させてもよい。これによる半導体集
積回路の回路図を図11に示す。
【0093】同図において、47はインバータ41の出
力及び図示しないリングオシレータから供給されるパル
ス信号(ノードV)を入力とするNANDゲート、48
はNANDゲート47の出力を反転するインバータ、2
2aはインバータ48が出力するパルス信号により駆動
されるチャージポンプ用キャパシタ、22bはノードV
のパルス信号により駆動されるチャージポンプ用キャパ
シタである。検出回路1、インバータ41、PMOSト
ランジスタ21、PMOSトランジスタ25は上記実施
例1〜5と同じものである。
【0094】次に動作について説明する。この実施例6
はゲート長Lsiが短くなったときに、VBB発生回路内の
BBポンプの数を増やすことによりVBB電圧を変化させ
るというものである。まず通常時の動作について説明す
る。検出回路1の出力はHレベルであるから、インバー
タ41の出力はLレベルになりNANDゲート47の出
力はHレベルのままであり、キャパシタ22aは駆動さ
れない。一方、キャパシタ22bは、図示しないリング
オシレータ回路から供給されるパルス信号(ノードV)
により駆動される。このときVBB発生回路のポンプ動作
の対象となるキャパシタ22bは、実施例1のキャパシ
タ22と同程度の容量をもつから、VBB発生回路が出力
するVBB電圧は通常のレベル(VBB1)である。
【0095】次にゲート長Lsiが短くなった場合の動作
について説明する。検出回路1の出力はLレベルである
から、ノードVのパルス信号はキャパシタ22bを駆動
するとともに、NANDゲート47及びインバータ48
を介してキャパシタ22aを駆動する。したがって、V
BB発生回路のポンプ動作のキャパシタの容量は、通常時
よりも増加し、その結果VBB発生回路が出力するVBB
圧は通常よりも強いレベル(VBB2)となる。
【0096】このように、この実施例6の半導体集積回
路によれば、検出回路1が検出するゲート長Lsiの長短
に基づきポンプ動作をするキャパシタの容量をかえるの
で、ゲート長Lsiに応じてVBB電圧を変えることがで
き、半導体集積回路の各トランジスタの動作を安定にす
ることができる。
【0097】実施例7.上記実施例1、5、6による半
導体集積回路は、ゲート長Lsiが短くなったことを検出
回路1により検出し、この検出結果に基づき基板電圧V
BBのレベルを変えることにより、半導体集積回路全体の
トランジスタの動作を安定させるものであった。しか
し、トランジスタ自体の特性の変化はそのままに、特定
の回路の動作タイミングを調整することにより半導体集
積回路の動作を安定させるようにしてもよい。
【0098】これによる一実施例を図12に示す。同図
において、51a〜51eは図示しない回路から供給さ
れるパルス信号(ノードW)を遅延させるための遅延回
路を構成するインバータ、52はノードWのパルス信号
と上記遅延回路により遅延されたパルス信号とから所定
のパルス幅の信号を発生するNANDゲート、53は検
出回路1の出力に基づき動作し、遅延回路の出力(イン
バータ51eの出力)にキャパシタ54を接続するNM
OSトランジスタ、54は上記遅延回路の出力を遅延さ
せるためのキャパシタである。また、検出回路1及びイ
ンバータ41は実施例5の場合と同じものである。
【0099】次に動作について説明する。通常の動作に
おいて、遅延回路を構成するインバータ51a〜51e
の1段あたりの遅延時間をtとすると、この遅延回路で
は5tだけ遅延する。したがって、NANDゲート52
は、ノードWに入力されたパルス信号に基づきパルス幅
5tのパルス信号を出力する(ノードX)。
【0100】ところで、ゲート長Lsiが短くなるとイン
バータ51a〜51eを構成するトランジスタの動作速
度が上がるから、遅延回路の遅延時間は5t’(<5
t)となる。これにともないノードXに出力されるパル
ス幅も短くなってしまう。そこで、ゲート長Lsiが短く
なった場合にキャパシタ54をインバータ51eの出力
に接続し、この出力を遅延させることにより遅延時間が
通常時と同じ5tになるようにする。すなわち、ゲート
長Lsiが短くなると検出回路1はLレベルを出力するか
らインバータ41はHレベルをNMOSトランジスタ5
3のゲートに対し出力する。この出力を受けてNMOS
トランジスタ53はONし、キャパシタ54をインバー
タ51eに接続する。このように検出回路1がHレベル
を出力すると、キャパシタ54の容量Cが付加され、
信号の伝達速度が遅くなるのでパルス幅が保持される。
【0101】このようにこの実施例7によれば、検出回
路1の出力に基づき、遅延回路の出力にキャパシタを付
加したので、ゲート長Lsiが短くなったの伝搬特性を通
常の場合と同等にできて、半導体集積回路の動作が安定
になる。なお、この実施例7において、キャパシタ54
を遅延回路の出力側に接続したが、これを入力側に接続
してもよい。
【0102】なお、上記実施例1〜7の説明において、
ゲート長Lsiが通常より短くなった場合について説明し
てきたが、これに限らずゲート長Lsiが通常より長くな
った場合についても同様に適用できるのは言うまでもな
い。また、短くなったことを検出する検出回路と長くな
ったことを検出する検出回路とを備え、何れの場合につ
いても対応できるようにしてもよい。
【0103】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、トランジスタのゲート電極の長さを検出する検出手
段と、上記検出手段の出力に基づき電位を発生して半導
体基板に供給する電位供給手段とを備えたので、製造プ
ロセスにばらつきが生じた場合でも、半導体集積回路の
安定な動作を可能にする。
【0104】また、請求項2の発明によれば、上記検出
手段を、複数の論理回路を直列に接続してなる第1の遅
延回路と、ゲート長が短いトランジスタからなる複数の
論理回路を直列に接続してなる第2の遅延回路と、上記
第1の遅延回路及び上記第2の遅延回路により動作する
フリップフロップ回路とから構成したので、簡単な構成
により安定な検出を行うことができ、半導体集積回路の
より安定な動作を可能にする。
【0105】また、請求項3の発明によれば、上記検出
手段を、ゲート長が長いトランジスタとゲート長が短い
トランジスタとを直列に接続して構成したので、簡単な
構成により検出ができ、半導体集積回路の安定な動作を
可能にする。
【0106】また、請求項4の発明によれば、上記検出
手段を、第1のリングオシレータと、ゲート長が短いト
ランジスタからなる第2のリングオシレータと、上記第
1のリングオシレータ及び上記第2のリングオシレータ
の出力により動作するカウンタ回路と、上記カウンタ回
路の出力をラッチするラッチ回路とから構成したので、
安定した検出ができ、半導体集積回路のより安定な動作
を可能にする。
【0107】また、請求項5の発明によれば、ゲート長
が長いトランジスタとゲート長が短いトランジスタとか
ら構成されるバランス回路としたので、簡単な構成によ
り安定した検出ができ、半導体集積回路の安定な動作を
可能にする。
【0108】また、請求項6の発明によれば、トランジ
スタの制御電極の長さを検出する検出手段と、複数のト
ランジスタからなる遅延回路と、上記検出手段の出力に
基づき、信号を遅延する遅延素子を上記遅延回路に接続
するスイッチ手段とを備えたので、半導体集積回路の遅
延回路の伝搬特性を安定にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の半導体集積回路を示す回
路図である。
【図2】この発明の実施例1の半導体集積回路の検出回
路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】この発明の実施例1の第1のVBB発生回路及び
第2のVBB発生回路の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【図4】この発明の実施例2の半導体集積回路の検出回
路を示す回路図である。
【図5】この発明の実施例2の他の半導体集積回路の検
出回路を示す回路図である。
【図6】この発明の実施例3の半導体集積回路の検出回
路を示す回路図である。
【図7】この発明の実施例3の検出回路の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図8】この発明の実施例3の検出回路の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図9】この発明の実施例4の半導体集積回路の検出回
路を示す回路図である。
【図10】この発明の実施例5の半導体集積回路を示す
回路図である。
【図11】この発明の実施例6の半導体集積回路を示す
回路図である。
【図12】この発明の実施例7の半導体集積回路を示す
回路図である。
【図13】半導体集積回路のトランジスタの構造を説明
するための平面図及び断面図である。
【符号の説明】
1 検出回路 2 第1のVBB発生回路 3 第2のVBB発生回路 10 カウンタ回路 11 Lsiが長いトランジスタからなるインバータ 12 Lsiが短いトランジスタからなるインバータ 14 Lsiが長いNMOSトランジスタ 15 Lsiが短いPMOSトランジスタ 17 基準用リングオシレータ 18 モニタ用リングオシレータ 51 遅延回路(インバータ) 53 NMOSトランジスタ 54 キャパシタ 111a Lsiが短いPMOSトランジスタ 111b Lsiが長いPMOSトランジスタ 112a Lsiが短いNMOSトランジスタ 112b Lsiが長いNMOSトランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿波野 博昭 伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機株式会 社北伊丹製作所内 (72)発明者 桜井 幹夫 伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機株式会 社北伊丹製作所内 (72)発明者 山崎 恭治 伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機株式会 社北伊丹製作所内 (72)発明者 山岡 茂 伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機株式会 社北伊丹製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成されたトランジスタ
    の制御電極の長さを検出する検出手段と、上記検出手段
    の出力に応じた電位を上記半導体基板に供給する電位供
    給手段とを備えた半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 上記検出手段を、複数の論理回路を直列
    に接続してなる第1の遅延回路と、上記第1の遅延回路
    を構成するトランジスタの制御電極より短い制御電極を
    もつトランジスタからなり、上記第1の遅延回路を構成
    する論理回路よりも多い論理回路を直列に接続してなる
    第2の遅延回路と、上記第1の遅延回路及び上記第2の
    遅延回路の出力により動作するラッチ回路とから構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 上記検出手段を、第1の伝導型のトラン
    ジスタと、上記第1の伝導型のトランジスタに直列に接
    続され、上記第1の伝導型のトランジスタの制御電極よ
    りも短い制御電極をもつ複数の第2の伝導型のトランジ
    スタと、上記第1の伝導型のトランジスタと上記第2の
    伝導型のトランジスタとの接続点の信号をラッチするラ
    ッチ回路とから構成したことを特徴とする請求項1記載
    の半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 上記検出手段を、複数の論理回路を直列
    に接続してなる第1のリングオシレータと、上記第1の
    リングオシレータを構成するトランジスタの制御電極よ
    り短い制御電極をもつトランジスタからなる複数の論理
    回路を直列に接続してなる第2のリングオシレータと、
    上記第1のリングオシレータ及び上記第2のリングオシ
    レータの出力に基づきカウント動作を行うとともにリセ
    ットされるカウンタ回路と、上記カウンタ回路の出力を
    ラッチするラッチ回路とから構成したことを特徴とする
    請求項1記載の半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 上記検出手段を、互いに直列に接続され
    た第1の伝導型のトランジスタ及び第2の伝導型のトラ
    ンジスタからなる第1のトランジスタ群と、上記第1の
    トランジスタ群のトランジスタの制御電極より短い制御
    電極をもち、互いに直列に接続された第1の伝導型のト
    ランジスタ及び第2の伝導型のトランジスタとからなる
    第2のトランジスタ群とを備え、上記第1のトランジス
    タ群のトランジスタの出力電極と上記第2のトランジス
    タ群のトランジスタの制御電極とを接続するとともに、
    上記第1のトランジスタ群のトランジスタの制御電極と
    上記第2のトランジスタ群のトランジスタの出力電極と
    を接続して構成したことを特徴とする請求項1記載の半
    導体集積回路。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に形成されたトランジスタ
    の制御電極の長さを検出する検出手段と、複数の論理回
    路からなる遅延回路と、上記検出手段の出力に基づき、
    伝搬する信号を遅延する遅延素子を上記遅延回路に接続
    するスイッチ手段とを備えた半導体集積回路。
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