JPH07189843A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給装置

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JPH07189843A
JPH07189843A JP33440793A JP33440793A JPH07189843A JP H07189843 A JPH07189843 A JP H07189843A JP 33440793 A JP33440793 A JP 33440793A JP 33440793 A JP33440793 A JP 33440793A JP H07189843 A JPH07189843 A JP H07189843A
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Akira Uchikawa
晶 内川
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】燃料ポンプの駆動電圧の制御機能が故障して
も、空燃比が大幅に変動しないようにして、故障時の運
転性や排気性状を改善する。 【構成】電圧モニタによって燃料ポンプの駆動電圧が制
御通りに切り換えられているか否かを判別する(S3,
S7)。そして、駆動電圧の切り換え制御機能が故障
し、所期の吐出量が得られなくなっているときには、燃
料圧力の低下に対処すべく、噴射パルス幅の演算に用い
る吸入空気流量Qを増量補正する(S5)。一方、電圧
制御機能の故障によって、過剰な吐出量となっていると
きには、蒸発燃料ガスの増大などによる燃料の過剰供給
に対処すべく、噴射パルス幅の演算に用いる吸入空気流
量Qを減量補正する(S10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の燃料供給装置
に関し、詳しくは、燃料ポンプの駆動電圧を切り換える
機能が故障したときのフェイルセーフ技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、内燃機関の電子制御燃料噴射
装置においては、燃料ポンプから圧送される燃料の圧力
をプレッシャレギュレータによって所定圧力に調整し、
燃料噴射弁の開弁時間によって機関への燃料供給量を制
御する構成が知られている(実開昭61−198569
号公報等参照)。
【0003】前記プレッシャレギュレータは、機関吸入
負圧と燃料圧力との差圧を一定にすべく、燃料タンクに
戻すリターン燃料量をダイヤフラム式の弁によって調整
するものである。また、上記のような燃料供給装置にお
いては、機関要求燃料量の大小に関わらずに一定の駆動
電圧を燃料ポンプに印加させる構成であると、前記印加
電圧は要求燃料量の最も多い状態に適合させる必要があ
るから、要求燃料量が少ないときには、不必要に多量な
吐出量によって騒音を増大させるのみならず、プレッシ
ャレギュレータから燃料タンクに戻される燃料量が多く
なってしまう。
【0004】プレッシャレギュレータから燃料タンクに
戻される燃料は、機関によって加熱されて温度が高くな
っているから、燃料タンク内の温度を上昇させることに
なり、これによって燃料タンク内で多量の燃料蒸発ガス
が生じることになってしまう。そこで、機関の要求燃料
量に応じて燃料ポンプの吐出量を制御すべく、燃料ポン
プの駆動電圧を制御するシステムが種々提案されている
(特開昭63−65166号公報等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に機関の要求燃料量に応じて燃料ポンプの駆動電圧を制
御するシステムが故障し、例えば機関の要求燃料量が多
い条件になったにも関わらず、燃料ポンプの駆動電圧を
所望電圧に上げることができなくなると、燃料ポンプか
らの燃料吐出量の不足によって燃料圧力が所期値よりも
低くなり、同じ噴射時間に対して実際に噴射される燃料
量が少なくなってしまう。そして、かかる噴射量の不足
によって空燃比がリーン化し、失火が発生したり、最悪
の場合にはエンストを生じさせてしまう惧れもある。
【0006】また、機関の要求燃料量が少ない条件で、
必要以上の駆動電圧で燃料ポンプが制御されるような故
障が生じたときには、噴射供給される燃料量が不足する
ことはないが、前述のように、多くのリターン燃料が発
生し、これによって燃料タンク内での燃料蒸発ガスの発
生量を大幅に増大させてしまうという問題が生じる。燃
料タンク内で発生した燃料蒸発ガスは、キャニスタに一
旦吸着捕集させた後機関に供給させる構成を採る場合が
多く、上記のようにして多量の燃料蒸発ガスが発生する
と、前記キャニスタを介して機関に供給される燃料量が
多くなって、機関吸入混合気の空燃比をリッチ化し、排
気中の未燃焼成分濃度が増大することになってしまう。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、燃料ポンプの駆動電圧を制御する機能に故障が生
じても、運転性や排気性状が悪化することを回避できる
燃料供給装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
内燃機関の燃料供給装置は、燃料ポンプから圧送される
燃料を燃料供給手段によって機関に供給する構成であっ
て、図1に示すように構成される。図1において、運転
条件検出手段は機関の運転条件を検出し、駆動電圧制御
手段は、燃料ポンプの駆動電圧を前記機関運転条件に応
じて切り換え制御する。
【0009】故障診断手段は、駆動電圧制御手段による
駆動電圧の切り換え制御機能の故障を診断する。また、
燃料供給制御手段は、燃料供給手段による燃料供給動作
を前記機関運転条件に応じて制御する。更に、燃料供給
補正手段は、故障診断手段により故障の発生が診断され
たときに、前記燃料供給制御手段による燃料供給制御を
補正する。
【0010】
【作用】上記構成において、駆動電圧制御手段による駆
動電圧の切り換え制御機能が故障すると、必要な燃料吐
出量が確保できなくなったり、逆に、過剰な燃料吐出量
となる場合があり、これによって、正常時と同様に燃料
供給手段を動作させたのでは、機関の要求燃料量を供給
できなくなったり、過剰な燃料供給になる惧れもある。
【0011】そこで、前記駆動電圧制御手段による駆動
電圧の切り換え制御機能が故障しているか否かを診断さ
せ、かかる診断結果に基づいて燃料供給手段の制御特性
を補正するようにした。即ち、駆動電圧の切り換え機能
の故障態様に応じて、適正な混合気形成を行なわせるべ
く、正常時に適合する燃料供給制御を補正するものであ
る。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図2は、
本実施例のシステム概略図である。この図2において、
燃料噴射弁1a〜1d(燃料供給手段)は、図示しない
内燃機関本体(本実施例では4気筒)の各気筒別に設け
らた電磁式噴射弁であり、燃料タンク2から燃料ポンプ
3によって圧送されプレッシャレギュレータ4によって
所定圧力に調整された燃料を機関に噴射供給する。
【0013】前記プレッシャレギュレータ4は、機関の
吸入負圧(噴射弁の噴孔雰囲気圧力)と燃料圧力との差
圧が一定値以上になると、リターン通路5を開いて燃料
を燃料タンク2に戻すことによって、前記差圧を一定に
保つものである。ここで、前記差圧を一定に保つことに
よって、燃料噴射弁1の開弁時間に比例する量の燃料が
噴射供給されるようになっている。
【0014】前記燃料噴射弁1は、マイクロコンピュー
タを内蔵したコントロールユニット6から送られる噴射
パルス信号に応じて間欠的に開駆動される。燃料供給制
御手段としての前記コントロールユニット6は、各種セ
ンサからの検出信号に基づいて機関吸入空気量に対応し
て目標空燃比の混合気を形成させるべく前記噴射パルス
信号のパルス幅(燃料噴射量)を演算する。
【0015】前記各種センサとしては、機関の吸入空気
流量Qを検出するエアフローメータ7,機関回転数Ne
を検出する回転数センサ(クランク角センサ)8,機関
の冷却水温度Twを検出する水温センサ9などが設けら
れている。上記のエアフローメータ7,回転数センサ
8,水温センサ9などが本実施例における運転条件検出
手段に相当する。
【0016】また、本実施例では、前記燃料ポンプ3の
駆動電圧を機関運転条件に応じて切り換え制御する電圧
調整器10(駆動電圧制御手段)が備えられている。前記
電圧調整器10は、燃料ポンプ3の電動モータとアースと
の間に2つのFET11a,11bを並列に接続したもので
あり、燃料ポンプ3の電動モータを、ドロッピングレジ
スタ12を介してアースさせるか、或いは、前記2つのF
ET11a,11bを介してアースさせるかを、前記FET
11a,11bのON・OFFによって切り換えられるよう
になっている。
【0017】前記FET11a,11bのON・OFFは、
コントロールユニット6によって制御される。コントロ
ールユニット6は、機関要求燃料量が多い運転条件で
は、前記FET11a,11bをONさせることにより燃料
ポンプ3の駆動電圧を比較的高くして(バッテリ電圧V
B付近として)ポンプ吐出量を多くする。逆に、機関要
求燃料量が少ない運転条件では、前記FET11a,11b
をOFFさせてドロッピングレジスタ12を介してアース
させることによって、燃料ポンプ3の駆動電圧を比較的
低くしてポンプ吐出量を少なくする。
【0018】機関要求燃料量が少ない状態で、無駄に多
くの燃料を燃料ポンプ3から圧送すると、前記プレッシ
ャレギュレータ4から燃料タンク2に戻される燃料量が
多くなる。前記プレッシャレギュレータ4から燃料タン
ク2に戻される燃料は、機関によって暖められているか
ら、リーン燃料が多くなると燃料タンク2内の温度が上
昇し、燃料タンク2内での燃料蒸発ガスの発生量を多く
することになる。そこで、要求燃料量が少ない状態で
は、必要な燃料噴射量(燃料圧力)が確保できる程度に
吐出量を抑制し、前記リターン燃料量を極力減少させる
と共に、騒音の低減も図れるようにしてある。
【0019】前述のコントロールユニット6によるFE
T11a,11bのON・OFF制御は、本実施例におい
て、機関負荷と機関回転数Neとをパラメータとして予
め設定されたON領域(大流量領域),スタートスイッ
チON時,冷却水温度Twが所定温度以下のとき、始動
時水温Twが所定以上での始動後所定期間においてFE
T11a,11bをONし、前記ON条件以外ではFET11
a,11bをOFFさせる。
【0020】即ち、基本的には、機関要求燃料量が多い
ときにFET11a,11bをONさせて吐出量を増大させ
るものであるが、始動時水温Twが所定以上での始動後
所定期間にFET11a,11bをONさせるのは、リター
ン燃料量を多くしてベーパを多く含んだ燃料を速やかに
燃料配管中から追い出すことを目的としている。ところ
で、前記電圧調整器10による燃料ポンプ3駆動電圧の切
り換え制御に故障が生じ、例えば燃料ポンプ3の吐出量
を低く抑えたい運転条件であるにも関わらず、FET11
a,11bのショートなどによって高い駆動電圧に保持さ
れてしまうと、前述のように燃料タンク2内における燃
料蒸発ガスの発生量が増大してしまうという問題があ
る。逆に、機関要求燃料量が多いのに、燃料ポンプ3の
吐出量が所期値よりも少ないと、燃料圧力を保持できな
くなって、噴射量の低下を招くという問題がある。
【0021】そこで、本実施例では、コントロールユニ
ット6が、図3のフローチャートに示すようにして前記
電圧調整器10の故障に対するフェイルセーフ制御を実行
する。尚、本実施例において、故障診断手段,燃料供給
補正手段としての機能は、前記図3のフローチャートに
示すように、コントロールユニット6がソフトウェア的
に備えている。
【0022】図3のフローチャートにおいて、まず、ス
テップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、
既述した例に示すようなFET11a,11bのON条件で
あるか否かを判別する。そして、ON条件が成立してい
ると判別されたときには、ステップ2へ進み、FET11
a,11bにON信号を出力し、それ以外はステップ6へ
進んでFET11a,11bにOFF信号を出力する。
【0023】上記の制御によってFET11a,11bをO
N又はOFFに制御すると、それぞれにその状態におい
て、燃料ポンプ3のアースラインの電圧降下分に相当す
る分圧Vinと所定電圧Vsとを比較させる。尚、前記分
圧Vinの判定のために、コントロールユニット6に前記
分圧Vinが入力されるようにしてある。ステップ2でF
ET11a,11bをONさせてステップ3へ進んだ場合に
は、前記分圧Vinが所定電圧Vs以上であるか否かを判
別する。
【0024】前記所定電圧Vsは、FET11a,11bが
正常にON動作したときの分圧Vinと、正常にOFF動
作したときの分圧Vinとの中間値に設定してあり、FE
T11a,11bをONさせて燃料ポンプ3の駆動電圧を高
くしようとしているにも関わらず、前記分圧Vinが所定
電圧Vsよりも高い場合には、前記電圧調整器10の故障
によりON制御に対して実際にFET11a,11bがON
動作しておらず、ドロッピングレジスタ12を介してアー
スされているものと判定する。
【0025】一方、前記分圧Vinが所定電圧Vs未満で
あれば、正常にFET11a,11bを介してアースされて
いるものと判定する。また、ステップ6でFET11a,
11bをOFFさせてステップ7へ進んだ場合には、前記
分圧Vinが所定電圧Vs以下であるか否かを判別する。
FET11a,11bをOFFして燃料ポンプ3の駆動電圧
(吐出量)を低くしようとしているにも関わらず、前記
分圧Vinが所定電圧Vs以下である場合には、前記電圧
調整器10の故障によりOFF制御に対して実際にFET
11a,11bがOFF動作せずにONのままで、FET11
a,11bを介してアースされているものと判定する。
【0026】一方、前記分圧Vinが所定電圧Vsを越え
ている場合には、正常にドロッピングレジスタ12を介し
てアースされているものと判定する。ステップ3又はス
テップ7で正常判定されたときには、そのまま本ルーチ
ンを終了させる。ステップ3で電圧調整器10の故障が判
定されたときには、ステップ4へ進み、前記故障判定結
果(燃料ポンプ3の吐出量不足)を運転者にランプ等で
警告する。
【0027】次いで、ステップ5では、燃料噴射弁1に
送る噴射パルス信号のパルス幅の演算に用いる吸入空気
流量Qデータを増大補正し、該増大補正した吸入空気流
量Qに基づいて噴射パルス幅(燃料噴射量)を演算させ
るようにする。即ち、ステップ5に進んだ場合は、燃料
ポンプ3の駆動電圧を高くして大きな吐出量を確保した
い条件であるにも関わらず、電圧調整器10の故障により
所期の吐出量が確保できない状況である。従って、この
場合には、吐出量の不足によって所期の燃料圧力が得ら
れなくなり、同じ噴射パルス幅に対して得られる燃料噴
射量が正常時に比して少なくなる惧れがある。
【0028】そこで、実際よりも多くの吸入空気流量Q
が検出されたことに演算上で見做し、かかる増量補正さ
れた吸入空気流量Qに基づいて噴射パルス幅を演算させ
ることで、単位パルス幅当たりの噴射量が低下している
分を噴射パルス幅の増大修正で補えるようにしたもので
ある。従って、ステップ5では、吸入空気流量Qの増量
補正を行なったが、基本噴射パルス幅の増大修正を行な
っても良い。
【0029】上記のようにして、噴射パルス幅の増大修
正を図れば、電圧調整器10の故障により所期の吐出量が
確保できない状態であっても、空燃比が大幅にリーン化
し、これによって失火やエンストが発生することを回避
できるようになる。一方、ステップ7で電圧調整器10の
故障が判定されたときには、ステップ8へ進み、前記故
障判定結果(燃料ポンプ3の吐出量過剰)を運転者にラ
ンプ等で警告する。
【0030】次いで、ステップ9では、FET11a,11
bのON条件でない機関の始動直後であるか否かを判別
する。前記始動直後の運転条件は、一般的に燃料噴射量
を増量補正して空燃比として通常よりもリッチな空燃比
が要求される条件である。本実施例では、後述するよう
に、燃料ポンプ3の駆動電圧を低く制御すべき運転条件
であるにも関わらず、高い駆動電圧に制御されるような
故障が生じたときには、燃料噴射弁1による燃料噴射量
を減少補正するが、前記始動直後に前記減量補正を実行
すると、始動性を損なう惧れがあるので、故障判定され
ても始動直後であるときには噴射量補正を行なうことな
くそのまま本ルーチンを終了させる。
【0031】尚、本実施例では、スタートスイッチのO
N状態がFET11a,11bのON条件であるから、クラ
ンキング中はステップ6以降に進むことがないため、ス
テップ9では始動直後であるか否かを判別させている。
即ち、ステップ9における判別は、FET11a,11bの
OFF条件であるが、空燃比としては通常よりもリッチ
な空燃比が要求される運転条件であるときには、たとえ
燃料ポンプ3が過剰吐出量に制御されていることが診断
されても、ステップ10へ進まないようにするものであ
る。従って、前記ステップ9では、FET11a,11bの
ON条件の変更に応じて異なるパラメータの判別が要求
されることになる。
【0032】ステップ9で始動直後ではないと判別され
ると、ステップ10へ進み、燃料噴射弁1に送る噴射パル
ス信号のパルス幅の演算に用いる吸入空気流量Qデータ
を減少補正し、該減少補正した吸入空気流量Qに基づい
て噴射パルス幅(燃料噴射量)を演算させるようにす
る。FET11a,11bのOFF条件であるにも関わら
ず、燃料ポンプ3が高い駆動電圧で制御されて過剰な吐
出量となっている場合には、燃料噴射弁1の開弁時間に
よる噴射量制御の精度に影響はないものの、プレッシャ
レギュレータ4によって燃料タンク2に戻されるリター
ン燃料量が多くなる。前記リターン燃料は、機関によっ
て加熱されてから燃料タンク2に戻されることになるた
め、リターン燃料量の増大は燃料タンク2内の温度上昇
を招き、かかる温度上昇に伴って燃料タンク2内で燃料
蒸発ガスが増大する。
【0033】前記燃料タンク2内で発生した燃料蒸発ガ
スをキャニスタに一旦吸着捕集した後、前記キャニスタ
からパージさせた燃料を機関に供給する燃料蒸発ガス処
理装置を備えた機関では、タンク内で燃料蒸発ガスの多
量に発生すると、キャニスタパージによって機関に供給
される燃料量が多くなり、機関吸入混合気の空燃比をリ
ッチ化させることになる。
【0034】そこで、本実施例では、機関要求燃料量が
少ないにも関わらず燃料ポンプ3が高い駆動電圧で制御
されて過剰な吐出量となっている場合には、噴射パルス
幅の演算に用いる吸入空気流量Qを減少させ、前記燃料
蒸発ガスの供給による空燃比リッチ化を燃料噴射弁1か
らの噴射供給する燃料の減量によって抑制できるように
した。
【0035】尚、キャニスタを用いた燃料蒸発ガス処理
装置を備えない場合であっても、プレッシャレギュレー
タ4の調圧動作が過剰な吐出量に対応し切れずに、燃料
圧力が所期値よりも高くなってしまうような場合におい
ては、前記燃料噴射量の減量補正が空燃比リッチ化を回
避することになる。上記のようにして、燃料ポンプ3が
過剰な吐出量に制御されるような故障が生じても、空燃
比がリッチ化することを抑止でき、以て、排気中の未燃
焼成分濃度が増大することを回避できる。
【0036】ところで、上記実施例では、燃料ポンプ3
の駆動電圧を大小の2段階に切り換え制御するシステム
について述べたが、3段階以上に切り換え制御されるも
の、或いは、燃料ポンプ3の通電回路に直列に接続させ
たトランジスタのON・OFFをデューティ制御するこ
とで、燃料ポンプ3の駆動電圧を制御する構成であって
も良い。
【0037】また、上記実施例では、いずれの方向の故
障に対しても噴射パルス幅の補正で対処するようにした
が、特に要求燃料量が多い状態で必要な吐出量が得られ
なくなるような故障発生時にはエンストを招く惧れがあ
るので、要求燃料量が確保でできなくなる惧れがあると
きの噴射パルス幅の増量補正のみをフェイルセーフとし
て実行させるようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、燃
料ポンプの駆動電圧を機関運転条件に応じて切り換える
制御機能が故障し、所期の駆動電圧(吐出量)に制御で
きなくなっても、かかる故障が空燃比に与える影響を極
力少なくすることができ、以て、前記故障発生時の運転
性及び排気性状の悪化を抑制できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図。
【図2】実施例のシステム概略図。
【図3】実施例における駆動電圧制御及びフェイルセー
フを示すフローチャート。
【符号の説明】
1a〜1d 燃料噴射弁 2 燃料タンク 3 燃料ポンプ 4 プレッシャレギュレータ 5 リターン通路 6 コントロールユニット 7 エアフローメータ 8 回転数センサ 9 水温センサ 10 電圧調整器 11a,11b FET 12 ドロッピングレジスタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料ポンプから圧送される燃料を燃料供給
    手段によって機関に供給する構成の内燃機関の燃料供給
    装置であって、 機関の運転条件を検出する運転条件検出手段と、 前記燃料ポンプの駆動電圧を前記機関運転条件に応じて
    切り換え制御する駆動電圧制御手段と、 該駆動電圧制御手段による駆動電圧の切り換え制御機能
    の故障を診断する故障診断手段と、 前記燃料供給手段による燃料供給動作を前記機関運転条
    件に応じて制御する燃料供給制御手段と、 前記故障診断手段により故障の発生が診断されたとき
    に、前記燃料供給制御手段による燃料供給制御を補正す
    る燃料供給補正手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の燃料供
    給装置。
JP33440793A 1993-12-28 1993-12-28 内燃機関の燃料供給装置 Pending JPH07189843A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6042349A (en) * 1997-10-14 2000-03-28 Denso Corporation Fuel supply device
JP2012215160A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2020133546A (ja) * 2019-02-22 2020-08-31 トヨタ自動車株式会社 車両の診断装置

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