JPH07194369A - 紫外線照射培養担子菌菌糸体 - Google Patents

紫外線照射培養担子菌菌糸体

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JPH07194369A
JPH07194369A JP5355241A JP35524193A JPH07194369A JP H07194369 A JPH07194369 A JP H07194369A JP 5355241 A JP5355241 A JP 5355241A JP 35524193 A JP35524193 A JP 35524193A JP H07194369 A JPH07194369 A JP H07194369A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 紫外線が照射されビタミンD含量が適度に
高められた担子菌の培養菌糸体及びその製造法及び得ら
れた菌糸体を含有させた医薬品及び食品。担子菌として
は、スエヒロタケが好適であり、ビタミンD含量は乾
物100g当り10〜6.5×10IU程度に高め
られる。 【効果】 ビタミンD含量が適度となるので他の担体
で希釈することなく、そのまま摂取することができる。
また担子菌の培養菌糸体の使用により衛生的に菌糸体を
工業的に有利に生産することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線が照射されてビ
タミンD含量が適度に高められた担子菌の培養菌糸体
及びその製造方法に関する。さらに、本発明はこのよう
な担子菌培養菌糸体を含有させた飲食品及び医薬に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、きのこ類、特にシイタケに紫外線
を照射してそのビタミンD含量を高めることはよく知
られている。例えば、特公昭51−26493号公報に
は、シイタケに波長2800Å〜3200Åの紫外線を
照射エネルギーと照射時間との相乗積が一定になるよう
に照射してシイタケ中のビタミンD含量を高める方法
が記載されている。この方法では、生シイタケ(子実
体)を厚さ1mmの薄片にスライスし、前記波長の紫外
線を20分間照射するとシイタケ1g中に約300国際
単位(IU)、6時間照射すると3000IUのビタミ
ンDが生成されることが記載されている。
【0003】また、日本家政学会誌41(5),401
〜406(1990)には、シイタケ、ヒラタケおよび
エノキタケに紫外線を照射してビタミンD含量を高め
る方法が記載されている。この方法では、粉砕したシイ
タケ、ほぐしてばらばらにしたエノキタケ、ヒラタケ等
に紫外線を照射してエノキタケは1g当たり2750I
U(2時間照射)、ヒラタケは1g当り1197IU
(3時間照射)、シイタケは1g当たり454IU(3
時間照射)のビタミンDが生成されている。そして、
このビタミンD生成量はきのこ類の照射時の表面積と
相関関係があること、また紫外線照射時間を長くして照
射しすぎると生成したビタミンDが分解しその含量が
低下することが記載されている。
【0004】また特開平4−183369号公報にはき
のこ類の粒状体または粉体を微振動下の状態として紫外
線を照射する方法が記載されている。この方法ではシイ
タケ子実体の粒状物または粉体に紫外線を10分以下の
短時間照射すると、シイタケ1g当り約25万IUとい
う異常に高い含量のビタミンDが生成されている。
【0005】しかし、ビタミンDは毒性が強く、1日
3000IU以上を連続して摂取することは避けた方が
良いと言われている。また厚生省が推奨しているビタミ
ンD量は青年、成人で1日100IU、幼児、妊婦、
授乳婦では1日400IU程度である。従って上記特開
平4−183369号公報記載の方法では、シイタケ1
mg前後の量しか必要ではない。そのため、人体への安
全性を考える場合、他の食品への混入量は工程管理を厳
密にしなければ、食品自体の安全性を確保し得ないし、
また照射時間にしても1分の差でビタミンD生成量が
非常に相違するので粉体、粒体の大きさ、振動の程度、
照射時間等を厳密に管理しなければビタミンD含量の
安定したシイタケ子実体を工業的に生産することは困難
である。さらに上記した他の方法でも、きのこ子実体が
用いられ、これをまず粉砕したり、薄切したり、ほぐし
てバラバラにする等紫外線照射前の予備処理が必要であ
り、またビタミンDの含量も増加させ難く、これらの
方法も必ずしも工業的生産に適した方法ということはで
きない。
【0006】一方、日本人の長寿化に伴い老人病が問題
になってきている。特に、閉経後の女性に多く見られる
骨粗鬆症は患者数も数百万人にものぼるといわれ、深刻
な社会問題となっている。それに伴って骨粗鬆症の治療
薬も開発され臨床で実際に使用されているが、これらの
多くは、薬理効果と安全性とを同時に満足するものが見
出されていないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな状況に鑑み、長期間投与しても安全でビタミンD
投与効果を発現し、工業的に生産できる物質について探
索したところ、驚くべきことに担子菌の培養菌糸体に紫
外線照射すると工業的規模でビタミンDを適度に生成
することができ、得られる菌糸体は単独であるいは食品
に添加し、または医薬品として用いることによってビタ
ミンD摂取量を必要なレべルに容易にコントロールす
ることができることを見出して本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明の課題は、ビタミンDを適度に
含有し、副作用がなく、工業的規模で生産することので
きる担子菌培養菌糸体及びその製造方法を提供しようと
するものである。さらに、本発明の課題は、このような
ビタミンDを適度の量含有する担子菌培養菌糸体を有
効成分とする医薬品及び飲食品を提供しようとするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、紫外線を照射
されてビタミンDが適度に高められた担子菌の培養菌
糸体に関する。また、本発明は、担子菌の培養菌糸体に
紫外線を照射してビタミンD含量を高め、これを摂取
することからなる担子菌培養菌糸体の製造方法に関す
る。さらに、本発明は、このようにして得られた担子菌
培養菌糸体を含有させたビタミンD摂取効果を満足す
る飲食品あるいは医薬品に関する。本発明における担子
菌としては、シイタケ、ナメコ、ヒラタケ、エノキタ
ケ、ムキタケ、キクラゲ、マイタケ、スエヒロタケ、ム
ラサキシメジ、コムラサキシメジ、ホンシメジ、ナラタ
ケ等の食用きのこやマンネンタケ、冬虫夏草等の薬用き
のこを用いることができる。これらの担子菌類のうち、
ハラタケ目ヒラタケ科スエヒロタケ属に属する担子菌の
培養菌糸体がビタミンDを適度に産生し、培養も工業
的規模で行うことができ好ましい。
【0009】本発明では、これらの担子菌を培養し、生
成する菌糸体を用いる。培養は担子菌の培養方法として
用いられている方法であれば、固体培養でも液体培養で
もいずれでもよいが、菌糸体のその後の処理のしやすさ
からみて液体培地を用いた深部培養である振盪培養や通
気撹拌培養を行なうことが望ましい。このような培養方
法によると、得られる菌糸の粒度が一定に保持され、そ
の後の処理も格別煩雑な粒度の調整を行うことなく簡単
に粒度を調整することができる。培地としては、いずれ
の場合も担子菌の培養培地として知られている培地であ
ればどのような培地でも用いられる。例えば、固体培地
としては、玄米、麦、アワ、ヒエ等の穀類を主成分とし
たり、あるいは鋸屑、バカス、フスマ、大豆カス、オカ
ラ等の副産物を主成分としたりすることができる。これ
らの培地に担子菌の菌糸体を接種した後、それぞれ担子
菌の好ましい培養条件(温度、湿度、培養期間等)を選
択し、培養する。このような条件としては、通常は培養
温度15〜35℃、相対湿度40〜80%で5〜60日
間培養する。このようにすると、培地全体に菌糸体がま
んえんし、成熟した菌糸束となるので、この段階で菌糸
束を採取し、これを菌糸体として使用する。
【0010】また、液体培地としては、例えば、グルコ
ース、マルトース、キシロース、サッカロース、デン
粉、麦芽エキス、酵母エキス、ペプトン、コーンスティ
ーブリカー等の栄養素を適宜選択しこれを約1〜8重量
%程度の水溶液とし、必要に応じてリン酸塩、マグネシ
ウム塩、鉄塩等の無機塩類、その他担子菌類の生育に必
要な成分を加え、pHを調整し、これを培地として用い
るとよい。また培地には必要に応じて発泡現象を抑制す
るために消泡剤を加えてもよい。培養は、このような培
地に担子菌類の菌糸を接種し、それぞれの担子菌の好ま
しい培養条件(pH、温度、通気量、撹拌条件等)で静
置培養、振盪培養、通気撹拌培養等を行うことができ
る。また、深部培養によって培養することが前記した理
由から好ましい。通常は、pH4.5〜7.5、培養温
度15〜35℃、培養時間1〜30日、通気量0.1〜
20l/min、撹拌速度0〜1000r.p.mで通
気撹拌培養を行うことが好ましい。
【0011】培養終了後、培養混合物(ブロス)を濾
過、遠心分離等の通常の分離手段を用い、菌糸体を培養
液から分離し、分離された培養液を水洗し、これを菌糸
体として使用する。また、培養混合物(ブロス)をその
まま菌糸体として使用することもできる。菌糸体は培養
方法によって得られる菌糸体の形状が相違することがあ
る。例えば、振盪培養法、通気撹拌培養法等によって得
られた菌糸体は通常平均粒径0.5mm以上の均一な粒
状の菌糸体であるが条件により繊維状の菌糸体を得るこ
ともできる。また、静置培養法において得られる菌糸体
は粒状にならず、全体が塊状になる。
【0012】このようにして得られた菌糸体をそのまま
あるいは適当に切断し、加熱乾燥する。加熱温度は80
℃乃至260℃の温度が好ましい。このようにして得ら
れた加熱乾燥物は生来の菌糸体の匂いや味と全く異なっ
た香ばしい香りと美味な味とを有する。本発明で、より
好ましい加熱温度は110〜200℃であり、至適温度
範囲は125〜180℃である。加熱時間は乾燥の程度
が水分含有率11重量%以下、より好ましくは6重量%
以下になるような時間が好ましい。加熱乾燥処理は通常
用いられるいずれの加熱乾燥処理手段も用いることがで
きるが、通常は、ドラムドライヤー、フラッシュドライ
ヤー、プレート板、スプレードライヤー等による加熱を
行うことができる。なお、加熱処理は気相中、一般に不
活性気体中又は空気中で行なわれるが、空気中で行なう
ことが好ましい。加熱処理は減圧下、加圧下、常圧下の
いずれでも行なわれるが、常圧下で行なうのが好まし
い。本発明において加熱処理の温度は、特に規定しない
限り前記各種加熱手段における加熱面の温度を指すもの
である。
【0013】得られた乾燥菌糸体に紫外線を照射する。
紫外線照射は従来、行なわれている波長275〜310
nmの紫外線を照射する方法をそのまま応用することが
できるが、好ましくは乾燥菌糸体を薄い層状としこれに
紫外線線量400〜150000μw.min/c
、特に400μw.min/cm程度の紫外線を
照射すると菌糸体100g当たり10000〜6300
00IUのビタミンDを生成することができ、ビタミ
ンDの1日摂取量を含有する適当な量(約1g前後)
の乾燥菌糸体を得ることができる。また、このビタミン
は室温で数ケ月間保存しても安定である。
【0014】菌糸体加熱乾燥物は、紫外線照射の前また
は後に、必要に応じて適度の粒度まで破砕ないし粉砕し
て、そのままあるいは適宜の剤型にして経口的に投与す
ることができるようにしてもよい。
【0015】本発明の方法によって得られた菌糸体は、
それ自体ほとんど粉末状となっているが、製品としての
規格を一定にするためにこれをさらに破砕し微細粉末と
する。破砕には、乳鉢、グラインダー、ボールミル、ジ
ェットミル、ハンマーミル、オシレーター、グラニュレ
ーター等が用いられる。このようにして得られた粉体は
これを有効量含有させ、単独であるいは経口的に許容さ
れる担体と混合し散剤、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル
等の形態にされる。また、必要に応じて懸濁液、液剤、
乳剤、アンプル等の形態にしてもよい。担体としては、
従来製剤において用いられている賦形剤、増量剤、結合
剤、湿潤化剤、崩解剤、表面活性剤、滑沢剤、分散剤、
緩衝剤、香料、保存料、溶解補助剤、溶剤などが用いら
れる。これらの担体は単独で用いてもよく、あるいは2
種以上を混合して用いてもよい。
【0016】本発明の有効成分の前記担子菌の菌糸体紫
外線照射乾燥物は、製剤中に1〜100重量%含有さ
せ、これを年令、症状、性別、個人差によって異なる
が、乾燥物として成人1人1日当りビタミンDとして
100IU程度摂取できるように1回または数回に分け
て経口投与するとよい。また、本発明の有効成分は、他
のビタミン類、その他の医薬あるいは栄養剤と併用させ
てもよい。
【0017】このようにして得られた製剤は、ビタミン
を適量含有し、ビタミンD不足に基づく疾患、例
えば骨粗鬆症を防止または治癒することができる。
【0018】特に、老人、体の弱い人、体調の思わしく
ない人、婦人等の健康保持薬として好適である。また、
健常人に投与することができるのは勿論である。さら
に、本発明の健康保持薬は、ヒトばかりではなく、動
物、例えばペット、家畜等に投与してこれらの健康を維
持させることができる。さらに本発明の菌糸体は、これ
をそのままふりかけやスープの原料として用いることも
できるし、またねり製品、麺類、パン類、ビスケット類
等に混合して食用に供することもできる。
【0019】次に、実施例をあげて、本発明を具体的に
説明する。
【実施例1】 (菌糸体加熱乾燥物の製造例)(振盪培養の例) ペプトン5g、酵母エキス3g、麦芽エキス3g、第一
リン酸カリ0.3g、第二リン酸カリ0.3g、硫酸マ
グネシウム7水塩0.3g、グルコース50g、水10
00mlよりなり、pH6に調製した液体培地を200
mlずつ500ml容の三角フラスコ12本に分注し、
綿栓を付した後、120℃で30分間の加圧殺菌を行っ
た。別に斜面培養したスエヒロタケ菌糸体(ヒラタケ
科、スエヒロタケ属、和名:スエヒロタケ、学名Sch
izophyllum commune Fr.CM−
556)(寄託番号:微工研菌寄第1744号)を常法
に従ってこの液体培地に接種し、23〜25℃において
6日間、ロータリーシェーカーを用いて回転数180
r.p.m.で振盪培養を行った。培養終了後、三角フ
ラスコ12本分の培養混合物(ブロス;約2400m
l)を濾布濾過し、濾布との残渣を更に水洗し、遠心分
離して脱水し粒状生菌糸体590g(水分約95%)を
得た。この粒状生菌糸体は半透明性の球形で粘性物質に
つつまれた粒状菌糸体で平均粒径3mmのものであっ
た。このようにして得られた菌糸体をそれぞれ100g
ずつ用い、電気式ホットプレートで加熱処理を行なっ
た。この時、ホットプレートの表面温度を調節して、そ
れぞれ125℃で40分間行なった。水分含量は5重量
%程度となった。
【0020】(通気撹拌培養による製造例)グルコース
30g、酵母エキス4g、水1000mlの組成比率を
有する液体培地(pH=6)を200ml三角フラスコ
(500ml容)に入れ、綿栓を付した後、120℃、
30分間の加圧滅菌を行い、別に斜面培養したスエヒロ
タケ菌糸体(ヒラタケ科:スエヒロタケ属、和名:スエ
ヒロタケ、学名:Schizopyllum comm
une Fr.CM−556:寄託番号、微工研菌寄1
744号)を常法に従ってこの液体培地に接種し、23
〜25℃において6日間、ロータリーシェーカーを用い
て回転数180r.p.m.で振盪培養を行った。培養
終了後、この培養液1500mlを予め120℃、20
分間殺菌したグルコース30g、酵母エキス7.5g、
麦芽エキス2.0g、消泡剤(商品名アデカネート)1
g、水1000mlの組成比率を有する液体培地(pH
=5.4)13lが入っている20lの円形培養槽に接
種した。24.5℃〜25.5℃で48時間、通気量
6.5l/min、撹拌回転数500r.p.m.の条
件で培養した。尚、撹拌羽根の枚数は2枚であった。培
養終了後、この培養液10lを予め120℃、20分間
殺菌したグルコース40g、酵母エキス7.5g、麦芽
エキス2.0g、消泡剤(商品アデカネート)1g、水
1000mlの組成比率を有する液体培地(pH=5.
3)150lが入っている200lの円形培養槽に接種
した。24.5℃〜25.5℃で72時間、通気量75
l/min、撹拌回転数290r.p.m.の条件で培
養した。尚、撹拌羽根の枚数は2枚であった。培養終了
後、培養混合物(ブロス:約150l)の全量を濾布に
て濾過(圧搾)、濾液を除去し、2回水洗、遠心分離
(濾布をフィルターとして使用。1200G)をくり返
し、菌糸体を分離した。この菌糸体を表面温度125℃
〜130℃、直径450mm、回転数3r.p.m.の
ドラムドライヤー上で約15秒間乾燥し、水分約4%の
菌糸体約1600gを得た。
【0021】得られた乾燥菌糸体は淡褐色を示し、快い
匂いと香ばしい美味な味覚を呈した。この乾燥菌糸を厚
さ約1cmの薄い層状とし、紫外線ランプFL−15E
UV320(紫外線強度23μw/cm/m,三共
電気製)を用い、殺菌線消毒保管庫DH−90(大信工
業製)中で1〜156分間紫外線を照射した。線量は4
00〜150000μw・min/cmであった。照
射後のビタミンD含量及び室温で1ケ月保存した後の
ビタミンD含量を測定した。その結果を次の表に示
す。
【0022】
【表1】
【0023】この結果から判明するように、線量400
μw.min/cmの照射で菌糸体中にビタミンD
が約30倍増加し、きわめて効率的にビタミンDを増
加させることができた。厚生省の推奨するビタミンDの
摂取量は1日100IUであるから、線量400μw.
min/cm照射した乾燥菌糸体は1日約1g、40
00μw.min/cm照射した乾燥菌糸体は1日約
0.16g摂取すれば前記摂取量を満足することができ
る。また、これらの紫外線照射乾燥菌糸体を室温下で1
ケ月保存してもビタミンDの損失はほとんどみられ
ず、ビタミンDは安定であった。
【0024】
【実施例2】実施例1で得られた紫外線照射加熱乾燥菌
糸体の粉末45重量部、澱粉15重量部、乳糖16重量
部、結晶セルロース21重量部、ポリビニルアルコール
3重量部及び水30重量部を均一に混合混和後、破砕造
粒し乾燥し、ついで篩別して1410μ〜177μの大
きさの顆粒剤を得た。この顆粒剤を健康保持薬とした。
【0025】
【実施例3】小麦粉100g、砂糖40g、脂肪20
g、水あめ5g、食塩1g、ペーキングパウダー0.5
gに実施例1で得られた紫外線照射加熱乾燥菌糸体10
gを加え、適量の水を加えて混捏し、一定の型に抜きと
り、焙焼してビスケットを得た。このビスケットはビタ
ミンDを適量含有し、ビタミンD欠乏症の発生を防
止することができ、機能性食品として用いられる。
【0026】
【実施例4】乾燥鶏卵30g、ゴマ15g、のり15
g、しその葉10g、食塩5g、砂糖3g、小麦粉2g
に実施例1で得られた紫外線照射加熱乾燥菌糸体10g
を混合してふりかけを得た。このふりかけはビタミンD
を適量含有し、ピタミンD欠乏症の発生を防止する
ことができ、機能性食品として用いられる。
【0027】
【発明の効果】本発明によると菌糸体中に適度の含量の
ビタミンDを生成させることができ、摂取時にこれを
他の担体と混合して希釈しなくともビタミンDの一日
摂取量を満足することができる。また、微細な菌糸体を
利用するので紫外線照射前の予備処理を必要とせず、ま
た、紫外線照射中特定の処理をすることなく紫外線照射
によりビタミンDを生成させることができる。また得
られる照射体は一定品質のものとなり、もともと粉末で
あるので加工が容易である。さらに、菌糸体を培養して
使用するので子実体使用時のように農薬が使用されてお
らず、衛生的であり生産性がよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/48 A61K 31/59 ADF 35/84 A 8217−4C // A21D 8/04 (C12N 1/14 C12R 1:645)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線が照射されビタミンD含量が適
    度に高められた、担子菌の培養菌糸体。
  2. 【請求項2】 担子菌がハラタケ目ヒラタケ科スエヒロ
    タケ属に属する担子菌である請求項1記載の菌糸体。
  3. 【請求項3】 担子菌の培養菌糸体に紫外線を照射して
    ビタミンD含量を適度に高めることを特徴とするビタ
    ミンD含量が適度に高められた担子菌培養菌糸体の製
    造法。
  4. 【請求項4】 培養を振盪培養、静置培養あるいは通気
    撹拌培養で行なう請求項3記載の製造法。
  5. 【請求項5】 請求項1の担子菌培養菌糸体を含有させ
    たビタミンD摂取効果を発現できる飲食品。
  6. 【請求項6】 請求項1の担子菌培養菌糸体を有効成分
    とするビタミンD欠乏症を予防あるいは治癒できる医
    薬。
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