JPH07198662A - 濃度測定装置 - Google Patents

濃度測定装置

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JPH07198662A
JPH07198662A JP5350376A JP35037693A JPH07198662A JP H07198662 A JPH07198662 A JP H07198662A JP 5350376 A JP5350376 A JP 5350376A JP 35037693 A JP35037693 A JP 35037693A JP H07198662 A JPH07198662 A JP H07198662A
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measuring device
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Migiwa Ando
汀 安藤
Junichi Tokumoto
淳一 徳本
Masahiko Okuyama
雅彦 奥山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】濃度測定を簡単に行うと共に参照液の管理を不
要にする。 【構成】濃度測定装置は、直方体のセル部10を設けて
いる。セル部の左端部近傍位置には、上面から底面に垂
直に貫通した直径5mmφの第1空洞部11aと直径3
mmφの第2空洞部11bからなる空洞部11を設けて
いる。セル部の右側面には参照極15、ナトリウム電極
16,カリウム電極17を収容する収容孔12a〜12
cが設けられおり、先端は空洞部に開口している。栓2
0は、第1空洞部の外径より大きい円板状の蓋20a
と、第1空洞部の外径と略同一でその深さより短い第1
円筒部20bと、第2空洞部の外径と略同一で挿入によ
り第2空洞部に達する第2円筒部20cとにより形成さ
れている。蓋を空洞部に挿嵌させることにより、第1空
洞部に空間K1が第2空洞部に空間K2が形成され、こ
の隔離された空間により電極の劣化が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、濃度測定装置に係り、
特に食品工業,化学工業,医療,環境計測等の分野にお
いて使用するのに適した濃度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の濃度測定装置例えばイオ
ン濃度の測定装置においては、多層フィルム電極により
ブリッジの形成されたスライド型の測定チップを用い、
ブリッジ部分に専用ピペットを用いて被検査液と参照液
を滴下させ、ブリッジの出力電圧の変化を測定すること
により、被検査液のイオン濃度を得るようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法は、
被検査液と参照液とを同時にブリッジ部に滴下する必要
があり、そのために専用の治具や器具を必要とするた
め、測定システムが複雑化し高価になるという問題があ
った。また、測定操作が煩雑であると共に、参照液の管
理に手間がかかる等の問題もあった。本発明は、上記し
た問題を解決しようとするもので、簡単に測定すること
ができると共に参照液の管理の不要な濃度測定装置を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、上面開
口部から内部の第1深さ位置に至る筒状の第1空洞部
と、第1空洞部の底面の上面開口部より断面積の小さい
中間開口部から第2深さ位置に至る筒状の第2空洞部と
を設けたセル部と、断面が上面開口部と略同一形状の第
1筒部と、同第1筒部の一端に一体的に設けられ断面が
中間開口部と略同一形状の第2筒部とを設けた栓と、栓
をセル部に挿嵌させた状態で第1空洞部の周壁と第1筒
部及び第2筒部によって形成される第1空間内に先端を
露出させてセル部に支持された少なくとも1つの第1検
出素子と、栓をセル部に挿嵌させた状態で第2空洞部の
周壁と第2筒部によって形成される第2空間内に先端を
露出させてセル部に支持された少なくとも1つの第2検
出素子と、第1検出素子及び第2検出素子からの出力を
処理することにより第1空洞部及び第2空洞部内に供給
された被検査液の特性を求める測定手段とを設けたこと
にある。
【0005】また、上記請求項2に記載の発明の構成上
の特徴は、前記請求項1に記載の濃度測定装置におい
て、第1検出素子及び第2検出素子を、一方を指示極に
他方を参照極により構成したことにある。
【0006】
【発明の作用・効果】上記のように構成した請求項1に
係る発明においては、栓をセル部に挿嵌させることによ
り、第1空洞部の周壁と第1筒部及び第2筒部の周壁に
よって第1空間が形成され、第2空洞部の周壁と第2筒
部によって第2空間が形成される。第1空間及び第2空
間内には、セル部に設けられた第1検出素子及び第2検
出素子の先端が露出している。これら第1空間及び第2
空間は、互いに隔離されると共に外気からも隔離されて
いるので、この空間に露出している第1検出素子及び第
2検出素子も、互いに隔離されると共に外気からも隔離
されている。そして、測定時には、セル部から栓を抜
き、第1空洞部及び第2空洞部内に被検査液を注入する
ことにより、簡単に濃度測定を行うことができる。その
結果、第1検出素子及び第2検出素子は、互いに他の検
出素子から悪影響を受けて経時的に劣化することがな
く、また外気の影響を受けて経時的に劣化することもな
い。従って、濃度測定結果のばらつきを防止することが
でき、常に信頼性の良い測定結果を得ることが出来る。
また、セル部と栓との簡易な構成にしたことにより、濃
度検出素子の保護を簡単かつ安価に行うことが出来ると
共に、素子の長期の保存を可能にした。さらに、セル部
と栓による簡易な気密シール構造としたことにより、濃
度測定装置のセル部の小型化を容易に実現することが出
来る。
【0007】また、上記のように構成した請求項2に係
る発明においては、濃度測定装置の使用前においては、
参照極は第1空間又は第2空間内にて隔離されているの
で水分の蒸発による乾燥化が確実に防止される。また、
指示極も参照極とは別の第1空間又は第2空間内にあ
り、参照極から隔離されているので、参照極から蒸発し
た水分により変質することがなく、また外気から遮断さ
れるので、外気中の水分等の付着による劣化が防止され
る。その結果、濃度測定の信頼性がさらに高められる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図1及び図2は、実施例に係る濃度測定装置を斜視
図及び断面図により概略的に示したものである。この濃
度測定装置は、直方体形状のセル部10(縦7mm×横
30mm×高さ15mm)を設けており、セル部10は
例えば塩化ビニール樹脂等の絶縁材料により形成されて
いる。セル部10は、図示しない台上に固定されてい
る。セル部10の左端部近傍位置には、図2に示すよう
に、上面10aから底面10bに垂直に貫通した直径5
mmφ×長さ7mmの第1空洞部11aと直径3mmφ
×長さ8mmの第2空洞部11bからなる空洞部11が
設けられている。
【0009】セル部10の右側面の前後方向中央部分に
は、上面10aから所定の位置に3個の濃度検出素子を
収容する円筒形の収容孔12a,12b,12cが、水
平に設けられている。そして、収容孔12aは、先端が
第1空洞部11aに開口し、収容孔12b,12cは、
先端が第2空洞部12bに開口するように設けられてい
る。また、セル部10の前側面の空洞部11の近傍位置
に、接着剤注入孔13a,13b,13cが水平にかつ
先端が収容孔12a〜12cにつながるように形成され
ている。また、セル部10の前側面の接着剤注入孔13
a〜13cの右側には、電極端子差し込み孔14a,1
4b,14cが設けられている。
【0010】収容孔12a〜12cには針型の参照極1
5,ナトリウム電極16及びカリウム電極17が挿入さ
れている。参照極15は、ガラス管に寒天ゲルを充填さ
せたものであり、その先端の感応部が第1空洞部11a
の周壁に露出している。ナトリウム電極16は、ナトリ
ウム伝導性の固体電解質(例えば、NASICON,ベ
ータアルミナ等のセラミック焼結体)をガラス管に挿入
させたものであり、その先端の感応部が第2空洞部11
bの周壁に露出している。また、カリウム電極17は、
前記固体電解質の先端部に有機イオノフォア(例えば、
バリノマイシン等)を被覆したものである、その先端の
感応部が第2空洞部11bの周壁に露出している。参照
極15,ナトリウム電極16及びカリウム電極17は、
接着剤注入孔13a〜13cから注入したシリコンゴム
接着剤13a1 〜13c1 によって収容孔12a〜12
cに固定されている。各電極15〜17は、被覆線15
a〜17aを電極端子差し込み孔14a〜14cに挿入
し接着させることによって外部に引き出される。被覆線
13b〜15bの他端は電圧測定装置30に接続されて
いる。
【0011】空洞部11には、密閉保存用の多孔質ポリ
エチレン製の栓20が挿嵌可能に設けられている。栓2
0は、図1に示すように、第1空洞部11aの外径より
大きな円板形状の蓋20aと、第1空洞部11aの外径
と略同一で第1空洞部の深さより短い第1円筒部20b
と、第2空洞部11bの外径と略同一で挿入により第2
空洞部11bに達する長さの第2円筒部20cとにより
一体的に形成されている。
【0012】そして、濃度測定装置の使用前において
は、栓20を空洞部11に挿嵌させることにより、図2
に示すように、第1空洞部11a内には、第1円筒部2
0bと第2円筒部20cとによって外部から遮断された
空間K1が形成される。また、第2空洞部11b内に
は、第2円筒部20c及び図示しないセル部載置台によ
って外部から遮断された空間K2が形成される。また、
空間K1と空間K2も互いに隔離されている。そして、
空間K1内には、参照極15の先端が露出している。ま
た、空間K2内には、ナトリウム電極16及びカリウム
電極17の先端が露出している。このため、参照極15
の寒天ゲルからの水分の蒸発が抑制されるので、参照極
15の乾燥が確実に防止される。また、参照極15から
の水分がナトリウム電極16及びカリウム電極17に付
着することがなく、従って両電極16,15が変質劣化
することもない。さらに、ナトリウム電極16及びカリ
ウム電極17自身も完全に外気から遮断されているの
で、外気中の水分等より変質することもない。このた
め、セル部10は、空洞部11に栓20を挿嵌すること
により未使用状態のままで長期間保存されても測定能力
が低下することはない。
【0013】また、濃度測定装置の使用に際しては、セ
ル部10から栓20が抜き取られ、空洞部1内に被検査
液が供給される。そして、被検査液との接触により、ナ
トリウム電極16と参照極15との間に、被検査液中の
ナトリウムイオン濃度に応じた電圧が発生し、またカリ
ウム電極17と参照極15との間に、被検査液中のカリ
ウムイオン濃度に応じた電圧が発生する。この電圧出力
を、電圧測定装置30で測定することにより、被検査液
中のナトリウムイオン濃度及びカリウムイオン濃度を容
易に得ることができる。また、このとき、被検査液が空
間K2で閉塞しないように高分子吸水剤等を配して、被
検査液と電極との接触をよりスムーズに行わせることも
できる。また、セル部と栓との簡易な構成にしたことに
より、濃度検出素子の保護を簡単かつ安価に行うことが
出来ると共に、素子の長期の保存を可能にした。さら
に、セル部と栓による簡易な気密シール構造としたこと
により、濃度測定装置のセル部の小型化を容易に実現す
ることが出来ると共に、被検査液の使用量を少なくする
こともでき安価な測定が可能になる。
【0014】なお、上記実施例の変形例として、図3に
示すように、第1空洞部11aの空間K1内にナトリウ
ム電極16とカリウム電極17を設け、第2空洞部11
bの空間K2内に参照極15を設けるようにしてもよ
い。そして、第2空洞部11bの底部に、必要に応じて
参照液保持ゲル18を設けてもよく、これにより参照極
15の水分蒸発をより有効に抑えることができ、参照極
の寿命をさらに長くすることが出来る。ただし、参照液
保持ゲルを設けたときには、測定時にこれを除去する必
要がある。
【0015】なお、上記実施例において、セル部の材質
として塩化ビニール樹脂を用いているが、これに限らず
アクリル樹脂等の絶縁材料を用いることが出来る。ま
た、上記実施例においては、栓の材質として多孔質ポリ
エチレンを用いているが、通気性のないものであればそ
の他類似の弾力性のある材料を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る濃度測定装置のセル
部及び栓の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1の栓を嵌めた状態でのIIーII線方向の
断面図である。
【図3】変形例に係る濃度測定装置のセル部の概略構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
10;セル部、11;空洞部、11a;第1空洞部、1
1b;第2空洞部、12a,12b,12c;収容孔、
13a,13b,13c;接着剤注入孔、14a,14
b,14c;電極端子差し込み孔、15;参照極、1
6;ナトリウム電極、17;カリウム電極、20;栓、
20a;蓋、20b;第1円筒部、20c;第2円筒
部、30;電圧測定装置、K1;空間、K2;空間。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面開口部から内部の第1深さ位置に至
    る筒状の第1空洞部と、前記第1空洞部の底面の前記上
    面開口部より断面積の小さい中間開口部から第2深さ位
    置に至る筒状の第2空洞部とを設けたセル部と、 断面が前記上面開口部と略同一形状の第1筒部と、同第
    1筒部の一端に一体的に設けられ断面が前記中間開口部
    と略同一形状の第2筒部とを設けた栓と、 前記栓を前記セル部に挿嵌させた状態で前記第1空洞部
    の周壁と前記第1筒部及び第2筒部によって形成される
    第1空間内に、先端を露出させて前記セル部に支持され
    た少なくとも1つの第1検出素子と、 前記栓を前記セル部に挿嵌させた状態で前記第2空洞部
    の周壁と前記第2筒部によって形成される第2空間内
    に、先端を露出させて前記セル部に支持された少なくと
    も1つの第2検出素子と、 前記第1検出素子及び第2検出素子からの出力を処理す
    ることにより前記第1空洞部及び第2空洞部内に供給さ
    れた被検査液の特性を求める測定手段とを設けたことを
    特徴とする濃度測定装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の濃度測定装置にお
    いて、前記第1検出素子及び第2検出素子を、一方を指
    示極に他方を参照極により構成したことを特徴とする濃
    度測定装置。
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