JPH07194919A - 真空圧力スイング式吸着装置の整調方法 - Google Patents
真空圧力スイング式吸着装置の整調方法Info
- Publication number
- JPH07194919A JPH07194919A JP6332855A JP33285594A JPH07194919A JP H07194919 A JPH07194919 A JP H07194919A JP 6332855 A JP6332855 A JP 6332855A JP 33285594 A JP33285594 A JP 33285594A JP H07194919 A JPH07194919 A JP H07194919A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bed
- pressure
- gas
- product
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D53/00—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
- B01D53/02—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by adsorption, e.g. preparative gas chromatography
- B01D53/04—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by adsorption, e.g. preparative gas chromatography with stationary adsorbents
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D53/00—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
- B01D53/02—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by adsorption, e.g. preparative gas chromatography
- B01D53/04—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by adsorption, e.g. preparative gas chromatography with stationary adsorbents
- B01D53/047—Pressure swing adsorption
- B01D53/0476—Vacuum pressure swing adsorption
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D2256/00—Main component in the product gas stream after treatment
- B01D2256/12—Oxygen
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D2257/00—Components to be removed
- B01D2257/10—Single element gases other than halogens
- B01D2257/102—Nitrogen
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D2259/00—Type of treatment
- B01D2259/40—Further details for adsorption processes and devices
- B01D2259/40007—Controlling pressure or temperature swing adsorption
- B01D2259/40009—Controlling pressure or temperature swing adsorption using sensors or gas analysers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D2259/00—Type of treatment
- B01D2259/40—Further details for adsorption processes and devices
- B01D2259/40011—Methods relating to the process cycle in pressure or temperature swing adsorption
- B01D2259/40077—Direction of flow
- B01D2259/40079—Co-current
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D2259/00—Type of treatment
- B01D2259/40—Further details for adsorption processes and devices
- B01D2259/40011—Methods relating to the process cycle in pressure or temperature swing adsorption
- B01D2259/40077—Direction of flow
- B01D2259/40081—Counter-current
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D2259/00—Type of treatment
- B01D2259/40—Further details for adsorption processes and devices
- B01D2259/402—Further details for adsorption processes and devices using two beds
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 PSA又はVPSAの工程性能を高めるため
に吸着材容器を整調する方法を提供すること。 【構成】 真空及びその他の圧力スイング式吸着システ
ムの吸着容器をモニターし、システムを整調するため
に、容器の温度分布のアンバランスに応答して圧力均衡
化及び、又は再加圧操作において修正調節を行うことを
特徴とする。各容器の過大パージ又は過小パージを回避
するためにパージ操作による整調操作を用いることも好
ましい。
に吸着材容器を整調する方法を提供すること。 【構成】 真空及びその他の圧力スイング式吸着システ
ムの吸着容器をモニターし、システムを整調するため
に、容器の温度分布のアンバランスに応答して圧力均衡
化及び、又は再加圧操作において修正調節を行うことを
特徴とする。各容器の過大パージ又は過小パージを回避
するためにパージ操作による整調操作を用いることも好
ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス分離のための圧力
スイング式吸着装置に関し、特に、真空圧力スイング式
吸着装置の安定した高性能を維持するために吸着装置を
整調する方法に関する。
スイング式吸着装置に関し、特に、真空圧力スイング式
吸着装置の安定した高性能を維持するために吸着装置を
整調する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧力スイング式吸着(「PSA」と略称
される)法は、酸素又は窒素ガスを生成するために空気
を分離する工程のような非常に重要な用途においてガス
を分離し精製するのに使用されている。大抵のPSA法
は、多吸着床システムで実施され、システム内の各吸着
床(単に「床」とも称する)は、工程の各操作を同一の
順序で、ただし、互いに異なる位相関係で実施する。P
SA法は、比較的高い圧力レベル(単に「高圧レベル」
又は「高圧」とも称する)での吸着操作と、比較的低い
圧力レベル(単に「低圧レベル」又は「低圧」とも称す
る)での脱着操作と、低圧レベルから高圧力レベルへの
再加圧操作を含む。多くのPSA法は、又、高圧下にあ
る1つの床から初期低圧下にある他の床へ両床内の圧力
が均衡化するまで、直接又はサージタンクを介してガス
を抽出する1回又はそれ以上の圧力均衡化操作を用い
る。それによって圧縮エネルギーがある程度節約され、
又一般には、その工程の生成物ガス例えば酸素の全体的
回収率を向上させる。
される)法は、酸素又は窒素ガスを生成するために空気
を分離する工程のような非常に重要な用途においてガス
を分離し精製するのに使用されている。大抵のPSA法
は、多吸着床システムで実施され、システム内の各吸着
床(単に「床」とも称する)は、工程の各操作を同一の
順序で、ただし、互いに異なる位相関係で実施する。P
SA法は、比較的高い圧力レベル(単に「高圧レベル」
又は「高圧」とも称する)での吸着操作と、比較的低い
圧力レベル(単に「低圧レベル」又は「低圧」とも称す
る)での脱着操作と、低圧レベルから高圧力レベルへの
再加圧操作を含む。多くのPSA法は、又、高圧下にあ
る1つの床から初期低圧下にある他の床へ両床内の圧力
が均衡化するまで、直接又はサージタンクを介してガス
を抽出する1回又はそれ以上の圧力均衡化操作を用い
る。それによって圧縮エネルギーがある程度節約され、
又一般には、その工程の生成物ガス例えば酸素の全体的
回収率を向上させる。
【0003】真空圧力スイング式吸着(「VPSA」と
略称される)法においては、脱着のための低圧(「脱着
低圧」と称する)は、減圧即ち真空(大気圧より低い圧
力)である。空気分離のための望ましいVPSA工程の
操作順序においては、供給ガス混合物のうちの吸着され
易い成分を選択的に吸着し、吸着されにくい成分から分
離することができる1つ以上の吸着床を用いて各操作を
以下の順序でサイクルベースで(循環態様で)実施す
る。 (1) 各吸着床の供給ガスを中間圧から吸着のための過圧
即ち高圧(大気圧より高い圧力)(「吸着高圧」と称す
る)にまで加圧する操作、(2) 供給ガスを吸着高圧下に
ある吸着床の供給端へ導入し、吸着され易い成分を吸着
するとともに、吸着されにくい成分を該床の生成物端
(生成物を抽出する、又は生成物が流出する端部)から
抽出する操作、(3) 床の供給端からガスを放出させるこ
とにより床をより低い圧力に降圧する向流減圧操作、
(4) 床を減圧(真空)脱着圧即ち脱着低圧(脱着用の低
圧)にまで排気する操作、(5) 随意選択として、通常、
脱着低圧下にある床の生成物端へ少量の生成物ガスを導
入することによって実施されるパージ操作、及び、(6)
床を脱着低圧と吸着高圧の間の前記中間圧レベルにまで
再加圧する操作。このVPSA工程の操作順序は、単一
床システムおいても、あるいは、2つ以上の吸着床を有
する多床システムにおいても用いることができる。この
ようなVPSA工程操作の変型として、例えばシステム
内の他の床と中間圧で圧力均衡させるために、床の生成
物端からガスを放出する並流(同方向流れ)による減圧
操作を行うことができる。
略称される)法においては、脱着のための低圧(「脱着
低圧」と称する)は、減圧即ち真空(大気圧より低い圧
力)である。空気分離のための望ましいVPSA工程の
操作順序においては、供給ガス混合物のうちの吸着され
易い成分を選択的に吸着し、吸着されにくい成分から分
離することができる1つ以上の吸着床を用いて各操作を
以下の順序でサイクルベースで(循環態様で)実施す
る。 (1) 各吸着床の供給ガスを中間圧から吸着のための過圧
即ち高圧(大気圧より高い圧力)(「吸着高圧」と称す
る)にまで加圧する操作、(2) 供給ガスを吸着高圧下に
ある吸着床の供給端へ導入し、吸着され易い成分を吸着
するとともに、吸着されにくい成分を該床の生成物端
(生成物を抽出する、又は生成物が流出する端部)から
抽出する操作、(3) 床の供給端からガスを放出させるこ
とにより床をより低い圧力に降圧する向流減圧操作、
(4) 床を減圧(真空)脱着圧即ち脱着低圧(脱着用の低
圧)にまで排気する操作、(5) 随意選択として、通常、
脱着低圧下にある床の生成物端へ少量の生成物ガスを導
入することによって実施されるパージ操作、及び、(6)
床を脱着低圧と吸着高圧の間の前記中間圧レベルにまで
再加圧する操作。このVPSA工程の操作順序は、単一
床システムおいても、あるいは、2つ以上の吸着床を有
する多床システムにおいても用いることができる。この
ようなVPSA工程操作の変型として、例えばシステム
内の他の床と中間圧で圧力均衡させるために、床の生成
物端からガスを放出する並流(同方向流れ)による減圧
操作を行うことができる。
【0004】VPSA工程を含め、一般にPSA工程
は、外部の擾乱又は妨害要因や可変要因によって影響さ
れる変動し易い工程である。例えば、システム内に何ら
かの擾乱要因がもたらされると、システムはそのような
変化に応答して自動的に修正することができない場合が
ある。その場合、不具合が大きくなって持続し、遂には
PSA工程が最大容量又は最大効率では作動することが
できなくなることがある。PSA工程に影響を及ぼす可
変要因としては、外気温度、導入供給物の条件、プロセ
ス装置の変動性、プロセス弁の制御態様及び応答時間等
のいろいろな要因がある。PSA工程を最適に稼働させ
るためには、外部の可変要因が工程にインパクトを与え
ていないかどうかを見定めるために工程をモニターしな
ければならない。外部の可変要因が工程にインパクトを
与えていることが確認されたならば、システムをその最
適条件下での作動に戻すために修正し補償するための処
置をとることができる。システムの性能に大きな影響を
与えることが分かっているPSA工程中の1つの可変要
因は、吸着床容器(「吸着材容器」又は単に「容器」と
も称する)の温度分布である。通常、VPSA工程、特
に最近の高性能吸着材を用いたVPSA工程において
は、吸着材容器の軸線方向の温度分布は、下記のような
傾向を有する。 吸着材容器の底部(供給ガスを導入する供給端)の温
度:供給ガスの温度より16.8〜33.6°C(30
〜60°F)低くなる。 吸着材容器の中部(供給端と生成物端との間の中間点)
の温度:供給ガスの温度より5.6〜16.8°C(1
0〜30°F)低くなる。 吸着材容器の頂部(容器の生成物端)の温度:供給ガス
の温度から±5.6°C(10°F)以内
は、外部の擾乱又は妨害要因や可変要因によって影響さ
れる変動し易い工程である。例えば、システム内に何ら
かの擾乱要因がもたらされると、システムはそのような
変化に応答して自動的に修正することができない場合が
ある。その場合、不具合が大きくなって持続し、遂には
PSA工程が最大容量又は最大効率では作動することが
できなくなることがある。PSA工程に影響を及ぼす可
変要因としては、外気温度、導入供給物の条件、プロセ
ス装置の変動性、プロセス弁の制御態様及び応答時間等
のいろいろな要因がある。PSA工程を最適に稼働させ
るためには、外部の可変要因が工程にインパクトを与え
ていないかどうかを見定めるために工程をモニターしな
ければならない。外部の可変要因が工程にインパクトを
与えていることが確認されたならば、システムをその最
適条件下での作動に戻すために修正し補償するための処
置をとることができる。システムの性能に大きな影響を
与えることが分かっているPSA工程中の1つの可変要
因は、吸着床容器(「吸着材容器」又は単に「容器」と
も称する)の温度分布である。通常、VPSA工程、特
に最近の高性能吸着材を用いたVPSA工程において
は、吸着材容器の軸線方向の温度分布は、下記のような
傾向を有する。 吸着材容器の底部(供給ガスを導入する供給端)の温
度:供給ガスの温度より16.8〜33.6°C(30
〜60°F)低くなる。 吸着材容器の中部(供給端と生成物端との間の中間点)
の温度:供給ガスの温度より5.6〜16.8°C(1
0〜30°F)低くなる。 吸着材容器の頂部(容器の生成物端)の温度:供給ガス
の温度から±5.6°C(10°F)以内
【0005】PSA工程において、吸着材容器の温度分
布が上記のような傾向を有しているときは、その工程
は、安定した「整調」状態で作動していると考えられ
る。しかしながら、工程に小さな擾乱が生じると、容器
の温度分布は非常に簡単に歪められ、上述した基準から
大きく外れることになる。吸着材容器の温度分布が当該
技術において平常作動において観察されるものと大幅に
異なっている場合、生成物の回収率が低下し、プラント
即ちシステムの全体的性能が低下することが経験上分か
っている。この問題は、VPSAシステムを含め、PS
Aシステムにおいて近年の高性能吸着材が用いられる場
合に一層重大になってきている。
布が上記のような傾向を有しているときは、その工程
は、安定した「整調」状態で作動していると考えられ
る。しかしながら、工程に小さな擾乱が生じると、容器
の温度分布は非常に簡単に歪められ、上述した基準から
大きく外れることになる。吸着材容器の温度分布が当該
技術において平常作動において観察されるものと大幅に
異なっている場合、生成物の回収率が低下し、プラント
即ちシステムの全体的性能が低下することが経験上分か
っている。この問題は、VPSAシステムを含め、PS
Aシステムにおいて近年の高性能吸着材が用いられる場
合に一層重大になってきている。
【0006】VPSAシステムを最適に作動させるため
には、従来は、システム内の各吸着床が同様の純度の生
成物を産出するように各吸着材容器のための圧力均衡化
用又は再加圧用ガス及びパージ用ガスの流量を手操作で
調節する必要があった。そのような調節は、通常、床の
生成物抽出点(生成物端)の下流において酸素分析器を
床に接続し、生成物ガスのブレークスルー(breakthrou
gh)純度を測定することによって行われる。ブレークス
ルー純度が均衡されたならば、その工程は「整調」状態
にあるといわれ、最少限の単位当り動力消費量で最大限
の生成物ガス産出能力が得られる。
には、従来は、システム内の各吸着床が同様の純度の生
成物を産出するように各吸着材容器のための圧力均衡化
用又は再加圧用ガス及びパージ用ガスの流量を手操作で
調節する必要があった。そのような調節は、通常、床の
生成物抽出点(生成物端)の下流において酸素分析器を
床に接続し、生成物ガスのブレークスルー(breakthrou
gh)純度を測定することによって行われる。ブレークス
ルー純度が均衡されたならば、その工程は「整調」状態
にあるといわれ、最少限の単位当り動力消費量で最大限
の生成物ガス産出能力が得られる。
【0007】米国特許第4,995,089号は、吸着
分離システムの下流の顧客(使用者)が連続的でない使
用パターンを有している場合にシステムからの生成物の
流れをどのように制御するかという課題に向けられてい
る。同特許においては、システムから生成物を送給する
パイプラインの圧力差(DP)を測定するのに差圧制御
器が用いられる。差圧制御器は、パイプラインのDP測
定値に基づいて、生成物の流れを制御するためにパイプ
ラインの弁へ適当な空気圧信号を送る。しかしながら、
この自動制御法は、顧客へのパイプライン生成物流の制
御だけに関するものであり、実際のPSA工程作動に向
けられていない、即ち、工程をより効率的にすることが
できる最適化制御には向けられていない。
分離システムの下流の顧客(使用者)が連続的でない使
用パターンを有している場合にシステムからの生成物の
流れをどのように制御するかという課題に向けられてい
る。同特許においては、システムから生成物を送給する
パイプラインの圧力差(DP)を測定するのに差圧制御
器が用いられる。差圧制御器は、パイプラインのDP測
定値に基づいて、生成物の流れを制御するためにパイプ
ラインの弁へ適当な空気圧信号を送る。しかしながら、
この自動制御法は、顧客へのパイプライン生成物流の制
御だけに関するものであり、実際のPSA工程作動に向
けられていない、即ち、工程をより効率的にすることが
できる最適化制御には向けられていない。
【0008】別のPSA工程制御方法として、米国特許
第4,589,436号は、生成物流れ中の酸素(目標
生成物)の部分圧を制御するために酸素部分圧制御モニ
ターと連携して小さな放出弁を使用することを開示して
いる。酸素の部分圧が所定の限度を越えて上昇しようと
した場合、放出弁が開放し、生成物ガスの少部分を大気
中へ逃がす。この方法によれば、PSAプラントは、生
成されるガスの量を増大することによって生成物流中の
酸素濃度を低下させ、それによって生成物流中の酸素の
部分圧を低下させる。このようにこの特許は、生成物ガ
ス流を増大させることによって酸素の部分圧を制御する
ことを教示しているが、単位当り動力消費量の増大を回
避する目的で生成物流を能率的な態様で減少させること
には向けられておらず、PSA容器(吸着材容器)の温
度に関心が向けられていないことはもちろん、上述した
プロセス擾乱要因に応答して特定のPSA容器からの生
成物の純度を制御するためにPSA容器の温度を利用す
ることには向けられていない。
第4,589,436号は、生成物流れ中の酸素(目標
生成物)の部分圧を制御するために酸素部分圧制御モニ
ターと連携して小さな放出弁を使用することを開示して
いる。酸素の部分圧が所定の限度を越えて上昇しようと
した場合、放出弁が開放し、生成物ガスの少部分を大気
中へ逃がす。この方法によれば、PSAプラントは、生
成されるガスの量を増大することによって生成物流中の
酸素濃度を低下させ、それによって生成物流中の酸素の
部分圧を低下させる。このようにこの特許は、生成物ガ
ス流を増大させることによって酸素の部分圧を制御する
ことを教示しているが、単位当り動力消費量の増大を回
避する目的で生成物流を能率的な態様で減少させること
には向けられておらず、PSA容器(吸着材容器)の温
度に関心が向けられていないことはもちろん、上述した
プロセス擾乱要因に応答して特定のPSA容器からの生
成物の純度を制御するためにPSA容器の温度を利用す
ることには向けられていない。
【0009】米国特許第4,725,293号は、PS
Aシステムのための別の自動制御法を開示している。こ
の特許では、生成物流中の不純物レベルを制御するため
に生成物流中の純度レベルに応答して供給物の導入流れ
を変更する。しかしながら、供給物流れを送るのに使用
される圧縮機が定量容積型圧縮機であり、導入される供
給ガス即ち空気の容積が比較的一定であるから、PSA
システムにおいて処理される供給ガスの総量を変更する
ためには、サイクル時間を変更しなければならない。こ
の特許の方法の実際の実施において、他の可変要因を一
定に維持して供給ガスを減少させると、それに対応して
生成物流が減少する。更に、この特許は、PSA工程の
稼働中生成物の純度を制御するために吸着床容器の温度
をモニターすることには何ら言及していない。
Aシステムのための別の自動制御法を開示している。こ
の特許では、生成物流中の不純物レベルを制御するため
に生成物流中の純度レベルに応答して供給物の導入流れ
を変更する。しかしながら、供給物流れを送るのに使用
される圧縮機が定量容積型圧縮機であり、導入される供
給ガス即ち空気の容積が比較的一定であるから、PSA
システムにおいて処理される供給ガスの総量を変更する
ためには、サイクル時間を変更しなければならない。こ
の特許の方法の実際の実施において、他の可変要因を一
定に維持して供給ガスを減少させると、それに対応して
生成物流が減少する。更に、この特許は、PSA工程の
稼働中生成物の純度を制御するために吸着床容器の温度
をモニターすることには何ら言及していない。
【0010】米国特許第4,673,743号は、いろ
いろな可変需要条件下で酸素を供給するためのPSAシ
ステムを開示している。このPSA工程の最大設計容量
においては酸素生成物/供給空気の比が設定値として設
定される。この特許によれば、顧客からの酸素需要量が
設計流量条件より低下すると、酸素生成物/供給空気比
が増大される。従って、全体的な生成物純度は低下する
が、使用部署である廃水処理工程へ送られる生成物流中
の実際の生成物酸素含有量は所望のレベルに維持され
る。このように、供給空気流量が減少されるか、あるい
は、生成物流量が増大され、それによって全体的な酸素
純度は低下するが、顧客からの酸素需要量が減少した条
件下で適正な酸素流れを顧客に供給することができる。
他のPSAの応用例において、酸素純度を一定レベルに
維持することが望ましい場合があるが、この特許は、P
SA工程の作動において各吸着床から産出される酸素の
純度を一定にするために吸着床の温度をモニターするこ
とについては何も教示していない。
いろな可変需要条件下で酸素を供給するためのPSAシ
ステムを開示している。このPSA工程の最大設計容量
においては酸素生成物/供給空気の比が設定値として設
定される。この特許によれば、顧客からの酸素需要量が
設計流量条件より低下すると、酸素生成物/供給空気比
が増大される。従って、全体的な生成物純度は低下する
が、使用部署である廃水処理工程へ送られる生成物流中
の実際の生成物酸素含有量は所望のレベルに維持され
る。このように、供給空気流量が減少されるか、あるい
は、生成物流量が増大され、それによって全体的な酸素
純度は低下するが、顧客からの酸素需要量が減少した条
件下で適正な酸素流れを顧客に供給することができる。
他のPSAの応用例において、酸素純度を一定レベルに
維持することが望ましい場合があるが、この特許は、P
SA工程の作動において各吸着床から産出される酸素の
純度を一定にするために吸着床の温度をモニターするこ
とについては何も教示していない。
【0011】米国特許第4,693,730号は、PS
A工程の生成物流中の目標ガス成分の純度を制御するた
めの方法を開示している。この方法によれば、並流減圧
操作(同方向流れによる減圧操作)即ち圧力均衡化用ガ
スを分析することによって生成物純度に問題があるかど
うかを判定する。その結果生成物純度に問題があると判
定されたならば、生成物流の純度を正しいレベルに回復
させるために一定の処置をとることができる。この特許
は、生成物純度を修正するための処置として3つの方法
を提案している。第1の処置は、PSAシステムの各吸
着材容器中の不純物負荷(不純物含有量)を制御するた
めに吸着操作時間を適正に調節することであり、第2の
処置は、不純物のブレークスルーを回避するために最終
減圧操作の圧力を調節することであり、第3の処置は、
パージ操作中各吸着材容器に流入するパージ用ガス流の
量を調節することである。これらの処置は、圧力均衡化
用ガスの純度レベルのモニターに応答してとることがで
きる。しかしながら、この特許もやはり、床温度をモニ
ターすることを提案しておらず、顧客からの生成物需要
量が最大設計流量より低下した場合に、PSAシステム
からの生成物流量を絞って動力消費効率を高めることを
提案していない。
A工程の生成物流中の目標ガス成分の純度を制御するた
めの方法を開示している。この方法によれば、並流減圧
操作(同方向流れによる減圧操作)即ち圧力均衡化用ガ
スを分析することによって生成物純度に問題があるかど
うかを判定する。その結果生成物純度に問題があると判
定されたならば、生成物流の純度を正しいレベルに回復
させるために一定の処置をとることができる。この特許
は、生成物純度を修正するための処置として3つの方法
を提案している。第1の処置は、PSAシステムの各吸
着材容器中の不純物負荷(不純物含有量)を制御するた
めに吸着操作時間を適正に調節することであり、第2の
処置は、不純物のブレークスルーを回避するために最終
減圧操作の圧力を調節することであり、第3の処置は、
パージ操作中各吸着材容器に流入するパージ用ガス流の
量を調節することである。これらの処置は、圧力均衡化
用ガスの純度レベルのモニターに応答してとることがで
きる。しかしながら、この特許もやはり、床温度をモニ
ターすることを提案しておらず、顧客からの生成物需要
量が最大設計流量より低下した場合に、PSAシステム
からの生成物流量を絞って動力消費効率を高めることを
提案していない。
【0012】上器米国特許第4,693,730号によ
るPSAシステムの整調方法は、システムの各吸着床の
ブレークスルー純度を測定するために酸素(目標生成
物)のサンプリングを行うことを必要とする。そのため
には、追加の酸素分析器を必要とし、PSAシステムを
「整調」し、各吸着床の間で生成物流量と純度をバラン
スさせるために工程の各種制御器の現場での調節を必要
とする。そのためには、比較的長時間に亙って、通常約
12〜24時間に亙って数回の反復操作が必要とされ
る。
るPSAシステムの整調方法は、システムの各吸着床の
ブレークスルー純度を測定するために酸素(目標生成
物)のサンプリングを行うことを必要とする。そのため
には、追加の酸素分析器を必要とし、PSAシステムを
「整調」し、各吸着床の間で生成物流量と純度をバラン
スさせるために工程の各種制御器の現場での調節を必要
とする。そのためには、比較的長時間に亙って、通常約
12〜24時間に亙って数回の反復操作が必要とされ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、当該技術分野
においては、VPSAシステムを含め、PSAシステム
を整調するための改良された方法を求める要望がある。
従って、本発明の課題は、PSA又はVPSAの工程性
能を高めるために吸着材容器を整調する方法を提供する
ことである。
においては、VPSAシステムを含め、PSAシステム
を整調するための改良された方法を求める要望がある。
従って、本発明の課題は、PSA又はVPSAの工程性
能を高めるために吸着材容器を整調する方法を提供する
ことである。
【0014】VPSAシステムにおける生成物純度を最
適化するために生成物流を制御し変更することは既に提
案されているが、PSA又はVPSAの工程性能を高め
るために吸着材容器を整調する方式は、今日まで提案さ
れていない。吸着材容器を整調する方式の利点は、工程
の非効率要因がPSAプラント即ちシステムの性能に有
害な影響を与えることにならないうちに非効率要因を補
償する処置をとることができることである。従来技術の
方法では、生成物流のモニターは、修正する必要がある
工程上の不具合が存在するか否かを見定めることを目的
としたものであるが、生成物流をモニターした時点では
すでに生成物の流量及び、又は純度が影響されてしまっ
ており、修正しなければならない状態にある。潜在的な
工程上の不具合をそれが発生する前に解消することは、
PSA例えばVPSA工程を制御する上で有利であるこ
とはいうまでもない。
適化するために生成物流を制御し変更することは既に提
案されているが、PSA又はVPSAの工程性能を高め
るために吸着材容器を整調する方式は、今日まで提案さ
れていない。吸着材容器を整調する方式の利点は、工程
の非効率要因がPSAプラント即ちシステムの性能に有
害な影響を与えることにならないうちに非効率要因を補
償する処置をとることができることである。従来技術の
方法では、生成物流のモニターは、修正する必要がある
工程上の不具合が存在するか否かを見定めることを目的
としたものであるが、生成物流をモニターした時点では
すでに生成物の流量及び、又は純度が影響されてしまっ
ており、修正しなければならない状態にある。潜在的な
工程上の不具合をそれが発生する前に解消することは、
PSA例えばVPSA工程を制御する上で有利であるこ
とはいうまでもない。
【0015】本発明の目的は、VPSAシステムを含
め、PSAシステムの安定した高性能を維持するために
該システムを整調するための方法を提供することであ
る。本発明の他の目的は、VPSA工程の作動中吸着材
容器の温度分布をモニターし、それに基づいてVPSA
の吸着材容器を整調するための方法を提供することであ
る。本発明の更に他の目的は、VPSA工程においてそ
の工程擾乱要因の有害な影響を自動的に補償し、最適な
作動条件を維持することができるようにするためのVP
SA整調方法を提供することである。
め、PSAシステムの安定した高性能を維持するために
該システムを整調するための方法を提供することであ
る。本発明の他の目的は、VPSA工程の作動中吸着材
容器の温度分布をモニターし、それに基づいてVPSA
の吸着材容器を整調するための方法を提供することであ
る。本発明の更に他の目的は、VPSA工程においてそ
の工程擾乱要因の有害な影響を自動的に補償し、最適な
作動条件を維持することができるようにするためのVP
SA整調方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題を解決するために、VPSA及びその他のPSAシス
テムの吸着材容器をモニターし、吸着床の温度分布曲線
の歪みに応答して自動的に吸着材容器を整調する。吸着
材容器温度のモニターによりVPSAシステム中の各床
間に酸素又はその他の生成物純度に不均衡が存在するこ
とが判明した場合、工程不具合が発生した後ではなく、
工程不具合が発生する前に不具合を解消するように迅速
に修正調節が実施される。以下の記載では、「吸着材容
器」又は「容器」という用語は、説明の便宜上、容器内
に収容されている吸着床(吸着材の床又は層)を意味す
ることもある。
題を解決するために、VPSA及びその他のPSAシス
テムの吸着材容器をモニターし、吸着床の温度分布曲線
の歪みに応答して自動的に吸着材容器を整調する。吸着
材容器温度のモニターによりVPSAシステム中の各床
間に酸素又はその他の生成物純度に不均衡が存在するこ
とが判明した場合、工程不具合が発生した後ではなく、
工程不具合が発生する前に不具合を解消するように迅速
に修正調節が実施される。以下の記載では、「吸着材容
器」又は「容器」という用語は、説明の便宜上、容器内
に収容されている吸着床(吸着材の床又は層)を意味す
ることもある。
【0017】本発明の上記目的は、外部の工程擾乱要因
及び可変要因の結果としてガス純度(生成物純度)の不
均衡が発生しているかどうかを吸着材容器の温度に基づ
いて判定することによって達成される。吸着材容器の温
度をモニターすることによって判定される吸着材容器の
温度分布に基づいて、各吸着床の温度分布をバランスさ
せるために、各吸着材容器ごとに、圧力均衡化用ガス流
の量、酸素(生成物)再加圧用ガス流の量、又はパージ
用ガス流の量、及び、又は生成物(即ち酸素)の産出量
の調節が行われる。これらの調節は、床から流出するガ
スの正味量を調節する働きをする。ここで、「床から流
出するガスの正味量」とは、生成物産出操作中に当該床
によって産出された生成物ガスの量と並流減圧操作中に
当該床から除去されたガスの量との和から当該床への還
流の量を差引いた量のことをいう。「還流の量」とは、
床へ導入される圧力均衡化用ガス流と、酸素又はその他
の生成物再加圧用ガス流と、パージ用ガス流の量のこと
をいう。かくして、工程非効率要因が、VPSAプラン
トの性能に悪影響を及ぼす前に補償される。その結果と
して、どのような生成物純度レベルにおいても、最少限
の動力消費量で、整調された最適な流量が得られる。
及び可変要因の結果としてガス純度(生成物純度)の不
均衡が発生しているかどうかを吸着材容器の温度に基づ
いて判定することによって達成される。吸着材容器の温
度をモニターすることによって判定される吸着材容器の
温度分布に基づいて、各吸着床の温度分布をバランスさ
せるために、各吸着材容器ごとに、圧力均衡化用ガス流
の量、酸素(生成物)再加圧用ガス流の量、又はパージ
用ガス流の量、及び、又は生成物(即ち酸素)の産出量
の調節が行われる。これらの調節は、床から流出するガ
スの正味量を調節する働きをする。ここで、「床から流
出するガスの正味量」とは、生成物産出操作中に当該床
によって産出された生成物ガスの量と並流減圧操作中に
当該床から除去されたガスの量との和から当該床への還
流の量を差引いた量のことをいう。「還流の量」とは、
床へ導入される圧力均衡化用ガス流と、酸素又はその他
の生成物再加圧用ガス流と、パージ用ガス流の量のこと
をいう。かくして、工程非効率要因が、VPSAプラン
トの性能に悪影響を及ぼす前に補償される。その結果と
して、どのような生成物純度レベルにおいても、最少限
の動力消費量で、整調された最適な流量が得られる。
【0018】本発明の実施においては、圧力均衡化用ガ
ス流の量、酸素再加圧用ガス流の量及びパージ用ガス流
の量をVPSAシステムの整調を介してそれぞれ調節す
るためにVPSAの床の供給端の温度表示器と、床の圧
力表示器が用いられる。このようにサイクル作動を調節
することによって、固定(不変)サイクル操作順序の場
合に上述した外部可変要因の影響によって受ける性能の
低下を克服することができ、VPSAシステムの安定し
た高性能が維持される。
ス流の量、酸素再加圧用ガス流の量及びパージ用ガス流
の量をVPSAシステムの整調を介してそれぞれ調節す
るためにVPSAの床の供給端の温度表示器と、床の圧
力表示器が用いられる。このようにサイクル作動を調節
することによって、固定(不変)サイクル操作順序の場
合に上述した外部可変要因の影響によって受ける性能の
低下を克服することができ、VPSAシステムの安定し
た高性能が維持される。
【0019】一般に、VPSA工程においては、ある特
定の純度の生成物を生成する場合、各吸着材容器が等し
い純度の生成物流を産出している場合には最大限の流量
が達成される。しかしながら、各吸着材容器から産出さ
れる生成物の純度に差が生じると、各吸着材容器からの
生成物流の流量が、最大限流量より低下することにな
る。例えば、2床式工程の場合、一方の吸着材容器から
の生成物の流量が他方の吸着材容器からの生成物の流量
に間接的に影響を及ぼす。即ち、両方の容器が等しい純
度の生成物を産出しているとき、一方の吸着材容器の生
成物純度を当該システムからのパイプライン中の生成物
純度より低下させるような擾乱要因が発生したとする
と、各容器からの生成物の流量が互いに影響し合うの
で、自動的に他方の容器がパイプライン中の平均純度よ
り高い純度の生成物を産出する。一方の容器が低純度の
酸素(生成物ガス)を産出し始めると、他方の容器は、
パイプライン中の生成物の純度を所要のレベルに維持す
るために、より高い純度の生成物ガスを産出しなければ
ならない。他方の容器は、高純度の生成物ガスを産出す
るようにするために、平常作動(即ち、バランスされた
整調状態の作動)では吸着材容器内を端から端まで移動
する生成物の純度前線(フロント)を吸着床の端にまで
移動させることができない。なぜなら、生成物の純度前
線の縁に不純ガス成分が横たわるので、純度前線を吸着
床の端にまで移動させたとすれば、高純度の生成物ガス
を産出することができないからである。従って、他方の
容器が高純度の生成物ガスを産出するためには、純度前
線を該容器内に残さなければならず、その結果、他方の
容器内に多量の目標(求められる)ガス成分(生成物)
が残され、それを爾後の排気操作において排気しなけれ
ばならない。従って、この他方の容器から流出する生成
物ガスは、高純度ではあるが、その高純度を達成するた
めにその流出流量を非常に低くされる。この現象の結果
として、パイプライン内を流れる生成物は、擾乱要因の
発生前と同じ生成物純度であるが、パイプライン内を流
れる生成物の総流量は減少する。
定の純度の生成物を生成する場合、各吸着材容器が等し
い純度の生成物流を産出している場合には最大限の流量
が達成される。しかしながら、各吸着材容器から産出さ
れる生成物の純度に差が生じると、各吸着材容器からの
生成物流の流量が、最大限流量より低下することにな
る。例えば、2床式工程の場合、一方の吸着材容器から
の生成物の流量が他方の吸着材容器からの生成物の流量
に間接的に影響を及ぼす。即ち、両方の容器が等しい純
度の生成物を産出しているとき、一方の吸着材容器の生
成物純度を当該システムからのパイプライン中の生成物
純度より低下させるような擾乱要因が発生したとする
と、各容器からの生成物の流量が互いに影響し合うの
で、自動的に他方の容器がパイプライン中の平均純度よ
り高い純度の生成物を産出する。一方の容器が低純度の
酸素(生成物ガス)を産出し始めると、他方の容器は、
パイプライン中の生成物の純度を所要のレベルに維持す
るために、より高い純度の生成物ガスを産出しなければ
ならない。他方の容器は、高純度の生成物ガスを産出す
るようにするために、平常作動(即ち、バランスされた
整調状態の作動)では吸着材容器内を端から端まで移動
する生成物の純度前線(フロント)を吸着床の端にまで
移動させることができない。なぜなら、生成物の純度前
線の縁に不純ガス成分が横たわるので、純度前線を吸着
床の端にまで移動させたとすれば、高純度の生成物ガス
を産出することができないからである。従って、他方の
容器が高純度の生成物ガスを産出するためには、純度前
線を該容器内に残さなければならず、その結果、他方の
容器内に多量の目標(求められる)ガス成分(生成物)
が残され、それを爾後の排気操作において排気しなけれ
ばならない。従って、この他方の容器から流出する生成
物ガスは、高純度ではあるが、その高純度を達成するた
めにその流出流量を非常に低くされる。この現象の結果
として、パイプライン内を流れる生成物は、擾乱要因の
発生前と同じ生成物純度であるが、パイプライン内を流
れる生成物の総流量は減少する。
【0020】他方の容器から低純度の生成物が産出され
ている場合も、その容器内の純度前線を制御しなければ
ならない。その場合、その容器からの生成物ガス抽出量
が過大になっており、そのガス流中の目標成分の大部分
と一緒に有意の量の汚染物が引き出されている。これら
の2つの作用が互いに相殺し合って、パイプライン中の
生成物純度は変わらず、生成物総流量の減少は起らない
と予想される。実際には、1つの容器からごく僅かな不
純ガスが流出するだけでその容器からの生成物流が汚染
されるので、他方の容器から低純度の生成物が産出され
ている場合パイプライン中の全体の生成物の平均純度を
バランスさせるように一方の吸着床から高純度のガスを
引き出すためには、一方の容器からの生成物流中の汚染
物の量を極めて僅かな量に抑えなければならない。それ
を達成するための唯一の方法は、一方の容器内の純度前
線がその容器の生成物端にまで上昇する前に該容器から
の生成物の産出を停止させることである。その結果、一
方の容器から最終的に抽出される生成物の量は、他方の
低純度容器から抽出される増大された流れよりはるかに
小さくなる。この現象は、従来のVPSAプラントにお
いて観察されており、多くの場合、一旦この不具合が始
まると、悪化するのが通例であり、プラントが産出する
所定純度の生成物の量が漸次減少していき、自己修正す
ることができない。このような過程は、VPSAプラン
トにおいて実際に観察されているところであり、この現
象には、吸着材容器の温度分布に一定の傾向が随伴する
ことが判明した。
ている場合も、その容器内の純度前線を制御しなければ
ならない。その場合、その容器からの生成物ガス抽出量
が過大になっており、そのガス流中の目標成分の大部分
と一緒に有意の量の汚染物が引き出されている。これら
の2つの作用が互いに相殺し合って、パイプライン中の
生成物純度は変わらず、生成物総流量の減少は起らない
と予想される。実際には、1つの容器からごく僅かな不
純ガスが流出するだけでその容器からの生成物流が汚染
されるので、他方の容器から低純度の生成物が産出され
ている場合パイプライン中の全体の生成物の平均純度を
バランスさせるように一方の吸着床から高純度のガスを
引き出すためには、一方の容器からの生成物流中の汚染
物の量を極めて僅かな量に抑えなければならない。それ
を達成するための唯一の方法は、一方の容器内の純度前
線がその容器の生成物端にまで上昇する前に該容器から
の生成物の産出を停止させることである。その結果、一
方の容器から最終的に抽出される生成物の量は、他方の
低純度容器から抽出される増大された流れよりはるかに
小さくなる。この現象は、従来のVPSAプラントにお
いて観察されており、多くの場合、一旦この不具合が始
まると、悪化するのが通例であり、プラントが産出する
所定純度の生成物の量が漸次減少していき、自己修正す
ることができない。このような過程は、VPSAプラン
トにおいて実際に観察されているところであり、この現
象には、吸着材容器の温度分布に一定の傾向が随伴する
ことが判明した。
【0021】即ち、各吸着材容器の間に上述したような
態様で生成物純度に「アンバランス」が生じると必ず、
低純度の生成物を産出している方の容器の吸着床の底端
即ち供給端から頂端即ち生成物端への温度勾配が小さく
なる(温度分布曲線がなだかになる)。このような状態
では、容器の頂部の温度は平常より低い温度となり、容
器の底部の温度は平常より高い温度となる。即ち、容器
の底部から頂部への温度勾配は、平常作動の場合の1
6.8〜33.6°C(30〜60°F)ではなく、
5.6〜11.2°C(10〜20°F)となる。反対
に、高純度の生成物を産出している方の容器の温度勾配
は大きくなり(温度分布曲線が急峻になり)、容器の底
部の温度が平常より低く、容器の頂部の温度が平常より
高くなる。例えば、高純度の生成物を産出している方の
容器では、底部の温度が平常温度より5.6°C(10
°F)以上低くなり、床の中間部の温度は平均的温度で
あり、頂部の温度は、非常に高く、上述した典型的なV
PSAの温度分布にみられる温度より5.6°C(10
°F)以上も高くなる。
態様で生成物純度に「アンバランス」が生じると必ず、
低純度の生成物を産出している方の容器の吸着床の底端
即ち供給端から頂端即ち生成物端への温度勾配が小さく
なる(温度分布曲線がなだかになる)。このような状態
では、容器の頂部の温度は平常より低い温度となり、容
器の底部の温度は平常より高い温度となる。即ち、容器
の底部から頂部への温度勾配は、平常作動の場合の1
6.8〜33.6°C(30〜60°F)ではなく、
5.6〜11.2°C(10〜20°F)となる。反対
に、高純度の生成物を産出している方の容器の温度勾配
は大きくなり(温度分布曲線が急峻になり)、容器の底
部の温度が平常より低く、容器の頂部の温度が平常より
高くなる。例えば、高純度の生成物を産出している方の
容器では、底部の温度が平常温度より5.6°C(10
°F)以上低くなり、床の中間部の温度は平均的温度で
あり、頂部の温度は、非常に高く、上述した典型的なV
PSAの温度分布にみられる温度より5.6°C(10
°F)以上も高くなる。
【0022】各吸着材容器の温度勾配(温度分布曲線)
のこれらの変化は、その生成物純度と生成物回収量の比
に比例する。その原因は、各吸着材容器から流出する生
成物ガスの相対的な流量の差にあると考えられる。高純
度容器(高純度の生成物を産出している容器)の場合
は、容器から抽出される生成物ガスの流量が低純度容器
のそれよりはるかに低い。ガスが容器から能率的に抽出
されないので、局部的温度勾配が大きくなる傾向を有す
る。容器の頂部に酸素が充満しており、窒素がほとんど
存在しない場合、ヒートポンプ作用が小さくなるので頂
部の温度が平常より高くなる。床を通って流れる流体の
流量が平常より低くなるので、熱が平常の速さで放出さ
れずに容器の頂部に蓄積する。これが、アンバランスと
なったVPSAシステムの高純度容器の方の温度勾配が
大きくなる原因である。
のこれらの変化は、その生成物純度と生成物回収量の比
に比例する。その原因は、各吸着材容器から流出する生
成物ガスの相対的な流量の差にあると考えられる。高純
度容器(高純度の生成物を産出している容器)の場合
は、容器から抽出される生成物ガスの流量が低純度容器
のそれよりはるかに低い。ガスが容器から能率的に抽出
されないので、局部的温度勾配が大きくなる傾向を有す
る。容器の頂部に酸素が充満しており、窒素がほとんど
存在しない場合、ヒートポンプ作用が小さくなるので頂
部の温度が平常より高くなる。床を通って流れる流体の
流量が平常より低くなるので、熱が平常の速さで放出さ
れずに容器の頂部に蓄積する。これが、アンバランスと
なったVPSAシステムの高純度容器の方の温度勾配が
大きくなる原因である。
【0023】他方、低純度容器(低純度の生成物を産出
している容器)の場合、その吸着床から流出する生成物
の純度が低い原因は、容器からの生成物ガスの抽出量が
過大であることである。生成物ガスの抽出量が過大にな
ると、各処理サイクルにおいて床から流出するガスの流
量が増大し、この流量の増大が容器の温度分布曲線を引
き下げる(緩やかにする)(温度勾配を小さくする)。
VPSA過程によって発生した熱は、吸着材容器から搬
出され、その結果、容器の底部から頂部への温度範囲
(温度勾配)が非常に小さくなる。従って、各吸着材容
器の温度分布をバランスさせるには、各吸着材容器の生
成物端から流出する流れの相対的流量をバランスさせな
ければならない。
している容器)の場合、その吸着床から流出する生成物
の純度が低い原因は、容器からの生成物ガスの抽出量が
過大であることである。生成物ガスの抽出量が過大にな
ると、各処理サイクルにおいて床から流出するガスの流
量が増大し、この流量の増大が容器の温度分布曲線を引
き下げる(緩やかにする)(温度勾配を小さくする)。
VPSA過程によって発生した熱は、吸着材容器から搬
出され、その結果、容器の底部から頂部への温度範囲
(温度勾配)が非常に小さくなる。従って、各吸着材容
器の温度分布をバランスさせるには、各吸着材容器の生
成物端から流出する流れの相対的流量をバランスさせな
ければならない。
【0024】本発明の実施においては、VPSA工程全
体の生成物流量を最大限にするために、各吸着材容器の
生成物端から流出する流れの相対的流量をバランスさせ
る。工程にアンバランスが生じたならば、そのアンバラ
ンスを修正するために各容器の流量を調節しなければな
らない。アンバランスの発生は、床の望ましい温度分布
からの変動によって直ちに検出される。床の温度分布が
変化すると、その結果として、各容器は異なる流量で異
なる純度の生成物を産出し始める。各容器の流量を調節
する1つの方法は、各容器からの生成物流の相対量を変
更する方法である。しかしながら、そのような方法を実
施するには、追加の制御装置及び流量測定装置を必要と
する。
体の生成物流量を最大限にするために、各吸着材容器の
生成物端から流出する流れの相対的流量をバランスさせ
る。工程にアンバランスが生じたならば、そのアンバラ
ンスを修正するために各容器の流量を調節しなければな
らない。アンバランスの発生は、床の望ましい温度分布
からの変動によって直ちに検出される。床の温度分布が
変化すると、その結果として、各容器は異なる流量で異
なる純度の生成物を産出し始める。各容器の流量を調節
する1つの方法は、各容器からの生成物流の相対量を変
更する方法である。しかしながら、そのような方法を実
施するには、追加の制御装置及び流量測定装置を必要と
する。
【0025】本発明によれば、各容器から流出する生成
物流れの総量をバランスさせるために、各容器に導入す
る圧力均衡化用ガス又は酸素(生成物)再加圧用ガスの
相対量を、そしてパージ操作が用いられる場合はそのパ
ージ用ガスの流量も、変更することができる。アンバラ
ンスが発生した状態では、高純度容器の場合、その床か
ら抽出される生成物の流量が低く、その結果その高純度
容器の温度分布曲線が立ち上がる(温度勾配が大きくな
る)。この一方の高純度容器から流出して他方の低純度
容器に流入する生成物ガスの量を増大させることによっ
て、該高純度容器から抽出されるガス流の総量を増大さ
せ、それによって該高純度容器の温度分布曲線を引き下
げる(緩やかにする)。一方、低純度容器の方は、その
容器から抽出される生成物流の総量が過大になってい
る。従って、該容器の温度分布曲線はなだらかになって
いる(温度勾配が小さくなっている)。この低純度容器
から抽出される生成物ガスの量を減少させることによっ
て、その容器の温度分布曲線をより平常な状態に立ち上
らせるとともに、高純度容器の温度分布曲線をより平常
な状態に引き下げる。
物流れの総量をバランスさせるために、各容器に導入す
る圧力均衡化用ガス又は酸素(生成物)再加圧用ガスの
相対量を、そしてパージ操作が用いられる場合はそのパ
ージ用ガスの流量も、変更することができる。アンバラ
ンスが発生した状態では、高純度容器の場合、その床か
ら抽出される生成物の流量が低く、その結果その高純度
容器の温度分布曲線が立ち上がる(温度勾配が大きくな
る)。この一方の高純度容器から流出して他方の低純度
容器に流入する生成物ガスの量を増大させることによっ
て、該高純度容器から抽出されるガス流の総量を増大さ
せ、それによって該高純度容器の温度分布曲線を引き下
げる(緩やかにする)。一方、低純度容器の方は、その
容器から抽出される生成物流の総量が過大になってい
る。従って、該容器の温度分布曲線はなだらかになって
いる(温度勾配が小さくなっている)。この低純度容器
から抽出される生成物ガスの量を減少させることによっ
て、その容器の温度分布曲線をより平常な状態に立ち上
らせるとともに、高純度容器の温度分布曲線をより平常
な状態に引き下げる。
【0026】本発明の実施においては、流れ制御論理を
用いるプロセスコンピュータ/制御器を使用するのが好
適である。その場合、流れ制御論理は、圧力均衡化用ガ
ス又は生成物再加熱用ガスの流れを調節するために容器
の平均底部温度を利用することが好ましい。なぜなら、
いかなる擾乱温度に対しても底部温度が最も速く反応
し、工程に生じた変化は、いかなる変化であれ、容器の
他のどの温度検出点よりも先に底部に現れるからであ
る。ただし、本発明に従ってVPSA工程を制御する手
段としては、他の床(容器)温度検出部位を利用するこ
ともできる。しかし、実際の経験から、底部温度検出位
置が、応答時間が速いという点で最も効率的であること
が判明している。
用いるプロセスコンピュータ/制御器を使用するのが好
適である。その場合、流れ制御論理は、圧力均衡化用ガ
ス又は生成物再加熱用ガスの流れを調節するために容器
の平均底部温度を利用することが好ましい。なぜなら、
いかなる擾乱温度に対しても底部温度が最も速く反応
し、工程に生じた変化は、いかなる変化であれ、容器の
他のどの温度検出点よりも先に底部に現れるからであ
る。ただし、本発明に従ってVPSA工程を制御する手
段としては、他の床(容器)温度検出部位を利用するこ
ともできる。しかし、実際の経験から、底部温度検出位
置が、応答時間が速いという点で最も効率的であること
が判明している。
【0027】各吸着材容器間の床温度の相違を用いて、
各吸着材容器の生成物端の制御弁のための新しい圧力均
衡化用ガス又は生成物ガス(例えば酸素)再加圧用ガス
流の設定値を計算することができる。その計算は、容器
から抽出するガスの量を減少させるべきか、増大させる
べきかに基づき、下記の相関関係を用いて行うことがで
きる。必要な弁調節量を計算するのに好便に使用するこ
とができる制御論理式は、その調節時点までの1時間の
作動時間における床間の平均底部温度の差に基づくもの
である。この温度差に、工程制御システムの弁位置の移
動量(調節量)を規定する利得値を乗ずる。弁の調節量
を前回の調節時の床間温度差と今回の調節時の床間温度
差との間の変化率により修正することによって安定性を
向上させるためにリセット値も用いる。これらの利得値
及びリセット値は、安定した作動を達成するためのVP
SAプラントのテストを通して決定された数値常数であ
る。これらの値は、弁の大きさ、周囲条件、吸着材の種
類、及びVPSAシステムの特性に応じて異なる。又、
弁の調節期間も、安定した作動を達成するためのVPS
Aプラントのテストを通してそれぞれ特定のVPSAプ
ラントごとに決定される。
各吸着材容器の生成物端の制御弁のための新しい圧力均
衡化用ガス又は生成物ガス(例えば酸素)再加圧用ガス
流の設定値を計算することができる。その計算は、容器
から抽出するガスの量を減少させるべきか、増大させる
べきかに基づき、下記の相関関係を用いて行うことがで
きる。必要な弁調節量を計算するのに好便に使用するこ
とができる制御論理式は、その調節時点までの1時間の
作動時間における床間の平均底部温度の差に基づくもの
である。この温度差に、工程制御システムの弁位置の移
動量(調節量)を規定する利得値を乗ずる。弁の調節量
を前回の調節時の床間温度差と今回の調節時の床間温度
差との間の変化率により修正することによって安定性を
向上させるためにリセット値も用いる。これらの利得値
及びリセット値は、安定した作動を達成するためのVP
SAプラントのテストを通して決定された数値常数であ
る。これらの値は、弁の大きさ、周囲条件、吸着材の種
類、及びVPSAシステムの特性に応じて異なる。又、
弁の調節期間も、安定した作動を達成するためのVPS
Aプラントのテストを通してそれぞれ特定のVPSAプ
ラントごとに決定される。
【0028】
【数1】 必要な弁調節量(%)=利得値×(床Aの底部温度−床Bの底部温度) +リセット値×((現時点までの1時間中の平均床間温度差)−(前回調 節時までの1時間中の平均床間温度差))・・・式1 後述する表1の欄2、3及び4の床Aのための弁調節の
実際の値は、以下のように計算される。
実際の値は、以下のように計算される。
【0029】
【数2】 欄2の床Aのための弁調節量 = (0.1)×(57-62) + (0.1){(57-62)-(60-60)} = - 0.5-0.5 = -1.0 ・・・式2
【0030】
【数3】 欄3の床Aのための弁調節量 = (0.1)×(58-61) + (0.1){(58-61)-(57-62)} = - 0.3 + 0.2 = -0.1 ・・・式3
【0031】
【数4】 欄4の床Aのための弁調節量 = (0.1)×(59-60) + (0.1){(59-60)-(58-61)} = - 0.1 + 0.2 = + 0.1・・・式4
【0032】弁位置変更の頻度は余り多くならないよう
に留意すべきである。弁位置変更の頻度が多過ぎると、
弁位置を変更したことの結果として底部床温度を変更さ
せるのに十分な時間を確保することができなくなるの
で、工程が安定せず、変動することになる。テストの経
験から、「整調」された状態での作動を維持するために
数時間置きに調節を行うことができることが判明した。
に留意すべきである。弁位置変更の頻度が多過ぎると、
弁位置を変更したことの結果として底部床温度を変更さ
せるのに十分な時間を確保することができなくなるの
で、工程が安定せず、変動することになる。テストの経
験から、「整調」された状態での作動を維持するために
数時間置きに調節を行うことができることが判明した。
【0033】
【実施例】添付図を参照して、本発明を2床式VPSA
酸素生成システムに適用した場合の実施例に関連して説
明する。供給空気(原料空気)は、供給ブロア3によっ
て吸引フィルタ2を含む導管1を通して吸入され、後冷
却器4及び水分離器5を経て、弁7を備えた導管6を通
して吸着材容器8の供給端即ち底端(下端)へ供給され
るか、あるいは弁10を備えた導管9を通して吸着材容
器11の供給端即ち底端(下端)へ供給される。吸着材
容器8の生成物端即ち頂端(上端)から酸素(生成物)
受け器14へ制御弁(「頂部弁」とも称する)13を備
えた生成物導管12が延長しており、生成物酸素(単に
「生成物」、「酸素」、「生成物ガス」、「酸素ガス」
又は「ガス」とも称する)は、受け器14から酸素圧縮
機16及び熱交換器17を備えた導管15へ通され、V
PSAシステムの目標生成物として回収される。吸着材
容器11の生成物端即ち頂端から延長した制御弁(「頂
部弁」とも称する)19を含む導管18は、導管12に
接続されている。先にも述べたように、吸着材容器には
吸着材の床又は層が充填されているので、「吸着材容
器」又は単に「容器」という用語は、ここでは説明の便
宜上、吸着床をも意味することとし、両者ともに同じ参
照番号8又は11で示すこととする。
酸素生成システムに適用した場合の実施例に関連して説
明する。供給空気(原料空気)は、供給ブロア3によっ
て吸引フィルタ2を含む導管1を通して吸入され、後冷
却器4及び水分離器5を経て、弁7を備えた導管6を通
して吸着材容器8の供給端即ち底端(下端)へ供給され
るか、あるいは弁10を備えた導管9を通して吸着材容
器11の供給端即ち底端(下端)へ供給される。吸着材
容器8の生成物端即ち頂端(上端)から酸素(生成物)
受け器14へ制御弁(「頂部弁」とも称する)13を備
えた生成物導管12が延長しており、生成物酸素(単に
「生成物」、「酸素」、「生成物ガス」、「酸素ガス」
又は「ガス」とも称する)は、受け器14から酸素圧縮
機16及び熱交換器17を備えた導管15へ通され、V
PSAシステムの目標生成物として回収される。吸着材
容器11の生成物端即ち頂端から延長した制御弁(「頂
部弁」とも称する)19を含む導管18は、導管12に
接続されている。先にも述べたように、吸着材容器には
吸着材の床又は層が充填されているので、「吸着材容
器」又は単に「容器」という用語は、ここでは説明の便
宜上、吸着床をも意味することとし、両者ともに同じ参
照番号8又は11で示すこととする。
【0034】弁21を備えた排出導管20が、弁7と吸
着床(単に「床」とも称する)8の底端との間で導管6
から真空ポンプ22へ延長しており、非生成物ガスが真
空ポンプ22から導管23を通して収集容器24へ送ら
れるか、あるいは、当該システムから排出される。同様
に、弁26を備えた排出導管25が、弁10と吸着床1
1の底端との間で導管9から延長し導管20に接続され
ている。
着床(単に「床」とも称する)8の底端との間で導管6
から真空ポンプ22へ延長しており、非生成物ガスが真
空ポンプ22から導管23を通して収集容器24へ送ら
れるか、あるいは、当該システムから排出される。同様
に、弁26を備えた排出導管25が、弁10と吸着床1
1の底端との間で導管9から延長し導管20に接続され
ている。
【0035】本発明に従って床を整調するために、吸着
床温度センサ(以下、単に「温度センサ」とも称する)
27を床8の好ましくは下方部分に配置し、吸着床温度
センサ28を床11の好ましくは下方部分に配置する。
図示の実施例では、更に、温度センサ29と30がそれ
ぞれ床8の中間部分と上方部分に配置され、温度センサ
31と32がそれぞれ床11の中間部分と上方部分に配
置されている。温度センサ27及び28は、それぞれ床
8及び11から温度入力信号をプロセスコンピュータ/
制御器33へ送るようになされている。プロセスコンピ
ュータ/ 制御器33は、出力制御信号33a及び33b
をそれぞれ床8及び11の上端の制御弁13及び19へ
送るようになされている。好ましい設置位置として床8
及び11の下方部分に配置された温度センサ28及び2
9に代えて、あるいはそれらに加えて、床8及び11の
中間部分に配置した温度センサ29,31及び床8,1
1の上方部分に配置した温度センサ30,32から温度
入力信号を伝送するようにすることもできる。
床温度センサ(以下、単に「温度センサ」とも称する)
27を床8の好ましくは下方部分に配置し、吸着床温度
センサ28を床11の好ましくは下方部分に配置する。
図示の実施例では、更に、温度センサ29と30がそれ
ぞれ床8の中間部分と上方部分に配置され、温度センサ
31と32がそれぞれ床11の中間部分と上方部分に配
置されている。温度センサ27及び28は、それぞれ床
8及び11から温度入力信号をプロセスコンピュータ/
制御器33へ送るようになされている。プロセスコンピ
ュータ/ 制御器33は、出力制御信号33a及び33b
をそれぞれ床8及び11の上端の制御弁13及び19へ
送るようになされている。好ましい設置位置として床8
及び11の下方部分に配置された温度センサ28及び2
9に代えて、あるいはそれらに加えて、床8及び11の
中間部分に配置した温度センサ29,31及び床8,1
1の上方部分に配置した温度センサ30,32から温度
入力信号を伝送するようにすることもできる。
【0036】吸着床圧力センサ(以下、単に「圧力セン
サ」とも称する)34を床8の上方部分に配置し、吸着
床圧力センサ35を床11の上方部分に配置する。これ
らの圧力センサ34及び35は、それぞれ床8及び11
から圧力入力信号をプロセスコンピュータ/ 制御器36
へ送り、プロセスコンピュータ/ 制御器36は、出力制
御信号36aをそれぞれ床8及び11の上端の制御弁1
3及び19へ送るようになされている。
サ」とも称する)34を床8の上方部分に配置し、吸着
床圧力センサ35を床11の上方部分に配置する。これ
らの圧力センサ34及び35は、それぞれ床8及び11
から圧力入力信号をプロセスコンピュータ/ 制御器36
へ送り、プロセスコンピュータ/ 制御器36は、出力制
御信号36aをそれぞれ床8及び11の上端の制御弁1
3及び19へ送るようになされている。
【0037】空気から酸素を産出するための図示の2床
式VPSAシステムの実施においては、各吸着床8,1
1は、(1) 供給空気の供給を受けて酸素(生成物)を回
収する過程において行われる吸着高圧(吸着用の高い圧
力)での吸着操作と、(2) 床の生成物端からガスを放出
することを伴う並流減圧操作(一方の床の生成物端から
ガスを放出することにより一方の床の圧力を吸着高圧か
ら中間圧へ低下させ、該ガスを一方の床の圧力より低い
初期圧力下にある他方の床の生成物端へ通して2つの床
の間の圧力を中間圧で均衡化させる操作)と、(3) 床の
供給端からガスを放出させて圧力をより低い減圧(大気
圧より低い圧力即ち真空)即ち脱着低圧にまで低下させ
るための向流減圧操作と、(4) 随意選択として、脱着低
圧(脱着用の低圧)下で実施されるパージ操作と、(5)
圧力均衡化のために他方の床からガスを抽出して一方の
床の生成物端へ導入することにより一方の床を脱着低圧
から中間圧へ昇圧する部分的再加圧操作と、(6) 供給空
気を床の供給端へ導入することにより床を中間圧から吸
着高圧へ昇圧する再加圧操作を順次に受ける。
式VPSAシステムの実施においては、各吸着床8,1
1は、(1) 供給空気の供給を受けて酸素(生成物)を回
収する過程において行われる吸着高圧(吸着用の高い圧
力)での吸着操作と、(2) 床の生成物端からガスを放出
することを伴う並流減圧操作(一方の床の生成物端から
ガスを放出することにより一方の床の圧力を吸着高圧か
ら中間圧へ低下させ、該ガスを一方の床の圧力より低い
初期圧力下にある他方の床の生成物端へ通して2つの床
の間の圧力を中間圧で均衡化させる操作)と、(3) 床の
供給端からガスを放出させて圧力をより低い減圧(大気
圧より低い圧力即ち真空)即ち脱着低圧にまで低下させ
るための向流減圧操作と、(4) 随意選択として、脱着低
圧(脱着用の低圧)下で実施されるパージ操作と、(5)
圧力均衡化のために他方の床からガスを抽出して一方の
床の生成物端へ導入することにより一方の床を脱着低圧
から中間圧へ昇圧する部分的再加圧操作と、(6) 供給空
気を床の供給端へ導入することにより床を中間圧から吸
着高圧へ昇圧する再加圧操作を順次に受ける。
【0038】吸着床温度センサ、例えば床8のセンサ2
7と床11のセンサ28を用いて各床内の温度分布をモ
ニターする。両床間即ち両容器8と11の間に先に述べ
たようなアンバランスが生じると、プロセスコンピュー
タ33が出力制御信号33a及び33bを伝送し、制御
弁13及び19を調節して各床への、あるいは各床から
のガスの流れを変更して圧力の均衡化を達成する。即
ち、並流減圧/ 圧力均衡化操作として、低純度容器(低
純度の生成物を産出している一方の容器)から抽出され
て高純度容器(高純度の生成物を産出している他方の容
器)へ送られるガス流の量を減少させ、一方の低純度容
器の床の温度分布曲線をより平常に近い温度範囲(生成
物純度が高められる温度範囲)に立ち上げる(温度勾配
を大きくする)。一方、並流減圧/ 圧力均衡化操作とし
て、他方の高純度容器から抽出されるガス流の量を増大
させ、該他方の高純度容器の床の温度分布曲線を一方の
低純度容器の床において得られた平常に近い温度範囲に
まで引き下げ(温度分布曲線をなだらかにし、即ち温度
勾配を小さくし)、それによってVPSAシステム(両
吸着床)を整調する。
7と床11のセンサ28を用いて各床内の温度分布をモ
ニターする。両床間即ち両容器8と11の間に先に述べ
たようなアンバランスが生じると、プロセスコンピュー
タ33が出力制御信号33a及び33bを伝送し、制御
弁13及び19を調節して各床への、あるいは各床から
のガスの流れを変更して圧力の均衡化を達成する。即
ち、並流減圧/ 圧力均衡化操作として、低純度容器(低
純度の生成物を産出している一方の容器)から抽出され
て高純度容器(高純度の生成物を産出している他方の容
器)へ送られるガス流の量を減少させ、一方の低純度容
器の床の温度分布曲線をより平常に近い温度範囲(生成
物純度が高められる温度範囲)に立ち上げる(温度勾配
を大きくする)。一方、並流減圧/ 圧力均衡化操作とし
て、他方の高純度容器から抽出されるガス流の量を増大
させ、該他方の高純度容器の床の温度分布曲線を一方の
低純度容器の床において得られた平常に近い温度範囲に
まで引き下げ(温度分布曲線をなだらかにし、即ち温度
勾配を小さくし)、それによってVPSAシステム(両
吸着床)を整調する。
【0039】以上、本発明は、添付図の2床式VPSA
システムに適用した場合について説明されたが、安定し
た高性能をもたらすバランス(整調)された作動を維持
するために作動中整調操作を必要とする2床以外の多床
式VPSAシステムにも適用することができる。又、各
床における順序操作も、上述した順序操作に限定される
ものではなく、他の異なる操作を含めることも本発明の
範囲内である。
システムに適用した場合について説明されたが、安定し
た高性能をもたらすバランス(整調)された作動を維持
するために作動中整調操作を必要とする2床以外の多床
式VPSAシステムにも適用することができる。又、各
床における順序操作も、上述した順序操作に限定される
ものではなく、他の異なる操作を含めることも本発明の
範囲内である。
【0040】本発明は又、供給空気から酸素生成物を分
離し回収するためのPSAシステム、例えばVPSAシ
ステムに関連して説明されたが、他の重要なガス分離工
程に対しても上述した整調操作を用いることも本発明の
範囲内であることは当業者には明らかであろう。例え
ば、本発明は、窒素の産出のための空気分離工程や、水
素とメタンの分離、メタンと一酸化炭素の分離等の他の
分離にも適用することができる。
離し回収するためのPSAシステム、例えばVPSAシ
ステムに関連して説明されたが、他の重要なガス分離工
程に対しても上述した整調操作を用いることも本発明の
範囲内であることは当業者には明らかであろう。例え
ば、本発明は、窒素の産出のための空気分離工程や、水
素とメタンの分離、メタンと一酸化炭素の分離等の他の
分離にも適用することができる。
【0041】本発明の好ましい実施例においては、後述
するように各床のパージ整調(パージ操作による整調)
を行うために、圧力センサ34,35をプロセスコンピ
ュータ/ 制御器36を用いる。それによって、パージ操
作中、一定の圧力が維持されるように、例えば、VPS
Aシステムの各床のパージ操作中望ましい一定の真空圧
が維持されるように床へのパージ用ガスの送給流量が定
められる。
するように各床のパージ整調(パージ操作による整調)
を行うために、圧力センサ34,35をプロセスコンピ
ュータ/ 制御器36を用いる。それによって、パージ操
作中、一定の圧力が維持されるように、例えば、VPS
Aシステムの各床のパージ操作中望ましい一定の真空圧
が維持されるように床へのパージ用ガスの送給流量が定
められる。
【0042】PSA工程の各操作は、最初に床の圧力を
中間圧から吸着高圧へ昇圧し、次いで、吸着高圧下にあ
る床の供給端へ供給ガスを導入し、床の生成物端から吸
着されにくい成分を抽出するというように、通常、それ
ぞれ別個の操作として実施されるが、この方式の周知の
変型操作法を用いることも本発明の範囲内である。例え
ば、上記の操作は、供給ガスを、床の圧力を中間圧から
吸着高圧へ昇圧させるような流量で、吸着高圧下にある
床の供給端へ導入し、それと併行して床の生成物端から
吸着されにくい成分を抽出するという態様で実施するこ
ともできる。この吸着圧への昇圧操作の後、上記並流減
圧/ 圧力均衡化操作を開始する前に、吸着圧下での吸着
されにくい成分の抽出と併行して床へ追加の量の供給ガ
スを導入する操作を行ってもよく、あるいは行わなくて
もよい。
中間圧から吸着高圧へ昇圧し、次いで、吸着高圧下にあ
る床の供給端へ供給ガスを導入し、床の生成物端から吸
着されにくい成分を抽出するというように、通常、それ
ぞれ別個の操作として実施されるが、この方式の周知の
変型操作法を用いることも本発明の範囲内である。例え
ば、上記の操作は、供給ガスを、床の圧力を中間圧から
吸着高圧へ昇圧させるような流量で、吸着高圧下にある
床の供給端へ導入し、それと併行して床の生成物端から
吸着されにくい成分を抽出するという態様で実施するこ
ともできる。この吸着圧への昇圧操作の後、上記並流減
圧/ 圧力均衡化操作を開始する前に、吸着圧下での吸着
されにくい成分の抽出と併行して床へ追加の量の供給ガ
スを導入する操作を行ってもよく、あるいは行わなくて
もよい。
【0043】本発明の実施態様を更に例示するために、
添付図に示された2床式VPSA工程において、6時間
置きに調節が行われ、その際、各床の生成物端の圧力均
衡化/ 酸素生成物ガス再加圧用弁の各々について新しい
弁位置が制御器によって決定される。使用される制御論
理の例を示す以下の表1を参照して説明すると、6:0
0AM(午前6時)の調節においては、5:00AMか
ら6:00AMまでの1時間の平均温度から床Aと床B
の底部温度の差が計算され、上述した式1の利得値にこ
の差を乗ずる。上記式1のリセット値は、5:00AM
〜6:00AM間の1時間の平均温度から床Aと床Bの
底部温度の差(現時点までの1時間中の平均床間温度
差)を求め、その差から11:00PM〜12:00A
M間の床AとBの底部温度の差(前回調節時までの1時
間中の平均床間温度差)を減ずることによって計算され
る。この差((現時点までの1時間中の平均床間温度
差)−(前回調節時までの1時間中の平均床間温度
差))にリセット値を乗じ、得られた総リセット値を式
1の利得値から差引くことによって表1にみられるよう
に必要な弁調節量(%)を決定することができる。この
弁調節量は正であることもあり、負であることもある。
添付図に示された2床式VPSA工程において、6時間
置きに調節が行われ、その際、各床の生成物端の圧力均
衡化/ 酸素生成物ガス再加圧用弁の各々について新しい
弁位置が制御器によって決定される。使用される制御論
理の例を示す以下の表1を参照して説明すると、6:0
0AM(午前6時)の調節においては、5:00AMか
ら6:00AMまでの1時間の平均温度から床Aと床B
の底部温度の差が計算され、上述した式1の利得値にこ
の差を乗ずる。上記式1のリセット値は、5:00AM
〜6:00AM間の1時間の平均温度から床Aと床Bの
底部温度の差(現時点までの1時間中の平均床間温度
差)を求め、その差から11:00PM〜12:00A
M間の床AとBの底部温度の差(前回調節時までの1時
間中の平均床間温度差)を減ずることによって計算され
る。この差((現時点までの1時間中の平均床間温度
差)−(前回調節時までの1時間中の平均床間温度
差))にリセット値を乗じ、得られた総リセット値を式
1の利得値から差引くことによって表1にみられるよう
に必要な弁調節量(%)を決定することができる。この
弁調節量は正であることもあり、負であることもある。
【0044】床Aが高純度ガスを産出しており、床Bが
低純度ガスを産出しているとすると、床Aの頂部温度は
比較的高く、床Aの底部温度は床Bの底部温度より低
い。従って、弁調節量は負になる。このことは、床Aへ
の圧力均衡化操作のために床Aの頂部弁(上端の制御
弁)を上記調節量だけ閉じられる(負の方向へ変位され
る)ことを意味し、その結果、床Bから流出するガスの
量が減少され、床Bから流出する生成物の純度は、その
流量が減少されたのに対応して高められる。上述した弁
調節量の計算式は、床Aの頂部弁と床Bの頂部弁を同じ
量だけ、しかし互いに反対方向に変位させるのに用いる
のが好都合である。例えば、床Bの圧力均衡化操作又は
再加圧操作を行う場合は、床Bの頂部弁を上述の算出さ
れた弁調節量だけ開放する(負の方向へ変位させる)。
その結果、床Aから流出するガスの量が増大され、床A
から流出するガス(生成物)の純度が低下する。
低純度ガスを産出しているとすると、床Aの頂部温度は
比較的高く、床Aの底部温度は床Bの底部温度より低
い。従って、弁調節量は負になる。このことは、床Aへ
の圧力均衡化操作のために床Aの頂部弁(上端の制御
弁)を上記調節量だけ閉じられる(負の方向へ変位され
る)ことを意味し、その結果、床Bから流出するガスの
量が減少され、床Bから流出する生成物の純度は、その
流量が減少されたのに対応して高められる。上述した弁
調節量の計算式は、床Aの頂部弁と床Bの頂部弁を同じ
量だけ、しかし互いに反対方向に変位させるのに用いる
のが好都合である。例えば、床Bの圧力均衡化操作又は
再加圧操作を行う場合は、床Bの頂部弁を上述の算出さ
れた弁調節量だけ開放する(負の方向へ変位させる)。
その結果、床Aから流出するガスの量が増大され、床A
から流出するガス(生成物)の純度が低下する。
【0045】
【表1】 備考:1)初期の弁設定値は、50% 2)利得値=0.1 3)リセット値=0.1
【0046】VPSA(又はその他のPSA)工程にお
いて吸着材容器から流出する流れの総量に影響を及ぼす
もう1つの操作は、パージ操作である。脱着低圧での排
気中のパージ用ガスの量は、脱着されたガスを除去する
のに必要とされる適正な量とすることが肝要である。即
ち、排気中の容器内へ通されるパージ用ガスの量は、排
気流量に等しい廃物(非生成物)流れを創生することが
できる量とすべきである。容器が過大パージされると
(容器に通されるパージ用ガスの量が過大であると)、
そのパージ用ガス流が、パージ操作を開始する前に排気
流量を越える廃物流れを創生することになり、容器内の
圧力が脱着低圧より高くなり始める。容器内の圧力が脱
着低圧より高くなると、脱着され排気される不純ガス
(即ち、供給ガスのうちの吸着され易い成分)の部分圧
力が変化してその不純ガスの少部分を床の吸着材の表面
に再吸着させることになり、その結果パージ操作の効率
が低下する。
いて吸着材容器から流出する流れの総量に影響を及ぼす
もう1つの操作は、パージ操作である。脱着低圧での排
気中のパージ用ガスの量は、脱着されたガスを除去する
のに必要とされる適正な量とすることが肝要である。即
ち、排気中の容器内へ通されるパージ用ガスの量は、排
気流量に等しい廃物(非生成物)流れを創生することが
できる量とすべきである。容器が過大パージされると
(容器に通されるパージ用ガスの量が過大であると)、
そのパージ用ガス流が、パージ操作を開始する前に排気
流量を越える廃物流れを創生することになり、容器内の
圧力が脱着低圧より高くなり始める。容器内の圧力が脱
着低圧より高くなると、脱着され排気される不純ガス
(即ち、供給ガスのうちの吸着され易い成分)の部分圧
力が変化してその不純ガスの少部分を床の吸着材の表面
に再吸着させることになり、その結果パージ操作の効率
が低下する。
【0047】反対に、容器が過少パージされると(容器
に通されるパージ用ガスの量が過少であると)、そのパ
ージ用ガス流が、排気流量より低い流量の廃物流れを創
生することになり、容器内の圧力が低下し続ける。この
場合、容器から不純物を洗い流すという点で多少効率が
よくなるが、廃物圧縮のために必要とされる動力が増大
する。このことからして、パージ速度(パージ用ガスの
流量)は、パージ操作中排気される床が実質的に一定の
脱着低圧(減圧)に維持されるように制御することが慣
用である。パージ用ガスの流量をそのようなレベルに制
御する制御システムはすでに考案されている。
に通されるパージ用ガスの量が過少であると)、そのパ
ージ用ガス流が、排気流量より低い流量の廃物流れを創
生することになり、容器内の圧力が低下し続ける。この
場合、容器から不純物を洗い流すという点で多少効率が
よくなるが、廃物圧縮のために必要とされる動力が増大
する。このことからして、パージ速度(パージ用ガスの
流量)は、パージ操作中排気される床が実質的に一定の
脱着低圧(減圧)に維持されるように制御することが慣
用である。パージ用ガスの流量をそのようなレベルに制
御する制御システムはすでに考案されている。
【0048】VPSA工程のパージによる整調操作にお
いては、パージ操作の開始時点から終了時点まで排気さ
れる容器内の設定差圧を一定に維持するためにパージ操
作用に頂部弁の設定値を変更する。技術的には、パージ
操作は、パージ操作中排気される容器を一定の真空レベ
ルに維持する低圧操作であるが、排気される容器に対す
るパージ操作の開始時に弁が開放されると、排気される
容器内へ流入するパージ用ガスによって吸着床の上端に
小さな圧力上昇が生じ、パージ用ガスが吸着床を通って
流れることにより吸着床に圧力降下が生じる。容器内に
適正量のパージ用ガスが存在する場合は、その圧力がパ
ージ操作中を通して一定に保たれる。しかし、吸着床上
端の初期圧力上昇の後、容器内の圧力が上昇し続ける
と、パージ用ガスの流量が高くなり過ぎる。各吸着材容
器へのパージ用ガスの流量を制御するのに用いられる式
は、下記の通りである。
いては、パージ操作の開始時点から終了時点まで排気さ
れる容器内の設定差圧を一定に維持するためにパージ操
作用に頂部弁の設定値を変更する。技術的には、パージ
操作は、パージ操作中排気される容器を一定の真空レベ
ルに維持する低圧操作であるが、排気される容器に対す
るパージ操作の開始時に弁が開放されると、排気される
容器内へ流入するパージ用ガスによって吸着床の上端に
小さな圧力上昇が生じ、パージ用ガスが吸着床を通って
流れることにより吸着床に圧力降下が生じる。容器内に
適正量のパージ用ガスが存在する場合は、その圧力がパ
ージ操作中を通して一定に保たれる。しかし、吸着床上
端の初期圧力上昇の後、容器内の圧力が上昇し続ける
と、パージ用ガスの流量が高くなり過ぎる。各吸着材容
器へのパージ用ガスの流量を制御するのに用いられる式
は、下記の通りである。
【0049】
【数5】 必要な弁調節量(%)=利得値×(望ましい圧力上昇−実際の圧力上昇) ・・・式5
【0050】例えば、利得値が1.0であり、望ましい
圧力上昇が0.5psi(0.035Kg/cm2 )で
あるとして、パージ操作の開始時から終了時までの実際
の平均圧力上昇が0.25psi(0.0175Kg/
cm2 )であったとすれば、弁調節量は0.25%とな
り、排気中の容器へのパージ用ガスの流量を増大させる
ためにパージ弁設定値を該弁調節量(0.25%)だけ
大きくする。過大パージ及び過少パージの場合のパージ
弁設定値が、表2に示される。パージ弁の調節頻度は、
それほど重要な要素ではなく、VPSA工程の4サイク
ルごとに1回調節すれば十分であることが判明してい
る。
圧力上昇が0.5psi(0.035Kg/cm2 )で
あるとして、パージ操作の開始時から終了時までの実際
の平均圧力上昇が0.25psi(0.0175Kg/
cm2 )であったとすれば、弁調節量は0.25%とな
り、排気中の容器へのパージ用ガスの流量を増大させる
ためにパージ弁設定値を該弁調節量(0.25%)だけ
大きくする。過大パージ及び過少パージの場合のパージ
弁設定値が、表2に示される。パージ弁の調節頻度は、
それほど重要な要素ではなく、VPSA工程の4サイク
ルごとに1回調節すれば十分であることが判明してい
る。
【0051】
【表2】 備考:1)初期の弁設定値は、25% 2)利得値=0.1 3)望ましい圧力上昇=0.5psi(0.035Kg
/cm2 )
/cm2 )
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によるVPSAシステム及びその他のPSAシステムの
整調方法は、純度分析器を吸着床、例えば2床式システ
ムの2つの吸着床の共通の生成物抽出導管に接続する操
作を伴う従来技術の方法に比べて著しい改善を実現す
る。従来の方法は、ブレークスルー純度をバランスさせ
るために圧力均衡用弁又は再加圧用弁の設定値の調節を
行うのに対して、本発明の方法は、望ましい生成物の流
れ及び、又は生成物の純度に及ぼされる有害な影響を最
少限にするために、潜在的工程不具合をそれが実際に発
生する前に解消するための望ましい調節を行うことを可
能にする。かくして、本発明のVPSAシステム及びそ
の他のPSAシステムの整調方法は、VPSAシステム
及びその他のPSAシステムの望ましい安定した高性能
を維持するように処理サイクルを好便に調節することが
できる。
によるVPSAシステム及びその他のPSAシステムの
整調方法は、純度分析器を吸着床、例えば2床式システ
ムの2つの吸着床の共通の生成物抽出導管に接続する操
作を伴う従来技術の方法に比べて著しい改善を実現す
る。従来の方法は、ブレークスルー純度をバランスさせ
るために圧力均衡用弁又は再加圧用弁の設定値の調節を
行うのに対して、本発明の方法は、望ましい生成物の流
れ及び、又は生成物の純度に及ぼされる有害な影響を最
少限にするために、潜在的工程不具合をそれが実際に発
生する前に解消するための望ましい調節を行うことを可
能にする。かくして、本発明のVPSAシステム及びそ
の他のPSAシステムの整調方法は、VPSAシステム
及びその他のPSAシステムの望ましい安定した高性能
を維持するように処理サイクルを好便に調節することが
できる。
【図1】図1は、本発明を2床式VPSA酸素生成シス
テムに適用した場合の実施例の流れ図である。
テムに適用した場合の実施例の流れ図である。
1:供給空気導管 7,10:弁 8,11:吸着材容器(吸着床) 12:生成物導管 13,19:制御弁(頂部弁) 14:酸素(生成物)受け器 20,25:排出導管 21,26:弁 27,28:吸着床温度センサ 29,30,31,32:吸着床温度センサ 33,36:プロセスコンピュータ/ 制御器 34,35:吸着床圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フレデリック・ウェルズ・レビット アメリカ合衆国ニューヨーク州アマスト、 サンドリジ・ドライブ114 (72)発明者 リー・ジェイムズ・トゥーセイント アメリカ合衆国ニューヨーク州ロックポー ト、ダニガン・ロード5690 (72)発明者 キンバリー・アン・ラサラ アメリカ合衆国ケンタッキー州レクシント ン、トレント・ブールバード1550
Claims (20)
- 【請求項1】 供給ガス流の1成分を他の成分から選択
的に吸着することができる少くとも2つの吸着床を有
し、各床は、(1) 供給ガスを中間圧から吸着高圧にまで
再加圧する操作と、(2) 供給ガスを前記吸着高圧下にあ
るの供給端へ導入するとともに、吸着されにくい成分を
該床の生成物端から抽出する操作と、(3) 該床を脱着低
圧と吸着高圧との間の中間圧で他の床と圧力均衡させる
ために、該床の生成物端からガスを放出し、そのガスを
初期低圧下にある他の床の生成物端へ導入する操作と、
(4) 該床の供給端からガスを放出させて、該床を脱着低
圧に降圧する向流減圧操作と、(5) 該床を前記中間圧で
他の床と圧力均衡させるために、該床の生成物端へ該床
より高い初期圧力下にある他方の床から放出されたガス
を導入することにより該床を中間圧にまで昇圧する部分
的再加圧又は圧力均衡化操作を順次に受けるようになさ
れている、供給ガス流の1成分を分離して回収するため
の圧力スイング式吸着システムの整調方法において、 (a) 各吸着床の温度分布を探知するために各吸着床の同
じ部位の床温度をモニターし、 (b) 各床の温度分布の変動によって判定されたアンバラ
ンスに応答して各床から流出する正味ガス量を調節し、
その調節は、(1) 該システムの平常のバランスされた作
動条件下での平常の温度分布を超過した温度範囲を有す
る1つの床の生成物端から放出されて他の床のための還
流ガスとして用いられる該1つの床からのガスの正味量
を増大させることにより該1つの床の温度分布曲線をそ
の平常のバランスされた作動状態に引き下げ、(2) 該シ
ステムの平常のバランスされた作動条件下での平常の温
度分布より低い温度範囲を有する1つの床の生成物端か
ら放出されて他の床のための還流ガスとして用いられる
該1つの床からのガスの正味量を減少させることにより
該1つの床の温度分布曲線をその平常のバランスされた
作動状態に立ち上げることによって実施され、それによ
って、プロセスの擾乱要因によってアンバランスにされ
た該システムを、該システムの安定した高性能を維持す
るためのバランス作動状態へ復帰させることを特徴とす
る整調方法。 - 【請求項2】 前記向流減圧操作(4) において床を脱着
低圧に降圧するための初期向流減圧操作に続いて、該床
を、更に低い圧力である、大気圧より低い脱着低圧にま
で排気する操作を含むことを特徴とする請求項1に記載
の整調方法。 - 【請求項3】 前記供給ガスは空気であることを特徴と
する請求項1に記載の整調方法。 - 【請求項4】 前記供給ガスは空気であり、前記吸着さ
れにくい成分は酸素生成物であることを特徴とする請求
項2に記載の整調方法。 - 【請求項5】 該システムは2つの吸着床を有すること
を特徴とする請求項1に記載の整調方法。 - 【請求項6】 該システムは2つの吸着床を有すること
を特徴とする請求項4に記載の整調方法。 - 【請求項7】 前記床温度を各床の下方部分においてモ
ニターすることを特徴とする請求項1に記載の整調方
法。 - 【請求項8】 前記床温度を各床の下方部分と、中間部
分と、上方部分においてモニターすることを特徴とする
請求項7に記載の整調方法。 - 【請求項9】 前記モニターされた床温度の温度入力信
号をプロセスコンピュータ/ 制御器へ送り、該システム
に生じたアンバランスに応答して各床への流量を調節す
るために、該プロセスコンピュータ/ 制御器から該シス
テムへ出力信号を伝送することを特徴とする請求項7に
記載の整調方法。 - 【請求項10】 前記床の供給端から前記吸着され易い
成分を排出するために前記脱着低圧において該吸着され
易い成分の脱着を容易にするように該床をパージする操
作を含むことを特徴とする請求項1に記載の整調方法。 - 【請求項11】 前記脱着低圧は、大気圧より低い脱着
低圧であることを特徴とする請求項10に記載の整調方
法。 - 【請求項12】 前記供給ガスは空気であり、前記吸着
されにくい成分は酸素生成物であることを特徴とする請
求項11に記載の整調方法。 - 【請求項13】 該システムは2つの吸着床を有するこ
とを特徴とする請求項12に記載の整調方法。 - 【請求項14】 一定したパージ圧を維持するように前
記床へのパージ用ガスの流量を調節する操作を含むこと
を特徴とする請求項10に記載の整調方法。 - 【請求項15】 前記床へのパージ用ガスの流量を調節
する手段を制御するために、圧力入力信号をプロセスコ
ンピュータ/ 制御器へ送り、該プロセスコンピュータ/
制御器から前記床へのパージ用ガスの流量を調節するた
めの制御手段へ出力信号を伝送することを特徴とする請
求項14に記載の整調方法。 - 【請求項16】 前記向流減圧操作(4) において床を脱
着低圧に降圧するための初期向流減圧操作に続いて、該
床を、更に低い圧力である、大気圧より低い脱着低圧に
まで排気する操作を含むことを特徴とする請求項15に
記載の整調方法。 - 【請求項17】 前記供給ガスは空気であり、前記吸着
されにくい成分は酸素生成物であることを特徴とする請
求項16に記載の整調方法。 - 【請求項18】 該システムは、空気から窒素を選択的
に吸着することができる吸着材を備えた2つの吸着床を
有することを特徴とする請求項17に記載の整調方法。 - 【請求項19】 前記操作(1) 及び(2) は、供給ガス
を、前記床の生成物端から吸着されにくい成分を抽出し
ながら、該床の圧力を中間圧から前記吸着降圧へ昇圧す
るような流量で供給ガスを該床の供給端へ導入すること
を特徴とする請求項1に記載の整調方法。 - 【請求項20】 前記床を更に低い圧力である、大気圧
より低い脱着低圧にまで排気する操作を含むことを特徴
とする請求項19に記載の整調方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US168562 | 1993-12-16 | ||
US08/168,562 US5407465A (en) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | Tuning of vacuum pressure swing adsorption systems |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07194919A true JPH07194919A (ja) | 1995-08-01 |
JP2975282B2 JP2975282B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=22612011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6332855A Expired - Lifetime JP2975282B2 (ja) | 1993-12-16 | 1994-12-15 | 真空圧力スイング式吸着装置の整調方法 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5407465A (ja) |
EP (1) | EP0658365B1 (ja) |
JP (1) | JP2975282B2 (ja) |
KR (1) | KR100196100B1 (ja) |
CN (1) | CN1107751A (ja) |
BR (1) | BR9405122A (ja) |
CA (1) | CA2138180C (ja) |
DE (1) | DE69416797T2 (ja) |
ES (1) | ES2128497T3 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015517398A (ja) * | 2012-05-04 | 2015-06-22 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 酸素分離器及び酸素生成方法 |
JP6389992B1 (ja) * | 2018-02-06 | 2018-09-19 | 株式会社フクハラ | 圧縮空気圧回路用の分離器 |
Families Citing this family (55)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2721531B1 (fr) * | 1994-06-27 | 1996-08-23 | Air Liquide | Procédé de traitement d'un mélange gazeux par adsorption à variation de pression. |
US5704964A (en) * | 1994-12-27 | 1998-01-06 | Nippon Sanso Corporation | Pressure swing adsorption process |
US5529607A (en) * | 1995-03-15 | 1996-06-25 | The Boc Group, Inc. | PSA process with dynamic purge control |
US5711787A (en) * | 1995-11-22 | 1998-01-27 | Praxair Technology, Inc. | Oxygen recovery pressure swing adsorption process |
SE517561C2 (sv) * | 1996-03-04 | 2002-06-18 | Aga Ab | Förfarande och anordning för framställning av en gas genom separation från en gasblandning |
US6063169A (en) * | 1996-05-10 | 2000-05-16 | Litton Systems, Inc. | Control means for molecular sieve on-board oxygen generator |
US5993766A (en) * | 1996-05-20 | 1999-11-30 | Advanced Technology Materials, Inc. | Gas source and dispensing system |
US5906672A (en) * | 1996-06-14 | 1999-05-25 | Invacare Corporation | Closed-loop feedback control for oxygen concentrator |
US5733359A (en) * | 1996-06-19 | 1998-03-31 | The Boc Group, Inc. | Pressure swing adsorption process turndown control |
FR2751892B1 (fr) * | 1996-07-30 | 1998-09-11 | Air Liquide | Procede et appareil de traitement d'un gaz par adsorption avec un debit variable de production |
FR2755875B1 (fr) * | 1996-11-15 | 1999-01-29 | Air Liquide | Procede et installation de separation de melanges gazeux par adsorption a variation de pression |
FR2756752B1 (fr) * | 1996-12-05 | 2001-09-14 | Air Liquide | Procede et installation de traitement d'un melange gazeux par adsorption a variation de pression |
DE29719775U1 (de) * | 1996-12-11 | 1998-02-05 | SGI-Prozesstechnik GmbH, 63674 Altenstadt | Druckwechselanlage zur Gewinnung von Sauerstoff aus der Luft |
US5882380A (en) * | 1997-05-14 | 1999-03-16 | Air Products And Chemicals, Inc. | Pressure swing adsorption process with a single adsorbent bed |
US5858063A (en) * | 1997-06-03 | 1999-01-12 | Litton Systems, Inc. | Oxygen concentrator with beds' duty cycle control and self-test |
US5871564A (en) * | 1997-06-16 | 1999-02-16 | Airsep Corp | Pressure swing adsorption apparatus |
FR2766384B1 (fr) * | 1997-07-25 | 1999-09-03 | Air Liquide | Regulation d'un procede psa |
US6010555A (en) * | 1997-11-04 | 2000-01-04 | Praxair Technology, Inc. | Vacuum pressure swing adsorption system and method |
US6183537B1 (en) * | 1997-11-04 | 2001-02-06 | Praxair Technology, Inc. | Rotary blowers for pressure swing adsorption process and system |
US5989313A (en) * | 1997-12-19 | 1999-11-23 | Praxair Technology, Inc. | Method for operation of an air prepurifier which takes into account inlet air conditions |
FR2776939B1 (fr) * | 1998-04-07 | 2000-05-19 | Air Liquide | Procede de production d'oxygene par adsorption a variation de pression transatmospherique |
US6277174B1 (en) * | 2000-01-07 | 2001-08-21 | Praxair Technology, Inc. | Low pressure ratio VPSA plant tuning and balancing system |
FR2818920B1 (fr) * | 2000-12-29 | 2003-09-26 | Air Liquide | Procede de traitement d'un gaz par absorption et installation correspondante |
DE60123374T3 (de) * | 2001-01-25 | 2012-05-16 | Air Products And Chemicals, Inc. | Verfahren zum Betrieb eines Temperaturwechsel-Adsorptionssystems und entsprechende Vorrichtung |
FR2841152B1 (fr) * | 2002-06-19 | 2005-02-11 | Air Liquide | Procede de traitement d'au moins un gaz de charge par adsorption a modulation de pression |
US6669758B1 (en) | 2002-06-27 | 2003-12-30 | Carleton Life Support Systems, Inc. | Variable inlet air restriction for composition control of product gas |
US6925886B2 (en) * | 2003-03-12 | 2005-08-09 | Ramvac Dental Products, Inc. | Dental treatment room vacuum flow measurement device |
US7076398B2 (en) * | 2003-03-12 | 2006-07-11 | Ramvac Dental Products, Inc. | Method for determining vacuum producer system parameters and performance specifications |
US7036521B2 (en) * | 2003-04-27 | 2006-05-02 | Carleton Life Support Systems, Inc. | Air conserving slide valve |
US7445663B1 (en) * | 2004-10-21 | 2008-11-04 | Sunrise Medical Hhg Inc. | Energy efficient oxygen concentrator |
US7833311B2 (en) * | 2004-12-20 | 2010-11-16 | Idatech, Llc | Temperature-based breakthrough detection and pressure swing adsorption systems and fuel processing systems including the same |
US7393382B2 (en) * | 2004-12-20 | 2008-07-01 | Idatech Llc | Temperature-based breakthrough detection and pressure swing adsorption systems and fuel processing systems including the same |
FR2883489B1 (fr) * | 2005-03-25 | 2008-01-11 | Air Liquide | Procede de reglage d'une installation de traitement par adsorption d'un gaz soumis a un ecoulement a travers ladite installation |
US7413595B2 (en) * | 2005-04-08 | 2008-08-19 | Air Products And Chemicals, Inc. | Control scheme for hybrid PSA/TSA systems |
US7879138B2 (en) * | 2006-07-20 | 2011-02-01 | Air Products And Chemicals, Inc. | Pressure swing adsorption method and system with multiple-vessel beds |
US7857894B2 (en) * | 2006-10-10 | 2010-12-28 | Inogen, Inc. | Adsorbent bed pressure balancing for a gas concentrator |
US7740687B2 (en) * | 2007-02-13 | 2010-06-22 | Iacx Energy Llc | Pressure swing adsorption method and system for separating gas components |
US20090214393A1 (en) * | 2008-02-22 | 2009-08-27 | Chekal Michael P | Method of generating an oxygen-enriched gas for a user |
DE102009002047B4 (de) * | 2009-03-31 | 2012-07-26 | Kaeser Kompressoren Gmbh | Verfahren zum Steuern der Kühlphase eines zu kühlenden Behälters einer warmregenerierenden Adsorptionsanlage und Vorrichtung einer warmregenerierenden Adsorptionsanlage zum Durchführen eines derartigen Verfahrens |
US8157892B2 (en) | 2010-05-17 | 2012-04-17 | Enverid Systems, Inc. | Method and system for improved-efficiency air-conditioning |
CN102389685B (zh) * | 2011-10-11 | 2014-04-09 | 北京科技大学 | 一种带吸附塔排气端抽排步骤的煤矿乏风瓦斯富集方法 |
CA2859989C (en) | 2011-12-23 | 2020-03-24 | Vessix Vascular, Inc. | Methods and apparatuses for remodeling tissue of or adjacent to a body passage |
WO2013177290A2 (en) * | 2012-05-22 | 2013-11-28 | Enverid Systems, Inc. | Efficient use of adsorbents for indoor air scrubbing |
WO2014015138A2 (en) | 2012-07-18 | 2014-01-23 | Enverid Systems, Inc. | Systems and methods for regenerating adsorbents for indoor air scrubbing |
CN104685300B (zh) | 2012-09-24 | 2017-11-28 | 恩沃德系统公司 | 具有集成空气处理的空气处理系统 |
CN104797323B (zh) | 2012-11-15 | 2017-11-14 | 恩沃德系统公司 | 适用于减少室内空气中的有害气体的方法和系统 |
CN105745004B (zh) | 2013-09-17 | 2018-05-29 | 恩弗里德系统公司 | 用于有效加热室内空气洗涤器中的吸着剂的系统和方法 |
FR3011481B1 (fr) * | 2013-10-04 | 2017-01-20 | Air Liquide | Procede d'adsorption a modulation de pression avec regulation |
FR3011480B1 (fr) | 2013-10-04 | 2017-01-27 | Air Liquide | Procede d'adsorption a modulation de pression avec elution supplementaire |
US20180147526A1 (en) | 2015-05-11 | 2018-05-31 | Enverid Systems, Inc. | Method and system for reduction of unwanted gases in indoor air |
WO2017035254A1 (en) | 2015-08-24 | 2017-03-02 | Enverid Systems, Inc. | Scrubber for hvac system |
US11207633B2 (en) | 2016-04-19 | 2021-12-28 | Enverid Systems, Inc. | Systems and methods for closed-loop heating and regeneration of sorbents |
US11110387B2 (en) | 2016-11-10 | 2021-09-07 | Enverid Systems, Inc. | Low noise, ceiling mounted indoor air scrubber |
ES2751176B2 (es) * | 2018-09-29 | 2021-07-21 | Bluegeneration S L | Instalación y procedimiento para recuperar sustancias gaseosas a partir de corrientes gaseosas |
FR3096278B1 (fr) | 2019-05-23 | 2021-09-10 | Air Liquide | Procédé de réglage d’une unité de production d’oxygène par comparaison des pressions différentielles caractéristiques des différents adsorbeurs |
Family Cites Families (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SU590003A1 (ru) * | 1976-05-19 | 1978-01-30 | Предприятие П/Я Р-6991 | Способ управлени циклическим адсорбционным газоочистным процессом |
US4496376A (en) * | 1978-01-26 | 1985-01-29 | Litton Systems, Inc. | Variable area molecular sieve container having a thermal control system |
US4197095A (en) * | 1978-08-31 | 1980-04-08 | Pall Corporation | Heatless adsorbent fractionators with microprocessor cycle control and process |
DE2930782A1 (de) * | 1979-07-28 | 1981-02-12 | Linde Ag | Verfahren zur adsorptiven reinigung oder zerlegung von gasgemischen |
SU929179A1 (ru) * | 1980-01-25 | 1982-05-23 | Московский Ордена Трудового Красного Знамени Институт Химического Машиностроения | Способ автоматического управлени процессом адсорбции |
US4832711A (en) * | 1982-02-25 | 1989-05-23 | Pall Corporation | Adsorbent fractionator with automatic temperature-sensing cycle control and process |
US4643743A (en) * | 1983-02-10 | 1987-02-17 | Union Carbide Corporation | Pressure swing adsorption process for supplying oxygen under variable demand conditions |
US4589436A (en) * | 1983-03-10 | 1986-05-20 | Litton Systems, Inc. | Oxygen partial pressure controller for a pressure swing adsorption system |
US4539019A (en) * | 1983-09-29 | 1985-09-03 | Air Products & Chemicals, Inc. | Control system for air fractionation by selective adsorption |
US4816043A (en) * | 1985-05-31 | 1989-03-28 | Wilkerson Coporation | Adsorption-desorption fluid fractionation with cycle phase switching controlled by purge and saturation front conditions |
US4693730A (en) * | 1986-07-24 | 1987-09-15 | Union Carbide Corporation | Pressure swing adsorption product purity control method and apparatus |
JPS6380823A (ja) * | 1986-09-26 | 1988-04-11 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 圧力変動吸着によるガス分離運転方法 |
US4725293A (en) * | 1986-11-03 | 1988-02-16 | The Boc Group, Inc. | Automatic control for Pressure Swing Adsorption system |
US4756723A (en) * | 1987-03-04 | 1988-07-12 | Air Products And Chemicals, Inc. | Preparation of high purity oxygen |
SU1510897A1 (ru) * | 1987-12-17 | 1989-09-30 | Всесоюзный Заочный Инженерно-Строительный Институт | Способ управлени циклическим адсорбционно-десорбционным процессом газо-и водоочистки |
US4941894A (en) * | 1988-04-12 | 1990-07-17 | Hankison Division Of Hansen, Inc. | Gas drying or fractioning apparatus and method |
US4927434A (en) * | 1988-12-16 | 1990-05-22 | Pall Corporation | Gas component extraction |
US5199964A (en) * | 1989-01-21 | 1993-04-06 | Graeff Roderich | Method and apparatus for adsorbing moisture from gases especially air |
DE3901779C2 (de) * | 1989-01-21 | 1997-08-14 | Somos Gmbh | Verfahren und Vorrichtung zur Adsorption von Feuchtigkeit aus Gasen, insbesondere Luft |
FR2642668B1 (fr) * | 1989-02-06 | 1993-09-17 | Trepaud Pierre | Procede de regeneration d'un adsorbeur d'une installation de dessiccation d'un gaz et installation permettant de le mettre en oeuvre |
US4995889A (en) * | 1990-02-23 | 1991-02-26 | Air Products And Chemials, Inc. | Control of product withdrawal from a sorptive separation system |
GB9105619D0 (en) * | 1991-03-16 | 1991-05-01 | Boc Group Plc | Improvements in pressure swing adsorption plants |
US5061270A (en) * | 1991-03-18 | 1991-10-29 | Aboczky Robert I | System for orienting, inserting and impacting an acetabular cup prosthesis |
US5296017A (en) * | 1991-05-28 | 1994-03-22 | Mitsui Toatsu Chemicals, Inc. | Method and apparatus for concentrating chlorine gas |
US5258056A (en) * | 1991-09-27 | 1993-11-02 | The Boc Group, Inc. | PSA system with product turndown and purity control |
-
1993
- 1993-12-16 US US08/168,562 patent/US5407465A/en not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-12-15 DE DE69416797T patent/DE69416797T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1994-12-15 CA CA002138180A patent/CA2138180C/en not_active Expired - Fee Related
- 1994-12-15 ES ES94119848T patent/ES2128497T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1994-12-15 KR KR1019940034342A patent/KR100196100B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1994-12-15 EP EP94119848A patent/EP0658365B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-12-15 BR BR9405122A patent/BR9405122A/pt not_active IP Right Cessation
- 1994-12-15 CN CN94119094A patent/CN1107751A/zh active Pending
- 1994-12-15 JP JP6332855A patent/JP2975282B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015517398A (ja) * | 2012-05-04 | 2015-06-22 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 酸素分離器及び酸素生成方法 |
JP6389992B1 (ja) * | 2018-02-06 | 2018-09-19 | 株式会社フクハラ | 圧縮空気圧回路用の分離器 |
JP2019136622A (ja) * | 2018-02-06 | 2019-08-22 | 株式会社フクハラ | 圧縮空気圧回路用の分離器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2975282B2 (ja) | 1999-11-10 |
KR100196100B1 (ko) | 1999-06-15 |
US5407465A (en) | 1995-04-18 |
EP0658365B1 (en) | 1999-03-03 |
CN1107751A (zh) | 1995-09-06 |
CA2138180C (en) | 1999-09-07 |
DE69416797D1 (de) | 1999-04-08 |
CA2138180A1 (en) | 1995-06-17 |
DE69416797T2 (de) | 1999-08-26 |
ES2128497T3 (es) | 1999-05-16 |
EP0658365A1 (en) | 1995-06-21 |
BR9405122A (pt) | 1995-12-26 |
KR950016837A (ko) | 1995-07-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2975282B2 (ja) | 真空圧力スイング式吸着装置の整調方法 | |
JP4025021B2 (ja) | 低圧力比vpsaプラントの調整及び平衡化システム | |
US5258056A (en) | PSA system with product turndown and purity control | |
KR100196102B1 (ko) | 진공 압력순환 흡착방법 | |
KR100288568B1 (ko) | 공기로부터 산소를 회수하기 위한 단일층 압력 순환 흡착 방법 | |
US5704964A (en) | Pressure swing adsorption process | |
JPH05253437A (ja) | 二元生成物圧力スイング吸着方法及び系 | |
JPH04227813A (ja) | 圧力変動吸着方法及び装置 | |
JPH07745A (ja) | ガス分離 | |
TWI680791B (zh) | 氦氣之純化方法及純化系統 | |
JPH0947624A (ja) | ガス吸着分離方法 | |
TWI625297B (zh) | 氦氣之純化方法及純化系統 | |
US7468096B2 (en) | Apparatus for producing oxygen and method for controlling the same | |
JP6452206B2 (ja) | 炭酸ガスの精製方法および精製システム | |
JPH10118439A (ja) | Psa法によるガス分離装置 | |
JPH0523523A (ja) | 一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着方法 | |
JP4908997B2 (ja) | 圧力変動吸着式ガス分離方法および分離装置 | |
JPH0634894B2 (ja) | 吸着器の定風量均圧方法 | |
JPS6219882B2 (ja) | ||
JPS6111120A (ja) | 圧力変動式吸着分離方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990810 |