JPH07198942A - 楕円偏光板、視角補償板及び液晶表示装置 - Google Patents

楕円偏光板、視角補償板及び液晶表示装置

Info

Publication number
JPH07198942A
JPH07198942A JP5353580A JP35358093A JPH07198942A JP H07198942 A JPH07198942 A JP H07198942A JP 5353580 A JP5353580 A JP 5353580A JP 35358093 A JP35358093 A JP 35358093A JP H07198942 A JPH07198942 A JP H07198942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
liquid crystal
polarizing plate
retardation
viewing angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5353580A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3495399B2 (ja
Inventor
Shusaku Nakano
秀作 中野
Takamori Shiyouda
位守 正田
Hironori Motomura
弘則 本村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP35358093A priority Critical patent/JP3495399B2/ja
Publication of JPH07198942A publication Critical patent/JPH07198942A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3495399B2 publication Critical patent/JP3495399B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶セルの外側に配置することで視角による
液晶セルの非対称な視認性の変化を補償できて従来の液
晶セルに変更を加える必要なく視野角を拡大でき、薄く
て軽く視野角に優れるTFT型等の液晶表示装置を形成
すること。 【構成】 板面に対し交差する方向に光軸を有して複屈
折に異方性を示す位相差板(2)と偏光板(1)との積
層体からなる楕円偏光板、並びにかかる楕円偏光板にお
ける複屈折異方性の位相差板側にその複屈折異方性の位
相差板の垂直方向における位相差を補償する位相差板を
積層してなる視角補償板、及びかかる視角補償板を液晶
セルの少なくとも片側に有する液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、見る角度(視角)によ
る液晶セルの視認性の変化の補償に有用な視角補償板の
形成に好適な楕円偏光板、及びそれを用いた液晶表示装
置に関する。
【0002】
【発明の背景】液晶表示装置がパーソナルコンピュータ
やワードプロセッサ、データターミナル装置やテレビ等
の種々の表示画面として普及するなか、良好に視認でき
る視角範囲としての視野角の狭さが指摘されている。ち
なみにTFT型液晶表示装置では、正面から見たときの
表示品位をCRT以上のものとしえても、上下方向から
の視点では非対称性を示して上下の一方、通常は上側か
らの視角が狭いことが指摘されている。
【0003】前記視野角の狭さの問題は、特にテレビや
大画面表示装置などのように各人各様の角度から見るも
のにおいては、パーソナルユースのものに比べてより重
大な問題点となることが指摘されており、視野角の拡大
が強く望まれている。
【0004】
【従来の技術】従来、前記の視野角拡大手段としては、
配向分割方式、容量結合画素分割方式が知られていた。
いずれの方式も、一の画素を異なる二領域に分割するこ
とにより互いの視角の非対称性を補って、面積平均とし
て対称性のある視角特性が得られるようにしたものであ
る。
【0005】しかしながら、いずれの方式においても画
素を分割した領域の界面でディスクリネーション(配向
の乱れ)が生じることによりコントラスト比が低下する
問題点があった。また液晶セルの内部に対して改良を加
える方式であるため、セル作製工程の繁雑化やセル製造
の歩留の低下などに加えて、新規な製造設備を導入する
必要を伴うなどの問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液晶セルの
外側に配置することにより視角による液晶セルの非対称
な視認性の変化を補償できて視野角を拡大でき、薄くて
軽く視野角に優れるTFT型等の液晶表示装置を形成し
うる、従って従来のセルをそのまま使用しうる技術の開
発を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、板面に対し交
差する方向に光軸を有して複屈折に異方性を示す位相差
板と偏光板との積層体からなることを特徴とする楕円偏
光板、並びにかかる楕円偏光板における複屈折異方性の
位相差板側に、その複屈折異方性の位相差板の垂直方向
における位相差を補償する位相差板を積層してなること
を特徴とする視角補償板、及びかかる視角補償板を液晶
セルの少なくとも片側に有することを特徴とする液晶表
示装置を提供するものである。
【0008】
【作用】前記した複屈折異方性の位相差板を用いること
により、光軸が板面に対し交差することに基づいて板面
と交差する方向すなわち斜め方向から見た場合には位相
差が発現し、かつその位相差が視角により変化する非対
称な位相差特性を示す楕円偏光板を形成でき、かかる楕
円偏光板に板面垂直方向の正面位相差を補償する位相差
板を積層することで正面方向の位相差が少なく、あるい
は無く、斜め方向の位相差が視角により変化する視角補
償板を得ることができて、それを用いて液晶セルの視角
変化に伴う非対称な視認性の変化を補償して視野角を向
上させることができる。
【0009】
【実施例】本発明の楕円偏光板は、板面に対し交差する
方向に光軸を有して複屈折に異方性を示す位相差板と偏
光板との積層体からなるものである。その例を図1に示
した。1が偏光板、2が複屈折異方性の位相差板であ
る。実施例の楕円偏光板は、偏光板の片側に複屈折異方
性の位相差板層を直接形成したものである。
【0010】本発明において用いる複屈折に異方性を示
す位相差板は、図2の側面側における矢印の如く板面に
対し交差する方向に光軸を有するものであるが、かかる
複屈折異方性の位相差板は例えばネマチック配向した液
晶高分子からなるフィルム、ないし前記実施例の如く塗
膜層などとして得ることができる。なお図2中の板平面
上の矢印は、位相差板における板面方向における遅相軸
を示す。
【0011】前記液晶高分子としては、ネマチック配向
をとりうるものが用いられ、その種類については特に限
定はない。ちなみに、かかる液晶高分子の例としては、
液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲ
ン)が高分子の主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型
のものなどがあげられる。主鎖型の液晶高分子の具体例
としてはネマチック配向性のポリエステル系液晶高分子
などがあげられる。
【0012】側鎖型の液晶高分子の具体例としては、ポ
リシロキサン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート
又はポリマロネートを主鎖骨格とし、側鎖としてネマチ
ック配向付与性のパラ置換環状化合物単位からなるメソ
ゲン部を有するものなどがあげられる。
【0013】前記のパラ置換環状化合物単位としては、
例えばパラ置換芳香族単位やパラ置換シクロヘキシル環
単位等からなるネマチック液晶性を示す低分子液晶化合
物などがあげられる。より具体的には例えば、アゾメチ
ン形、アゾ形、アゾキシ形、エステル形、ビフェニル
形、フェニルシクロヘキサン形、ビシクロヘキサン形の
ものなどがあげられる。パラ置換環状化合物単位におけ
るパラ位における末端置換基としては、低分子液晶性化
合物における通例の置換基であってよく、シアノ基、ア
ルキル基、アルコキシ基などが一般的である。
【0014】好ましく用いうる液晶高分子は、その重量
平均分子量がゲルパーミェションクロマトグラフ法によ
るポリスチレン換算に基づき、0.2万〜20万のもの
である。その分子量が0.2万未満では強度に優れる複
屈折異方性の位相差板を得にくく、20万を超えると粘
度の増加で配向性が低下し、配向処理に多時間を要す
る。
【0015】また好ましく用いうる液晶高分子は、固定
化した配向の安定性の点よりそのガラス転移点が使用温
度よりも高いものである。ちなみに常温付近で使用する
場合、ガラス転移点が30℃未満の液晶高分子では固定
化した液晶構造が変化して機能低下を誘発する場合があ
る。
【0016】液晶高分子からなる複屈折異方性の位相差
板の形成は、例えば配向処理面上に液晶高分子の溶液を
展開して熱処理し、液晶高分子を斜め配向させた後、そ
れを冷却して必要に応じ配向処理面より剥離する方法な
どにより行うことができる。また偏光板の表面に配向処
理面を設け、その上に斜め配向の液晶高分子層を形成し
た場合には、複屈折異方性の位相差板を液晶高分子の塗
膜層として偏光板に直接付設した形態の楕円偏光板を得
ることができる。
【0017】前記の配向処理面としては、液晶高分子を
チルト角を有する状態に斜め配向させうるものであれば
よく、例えば低分子液晶化合物の配向処理に公知のもの
を用いることができる。その例としては、ガラス板や高
分子フィルム等からなる適宜な基板上にポリイミドやポ
リビニルアルコール等の薄膜を形成してその表面をラビ
ング処理したもの、酸化珪素を斜方蒸着したものなどが
あげられる。
【0018】液晶高分子の展開は例えば、液晶高分子を
適宜な溶媒に溶解させて溶液とし、それをスピンコート
法、ロールコート法、フローコート法、プリント法、デ
ィップコート法、流延成膜法等の適宜な方法で薄層展開
し、それを乾燥処理して溶媒を除去する方法などにより
行うことができる。また液晶高分子を等方相を呈する状
態に加熱溶融させ、その温度を維持しつつ薄層に展開す
る方法等の溶媒を使用しない方法などによっても行うこ
とができる。
【0019】展開した液晶高分子を配向させるための熱
処理は、液晶高分子のガラス転移点から等方相を呈する
溶融状態までの温度範囲に加熱することにより行うこと
ができる。なお配向状態を固定化するための冷却条件に
ついては特に限定はなく、通例前記の熱処理を200℃
以下の温度で行いうることから、自然冷却方式が一般に
採られる。
【0020】ちなみに液晶高分子をポリイミド系ラビン
グ膜上に展開して熱処理するとそのラビング方向に配向
させることができるが、その場合にポリイミドを80〜
200℃、就中100〜200℃のキュア温度で処理す
ることにより液晶高分子のチルト角を約40度以下の範
囲で制御することができる。液晶高分子のチルト角は補
償対象の液晶セルにおける視角特性に応じて適宜に決定
される。
【0021】冷却により固定化処理を終えて形成され
た、所定のチルト角でネマチック配向した液晶高分子系
の複屈折異方性位相差板は、偏光板に塗膜層として直接
形成したものでない場合などには必要に応じて配向処理
面より剥離回収されるが、その回収については例えば、
長鎖アルキル基等からなる離型性側鎖を有するラビング
膜形成材を用いる方式や、炭素数8〜18のアルキル鎖
を有するシラン化合物を表面に結合修飾させたガラス板
に配向処理面を形成する方式などの適宜な方式を必要に
応じて適用することができる。
【0022】複屈折異方性の位相差板の厚さは、補償対
象の液晶セルにおける視角特性や複屈折異方性の位相差
板の位相差特性などに応じて適宜に決定される。液晶高
分子系のものの場合には柔軟性等の点より500μm以
下、就中1〜100μmとされる。なお柔軟な複屈折異
方性の位相差板は、湾曲面や大面積面等への適用が容易
な視角補償板が得られやすい利点を有している。
【0023】偏光板としては、偏光機能を有する適宜な
ものを用いうるが一般には偏光フィルムからなるものが
用いられる。その偏光フィルムについては特に限定はな
く、例えばポリビニルアルコール系フィルム、部分ホル
マール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・
酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムの如き親水性
高分子フィルムにヨウ素及び/又は二色性染料を吸着さ
せて延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物
やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物の如きポリエン配向フ
ィルムなどがあげられる。偏光フィルムの厚さは通例5
〜80μmであるが、これに限定されない。
【0024】偏光板は、偏光フィルムそのものであって
もよいし、偏光フィルムの片側又は両側に透明保護層を
設けたものであってもよい。透明保護層の形成には、透
明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性などに優れる
ものが好ましく用いられ、その例としてはポリエステル
系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ
オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、アセテート系樹脂
の如きポリマーなどがあげられ、ポリエステルやトリア
セチルセルロースの如く光透過率や強度に優れるものが
好ましい。
【0025】楕円偏光板は通例、図例の如く偏光板1の
片側に複屈折異方性の位相差板2を積層した形態とされ
る。その場合、偏光板の吸収軸と位相差板の遅相軸の配
置角度は例えば45度など適宜に決定することができ
る。前記の積層は、上記したように偏光板に所定の液晶
高分子層を直接形成する方式によって行うこともできる
し、接着剤層等を介して偏光板と位相差板を積層する方
式などによっても行うことができる。前者の直接形成方
式は、接着剤層等による積層処理が不要で製造効率に優
れると共に、薄型化の点よりも有利である。
【0026】なお前記の接着剤としては、例えばアクリ
ル系、ゴム系、シリコーン系等の粘着剤やホットメルト
系接着剤などの適宜なものを用いうる。好ましく用いう
る接着剤は、透明性や耐候性等に優れるものである。ま
た各機能フィルムの光学特性の変化防止等の点より硬化
や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものが好まし
く、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものが望ま
しい。接着剤層の付設は、塗工方式やセパレータ上に設
けたものの移着方式など適宜な方式で行ってよい。
【0027】本発明の視角補償板は、楕円偏光板の複屈
折異方性の位相差板側に、その複屈折異方性の位相差板
の垂直方向における位相差を補償する位相差板を積層し
たものである。その例を図3に示した。4が補償用の位
相差板であり、他の符号は上記に同じである。なお3は
接着剤層である。
【0028】補償用の位相差板としては、板面の垂直方
向における位相差の相違が積層対象の複屈折異方性の位
相差板に対して50%以内、好ましくは可及的に少ない
ものが用いられる。これにより板面の垂直方向における
複屈折異方性の位相差板による位相差を相殺低減できて
視角補償板の当該方向における位相差を低減、ないし無
くすことができる。なお板面の垂直方向における位相差
の相殺、従って位相差の補償は、位相差板の遅相軸方向
が交差するように、好ましくは可及的に直交状態となる
ように積層することにより行うことができる。
【0029】前記補償用の位相差板としては、本発明に
おいては板面に対し交差する方向に光軸を有する複屈折
異方性の位相差板の1枚にても斜めからの視角による位
相差に相違をもたせうることから、例えばポリメチルメ
タクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコー
ル、ポリプロピレンやその他のポリオレフィン、ポリア
リレート、ポリスチレンの如き適宜なプラスチックから
なるフィルムを延伸処理してなる複屈折性フィルムなど
からなるものも用いうるが、好ましく用いうるものは板
面に対し交差する方向に光軸を有する複屈折に異方性を
示す位相差板である。
【0030】すなわち視角補償板を形成する位相差板の
好ましい組合せは、板面に対し交差する方向に光軸を有
する複屈折異方性の位相差板同士の組合せである。当該
複屈折異方性の位相差板同士の組合せとすることによ
り、各複屈折異方性の位相差板に基づく斜めからの視角
による位相差の相違を複合させることができ、また板面
の垂直方向における位相差を補償するための位相差板の
遅相軸交差の積層方式と連関して上下方向と左右方向と
の前記位相差の相違を複合させた状態で当該位相差に効
率よく相違をもたせることができる。
【0031】従って上記において楕円偏光板又は視角補
償板を形成する複屈折異方性の位相差板ないし補償用の
位相差板は、位相差の制御等を目的に板形成単位を2層
又は3層以上重畳させたものであってもよい。前記の補
償用の位相差板として用いる複屈折性フィルムの厚さ
は、補償すべき位相差等に応じて適宜に決定することが
できが、一般には柔軟性等の点より単層フィルムに基づ
き500μm以下、就中100μm以下である。
【0032】本発明の楕円偏光板や視角補償板は、その
構成部材を例えばサリチル酸エステル系化合物、ベンゾ
フェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シ
アノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の
紫外線吸収剤で処理する方式などにより紫外線吸収能を
もたせたものであってもよい。
【0033】本発明の視角補償板は、視角による液晶セ
ルの視認性の変化を補償して液晶表示装置の視野角の拡
大などに好ましく用いうる。その場合、液晶表示装置の
形成にはかかる視角補償板を液晶セルの片側又は両側に
配置することができる。視角補償板の配置は、液晶セル
と偏光板の間に位相差板が位置する状態が一般的であ
る。液晶セルにおける視角特性の非対称性を補償する視
角補償板を配置することで、広い視野角を達成すること
ができる。
【0034】図4に、視認側となる液晶セルの片側に視
角補償板を配置したタイプの液晶表示装置を例示した。
5が液晶セルであり、その他の符号は上記に準じる。な
お視角補償板等は接着剤層等を介して装置本体に固定す
ることもできる。視角補償板を適用する対象の液晶セル
は任意であり、例えば薄膜トランジスタ型に代表される
アクティブマトリクス駆動型のもの、ツイストネマチッ
ク型やスーパーツイストネマチック型に代表される単純
マトリクス駆動型のものなどの適宜なタイプの液晶セル
に適用することができる。
【0035】実施例1 上式で表されるアクリル系モノマー単位からなるポリマ
ーをクロロホルムに溶解させ、その溶液をフローコート
法にて偏光板上に形成したポリイミド系ラビング膜の上
にスピンコート方式で展開し、加熱乾燥させたのちそれ
を120℃で30分間熱処理したのち冷却させ、チルト
角が約20度のネマチック構造の厚さ約2μmの液晶高
分子層からなる、光軸が前記チルト角で板面に対して交
差する複屈折異方性の位相差板を形成して楕円偏光板を
得た。なお位相差板の遅相軸と偏光板の吸収軸の交差角
は、45度に設定した。
【0036】一方、ポリイミド系ラビング膜を設けたガ
ラス板上に前記に準じて厚さ約2μmの液晶高分子フィ
ルムからなる複屈折異方性の位相差フィルムを形成し、
そのフィルムをガラス板より前記の楕円偏光板における
液晶高分子層の上に、それらの板面方向の遅相軸が直交
するように厚さ20μmのアクリル系粘着剤層を介し転
写して楕円偏光型の視角補償板を得た。前記の位相差フ
ィルムにおける板面の垂直方向における位相差は、楕円
偏光板における液晶高分子層のそれとほぼ同じであっ
た。
【0037】なお前記において、偏光板としては、NP
F G1220DUN(日東電工社製)を用いた。また
ポリイミド系ラビング膜は、n−メチルピロリドン/ジ
メチルホルムアミド混合溶媒にピロメリット酸二無水物
とジアミノジフェニルエーテルを溶解させた溶液をスピ
ンコートし、それを100℃で1時間キュアさせたのち
ラビング処理したものである。
【0038】比較例 ポリカーボネートフィルムを160℃で一軸延伸してな
る、板面の垂直方向における位相差がほぼ同じの位相差
板の2枚をそれらの板面方向の遅相軸が直交するように
厚さ20μmのアクリル系粘着剤層を介し積層して補償
板を得、それを実施例1に準じた偏光板の片面に厚さ2
0μmのアクリル系粘着剤層を介し積層して楕円偏光型
の視角補償板を形成した。なお位相差板の遅相軸と偏光
板の吸収軸の交差角は、45度に設定した。
【0039】評価 実施例1、比較例で得た楕円偏光型の視角補償板につい
て、その一方の位相差板の遅相軸方向における視角によ
る位相差の変化を調べた。その結果を図5に示した。な
おグラフの縦軸は、リターデーション値(△nd:複屈
折率の差と厚さの積)を示す。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、液晶セルの外側に配置
することで視角の変化による液晶セルの非対称な位相差
変化等による視認性の変化を補償できる楕円偏光板ない
し視角補償板を得ることができ、それを用いて従来の液
晶セルに変更を加える必要なく視野角が広く、軽量性、
薄型性に優れる液晶表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】楕円偏光板の実施例の断面図
【図2】複屈折異方性の位相差板の説明斜視図
【図3】視角補償板の実施例の断面図
【図4】液晶表示装置の実施例の断面図
【図5】視角による位相差の変化を示したグラフ
【符号の説明】
1:偏光板 2:複屈折異方性を示す位相差板 3:接着剤層 4:補償用の位相差板 5:液晶セル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板面に対し交差する方向に光軸を有して
    複屈折に異方性を示す位相差板と偏光板との積層体から
    なることを特徴とする楕円偏光板。
  2. 【請求項2】 複屈折異方性の位相差板がネマチック配
    向した液晶高分子からなる請求項1に記載の楕円偏光
    板。
  3. 【請求項3】 複屈折異方性の位相差板が偏光板の片側
    に液晶高分子の塗膜層として直接形成されたものである
    請求項2に記載の楕円偏光板。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の楕円偏光板における複
    屈折異方性の位相差板側に、その複屈折異方性の位相差
    板の垂直方向における位相差を補償する位相差板を積層
    してなることを特徴とする視角補償板。
  5. 【請求項5】 複屈折異方性の位相差板側に積層する位
    相差板も複屈折に異方性を示す位相差板である請求項3
    に記載の視角補償板。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の視角補償板を液晶セル
    の少なくとも片側に有することを特徴とする液晶表示装
    置。
JP35358093A 1993-12-28 1993-12-28 視角補償板及び液晶表示装置 Expired - Lifetime JP3495399B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35358093A JP3495399B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 視角補償板及び液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35358093A JP3495399B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 視角補償板及び液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07198942A true JPH07198942A (ja) 1995-08-01
JP3495399B2 JP3495399B2 (ja) 2004-02-09

Family

ID=18431805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35358093A Expired - Lifetime JP3495399B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 視角補償板及び液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3495399B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002148441A (ja) * 2000-11-16 2002-05-22 Nitto Denko Corp 積層光学素子及び液晶表示装置
US7289179B2 (en) 2002-11-08 2007-10-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Liquid crystal display
JP2009505160A (ja) * 2005-08-19 2009-02-05 カラーリンク・インコーポレイテッド 立体視アイウェア
US9137525B2 (en) 2002-07-15 2015-09-15 Pure Depth Limited Multilayer video screen

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002148441A (ja) * 2000-11-16 2002-05-22 Nitto Denko Corp 積層光学素子及び液晶表示装置
US9137525B2 (en) 2002-07-15 2015-09-15 Pure Depth Limited Multilayer video screen
US7289179B2 (en) 2002-11-08 2007-10-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Liquid crystal display
JP2009505160A (ja) * 2005-08-19 2009-02-05 カラーリンク・インコーポレイテッド 立体視アイウェア
US8072552B2 (en) 2005-08-19 2011-12-06 Reald Inc. Stereoscopic eyewear
US9025091B2 (en) 2005-08-19 2015-05-05 Reald Inc. Stereoscopic eyewear

Also Published As

Publication number Publication date
JP3495399B2 (ja) 2004-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4592005B2 (ja) 偏光素子、液晶パネル、液晶テレビおよび液晶表示装置、ならびに偏光素子の製造方法
JP3926824B2 (ja) 液晶パネル及び液晶表示装置
WO2010092926A1 (ja) 積層光学体、光学フィルム、および該光学フィルムを用いた液晶表示装置、ならびに積層光学体の製造方法
JP2008181091A (ja) 光学積層体およびそれを用いた液晶パネル
KR20170072573A (ko) 액정 윈도우 및 이를 포함하는 광학 소자
JP2006268018A (ja) 偏光素子、液晶パネル、液晶テレビ、および液晶表示装置
JP2007148099A (ja) ポジティブcプレートの製造方法及びポジティブcプレート、そのポジティブcプレートを用いた液晶パネル及び液晶表示装置
JPH10186356A (ja) 液晶表示素子用光学補償フィルム
JP2008181090A (ja) 光学積層体およびそれを用いた液晶パネル
JP4413117B2 (ja) 位相差フィルム、偏光板、液晶パネル、液晶表示装置及び位相差フィルムの製造方法
JP3336100B2 (ja) 視角補償板、楕円偏光板及び液晶表示装置
JP3495399B2 (ja) 視角補償板及び液晶表示装置
JP2001188125A (ja) 位相差フィルム
JP3432657B2 (ja) 液晶表示素子用補償板の製造方法
JP2008102227A (ja) 液晶パネル及び液晶表示装置
JP3336099B2 (ja) 視角補償板、楕円偏光板及び液晶表示装置
KR19980703694A (ko) 액정성 광학필름과 그 이용
JP2004133171A (ja) 光学補償シート及び液晶表示装置
JPH0675221A (ja) 光学補償フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP2009230050A (ja) 液晶パネルおよび液晶表示装置
JPH11337898A (ja) 液晶性フィルム
JPH11119211A (ja) 光学異方素子
JPH0675114A (ja) 光学補償フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JPH05241019A (ja) 複合位相差フィルム
WO1999049359A1 (fr) Afficheur a cristaux liquides

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141121

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term