JPH07190128A - 振動制御用ダンパー - Google Patents

振動制御用ダンパー

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JPH07190128A
JPH07190128A JP33736693A JP33736693A JPH07190128A JP H07190128 A JPH07190128 A JP H07190128A JP 33736693 A JP33736693 A JP 33736693A JP 33736693 A JP33736693 A JP 33736693A JP H07190128 A JPH07190128 A JP H07190128A
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JP
Japan
Prior art keywords
fluid
vibration control
control damper
type vibration
piston
Prior art date
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Pending
Application number
JP33736693A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenobu Suzuki
重信 鈴木
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型建造物にも適用可能で、且つ、耐久性の
良好な、電気粘性流体を用いたピストン型振動制御用ダ
ンパーを提供する。 【構成】 ピストン型振動制御用ダンパー10のシリン
ダ14とピストン12は相対的に移動可能にシール部1
6によってシールされている。電気粘性流体18はピス
トン12周囲のシリンダ14内に満たされており、弾性
体からなるシート(弾性体隔壁)20によって電気粘性
流体18領域を形成している。一方、実質的に粉体を含
有しない流体22が満たされている領域は、シリンダ1
4中のシリンダ端壁近傍に形成されており、互いの領域
は弾性体隔壁20によって隔絶され流体同志が混合しな
いようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気粘性流体を用いた
振動制御用ダンパー、詳しくは、大型建造物への使用に
適し、耐久性に優れたピストン型の振動制御用ダンパー
に関する。
【0002】
【従来の技術】建築、土木分野においては、建築物等の
固定構造物の地震動や風による振動を低減するために、
免震構造や振動制御構造の開発、実用化が進められてい
る。近年、電気粘性流体と呼ばれる、電気制御によりそ
の粘弾性特性を大きく、しかも、可逆的に変化しうる物
質を用いた振動制御用ダンパーが開発されており、自動
車や家電製品への適用が検討されている。これらは、電
気制御により、所望の粘度が得られ、振動制御性能を調
整しうるため、種々の分野への適用期待される。しかし
ながら、電気粘性流体を用いた振動制御用ダンパーは、
流体中に炭素質粉体を含有することから、高圧下で長期
間使用すると、内部の粉体により、シール部分が劣化す
る虞があるため、大型建造物等に適用することは困難で
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の目
的は、大型建造物にも適用可能で、且つ、耐久性の良好
な、電気粘性流体を用いたピストン型振動制御用ダンパ
ーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のピストン型振動
制御用ダンパーは、炭素質粉体を電気絶縁性を有する油
状媒体中に分散させた電気粘性流体を用いたピストン型
振動制御用ダンパーにおいて、シリンダーのシール部
と、電気粘性流体が存在する領域との間に、実質的に粉
体を含有しない流体領域を介在させたことを特徴とす
る。
【0005】
【作用】本発明のピストン型振動制御用ダンパーは、シ
リンダーのシール部と、電気粘性流体が存在する領域と
の間に、実質的に粉体を含有しない流体領域を介在させ
たため、高い圧力がかかっても、粉体がシール部に直接
接触することはなく、粉体に起因するシール部の劣化を
防止することができるため、耐久性に優れている。高圧
下での耐久性に優れるため、大型建造物等に好ましく用
いることができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を具体例を挙げて詳細に説明す
る。
【0007】図1は、本発明のピストン型振動制御用ダ
ンパーの一態様を示す概略断面図である。ピストン型振
動制御用ダンパー10のシリンダ14とピストン12は
相対的に移動可能にシール部16によってシールされて
いる。電気粘性流体18はピストン12周囲のシリンダ
14内に満たされており、弾性体からなるシート(弾性
体隔壁)20によって電気粘性流体18領域を形成して
いる。一方、実質的に粉体を含有しない流体22が満た
されている領域は、シリンダ14中のシリンダ端壁近傍
に形成されており、互いの領域は弾性体隔壁20によっ
て隔絶され、2種の流体が混合しないようになってい
る。
【0008】本発明のピストン型振動制御用ダンパーに
用いる電気粘性流体18は、炭素質粉体を電気絶縁性を
有する油状媒体中に分散させたものであり、好適な炭素
質粉体としては、炭素含有量80〜97重量%のものが
好ましく、特に好ましくは85〜95重量%である。ま
た、炭素質粉体のC/H比(炭素/水素原子比)は、
1.2〜5のものが好ましく、特に好ましくは2〜4で
ある。粉体の形状は任意であるが、真球状の形状をなす
ものが、耐久性の観点から好ましい。
【0009】本発明のピストン型振動制御用ダンパーに
用いる電気粘性流体用粉体のとして好適な前記C/H比
を有する具体的材料としては、コールタールピッチ、石
油系ピッチ、ポリ塩化ビニルを熱分解して得られるピッ
チ等を微粉砕したもの、それらのピッチ又はタール成分
を加熱処理して得られる各種メソフェーズからなる微粉
末、すなわち、加熱により形成される光学的異方性小球
体(球晶又はメソフェーズ小球体)を溶剤でピッチ成分
を溶解し、分別することによって得られる微粉末さらに
それを微粉砕したもの、ピッチ原料を加熱処理によりバ
ルクメソフェーズ(例えば、特開昭59−30887号
記載のもの)とし、それを微粉砕したもの、また、一部
晶質化したピッチを微粉砕したもの、さらに、フェノー
ル樹脂、フラン樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を
低温で炭化したものなどのいわゆる低温処理炭素微粉末
が例示され、さらに、無煙炭、瀝青炭等の石炭類及びそ
の熱処理物を微粉砕したもの、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン又はポリスチレン等の炭化水素系、ビニル系高分
子とポリ塩化ビニル又はポリ塩化ビニリデン等の塩素含
有高分子との混合物を加圧下で加熱することによって得
られる炭素球、セルロース球、不飽和ポリエステル球等
が挙げられる。
【0010】粉体粒子の粒径は、平均直径が約0.01
〜100μmであり、好ましくは0.1〜20μmさら
に好ましくは0.5〜5μmの範囲である。
【0011】分散媒である電気絶縁性を有する油状媒体
としては、80℃における体積抵抗率が1011Ω・m以
上のものが好ましく、特に1013Ω・m以上のものが好
ましい。具体的には、例えば、炭化水素油、エステル系
油、芳香族系油、シリコーン油等が挙げられる。これら
は単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。これのうち、ゴム状の弾性を有する材料や各種高分
子材料と直接接触させて用いても劣化を起こさないとい
う観点から、ジメチルポリシロキサンやメチルフェニル
ポリシロキサンの如きシリコーン油が好ましく用いられ
る。これらの油状媒体が前記イオン性の不純物を含有し
ている場合、80℃における体積抵抗率が1011Ω・m
以上の絶縁特性を得るのが困難となる。
【0012】電気絶縁性を有する油状媒体は、その粘度
が25℃において0.65〜500センチストークス、
好ましくは5〜200センチストークス、さらに好まし
くは10〜50センチストークスのものが用いられる。
好適な粘度の分散媒を用いることにより、分散質である
粉体を効率よく安定に分散させることができる。油状媒
体の粘度が500センチストークスを超えると電気粘性
流体の初期粘度が高くなり、電気粘性効果による粘度変
化が小さくなる。また、0.65センチストークス未満
であると、揮発しやすくなり、分散媒の安定性が悪化す
る。
【0013】前記炭素質粉体を電気絶縁性を有する前記
油状媒体中に分散させることにより、電気粘性流体を得
るものであるが、電気粘性流体中に、分散質である炭素
質粉体は1〜60重量%、好ましくは20〜50重量%
含有され、分散媒である油状媒体は99〜40重量%、
好ましくは80〜50重量%含有される。分散質の量が
1重量%未満であると電気粘性効果が小さく、60重量
%を超えると電圧を印加しないときの初期粘度が著しく
高くなる。
【0014】本発明においては、実質的に粉体を含有し
ない流体22とは、不純物としての許容値を超える粉体
を実質的に含まないことが必要があるが、通常のピスト
ン型振動制御用ダンパーに用いられる非圧縮性流体であ
れば何れも用いることができ、例えば、オイル、高分子
流体等を用いうる。具体的には、例えば、石油系オイ
ル、水−グリコール(難燃性流体)等が挙げられる。
【0015】電気粘性流体18領域と実質的に粉体を含
有しない流体(以下、非圧縮性流体と称する)22領域
とを隔絶する弾性体隔壁20に用いられる材料は、伸縮
性を有し、破断強度及び耐久性に優れていることが必要
であり、加えて、電気粘性流体18及び非圧縮性流体2
2に対して化学的に安定であることが必要である。具体
的には、例えば、ブチルゴム、シリコンゴム、ニトリル
ブタジエンゴム、オレフィン系樹脂等の高分子材料が挙
げられる。
【0016】シール部16は、通常のピストン型振動制
御用ダンパーに用いられるパッキンの如きものを用いれ
ばよい。
【0017】この構造によれば、減衰性能を損なうこと
なく、シール部の摩耗が少ない減衰装置を実現すること
ができる。
【0018】図2は、図1に示すピストン型振動制御用
ダンパーのピストン12に右側の方向に応力が加わった
状態を示す断面図である。応力が加わった状態において
も、弾性体隔壁20の伸縮によって、電気粘性流体18
と非圧縮性流体22の混合は起こらず、シール部16に
電気粘性流体18中の粉体による摩耗は起こらず、シー
ル部16の耐久性を損なうことはない。また、流体の圧
力はシリンダ14で負担できるため、高圧で使用するこ
とができ、大容量ダンパーの実現が可能である。弾性体
隔壁20は液体の動きに追従するのみで、高圧を負荷さ
れることはない。さらに、本構造では、常にピストンの
移動量に比例した流量が確保できるため、小ストローク
領域でも、本来の優れた減衰性能を発現することができ
る。
【0019】図3(a)乃至図3(d)は、本発明のピ
ストン型振動制御用ダンパーの変形例である。ピストン
12の形状や電極24の位置はこのように、構成要素が
本発明の条件を満たしている限りにおいて任意に選択す
ることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明のピストン型振動制御用ダンパー
は、前記の如く、大型建造物にも適用可能で、且つ、耐
久性にに優れるという効果を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピストン型振動制御用ダンパーの一態
様を示す概略断面図である。
【図2】図1のピストン型振動制御用ダンパーに応力が
加わった状態を示す概略断面図である。
【図3】(a)乃至(d)は、本発明のピストン型振動
制御用ダンパーの他の態様を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 ピストン型振動制御用ダンパー 12 ピストン 16 シール部 18 電気粘性流体 22 実質的に粉体を含有しない流体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素質粉体を電気絶縁性を有する油状媒
    体中に分散させた電気粘性流体を用いたピストン型振動
    制御用ダンパーにおいて、 シリンダーのシール部と、電気粘性流体が存在する領域
    との間に、実質的に粉体を含有しない流体領域を介在さ
    せたことを特徴とするピストン型振動制御用ダンパー。
JP33736693A 1993-12-28 1993-12-28 振動制御用ダンパー Pending JPH07190128A (ja)

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