JPH07198495A - 光ファイバ式熱感知装置 - Google Patents

光ファイバ式熱感知装置

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JPH07198495A
JPH07198495A JP33621093A JP33621093A JPH07198495A JP H07198495 A JPH07198495 A JP H07198495A JP 33621093 A JP33621093 A JP 33621093A JP 33621093 A JP33621093 A JP 33621093A JP H07198495 A JPH07198495 A JP H07198495A
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JP
Japan
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optical fiber
light
circuit
sampling
delay
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Application number
JP33621093A
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English (en)
Inventor
Hiromitsu Ishii
弘允 石井
Kiyoshi Kawamura
清 河村
Takashi Ono
隆 小野
Akimitsu Yoshikawa
昭光 吉川
Shoji Koyama
昌治 小山
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Yamato Protec Corp
Original Assignee
Yamato Protec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高度のセンシング技術などを導入しなくても
加熱源の位置を高精度に検出できるようにする。 【構成】 センサ部として測定対象区間に敷設される光
ファイバ1と、その光ファイバ1の入力端にパルス光を
入射したとき、該光ファイバ1で発生する後方散乱光を
光学時間領域反射測定法で検出して、該後方散乱光のう
ちのストークス光とアンチストークス光との比から温度
を計測して温度情報を得る装置本体部2とを備え、上記
装置本体部2が、上記パルス光を送出させたサンプリン
グトリガ信号を基準にして一定のサンプリング周期ΔT
oで受光信号を取り込む加算平均化回路26と上記サン
プリングトリガ信号をサンプリング周期ΔToよりも短
い時間だけ遅延させて上記加算平均化回路26に対して
スタート信号を送出する遅延回路28とからなるもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばトンネル、各種
配管敷設用の共同溝、鉱道、あるいは電力ケーブル敷設
溝などにおいて火災などの発生にともなう熱的異常を検
出するために使用される光ファイバ式熱感知装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、特開昭63
ー73400号公報に示すように、センサ部として光フ
ァイバを使用したものが提案されている。
【0003】これは、図15に概略的に示すように、セ
ンサ部として測定対象区間T内に敷設される光ファイバ
101と、この光ファイバ101の入力端にレーザなど
のパルス光を入射し、上記光ファイバ101内で発生し
た後方散乱光を受光して、その後方散乱光のうちのスト
ークス光およびアンチストークス光を、光学時間領域反
射測定法、つまり、OTDR(Optical Time Domain Re
flectometer)法で測定する装置本体部102とを備えた
ものであり、温度依存性を有するストークス光およびア
ンチストークス光の光強度比で光ファイバ101内の温
度変化が測定され、また、火災発生箇所のような加熱源
の位置については、上記OTDR法によって、パルス入
射時からストークス光およびアンチストークス光の発生
時までの時間差を測定することによって、光ファイバ1
01の入力端からの距離として求めるようになされてい
る。
【0004】具体的には、測定対象区間Lにわたる長さ
の光ファイバ101を敷設し、上記パルス光をその装置
のもつ測定距離に応じた一定の周期で入射させる。例え
ば、距離分解能が5mに相当するパルス光の場合、単位
測定区間Tが5mとなるサンプリング周期で、5m毎に
後方散乱光をサンプリングすることにより、各単位測定
区間Tで平均された温度情報を得るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したような構成の
従来の光ファイバ式熱感知装置においては、それ自身の
距離分解能による単位測定区間Tの平均的な温度が測定
されるだけであり、火災などにより異常加熱された範囲
が単位測定区間T内に十分広がっていたり、2つの単位
測定区間Tにまたがっている場合は、単位測定区間Tで
の平均的な温度情報では上記加熱範囲を特定できるだけ
で、初期火災時のように温度上昇も低く、単位測定区間
T内での広がりも小さいような加熱源である場合、距離
分解能が低いことから、その加熱源の位置を正確に判別
しにくく、初期消火などの対応策に遅れが生じることに
なる。
【0006】上記加熱源の位置の特定は、装置自体のも
つ距離分解能を上げれば上げるほど、その精度が向上す
る。この距離分解能は、周知のようにOTDR法の測定
原理により、光ファイバに入射されるレーザ光などの発
光パルス幅と後方散乱光に対するサンプリング周期に依
存している。上記パルス幅を小さくすれば、それに応じ
て距離分解能を上げることが可能であるが、パルス幅の
減少にともなって発光周波数が上がり、後方散乱光の光
量も少なくなり、その分、高速で、高感度に受光可能な
高度のセンシング技術及び回路技術を導入しなければな
らず、装置全体のコストが著しく高くつく。
【0007】本発明は上記した実情に鑑みてなされたも
ので、高度なセンシング技術などを導入しなくても、加
熱源の位置を高精度に検出することができる光ファイバ
式熱感知装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る光ファイバ式熱感知装置は、センサ部
として測定対象区間に敷設される光ファイバと、上記光
ファイバの入力端からパルス状の光を入射し、該光ファ
イバで発生する後方散乱光をOTDR法で検出して、該
後方散乱光のうちのストークス光とアンチストークス光
との比から温度を計測して温度情報を得る装置本体部と
を備え、上記装置本体部は、上記パルス光を送出させる
サンプリングトリガ信号を基準にして一定のサンプリン
グ周期で受光信号を取り込む加算平均化回路と、上記サ
ンプリングトリガ信号を上記サンプリング周期よりも短
い時間遅延させて上記加算平均化回路に対するスタート
信号として送出させる遅延回路とを有しているものであ
る。
【0009】上記構成の光ファイバ式熱感知装置に、上
記温度情報から光ファイバの熱的異常の有無を判定する
異常判定回路と、この異常判定回路での判定結果にした
がって、上記遅延回路の動作・停止を選択的に切り換え
可能な遅延動作・停止切換手段とを付加することが望ま
しい。
【0010】
【作用】本発明によれば、装置本体部よりレーザ光など
のパルス光をサンプリングトリガ信号を基準にして光フ
ァイバの入力端に入射すると、光ファイバ内をパルス光
が進行する際に後方散乱光が生起され、この後方散乱光
が装置本体部においてOTDR法で検出され、後方散乱
光のうちのストークス光とアンチストークス光との比か
ら温度が計測されて温度情報となる。
【0011】いま、レーザのパルス光の進行速度をV、
光ファイバの屈折率をnとすれば、上記進行速度は次式
となる。 V=Co/n (但し、Co:真空中の光速度=3×108 m/s) 一般に、光ファイバの屈折率nはほぼ1.5であるの
で、 V=2×108 m/sとなる。 光ファイバ内を進行するパルス光によって発生する後方
散乱光が光ファイバの入力端に帰還する時間tl は、パ
ルス光の往復距離を考慮すれば、次式で表わされる。 tl =2L/V (但し、L:光ファイバの距離) よって、光ファイバ1において、例えば10m先の温度
情報を得るには、上記時間tl は次のようになる。 tl=(2×10)/(2×108 )[s] =100×1
-9[s]=100[ns] したがって、1m毎の温度情報を得ようとすれば、パル
ス光を入射した時点から100/10[ns]=10[ns]毎
にサンプリングを行なえばよいことになる。
【0012】したがって、上記加算平均化回路では、上
記サンプリングトリガ信号を基準にして一定のサンプリ
ング周期で受光信号のサンプリングを行なう一方、この
時、サンプリングトリガ信号が遅延回路によりサンプリ
ング周期よりも短い時間、遅延されて上記加算平均化回
路にスタート信号として入力されるので、この時点から
も上記サンプリングを行なうことになる。この結果、光
ファイバでの単位測定区間内でのサンプリング数が増加
し、実質的に距離分解能が高められ、火災発生箇所を正
確に把握することができる。
【0013】また、請求項2のように、温度情報から光
ファイバの熱的異常の有無を判定して、その判定結果に
したがって、遅延回路の動作・停止を選択的に切り換え
可能に構成することによって、通常監視時には遅延動作
を行なわず、熱的異常が判定された時に限って遅延動作
させて火災発生箇所の正確な把握を行なわせることが可
能となり、これによって、通常監視時に過剰情報量に伴
う処理・分析時間の無駄をなくし、火災発生時における
感知性能の即応化および情報処理負担の軽減化を達成す
ることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は本発明の一実施例による光ファイバ式熱
感知装置を示す全体の概念図、図2は同熱感知装置にお
ける要部のブロック構成図である。
【0015】図1および図2において、1はセンサ部と
して測定対象区間L内に敷設される光ファイバであり、
そのコアとグラッドとが互いに屈折率の異なる石英など
で構成されている。2は装置本体部であり、上記光ファ
イバ1の入力端にパルス状の光、例えばレーザパルス光
を入射し、かつ光ファイバ1内で発生した後方散乱光を
OTDR法によって検出して温度情報を得るための回路
を有している。
【0016】図2において、21はパルス駆動回路、2
2はパルス駆動回路21による一定幅ΔToのサンプリ
ングトリガ信号に従って、パルス光を発射するレーザの
ような発光器であり、上記パルス光は光分波器23を通
して上記光ファイバ1の入力端から入射されるようにな
っている。
【0017】24,24は上記光ファイバ1にパルス光
が進行する際に生起される後方散乱光を上記光分波器2
3内の光学フィルタにより分離されるストークス光とア
ンチストークス光とを受光して、光電変換する受光器で
ある。25は上記受光器24,24で光電変換された出
力を増幅する増幅器である。
【0018】26は上記増幅器25からの出力信号を受
け入れる加算平均化回路であり、上記サンプリングトリ
ガ信号を基準にして一定のサンプリング周期ΔToで上
記出力信号から上記ストークス光とアンチストークス光
との比による温度を計測して、サンプリング周期ΔTo
毎の検出値を加算し平均化するように構成されている。
27は上記加算平均化回路26での算出値を温度情報と
してデータ処理するデータ処理回路である。
【0019】28はデータ処理回路27で決められた遅
延量(遅延時間)の指定を受ける遅延回路であり、上記
サンプリングトリガ信号を、サンプリング周期ΔToよ
り短い時間τoだけ遅らせて上記加算平均化回路26に
対するスタート信号を入力するものである。この遅延回
路28は、例えば図3に示すように、サンプリングトリ
ガ信号を所定の遅延時間(ΔTo/2)だけ遅延させる
バッファなどからなる遅延素子29と、この遅延素子2
9からの出力と上記サンプリング信号との論理和をとる
オア回路30などからなる。
【0020】31はデータ処理回路27からのデータに
基づいて異常の有無を判定する異常判定回路、32は上
記異常判定回路31からの判定信号によって開閉動作す
るスイッチング回路であり、異常時に上記遅延回路28
を遅延動作させ、通常監視時には遅延動作を停止させる
遅延動作・停止切換手段を構成している。
【0021】つぎに、上記構成の光ファイバ式熱感知装
置の動作について、図4のタイムチャートを参照しつつ
説明する。パルス駆動回路21によるサンプリングトリ
ガ信号の周期ΔToに従って発光器22を駆動してパル
ス幅ΔToのパルス光を発射させ、このパルス光を光分
波器23を通して光ファイバ1の入力端から入射させる
と、光ファイバ1にパルス光が進行し、各部に誘導ラマ
ン効果により後方散乱光が生起される。
【0022】上記後方散乱光は上記光分波器23により
ストークス光とアンチストークス光とに分離された後、
受光器24,24にそれぞれ受光されて光電変換され
る。ついで、上記受光器24,24からの各出力信号は
増幅器25で増幅されて加算平均化回路26に入力され
る。すなわち、上記加算平均化回路26では、上記パル
ス光を発射させたサンプリングトリガ信号を基準とし
て、この時点toから一定のサンプリング周期ΔToで
上記出力信号を取り込み、ストークス光とアンチストー
クス光との比から温度を計測する。
【0023】一方、サンプリングトリガ信号は、上記ス
イッチング回路32が閉成されているときは、このスイ
ッチング回路32を通して遅延素子29に入力され、こ
こで一定の遅延時間(ΔTo/2)だけ遅延された後、
オア回路30を経て上記加算平均化回路26にスタート
信号として送出される。このため、上記加算平均化回路
26では、この時点toから一定のサンプリング周期Δ
Toで上記受光器24,24からの各出力信号を取り込
み、ストークス光とアンチストークス光との比から温度
を計測し、上記サンプリングで計測した温度値との加算
平均値を算出する。この算出値はデータ処理回路27で
処理されて温度情報となる。すなわち、上記一定のサン
プリング周期ΔTo内、つまり、光ファイバ1上での単
位測定区間Tでのデータサンプリング点が倍増したこと
になり、距離分解能が高められたことになる。
【0024】ところで、上記遅延回路29での遅延動作
によって温度測定が長くなるのが不都合な場合、たとえ
ば情報量が過剰となってその分析などの処理に負担がか
かるようなことになりかねないので、通常監視状態で
は、上記異常判定回路31からの判定信号によってスイ
ッチング回路32を開放させておくことにより、遅延動
作を行なわせず、過剰情報による分析処理などの負担を
軽減している。そして、測定温度が異常に上昇、たとえ
ば60℃以上になった時のみ、異常判定回路31から異
常である旨の判定信号を送出してスイッチング回路32
を閉成させて、上記遅延動作を行ない、必要な加熱源位
置の検出が的確に行なわれることになる。
【0025】なお、上記遅延回路28による遅延時間τ
は、上記図3に示すように、一段の遅延素子29を設け
たものに限らず、図5に示すように、複数段の遅延素子
29A〜29Dを設けてさらに短縮させるようにしても
よく、この場合は、サンプリング周期が実質的に複数倍
縮小されたことになり、その分だけ距離分解能力が上が
り、加熱源位置をより一層明確に特定することができ
る。
【0026】図6は図3に示した遅延回路の変形例を示
すものである。同図において、61Aはサンプリングト
リガ信号に対する開閉用の第1のアナログスイッチ、6
1Bはサンプリングトリガ信号が遅延素子29を経て遅
延された信号に対する開閉用の第2のアナログスイッ
チ、62はラッチ回路であり、温度測定距離によって予
め決められた間隔Sで上記データ処理回路27から送出
されるクロックCLを受ける毎にQおよびQ出力が反転
して上記第1および第2のアナログスイッチ61A,6
1Bを択一的に開閉制御するようになっている。
【0027】上記構成の遅延回路28では、図7のタイ
ムチャートに示すように、通常監視時には、Q出力によ
って第1のアナログスイッチ61Aが開放されてサンプ
リングトリガ信号がスタート信号として加算平均化回路
26に送出され、測定温度の異常時などには、上記クロ
ックCLによってQ出力とQ出力が反転し、Q出力によ
って第2のアナログスイッチ61Bが開放され、遅延信
号が該スイッチ61Bを経てスタート信号として加算平
均化回路26に送出されることになる。
【0028】図8は図5に示した遅延回路の変形例を示
すものであり、サンプリングトリガ信号に対する第1の
アナログスイッチ61Aおよび上記各遅延素子29A〜
29Dにそれぞれ対応するアナログスイッチ61B〜6
1Dを設け、これら各アナログスイッチ61A〜61D
をデータ処理回路27からの遅延量に対応するクロック
を取り込む遅延制御回路81で開閉制御させるように構
成している。
【0029】図9は光ファイバ1での単位測定区間Tが
5m、サンプリング周期ΔToが50ns、遅延時間τ
が10nsで、加熱源が上記単位測定区間T、つまりサ
ンプリング周期ΔTo内にあって、熱上昇範囲もその単
位測定区間T内に留められている場合の温度情報を百分
率で示したグラフである。図中、点線は実際の加熱状態
を示す。この例において、サンプリング周期に遅延のな
い場合(τ=0)には、温度情報は100%、つまり、
温度の上昇範囲が上記単位測定区間T内に存在している
ことを把握することができる。また、サンプリング周期
に遅れ(τ=10ns,…)を生じさせている場合に
は、温度上昇の情報が減少するものの、加算平均化によ
って上記加熱源の位置(中心)を特定することができ、
火災の場合は、消火に有効に働く加熱源である火源に対
して消火処理を直接施すことができる。
【0030】図10は光ファイバ1での単位測定区間T
が5m、サンプリング周期ΔToが50ns,遅延時間
τが10nsで、加熱源が2つの単位測定区間T,T、
つまりサンプリング位置にまたがってあり、熱上昇範囲
も上記両区間T,Tに広がっている場合の温度上昇を百
分率で示したグラフである。この例において、サンプリ
ング周期に遅延のない場合、50%の温度情報、つまり
温度の上昇範囲が上記単位測定区間T,T間にまたがっ
ていることを把握することができる。また、サンプリン
グ周期に遅れ(τ=10ns,…)を生じさせている場
合には、温度上昇の情報が減少するものの、加算平均化
によって上記加熱源の位置を特定することができる。
【0031】(実験例)本発明による光ファイバ式熱感
知装置を模似洞道で使用した場合の熱感知性能について
の実験を行なった。図11および図12は、それぞれサ
ンプリング周期を遅延させた場合について得られた距離
と温度との関係を示す特性図、図13および図14は、
それぞれサンプリング周期を遅延させない場合について
得られた距離と温度との関係を示す特性図である。
【0032】上記実験結果から明らかなように、サンプ
リング周期を遅延させた場合は、サンプリング周期を遅
延させない場合に比して、火災位置を明確に特定できる
ことが判った。
【0033】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、装置本体部における加算平均化回路が一定のサンプ
リング周期で光ファイバからの後方散乱光の受光信号を
受け入れる際、上記サンプリング周期以内の遅延量でサ
ンプリング周期を遅らせる遅延回路を設けたことによ
り、受光感度を高めるなどの高度のセンシング技術を採
用しなくても、加熱源が単位測定区間内にある場合、あ
るいは2つの単位測定区間内にまたがってある場合のい
ずれであっても、その加熱源の位置を正確かつ高精度に
知ることができ、これによって、効果的な初期消火など
を実現することができる。
【0034】また、請求項2の発明によれば、異常状態
の判別結果に従って遅延回路の動作・停止を選択的に切
り換えられるようにしたので、通常監視時には遅延動作
をなくして、情報処理・分析などの負担を軽減させるこ
とができるとともに、異常状態になった際の所定の加熱
源の位置の特定を即応的に実行させることができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例による光ファイバ式熱
感知装置を示す全体の概念図である。
【図2】図2は同上実施例における光ファイバ式熱感知
装置における装置本体部のブロック構成図である。
【図3】同上装置本体部における遅延回路の一例を示す
ブロック図である。
【図4】同上光ファイバ式熱感知装置における要部の動
作を説明するタイムチャートである。
【図5】遅延回路の他の変形例を示すブロック図であ
る。
【図6】図3の遅延回路の変形例を示すブロック図であ
る。
【図7】図6におけるラッチ回路の動作を説明するタイ
ムチャートである。
【図8】図5の遅延回路の変形例を示すブロック図であ
る。
【図9】加熱源が単位測定区間内にある場合に得た温度
情報を示すグラフである。
【図10】加熱源が2つの単位測定区間にまたがってい
る場合に得た温度情報を示すグラフである。
【図11】本発明における光ファイバ式熱感知装置を使
用した実験例として、サンプリング周期を遅延させた場
合に着火から一定時間経過後の距離と温度との関係を示
す特性図である。
【図12】同実験例として、図11よりもさらに時間経
過後の距離と温度との関係を示す特性図である。
【図13】同実験例として、サンプリング周期を遅延さ
せない場合に着火から一定時間経過後の距離と温度との
関係を示す特性図である。
【図14】同実験例として、図13よりもさらに時間経
過後の距離と温度との関係を示す特性図である。
【図15】従来の光ファイバ式熱感知装置を示す全体の
概念図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ 2 装置本体 26 加算平均化回路 28 遅延回路 33 スイッチング回路(遅延動作・停止切換手段) L 測定対象区間 ΔTo サンプリング周期 τ 遅延時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 昌治 大阪府大阪市東成区深江北2丁目1番10号 ヤマトプロテック株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センサ部として測定対象区間に敷設され
    る光ファイバと、上記光ファイバの入力端からパルス状
    の光を入射し、該光ファイバで発生する後方散乱光を光
    学時間領域反射測定法で検出して、該後方散乱光のうち
    のストークス光とアンチストークス光との比から温度を
    計測して温度情報を得る装置本体部とを備え、上記装置
    本体部は、上記パルス光を送出させるサンプリングトリ
    ガ信号を基準にして一定のサンプリング周期で受光信号
    を取り込む加算平均化回路と、上記サンプリングトリガ
    信号を上記サンプリング周期よりも短い時間遅延させて
    上記加算平均化回路に対するスタート信号として送出さ
    せる遅延回路とを有していることを特徴とする光ファイ
    バ式熱感知装置。
  2. 【請求項2】 上記温度情報から光ファイバの熱的異常
    の有無を判定する異常判定回路と、この異常判定回路で
    の判定結果にしたがって、上記遅延回路の動作・停止を
    選択的に切り換え可能な遅延動作・停止切換手段とを設
    けてなる請求項1の光ファイバ式熱感知装置。
JP33621093A 1993-12-28 1993-12-28 光ファイバ式熱感知装置 Pending JPH07198495A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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