JPH0719945B2 - 可撓性回路部材の製造方法 - Google Patents
可撓性回路部材の製造方法Info
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- JPH0719945B2 JPH0719945B2 JP4055328A JP5532892A JPH0719945B2 JP H0719945 B2 JPH0719945 B2 JP H0719945B2 JP 4055328 A JP4055328 A JP 4055328A JP 5532892 A JP5532892 A JP 5532892A JP H0719945 B2 JPH0719945 B2 JP H0719945B2
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- layer
- base member
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- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23F—NON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
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- C23F1/16—Acidic compositions
- C23F1/28—Acidic compositions for etching iron group metals
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- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/48—Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
- G11B5/4806—Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed specially adapted for disk drive assemblies, e.g. assembly prior to operation, hard or flexible disk drives
- G11B5/484—Integrated arm assemblies, e.g. formed by material deposition or by etching from single piece of metal or by lamination of materials forming a single arm/suspension/head unit
-
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- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
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- H05K1/05—Insulated conductive substrates, e.g. insulated metal substrate
- H05K1/056—Insulated conductive substrates, e.g. insulated metal substrate the metal substrate being covered by an organic insulating layer
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- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/02—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding
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- H05K3/067—Etchants
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- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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- H05K1/02—Details
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- H05K2203/1572—Processing both sides of a PCB by the same process; Providing a similar arrangement of components on both sides; Making interlayer connections from two sides
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に可撓性な回路部材
の製造に関するものであり、詳しく述べると最終構造物
に支持と柔軟性を与えるために金属ベースの構成部材又
は類似物を使用する部材に関する。
の製造に関するものであり、詳しく述べると最終構造物
に支持と柔軟性を与えるために金属ベースの構成部材又
は類似物を使用する部材に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人の出願に関わる特開平05−1
31604号公報に、 ステンレス鋼基材にポリイミド層
を施す方法が定義されている。この出願は本明細書中で
引用している。
31604号公報に、 ステンレス鋼基材にポリイミド層
を施す方法が定義されている。この出願は本明細書中で
引用している。
【0003】可撓性回路部材は、勿論、各タイプのもの
が当該技術分野で周く知られている。このような回路の
代表例は、内部及び/又は上部に導電性要素(例えば、
銅配線、パターン化された銅回路要素等)を含む誘電性
(例えばポリイミド)基材である。更に最近の回路部材
の特定例は、本出願人に譲渡された米国特許第4,906,80
3号(アルブレヘタ(Albrechta)等の明細書に記載され
ている。この特許に規定された部材は、前記の誘電性基
材並びにその上部の電気伝導性回路パッド及び回路接続
線を包含する。上記特許に規定されているように、上記
構造物用の一特定用途は、コンピュータプロセッサに使
用されているように、磁気ヘッドとディスクドライブと
を接続するための電子装置の薄い可撓性支持体を提供す
ることである。この部材は、磁気ヘッドをディスクドラ
イブの比較的近くに配置させることができ、しかもディ
スク回転によるヘッドの損傷を回避することができる。
前記の構造物には可撓性とバネ作用を与えるためのステ
ンレス鋼の箔部材があり、この箔は上部にポリマー材料
(ポリイミド)層を有し、その上部に適当な回路パッド
や回路線が配置される。この回路部材を製造するための
各種技術は米国特許第4,906,803号明細書に記載されて
いる。
が当該技術分野で周く知られている。このような回路の
代表例は、内部及び/又は上部に導電性要素(例えば、
銅配線、パターン化された銅回路要素等)を含む誘電性
(例えばポリイミド)基材である。更に最近の回路部材
の特定例は、本出願人に譲渡された米国特許第4,906,80
3号(アルブレヘタ(Albrechta)等の明細書に記載され
ている。この特許に規定された部材は、前記の誘電性基
材並びにその上部の電気伝導性回路パッド及び回路接続
線を包含する。上記特許に規定されているように、上記
構造物用の一特定用途は、コンピュータプロセッサに使
用されているように、磁気ヘッドとディスクドライブと
を接続するための電子装置の薄い可撓性支持体を提供す
ることである。この部材は、磁気ヘッドをディスクドラ
イブの比較的近くに配置させることができ、しかもディ
スク回転によるヘッドの損傷を回避することができる。
前記の構造物には可撓性とバネ作用を与えるためのステ
ンレス鋼の箔部材があり、この箔は上部にポリマー材料
(ポリイミド)層を有し、その上部に適当な回路パッド
や回路線が配置される。この回路部材を製造するための
各種技術は米国特許第4,906,803号明細書に記載されて
いる。
【0004】本発明の方法は、米国特許第4,906,803号
に記載されているような可撓性回路の製造に特に好適な
方法であり、この回路部材は構成部品の操作時に急速な
繰り返し運動に耐え得る所望の構造的一体性をもった可
撓性接続部材であることに加えて、それを使用する電子
コンポーネント内に可撓性の相互接続を与えるものであ
る。
に記載されているような可撓性回路の製造に特に好適な
方法であり、この回路部材は構成部品の操作時に急速な
繰り返し運動に耐え得る所望の構造的一体性をもった可
撓性接続部材であることに加えて、それを使用する電子
コンポーネント内に可撓性の相互接続を与えるものであ
る。
【0005】発明者等は、本明細書中で教示する可撓性
回路部材の製造方法が、当該技術分野の進歩に著しく貢
献するものであると信ずる。
回路部材の製造方法が、当該技術分野の進歩に著しく貢
献するものであると信ずる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主目的は、可
撓性回路部材の技術を向上させることである。
撓性回路部材の技術を向上させることである。
【0007】本発明の別目的は、容易に実施できて、そ
の部材の製造に係わる費用や時間を実質的に減らすよう
な可撓性回路部材の製造方法を提供することである。
本発明の尚更なる目的は、大量生産技術に適用できて、
それを使用することに係わる費用や時間を更に減らすよ
うな方法を提供することである。
の部材の製造に係わる費用や時間を実質的に減らすよう
な可撓性回路部材の製造方法を提供することである。
本発明の尚更なる目的は、大量生産技術に適用できて、
それを使用することに係わる費用や時間を更に減らすよ
うな方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一特徴は、少な
くとも部分的にステンレス鋼を含むベース部材を準備す
る工程、このベース部材上に誘電材料を付与する工程、
この誘電材料上に少なくとも部分的に銅を含む導電材料
の層を付与する工程、塩化銅(II)を含むエッチング溶
液を用いてベース部材と導電性材料との両者を予め定め
られた時間にわたって同時エッチングしてエッチングさ
れたサブアセンブリにする工程及びその後、エッチング
されたサブアセンブリをリンスして残留するエッチング
溶液をそれから除去する工程からなる可撓性回路部材の
製造方法を提供することである。
くとも部分的にステンレス鋼を含むベース部材を準備す
る工程、このベース部材上に誘電材料を付与する工程、
この誘電材料上に少なくとも部分的に銅を含む導電材料
の層を付与する工程、塩化銅(II)を含むエッチング溶
液を用いてベース部材と導電性材料との両者を予め定め
られた時間にわたって同時エッチングしてエッチングさ
れたサブアセンブリにする工程及びその後、エッチング
されたサブアセンブリをリンスして残留するエッチング
溶液をそれから除去する工程からなる可撓性回路部材の
製造方法を提供することである。
【0009】本発明のその他の更なる目的、利点及び能
力と共に本発明を更に良好に理解するには、以下の開示
及び特許請求の範囲を参照されたい。
力と共に本発明を更に良好に理解するには、以下の開示
及び特許請求の範囲を参照されたい。
【0010】
【実施例】本明細書に示すように、本発明は可撓性回路
部材の製造の改善方法を提供する。本発明の方法は、前
記の米国特許第4,906,803号に用いたものを含めて、こ
のような部材を製造する如何なる既知技術よりも容易な
方法で操作することができる。以下の説明から分かるよ
うに、本発明の顕著な一特徴は、製造時に可撓性ケーブ
ルの両金属要素を同時エッチングする際に単一のエッチ
ング剤組成物を使用することである。しかしながら、本
発明独特のエッチング技術が特に米国特許第4,906,803
号明細書に記載されたタイプの可撓性回路部材に限定さ
れるものではないことを以下の説明から了解されたい。
本発明は、ステンレス鋼ベース部材、誘電材料(例えば
ポリイミド)の層(多分に二以上の下層(sublayer)を含
む)及び完成部材の導電性回路要素として機能する導電
材料(例えば銅)の層(二以上の層を含むことがある)
を含む可撓性回路部材に特に適したものである。別の可
撓性回路部材の一例は最初に引用した特開平5−131
604号公報に記載されており、この可撓性回路部材は
ステンレス鋼ベース、二層の誘電材料(ポリイミド)下
層及び最終的に回路部として機能するよう、この構造物
に積層された銅合金箔の層を包含する。本発明の方法
は、前記公開公報に記載されたタイプの積層可撓性構造
物に用いると極めて好適である。
部材の製造の改善方法を提供する。本発明の方法は、前
記の米国特許第4,906,803号に用いたものを含めて、こ
のような部材を製造する如何なる既知技術よりも容易な
方法で操作することができる。以下の説明から分かるよ
うに、本発明の顕著な一特徴は、製造時に可撓性ケーブ
ルの両金属要素を同時エッチングする際に単一のエッチ
ング剤組成物を使用することである。しかしながら、本
発明独特のエッチング技術が特に米国特許第4,906,803
号明細書に記載されたタイプの可撓性回路部材に限定さ
れるものではないことを以下の説明から了解されたい。
本発明は、ステンレス鋼ベース部材、誘電材料(例えば
ポリイミド)の層(多分に二以上の下層(sublayer)を含
む)及び完成部材の導電性回路要素として機能する導電
材料(例えば銅)の層(二以上の層を含むことがある)
を含む可撓性回路部材に特に適したものである。別の可
撓性回路部材の一例は最初に引用した特開平5−131
604号公報に記載されており、この可撓性回路部材は
ステンレス鋼ベース、二層の誘電材料(ポリイミド)下
層及び最終的に回路部として機能するよう、この構造物
に積層された銅合金箔の層を包含する。本発明の方法
は、前記公開公報に記載されたタイプの積層可撓性構造
物に用いると極めて好適である。
【0011】米国特許第4,906,803号明細書及び前記公
開公報の開示を引用する。
開公報の開示を引用する。
【0012】本発明の教示に従って可撓性回路部材を提
供するため、先ず初めにステンレス鋼のベース部材を準
備する。このベース部材はA.I.S.I.(American
Ironand Steel Institute、米国鉄鋼協会)302グレ
ード鋼が好ましい。この鋼材はA.S.T.M(America
n Soeciety for Testing of Materials)でA−167及
びA−240とも称される。このグレードのステンレス
鋼は約689 MPa(約100,000 psi)の極限引張り強さ、約27
6 MPa(約40,000 psi)のオフセット降伏強さ、約50パー
セントの伸び及び885のロックウェル硬さを有する。こ
のA.S.T.M.A−240ステンレス鋼の公称組成
はニッケル約9%、マンガン 2%及びクロム約18.5%で
ある。本発明はこの特定ステンレス鋼に限定されるわけ
ではなく、その他のものも本発明に使用可能である。先
ず、初期厚み約0.076 mm(約0.003インチ)のステンレ
ス鋼ベース部材を準備する。
供するため、先ず初めにステンレス鋼のベース部材を準
備する。このベース部材はA.I.S.I.(American
Ironand Steel Institute、米国鉄鋼協会)302グレ
ード鋼が好ましい。この鋼材はA.S.T.M(America
n Soeciety for Testing of Materials)でA−167及
びA−240とも称される。このグレードのステンレス
鋼は約689 MPa(約100,000 psi)の極限引張り強さ、約27
6 MPa(約40,000 psi)のオフセット降伏強さ、約50パー
セントの伸び及び885のロックウェル硬さを有する。こ
のA.S.T.M.A−240ステンレス鋼の公称組成
はニッケル約9%、マンガン 2%及びクロム約18.5%で
ある。本発明はこの特定ステンレス鋼に限定されるわけ
ではなく、その他のものも本発明に使用可能である。先
ず、初期厚み約0.076 mm(約0.003インチ)のステンレ
ス鋼ベース部材を準備する。
【0013】このステンレス鋼シート上に誘電材料を付
与する。この誘電材料層は後で導電性回路要素の基材と
なる。この誘電材料はポリイミドが好ましく、単層とし
て又は各下層を複数重ねて施される。本発明の教示によ
れば、この誘電材料は2層の分離した下層として提供す
ることが好ましい。そのようにするには、イー、アイ、
デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー(E.I.D
upont de Nemours andCompany、米国デラウェア州ウィ
ルミントン、マーケットストリート1007(1007Market St
reet,Wilmington,Delaware)、以下デュポン社と称す)
のパイラリン(Pyralin)5878又はパイラリン254
0ポリイミド(PMDA−ODA型)のような剛性(en
tractable)ポリイミドの前駆体溶液を被覆すればよい。
パイラリンはデュポン社の商標登録である。このパイラ
リン5878ポリイミドは熱硬化性縮合ポリマーのポリ
イミドであって、基本的に高温弾性材料である。すなわ
ち、約400℃までの処理温度に耐え得るものである。パ
イラリン5878は十分にイミド化及び架橋されていて
明確なガラス転移温度をもたないものであり、ステンレ
ス鋼ベース部材に乾燥・硬化後のフィルムが約4.0ミ
クロンとなるような厚みで施される。次に、溶剤は追い
出すがイミド化が著しく起こらない温度に適当な時間こ
の材料を加熱する。約85℃で約15分間加熱すると、
溶剤は除去されてステンレス鋼上に本質的に乾燥した粘
着性のないポリイミドを付与することが証明された。こ
のポリイミドが本発明の誘電材料の第一下層を構成す
る。
与する。この誘電材料層は後で導電性回路要素の基材と
なる。この誘電材料はポリイミドが好ましく、単層とし
て又は各下層を複数重ねて施される。本発明の教示によ
れば、この誘電材料は2層の分離した下層として提供す
ることが好ましい。そのようにするには、イー、アイ、
デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー(E.I.D
upont de Nemours andCompany、米国デラウェア州ウィ
ルミントン、マーケットストリート1007(1007Market St
reet,Wilmington,Delaware)、以下デュポン社と称す)
のパイラリン(Pyralin)5878又はパイラリン254
0ポリイミド(PMDA−ODA型)のような剛性(en
tractable)ポリイミドの前駆体溶液を被覆すればよい。
パイラリンはデュポン社の商標登録である。このパイラ
リン5878ポリイミドは熱硬化性縮合ポリマーのポリ
イミドであって、基本的に高温弾性材料である。すなわ
ち、約400℃までの処理温度に耐え得るものである。パ
イラリン5878は十分にイミド化及び架橋されていて
明確なガラス転移温度をもたないものであり、ステンレ
ス鋼ベース部材に乾燥・硬化後のフィルムが約4.0ミ
クロンとなるような厚みで施される。次に、溶剤は追い
出すがイミド化が著しく起こらない温度に適当な時間こ
の材料を加熱する。約85℃で約15分間加熱すると、
溶剤は除去されてステンレス鋼上に本質的に乾燥した粘
着性のないポリイミドを付与することが証明された。こ
のポリイミドが本発明の誘電材料の第一下層を構成す
る。
【0014】上記の工程に続き、熱可塑性ポリイミドの
前駆体溶液を剛性ポリイミドフィルム上に施す。この第
二下層として好適なポリイミドは、同じくデュポン社の
パイラリン2566ポリイミド(6FPDA−ODA)
である。パイラリン2566は、約12−16ポイズの
粘度及び(25℃で)約1.06 g/cmの密度を有する
フッ素化された架橋性の熱可塑性ポリイミドである。こ
のパイラリン2566を乾燥・硬化後の厚みが約2ミク
ロンになる厚みで施す。この被膜を同様に乾燥して溶剤
を除去すると、ドライで粘着性がなく、本質的にイミド
化されていないフィルムを形成する。乾燥は約85℃の
温度で約15分間行われる。
前駆体溶液を剛性ポリイミドフィルム上に施す。この第
二下層として好適なポリイミドは、同じくデュポン社の
パイラリン2566ポリイミド(6FPDA−ODA)
である。パイラリン2566は、約12−16ポイズの
粘度及び(25℃で)約1.06 g/cmの密度を有する
フッ素化された架橋性の熱可塑性ポリイミドである。こ
のパイラリン2566を乾燥・硬化後の厚みが約2ミク
ロンになる厚みで施す。この被膜を同様に乾燥して溶剤
を除去すると、ドライで粘着性がなく、本質的にイミド
化されていないフィルムを形成する。乾燥は約85℃の
温度で約15分間行われる。
【0015】前記の二種のポリイミド前駆体は共に有機
溶液として供給される。被覆方法、膜厚及びその他のパ
ラメータに応じて適当な溶剤を加えることにより、この
ポリイミドの粘度を変えることができる。この二種のポ
リイミド前駆体フィルムを実質的な架橋を伴わずに両下
層のポリイミドを急速にイミド化する硬化法で処理す
る。この硬化は、下層を近赤外域(波長2.82−3.
28ミクロン)の赤外線(IR)に露光し、同時に約2
50℃の温度に加熱して行うことが好ましい。この硬化
法は、IRが炉を加熱するだけでなくイミド化反応も著
しく増大させ、しかも架橋を著しくは誘起しないような
温度範囲に調節し且つ加熱されたた赤外線加熱炉内で行
うことが好ましい。IRを使用すると、そのような架橋
を伴わずに両ポリイミドを可成りの程度まで急速にイミ
ド化することができる。架橋の進行につれてガラス転移
温度は上昇するが、金属の接合には熱可塑性ポリイミド
をガラス転移温度より高い温度まで加熱せねばならない
ため、IRの使用は熱可塑性ポリイミドに重要であると
考えられる。硬化過程のこの段階で実質的な架橋を回避
したならば、接合は比較的低温で達成可能になる。
溶液として供給される。被覆方法、膜厚及びその他のパ
ラメータに応じて適当な溶剤を加えることにより、この
ポリイミドの粘度を変えることができる。この二種のポ
リイミド前駆体フィルムを実質的な架橋を伴わずに両下
層のポリイミドを急速にイミド化する硬化法で処理す
る。この硬化は、下層を近赤外域(波長2.82−3.
28ミクロン)の赤外線(IR)に露光し、同時に約2
50℃の温度に加熱して行うことが好ましい。この硬化
法は、IRが炉を加熱するだけでなくイミド化反応も著
しく増大させ、しかも架橋を著しくは誘起しないような
温度範囲に調節し且つ加熱されたた赤外線加熱炉内で行
うことが好ましい。IRを使用すると、そのような架橋
を伴わずに両ポリイミドを可成りの程度まで急速にイミ
ド化することができる。架橋の進行につれてガラス転移
温度は上昇するが、金属の接合には熱可塑性ポリイミド
をガラス転移温度より高い温度まで加熱せねばならない
ため、IRの使用は熱可塑性ポリイミドに重要であると
考えられる。硬化過程のこの段階で実質的な架橋を回避
したならば、接合は比較的低温で達成可能になる。
【0016】このように形成された構造物は、本質的に
十分イミド化されたポリイミドを二下層の形で誘電材料
を上に有する薄いステンレス鋼ベース部材であり、ポリ
イミド材料は実質的に架橋されていない。前述のよう
に、ステンレス鋼ベース部材の厚みは約0.076 mm(約0.
003インチ)に過ぎない。第一ポリイミド下層(パイラ
リン5878)の付与時の所望厚みは約3.99マイクロメ
ートル(約0.000157インチ)であり、一方の第二下層
(パイラリン2566)の所望厚みは約2.00マイクロメ
ートル(約0.000079インチ)であって、その結果誘電材
料の総合厚みは約5.99マイクロメートル(約0.00236イ
ンチ)となる。
十分イミド化されたポリイミドを二下層の形で誘電材料
を上に有する薄いステンレス鋼ベース部材であり、ポリ
イミド材料は実質的に架橋されていない。前述のよう
に、ステンレス鋼ベース部材の厚みは約0.076 mm(約0.
003インチ)に過ぎない。第一ポリイミド下層(パイラ
リン5878)の付与時の所望厚みは約3.99マイクロメ
ートル(約0.000157インチ)であり、一方の第二下層
(パイラリン2566)の所望厚みは約2.00マイクロメ
ートル(約0.000079インチ)であって、その結果誘電材
料の総合厚みは約5.99マイクロメートル(約0.00236イ
ンチ)となる。
【0017】本発明方法の次工程は導電性材料層を付与
する工程であり、この層は前述のように部材の回路要素
として機能する。これは、金属箔の層を下記のように上
部ポリイミド下層に積層して行うことが好ましい。好適
な金属箔はA.S.T.M規格B465の銅合金であ
り、この合金はオーリンスペシャルティメタルズコーポ
レーション(Olin Specialty Metals Corporation)の
A.S.T.M.合金第194番として入手することがで
きる。A.S.T.M. B465は銅 約97.5%、鉄 2.35%、リン
0.03%及び亜鉛 0.12%を含有する。この合金は、20乃
至300℃の温度範囲で約1.8×10/℃(9.8×10inches/in
ch/°F)の熱膨張係数を有する。
する工程であり、この層は前述のように部材の回路要素
として機能する。これは、金属箔の層を下記のように上
部ポリイミド下層に積層して行うことが好ましい。好適
な金属箔はA.S.T.M規格B465の銅合金であ
り、この合金はオーリンスペシャルティメタルズコーポ
レーション(Olin Specialty Metals Corporation)の
A.S.T.M.合金第194番として入手することがで
きる。A.S.T.M. B465は銅 約97.5%、鉄 2.35%、リン
0.03%及び亜鉛 0.12%を含有する。この合金は、20乃
至300℃の温度範囲で約1.8×10/℃(9.8×10inches/in
ch/°F)の熱膨張係数を有する。
【0018】この合金をステンレス鋼−ポリイミド部材
に積層するには、この三要素を積層プレス内で積み重ね
て約69 kPa(約10 psi)の圧力を加える。通常の積層
プレスが使用可能であり、一例はテトラヘドロンコーポ
レーション(Tetrahedron Corporation、米国カリフォル
ニア州サンディエゴ)製のモデル MTP24である。
この積層時に約40分間でプレス温度を約340℃までに
高める。この工程により、ポリイミド内に捕捉されてい
たガスや加熱の結果形成されたガスを合金−ポリイミド
の界面に追いやる。前述のように低圧を使用すると捕捉
ガスの脱出が可能になり、最終ラミネート中に捕捉され
たまま留まることはない。この時点で、両ポリアミドは
その内部及び界面である程度架橋する。しかしながら、
この熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は未だに比較
的低いので、このような低温(340℃)接合でも十分
に流動する。次に、プレスの圧力を約4.62 MPa(約
670 psi)まで比較的急速に増大させ、温度を約36
0℃まで高める。この結果、熱可塑性ポリイミドは十分
に流れて、合金と熱可塑性ポリイミドとの間に実質的に
強力かつ連続的な接合を形成する。剛性ポリイミドと熱
可塑性ポリイミドとの間に架橋が起こり、本質的に硬化
されて一体となったポリイミド構造物を誘電材料として
形成する。次に、前記の圧力及び温度を徐々に下げて
(約50℃未満まで)、この構造物を取り出す。この結
果得られる合金−誘電材料−ステンレス鋼のサブアセン
ブリの総合厚みは約0.099 mm(約0.0039イ
ンチ)であって、所望通りの比較的薄いものである。
に積層するには、この三要素を積層プレス内で積み重ね
て約69 kPa(約10 psi)の圧力を加える。通常の積層
プレスが使用可能であり、一例はテトラヘドロンコーポ
レーション(Tetrahedron Corporation、米国カリフォル
ニア州サンディエゴ)製のモデル MTP24である。
この積層時に約40分間でプレス温度を約340℃までに
高める。この工程により、ポリイミド内に捕捉されてい
たガスや加熱の結果形成されたガスを合金−ポリイミド
の界面に追いやる。前述のように低圧を使用すると捕捉
ガスの脱出が可能になり、最終ラミネート中に捕捉され
たまま留まることはない。この時点で、両ポリアミドは
その内部及び界面である程度架橋する。しかしながら、
この熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度は未だに比較
的低いので、このような低温(340℃)接合でも十分
に流動する。次に、プレスの圧力を約4.62 MPa(約
670 psi)まで比較的急速に増大させ、温度を約36
0℃まで高める。この結果、熱可塑性ポリイミドは十分
に流れて、合金と熱可塑性ポリイミドとの間に実質的に
強力かつ連続的な接合を形成する。剛性ポリイミドと熱
可塑性ポリイミドとの間に架橋が起こり、本質的に硬化
されて一体となったポリイミド構造物を誘電材料として
形成する。次に、前記の圧力及び温度を徐々に下げて
(約50℃未満まで)、この構造物を取り出す。この結
果得られる合金−誘電材料−ステンレス鋼のサブアセン
ブリの総合厚みは約0.099 mm(約0.0039イ
ンチ)であって、所望通りの比較的薄いものである。
【0019】このサブアセンブリに銅合金箔で回路を形
成するため、サブアセンブリを予備洗浄する。この予備
洗浄の目的は、合金とステンレス鋼の両表面を引続き適
当なホトレジスト材料(後述する)で接着できるように
することである。この予備洗浄は、過マンガン酸カリウ
ム約4.2重量%、水酸化ナトリウム 1.8重量%及
び脱イオン水残部を含むアルカリ性過マンガン酸カリウ
ム溶液を両表面に散布して行う。この予備洗浄は約3
7.8℃(約100°F)の温度及び約69 kPa(約10
psi)の圧力で行う。次に、このサブアセンブリを脱イオ
ン水でゆすいだ後、両金属表面上にシュウ酸溶液を散布
する。この好適な酸溶液はシュウ酸約8.5重量%及び
脱イオン水残部を含有する。この酸の散布は約41kPa
(約6psi)の圧力及び約25℃の温度で行うと好まし
い。次に、このサブアセンブリを脱イオン水で再度リン
スするのである。
成するため、サブアセンブリを予備洗浄する。この予備
洗浄の目的は、合金とステンレス鋼の両表面を引続き適
当なホトレジスト材料(後述する)で接着できるように
することである。この予備洗浄は、過マンガン酸カリウ
ム約4.2重量%、水酸化ナトリウム 1.8重量%及
び脱イオン水残部を含むアルカリ性過マンガン酸カリウ
ム溶液を両表面に散布して行う。この予備洗浄は約3
7.8℃(約100°F)の温度及び約69 kPa(約10
psi)の圧力で行う。次に、このサブアセンブリを脱イオ
ン水でゆすいだ後、両金属表面上にシュウ酸溶液を散布
する。この好適な酸溶液はシュウ酸約8.5重量%及び
脱イオン水残部を含有する。この酸の散布は約41kPa
(約6psi)の圧力及び約25℃の温度で行うと好まし
い。次に、このサブアセンブリを脱イオン水で再度リン
スするのである。
【0020】洗浄した構造物は、適当なホトレジスト材
料を施せる状態にある。本明細書に示すように、このレ
ジストはサブアセンブリの両面(金属表面)に施される
が、これは熱ロール積層操作の一部として行うことが好
ましい。ラミネート要素を形成するためのドライフィル
ムレジストの熱ロール技術は公知であり、従ってこの目
的に適当な装置は本発明にも十分使用可能である。本発
明のこの段階で使用される好適ドライフィルムレジスト
は、デュポン社のリストン(Riston)4106ドライフィ
ルムレジストである。(リストン(Riston)もデュポン社
の登録商標である。)リストン4106は、高生産性印
刷及びエッチング用の水性処理可能な光ポリマードライ
フィルムレジストであり、各種厚みのものが入手可能で
ある。このようなレジストは処理許容度が比較的広く、
高解像度を有して各種自動処理技術に適合する。サブア
センブリの対向面に両フィルム層を施すための所望圧力
は約207kPa(約30 psi)であり、所望積層温度は約
105℃である。
料を施せる状態にある。本明細書に示すように、このレ
ジストはサブアセンブリの両面(金属表面)に施される
が、これは熱ロール積層操作の一部として行うことが好
ましい。ラミネート要素を形成するためのドライフィル
ムレジストの熱ロール技術は公知であり、従ってこの目
的に適当な装置は本発明にも十分使用可能である。本発
明のこの段階で使用される好適ドライフィルムレジスト
は、デュポン社のリストン(Riston)4106ドライフィ
ルムレジストである。(リストン(Riston)もデュポン社
の登録商標である。)リストン4106は、高生産性印
刷及びエッチング用の水性処理可能な光ポリマードライ
フィルムレジストであり、各種厚みのものが入手可能で
ある。このようなレジストは処理許容度が比較的広く、
高解像度を有して各種自動処理技術に適合する。サブア
センブリの対向面に両フィルム層を施すための所望圧力
は約207kPa(約30 psi)であり、所望積層温度は約
105℃である。
【0021】本発明の可撓性回路部材を製造する次の工
程は、両面上に前記レジストを有する積層サブアセンブ
リを露光する工程である。この露光工程では、サブアセ
ンブリ上の所望域を露光するため、各サブアセンブリ面
にホトマスクを配列する。エネルギー約35ミリジュー
ルの紫外(UV)光を用いて同時露光する。この実施に
は公知の露光装置を使用することができる。本発明のこ
の時点では、合金上に所望の回路パターンを露光すると
共に、ステンレス鋼基材の所望除去部分も同様に露光す
るのである。この結果得られる回路パターンは、この回
路の所望動作特性に従って機能する。ステンレス鋼ベー
ス部材の最終的に除去される部分は、比較的、操作要求
に従って曲げ可能なベース成分をもたらすと同時に、最
終回路部材に十分な支持を与える。例えば、最終回路部
材の構造物内の特定位置に曲げ接合を付与して操作上
(例えば運動)の要求(例えば前記の磁気ヘッドと磁気
ディスクドライブ要素により課されるもの)を満たすべ
く回路部材を曲げ得るようにステンレス鋼の特定部を取
り除くことが望ましい。
程は、両面上に前記レジストを有する積層サブアセンブ
リを露光する工程である。この露光工程では、サブアセ
ンブリ上の所望域を露光するため、各サブアセンブリ面
にホトマスクを配列する。エネルギー約35ミリジュー
ルの紫外(UV)光を用いて同時露光する。この実施に
は公知の露光装置を使用することができる。本発明のこ
の時点では、合金上に所望の回路パターンを露光すると
共に、ステンレス鋼基材の所望除去部分も同様に露光す
るのである。この結果得られる回路パターンは、この回
路の所望動作特性に従って機能する。ステンレス鋼ベー
ス部材の最終的に除去される部分は、比較的、操作要求
に従って曲げ可能なベース成分をもたらすと同時に、最
終回路部材に十分な支持を与える。例えば、最終回路部
材の構造物内の特定位置に曲げ接合を付与して操作上
(例えば運動)の要求(例えば前記の磁気ヘッドと磁気
ディスクドライブ要素により課されるもの)を満たすべ
く回路部材を曲げ得るようにステンレス鋼の特定部を取
り除くことが望ましい。
【0022】ドライフィルムレジストの露光像を現像す
るため、そのサブアセンブリに適当な現像液を散布す
る。一好適溶液は、炭酸ナトリウム約0.85乃至約
0.95重量パーセント及び脱イオン水残部を含む溶液
である。通常の散布室内で、この溶液を約103kPa(1
5psi)の圧力及び約25℃の温度で散布する。次に、この
現像されたサブアセンブリに脱イオン水をかけてリンス
するのである。 このようにして製造された(ステンレ
ス鋼ベース部材、誘電材料及び導電金属層を含む)サブ
アセンブリを本発明の独特の教示に従うエッチング操作
に付するのであるが、このエッチング操作は、前述のよ
うに、ステンレス鋼と銅合金の両者を処理されたサブア
センブリから実質的に同時除去する操作である。このエ
ッチング操作は、両金属を同時除去して本発明の金属配
置を形成可能にする点で本発明の重要な特徴をなすもの
である。この金属の露光部は除去されるが、残りの部分
は前述の未現像レジスト材料で被れていて除去されない
ことが理解されよう。すなわち、この残りのレジスト材
料は、金属除去を望まない金属表面部分を保護するので
ある。
るため、そのサブアセンブリに適当な現像液を散布す
る。一好適溶液は、炭酸ナトリウム約0.85乃至約
0.95重量パーセント及び脱イオン水残部を含む溶液
である。通常の散布室内で、この溶液を約103kPa(1
5psi)の圧力及び約25℃の温度で散布する。次に、この
現像されたサブアセンブリに脱イオン水をかけてリンス
するのである。 このようにして製造された(ステンレ
ス鋼ベース部材、誘電材料及び導電金属層を含む)サブ
アセンブリを本発明の独特の教示に従うエッチング操作
に付するのであるが、このエッチング操作は、前述のよ
うに、ステンレス鋼と銅合金の両者を処理されたサブア
センブリから実質的に同時除去する操作である。このエ
ッチング操作は、両金属を同時除去して本発明の金属配
置を形成可能にする点で本発明の重要な特徴をなすもの
である。この金属の露光部は除去されるが、残りの部分
は前述の未現像レジスト材料で被れていて除去されない
ことが理解されよう。すなわち、この残りのレジスト材
料は、金属除去を望まない金属表面部分を保護するので
ある。
【0023】本発明のこの工程で使用される好適エッチ
ング溶液は、塩化銅(II)約39.0乃至約44.0重
量パーセント、塩酸約3.20乃至約4.00重量パー
セント及び脱イオン水残部を含む溶液である。このエッ
チングは約50℃の温度で行うことが好ましく、前述の
ように、このラミネートサブアセンブリを特定のエッチ
ング室を通過する水平なオープンコンベア上に配置す
る。本発明のこのステップでは、公知のエッチング室を
使用することができる。移動するサブアセンブリは、そ
のエッチングする表面を約42秒間にわたり前記溶液に露
出するよう約30cm/秒の速度でエッチング室を水平に
通過する。その結果、銅合金は約19.1乃至約31.
8マイクロメートル(約0.00075乃至約0.00125インチ)
/分速度でエッチングされ、一方のステンレス鋼ベース
部材は約88.9乃至約127マイクロメートル(約0.
0035乃至約0.0050インチ)/分の速度でエッチングされ
る。このサブアセンブリがエッチング室から取り出され
る時には、両金属が実質的に中間の(interim)ポリイミ
ド誘電材料までエッチングされた構造物になっている。
ステンレス鋼と銅合金との厚み比と組み合わせて前記の
エッチング溶液を前記の温度及び時間で散布すると、両
金属がこの深さまでエッチングされた独特の構成物が得
られる。ステンレス鋼と本発明の導電材料である銅合金
との好適厚み比は約3.5:1乃至約5.0:1である
ことが測定の結果判明した。前記のパラメータは勿論本
発明を限定するのもではない。塩化銅(II)を含むその
他の溶液も使用可能であり、それに従って温度やエッチ
ング時間も異なるからである。本発明の一特定例では、
塩化銅(II)約41重量パーセント、塩酸約3.6重量パ
ーセント及び脱イオン水残部を含むエッチング溶液を使
用した。複数のスプレーバーがコンベアの上下に配置さ
れたエッチング室に、エッチングするサブアセンブリを
水平に通した。各バーには例えば3又は4のいずれかの
数のノズルが設けられている。各ノズルは約74°のフ
ァン形パターンでエッチング液を散布した。散布速度は
5.3L/分/ノズル(1.4ガロン溶液/分/ノズ
ル)であった。エッチングの後、エッチングされたサブ
アセンブリに脱イオン水を散布して、サブアセンブリ上
に残存する実質的に全てのエッチング液を除去した。エ
ッチングされるサブアセンブリの移動速度は、前述のよ
うに、30cm/分である。エッチング時間が約35乃至
約50秒の範囲にある時には、約20乃至約40cm/分
の範囲の移動速度が好適である。しかしながら、本発明
はこの特定パラメータ値にも限定されるわけではなく、
このパラメータは本発明に教示する他の条件(例えば、
エッチング溶液組成)によって変わり得るものである。
ング溶液は、塩化銅(II)約39.0乃至約44.0重
量パーセント、塩酸約3.20乃至約4.00重量パー
セント及び脱イオン水残部を含む溶液である。このエッ
チングは約50℃の温度で行うことが好ましく、前述の
ように、このラミネートサブアセンブリを特定のエッチ
ング室を通過する水平なオープンコンベア上に配置す
る。本発明のこのステップでは、公知のエッチング室を
使用することができる。移動するサブアセンブリは、そ
のエッチングする表面を約42秒間にわたり前記溶液に露
出するよう約30cm/秒の速度でエッチング室を水平に
通過する。その結果、銅合金は約19.1乃至約31.
8マイクロメートル(約0.00075乃至約0.00125インチ)
/分速度でエッチングされ、一方のステンレス鋼ベース
部材は約88.9乃至約127マイクロメートル(約0.
0035乃至約0.0050インチ)/分の速度でエッチングされ
る。このサブアセンブリがエッチング室から取り出され
る時には、両金属が実質的に中間の(interim)ポリイミ
ド誘電材料までエッチングされた構造物になっている。
ステンレス鋼と銅合金との厚み比と組み合わせて前記の
エッチング溶液を前記の温度及び時間で散布すると、両
金属がこの深さまでエッチングされた独特の構成物が得
られる。ステンレス鋼と本発明の導電材料である銅合金
との好適厚み比は約3.5:1乃至約5.0:1である
ことが測定の結果判明した。前記のパラメータは勿論本
発明を限定するのもではない。塩化銅(II)を含むその
他の溶液も使用可能であり、それに従って温度やエッチ
ング時間も異なるからである。本発明の一特定例では、
塩化銅(II)約41重量パーセント、塩酸約3.6重量パ
ーセント及び脱イオン水残部を含むエッチング溶液を使
用した。複数のスプレーバーがコンベアの上下に配置さ
れたエッチング室に、エッチングするサブアセンブリを
水平に通した。各バーには例えば3又は4のいずれかの
数のノズルが設けられている。各ノズルは約74°のフ
ァン形パターンでエッチング液を散布した。散布速度は
5.3L/分/ノズル(1.4ガロン溶液/分/ノズ
ル)であった。エッチングの後、エッチングされたサブ
アセンブリに脱イオン水を散布して、サブアセンブリ上
に残存する実質的に全てのエッチング液を除去した。エ
ッチングされるサブアセンブリの移動速度は、前述のよ
うに、30cm/分である。エッチング時間が約35乃至
約50秒の範囲にある時には、約20乃至約40cm/分
の範囲の移動速度が好適である。しかしながら、本発明
はこの特定パラメータ値にも限定されるわけではなく、
このパラメータは本発明に教示する他の条件(例えば、
エッチング溶液組成)によって変わり得るものである。
【0024】前記の水平式オープンコンベアを用いるエ
ッチングでは、ステンレス鋼ベース部材を下向きに(従
って銅合金導電層を上向きに)配列すると、サブアセン
ブリのエッチングが更に効果的になることが測定され
た。厚目のステンレス鋼は上向きに連続散布し、銅合金
はこれとは逆に下向き散布になって散布時にエッチング
液のプール又は類似物ができるので、エッチングが更に
効果的になることが測定の結果判明したのである。この
配列でエッチングすると、ステンレス鋼に対するエッチ
ング液の散布は連続的かつ非妨害的になり、従ってポリ
イミド(誘電材料)中間層まで完全にエッチングできる
のである。
ッチングでは、ステンレス鋼ベース部材を下向きに(従
って銅合金導電層を上向きに)配列すると、サブアセン
ブリのエッチングが更に効果的になることが測定され
た。厚目のステンレス鋼は上向きに連続散布し、銅合金
はこれとは逆に下向き散布になって散布時にエッチング
液のプール又は類似物ができるので、エッチングが更に
効果的になることが測定の結果判明したのである。この
配列でエッチングすると、ステンレス鋼に対するエッチ
ング液の散布は連続的かつ非妨害的になり、従ってポリ
イミド(誘電材料)中間層まで完全にエッチングできる
のである。
【0025】前記エッチング過程で重要な要素は、ステ
ンレス鋼側壁断面の調節である。これは、ステンレス鋼
のエッチング速度、エッチング温度、コンベア速度、エ
ッチング配向及びエッチング液の化合物濃度(寄与度は
前記のものより少な目であるが、それでも重要である)
を適当に組み合わせて決定される。同時にエッチングさ
れる銅合金は、銅の側壁断面に悪影響を与えずにステン
レス鋼のエッチングを終わらせるようエッチング時間を
定めているため、塩化銅(II)は溶液中での過エッチン
グ(over-etching)でもかなり残存することが観察され
た。これは、一般に同時エッチングされるステンレス鋼
に関する要求に関するエッチングパラメータ特に銅エッ
チングに影響するパラメータに大幅の許容度を与える。
ンレス鋼側壁断面の調節である。これは、ステンレス鋼
のエッチング速度、エッチング温度、コンベア速度、エ
ッチング配向及びエッチング液の化合物濃度(寄与度は
前記のものより少な目であるが、それでも重要である)
を適当に組み合わせて決定される。同時にエッチングさ
れる銅合金は、銅の側壁断面に悪影響を与えずにステン
レス鋼のエッチングを終わらせるようエッチング時間を
定めているため、塩化銅(II)は溶液中での過エッチン
グ(over-etching)でもかなり残存することが観察され
た。これは、一般に同時エッチングされるステンレス鋼
に関する要求に関するエッチングパラメータ特に銅エッ
チングに影響するパラメータに大幅の許容度を与える。
【0026】前述のように、本発明はエッチング溶液の
重要要素として塩化銅(II)を使用するものである。回
路の一部として銅回路要素を含む印刷回路のエッチング
には、各種の塩化銅(II)のエッチング液が使用されて
きた。しかしながら、可撓性回路部材構造物の一部とし
て別種の金属(例えばステンレス鋼)を組み込んだ際に
この材料をエッチングする一技術は、別のエッチング工
程及び別種のエッチング溶液(ステンレス鋼の公知エッ
チング剤である塩化鉄(II)を使用する溶液)を使用す
ることがこれまでの常であった。例えば、前記の米国特
許第4,906,803号明細書を参照されたい。本明細書に記
すように、驚くべきことには、塩化銅(II)含有エッチ
ング溶液の使用により銅を含む導電性材料と誘電材料を
挟んで対向面に配置される分離したステンレス鋼含有金
属材料との同時エッチングが効果的に達成されることが
知見されたのである。この単一、同時エッチング操作に
塩化銅(II)を使用することには、相異なるエッチング
溶液を用いる2回ステップエッチング法よりも幾つかの
点で有利である。例えば、この塩化銅(II)溶液は塩化
鉄(II)よりも高速でエッチングするし、更にはこのエ
ッチング液は塩化鉄(II)を用いた時よりもステンレス
鋼内部での異方性及び側壁断面一体性が大であり、かつ
また、本発明で使用する塩化銅(II)エッチング剤は再
生可能である。前記の本発明の塩化銅(II)エッチング
溶液は、更に、銅を同時エッチングする際のステンレス
鋼のエッチング速度を実質的に安定にする。これに対
し、塩化鉄(II)を使用すると、塩化鉄(II)溶液によ
る銅の蓄積に激しく影響されることが証明された。
重要要素として塩化銅(II)を使用するものである。回
路の一部として銅回路要素を含む印刷回路のエッチング
には、各種の塩化銅(II)のエッチング液が使用されて
きた。しかしながら、可撓性回路部材構造物の一部とし
て別種の金属(例えばステンレス鋼)を組み込んだ際に
この材料をエッチングする一技術は、別のエッチング工
程及び別種のエッチング溶液(ステンレス鋼の公知エッ
チング剤である塩化鉄(II)を使用する溶液)を使用す
ることがこれまでの常であった。例えば、前記の米国特
許第4,906,803号明細書を参照されたい。本明細書に記
すように、驚くべきことには、塩化銅(II)含有エッチ
ング溶液の使用により銅を含む導電性材料と誘電材料を
挟んで対向面に配置される分離したステンレス鋼含有金
属材料との同時エッチングが効果的に達成されることが
知見されたのである。この単一、同時エッチング操作に
塩化銅(II)を使用することには、相異なるエッチング
溶液を用いる2回ステップエッチング法よりも幾つかの
点で有利である。例えば、この塩化銅(II)溶液は塩化
鉄(II)よりも高速でエッチングするし、更にはこのエ
ッチング液は塩化鉄(II)を用いた時よりもステンレス
鋼内部での異方性及び側壁断面一体性が大であり、かつ
また、本発明で使用する塩化銅(II)エッチング剤は再
生可能である。前記の本発明の塩化銅(II)エッチング
溶液は、更に、銅を同時エッチングする際のステンレス
鋼のエッチング速度を実質的に安定にする。これに対
し、塩化鉄(II)を使用すると、塩化鉄(II)溶液によ
る銅の蓄積に激しく影響されることが証明された。
【0027】本明細書に記載の単一エッチング溶液を使
用すると、時間や費用も節約できることが了解されよ
う。
用すると、時間や費用も節約できることが了解されよ
う。
【0028】エッチングの後、脱イオン水を用いてサブ
アセンブリをリンスし、残存するエッチング溶液を除去
する。この工程の後、水酸化ナトリウム約3.2乃至約
3.4重量パーセント及び脱イオン水残部を含有するレ
ジスト剥離溶液をサブアセンブリに散布して、導電性銅
材料とステンレス鋼ベース部材との両者から保護レジス
トを除去する。この散布は約138kPa(約20psi)の圧
力及び約50℃の温度で行われ、その後で脱イオン水を
散布してサブアセンブリをリンスするのである。この工
程に続き、当該技術分野で周知の技術を用いて、サブア
センブリの所望部分に導電性回路を特定の貴金属(例え
ば金)でメッキする。このような上塗りメッキは、主と
して最終回路部品での腐食を防止するためのものであ
る。
アセンブリをリンスし、残存するエッチング溶液を除去
する。この工程の後、水酸化ナトリウム約3.2乃至約
3.4重量パーセント及び脱イオン水残部を含有するレ
ジスト剥離溶液をサブアセンブリに散布して、導電性銅
材料とステンレス鋼ベース部材との両者から保護レジス
トを除去する。この散布は約138kPa(約20psi)の圧
力及び約50℃の温度で行われ、その後で脱イオン水を
散布してサブアセンブリをリンスするのである。この工
程に続き、当該技術分野で周知の技術を用いて、サブア
センブリの所望部分に導電性回路を特定の貴金属(例え
ば金)でメッキする。このような上塗りメッキは、主と
して最終回路部品での腐食を防止するためのものであ
る。
【0029】
【発明の効果】以上、ステンレス鋼ベース部材、その上
部にある誘電層及び誘電層上にある(銅を含む)導電材
料の層を包含する可撓性回路部材の製造方法を説明して
きた。この方法は前述のように無電解的に行うこともで
きるし、当該産業分野で入手可能な多数の公知の構成要
素(例えばエッチング室)を用いて行うこともできる。
本発明の方法は、相異なる金属の処理時に、代表的には
三種以上のエッチング液及び二以上のエッチングステッ
プを必要とする公知方法よりも容易かつ少ない費用及び
時間で行うことができる。
部にある誘電層及び誘電層上にある(銅を含む)導電材
料の層を包含する可撓性回路部材の製造方法を説明して
きた。この方法は前述のように無電解的に行うこともで
きるし、当該産業分野で入手可能な多数の公知の構成要
素(例えばエッチング室)を用いて行うこともできる。
本発明の方法は、相異なる金属の処理時に、代表的には
三種以上のエッチング液及び二以上のエッチングステッ
プを必要とする公知方法よりも容易かつ少ない費用及び
時間で行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・ジョセフ・クレメンティ アメリカ合衆国13901、ニューヨーク州 ビンガムトン、ロリータ・ストリート 4 番地 (72)発明者 トマース・エトワード・カインドル アメリカ合衆国13760、ニューヨーク州 エンドウェル、キム・ドライブ 2009番地
Claims (8)
- 【請求項1】 ステンレス鋼を含み且つ第一の予め定め
られた厚みを有するベース部材を準備すること;第二の
予め定められた厚みを有する誘電材料を前記のベース部
材上に付与すること;銅を含有し第三の予め定められた
厚みを有する導電材料の層を前記に誘電体材料上に付与
してサブアセンブリとすること;前記のサブアセンブリ
の両面に所定のパターンを有するホトマスクを付与する
こと;塩化銅(II)を含むエッチング溶液を用いて前記
のベース部材と前記の導電材料を予め定められた時間に
わたって前記の誘電体材料に達するまで同時エッチング
し、エッチングされたサブアセンブリにすること;及び
その後、前記のエッチングされたサブアセンブリをリン
スして前記エッチング溶液を該サブアセンブリから実質
的に除去すること;を含む可撓性回路部材の製造方法。 - 【請求項2】 前記のエッチングを無電解的に行う請求
項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記の誘電材料がポリイミドを含む請求
項1記載の方法。 - 【請求項4】 前記の誘電体材料が、各々ポリイミドか
ら成る第1の層及び第2の層として前記のベース部材に
付与される請求項2記載の方法。 - 【請求項5】 前記の第1の層をイミド化が生じない温
度で乾燥させた後、前記の第2の層をイミド化が生じな
い温度で乾燥させることを含む請求項4記載の方法。 - 【請求項6】 前記のエッチング溶液が、塩化銅(II)
約39乃至約44重量パーセント、塩酸約3.20乃至
約4.00重量パーセント及び脱イオン水残部からなる
請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 前記エッチング時に、前記のベース部
材、誘電材料及び導電性材料を実質上水平に配置する請
求項1記載の方法。 - 【請求項8】 前記ベース部材対前記導電材料層の厚み
比が、約3.5:1乃至約5.0:1の範囲内にある請
求項1記載の方法。
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