JPH07202094A - 電子部品冷却装置 - Google Patents
電子部品冷却装置Info
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- JPH07202094A JPH07202094A JP35162193A JP35162193A JPH07202094A JP H07202094 A JPH07202094 A JP H07202094A JP 35162193 A JP35162193 A JP 35162193A JP 35162193 A JP35162193 A JP 35162193A JP H07202094 A JPH07202094 A JP H07202094A
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- thermoelectric element
- fan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ノートタイプのパソコンに使用する半導体等
の集積回路の冷却において、非常にコンパクトな大きさ
で集積回路から発熱される熱エネルギーを利用してファ
ンをなるべく長時間回転させ冷却する。 【構成】 半導体素子等の電子部品の上面に接合される
熱電素子と、該素子と閉回路を形成するファンモータ
と、前記閉回路のファンモータと並列に接続された蓄電
手段と、熱電素子から流れる電流が所定レベル以下の時
にファンモータへの電流の流れを遮断する制御手段と、
該ファンモータの駆動軸に接合されたファンとからな
り、前記熱電素子の加熱側を半導体素子側に当接させた
電子部品冷却装置。
の集積回路の冷却において、非常にコンパクトな大きさ
で集積回路から発熱される熱エネルギーを利用してファ
ンをなるべく長時間回転させ冷却する。 【構成】 半導体素子等の電子部品の上面に接合される
熱電素子と、該素子と閉回路を形成するファンモータ
と、前記閉回路のファンモータと並列に接続された蓄電
手段と、熱電素子から流れる電流が所定レベル以下の時
にファンモータへの電流の流れを遮断する制御手段と、
該ファンモータの駆動軸に接合されたファンとからな
り、前記熱電素子の加熱側を半導体素子側に当接させた
電子部品冷却装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動作することにより加
熱する集積回路等の電子部品、特にコンパクトサイズの
装置に装着される部品を集積回路の発熱エネルギーを利
用して冷却する装置に関するものである。
熱する集積回路等の電子部品、特にコンパクトサイズの
装置に装着される部品を集積回路の発熱エネルギーを利
用して冷却する装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】最近のIC特にCPUの集積度が飛躍的に
進歩し、演算処理速度も高速化したことから、パーソナ
ルコンピュータやワードプロセッサーをコンパクトにま
とめたノートタイプのものが市場に出回っている。家庭
用電源を用いた通常のパソコンでは、電力供給に余裕が
あるために発熱した半導体素子を冷却するために各所に
ファンモータを設け、これをコンピュータのスイッチが
ONされた時点から作動させ、集積回路があまり発熱し
ないように冷却するものが知られている。しかし前述し
たノートタイプのパソコンやワープロでは、バッテリー
を用いて使用できるように構成されていること、なるべ
くコンパクトにまとめたいというコンセプトで作られる
関係から冷却ファンは不要な部品として装着されず、自
然空冷方式を採用している。また、本出願人は先に図
7,8に示すように熱電素子2とファンモータ5とを直
結したタイプからなり熱電素子2間に所定の温度差が生
じた時にファンモータ5を回転させて冷却する装置を発
明した(実願平05−61862号)。
進歩し、演算処理速度も高速化したことから、パーソナ
ルコンピュータやワードプロセッサーをコンパクトにま
とめたノートタイプのものが市場に出回っている。家庭
用電源を用いた通常のパソコンでは、電力供給に余裕が
あるために発熱した半導体素子を冷却するために各所に
ファンモータを設け、これをコンピュータのスイッチが
ONされた時点から作動させ、集積回路があまり発熱し
ないように冷却するものが知られている。しかし前述し
たノートタイプのパソコンやワープロでは、バッテリー
を用いて使用できるように構成されていること、なるべ
くコンパクトにまとめたいというコンセプトで作られる
関係から冷却ファンは不要な部品として装着されず、自
然空冷方式を採用している。また、本出願人は先に図
7,8に示すように熱電素子2とファンモータ5とを直
結したタイプからなり熱電素子2間に所定の温度差が生
じた時にファンモータ5を回転させて冷却する装置を発
明した(実願平05−61862号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近の集積回路は、昔
のものに比べて常温に維持する必要はなくなったが、ノ
ートタイプのパソコン等を長時間使用した場合には、一
部の集積回路において表面温度が70℃近くまで発熱す
る場合がある。かかる場合に、過度の半導体素子の発熱
は誤動作、暴走の要因となると共に自然空冷だけでは冷
却することが困難なことが多い。そこで本発明はかかる
従来技術の欠点に鑑みなされたもので、ノートタイプ等
のコンパクトサイズのパソコンやワープロに組み込まれ
る半導体素子を、電源からの電力供給を得ることなくフ
ァンモータを作動して冷却することのできる装置を提供
することを目的とする。さらに熱電素子直結型のものに
比較して長時間ファンモータを作動させることを目的と
する。
のものに比べて常温に維持する必要はなくなったが、ノ
ートタイプのパソコン等を長時間使用した場合には、一
部の集積回路において表面温度が70℃近くまで発熱す
る場合がある。かかる場合に、過度の半導体素子の発熱
は誤動作、暴走の要因となると共に自然空冷だけでは冷
却することが困難なことが多い。そこで本発明はかかる
従来技術の欠点に鑑みなされたもので、ノートタイプ等
のコンパクトサイズのパソコンやワープロに組み込まれ
る半導体素子を、電源からの電力供給を得ることなくフ
ァンモータを作動して冷却することのできる装置を提供
することを目的とする。さらに熱電素子直結型のものに
比較して長時間ファンモータを作動させることを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1の発明
は、半導体素子等の電子部品の上面に接合される熱電素
子と、該素子と閉回路を形成するファンモータと、前記
閉回路のファンモータと並列に接続された蓄電手段と、
熱電素子から流れる電流が所定レベル以下の時にファン
モータへの電流の流れを遮断する制御手段と、該ファン
モータの駆動軸に接合されたファンとからなり、前記熱
電素子の加熱側を半導体素子側に当接させた電子部品冷
却装置であり、請求項2の発明は、ファンモータ及びフ
ァンが、フレーム枠を介して熱電素子と所定間隔をおい
て熱電素子上に装着された電子部品冷却装置であり、こ
れら冷却装置により本目的を達成する。
は、半導体素子等の電子部品の上面に接合される熱電素
子と、該素子と閉回路を形成するファンモータと、前記
閉回路のファンモータと並列に接続された蓄電手段と、
熱電素子から流れる電流が所定レベル以下の時にファン
モータへの電流の流れを遮断する制御手段と、該ファン
モータの駆動軸に接合されたファンとからなり、前記熱
電素子の加熱側を半導体素子側に当接させた電子部品冷
却装置であり、請求項2の発明は、ファンモータ及びフ
ァンが、フレーム枠を介して熱電素子と所定間隔をおい
て熱電素子上に装着された電子部品冷却装置であり、こ
れら冷却装置により本目的を達成する。
【0005】
【作用】本発明にかかる装置では、半導体素子を組み込
んだワープロ、パソコン等を作動させた時に、素子を利
用した演算処理を何回も行うことにより半導体素子は徐
々に発熱していき、例えば半導体素子表面と冷却装置の
熱電素子の冷却部との温度差が、10℃以上になった時
に温度差によりファンモータを回転させるのに充分な起
電力が生じ、ファンモータが作動を始める。しかしなが
ら温度差10℃未満の場合は直結型の熱電素子から流れ
る電流ではモータの回転に寄与させることができない
(無効電流となる)。そこで、モータ回転の起電力が生
じるまではモータへの通電を制御手段がカットし、その
電流を蓄電手段に流し充電する。そして蓄電手段に所定
の電荷が蓄電された時には、モータ端子間には所定の電
位差以上となり、蓄電手段に蓄積された電荷がモータに
流れ、モータは10℃未満の温度差において回転を始め
る。さらに、熱電素子に10℃以上の温度差がある時に
は、電流はモータへ流れると共に蓄電手段へも電圧に応
じた電荷が流れ、その結果蓄電手段はさらに蓄電され
る。従って、熱電素子の温度差が再び10℃未満となっ
た時は、充電された蓄電手段からファンモータに向けて
電流が流れ、ファンモータの回転を持続させる。その結
果自然冷却のためにあけた電子機器の冷却窓を介して外
気が内部に取り込まれると共に内部の暖かい空気が外部
に放出されることになり電子機器内部の空気温度の低下
と共に半導体素子表面の加熱温度は冷却されることにな
る。
んだワープロ、パソコン等を作動させた時に、素子を利
用した演算処理を何回も行うことにより半導体素子は徐
々に発熱していき、例えば半導体素子表面と冷却装置の
熱電素子の冷却部との温度差が、10℃以上になった時
に温度差によりファンモータを回転させるのに充分な起
電力が生じ、ファンモータが作動を始める。しかしなが
ら温度差10℃未満の場合は直結型の熱電素子から流れ
る電流ではモータの回転に寄与させることができない
(無効電流となる)。そこで、モータ回転の起電力が生
じるまではモータへの通電を制御手段がカットし、その
電流を蓄電手段に流し充電する。そして蓄電手段に所定
の電荷が蓄電された時には、モータ端子間には所定の電
位差以上となり、蓄電手段に蓄積された電荷がモータに
流れ、モータは10℃未満の温度差において回転を始め
る。さらに、熱電素子に10℃以上の温度差がある時に
は、電流はモータへ流れると共に蓄電手段へも電圧に応
じた電荷が流れ、その結果蓄電手段はさらに蓄電され
る。従って、熱電素子の温度差が再び10℃未満となっ
た時は、充電された蓄電手段からファンモータに向けて
電流が流れ、ファンモータの回転を持続させる。その結
果自然冷却のためにあけた電子機器の冷却窓を介して外
気が内部に取り込まれると共に内部の暖かい空気が外部
に放出されることになり電子機器内部の空気温度の低下
と共に半導体素子表面の加熱温度は冷却されることにな
る。
【0006】そして、半導体素子表面と熱電素子の冷却
側温度との温度差が例えば10℃未満で、かつ蓄電手段
に蓄積された電荷が所定レベル以下となった時に、起電
力の低下によりファンモータは停止する。従って、電子
機器による処理を停止したり、パソコン等のスイッチを
OFFにしても熱電素子の温度差が10℃未満の温度で
もファンモータが作動し続けることになり、常に半導体
素子が異常に加熱することがない。
側温度との温度差が例えば10℃未満で、かつ蓄電手段
に蓄積された電荷が所定レベル以下となった時に、起電
力の低下によりファンモータは停止する。従って、電子
機器による処理を停止したり、パソコン等のスイッチを
OFFにしても熱電素子の温度差が10℃未満の温度で
もファンモータが作動し続けることになり、常に半導体
素子が異常に加熱することがない。
【0007】
【実施例】以下に本発明を図示された実施例に従って詳
細に説明する。図において1は、IC等が組み込まれた
半導体素子(電子部品)であり、該半導体素子1の表面
中央には第一放熱器3を介してゼーベック効果を利用し
た熱電素子2の加熱側が接合されており、熱電素子2の
周囲には所定間隔で第一放熱器3の放熱ピン3aがそのピ
ン3aの高さが熱電素子2とほぼ同じ高さとなるように多
数接続されている。第一放熱器3は、図5に示すように
中央の熱電素子2を接続する区画8及び該区画8の上下
左右方向に伸びる空気通路区画9の部分が平に形成さ
れ、その周囲にピン3aが多数接続された形状からなる。
また熱電素子2の冷却側表面には、図1及び図6に示す
ようにほぼ十文字状に形成された第二放熱器10が接合さ
れており、該放熱器10は放熱ピン10a等を用いて熱電素
子2の冷却側をより効率よく冷却するためのものであ
る。
細に説明する。図において1は、IC等が組み込まれた
半導体素子(電子部品)であり、該半導体素子1の表面
中央には第一放熱器3を介してゼーベック効果を利用し
た熱電素子2の加熱側が接合されており、熱電素子2の
周囲には所定間隔で第一放熱器3の放熱ピン3aがそのピ
ン3aの高さが熱電素子2とほぼ同じ高さとなるように多
数接続されている。第一放熱器3は、図5に示すように
中央の熱電素子2を接続する区画8及び該区画8の上下
左右方向に伸びる空気通路区画9の部分が平に形成さ
れ、その周囲にピン3aが多数接続された形状からなる。
また熱電素子2の冷却側表面には、図1及び図6に示す
ようにほぼ十文字状に形成された第二放熱器10が接合さ
れており、該放熱器10は放熱ピン10a等を用いて熱電素
子2の冷却側をより効率よく冷却するためのものであ
る。
【0008】次に4は、半導体素子1の四つの角に接合
した支柱を介して前記熱電素子2及び第一放熱器3とが
所定の距離を隔てて位置するように半導体素子1とほぼ
同形に接合されたフレーム枠であり、該フレーム枠4の
上部中央には非常に小さな電力で駆動が可能な直流型の
ファンモータ5がその駆動軸5aを下方に向けて吊下され
ている。ファンモータ5は例えば1.5V、0.1A程
度の電力で充分作動するものを選択している。また熱電
素子2の大きさは、装着する半導体素子1の大きさによ
って決まるが、40mm×40mmの大きさ等の半導体素子
では、10mm〜15m×10mmm〜15mm程度の大きさの
ものを使用する。これにより冷却側との温度差が10℃
以上ある時に1〜5ワット程度の出力を得ることができ
る。ファンモータ5の駆動軸5aには、ファン6が装着さ
れている。尚、フレーム枠4の下方は、図4に示すよう
に円形の通気口7があけられており、ファンモータ5の
作動により起された空気流が熱電素子2に接続された第
二放熱器10及び第一放熱器3に向けて送風されるように
構成されている。また、図中12は、熱電素子2とファン
モータ5とを結線して閉回路を形成するためのリード線
である。
した支柱を介して前記熱電素子2及び第一放熱器3とが
所定の距離を隔てて位置するように半導体素子1とほぼ
同形に接合されたフレーム枠であり、該フレーム枠4の
上部中央には非常に小さな電力で駆動が可能な直流型の
ファンモータ5がその駆動軸5aを下方に向けて吊下され
ている。ファンモータ5は例えば1.5V、0.1A程
度の電力で充分作動するものを選択している。また熱電
素子2の大きさは、装着する半導体素子1の大きさによ
って決まるが、40mm×40mmの大きさ等の半導体素子
では、10mm〜15m×10mmm〜15mm程度の大きさの
ものを使用する。これにより冷却側との温度差が10℃
以上ある時に1〜5ワット程度の出力を得ることができ
る。ファンモータ5の駆動軸5aには、ファン6が装着さ
れている。尚、フレーム枠4の下方は、図4に示すよう
に円形の通気口7があけられており、ファンモータ5の
作動により起された空気流が熱電素子2に接続された第
二放熱器10及び第一放熱器3に向けて送風されるように
構成されている。また、図中12は、熱電素子2とファン
モータ5とを結線して閉回路を形成するためのリード線
である。
【0009】図2に示すものは、本発明の実施例にかか
る電気回路の構造を示すブロック図であり、熱電素子
2、トランジスタ14、ファンモータ5と閉回路接続さ
れ、トランジスタ14のコレクタ側でモータ5と並列に接
続された蓄電手段(コンデンサ)16及び2点間の電位差
が所定レベル以上か未満かを検知する電位差計測手段18
とからなり、該電位差計測手段18の出力側がトランジス
タのベースと接続され、所定の電位差があった時にコレ
クタからエミッタに向けて電流を流すように構成し、こ
のトランジスタ14及び電位差計測手段18により本発明の
制御手段を構成している。
る電気回路の構造を示すブロック図であり、熱電素子
2、トランジスタ14、ファンモータ5と閉回路接続さ
れ、トランジスタ14のコレクタ側でモータ5と並列に接
続された蓄電手段(コンデンサ)16及び2点間の電位差
が所定レベル以上か未満かを検知する電位差計測手段18
とからなり、該電位差計測手段18の出力側がトランジス
タのベースと接続され、所定の電位差があった時にコレ
クタからエミッタに向けて電流を流すように構成し、こ
のトランジスタ14及び電位差計測手段18により本発明の
制御手段を構成している。
【0010】以上述べた構成において本実施例にかかる
冷却装置では、半導体素子1を装着した装置の使用によ
り、半導体素子1は徐々に加熱していき、常温の状態か
ら50℃以上まで加熱される。すると半導体素子1に接
続された熱電素子2の加熱側と冷却側との温度差が生
じ、熱電素子2に起電力が起こる。しかし、当初はこの
起電力はファンモータを回転させるには充分ではない。
この状態を電位差計測手段18が検知し、トランジスタ14
を介してファンモータ5への電流の流れを止める。この
結果熱電素子2から生じる起電力により電流が蓄電手段
16に向けて流れ、蓄電手段16が充電される。或る程度充
電されると、蓄電手段16間の電位差は所定レベル以上と
なり、電位差計測手段18がこれを検知しトランジスタ14
に対してエミッタ・コレクタ間の通電を認め、ファンモ
ータ5に向けて蓄電手段16から電流が流れモータ5は回
転する。そして熱電素子2の温度差が所定レベル以上
(例えば10℃)となった時には熱電素子2の起電力も
ファンモータ5を回転させるに充分な大きさとなり、ト
ランジスタ14を介してファンモータ5に向けて熱電素子
2から電流が流れる。温度差が或る程度大きくなった時
には、熱電素子2からファンモータ5ばかりでなく蓄電
手段16へも電流が流れるために、再び蓄電手段16に充電
される。ファンモータ5の回転力は、蓄電手段16の電位
差によって決まり、温度差が高ければ高いほど回転速度
は早くなる。また熱電素子2間の温度差が小さくなった
時は、その起電力がファンモータ5を回転するために不
充分であるために、直結型では回転が停止することにな
る。しかしながら、本実施例の装置では、前述したよう
に余剰電流を蓄電手段16に回して充電しているために、
熱電素子の起電力が落ちても蓄電手段16の電位差が充分
にあるためにファンモータ5は回り続け、蓄電手段16の
電位差が所定レベル以下となった時点で停止することに
なる。
冷却装置では、半導体素子1を装着した装置の使用によ
り、半導体素子1は徐々に加熱していき、常温の状態か
ら50℃以上まで加熱される。すると半導体素子1に接
続された熱電素子2の加熱側と冷却側との温度差が生
じ、熱電素子2に起電力が起こる。しかし、当初はこの
起電力はファンモータを回転させるには充分ではない。
この状態を電位差計測手段18が検知し、トランジスタ14
を介してファンモータ5への電流の流れを止める。この
結果熱電素子2から生じる起電力により電流が蓄電手段
16に向けて流れ、蓄電手段16が充電される。或る程度充
電されると、蓄電手段16間の電位差は所定レベル以上と
なり、電位差計測手段18がこれを検知しトランジスタ14
に対してエミッタ・コレクタ間の通電を認め、ファンモ
ータ5に向けて蓄電手段16から電流が流れモータ5は回
転する。そして熱電素子2の温度差が所定レベル以上
(例えば10℃)となった時には熱電素子2の起電力も
ファンモータ5を回転させるに充分な大きさとなり、ト
ランジスタ14を介してファンモータ5に向けて熱電素子
2から電流が流れる。温度差が或る程度大きくなった時
には、熱電素子2からファンモータ5ばかりでなく蓄電
手段16へも電流が流れるために、再び蓄電手段16に充電
される。ファンモータ5の回転力は、蓄電手段16の電位
差によって決まり、温度差が高ければ高いほど回転速度
は早くなる。また熱電素子2間の温度差が小さくなった
時は、その起電力がファンモータ5を回転するために不
充分であるために、直結型では回転が停止することにな
る。しかしながら、本実施例の装置では、前述したよう
に余剰電流を蓄電手段16に回して充電しているために、
熱電素子の起電力が落ちても蓄電手段16の電位差が充分
にあるためにファンモータ5は回り続け、蓄電手段16の
電位差が所定レベル以下となった時点で停止することに
なる。
【0011】このファンモータ5の作動によりファン6
が回転し、半導体素子1及び放熱器3,10に向けて風を
引き起こし、装置に設けた外部と内部を通気するための
通気窓から暖気を逃がし、冷気を外部から吸気する。本
実施例では、ファンモータ5の下方に位置する熱電素子
2に対してファン6から直接風が当らないことも考慮し
て、熱電素子表面に十文字形状の第二放熱器10を接合し
ているので、ファン6の送風作用によっても冷却される
ことになる。また、半導体素子1の表面に接合されてい
る第一放熱器3の放熱ピン3aに対しても、直接ファン6
の風が送風されることになりその結果半導体素子1は、
第一放熱器3のピン3aによってより効率よく冷却される
ことになる。
が回転し、半導体素子1及び放熱器3,10に向けて風を
引き起こし、装置に設けた外部と内部を通気するための
通気窓から暖気を逃がし、冷気を外部から吸気する。本
実施例では、ファンモータ5の下方に位置する熱電素子
2に対してファン6から直接風が当らないことも考慮し
て、熱電素子表面に十文字形状の第二放熱器10を接合し
ているので、ファン6の送風作用によっても冷却される
ことになる。また、半導体素子1の表面に接合されてい
る第一放熱器3の放熱ピン3aに対しても、直接ファン6
の風が送風されることになりその結果半導体素子1は、
第一放熱器3のピン3aによってより効率よく冷却される
ことになる。
【0012】また、放熱器3には前述図5に示すように
空気通路区画9が設けられているので、該区画9によっ
て形成された通路及びピン3aを介して空気が流れ込むこ
とになり、熱電素子2付近も冷却されることになる。
尚、熱電素子2の加熱側と冷却側とは、冷却側に第二放
熱器10が接合されており、加熱側にはピンを有する放熱
器が接合されていない関係で、常に熱電素子2の冷却側
の方が、加熱側より冷却されるために両者間に温度差が
生じることになり、より効率よくファンーモータ5を作
動させることができ半導体素子1を冷却することができ
る。具体的に本実施例の冷却装置を装着したものと装着
しないものとで、比較するために同一条件で半導体素子
表面を70℃まで加熱させたところ、自然空冷方式のも
のは60℃程度までしか下げることができないが、冷却
装置を装着したものでは50℃以下まで下げることがで
きた。尚、本実施例の冷却用ファン6による空気送風量
は、最大で0.25m3/min.程度になる。
空気通路区画9が設けられているので、該区画9によっ
て形成された通路及びピン3aを介して空気が流れ込むこ
とになり、熱電素子2付近も冷却されることになる。
尚、熱電素子2の加熱側と冷却側とは、冷却側に第二放
熱器10が接合されており、加熱側にはピンを有する放熱
器が接合されていない関係で、常に熱電素子2の冷却側
の方が、加熱側より冷却されるために両者間に温度差が
生じることになり、より効率よくファンーモータ5を作
動させることができ半導体素子1を冷却することができ
る。具体的に本実施例の冷却装置を装着したものと装着
しないものとで、比較するために同一条件で半導体素子
表面を70℃まで加熱させたところ、自然空冷方式のも
のは60℃程度までしか下げることができないが、冷却
装置を装着したものでは50℃以下まで下げることがで
きた。尚、本実施例の冷却用ファン6による空気送風量
は、最大で0.25m3/min.程度になる。
【0013】尚本実施例では、半導体素子1に熱電素子
を装着するにあたって第一放熱器3を介在させるように
構成したが、これに限定されるものではなく第一放熱器
3を介在させずに直接接合するように構成しても良いこ
とはいうまでもない。また、熱電素子の上に第二放熱器
10を接合するように構成したが、これに限定されるもの
ではなく、放熱器10を設けなくとも良い。
を装着するにあたって第一放熱器3を介在させるように
構成したが、これに限定されるものではなく第一放熱器
3を介在させずに直接接合するように構成しても良いこ
とはいうまでもない。また、熱電素子の上に第二放熱器
10を接合するように構成したが、これに限定されるもの
ではなく、放熱器10を設けなくとも良い。
【0014】
【効果】以上述べたように本発明にかかる半導体素子の
冷却装置は、従来のように電源から電力の供給を受け送
風ファンを作動する方式と異なり半導体素子に直接ファ
ンを装着するように構成したので、コンパクトでありノ
ートパソコン等にも採用することができると共に自然対
流方式のものに比較して効率良く冷却することができる
ので、CPUの誤動作、暴走を防ぐ意味で効果的であ
る。また、半導体素子の発熱作用を利用し温度差により
起電力を起こすように構成されているため、ファン用の
電源を必要とせずバッテリー方式の装置にも適用するこ
とができる。さらに熱電素子の起電力を予め蓄電手段に
充電しているので、熱電素子とファンモータとを直結し
たものに比較してファンモータの回転時間を長く得るこ
とができ、効率の高い冷却を行うことができる。
冷却装置は、従来のように電源から電力の供給を受け送
風ファンを作動する方式と異なり半導体素子に直接ファ
ンを装着するように構成したので、コンパクトでありノ
ートパソコン等にも採用することができると共に自然対
流方式のものに比較して効率良く冷却することができる
ので、CPUの誤動作、暴走を防ぐ意味で効果的であ
る。また、半導体素子の発熱作用を利用し温度差により
起電力を起こすように構成されているため、ファン用の
電源を必要とせずバッテリー方式の装置にも適用するこ
とができる。さらに熱電素子の起電力を予め蓄電手段に
充電しているので、熱電素子とファンモータとを直結し
たものに比較してファンモータの回転時間を長く得るこ
とができ、効率の高い冷却を行うことができる。
【図1】 本発明の実施例にかかる装置の側面断面図で
ある。
ある。
【図2】 ファンを駆動する回路の概略図である。
【図3】 本発明の実施例における熱電素子の温度差、
蓄電手段及びファンモータとの関係を示すタイムチャー
トである。
蓄電手段及びファンモータとの関係を示すタイムチャー
トである。
【図4】 ファンを半導体素子に装着した状態を示す平
面図である。
面図である。
【図5】 図1のA−A断面図である。
【図6】 図1のB−B断面図である。
【図7】 熱電素子直結型の回路の概略図である。
【図8】 熱電素子直結型の回路における熱電素子の温
度差、蓄電手段及びファンモータとの関係を示すタイム
チャートである。
度差、蓄電手段及びファンモータとの関係を示すタイム
チャートである。
1 半導体素子 2 熱電素子 3 第一放熱器 4 フレーム枠 5 ファンモータ 6 ファン 7 通気口 8 区画 9 空気通路区画 10 第二放熱器 12 リード線 14 トランジスタ 16 蓄電手段 18 電位差計測手段
Claims (2)
- 【請求項1】 半導体素子等の電子部品の上面に接合さ
れる熱電素子と、該素子と閉回路を形成するファンモー
タと、前記閉回路のファンモータと並列に接続された蓄
電手段と、熱電素子から流れる電流が所定レベル以下の
時にファンモータへの電流の流れを遮断する制御手段
と、該ファンモータの駆動軸に接合されたファンとから
なり、前記熱電素子の加熱側を半導体素子側に当接させ
たことを特徴とする電子部品冷却装置。 - 【請求項2】 ファンモータ及びファンが、フレーム枠
を介して熱電素子と所定間隔をおいて前記熱電素子上に
装着されていることを特徴とする請求項1記載の電子部
品冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35162193A JP2710750B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 電子部品冷却装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35162193A JP2710750B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 電子部品冷却装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07202094A true JPH07202094A (ja) | 1995-08-04 |
JP2710750B2 JP2710750B2 (ja) | 1998-02-10 |
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ID=18418507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35162193A Expired - Fee Related JP2710750B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 電子部品冷却装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022533682A (ja) * | 2020-03-12 | 2022-07-25 | タン,シドニー | 冷熱厚膜集積回路 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP35162193A patent/JP2710750B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP2710750B2 (ja) | 1998-02-10 |
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