JPH07191496A - トナー用バインダー樹脂 - Google Patents

トナー用バインダー樹脂

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JPH07191496A
JPH07191496A JP5333091A JP33309193A JPH07191496A JP H07191496 A JPH07191496 A JP H07191496A JP 5333091 A JP5333091 A JP 5333091A JP 33309193 A JP33309193 A JP 33309193A JP H07191496 A JPH07191496 A JP H07191496A
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JP
Japan
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molecular weight
toner
polymer
resin
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JP5333091A
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English (en)
Inventor
Yoko Harada
陽子 原田
Motoji Inagaki
元司 稲垣
Hiromi Kobayashi
宏美 小林
Takayuki Tajiri
象運 田尻
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数枚の印刷においても画像濃度の変化の少
ない画像濃度安定性に優れるとともに、帯電特性に優れ
たトナー用バインダー樹脂を提供する。 【構成】 高分子量重合体と低分子量重合体からなるス
チレン−アクリル系樹脂において、少なくとも高分子重
合体がカルボン酸成分を含有し、該樹脂の誘電正接(t
anδ)が2×10-3〜6×10-3であるトナー用バイ
ンダー樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電印刷
法等に用いられるトナー用バインダー樹脂に関するもの
であり、さらに詳しくは、画像濃度安定性および帯電特
性に優れたトナーを提供できるトナー用バインダー樹脂
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法、静電印刷法による代表的な
画像形成工程は、光電導性絶縁層を一様に帯電させ、そ
の絶縁層を露光させた後、露光された部分上の電荷を消
散させることによって電気的な潜像を形成し、該潜像に
電荷を持った微粉末のトナーを付着させることにより可
視化させる現像工程、得られた可視像を転写紙等の転写
材に転写させる転写工程、加熱あるいは加圧により永久
定着させる定着工程からなる。
【0003】このような電子写真法あるいは静電印刷法
に使用されるトナーおよびトナー用バインダー樹脂とし
ては、上記各工程において様々な性能が要求される。例
えば、現像工程においては、電気的な潜像にトナーを付
着させるために、トナーおよびトナー用バインダー樹脂
は温度、湿度等の周囲の環境に影響されることなくコピ
ー機に適した帯電量を保持しなくてはならない。また、
熱ローラー定着方式による定着工程においては、熱ロー
ラーに付着しない非オフセット性、紙への定着性が良好
でなくてはならない。さらに、コピー機内での保存中に
トナーがブロッキングしない耐ブロッキング性も要求さ
れる。
【0004】従来、トナー用樹脂としては、スチレンア
クリル系樹脂が多用されており、線状タイプの樹脂と架
橋タイプの樹脂が使用されている。線状タイプの樹脂で
は、高分子量重合体と低分子量重合体とを混合し、定着
性や非オフセット性等を改良した樹脂等が知られてい
る。また、架橋タイプの樹脂では、架橋化により分子量
分布を広くし、定着性と非オフセット性の改良が行われ
ている。特に、線状タイプの樹脂の研究が進んでおり、
特公昭63−32182号公報や特開昭62−9356
号公報等に記載されているように、樹脂の高分子量およ
び低分子量の領域および分子量をコントロールすること
により、定着性、非オフセット性を改良する試みが行わ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな樹脂を用いたトナーにおいては、定着性と非オフセ
ット性とのバランスは改良されるものの、画像濃度安定
性や帯電特性の点に問題を有している。特に、コピー機
やプリンター等の大型化や高速化に伴い、印刷枚数はま
すます増加しており、多数枚の印刷においても画像濃度
の変化の少ない長寿命のトナーが要求されるようになっ
てきている。また、帯電量を迅速に飽和状態まで立ちあ
げることができ、飽和帯電量を長時間保持できるトナー
が要求されるようになってきている。そこで、本発明の
目的は、多数枚の印刷においても画像濃度の変化の少な
い画像濃度安定性に優れるとともに、帯電特性に優れた
トナー用バインダー樹脂を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑み、トナー用バインダー樹脂について鋭意検
討した結果、バインダー樹脂にカルボン酸成分を含有さ
せるとともに、誘電正接(tanδ)をコントロールす
ることによって、画像濃度安定性および帯電特性に優れ
たトナー用バインダー樹脂を得られることを見出し、本
発明に到達したものである。すなわち、本発明のトナー
用バインダーレジンは、高分子量重合体と低分子量重合
体からなるスチレン−アクリル系樹脂において、少なく
とも高分子重合体がカルボン酸成分を含有し、該樹脂の
誘電正接(tanδ)が2×10-3〜6×10-3である
ことを特徴とするものである。
【0007】本発明のトナー用バインダー樹脂として
は、高分子量重合体と低分子量重合体とからなるもので
あり、いずれの重合体もスチレン系単量体および他の共
重合可能なビニル系単量体を重合してなるスチレン−ア
クリル系共重合体であって、少なくとも高分子量重合体
が重合成分としてカルボン酸基含有ビニル系単量体等の
カルボン酸成分を含有するものである。
【0008】本発明の高分子量重合体に使用されるカル
ボン酸含有ビニル系単量体としては、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、ケイヒ酸等の不飽和モノカルボン
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカ
ルボン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチ
ル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、フマ
ル酸モノエチル、フマル酸モノブチル等の不飽和モノカ
ルボン酸モノエステル等が挙げられる。中でも、不飽和
モノカルボン酸、不飽和モノカルボン酸モノエステルが
好ましい。これらカルボン酸成分は、高分子量重合体中
に0.5〜5重量%の範囲で含有することが好ましい。
これは、カルボン酸成分の含有量が0.5重量%未満で
トナーの画像濃度安定性の改良が十分ではなく、逆に5
重量%を超えると高温高湿度下における帯電安定性が低
下する傾向にあるためである。
【0009】高分子量重合体および低分子量重合体に使
用されるスチレン系単量体としては、スチレン、o−メ
チルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4
−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t
ert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、
p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、
p−n−デンシルスチレン、p−n−ドデシルスチレ
ン、p−フェニルスチレン、3,4−ジクロシルスチレ
ン等が挙げられる。中でも、スチレンが好ましい。
【0010】また、高分子量重合体および低分子量重合
体に使用される他の共重合可能なビニル系単量体として
は、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステア
リル、メタアクリル酸、メタアクリル酸エチル、メタア
クリル酸メチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアク
リル酸イソブチル、メタアクリル酸プロピル、メタアク
リル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ステアリル
等の不飽和モノカルボン酸エステル、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ブチル、フマル酸
ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル等の不
飽和ジカルボン酸ジエステル等が挙げられる。
【0011】さらに、本発明においては、分子量を調整
するためにα−メチルスチレンダイマー、n−ドデシル
メルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、
n−オクチルメルカプタン等の連鎖移動剤、乳化重合お
よび懸濁重合における乳化剤、分散剤、分散助剤、重合
開始剤等を適宜使用することができる。本発明におい
て、これらのスチレン系単量体と他の共重合可能なビニ
ル系単量体の共重合比率は特に限定されるものではない
が、得られる樹脂のガラス転移温度が50℃以上となる
範囲で使用することが好ましい。これは、樹脂のガラス
転移温度が50℃未満であると、トナー化した際に保存
安定性が極端に低下する場合があるためである。
【0012】本発明においては、低分子量重合体にも高
分子量重合体と同様にカルボン酸成分を含有すること
が、画像濃度安定性のより一層の向上を図れるため好ま
しい。この場合、高分子量重合体に含有されるカルボン
酸成分の含有量(WH )と低分子量重合体に含有される
カルボン酸成分の含有量(WL )が、WH ≧WL (重量
%)の関係にあることが好ましい。これは、高分子量重
合体に含有されるカルボン酸成分の含有量(WH )が、
低分子量重合体に含有されるカルボン酸成分の含有量
(WL )を超えた場合には、画像濃度安定性が損なわれ
る傾向にあるためである。また、高分子量重合体と低分
子量重合体とは、その単量体成分は同一であってもよい
し、異なっていてもよい。
【0013】本発明のトナー用バインダー樹脂は、周波
数10kHzおよび100kHzで測定した誘電正接
(tanδ)が2×10-3〜6×10-3の範囲にあるこ
とが、トナーの帯電量を飽和帯電量まで迅速に立上げる
こと、帯電量を長時間保持できること等の帯電特性およ
び画像特性の観点から重要である。すなわち、融点正接
(tanδ)が2×10-3未満であるとトナーの帯電量
の飽和帯電量への立上げに時間がかかり、高速機への対
応ができなくなるものであり、6×10-3を超えるとト
ナーの帯電量が安定して保持できなくなり、トナーとし
ての寿命が短くなる。また、誘電正接(tanδ)が2
×10-3未満であるとトナーの飽和帯電量が大きくなり
過ぎ、6×10-3を超えるとトナーの飽和帯電量が小さ
く、いずれも画像特性が低下するものである。
【0014】本発明のトナー用バインダー樹脂を構成す
る高分子量重合体としては、重量平均分子量が1×10
5 〜1×106 の範囲であることが好ましい。これは、
高分子量重合体の重量平均分子量が1×105 未満であ
ると非オフセット性が低下し、逆に1×106 を超える
と定着性が低下するためである。また、低分子量重合体
としては、重量平均分子量が3×103 〜8×104
範囲であることが好ましい。これは、低分子量重合体の
重量平均分子量が3×103 未満であると、樹脂の機械
的強度が低下し帯電発生時にトナーが過粉砕状態となり
画像にカブリが発生するためであり、逆に8×104
超えると定着性が低下するためである。さらに、高分子
量重合体成分と低分子量重合体成分との比率は特に限定
されるものではないが、高分子量重合体成分が10〜5
0重量%の範囲で含有されているものが好ましい。これ
は、高分子量重合体成分が10重量%未満であると非オ
フセット性に劣り、逆に50重量%を超えると定着性に
劣るためである。
【0015】本発明のトナー用バインダー樹脂は、例え
ば、高分子量重合体を乳化重合法で合成し、そのエマル
ジョンの存在下で低分子量重合体を懸濁重合法によって
合成することによって製造できる。本発明においては、
樹脂の製造方法はこれに限定されるものではなく、それ
ぞれの合成した高分子量重合体と低分子量重合体とを混
合して、押出機、ニーダー、ミキサー等で溶融混練して
もよいし、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法、塊状
重合法等の重合法あるいはこれらを組合せた方法等で製
造してもよい。
【0016】本発明のトナー用バイダー樹脂の重合に使
用される重合開始剤としては、特に限定されるものでは
なく、通常使用されるラジカル重合性を有する過酸化物
やアゾ系化合物等が使用でき、例えば、ジ−t−ブチル
パーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミ
ルパーオキシド、アセチルパーオキシド、イソブチリル
パーオキシド、オクタノニルパーオキシド、デカノニル
パーオキシド、ラウロイルパーオキシド、3,5,5−
トリメチルヘキサノイルパーオキシド、ベンゾイルパー
オキシド、m−トルオイルパーオキシド、t−ブチルパ
ーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレ
ート、t−ブチルパーオキシピパレート、t−ブチルパ
ーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカ
ノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエ
ート、t−ブチルパーオキ3,5,5−トリメチルヘキ
サノエート、t−ブチルパオキシライレート、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソ
プロピルカオーボネート、アゾビスイソブチルニトリ
ル、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニト
リル)等が挙げられるが、中でも、単量体に対する重合
活性の持続性や比較的短時間で重合が完了する点から、
オクタノニルパーオキシド、デカノニルパーオキシド、
ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、m
−トリオイルパーオキシドが好ましい。これら重合開始
剤は、単独または2種以上を組み合わせて使用すること
ができ、単量体100重量部に対して0.1〜10重量
部の範囲で使用することが好ましく、さらに好ましくは
0.5〜10重量部の範囲である。
【0017】また、分散剤としては、ポリビニルアルコ
ール、(メタ)アクリル酸の単独重合体あるいは共重合
体のアルカリ金属塩、カルボキシチルセルロース、ゼラ
チン、デンプン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の
が挙げられ、中でも、ポリビニルアルコールが好まし
く、特に好ましくは、酢酸基と水酸基がブロック的に存
在する部分鹸化ポリビニルアルコールである。これら分
散剤は、水100重量部に対して、0.01〜5重量部
の範囲で使用することが好ましい。これは、分散剤の使
用量が0.01重量部未満であると、懸濁重合の安定性
が低下して生成粒子の凝集によって重合体が固化する傾
向にあり、逆に5重量部を超えるとトナーの環境依存
性、特に耐湿性が低下する傾向にあるためであり、さら
に好ましくは0.05〜2重量部の範囲である。また、
必要に応じて、これら分散剤とともに、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の
分散助剤を併用することもできる。さらに、分子量を調
整するために、必要に応じて、n−オクチルメルカプタ
ン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプ
タン、チオグリコール酸2−エチルヘクシル、α−メチ
ルスチレンダイマー等の連鎖移動剤を使用してもよい。
【0018】本発明のトナー用バインダー樹脂では、樹
脂の重合を行った後に、アルカリ処理を施すことが好ま
しく、これによってトナーの画像濃度安定性がより向上
するものである。アルカリ処理に使用されるアルカリ化
合物としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグ
ネシウム、カルシウム等のアルカリ金属およびアルカリ
土類金属の水酸化物等が挙げられる。しかし、アルカリ
土類金属の水酸化物を用いた場合には、樹脂中のカルボ
ン酸基と金属架橋を起こし、樹脂の軟化温度を上昇させ
定着不良を引き起こすことがあるので、アルカリ金属の
水酸化物を使用することが好ましい。中でも、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウムが特に好ましい。アルカリ処
理は、樹脂のガラス転移温度以上の温度で、好ましくは
90℃以上の温度で実施され、処理後の廃液のpHが7
以上となるように処理することが好ましい。これは、樹
脂のガラス転移温度未満の温度で処理すると、アルカリ
処理の効果が十分に発揮されず画像濃度安定性の向上に
寄与しない場合があるためであり、同様に処理後の廃液
のpHが7未満であっても十分な画像濃度安定性向上の
効果が得られない場合があるためである。
【0019】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。実施例において、誘電正接(tanδ)は、プレ
シジョンLCRメータ(横河・ヒューレット・パッカー
ド社製HP4284A)を用いて、周波数10kHzお
よび100kHzでの誘電正接(tanδ)を測定し
た。重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーション
グロマトグラフィーによる測定値であり、テトラヒドロ
フランを溶剤とし、東ソー社製HCL−8020により
測定し、ポリスチレン換算により求めた。
【0020】帯電量は、温度20℃、湿度60%の環境
下で、フェライト系マイナス帯電用キャリアを用いてボ
ールミル撹拌によって帯電させ、ブローオフ測定機を用
いて測定し、飽和帯電量までの立上り速度、帯電量の経
時変化を以下の基準で評価した。 飽和帯電量までの立上り速度 ◎:速い ○:実用レベル ×:遅い 帯電量の経時変化 ◎:殆どない ○:少ない ×:大きい。
【0021】画像濃度安定性は、複写機によって5万枚
のランニングテストを行い、その画像濃度の変化量をマ
クベス濃度計を用いて測定し、以下の基準で評価した。 ◎:極めて安定 ○:安定 △:やや不安定 ×:不安定 実施例1 スチレン79重量%、アクリル酸n−ブチル19重量%
とメタクリル酸2重量%からなる重量平均分子量(M
w)が8×105 の高分子量重合体25重量%と、スチ
レン80重量%、アクリル酸n−ブチル19重量%およ
びメタクリル酸1重量%とからなる重量平均分子量(M
w)が2×104 の低分子量重合体75重量%との均一
混合体を重合した後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し
て加熱しアルカリ処理を施した。その後、十分に乾燥を
行いトナー用バインダー樹脂を得た。得られた樹脂の誘
電正接(tanδ)を測定し、結果を表1に示した。
【0022】得られた樹脂93重量%、カーボンブラッ
ク4重量%、負帯電用苛電制御剤1重量%およびポリオ
レフィン系ワックス2重量%とを混合し、145℃で溶
融混練した。その後、ジェットミル微粉砕機を用いて粉
砕し、分級して平均粒子径が13μmのトナーを得た。
得られたトナーを用いて、飽和帯電量までの立上り速
度、帯電量の経時変化および画像濃度安定性の評価を行
い、その結果を表1に示した。
【0023】実施例2 スチレン79重量%、アクリル酸n−ブチル19重量%
とメタクリル酸2重量%からなる重量平均分子量(M
w)が8×105 の高分子量重合体25重量%と、スチ
レン81重量%およびアクリル酸n−ブチル19重量%
重量平均分子量(Mw)が2×104 の低分子量重合体
75重量%との均一混合体を重合した後、水酸化ナトリ
ウム水溶液を添加して加熱しアルカリ処理を施した。そ
の後、十分に乾燥を行いトナー用バインダー樹脂を得
た。得られた樹脂の誘電正接(tanδ)を測定し、結
果を表1に示した。
【0024】得られた樹脂93重量%、カーボンブラッ
ク4重量%、負帯電用苛電制御剤1重量%およびポリオ
レフィン系ワックス2重量%とを混合し、145℃で溶
融混練した。その後、ジェットミル微粉砕機を用いて粉
砕し、分級して平均粒子径が13μmのトナーを得た。
得られたトナーを用いて、飽和帯電量までの立上り速
度、帯電量の経時変化および画像濃度安定性の評価を行
い、その結果を表1に示した。
【0025】比較例1 スチレン81重量%およびアクリル酸n−ブチル19重
量%からなる重量平均分子量(Mw)が9×105 の高
分子量重合体25重量%と、スチレン81重量%および
アクリル酸n−ブチル19重量%重量平均分子量(M
w)が2×104の低分子量重合体75重量%との均一
混合体を重合した後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し
て加熱しアルカリ処理を施した。その後、十分に乾燥を
行いトナー用バインダー樹脂を得た。得られた樹脂の誘
電正接(tanδ)を測定し、結果を表1に示した。
【0026】得られた樹脂93重量%、カーボンブラッ
ク4重量%、負帯電用苛電制御剤1重量%およびポリオ
レフィン系ワックス2重量%とを混合し、145℃で溶
融混練した。その後、ジェットミル微粉砕機を用いて粉
砕し、分級して平均粒子径が13μmのトナーを得た。
得られたトナーを用いて、飽和帯電量までの立上り速
度、帯電量の経時変化および画像濃度安定性の評価を行
い、その結果を表1に示した。
【0027】比較例2 スチレン81重量%およびアクリル酸n−ブチル19重
量%からなる重量平均分子量(Mw)が9×105 の高
分子量重合体17重量%と、スチレン81重量%および
アクリル酸n−ブチル19重量%からなる重量平均分子
量(Mw)が2×104 の低分子量重合体83重量%と
の均一混合体を重合した後、水酸化ナトリウム水溶液を
添加して加熱しアルカリ処理を施した。その後、十分に
乾燥を行いトナー用バインダー樹脂を得た。得られた樹
脂の誘電正接(tanδ)を測定し、結果を表1に示し
た。
【0028】得られた樹脂93重量%、カーボンブラッ
ク4重量%、負帯電用苛電制御剤1重量%およびポリオ
レフィン系ワックス2重量%とを混合し、145℃で溶
融混練した。その後、ジェットミル微粉砕機を用いて粉
砕し、分級して平均粒子径が13μmのトナーを得た。
得られたトナーを用いて、飽和帯電量までの立上り速
度、帯電量の経時変化および画像濃度安定性の評価を行
い、その結果を表1に示した。
【0029】比較例3 スチレン81重量%およびアクリル酸n−ブチル19重
量%からなる重量平均分子量(Mw)が1×106 の高
分子量重合体25重量%と、スチレン80重量%、アク
リル酸n−ブチル19重量%およびメタクリル酸1重量
%からなる重量平均分子量(Mw)が3×104 の低分
子量重合体75重量%との均一混合体を重合した後、水
酸化ナトリウム水溶液を添加して加熱しアルカリ処理を
施した。その後、十分に乾燥を行いトナー用バインダー
樹脂を得た。得られた樹脂の誘電正接(tanδ)を測
定し、結果を表1に示した。
【0030】得られた樹脂93重量%、カーボンブラッ
ク4重量%、負帯電用苛電制御剤1重量%およびポリオ
レフィン系ワックス2重量%とを混合し、145℃で溶
融混練した。その後、ジェットミル微粉砕機を用いて粉
砕し、分級して平均粒子径が13μmのトナーを得た。
得られたトナーを用いて、飽和帯電量までの立上り速
度、帯電量の経時変化および画像濃度安定性の評価を行
い、その結果を表1に示した。
【0031】比較例4 スチレン81重量%およびアクリル酸n−ブチル19重
量%からなる重量平均分子量(Mw)が1×106 の高
分子量重合体25重量%と、スチレン80重量%、アク
リル酸n−ブチル19重量%およびメタクリル酸1重量
%からなる重量平均分子量(Mw)が3×104 の低分
子量重合体75重量%との均一混合体を重合した後、十
分に乾燥を行いトナー用バインダー樹脂を得た。得られ
た樹脂の誘電正接(tanδ)を測定し、結果を表1に
示した。
【0032】得られた樹脂93重量%、カーボンブラッ
ク4重量%、負帯電用苛電制御剤1重量%およびポリオ
レフィン系ワックス2重量%とを混合し、145℃で溶
融混練した。その後、ジェットミル微粉砕機を用いて粉
砕し、分級して平均粒子径が13μmのトナーを得た。
得られたトナーを用いて、飽和帯電量までの立上り速
度、帯電量の経時変化および画像濃度安定性の評価を行
い、その結果を表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】なお、表中の重合体組成の各記号は、それ
ぞれ以下の化合物を示す。 St :スチレン n−BA:アクリル酸n−ブチル MAA :メタクリル酸
【0035】
【発明の効果】本発明のトナー用バインダー樹脂は、高
分子量重合体と低分子量重合体とに、それぞれカルボン
酸成分を含有させることによって、トナーの定着性およ
び非オフセット性に優れるとともに、多数枚のコピーに
よっても画像濃度の変化が少ない画像濃度安定性に優れ
たトナーを提供できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田尻 象運 愛知県豊橋市牛川通四丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社豊橋事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子量重合体と低分子量重合体からな
    るスチレン−アクリル系樹脂において、少なくとも高分
    子重合体がカルボン酸成分を含有し、該樹脂の誘電正接
    (tanδ)が2×10-3〜6×10-3であることを特
    徴とするトナー用バインダー樹脂。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000004423A1 (fr) * 1998-07-14 2000-01-27 Sanyo Chemical Industries, Ltd. Liant pour toner et toner
JP2000029247A (ja) * 1998-07-15 2000-01-28 Sanyo Chem Ind Ltd トナーバインダー
US6653038B2 (en) 2001-03-15 2003-11-25 Canon Kabushiki Kaisha Toner, image forming method and process cartridge

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