JPH07196545A - ハロゲン化溶媒をベースとした脱脂用組成物を安定化させる方法および添加剤 - Google Patents

ハロゲン化溶媒をベースとした脱脂用組成物を安定化させる方法および添加剤

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JPH07196545A
JPH07196545A JP4282452A JP28245292A JPH07196545A JP H07196545 A JPH07196545 A JP H07196545A JP 4282452 A JP4282452 A JP 4282452A JP 28245292 A JP28245292 A JP 28245292A JP H07196545 A JPH07196545 A JP H07196545A
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JP4282452A
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Pascal Michaud
ミショー パスカル
Jean Jacques Martin
マルタン ジャン−ジャック
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Arkema France SA
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Elf Atochem SA
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C17/42Use of additives, e.g. for stabilisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23GCLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
    • C23G5/00Cleaning or de-greasing metallic material by other methods; Apparatus for cleaning or de-greasing metallic material with organic solvents
    • C23G5/02Cleaning or de-greasing metallic material by other methods; Apparatus for cleaning or de-greasing metallic material with organic solvents using organic solvents
    • C23G5/028Cleaning or de-greasing metallic material by other methods; Apparatus for cleaning or de-greasing metallic material with organic solvents using organic solvents containing halogenated hydrocarbons
    • C23G5/02854Cleaning or de-greasing metallic material by other methods; Apparatus for cleaning or de-greasing metallic material with organic solvents using organic solvents containing halogenated hydrocarbons characterised by the stabilising or corrosion inhibiting additives
    • C23G5/02861Oxygen-containing compounds
    • C23G5/0288Epoxy compounds

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハロゲン化溶媒をベースとした脱脂用組成物
を安定化させる方法および添加剤。 【構成】 リモネンエポキシドを0.0001〜16.5重量%含
むことを特徴とするCnz p Cly (1≦n≦6、p
≧0、y≧1、z≧0)で表されるハロゲン化溶媒の組
成物を安定化するための添加剤。 【効果】 金属部品の脱脂等に使用されるハロゲン化溶
媒をベースとした脱脂用組成物を安定化させることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化溶媒をベース
とした組成物を安定化する方法と、それに用いられる添
加剤と、この添加剤を含む組成物と、この組成物の金属
部品の脱脂または洗浄への利用に関するものである。本
発明はさらにCn z p Cly (1≦n≦6、p≧0、
y≧1、z≧0)で表されるハロゲン化溶媒を安定化す
る方法と、それに用いられる添加剤と、この添加剤を含
む組成物と、この組成物の上記用途への利用に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】塩化メチレン、トリクロロエチレン、パ
ークロロエチレン、1, 1, 1-トリクロロエタン等のハロ
ゲン化溶媒は工業上広く用いられている。特に、1, 1,
1-トリクロロエタン(メチル−クロロホルム)はエアゾ
ールの製造用、ドライクリーニング用、切削油が付着し
た金属部品や金属装置の脱脂および/または洗浄用に使
用されている。塩素化および/またはフッ素化有機溶
媒、特に1, 1, 1-トリクロロエタンを使用する際の問題
点は、これらの溶媒は軽金属およびその合金の存在下で
変質し易いという点にある。従って、これらの溶媒をア
ルミニウム、マグネシウムおよびこれらの合金で作られ
た部品の脱脂剤および/または洗浄剤として使用するこ
とはできない。1, 1, 1-トリクロロエタンは、引掻いた
り、擦ったりしたアルミニウム表面で使用すると非常に
不安定で、短時間のうちに変質して黒いタール状スラリ
ーを形成するということが知られている。この成分は事
実上制御不可能である。この変質によってpHは変化する
が、酸性となるかアルカリ性となるかは使用する切削油
に依存し、酸性になる場合には塩酸が生じる。また、塩
素化またはフッ素化有機溶媒が薄い膜状になっている状
態で、アルミニウムシート間で圧力を加えた場合にはさ
らに変質し易くなる。高温で脱脂操作を行う場合には気
相での変質が起こる。これらの溶媒が変質すると、着色
し、好ましくない副生成物を生じ、溶媒としての性質を
失う。これらの溶媒の変質を防ぐため、または変質を少
なくとも最小限に抑えるために多数の添加剤が開発され
てきた。
【0003】ハロゲン化溶媒を安定化させる各種添加剤
としては、ニトロアルカン、飽和または不飽和アルコー
ル、エーテル、アミン、オキセタン、窒素を含む複素環
状化合物、ニトリル、エステル、フェノール誘導体、エ
ポキシ誘導体およびこれらの混合物が提案されている。
現在では、エポキシ誘導体が単独または公知の他の安定
剤との混合物として使用されている。現在最も良く使用
されている安定剤はコスト的に有利なブチレンオキシド
(OBu) である。また、このブチレンオキシドに代わるも
のとしていくつかのエポキシ化合物が提案されている。
【0004】ヨーロッパ特許第EP−A−044 111 号
(Solvay)には、2-メチル-2, 3-エポキシブタンを含む
ハロゲン化溶媒用の安定化組成物が記載されている。ワ
ッカーケミー(Wacker Chemie) はブチレンオキシドに代
るものとしていくつかのエポキシ化合物、例えばシクロ
ヘキセンオキシド、4-ビニル−シクロヘキセン、 7, 8-
エポキシオクテンなどを提案している。従来は、エポキ
シ化合物はエポキシプロパン、エポキシブタン、2-メチ
ル−エポキシプロパン、2-メチルエポキシブタンおよび
エピクロロヒドリンから成る群の中から選択されてき
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はハロゲン化溶
媒をベースとした組成物を安定化する新規な方法と、そ
れに用いられるエポキシ化合物を用いた新規な添加剤
と、この添加剤を含む組成物と、この組成物の金属部品
の脱脂または洗浄への利用法とを提供することにある。
本出願人の知る限り、本発明のエポキシ化合物の使用を
記載または示唆した文献はなく、それを使用することに
よって得られる驚くべき効果を記載した報告もない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の対象は0.0001〜
16.5%のリモネンエポキシド(epoxyde de limonene)を
含むCn z p Cly (1≦n≦6、p≧0、y≧1、
z≧0)で表されるハロゲン化溶媒の組成物を安定化す
るための添加剤にある。
【0007】
【作用】「リモネンエポキシド」とはリモネンの 1, 2-
エポキシドすなわちエポキシ基が環の二重結合に結合し
ているものを意味する。本発明の好ましい具体例では、
添加剤が下記の補助安定剤の少なくとも1種類をさらに
含んでいる: (a) リモネンエポキシド以外の炭素数2〜7のエポキシ
化合物 (b) 炭素数1〜7の飽和アルコール (c) 炭素数3〜6の不飽和アルコール (d) 炭素数1〜4のニトロアルカン (e) 単環式または多環式のインターナルエーテル (f) 炭素数3〜10の脂肪族または芳香族アミン (g) 窒素を含む複素環状化合物。
【0008】本発明の他の好ましい具体例では、成分
(a)、 (b)、 (c)、 (d)、 (e)、 (f)および(g) を添加
剤重量に対して下記の重量%で含んでいる: (a) 0 〜16.50 % (b) 0.001 〜16.50 % (c) 0.001 〜16.50 % (d) 0.001 〜10.00 % (e) 0.001 〜16.50 % (f) 0〜3.33% (g) 0〜3.33%。
【0009】本発明の他の対象は、ハロゲン化溶媒の重
量に対して0.01〜5重量%のリモネンエポキシドを添加
することを特徴とするCn z p Cly (1≦n≦6、
p≧0、y≧1、z≧0)で表されるハロゲン化溶媒を
ベースとした組成物の安定化方法にある。好ましくは、
溶媒重量に対して 0.2〜3重量%のリモネンエポキシド
を添加する。本発明の好ましい具体例では、組成物が下
記の補助安定剤の少なくとも1種類をさらに含んでい
る: (a) リモネンエポキシド以外の炭素数2〜7のエポキシ
化合物 (b) 炭素数1〜7の飽和アルコール (c) 炭素数3〜6の不飽和アルコール (d) 炭素数1〜4のニトロアルカン (e) 単環式または多環式のインターナルエーテル (f) 炭素数3〜10の脂肪族または芳香族アミン (g) 窒素を含む複素環状化合物。
【0010】リモネンエポキシド以外の炭素数2〜7の
エポキシ化合物は組成物重量に対して0〜5重量%、好
ましくは0〜3重量%添加し且つエポキシプロパン、エ
ポキシブタン、2-メチル−エポキシプロパン、2-メチル
−エポキシブタン、エピクロロヒドリンおよびこれらの
混合物よりなる群の中から選択される。
【0011】炭素数1〜7の飽和アルコールは組成物全
体に対して 0.1〜5重量%、好ましくは 0.5〜3.5 重量
%にする。この飽和アルコールの例としてはメタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール-1、ブタノール−2、tert−ブチルアルコー
ル、tert−アミルアルコールのようなペンタノール、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、グリセリン、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、2-ヒドロキシ-2−メチル-3
−ブタノン、 3, 3-ジメトキシ-2−メチルブタノール−
2および3-アミノ-2−メチルブタノール−2を挙げるこ
とができる。好ましくはプロパノール、tert−ブタノー
ル、 sec−ブタノールおよびtert−ペンタノールを使用
する。tert−ブタノールが特に有利である。
【0012】炭素数3〜6の不飽和アルコールは組成物
全体に対して 0.1〜3重量%、好ましくは 0.3〜3重量
%添加する。好ましい不飽和アルコールとしてはアリル
アルコール、2-メチル-3−ブテン-2−オールおよび2-メ
チル-3−ブチン-2−オールがある。
【0013】炭素数1〜4のニトロアルカンは組成物に
対して 0.1〜3重量%、好ましくは0.5 〜1.5 重量%添
加する。好ましいニトロアルカンとしてはニトロメタ
ン、ニトロエタン、ニトロプロパン−1またはニトロプ
ロパン−2およびこれらの混合物が挙げられる。ニトロ
メタンおよび/またはニトロエタンが特に好ましい。
【0014】インターナルエーテルは上記組成物の 0.1
〜5重量%、好ましくは0.5 〜2.5重量%にする。補助
安定剤として好ましいインターナルエーテルは炭素数が
5または6の飽和または不飽和の環を有する単環式また
は多環式エーテルであり、任意のヘテロ原子を含んでい
てもよく、置換されていてもよい。例としては 1, 3-ジ
オキサン、 1, 4-ジオキサン、1, 3, 5-トリオキサン、
1, 3-ジオキソラン、ジオキセン、ジオキサジエン、チ
オキサン、オキサゾール、テトラヒドロフランまたはジ
フェニルオキシドなどである。特に好ましいエーテルは
1, 3, 5-トリオキサンである。
【0015】炭素数3〜10の脂肪族または芳香族アミン
は組成物の重量に対して0〜1重量%、好ましくは0.00
5 〜0.1 %の割合で添加する。このアミンは置換基を有
しても有さなくても良い炭素数が3〜10のアミンで、例
えば、第2級および第3級脂肪族アミンや、炭素数1〜
4のアルキル基または塩素原子で置換されていてもよい
アニリンのような芳香族アミンなどである。好ましいア
ミンとしてはトリエチルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、アミルアミン、ヘキシルアミン等が挙げられる。ジ
イソプロピルアミンが特に有利である。
【0016】窒素を含む複素環状化合物は組成物に対し
て0〜1重量%、好ましくは 0.005〜0.1 重量%にす
る。この複素環状化合物は分子内に4〜12個の炭素原子
と1〜2個の窒素原子とを有するもの、例えばピリジ
ン、ピコリン、フェノチアジン、モルフォリン、ピロー
ルおよびピロリジンおよび窒素原子の所がアルキル基で
置換された誘導体などを挙げることができる。好ましい
複素環状化合物はN−メチルモルフォリン、ジイソプロ
ピルアミン、ピロリドンおよびN−メチルピロールであ
り、特にN−メチルモルフォリンとN−メチルピロール
が好ましい。
【0017】本発明方法で安定化されるのはハロゲン化
溶媒の組成物である。ハロゲン化溶媒は式Cn z p
Cly (1≦n≦6、p≧0、y≧1、z≧0)で表され
る。数字zは炭素鎖の置換度および不飽和結合度に応じ
てゼロまたはゼロ以外の値をとる。すなわち、炭素が4
価を維持するような値に調節される。そのような溶媒の
例としてはメチレンクロライド、トリクロロエチレン、
パークロロエチレン、1, 1, 1-トリクロロエタンおよび
これらの混合物を挙げることができる。特に好ましい溶
媒は1, 1, 1-トリクロロエタンである。
【0018】本発明で安定化される組成物はエステル、
ニトリル、ケトン、フェノール化合物およびオレフィン
化合物等の従来の補助安定剤(costabilisants)をさらに
含んでいてもよい。これらの補助安定剤は組成物の重量
に対して5重量%まで加えることができる。
【0019】補助安定剤として使用されるエステルは炭
素数2〜8の飽和または不飽和のモノ−エステルおよび
ジ−エステル (これらは必要に応じてハロゲン原子や水
酸基で置換されていてもよい) 、例えばエチル、プロピ
ル、イソピロピル、ブチル、sec-ブチル、tert−ブチ
ル、アミル、ヘキシルおよびシクロヘキシルフォルメー
ト;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、アミル、エチニルまたはプロピニルアセテート;メ
チル、エチル、ピロピル、イソプロピル、ブチル、アミ
ルおよびエチニルプロピオネート;メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピルおよび2-プロピニルブチレート;
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、se
c-ブチルおよびtert−ブチルアクリレートおよびメタク
リレート;メチルおよびエチルクロトネートおよびイソ
クロトネート;エチルおよびメチルソルビエート;エチ
ルジフォルメートおよびエチルジアセテートなどがあ
る。置換基を有しない炭素数4〜6のモノ−エステルが
良い結果をもたらす。エチルアセテート、イソブチルア
セテート、n−プロピルアセテート、メチルメタクリレ
ートおよびn−ブチルアセテートを使用した場合に非常
に優れた結果が得られる。メチルメタクリレート、エチ
ルアセテートおよびn−プロピルアセテートが特に適し
ていることは分かっている。
【0020】補助安定剤として使用されるニトリルは炭
素数2〜7の脂肪族または芳香族化合物(必要に応じて
置換されていてもよい)、例えばアセトニトリル、プロ
ピオニトリル、アクリロニトリル、ブチロニトリル、メ
タクリロニトリル、マロニトリル、ベンゾニトリル、ジ
メチルアミノアセトニトリル、メチルアミノプロピオニ
トリル、ジメチルアミノプロピオニトリル、ジエチルア
ミノアセトニトリル、メチルエチルアミノアセトニトリ
ル、チオジプロピオニトリル、テトラシアノエチレン、
テトラシアノキノジメタン、テトラシアノジチイン、
1, 2-ジシアノ−1, 2−ビス(トリフルオロメチル)エ
チレン、シアノベンズアルデヒド、ニトロベンゾニトリ
ル、シアノピリジンである。これらの中でアセトニトリ
ル、プロピオニトリルおよびアクリロニトリルが好まし
いニトリルである。
【0021】補助安定剤として適したケトンは置換基を
有していてもいなくてもよい炭素数3〜7のケトン、例
えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、 1
-(2-フリル)プロパノン、3-ヒドロキシ-2, 5-ヘキサン
−ジオン、2-メチル-2−ヒドロキシ-4−ペンタノン等が
ある。
【0022】補助安定剤として従来から用いられている
フェノール化合物はベンゼン環 (場合によってはアルキ
ル基で置換されていてもよい) に1つ以上の水酸基が結
合しているものである。好ましい化合物はフェノールお
よびそのアルキル誘導体、例えばチモール、クレゾー
ル、パラメトキシフェニル、メチル−ジ-tert-ブチルフ
ェノールおよびジメチル-tert-ブチルフェノールであ
る。特にフェノール、チモールおよびp−メトキシフェ
ノールが好ましい。
【0023】補助安定剤として使用可能なオレフィン化
合物は分子内に4〜10個の炭素原子と一つまたは複数の
二重結合とを有するものであり、特に、tert−アミレン
およびジイソブチレンが好ましい。その他の化合物、特
にアルコキシエタンのようなアルコキシアルカン、C1
〜5のアルキル基を有するアルキルニトレート等のニト
レート、ハイドロキノン、アンスラキノン等のキノン、
ジメチルヒドラジン等のヒドラジン、トルエン等の芳香
族化合物も補助安定剤として使用可能である。以下の実
施例は本発明を具体的に説明するためのもので、本発明
を限定するものではない。
【0024】実施例1 下記の安定剤を含む1, 1, 1-トリクロロエタンの組成物
を調製した: 重量% リモネンエポキシド 0.91 tert−ブチルアルコール 2.2 2-メチル-3−ブチン-2−オール 0.86 ニトロメタン 0.51 ニトロエタン 0.81 N−メチルモルフォリン 0.005 得られた組成物を4回連続して蒸留した。各蒸留操作で
は蒸留されてくる溶液の初めの90%(体積%)のみを回
収して次の蒸留操作へ送った。各回の蒸留物に対してA
STM規格D2943-71 Tに準じたアルミニウム板上での
引掻き試験を行った。この引掻き試験は、安定剤を1,
1, 1-トリクロロエタンと組み合わせた場合に、アルミ
ニウムとの接触によって塩素化溶媒が変成するのを防ぐ
効果が有るか否かを評価するための試験である。この試
験では、洗浄・脱脂処理されたAA1100品質(ASTM
規格)の金属片を安定化させた50cm3 の1, 1, 1-トリク
ロロエタンタン中に常温で浸漬し、軟鋼のロッドを用い
て引っ掻く。何らかの明確な反応が起こるのに十分な時
間(1時間)経過後に、泡の有無、溶媒の色、黒色の樹
脂状物質の有無を検査する。1, 1, 1-トリクロロエタン
は安定で、いずれの反応も観察されなかった。この組成
物の場合、アルミニウム板上に全く変化が見られなかっ
た。この組成物の塩酸補集力(pieger l'acid chlorhydr
ique) を調べるたためにASTM規格D2942に準じた
「酸受容性試験」を行った。水酸化ナトリウム等量で表
した酸受容量は 0.240であった。極端な条件に塩素化組
成物を曝すいわゆるBAM試験を上記組成物について行
ったが、発熱現象は全く観察されず、上記組成物はBA
M試験(6バッチ)を十分に満足するものであった。従
って、この組成物は十分に安定であるということができ
る。
【0025】実施例2 下記の安定剤を含む1, 1, 1-トリクロロエタンをベース
とした組成物について試験を行った: 重量% リモネンエポキシド 0.74 ブチレンオキシド 0.1 2-メチル-3−ブチン-2−オール 0.86 ニトロメタン 0.51 ニトロエタン 0.81 N−メチルモルフォリン 0.0085 この組成物は上記試験を全てパスした。酸受容力は0.24
であった。
【0026】実施例3 下記の添加剤を含むトリクロロエチレンをベースとした
組成物を調製した: 重量% リモネンエポキシド 0.84 トリエチルアミン 0.0075 N−メチルピロール 0.030 イソプロピルアセテート 0.28 ジ−イソブチレン 0.28 この組成物について以下の手順に従ってアルミニウムに
対する試験を行った。すなわち、組成物 100 ml 、トル
エン 100 ml 、アルミニウム18gおよび塩化アミニウム
0.7gを冷却器付きのフラスコに導入し、9時間還流し
た後、15時間放置し、再度9時間還流を行った。発熱現
象は観察されなかった。従って、この組成物は完全に安
定であるということができる。
【0027】実施例4 下記の添加剤を含む1, 1, 1-トリクロロエタンをベース
とした組成物を調製して試験した: 重量% リモネンエポキシド 0.91 tert−ブチルアルコール 2.2 2-メチル-3−ブチン-2−オール 0.86 1, 3−ジオキソラン 1.42 Nーメチルモルフォリン 0.005 酸受容力の測定値は0.24であり。引掻き試験による変化
は観察されない。従って、この組成物は安定であるとい
うことができる。
【0028】実施例5(比較試験) 実施例1の組成物について試験を行ったが、本実施例で
は、0.91gのリモネンエポキシドを0.45gのブチレンオ
キシドに代えて比較した。両者のモル含有率はほぼ等量
でそれぞれ0.0064と0.0063となる。各組成物を等モルで
加水分解試験した。この比較試験は以下の手順で行っ
た:組成物50mlと水50mlとを冷却器付きフラスコに導入
して還流した。試料を5ml採取してASTM規格D2942
に記載の方法に従って酸受容能力を測定した。結果は下
記の表に示してある。
【0029】
【表1】
【0030】以上の結果から、リモネンエポキシドをベ
ースとした組成物はブチレンオキシドをベースとした組
成物よりも安定であることが分る。本発明は上記具体例
に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しな
い限り、当業者が可能な全ての変形、改良等を含むもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23G 5/02 9352−4K 5/028 9352−4K //(C11D 7/60 7:50 7:28 7:26 7:32)

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cn z p Cly (1≦n≦6、p≧
    0、y≧1、z≧0)で表されるハロゲン化溶媒の組成
    物を安定化するための添加剤において、リモネンエポキ
    シドを0.0001〜16.5重量%含むことを特徴とする添加
    剤。
  2. 【請求項2】 下記補助安定剤を少なくとも1種類さら
    に含む請求項1に記載の添加剤: (a) リモネンエポキシド以外の炭素数2〜7のエポキシ
    化合物 (b) 炭素数1〜7の飽和アルコール (c) 炭素数3〜6の不飽和アルコール (d) 炭素数1〜4のニトロアルカン (e) 単環式または多環式のインターナルエーテル (f) 炭素数3〜10の脂肪族または芳香族アミン (g) 窒素を含む複素環状化合物。
  3. 【請求項3】 成分 (a)、 (b)、 (c)、 (d)、 (e)、
    (f)および(g) を添加剤重量に対して下記の重量%で含
    む請求項1に記載の添加剤: (a) 0 〜16.50 % (b) 0.001 〜16.50 % (c) 0.001 〜16.50 % (d) 0.001 〜10.00 % (e) 0.001 〜16.50 % (f) 0〜3.33% (g) 0〜3.33%。
  4. 【請求項4】 Cn z p Cly (1≦n≦6、p≧
    0、y≧1、z≧0)で表されるハロゲン化溶媒の組成
    物を安定化させる方法において、ハロゲン化溶媒の重量
    に対して0.01〜5重量%のリモネンエポキシドを添加す
    ることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化溶媒の重量に対して 0.2〜3
    重量%のリモネンエポキシドを添加する請求項4に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 組成物に下記の補助安定剤の少なくとも
    1種類をさらに添加する請求項4に記載の方法: (a) リモネンエポキシド以外の炭素数2〜7のエポキシ
    化合物 (b) 炭素数1〜7の飽和アルコール (c) 炭素数3〜6の不飽和アルコール (d) 炭素数1〜4のニトロアルカン (e) 単環式または多環式のインターナルエーテル (f) 炭素数3〜10の脂肪族または芳香族アミン (g) 窒素を含む複素環状化合物。
  7. 【請求項7】 成分 (a)、 (b)、 (c)、 (d)、 (e)、
    (f)および(g) を組成物重量に対して下記の重量%で含
    む請求項6に記載の方法: (a) 0〜5% (b) 0.1 〜5% (c) 0.1 〜5% (d) 0.1 〜3% (e) 0.1 〜5% (f) 0.001 〜1% (g) 0〜1% 。
  8. 【請求項8】 成分(a) が組成物の0〜3重量%の比率
    であり且つエポキシプロパン、エポキシブタン、2-メチ
    ル−エポキシプロパン、2-メチル−エポキシブタン、エ
    ピクロロヒドリンおよびこれらの混合物よりなる群の中
    から選択される請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 成分(b) が組成物の 0.5〜3.5 重量%の
    比率であり且つメタノール、エタノール、プロパノー
    ル、イソプロパノール、ブタノール−1、ブタノール−
    2、 tert-ブチルアルコール、 tert-アミルアルコール
    のようなペンタノール、メチルセロソルブ、エチルセロ
    ソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、グリ
    セリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、
    2-ヒドロキシ-2−メチル-3−ブタノン、 3, 3-ジメトキ
    シ-2−メチルブタノール-2および3-アミノ-2−メチルブ
    タノール−2、好ましくはプロパノール、 tert-および
    sec-ブタノール、 tert-ペンタノールおよびこれらの混
    合物よりなる群の中から選択される請求項6に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 成分(b) をプロパノール、 tert-ブタ
    ノール、sec-ブタノールおよび tert-ペンタノールおよ
    びこれらの混合物よりなる群の中から選択する請求項9
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 成分(c) を組成物に対して 0.3〜3重
    量%添加し且つアリルアルコール、2-メチル-3−ブテン
    -2−オールおよび2-メチル-3−ブチン-2−オールおよび
    これらの混合物よりなる群の中から選択する請求項6に
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 成分(d) を組成物に対して 0.5〜1.5
    重量%添加し且つニトロメタン、ニトロエタン、ニトロ
    プロパン−1またはニトロプロパン−2およびこれらの
    混合物よりなる群の中から選択する請求項6に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 成分(e) を組成物の 0.5〜2.5 重量%
    添加し且つ炭素数が5または6の飽和または不飽和の1
    つまたは複数の環 (ヘテロ原子を含んでいてもよく、置
    換されていてもよい) を有する単環式または多環式エー
    テル、好ましくは 1, 3-ジオキサン、 1, 4-ジオキサ
    ン、1, 3, 5-トリオキサン、 1, 3-ジオキソラン、ジオ
    キセン、ジオキサジエン、チオキサン、オキサゾール、
    テトラヒドロフランまたはジフェニルオキシドよりなる
    群の中から選択する請求項6に記載の方法。
  14. 【請求項14】 成分(f) を組成物に対して 0.005〜0.
    1 %の割合で添加し且つ第2級および第3級脂肪族アミ
    ンおよびアニリン等の芳香族アミン (炭素数1〜4のア
    ルキル基または塩素原子で置換されていてもよい) より
    なる群の中から選択する請求項6に記載の方法。
  15. 【請求項15】 アミンをトリエチルアミン、ジイソプ
    ロピルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミンよりなる
    群の中から選択する請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 成分(g) を組成物に対して 0.005〜0.
    1 重量%の割合で添加し且つ分子内に4〜12個の炭素原
    子と1〜2個の窒素原子とを有する複素環状化合物、例
    えばピリジン、ピコリン、フェノチアジン、モルフォリ
    ン、ピロールおよびピロリジンおよび窒素原子上のアル
    キル基が置換された誘導体の中から選択する請求項6に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 安定化しようとする溶媒に、エステ
    ル、ニトリル、ケトン、フェノール化合物、オレフィン
    化合物よりなる群の中から選択した公知の補助安定剤
    を、組成物重量に対して5重量%以下の割合で添加する
    請求項4〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 公知の補助安定剤がイソプロピルアセ
    テートおよび/またはジ−イソブチレンである請求項17
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】 請求項4〜18のいずれか一項に記載の
    方法によって得られたCn z p Cly (1≦n≦6、
    p≧0、y≧1、z≧0)で表されるハロゲン化溶媒の
    安定化組成物。
  20. 【請求項20】 溶媒を1, 1, 1-トリクロロエタン、ト
    リクロロエチレン、パークロロエチレン、メチレンクロ
    ライドおよびこれらの混合物よりなる群の中から選択す
    る請求項19に記載の安定化組成物。
  21. 【請求項21】 請求項19または20に記載の安定化組成
    物よりなる金属部品の脱脂および洗浄剤。
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