JP2019196804A - 磁気粘性流体型ダンパ装置 - Google Patents

磁気粘性流体型ダンパ装置 Download PDF

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岳洋 藤元
健太郎 小森
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Abstract

【課題】微小振幅振動が入力された場合であっても、減衰力を正確に制御すること。【解決手段】磁気粘性流体18が封入されたシリンダチューブ12内を変位するピストン14と、ピストン14と一体的に変位するピストンロッド16と、シリンダチューブ12の外部とピストンロッド16とをシールする第1オイルシール部材26と、磁気粘性流体18をシールする第2オイルシール部材30とを備え、第2オイルシール部材30は、外径側の環状鍔部40と、ピストンロッド16の外周面を囲繞する内径側のシール部42とを有し、シール部42とピストンロッドと16は、ピストンロッド16の変位に対してシール部42が一体的に追従変位する「非摺動区間」と、ピストンロッド16の変位に対してシール部42が摺動変位する「摺動区間」とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、内部に磁気粘性流体が封入された磁気粘性流体型ダンパ装置に関する。
例えば、特許文献1では、磁気粘性流体(Magneto-Rheological Fluid ; MRF)を充填したシリンダ内にピストンを変位させることにより、ピストンで仕切られた油圧室間に磁気粘性流体を流通させることが可能な磁気粘性流体型ダンパ装置が開示されている。
この磁気粘性流体型ダンパ装置では、磁気粘性流体が流通する流路上の磁界によって磁気粘性流体の流路抵抗を増大させることで、ピストンロッドとシリンダとの伸縮動作を抑制している。
特許第5483559号公報
ところで、従来の磁気粘性流体型ダンパ装置では、磁気粘性流体の流路抵抗を制御することが可能であるが、例えば、微小振幅摺動時では、オイルシールの摺動抵抗が大きくなってスティックスリップが発生するおそれがある。
これにより、従来の磁気粘性流体型ダンパ装置では、微小荷重の振幅が入力された場合、摺動摩擦の影響によってその減衰力を正確に制御することが困難である。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、微小荷重の振幅が入力された場合であっても、減衰力を正確に制御することが可能な磁気粘性流体型ダンパ装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、シリンダ室内に磁気粘性流体が封入されたシリンダと、前記シリンダの前記シリンダ室内に変位可能に収装され、前記シリンダ室を第1シリンダ室と第2シリンダ室とに区画するピストンと、前記第1シリンダ室と前記第2シリンダ室とを連通させる連通路と、前記ピストンに連結され、前記ピストンと一体的に変位するピストンロッドと、前記シリンダの外部と前記ピストンロッドとをシールする第1オイルシール部材と、前記シリンダ室内に封入された前記磁気粘性流体をシールする第2オイルシール部材と、を備え、前記第2オイルシール部材は、円盤状を呈し、外径側の鍔部と、前記ピストンロッドの外周面を囲繞する内径側のシール部とを有し、前記鍔部は、伸縮性を有すると共に、外周縁部が前記シリンダの内周壁に固定され、前記シール部と前記ピストンロッドとは、前記ピストンロッドの変位に対して前記シール部が一体的に追従変位する非摺動区間と、前記ピストンロッドの変位に対して前記シール部が摺動変位する摺動区間とを有することを特徴とする。
本発明では、微小荷重の振幅が入力された場合であっても、減衰力を正確に制御することが可能な磁気粘性流体型ダンパ装置を得ることができる。
本発明の実施形態に係る磁気粘性流体型ダンパ装置の一部省略構成断面図である。 図1に示すシリンダチューブの上部側に配置された構成要素の分解斜視図である。 (a)〜(c)は、上下微小振幅ストローク時の動作説明に供される断面図である。 (a)は、上方向ストローク時において、ストローク初期から摺動開始時まで、(b)は、上方向ストローク時において、ストローク初期から摺動開始時までの動作説明に供される断面図、(c)は、下方向ストローク時において、ストローク初期から摺動開始時まで、(d)は、下方向ストローク時において、ストローク初期から摺動開始時までの動作説明に供される断面図である。 本実施形態において、ピストンロッドの外周面と第2オイルシール部材のシール部材との接触関係を示す説明図である。 本実施形態と比較例とにおいて、摺動抵抗と時間との関係を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る磁気粘性流体型ダンパ装置の一部省略構成断面図、図2は、図1に示すシリンダチューブの上部側に配置された構成要素の分解斜視図である。
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る磁気粘性流体型ダンパ装置10(以下、単に、ダンパ装置10という)は、シリンダチューブ(シリンダ)12と、ピストン14と、ピストンロッド16とを備えて構成されている。
シリンダチューブ12は、有底円筒状を呈し、磁性粒子をオイル等に分散させた磁気粘性流体(以下、単に、「MRF」という)18が封入されている。
ピストン14は、シリンダチューブ12の軸方向に沿って変位可能に収装され、シリンダチューブ12内を上側の第1流体室(第1シリンダ室)20aと下側の第2流体室(第2シリンダ室)20bとに区分している。ピストンロッド16は、ピストン14に連結されてピストン14と一体的に変位すると共に、上側の一部がシリンダチューブ12の一端を貫通して外部に露出するように設けられている。
MRF18は、例えば、鉱物油等のオイルを分散媒としてこれに分散質として真球状で平均粒子が数μm程度の強磁性を有する微粒子を分散させたもので構成されている。
シリンダチューブ12には、上側の第1流体室20aと下側の第2流体室20bとを連通させる連通路22が形成されている。また、この連通路22には、該連通路22を連通するMRF18に磁場を印加する電磁コイル24が配置され、図示しない給電線を介して電流が流れるように構成されている。なお、給電線は、図示しない制御電源に接続されている。本実施形態では、連通路22をシリンダチューブ12に設けているが、これに限定されるものではない。例えば、連通路22をピストン14に設けるようにしてもよい。
制御電源から図示しない給電線を介して電磁コイル24に電流が流れると、第1流体室20aと第2流体室20bとの間で連通路22を流通するMRF18に磁場が印加され、MRF18に含まれる磁性粒子が鎖状クラスタを形成し、連通路22内を流通するMRF18の見かけ上の粘度を増大させる。このようにMRF18に印加する磁場の大きさを制御することにより、ダンパ装置10で発生する減衰力を可変に制御することができる。
ピストンロッド16の一部が外部に露出するシリンダチューブ12の一端部には、第1オイルシール部材26と、ブッシュ28と、第2オイルシール部材30とがそれぞれ配置されている。
図2に示されるように、第1オイルシール部材26は、平面視して略円盤状を呈し、中央にピストンロッド16が貫通する円形の貫通孔32が形成されている。この第1オイルシール部材26は、環状溝33を介して、シリンダチューブ12の上部側に固着(固定)されている。ピストンロッド16は、第1オイルシール部材26の貫通孔32に対して摺動可能に設けられている。
ピストンロッド16の軸方向に沿った第1オイルシール部材26の下方側には、ブッシュ28が配置されている。ブッシュ28の中央には、ピストンロッド16が貫通する環状孔部38が形成されている。このブッシュ28は、ピストンロッド16が貫通する環状孔部38を介して、ピストンロッド16を摺動可能に支持するものである。
図1に示されるように、ピストンロッド16の軸方向に沿ったブッシュ28の下方側には、第1オイルシール部材26よりも大径な第2オイルシール部材30が配置されている。第1オイルシール部材26と第2オイルシール部材30とは、ピストンロッド16の軸方向に沿って同軸状に所定距離だけ離間して配置されている。
図2に示されるように、第2オイルシール部材30は、円盤状を呈し、伸縮性を有する素材で形成されている。この第2オイルシール部材30は、外径側に設けられた環状鍔部(鍔部)40と、径方向で環状鍔部40に連続し内径側に設けられたシール部42とを有する。シール部42は、ピストンロッド16の外周面を囲繞するように設けられ、環状鍔部40と比較して軸方向の厚さが厚く形成されている。このシール部42は、ピストンロッド16の軸方向に沿った上部に位置する上側リップ42aと、下部に位置する下側リップ42bとを有する(図1参照)。
第2オイルシール部材30の外周縁部は、後記する液室44を構成するシリンダチューブ12に形成された環状溝34内に接着されることで、内周壁36に固定されている(図1参照)。
図1に示されるように、ピストンロッド16が貫通するシリンダチューブ12の上部側には、断面略矩形状の液室44が設けられている。この液室44は、ピストンロッド16の軸方向に沿った第1オイルシール部材26と第2オイルシール部材30との間に位置し、第1オイルシール部材26と第2オイルシール部材30とによって形成されている。この液室44には作動油46が充填され、液室44内は、作動油46によって液密に密封されている。
液室44は、ブッシュ28の上側に位置する上側液室と、ブッシュ28の下側に位置する下側液室とから構成されている。上側液室と下側液室とは、ブッシュ28の環状孔部38とピストンロッド16の外周面との間に形成されたクリアランス48を介して連通状態にある。第2オイルシール部材30の下側には、MRF18が充填された第1流体室20aが設けられている。
第2オイルシール部材30が半径方向に沿って延在する長さは、ピストンロッド16の外周面からシリンダチューブ12の内周壁36までの水平方向に沿った離間距離よりも長くなっている。
また、第2オイルシール部材30におけるひずみ(変形量、伸長量)の最大値は、「摺動区間」よりも「非摺動区間」の方が大きくなっている。
本実施形態に係るダンパ装置10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
図3(a)〜図3(c)は、上下微小振幅ストローク時の動作説明に供される断面図である。
先ず、ダンパ装置10に対して上下方向(ピストンロッド16の軸方向)に沿った微小荷重の振幅F0が入力されたときの、上下微小振幅ストロークについて説明する。
図3(a)に示されるように、この上下微小振幅ストローク時では、微小荷重の振幅F0が入力されることで、ピストンロッド16が上下方向(軸方向)に沿って変位する。これにより、第2オイルシール部材30のシール部42は、ピストンロッド16の上下方向の変位に追従してピストンロッド16と一体的に変位する。これにより、ピストンロッド16の外周面と、第2オイルシール部材30のシール部42との摺動抵抗は、零になっている。
この場合、第2オイルシール部材30のシール部42は、ピストンロッド16の外周面を摺動することがなく、ピストンロッド16の外周面を囲繞して保持したまま、ピストンロッド16と一体的に変位する(図3(b)、図3(c)参照)。同時に、第2オイルシール部材30の環状鍔部40は、伸縮性を有する素材で形成されているため、シール部42の変位に伴って伸長する。
上下微小振幅ストローク時では、ピストンロッド16が上方向及び下方向に同一のストローク量で変位し、作動油46が充填された液室44の圧力と、MRF18が充填された第1及び第2流体室20a、20bの圧力とは、同一に保持されている。また、液室44に充填された作動油46と、第1及び第2流体室20a、20bに充填されたMRF18との間で体積変化は無い。さらに、ピストンロッド16の上下方向への変位に伴って第2オイルシール部材30のシール部42が追従変位することで、液室44内に充填された作動油46が半径外方向に流動し、環状鍔部40が下側に向かって撓曲した状態となる。
なお、上下微小振幅ストローク時において、第2オイルシール部材30よりも上方に配置された第1オイルシール部材26は、撓曲することがなく、ピストンロッド16が貫通孔32に沿って摺動する。
このように、上下微小振幅ストローク時において、第2オイルシール部材30は、ピストンロッド16の外周面に対して摺動することがなく、第2オイルシール部材30とピストンロッド16との接触関係において「非摺動区間」となっている(図3(a)参照)。
次に、ダンパ装置10に対して、比較的大きな上方向荷重F1が入力されたときの、上方向ストロークについて説明する。なお、本実施形態では、上方向ストローク時を、ストローク初期から摺動開始時までと、摺動開始時からストローク停止時までの2つの状態に分けて説明する。
図4(a)は、上方向ストローク時において、ストローク初期から摺動開始時まで、図4(b)は、上方向ストローク時において、ストローク初期から摺動開始時までの動作説明に供される断面図、図4(c)は、下方向ストローク時において、ストローク初期から摺動開始時まで、図4(d)は、下方向ストローク時において、ストローク初期から摺動開始時までの動作説明に供される断面図である。
図4(a)に示されるように、この上方向ストローク時では、ピストンロッド16が上方向に向かって変位を開始すると、第2オイルシール部材30が、ピストンロッド16の変位に追従してピストンロッド16と一体的に変位する。第2オイルシール部材30のシール部42によってピストンロッド16の外周面が保持された状態を維持しながらさらピストンロッド16が上方に変位する。
続いて、ピストンロッド16の上方の変位が破線L1の区間を超えると、第2オイルシール部材30の環状鍔部40は、伸長の限界に到達する。これにより、第2オイルシール部材30の環状鍔部40は、前記とは反対に収縮する。この結果、第2オイルシール部材30のシール部42は、ピストンロッド16の外周面に沿って下方に向かって摺動を開始する。換言すると、第2オイルシール部材30は、伸縮性を有する環状鍔部40が伸びの限界を超えたときに収縮して下方向への摺動を開始する。
第2オイルシール部材30のシール部42がピストンロッド16の下方に向かって摺動を開始した摺動中は、第2オイルシール部材30のシール部42が、ピストンロッド16に対し静止摩擦から動摩擦に切り替わる。これにより、ピストンロッド16の外周面と第2オイルシール部材30のシール部42との間の摩擦抵抗が減少し、伸長していた環状鍔部40が収縮して破線L2まで戻る(図4(b)参照)。さらに、ストローク停止直前は、環状鍔部40が収縮してストローク停止状態となる。
このように、上方向ストローク時では、第2オイルシール部材30のシール部42が、一旦、ピストンロッド16と一体的に追従変位した後、伸長限界である破線L1の区間を超えるとシール部42が変位方向とは逆方向である下方向に向かって摺動し、図4(b)の状態でその摺動を停止する。第2オイルシール部材30のシール部42が摺動を開始したときからその摺動を停止するまでの間が「摺動区間」となる。
なお、図4(c)及び図4(d)に示されるように、比較的大きな下方向荷重F2が入力された場合、変位方向が異なるのみであって、下方向ストローク時も上方向ストローク時と同様となる。
本実施形態では、ピストンロッド16と第2オイルシール部材30のシール部42との間の接触関係において、ピストンロッド16の変位に対してシール部42が一体的に追従変位する「非摺動区間」と、ピストンロッド16の変位に対してシール部42が摺動変位する「摺動区間」とを有している(図5参照)。
上下微小振幅ストローク時では、微小荷重の振幅F0が入力され、第2オイルシール部材30のシール部42は、ピストンロッド16の上下方向の変位に追従してピストンロッド16と一体的に上下方向に変位する。これにより、上下微小振幅ストローク時では、ピストンロッド16の外周面と第2オイルシール部材30のシール部42との間の摺動抵抗を小さくすることができる。この結果、本実施形態では、上下方向の微小荷重の振幅F0が入力された場合であっても、微小荷重の振幅入力時の減衰力を容易に且つ正確に制御することができる。
例えば、比較例として、シリンダチューブ12の内周壁36に、環状溝34を介して、可撓性を有する一対のオイルシール(図示せず)を配置した場合を想定する。なお、比較例では、一対のオイルシールと内周壁36との間で形成された空間部(液室44に対応する)内には、作動油46が充填されていないものとする。比較例では、図6の破線で示されるように、ピストンロッド16の上下微小振幅ストローク時において、一対のオイルシールによる摺動抵抗が同時に発生する。比較例における摺動抵抗は、一対のオイルシールの摺動抵抗がそれぞれ加算された抵抗値となる。
これに対して、本実施形態では、上下微小振幅ストロークの開始時において、第2オイルシール部材30のシール部42が、ピストンロッド16の上下方向の変位に追従してピストンロッド16と一体的に上下方向に変位する「非摺動区間」となっている。このため、本実施形態では、図6の実線で示されるように、上下微小振幅ストロークの開始時において、第1オイルシール部材26の摺動抵抗のみが発生し、第2オイルシール部材30の摺動抵抗は発生しない。この結果、本実施形態では、上下微小振幅ストロークの開始時から第2オイルシール部材30の可撓性の限界時まで、比較例と比較して摺動抵抗を低減させることができる。
また、本実施形態では、第1オイルシール部材26と第2オイルシール部材30との間に、第1オイルシール部材26と第2オイルシール部材30とによって区画された液室44を設け、この液室44を作動油46によって液密に密閉している。
本実施形態では、第1オイルシール部材26と第2オイルシール部材30との間に作動油46で液密に密封された液室44を設けることにより、上下微小振幅ストローク時に第2オイルシール部材30のシール部42がピストンロッド16の外周面側に向かって押圧され、シール部42が摺動変位することを防止して「非摺動区間」とすることができる。
例えば、従来では、ダンパストローク時にピストン14の攪拌によって第1流体室20a又は第2流体室20bで圧力変動が発生する。この場合、可撓性を有する従来の単一のオイルシール(図示せず)では、第1流体室20a又は第2流体室20b内の圧力上昇によって図示しないオイルシールが揺動(膨らむ・萎む)する。従来では、このオイルシールの揺動によって、上下微小振幅ストローク時に減衰力を効果的に発揮することができない、という不具合がある。
これに対して、本実施形態では、液室44を作動油46で液密にすることで、MRF18が充填された第1流体室20a及び第2流体室20bと、作動油46が充填された液室44との圧力差を無くして略同一圧力とすることができる。これにより、本実施形態では、従来のようなオイルシールの揺動(膨らむ・萎む)の発生を回避して上下微小振幅ストローク時に減衰力を効果的に発生させることができる。なお、本実施形態では、第2オイルシール部材30の最大外径寸法と、液室44内に充填される作動油46の充填量とを適宜設定することで、上下方向の微小荷重の振幅F0の幅を可変とすることができる。
さらに、本実施形態では、第2オイルシール部材30が半径方向に沿って延在する長さが、ピストンロッド16の外周面からシリンダチューブ12の内周壁36までの水平方向に沿った離間距離Hよりも長くなっている。換言すると、本実施形態では、第2オイルシール部材30が半径方向に沿って撓み状に延在する長さが、ピストンロッド16の外周面からシリンダチューブ12の内周壁36までの水平方向に沿った直線状の離間距離Hよりも撓み分だけ長くなっている。
これにより、本実施形態では、第2オイルシール部材30の撓み代を大きくすることが可能となり、ピストンロッド16と第2オイルシール部材30との間の「非接触区間」の領域を大きく設定することができる。
さらにまた、本実施形態では、第2オイルシール部材30におけるひずみ(変形量、伸長量)の最大値は、「摺動区間」よりも「非摺動区間」の方が大きくなっている。これにより、本実施形態では、「非摺動区間」において第2オイルシール部材30の環状鍔部40が伸長すると共に、「摺動区間」において第2オイルシール部材30の環状鍔部40を収縮させることができる。
この結果、本実施形態では、例えば、ピストンロッド16が一旦変位した後、再度ピストンロッド16が変位する場合であっても、第2オイルシール部材30をピストンロッド16に追従変位させることができ、ピストンロッド16とシール部42との摺動抵抗を低減させることができる。
10 磁気粘性流体型ダンパ装置
12 シリンダチューブ(シリンダ)
14 ピストン
16 ピストンロッド
18 磁気粘性流体(MRF)
20a 第1流体室(第1シリンダ室)
20b 第2流体室(第2シリンダ室)
22 連通路
26 第1オイルシール部材
30 第2オイルシール部材
36 内周壁
40 環状鍔部(鍔部)
42 シール部
44 液室
46 作動油
F0 微小荷重の振幅
F1 上方向荷重
F2 下方向荷重

Claims (5)

  1. シリンダ室内に磁気粘性流体が封入されたシリンダと、
    前記シリンダの前記シリンダ室内に変位可能に収装され、前記シリンダ室を第1シリンダ室と第2シリンダ室とに区画するピストンと、
    前記第1シリンダ室と前記第2シリンダ室とを連通させる連通路と、
    前記ピストンに連結され、前記ピストンと一体的に変位するピストンロッドと、
    前記シリンダの外部と前記ピストンロッドとをシールする第1オイルシール部材と、
    前記シリンダ室内に封入された前記磁気粘性流体をシールする第2オイルシール部材と、
    を備え、
    前記第2オイルシール部材は、円盤状を呈し、外径側の鍔部と、前記ピストンロッドの外周面を囲繞する内径側のシール部とを有し、
    前記鍔部は、伸縮性を有すると共に、外周縁部が前記シリンダの内周壁に固定され、
    前記シール部と前記ピストンロッドとは、前記ピストンロッドの変位に対して前記シール部が一体的に追従変位する非摺動区間と、前記ピストンロッドの変位に対して前記シール部が摺動変位する摺動区間とを有することを特徴とする磁気粘性流体型ダンパ装置。
  2. 請求項1記載の磁気粘性流体型ダンパ装置において、
    前記第1オイルシール部材と前記第2オイルシール部材との間には、前記第1オイルシール部材と前記第2オイルシール部材とによって区画された液室が設けられていることを特徴とする磁気粘性流体型ダンパ装置。
  3. 請求項2記載の磁気粘性流体型ダンパ装置において、
    前記液室は、作動油によって液密に密閉されていることを特徴とする磁気粘性流体型ダンパ装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の磁気粘性流体型ダンパ装置において、
    前記第2オイルシール部材が半径方向に沿って延在する長さは、前記ピストンロッドの外周面から前記シリンダの内周壁までの水平方向に沿った離間距離よりも長いことを特徴とする磁気粘性流体型ダンパ装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の磁気粘性流体型ダンパ装置おいて、
    前記第2オイルシール部材におけるひずみの最大値は、前記摺動区間よりも前記非摺動区間の方が大きいことを特徴とする磁気粘性流体型ダンパ装置。
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