JPH07198789A - 特性解析装置およびこの特性解析装置において用いられる特性解析方法 - Google Patents

特性解析装置およびこの特性解析装置において用いられる特性解析方法

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JPH07198789A
JPH07198789A JP5335378A JP33537893A JPH07198789A JP H07198789 A JPH07198789 A JP H07198789A JP 5335378 A JP5335378 A JP 5335378A JP 33537893 A JP33537893 A JP 33537893A JP H07198789 A JPH07198789 A JP H07198789A
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waveform
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analysis method
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JP5335378A
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Inventor
Shigeo Sawada
茂穂 澤田
Mitsuko Yamada
晃子 山田
Tetsuya Hino
徹也 日野
Osamu Matsumoto
修 松本
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Renesas Design Corp
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Electric Semiconductor Systems Corp
Original Assignee
Renesas Design Corp
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Electric Semiconductor Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路の特性解析結果等として出力される波形
の周波数や振幅を表示できる特性解析装置を得る。 【構成】 波形解析手法記憶手段9は、周波数や振幅等
の特性項目毎に、複数の解析方法、それぞれの解析方法
が過去に使用された頻度、およびその解析方法の処理時
間を格納する。波形解析手段8は、波形解析手法記憶手
段9に格納されている解析方法のうち最適のものを用い
て出力波形情報からその波形の特性項目を求めるととも
に、波形解析手法記憶手段9に格納されている情報を、
特性項目を求めた結果に応じて更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回路の出力波形につ
いて、周波数、振幅等の特性項目を求めそれを表示する
特性解析装置、およびその特性解析装置において用いら
れる特性解析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は従来の特性解析装置の構成を示
すブロックである。図において、1は特性解析の対象と
なる回路の接続情報を示す回路情報を示す。2は特性解
析に必要なデータや制御コマンドからなる特性解析用入
力情報を示す。特性解析用入力情報2には、どの特性項
目について解析を行うかの指示、特性値の期待値および
特性解析において用いられる初期値等の条件が含まれ
る。3は回路シミュレーション結果等から回路の特性を
計算する特性計算手段、4は回路シミュレーションを実
行する回路シミュレーション手段、5は波形出力等のた
めに特性計算手段3が計算した特性値に対して補正計算
を行って波形表示用のデータ(出力波形情報)を作成す
る補正計算手段、6は出力波形情報を出力する波形表示
手段、7は波形を表示するディスプレイである。
【0003】次に動作について説明する。特性計算手段
3は、回路情報1と特性解析用入力情報2を読み込む。
そして、回路シミュレーション手段4を起動する。回路
シミュレーション手段4は、回路情報1が示す回路につ
いて、特性解析用入力情報2の内容に従って、DC特性
やAC特性を対象とした回路シミュレーションを実行す
る。特性計算手段3は、シミュレーション結果にもとづ
いてDC解析、AC解析、過渡解析等の計算を行う。補
正計算手段5は、特性計算手段3が計算した値を波形表
示するために値の補間を行う。そして、波形表示手段6
は、補間後の値を波形としてディスプレイ7に出力す
る。
【0004】ディスプレイ7には、例えば、過渡解析の
結果として、指定された点での出力波形が、時刻を横
軸、出力電圧等の特性値を縦軸とした波形が表示され
る。図16はディスプレイに出力した過渡解析の結果の
出力波形の一例である。このような出力波形から周波
数、振幅等の回路特性を得る場合、ディスプレイに表示
された波形を操作者が直接読み取る。あるいは、波形表
示手段6が出力波形にマーカと呼ばれる印(縦軸に平行
な直線)を付け、操作者が、表示されたマーカの位置の
値を読み取り、手計算により特性項目の値を得る。
【0005】図16に示した出力波形の周波数f0 を得
る場合には、操作者が、ディスプレイ7に表示された波
形の繰返しパターンを認識し、隣り合うパターンの対応
するピーク(図16におけるピーク1とピーク2)の差
を波形の周期T0 として読み取る。そして、 f0 = 1/T0 の公式により、その波形の周波数f0 を決定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の特性解析装置は
以上のように構成されているので、操作者が目視で周期
等の特性項目を読み取らなければならない。特に、複雑
な発振波形の場合には、目視で正確な周期等を読み取る
ことは困難である。また、周波数の場合と同様に、振幅
解析の場合には、目視で特性項目すなわち振幅を読み取
らなければならない。特に、複雑な発振波形の場合、正
確な振幅を目視で読み取ることは困難である。従って、
操作者が特性解析結果として出力された波形の周波数、
振幅等の特性項目を得ようとする場合、読み取り誤差や
個人差が入る可能性が高く、信頼性の高い値を得ること
が困難であるという問題点あった。また、波形が複雑な
場合、値の読み取りに要する時間が長くなり、効率的に
値を得ることもできなかった。さらに、目視等の人手作
業に依存している部分が多いために、解析に際して操作
者の熟練が要求される。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、回路の特性解析結果等として出
力される波形の周波数や振幅を表示できる特性解析装置
を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る特性解析装置は、周波数や振幅等の特性項目毎に、複
数の解析方法、それぞれの解析方法が過去に使用された
頻度、およびその解析方法の処理時間を格納する波形解
析手法記憶手段と、波形解析手法記憶手段に格納されて
いる解析方法を用いて出力波形情報からその波形の特性
項目を求めるとともに、波形解析手法記憶手段に格納さ
れている情報を、特性項目を求めた結果に応じて更新す
る波形解析手段と、波形解析手段が求めた特性項目を出
力する特性項目表示手段とを備えたものである。
【0009】請求項2記載の発明に係る特性解析装置
は、請求項1記載の発明に係る装置において、過去に特
性解析が行われた回路情報、およびその回路情報の出力
波形情報について特性項目を求める際に用いられた解析
方法を格納するデータベースと、特性解析の対象となっ
ている回路の回路情報と同じ回路情報がデータベースに
格納されているか否かを調べ、該当する回路情報がある
場合にはその回路情報に対応した解析方法をデータベー
スから抽出し、それを波形解析手段に供給するデータベ
ース検索手段とを備えたものであって、波形解析手段
は、データベース検索手段が解析方法を抽出した場合に
はその解析方法を用いて特性項目を求めるとともに、特
性解析の対象となった回路の回路情報と解析方法とをデ
ータベースに設定する構成になっているものである。
【0010】請求項3記載の発明に係る特性解析装置
は、請求項2記載の発明に係る装置において、データベ
ースが、過去に求められた特性項目をさらに格納する構
成であって、データベース検索手段が、特性解析の対象
となっている回路に対応する特性項目がデータベースに
格納されているか否かを調べ、該当する特性項目がある
場合にはその特性項目を特性項目表示手段に供給し、波
形解析手段が、求めた特性項目をデータベースに設定す
る構成になっているものである。
【0011】請求項4記載の発明に係る特性解析方法
は、出力波形情報から出力電圧等の特性値が極大値とな
る各点の時刻Miと極小値となる各点の時刻miを取り出す
ステップと、nを自然数、xをnより大きい自然数とし
た場合に、所定の誤差範囲内で以下の式を満足する自然
数nを求めるステップと、求められた自然数nに応じた
周期T0から周波数を決定するステップとを備えたもので
ある。 T0 = Mn - M0 = mn-m0 Mx = Mx-n + T0 mx = mx−n + T0
【0012】請求項5記載の発明に係る特性解析方法
は、出力波形情報から出力電圧等の特性値が極値をとる
点の時刻と特性値とを抽出するステップと、各特性値を
所定の誤差の範囲で同値であるとみなせる点の集合に分
類し、それらの各集合内の要素について隣合う時刻の時
間差を算出するステップと、得られた各時間差の平均を
周期としその周期から周波数を決定するステップとを備
えたものである。
【0013】そして、請求項6記載の発明に係る特性解
析方法は、波形表示用のデータから出力電圧等の特性値
が極値をとる点の時刻と特性値を抽出するステップと、
各極大値と各極小値のそれぞれについて中間点を求めそ
れらの中間点による2次波形を形成するステップと、そ
の2次波形を表す点の集合について、波形にハイレベル
の部分とローレベルの部分が出現するまで極値の中間点
を繰り返し求めるステップと、ハイレベルの部分の特性
値とローレベルの部分の特性値との差を振幅とするステ
ップとを備えたものである。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明における波形解析手段は、
波形解析手法記憶手段に格納されている解析方法を用い
て特性項目を求める。波形解析手法記憶手段には、複数
の解析方法、それぞれの解析方法が過去に使用された頻
度、およびその解析方法の処理時間が格納されているの
で、波形解析手段は、そのときに入力された回路情報に
適した解析方法を採用できる。
【0015】請求項2記載の発明におけるデータベース
検索手段は、入力された回路情報について過去に既に特
性項目算定処理がなされたかどうかを、データベース中
の情報から知ることができる。特性項目算定処理の算定
がなされている場合には、データベース中にそのときに
用いられた解析方法が格納されているので、波形解析手
段は、波形解析手法記憶手段の内容を検索することな
く、データベース中の解析方法を用いて特性項目の算定
を行える。
【0016】請求項3記載の発明におけるデータベース
検索手段は、入力された回路情報について過去に既に特
性項目がデータベース中に存在するかどうか検索する。
存在する場合には、その特性項目をそのまま特性項目表
示手段に出力できるので、波形解析手段の特性項目算定
処理を行わずに済ませることができる。
【0017】請求項4記載の発明における自然数nを求
めるステップは、周波数を直接求める場合に比べて処理
時間が短い。また、極大値および極小値について処理を
行っているので、精度を向上させることができる。
【0018】請求項5記載の発明における時間差を算出
するステップおよび時間差の平均を周期とするステップ
は、特性値が極値をとる点の時刻のデータのみを対象と
するので、算出の際のメモリ量を低減できる。
【0019】そして、請求項6記載の発明における極大
値と極小値の中間点を繰り返し求めるステップは、出力
波形にリンギングがあっても近似波形を生成する。2次
波形を形成するステップは、特性値が極値をとる点の時
刻のデータのみを対象とするので、波形形成の際のメモ
リ量を低減できる。
【0020】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1はこの発明の一実施例による特性解析装置の構
成を示すブロック図である。図において、8は補正計算
手段5が出力した出力波形情報から、その波形の特性項
目を解析する波形解析手段、9は複数の解析方法とそれ
ぞれの解析方法の適用順序、それぞれの解析方法が過去
に使用された頻度、各解析方法の標準的な処理速度等の
データを特性項目毎に格納する波形解析手法記憶手段、
10は波形解析手段8が求めた特性項目をディスプレイ
7に表示するための特性項目表示手段である。その他の
ものは図15に示したものと同様のものである。
【0021】図2は図1に示す特性解析装置のハードウ
ェア構成の一例を示すブロック図である。このように構
成された場合には、特性計算手段3、回路シミュレーシ
ョン手段4、補正計算手段5、波形表示手段6、波形解
析手段8および特性項目表示手段10は、CPU14、
メモリ16等を内部に有するコンピュータ16で実現さ
れる。なお、図2において、12はコンピュータ16へ
のデータ入力手段であるキーボード、13はコンピュー
タ16からの情報出力手段であるプリンタである。
【0022】次に動作について説明する。従来の場合と
同様に、特性計算手段3は、回路情報1と特性解析用入
力情報2を読み込む。そして、回路シミュレーション手
段4を起動する。回路シミュレーション手段4は、回路
情報1が示す回路について、DC特性やAC特性を対象
とした回路シミュレーションを実行する。特性計算手段
3は、シミュレーション結果にもとづいてDC解析、A
C解析、過渡解析等の計算を行う。補正計算手段5は、
特性計算手段3が計算した値を波形表示するために値の
補間を行う。そして、波形表示手段6は、補間後の値を
波形としてディスプレイ7に出力する。
【0023】波形解析手段8は、補正計算手段5が出力
した出力波形情報を入力として、後で詳しく述べるよう
な波形解析手法を用いて特性項目算定のための解析を行
う。波形解析手段8による解析結果は、例えば具体的な
周波数値や振幅値等の特性項目として特性項目表示手段
10に与えられる。特性項目表示手段10は、その特性
項目ディスプレイ7に表示する。よって、操作者は、従
来の場合のように目視で特性項目を読み取るという作業
をせずに済む。
【0024】さらに、この場合には、波形解析手段8
は、波形解析手法記憶手段9に記憶されている複数の解
析手法のうち適切なものを選択して波形解析を行う。従
って、解析結果である特性項目が高速に得られたり、精
度のよいものとすることができる。
【0025】波形解析手法記憶手段9は、周波数や振幅
などの特性項目毎に複数の解析方法を記憶し、それぞれ
の解析方法が過去に使用された頻度、標準的な処理速度
等、および適用順序などを記憶している。図3は波形解
析手法記憶手段9に格納されるデータ構成の一例を示す
ものである。図において、17は適用順序を格納する
列、18はそれぞれの解析方法が過去に使用された頻度
を格納する列、19は標準的な処理速度等を格納する
列、20は解析方法あるいは解析方法の格納場所を格納
する列を示している。1つの特性項目に関するデータ2
1は、それらの各列で構成される。
【0026】波形解析手段8は、特性解析用入力情報2
の1つとして入力された解析モードに応じて図4のフロ
ーチャートに示すような処理を行う。解析モードは、各
特性項目を求めるのに有効な解析方法を学習させるモー
ド(以下、学習モードという。)と波形解析手法記憶手
段9のデータをもとに特性項目を求めるのに有効な解析
方法を決定するモード(以下、適用モード)とのいずれ
かを示すものである。従って、波形解析手段8は、まず
解析モードの判定を行う(ステップST22)。
【0027】解析モードが学習モードであった場合、波
形解析手段8は、波形解析手法記憶手段9に格納されて
いる全ての解析方法を用いて特性項目を求める(ステッ
プST23)。例えば、波形解析手法記憶手段9中に振
幅の解析方法が5つ格納されている場合、その5つの解
析方法による波形解析を順次あるいは並列に実行し、特
性項目の値および処理速度等を得る。それらの値は、特
性項目表示装置10を介してディスプレイ7に表示され
る。操作者は、5つの解析方法によって得られた値の中
から、どの値を採用するかを決定する(ステップST2
4)。この場合、処理速度の速いものを選択したり、期
待値に最も近い特性項目の値を出したものを選択したり
することができる。
【0028】次に、波形解析手段8は、波形解析手法記
憶手段9の内容を更新する。例えば、選択された解析方
法の使用頻度を1増やす。また、波形解析手法記憶手段
9に登録されている各解析方法の処理速度に対して、ス
テップST23で実行された際の処理速度を加味したり
する。さらに、波形解析手段8は、波形解析手法記憶手
段9における適用順序を、使用頻度の多い順に並べ変え
てもよい。その際、選択された解析方法による特性項目
の値に近い特性項目を出力した順に各解析方法を並べ変
えてもよい。(ステップST25)。学習モードがいく
つかの例について実行されると、操作者が解析対象とす
るものの傾向にあうと思われる解析方法が、適用順序の
優先度の高いものとして波形解析手法記憶手段9に登録
される。あるいは、使用頻度の高いものとして登録され
る。
【0029】適用モードの場合には、波形解析手段8
は、波形解析手法記憶手段9中の適用順序、解析方法の
使用頻度、標準的な処理速度等の項目に着目し、ある特
性項目を求めるのに最も適した解析方法を1つ採用し特
性項目の値を求める。例えば、波形解析手法記憶手段9
中に格納されている5つの振幅の解析方法のうち、過去
に使用された頻度の高い解析方法を、振幅を解析するた
めの解析方法として採用する。あるいは、処理速度を優
先して採用する。
【0030】そして、波形解析手段8は、採用された解
析方法を用いて特性項目を求める。求められた特性項目
は、特性項目表示装置10を介してディスプレイ7に表
示される。(ステップST26)。
【0031】ここで、波形解析手段8は、波形解析手法
記憶手段9に記録されていた使用頻度や処理速度等の更
新を行う。すなわち、例えば、採用された解析方法の使
用頻度を1増やす。また、波形解析手法記憶手段9に登
録されているその解析方法の処理速度に対して、解析が
実行された際の処理速度を加味したりする。さらに、波
形解析手段8は、波形解析手法記憶手段9における適用
順序を、使用頻度の多い順に並べ変えてもよい。(ステ
ップST27)。
【0032】このようにして、波形解析手法記憶手段9
には、経験的なデータが蓄積されていくことになる。よ
って、特性項目を得るために必要な労力を省力化できる
だけでなく、値の精度や処理速度等を目安として、本装
置の使用者に最も適した解析方法を用いて波形解析をす
ることができる。また、特性解析装置の使用に熟練して
いなくても、容易にかつ効率よく精度のよい特性項目を
求めることができる。
【0033】実施例2.上記実施例では、波形解析手段
8が、常に波形解析手法記憶手段9を検索して使用する
解析方法を選択する場合について述べたが、過去に特性
解析を行った回路情報と使用した解析方法等をデータベ
ースに持ち、それをもとに各特性項目を求める処理を行
うように構成することもできる。図5はそのような構成
によるこの発明の第2の実施例による特性解析装置の構
成を示すブロック図である。
【0034】図において、28は過去に特性解析を行っ
た回路情報と各特性項目を求める際に使用れた解析方法
を格納するデータベース、29はデータベース1を検索
し、入力された回路情報1に一致する回路情報を抽出す
るとともに、データベース28から過去に使用した解析
方法を抽出するデータ検索手段である。その他のものは
図1に示したものと同様のものである。
【0035】次に動作について説明する。回路情報1が
入力されると、データベース検索手段29は、データベ
ース1を検索し、過去に特性解析を行った回路情報のう
ち入力された回路情報1と一致するものがあるかどうか
を調べる。一致する回路情報がある場合、その回路情報
について各特性項目の解析方法をデータベース1から抽
出し特性計算手段3に伝達する。特性計算手段3は、第
1の実施例1の場合と同様に、回路情報1と特性解析用
入力情報2を読み込む。そして、回路シミュレーション
手段4を起動する。回路シミュレーション手段4は、回
路情報1が示す回路について、DC特性やAC特性を対
象とした回路シミュレーションを実行する。特性計算手
段3は、シミュレーション結果にもとづいてDC解析、
AC解析、過渡解析等の計算を行う。補正計算手段5
は、特性計算手段3が計算した値を波形表示するために
値の補間を行う。そして、波形表示手段6は、補間後の
値を波形としてディスプレイ7に出力する。
【0036】波形解析手段8は、データベース28から
出力された各特性項目の解析方法を入手する。そのなか
に今回求めるべき特性項目があれば、それに対応した解
析方法を採用する。例えば、周波数および振幅について
の解析方法が存在し、今回周波数について値が求められ
ている場合には、その解析方法を採用する。そして、採
用された解析方法を用いて特性項目を求める。
【0037】データベース28中に今回対象とする回路
情報および解析方法が存在しない場合には、波形解析手
段8は、第1の実施例の場合と同様に波形解析手法記憶
手段9を検索して使用する解析方法を選択する。そし
て、選択された解析方法を用いて特性項目を求める。求
められた特性項目は、特性項目表示装置10を介してデ
ィスプレイ7に表示される。
【0038】波形解析手段8は、さらに、各特性項目を
求める際に使用した解析方法および回路情報をデータベ
ース28に格納する。以上のようにして、例えば、同一
回路について初期値を変えて特性解析を行う場合など
に、波形解析手法記憶手段9を何度も検索する必要がな
い。従って、同一の回路情報に対しての特性解析の再実
行が効率よくできるという利点がある。また、特性解析
を行う毎にデータベース28に回路情報と各特性項目の
解析方法が蓄積されるため、使用回数が増すほど、再実
行が効率よくなるという利点もある。
【0039】実施例3.上記実施例ではデータベース2
8に格納されている回路情報と解析方法とを参照して特
性項目を求める特性解析装置について述べたが、データ
ベース28中に特性項目の算出結果および回路解析の際
に用いられた条件も格納される構成としてもよい。図6
はそのような構成によるこの発明の第2の実施例による
特性解析装置の構成を示すブロック図である。
【0040】図において、30はデータベース28から
抽出した回路情報および解析方法を特性計算手段3に伝
えるとともに、特性項目の値を特性項目表示手段10に
伝えるデータベース検索手段である。その他のものは図
5に示したものと同様のものである。
【0041】次に動作について説明する。回路情報1が
入力されると、データベース検索手段30は、データベ
ース1を検索する。過去に特性解析を行った回路情報の
うち入力された回路情報1と一致するものがあるかどう
かを調べる。一致する回路情報がある場合、今回の特性
解析用入力情報2が示す条件が過去に特性解析を行った
ときの条件と一致しているかどうか調べる。一致してい
る場合には、データベース1から各特性項目を抽出し、
それらを特性項目表示手段10に渡す。特性項目表示手
段10は、各特性項目をディスプレイ7に表示する。
【0042】入力された回路情報1と一致する回路情報
が、データベース28中にない場合には、データベース
検索手段30は、該当データがないことを特性計算手段
3に伝達する。特性計算手段3および補正計算手段5
は、第1の実施例の場合と同様に回路解析を行い波形を
出力する。そして、波形解析手段8は、第1の実施例の
場合と同様に特性項目を求める。また、データベース2
8中に該当回路情報および今回求めるべき特性項目の解
析方法がない場合、または、今回の解析条件に合致した
特性項目がない場合には、波形解析手段8は、第1の実
施例の場合と同様にして特性項目を求める。
【0043】特性項目を求めたら、波形解析手段8は、
各特性項目の解析に使用した解析方法、回路情報および
特性項目と解析条件をデータベース28に格納する。以
上のように、一度特性解析を行った回路情報について
は、その特性項目の値がデータベースに格納されている
ため、同一条件の同一回路情報の特性項目を得る際に、
あらためて特性計算、回路シミュレーション、補正計
算、波形解析等を行う必要がない。従って、同一の回路
情報に対して、特性項目の再表示が効率よくできるとい
う利点がある。
【0044】実施例4.図7は波形解析手法記憶手段9
に格納される解析手法のうち周波数を求める手法の一例
を示すフローチャートである。図8は周波数を求める方
法を説明するために引用する回路の過渡解析結果を波形
表示したものの一例である。図8に示すように、回路の
過渡解析結果は、横軸を時刻t、縦軸を出力電圧P
(t)としたグラフでディスプレイ7に表示される。
【0045】次に動作について説明する。波形情報から
周波数を求めるために、時刻tと出力電圧P(t)との組み
からなるデータに対して、以下の手順の処理が行われ
る。まず、波形解析手段8は、補正計算手段5による回
路の出力波形情報を入力し(ステップST31)、出力
電圧P(t)が極大値をとるときの時刻tを波形情報から抽
出する(ステップST32)。極大値をとるのは図中、
M0, M1, M2, M3, M4, M5, M6で示した時刻である。
【0046】次いで、抽出した値を極大値数列 Max= {M
0, M1, M2, M3, M4, M5, M6}とする。また、極大値の場
合と同様にして、出力電圧P(t)が極小値をとるときの時
刻tを出力波形情報から抽出し、抽出した値を極小値数
列Min= {m0, m1, m2, m3, m4, m5, m6, m7 }とする。
【0047】ここで、出力波形情報のもつ周期をT0、任
意の自然数をnとすると、数列が誤差を含まない場合に
は、 T0 = Mn - M0 = mn - m0 ・・・(1) が成り立つようなn存在する。図8に示す例では、誤差
のない場合には、n=3のとき(1)式が成立する。
【0048】また、任意の自然数をxとすると、T0が正
しい周期であるならば、 Mx = Mx-n + T0 ・・・(2) mx = mx-n + T0 ・・・(3) の2式が成立する。
【0049】すなわち、誤差が含まれない場合は、
(1)、(2)、(3)式から自然数nを算出し、周期
T0を得ることができる。得られた周期T0から(4)式に
よって特性項目である周波数f0を得ることができる。 f0 = 1/T0 ・・・(4) また、誤差が含まれる場合には、その誤差の和が最も小
さくなるようなnを求める。
【0050】以上の考え方をもとに、ステップST33
〜ST40の処理が実行される。まず、nを0から1ず
つカウントアップしながら、暫定的なT0を決める(ステ
ップST33、ST34、ST35)。そのT0につい
て、例えば(5)式による差の2乗平均によって誤差評
価を行う(ステップST36,ST37)。
【0051】
【数1】
【0052】差の2乗平均が小さくなっていない場合に
は、nの値を1増やして評価を行う(ステップST3
3、ST34、ST35)。十分小さい場合には、
(6)式によって出力電圧P(t)について評価を行う(ス
テップST38,ST39)。差の2乗平均が小さくな
っていない場合には、nの値を1増やして再度T0につい
ての評価に戻る。十分小さい場合には、そのときのT0を
確定的なT0として、(4)を用いて周波数f0を求める
(ステップST40)。
【0053】
【数2】
【0054】また、極小値数列Min に関して同様の計算
を行い、双方の結果が一致したらそのときの周波数f0
を最終的に求められた周波数とする。
【0055】この方法は、周期T0を直接求めるのではな
く自然数nを求めるものであるため計算回数が少ない。
また、極大値数列および極小値数列の双方について、こ
の方法で周期T0を求めるため得られる値の信頼性が向上
する。さらに、波形解析時に、特性値P(t)が極値をとる
時刻t以外のデータを使用しないためメモリの占有量が
小さい。
【0056】実施例5.図9は波形解析手法記憶手段9
に格納される解析手法のうちの周波数を求める手法の他
の例を示すフローチャートである。図10は周波数を求
める方法を説明するために引用する回路の過渡解析結果
を波形表示したものの一例である。この方法は、過渡解
析結果のうち、図10に示すような正弦波の周波数を求
める場合に用いられる。
【0057】次に動作について説明する。図10に示し
たような正弦波の周波数を求める場合、波形解析手段8
は、時刻tと出力電圧P(t)との組からなる出力波形情報
に対して以下の手順で処理を行う。
【0058】まず、極値をとる点(図10において×で
示した点)の時刻tと出力電圧P(t)を出力波形情報から
抽出し、以下の集合Aとする(ステップST41)。 A = { (t0, P(t0)) , (t1, P(t1)) , (t2, P(t2)) ,
(t3, P(t3)) , (t4, P(t4)) ,・・・} 次に、集合Aの要素を、出力電圧P(t)の値の小さい順に
並べ替える(ステップST42)。
【0059】そして、出力電圧P(t)の値の小さい順にP
(t)の値を調べ、P(t)の値があらかじめ設定された誤差
の範囲内で同値とみなせるものを1つの集合とする。こ
れを繰返し、集合Aの要素から、集合B0 ,B1 ,・・
・を作成する(ステップST43)。各集合において、
その要素は同値と見なせる出力電圧P(t)である。図10
に示す例では、 B0 = { (t0, P(t0)) ,(t2, P(t2)) ,(t4, P(t4)) ,・
・・} B1 = { (t1, P(t1)) ,(t3, P(t3)) , ・・・ } の2つの集合が得られる。
【0060】次いで、集合B0 ,B1 ,・・・のそれぞ
れの要素を、時刻tの小さい順に並べ替える。そして、 Di = ti+1 −ti の式によって、隣り合う時刻の値の差を求め、1つの差
の集合Dを作成する(ステップST44)。図10に示
した例では、B0 とB1 から得られた差をまとめて1つ
の集合Dとする。
【0061】さらに、集合Dにおいて、その要素が誤差
の範囲内で同値とみなせるかどうか評価する。例えば、
集合Dの要素の平均値と標準偏差をもとめ(ステップS
T45)、標準偏差が十分小さいかどうかを判断する
(ステップST46)。集合Dの要素が誤差の範囲内で
同値とみなせる場合は、ステップST45で求めた平均
値を周期T0とし(ステップST47)、周期T0から特性
項目である周波数f0を得る(ステップST48)。集
合Dの要素が誤差の範囲内で同値とみなせない場合に
は、出力波形に周期性がないとする(ステップST4
9)。この方法は、特性値P(t)が極値をとる時刻t以外
のデータを使用しないものであるためメモリの占有量が
小さくなる等の利点がある。
【0062】また、この実施例では、特性項目のうちの
周波数を求める場合について述べたが、振幅を求めるよ
うな場合でも同様の手順で行うことができる。振幅を求
める場合には、得られた各集合B0 ,B1 ,・・・のそ
れぞれの平均値を求める。そして、各平均値中の最大値
と最小値との差をピーク−ピークの振幅とする。
【0063】実施例6.図11は波形解析手法記憶手段
9に格納される解析手法のうちの振幅を求める手法の一
例を示すフローチャートである。図12は振幅を求める
方法を説明するために引用する発振回路の過渡解析結果
を波形表示したものの一例である。図13,図14はこ
の解析方法にもとづいて振幅を求める手順を説明するた
めの図である。
【0064】次に動作について説明する。回路の過渡解
析結果のうち、図12に示したようなリンギングの激し
い方形波の振幅を解析するには、時刻tとその時の出力
電圧P(t)との組からなる出力波形情報に対して以下の手
順で処理を行う。まず、波形解析手段8は、極値をとる
点(図12において×で示した点)の時刻tと出力電圧
P(t)を出力波形情報から抽出し、集合Aとする(ステッ
プST51)。 A = { (t0, P(t0)) , (t1, P(t1)) , (t2, P(t2)) ,
(t3, P(t3)) , (t4,P(t4)) ,・・・}
【0065】次に、以下の式に従って、時刻が連続して
いる2つの極値の中間点(図13に△で示した点)の座
標(Mi,P(Mi))を求め、それらの座標をつなぐ図13に
示す2次波形を作成する(ステップST52)。2次波
形は、以下の式で表わされる点によって形成される。 (Mi,P(Mi))=((ti + ti+1)/2 ,(P(ti)+P(ti+1))/2
【0066】そして、中間点(Mi , P(Mi))の集合の要
素を、ほぼ同一値に収まっている集合に分類する(ステ
ップST53)。分類に際に、リンギングを考慮して基
準幅を設ける。すなわち、基準幅に収まっているものを
要素とする集合に分類する。基準幅は、例えば、予想さ
れる振幅の10%とされるが、装置使用者によって設定
され特性解析用入力情報2内の1つの情報として入力さ
れるものである。このようにして、集合m0,m1,m2,・
・・ができる。
【0067】集合m0,m1,m2,・・・の数に応じて以下
のいずれかの処理を行う(ステップST54)。図13
に示すように、3つの集合(2つの集合と1つの点)に
わかれる場合には、各集合の出力電圧の座標値P(t)の平
均値を求め、大きい方の値を波形のハイレベルの値PH、
小さい方の値を波形のローレベルの値PLとする(ステッ
プST55)。そして、 振幅=PH−PL の式により、振幅を求める(ステップST56)。
【0068】4つ以上の集合になる場合には、各集合に
おいて各要素の値を平均した値をもとの波形情報とみな
して、ステップST51〜ST53の処理を行う。そし
て、集合が3つ以下になるまで2次波形を繰り返し求め
る。
【0069】2つ以下になる場合には、中間点を求める
前の各極値の座標を、極大値の集合と極小値の集合とに
分類し、極大値の集合の平均値をPH、極小値の集合の平
均値をPLとする(ステップ57)。そして、PHとPLとの
差から振幅を求める(ステップST56)。
【0070】この方法によれば、リンギングが激しくて
も2次波形を繰返し作成することで波形を近似できる。
また、特性項目を求める際に、特性値P(t)が極値をとる
時刻t以外のデータを使用しないためメモリの占有量が
小さい。
【0071】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、特性解析装置が、特性項目毎に、複数の解析方
法、それぞれの解析方法が過去に使用された頻度、およ
びその解析方法の処理時間を格納する波形解析手法記憶
手段と、波形解析手法記憶手段に格納されている解析方
法を用いて波形の特性項目を求める波形解析手段とを備
えた構成になっているので、解析対象の回路に適した解
析方法を用いて人手を介さずに特性項目を求めることが
でき、操作者が特性項目を得るのに要する時間を短縮で
きるとともに特性項目の誤差を低減でき、特性項目を得
るのに操作者の熟練を必要としないものが得られる効果
がある。
【0072】請求項2記載の発明によれば、特性解析装
置が、特性解析の対象となっている回路の回路情報と同
じ回路情報がデータベースにある場合には、その回路情
報に対応したデータベースに格納されている解析方法を
用いて特性項目を求める構成になっているので、波形解
析手法記憶手段を検索せずに効率的に特性情報を算定で
きるものが得られる効果がある。
【0073】請求項3記載の発明によれば、特性解析装
置が、特性解析の対象となっている回路における該当す
る特性項目がある場合にはその特性項目をそのまま特性
項目表示手段に供給する構成になっているので、特性項
目算定のための解析方法を実行せずにより効率的に特性
情報を算定できるものが得られる効果がある。
【0074】請求項4記載の発明によれば、特性解析方
法が、出力波形情報から出力電圧等の特性値が極大値と
なる各点の時刻Miと極小値となる各点の時刻miを取り出
し、所定の誤差範囲内で所定の条件を満足する自然数n
を求め、求められた自然数nに応じた周期T0から周波数
を決定するように構成されているので、処理時間が短
く、精度を向上させるものが得られる効果がある。
【0075】請求項5記載の発明によれば、特性解析方
法が、出力波形情報から出力電圧等の特性値が極値をと
る点の時刻と特性値を抽出し、各特性値を分類して得ら
れた各集合について隣合う時刻の時間差を算出し、各時
間差にもとづいて周波数を決定するように構成されてい
るので、算出の際のメモリ量を低減するとともに高速に
処理結果が出せるものが得られる効果がある。
【0076】そして、請求項6記載の発明によれば、特
性解析方法が、波形表示用のデータから出力電圧等の特
性値が極値をとる点の時刻と特性値を抽出し、各極値の
中間点による2次波形を形成し、2次波形中のハイレベ
ルの部分の特性値とローレベルの部分の特性値との差を
振幅とするように構成されているので、出力波形にリン
ギングがあっても近似波形を生成して振幅を算定できる
とともに、算出の際のメモリ量を低減するものが得られ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による特性解析装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例による特性解析装置のハー
ドウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】波形解析手法記憶手段のデータ構造の一例を示
す説明図である。
【図4】この発明の第1の実施例による特性解析装置に
おける波形解析手段の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図5】この発明の第2の実施例による特性解析装置の
構成を示すブロック図である。
【図6】この発明の第3の実施例による特性解析装置の
構成を示すブロック図である。
【図7】周波数を求める特性解析方法の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図8】回路の過渡解析結果の波形表示の一例を示す波
形図である。
【図9】周波数を求める特性解析方法の他の例を示すフ
ローチャートである。
【図10】回路の過渡解析結果の波形表示の一例を示す
波形図である。
【図11】振幅を求める特性解析方法の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図12】回路の過渡解析結果の波形表示の一例を示す
波形図である。
【図13】振幅を求める手順を説明するための説明図で
ある。
【図14】振幅を求める手順を説明するための説明図で
ある。
【図15】従来の特性解析装置の構成を示すブロック図
である。
【図16】過渡解析結果の波形表示の一例を示す説明図
である。
【符号の説明】
8 波形解析手段 9 波形解析手法記憶手段 10 特性項目表示手段 28 データベース 29 データベース検索手段 30 データベース検索手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】請求項3記載の発明に係る特性解析装置
は、請求項2記載の発明に係る装置において、データベ
ースが、過去に求められた特性項目をさらに格納する構
成であって、データベース検索手段が、特性解析の対象
となっている回路に対応する特性項目がデータベースに
格納されているか否かを調べ、該当する特性項目がある
場合にはその特性項目を特性項目表示手段に供給し、波
形解析手段が、該当する特性項目がない場合に特性項目
を求めてデータベースに設定する構成になっているもの
である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】図において、28は過去に特性解析を行っ
た回路情報と各特性項目を求める際に使用れた解析方法
を格納するデータベース、29はデータベース28を検
索し、入力された回路情報1に一致する回路情報を抽出
するとともに、データベース28から過去に使用した解
析方法を抽出するデータ検索手段である。その他のもの
は図1に示したものと同様のものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】次に動作について説明する。回路情報1が
入力されると、データベース検索手段29は、データベ
ース28を検索し、過去に特性解析を行った回路情報の
うち入力された回路情報1と一致するものがあるかどう
かを調べる。一致する回路情報がある場合、その回路情
報について各特性項目の解析方法をデータベース28
ら抽出し特性計算手段3に伝達する。特性計算手段3
は、第1の実施例1の場合と同様に、回路情報1と特性
解析用入力情報2を読み込む。そして、回路シミュレー
ション手段4を起動する。回路シミュレーション手段4
は、回路情報1が示す回路について、DC特性やAC特
性を対象とした回路シミュレーションを実行する。特性
計算手段3は、シミュレーション結果にもとづいてDC
解析、AC解析、過渡解析等の計算を行う。補正計算手
段5は、特性計算手段3が計算した値を波形表示するた
めに値の補間を行う。そして、波形表示手段6は、補間
後の値を波形としてディスプレイ7に出力する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】実施例3.上記実施例ではデータベース2
8に格納されている回路情報と解析方法とを参照して特
性項目を求める特性解析装置について述べたが、データ
ベース28中に特性項目の算出結果および回路解析の際
に用いられた条件も格納される構成としてもよい。図6
はそのような構成によるこの発明の第の実施例による
特性解析装置の構成を示すブロック図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】次に動作について説明する。回路情報1が
入力されると、データベース検索手段30は、データベ
ース28を検索する。過去に特性解析を行った回路情報
のうち入力された回路情報1と一致するものがあるかど
うかを調べる。一致する回路情報がある場合、今回の特
性解析用入力情報2が示す条件が過去に特性解析を行っ
たときの条件と一致しているかどうか調べる。一致して
いる場合には、データベース28から各特性項目を抽出
し、それらを特性項目表示手段10に渡す。特性項目表
示手段10は、各特性項目をディスプレイ7に表示す
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】そして、請求項6記載の発明によれば、特
性解析方法が、出力波形情報から出力電圧等の特性値が
極値をとる点の時刻と特性値を抽出し、各極値の中間点
による2次波形を形成し、2次波形中のハイレベルの部
分の特性値とローレベルの部分の特性値との差を振幅と
するように構成されているので、出力波形にリンギング
があっても近似波形を生成して振幅を算定できるととも
に、算出の際のメモリ量を低減するものが得られる効果
がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 晃子 伊丹市中央3丁目1番17号 三菱電機セミ コンダクタソフトウエア株式会社内 (72)発明者 日野 徹也 伊丹市中央3丁目1番17号 三菱電機セミ コンダクタソフトウエア株式会社内 (72)発明者 松本 修 伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機株式会 社システムエル・エス・アイ開発研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路の特性解析結果を波形表示する特性
    解析装置において、特性項目毎に、複数の解析方法、そ
    れぞれの解析方法が過去に使用された頻度、およびその
    解析方法の処理時間を格納する波形解析手法記憶手段
    と、前記波形解析手法記憶手段に格納されている各解析
    方法のいずれかを用いて波形表示用のデータからその波
    形の特性項目を求めるとともに、前記波形解析手法記憶
    手段に格納されている情報を特性項目を求めた結果に応
    じて更新する波形解析手段と、前記波形解析手段が求め
    た特性項目を出力する特性項目表示手段とを備えたこと
    を特徴とする特性解析装置。
  2. 【請求項2】 過去に特性解析が行われた回路情報、お
    よびその回路情報の出力波形データについて特性項目を
    求める際に用いられた解析方法を格納するデータベース
    と、特性解析の対象となっている回路の回路情報と同じ
    回路情報が前記データベースに格納されているか否かを
    調べ、該当する回路情報がある場合にはその回路情報に
    対応した解析方法を前記データベースから抽出し、それ
    を波形解析手段に供給するデータベース検索手段とを備
    え、前記波形解析手段は、前記データベース検索手段が
    解析方法を抽出した場合にはその解析方法を用いて特性
    項目を求めるとともに、特性解析の対象となった回路の
    回路情報と解析方法とを前記データベースに設定する請
    求項1記載の特性解析装置。
  3. 【請求項3】 データベースは、さらに過去に求められ
    た特性項目を格納し、データベース検索手段は、特性解
    析の対象となっている回路に対応する特性項目が前記デ
    ータベースに格納されているか否かを調べ、該当する特
    性項目がある場合にはその特性項目を前記データベース
    から抽出し、それを特性項目表示手段に供給し、波形解
    析手段は、求めた特性項目を前記データベースに設定す
    る請求項2記載の特性解析装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載の特性解析
    装置における波形解析手法記憶手段に格納される特性解
    析方法であって、波形表示用のデータから出力電圧等の
    特性値が極大値となる各点の時刻Miと極小値となる各点
    の時刻miを取り出し、nを自然数、xをnより大きい自
    然数とした場合に、所定の誤差範囲内で以下の条件を満
    足する自然数nを求め、求められた自然数nに応じた周
    期T0から周波数を決定する特性解析方法。 T0 = Mn - M0 = mn-m0 Mx = Mx-n + T0 mx = mx-n + T0
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3記載の特性解析
    装置における波形解析手法記憶手段に格納される特性解
    析方法であって、波形表示用のデータから出力電圧等の
    特性値が極値をとる点の時刻と特性値とを抽出し、各特
    性値を所定の誤差の範囲で同値であるとみなせる点の集
    合に分類し、それらの各集合内の要素について隣合う時
    刻の時間差を算出し、得られた各時間差の平均を周期と
    し、その周期から周波数を決定する特性解析方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項3記載の特性解析
    装置における波形解析手法記憶手段に格納される特性解
    析方法であって、波形表示用のデータから出力電圧等の
    特性値が極値をとる点の時刻と特性値とを抽出し、各極
    値の中間点を求めそれらの中間点による2次波形を形成
    し、その2次波形を表す点の集合について、波形にハイ
    レベルの部分とローレベルの部分が出現するまで極値の
    中間点を繰り返し求め、前記ハイレベルの部分の特性値
    とローレベルの部分の特性値との差を振幅とする特性解
    析方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007140681A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Nissan Motor Co Ltd 設計支援装置及び設計支援方法
JP2007264724A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Honda Motor Co Ltd Cadデータの管理システムおよび管理方法
WO2017168967A1 (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 三菱電機株式会社 データ分析手法候補決定装置

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