JPH0719684B2 - 加速電源のサージ電流抑制用磁性部品およびこれを用いた加速電源のサージ電流抑制回路 - Google Patents

加速電源のサージ電流抑制用磁性部品およびこれを用いた加速電源のサージ電流抑制回路

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JPH0719684B2
JPH0719684B2 JP1292887A JP29288789A JPH0719684B2 JP H0719684 B2 JPH0719684 B2 JP H0719684B2 JP 1292887 A JP1292887 A JP 1292887A JP 29288789 A JP29288789 A JP 29288789A JP H0719684 B2 JPH0719684 B2 JP H0719684B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は核融合装置の中性粒子入射装置等に用いられる
中性粒子加速用の加速電源に係り、特にイオン源加速部
での放電破壊に伴って生じる高電圧直流電源部と負荷間
の浮遊容量によるサージ電流を抑制するための磁性部品
およびこれを用いた加速電源のサージ電流抑制回路に関
するものである。
[従来技術] 中性粒子入射装置用の加速電源は、プラズマ化された気
体中のイオンを加速し、途中でこれを中性化したものを
他のプラズマ等に入射するためのイオン加速用の高電圧
直流電源装置であって、この装置においては負荷である
イオン源の放電破壊時に電源側からイオン源電極へサー
ジとして流入する電流を抑制することによりイオン源電
極の損傷を軽減するとともに連続的な放電破壊を抑制す
る機能をも有している。
即ち、具体的には第1図で示すような回路で構成され、
イオン源加速部4で放電破壊が生じると、非安定な高電
圧直流電源41とイオン源加速部4の間に設けられたレギ
ュレーションを行うための高出力四極真空管42(以下レ
ギュレータチューブと称する)を20μsec程度以下で遮
断することにより、前記レギュレータチューブ42より高
電圧直流電源41側からエネルギーがイオン源に流れるこ
とを防止する構成となっている。また、レギュレータチ
ューブ42より負荷側に存在する浮遊容量1に蓄積されて
いたエネルギーを吸収するために図中ブロックAで示す
サージ・ブロッカと呼ばれるサージ電流抑制用磁性部品
が設けられている。上記サージ・ブロッカには、トロイ
ダル形状のフェライト等で構成される磁心2に1次巻線
3および2次巻線8が設けられ、この2次巻線8にはイ
オン源4の短絡時に流れる浮遊容量1からの放電々流id
のリンギングを抑え、エネルギーを消費させるための抵
抗9が設けられている。
なお、第1図において、5は配線インダクタンス、6は
イオン源短絡現象をモデル化するためのスイッチであ
り、ターンオンした場合にイオン源が短絡することを示
す。7はイオン源短絡時の電圧降下を表現するための電
圧源である。
第2図は第1図の回路におけるイオン源短絡後の磁心2
の動作磁化曲線の概念図を示したものであり、第1図と
第2図で加速電源のサージ電流抑制回路の基本的な動作
を説明する。まずイオン源短絡直前、すなわち正常な動
作状態で、磁心2の動作点は高電圧直流電源41からレギ
ュレータチューブ42を経由して定常的に直流電流Iで定
まる電圧時間積を阻止すると同時に最大磁束密度 Bm=ΔB+BB′(T) (3) に対応する最大磁化力 HB′:BB′に対応する直流磁化力 μrp:パルス比透磁率 で定まる電流波高値 にサージ電流を抑制するように働く。
以上の原理よりサージ電流IDをその回路に依存する許容
値IDp以下とするには次に示す(6)式および(7)式
を満足すれば良い。B ′により生ずる直流磁化力HB′により定まる磁束密度B
B′にある。
ここでHB′は次式より定まる。
NP:1次巻線巻数 le:磁心の平均磁路長(m) 次にイオン源4が短絡、即ちスイッチ6がオンすると、
レギュレータチューブ42は遮断され高電圧直流電源41よ
り供給される電流IB′はイオン源4に流れなくなるが、
浮遊容量1に蓄積されていた電荷によって電流idがτ時
間イオン源4に流れる。これがサージ電流である。この
サージ電流がイオン源に流入するのをサージ・ブロッカ
Aが抑制する。サージ・ブロッカ内の磁心2は動作磁束
密度量をΔBとすれば、 vP:1次巻線端電圧 Ae:磁心の有効断面積(m2 (6)式は(2)式と(3)式より誘導されたものであ
り、ここでΔBは動作磁束密度量、Bmpは磁心が動作可
能な最大磁束密度である。また、(7)式は(1),
(4),(5)式より誘導されたものであり、μrpは実
効パルス比透磁率である。実効パルス比透磁率について
は例えば、日本規格協会:JISハンドブック電子、コイル
及び変成器用フェライト磁心試験方法C2562に記載され
ている。
実際のサージ・ブロッカの設計の際には、中性粒子入射
装置の仕様により、阻止すべき電圧時間積、IB′および
BB′は定まる。また、NP=1ターン且つ小型化の観点か
ら極力Bmpを大とする必要があるが、これは磁心の材質
により限界があり、磁心材質の選定により定まる。ま
た、BB′及びμrpも磁心材質により定まる値である。
従って、(6)式および(7)式を満足するように設計
するには、材料の選定とAeおよびleの算出が重要な作業
となる。
また、(6)式から明らかなようにBmp−BB′が大きい
ほどAeを小さく、即ち磁心形状を小さくできる。
第3図は、前記第1図の方式における動作磁束密度量Δ
Bを大とするように改良したもので、同図において10は
バイアス用直流電源、11及び12はイオン源短絡時に2次
巻線に誘起するサージ電圧を抑制するためのコンデンサ
及びインダクタンスである。本回路によれば、図示矢印
の向きでバイアス電流IBを流すことができるため、第4
図に示すように動作磁束密度量ΔBを大とすることがで
き、磁心2の小形化が図れる。なお同図において Ns:2次巻線数 であり、BBは上式で定まるHBに対応する磁束密度であ
る。なお、上述した中性粒子入射装置用加速電源装置の
詳細については、例えば、渡辺他、“JT−60能動粒子線
用電源の構成とサージ電流の抑制”、日本原子力研究所
JAERI−M86−104,1986年7月などに記載されている。
[発明が解決しようとする課題] 上記加速電源のサージ電流抑制用磁性部品においては、
核融合炉自体が研究段階のため、100keV,100Aと加速電
圧の比較的低い中性粒子加速電源に対応したものが用い
られている。現状では磁心として飽和磁束密度が0.35T
前後と低いNi−Znフェライトが使用されており、500φ
程度のNi−Znフェライト磁心が多数スタック状に積み重
ねられて使用されている。しかし、次世代の核融合実験
炉に使用される中性粒子加速装置は、1MeV、50Aクラス
と加速電圧の高いものが予想されており、サージ・ブロ
ッカに使用する磁心として現状のNi−Znフェライトをス
タックして構成した場合、その長さが20m以上にも達す
ることとなるため、重量および設置場所の制限からとて
も実用できるものではないことが明らかになった。
また、磁心サイズを極力小さくするためには、前記第3
図のようなバイアス回路を設けΔBの値を大とする方法
も考えられるが、Ni−Znフェライトでは、直流磁気特性
における角形比が0.6程度以下と小さく、かつ保磁力も
数十A/m以上あるため、バイアス電流IBを大とせざるを
得ない。このため、バイアス回路が大形化するという問
題もあり、実用上の動作磁束密度量としては0.3T程度に
制限されてしまい、磁心サイズの点で大きな問題を有し
ていた。
また、磁性材料として、結晶質合金に比べて特公昭55-1
9976号に記載されているような高透磁率を示す非晶質合
金材料やヨーロッパ特許公開No.87114568.6号に記載さ
れるような高透磁率と高飽和磁束密度を有する鉄基微結
晶合金が知られているが、中性粒子加速用の加速電源に
サージ電流抑制用磁性部品として使用されたことはな
く、実際の動作がどのようなものであるか全く予想でき
ないものであった。
本発明の目的は、サージ電流に対して十分な抑制機能を
有するとともに、従来より大幅に小型化できるサージ電
流抑制用磁性部品を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明は高電圧直流電源と負荷間に存在する浮遊容量に
蓄積された電荷が、負荷短絡時に放出される際に生ずる
サージ電流を抑制するために前記高電圧直流電源と負荷
間に挿入される巻線と磁心で構成された磁性部品であっ
て、前記磁心を層間絶縁を施した非晶質合金薄帯を用い
て構成することを特徴とする加速電源のサージ電流抑制
用磁性部品である。
本発明において磁心を非晶質磁性合金薄帯としたのは従
来のNi−Znフェライトに比べ飽和磁束密度が大きく磁心
を小型化することができるとともにパルス比透磁率も大
きいため、サージ電流抑制効果も良好であるためであ
る。
層間の絶縁は絶縁フイルムもしくは絶縁コーティング等
の従来知られている技術により施すことができる。
また、非晶質磁性合金薄帯は磁心の小型化を図る観点か
ら飽和磁束密度が高い鉄基の非晶質磁性合金薄帯である
ことが好ましい。
また、本発明は高電圧直流電源と負荷間に存在する浮遊
容量に蓄積された電荷が、負荷短絡時に放出される際に
生ずるサージ電流を抑制するために前記高電圧直流電源
と負荷間に挿入される巻線と磁心で構成された磁性部品
であって、前記磁心を、その組成が、 (Fe1-aMa100−x−y−z−αCuxSiyBzM′α(原子
%) (ただし、MはCo及びNiの1種又は2種であり、M′は
Nb、W、Ta、Zr、Hf、Ti及びMoからなる群から選ばれた
少なくとも1種の元素、a、x、y、z、及びαはそれ
ぞれ 0≦a≦0.5、0.1≦x≦3、0≦y≦30、0≦z≦25、
5≦y+z≦30、0.1≦α≦30を満たす。) により表わされる組成を有し、組織の少なくとも50%が
微細なbcc Fe固溶体の結晶粒からなり、各結晶粒の最大
寸法で測定した粒径の平均が1000Å以下である合金から
成る鉄基軟磁性合金薄帯を層間を絶縁して構成されてい
ることを特徴とする加速電源のサージ電流抑制用磁性部
品である。このような合金(以下鉄基微結晶合金と称す
る)は前述したヨーロッパ公開特許No.87114568.6号に
記載された合金である。この鉄基微結晶合金には耐食性
や磁気特性を改善するためにV、Cr、Mn、Al、白金属元
素、Sc、Y、希土類元素、Au、Zn、Sn、Reからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素を10原子%以下程度含
むことができる。また、非晶質化の促進とキュリー温度
調整のためにC、Ge、P、Ga、Sb、In、Be、Asからなる
群から選ばれた少なくとも1種の元素を10原子%以下含
んでも良い。
本発明において磁心を前記鉄基微結晶合金薄帯としたの
は、従来のNi−Znフェライトに比べ飽和磁束密度が大き
く磁心を小形化することができるとともに、パルス比透
磁率が大きく、サージ電流抑制効果も大きいためであ
る。さらに、前述の鉄基非晶質合金薄帯に比べて、磁歪
も小さいため、磁性部品組立時の外部応力によって生ず
る磁気特性の劣化がすくないという利点もある。
また、サージ電流波高値の抑制効果を保つため、パルス
幅1μs、動作磁束密度量(ΔB)0.2Tにおけるパルス
比透磁率μrpは1000以上であることが好ましい。
さらに、バイアス回路を付加して、動作磁束密度量(Δ
B)を大とする意味から、直流磁気特性における角形比
は0.7以上であることが好ましい。
[実施例] 以下実施例に基づいて本発明をより詳しく説明するが、
本発明はこれら実施例に開示した範囲に限るものではな
いことは言うまでもない。
(実施例1) 第1表は本実施例に用いた非晶質磁性合金薄帯をポリイ
ミド・フィルムで絶縁して構成たユニット磁心試料の組
成と主な特性及び従来用いられていたNi−Znフェライト
の主な特性を比較したものである。また第2表は第1表
に示した各ユニット磁心試料の形状を示したものであ
る。
本実施例では、加速電源のサージ電流抑制効果を調べる
評価方法として第5図の回路を用いた。同図において、
21は高圧直流電源、22はコンデンサ23の充電用抵抗、24
はトリガ・スパークギャップ、25は試料、26は試料の1
次巻線、27は一次側抵抗、28は試料の2次巻線、29はト
リガ・スパークギャップ24がターンオン後にコンデンサ
23と試料25の1次巻線のインダクタンス及び抵抗27で定
まるリンギング電流を抑制し、エネルギーを消費させる
ための2次側抵抗である。第3表は、上記評価回路を用
い同表に示す測定条件下でトリガ・スパークギャップ24
のターンオン後に生しるサージ電流idの波高値IDを5kA
以下(即ち、許容電流波高値IDp=5kA)に抑えるために
は、第2表に示した形状のユニット磁心が何ヶ必要で、
そのときのトータル磁心重量、及び実際のIDがどうなっ
たかを示したものである。前述したように(6),
(7)式に示すように、回路構成により電圧時間積およ
び巻線数が定まっているため、電流波高値IDを5kA以下
とするには材料により定まるΔBに対応してAeを変化さ
せなければならない。すなわち、磁心1ユニットの有効
断面積をAe1ユニットとすれば(2)式のAeはAe1ユニット×ユニ
ット磁心数であり、このユニット磁心数が少ないことは
磁心サイズを小形化できたことを示している。
第3表に示すように従来例に比べて本発明によれば同一
の性能を持たせるのに磁心サイズを著しく小さくでき
る。
なお、本実施例における本発明試料1〜5はいずれもパ
ルス幅1μs,ΔB=0.2Tのときのパルス比透磁率μ
rp(1μs)は1000以上ある(第1表参照)が、この値
が小さな熱処理条件を変えて作製した第4表に示すよう
な試料を用いた場合には、同一組成の非晶質磁性合金薄
帯であってもサージ電流波高値の抑制効果が同表に示す
ように低いので、μrp(1μs)は1000以上とすること
が望ましいことがわかる。
(実施例2) 本実施例では、前記加速電源のサージ電流抑制効果を調
べる評価方法として第6図の回路を用いた。この回路は
前記実施例1で用いた第5図に示す評価回路にバイアス
回路を付加したものであり、第6図において30はバイア
ス直流電源、31及び32はトリガ・スパークギャップ24の
ターンオン後に試料25の2次巻線28に誘起するスパイク
電圧が前記バイアス直流電源30に印加されるのを抑制す
るためのコンデンサ及びインダクタンスである。第5表
は、本評価回路を用い同表に示す測定条件下でトリガ・
スパークギャップ24のターンオン後に生じるサージ電流
idの波高値IDを5kA以下に抑えるために第1表及び第2
表に示したユニット磁心が何ヶ必要で、そのときのトー
タル磁心重量、及び実際のIDがどうなったかを示したも
のである。本発明の場合においても、従来例に比べ本発
明いよれば同一の性能を持たせるのに磁心サイズを著し
く小さくできることがわかる。
また、本実施例においてもパルス幅1μs,ΔB=0.2Tの
ときのパルス比透磁率μrp(1μs)を1000以上とする
ことが、サージ電流波高値IDを抑制する意味から望まし
いことは言うまでもない。
(実施例3) 第6表は、非晶質磁性合金薄帯を用い層間を絶縁して構
成した、角形比の異なる500φ×260φ×25mmのユニット
磁心を用いて、前記第6図の回路を使用してサージ電流
抑制効果を調べたものである。測定条件は同表に示した
通りであり、ここではサージ電流波高値IDを5kA以内に
抑えている。直流磁気特性における角形比Br/B800が大
きいほど、ユニット磁心数が少なくてすみ、小形化しや
すいことがわかる。とくに、Br/B800が0.7以上の場合に
は、バイアス磁化力HB=−8A/mと小さくてΔBを大とす
ることができることが示めされ、小形化する意味で有効
なことがわかる。
(実施例4) 第7表は本実施例として最大寸法で測定した粒径の平均
が1000Å以下である鉄基微結晶軟磁性合金薄帯の層間を
MgOで絶縁した構成した巻磁心と従来用いられていたNi
−Znフェライト磁心の主な特性を比較したものである。
いずれのユニット磁心も、外径500mm、内径260mm、高さ
25mmのトロイダル形状である。
本実施例では、加速電源のサージ電流抑制効果を調べる
方法として前記第6図の回路を用いた。
第8表は、前記評価回路を用い同表に示す測定条件下で
トリガ・スパークギャップ24のターンオン後に生じるサ
ージ電流idの波高値IDを5kA以下に抑えるためには、前
記形状のユニット磁心が何ヶ必要で、そのときのトータ
ル磁心重量、及び実際のIDがどうなったかを示したもの
である。
同表に示すように従来例に比べて本発明によれば同一性
能を持たせるのに磁心サイズを著しく小さくできる。
また、本磁心を構成する鉄基微結晶磁性合金薄帯の飽和
磁歪λsは、前記鉄基非晶質磁性合金薄帯の飽和磁歪よ
りも著しく小さな±10×10-6程度以下であるため、外部
応力による磁気特性劣化が、極めて小さいという利点も
あることがわかった。
(実施例5) 第9表は前述の実施例で示した磁心、および第5図で示
した評価回路を用い、同表中に示す条件でトリガ・スパ
ークギャップ24のターンオン後に生じるサージ電流id
波高値IDを2kA以下に抑えるためには、前記形状のユニ
ット磁心が何ヶ必要で、そのときのトータル磁心重量、
及び実際のIDがどうなっかを示したものである。
同表に示すように本発明によれば従来例に比べて同一性
能を持たせるのに磁心サイズを著しく小さくできること
がわかる。また、特に本発明の鉄基微結晶合金薄帯を用
いて構成した場合には、そのパルス比透磁率μrpが非晶
質合金薄帯を用いて構成した場合に比べ大きいため、よ
り磁心サイスを小型化できることがわかる。
(実施例6) 第10表は、同表に示す組成の鉄基微結晶磁性合金薄帯の
層間をMgOで絶縁して構成した、角形比の異なる500φ×
260φ×25mmのユニット磁心を用い、前記第6図の回路
を使用してサージ電流抑制効果を調べたものである。測
定条件は同表に示した通りであり、ここではサージ電流
波高値IDを5kA以内に抑えている。直流磁気特性におけ
る角形比Br/B800が大きいほど、ユニット磁心数が少な
くてすみ、小形化しやすいことがわかる。特に、Br/B
800が0.7以上の場合には、小形化する意味からも有効で
ある。
(実施例7) 第11表は第6表および第10表に示す角形比の異なる材料
に対して前記第6図に示した評価回路を用い、同に示す
測定条件下でトリガ・スパークギャップ24のターンオン
後に生じるサージ電流idの波高値IDを2kA以下に抑える
ためには、前記形状のユニット磁心が何ヶ必要で、その
ときのトータル磁心重量、及び実際のIDがどうなったか
を示したものである。
同表に示すように本発明によれば従来例に比べて同一性
能を持たせるのに磁心サイズが著しく小さくてすむこと
がわかる。特に鉄基微結晶磁性合金薄帯を用いて構成し
た場合には、そのパルス比透磁率μrp(1μs)が非晶
質合金薄帯を用いて構成した磁心に比べて大きいため、
より磁心サイズを小さくすることができることがわか
る。
また、同一組成でも、角形比が0.7以上の磁心を用いた
場合には、より使用する磁心を小型化できることがわか
る。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、従来用いられてい
たNi−Znフェライト磁心を用いて構成されていた加速電
源のサージ電流抑制用磁性制部品の磁心サイズを大幅に
小形化することが可能となり、加速電源装置の小形化の
達成を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、バイアス回路を含まない加速電源のサージ電
流抑制用磁性部品の原理図、第2図は第1図に用いられ
ている磁心の動作磁化曲線概念図、第3図はバイアス回
路を含む加速電源のサージ電流抑制用磁性部品の原理
図、第4図は第3図に用いられている磁心の動作磁化曲
線概念図、第5図はバイアス回路を含まないサージ電流
抑制用磁性部品の評価回路、第6図はバイアス回路を含
むサージ電流抑制用磁性部品の評価回路である。 1:浮遊容量、2:磁心、4:イオン源、10:バイアス用直流
電源、21:高圧直流電源、22:充電用抵抗、24:トリガ・
スパークギャップ、25:試料、27:1次側抵抗、29:2次側
抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 清隆 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地 日立金属株 式会社磁性材料研究所内 (72)発明者 下江 治 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地 日立金属株 式会社磁性材料研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高電圧直流電源と負荷間に存在する浮遊容
    量に蓄積された電荷が負荷短絡時に放出されて生ずるサ
    ージ電流を抑制するために前記高電圧直流電源と負荷間
    に挿入される巻線と磁心で構成される磁性部品であっ
    て、前記磁心は層間を絶縁された非晶質磁性合金薄帯を
    用いて構成されていることを特徴とする加速電源のサー
    ジ電流抑制用磁性部品。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の加速電源のサージ電流抑
    制用磁性部品において、前記磁心は鉄基非晶質磁性合金
    薄帯を用いて構成されていることを特徴とする加速電源
    のサージ電流抑制用磁性部品。
  3. 【請求項3】高電圧直流電源と負荷間に存在する浮遊容
    量に蓄積された電荷が負荷短絡時に放出される際に生ず
    るサージ電流を抑制するために前記高電圧直流電源と負
    荷間に挿入される巻線と磁心で構成される磁性部品であ
    って、前記磁心はその組成が(Fe1-aMa
    100−x−y−z−αCuxSiyBzM′α(原子%) (ただし、MはCo及びNiの1種又は2種であり、M′は
    Nb、W、Ta、Zr、Hf、Ti及びMoからなる群から選ばれた
    少なくとも1種の元素、a、x、y、z、及びαはそれ
    ぞれ 0≦a≦0.5、0.1≦x≦3、0≦y≦30、0≦z≦25、
    5≦y+z≦30、0.1≦α≦30を満たす。) により表わされる組成を有し、組織の少なくとも50%が
    微細なbcc Fe固溶体の結晶粒からなり、各結晶粒の最大
    寸法で測定した粒径の平均が1000Å以下である合金から
    成る鉄基軟磁性合金薄帯を層間を絶縁して構成されてい
    ることを特徴とする加速電源のサージ電流抑制用磁性部
    品。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の加速
    電源のサージ電流抑制用磁性部品において、前記磁心の
    パルス幅1μs、動作磁束密度量0.2Tにおけるパルス比
    透磁率μrpが1000以上あることを特徴とする加速電源の
    サージ電流抑制用磁性部品。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の加速
    電源のサージ電流抑制用磁性部品において、前記磁心の
    直流磁気特性における角形比は0.7以上であることを特
    徴とする加速電源のサージ電流抑制用磁性部品。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかに記載の加速
    電源のサージ電流抑制用磁性部品を高電圧直流電源とイ
    オン源加速部の間に挿入されてなることを特徴とする加
    速電源のサージ電流抑制回路。
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