JPH0718928U - フロント用モールディング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロントガラスに対する左右両側部と上縁部
とを、一つの長尺のモールディングを主体として構成す
ることで、コーナー部分の装着作業性を良好とすると共
に、全体を優れた強固なモールディングを得ようとする
ものである。 【構成】 モールディング１は、フロントガラス１３の
上縁部から左右両側部にわたって一体に連続するととも
に、頭部２と脚部３とを一体に備える。モールディング
１は、その全長の一部に受持部材４が組付けられること
で、フロントガラス１３の上縁部ではモールディング１
の頭部２がガラス前面に接し、フロントガラス１３の左
右両側部ではモールディング１の頭部２がガラス前面に
離反して雨水受部７を形成している。受持部材４は、係
止手段によってモールディング１の長手方向への移動が
規制されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自動車等の車輌におけるフロントに使用する車体パネルとフロン トのガラス板との間に介在するモールディングであって、主体となる頭部を有す る挿着脚部と、嵌着受持片とを使用して左右側部と上部との両方の表面を連続し て継目なく装着するためのフロント用モールディングに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般にこの種の車輌のフロントガラス板に使用するモールディングは、車輌パ ネルとガラス板とを接着剤を介して連接するものでは、車体パネルの開口縁とガ ラスとの境界とに生ずる隙間を閉塞する目的と、外観を体裁よくするためにモー ルディングを被嵌するものである。そして、近年このモールディングは、フロン トのガラス板の左右側部には、ガラス板を嵌合する凹溝と、その凹溝の上部に隣 接して雨水が運行中に飛散して運転席に浸入するのを防止するための雨水受溝を 設けたものが使用されている。然し、この上下二段の溝付モールディングは、同 じフロントのガラス板の上部には使用できないために、別個の断面形状よりなる モールディングとＬ型のコーナー継手を用いる構成となっている。従って、これ 等のフロントのガラス板のモールディングは、左右の側部と上部のモールディン グ及びコーナ継手との三種類の部品によって装着する構造となっているため作業 性が悪いと共に、高価となる欠点と、コーナー継手部分が大変に体裁が悪く、且 つ容易に破損する原因になっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

フロントのガラス板に用いるモールディングは、ガラス板を左右の側部と上部 とが別個の断面形状の二種類を以てガラスを張着したのを、一種類の主体となる モールディングを以てガラス板を挟持させて、コーナー部分の作業性を良好とす ると共に、露出する表面全体を美しく仕上げるようにし、且つコーナー継手を不 要とすることによって、体裁を優れた強固なモールディングを得ようとするもの である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案のモールディングは、上述の問題点を全て解決するために主体となる 頭部を有する挿着脚部と補助的な役目を果たす嵌着受持片とを以て構成する。該 挿着脚部のガラス板側の側面に該頭部の下方に雨水受溝を設けて上部支持片と下 部支持片を形成し、且つ該雨水受溝の内底部に所定間隔を設けて数個の挿入孔を 穿設させ、フロントのガラス板の上部部分では、上部支持片と該挿着脚部の下方 とを切断し、断面コ形状の該嵌着受持片に設けた挿入突片を該挿入孔に嵌着支持 させることによって、上記目的の達成を計っている。

【０００５】

【実施例】

次に、この考案の実施例を図面について証明すると、自動車等の各種車輌にお ける車体パネル１６と、フロントのガラス板１３との間に嵌装するモールディン グ１は、主体となる上部の頭部２を設けた挿着脚部３と、該挿着脚部３に嵌合す る補助的役目を果たす嵌着受持片４とを硬質合成樹脂を以て長手方向に構成され る。この該挿着脚部３には、長手方向のガラス板に該頭部２の下方に雨水受溝７ を設けて上部支持片５を突設してある。この上部支持片５の下部には、ガラス板 １３の左右側面が嵌め込まれる挿入溝８を該挿入溝８の下方には下部支持片６が 突設して設けられている。フロントのガラス板１３の上方に使用される上部１２ のモールディング部分の該雨水受溝７の内底部には、所定間隔を設けて各種形状 の挿入孔９，９…を穿設してある。また、フロントのガラス板１３の上方の上部 １２では、第３図に示す如く上部支持片５の基部の切取線２０で切除すると共に 、挿着脚部３の下方を第３図に示す切取線１８より切除するようになっている。 次に、前記挿入９，９…に係止する嵌着受持片４は、断面略コ字形を以て長手 方向に成形され、その嵌着受持片４には、下方の下辺支持突片１０の先端に膨出 部１７を形成する。また、嵌着受持片４の上方の上辺部１４には、該挿入孔９， ９に嵌着する挿入突片１５，１５を所定間隔を設けて形成せしめてある。 次に、モールディング１は、ガラス板１３の左右側面１１，１１では、第５図 に示す如く、上部支持片５と下部支持片６との間にガラス板１３の両端縁を挿嵌 し、ガラス板１３の上部に雨水受溝７を残置したものである。また、このモール ディング１のコーナー部分より上方に位置する上部１２においては、第６図に示 す様に挿着脚部３の下方の切取線１８と、上部支持片５の基部の切取線２０によ って上部支持片５を取り除くものである。該嵌着受持片４の挿入突片１５，１５ を該挿入孔９，９に第６図に示す如く係合嵌着するものである。そして、この下 辺支持突片１０と頭部２との間にガラス板１３の上端縁を挿嵌して張設するもの である。符号２１は接着剤を示したものである。

【０００６】

【作用】

この考案は上述の様な構成からなり、今この使用法を説明すると、第１図に示 す車体１９の車体パネル１６とガラス板１３との間に第５図及び第６図のように モールディング１を接着剤２１を介在して接着するものであるが、この考案のモ ールディング１は、ガラス板１３の左右の側部１１，１１では第５図に示す如く 、上部支持片５と下部支持片６との間に第２図に示す如くガラス板１３の端縁を 挿嵌する。また、コーナー部分を境として屈曲された上部１２の部分では第６図 に示す如く、上部支持片５と挿着脚部３の下部の各切取線１８及び切取線２０と によって切除した状態で該嵌着受持片４の挿入突片１５，１５…を挿入孔９，９ に嵌着し、頭部２と下辺支持片１０との間にガラス板１３の上方端縁を挿嵌して 雨水受溝７のない上部１２を構成するものである。

【０００７】

【考案の効果】

上記の如く、この考案によれば、上部の頭部を設けた挿着脚部と、嵌着受持片 とからなるモールディングを以てガラス板の左右の雨水受溝付の側面と、上方の 雨水受溝のない連続した上部とを容易に達成してガラス板を張着できる効果と、 挿着脚部の一部と上部支持片とを切除し、嵌着受持片を係合するだけで雨水受溝 のない上部部分にガラス板の上端縁を挟着させることができる効果がある。また 、従来の様に、コーナー継手部材を使用する必要がなく、モールディングを屈曲 して使用するためコーナー部分の仕上がりが大変に美麗であると共に、強固に装 着できる効果がある。そして、上部において雨水受溝の内底部に所定間隔を設け た嵌着受持片を簡単確実に嵌合して両者を強固に係止できる効果がある。また、 該嵌着受持片の断面を略コ字形状に形成したことによって、挿着脚部に対して強 固に係止され、上部におけるガラス板の支持が嵌着受持片の下辺支持辺によって 確実強固にできる効果がある。

【提出日】平成６年９月１２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】 【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自動車等の車両におけるフロントに使用する車体パネルとフロン トガラスとの間に介装されるフロント用モールディングに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般にこの種の車両のフロントガラスに使用されるモールディングは、車体パ ネルとフロントガラスとを接着剤を介して連接するものでは、車体パネルの開口 縁とフロントガラスとの境界とに生ずる隙間を閉塞する目的と、外観を体裁よく するためにモールディングを被嵌するものである。そして、近年このモールディ ングは、フロントガラスの左右両側部には、フロントガラスを嵌合する凹溝と、 その凹溝の前側部に隣接して雨水が運行中に飛散して運転席に浸入するのを防止 するための雨水受溝が設けられたものが使用されている。 ところで、前記従来の前後二段の溝付の左右の両側部モールディングは、同じ フロントガラスの上縁部には使用できないために、別個の断面形状よりなる上縁 部モールディングとＬ型のコーナー継手を用いる構成となっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記した従来のフロントガラスのモールディングは、左右の両側部 モールディングと上縁部モールディング及びコーナー継手との三種類の部品によ って装着する構造となっているため作業性が悪いと共に、高価となる欠点と、コ ーナー継手部分が大変に体裁が悪く、且つ容易に破損する原因になっていた。

【０００４】 この発明の目的は、前記従来の問題点に鑑み、フロントガラスに対する左右両 側部と上縁部とを、一つの長尺のモールディングを主体として構成することで、 コーナー部分の装着作業性を良好とすると共に、全体を美しく仕上げるようにし 、且つコーナー継手を不要とすることによって、体裁の優れた強固なモールディ ングを得ようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、この考案は、車体パネルとフロントガラスとの間 に介装されるモールディングであって、 前記モールディングは、前記フロントガラスの上縁部から左右両側部にわたっ て一体に連続するとともに、頭部と脚部とを一体に備え、 前記モールディングは、その全長の一部に受持部材が組付けられることで、前 記フロントガラスの上端部では前記モールディングの頭部がガラス前面に接し、 前記フロントガラスの左右両側部では前記モールディングの頭部がガラス前面に 離反して雨水受部を形成し、 前記受持部材は、係止手段によって前記モールディングの長手方向への移動が 規制されている。

【０００６】

【作用】

前記したように構成されるフロントガラスのモールディングにおいて、その全 長の一部に受持部材が組付けられることで、フロントガラスの上端部では雨水受 部がなく、フロントガラスの両側部では雨水受部をもつ構造のモールディングを 、一つの長尺のモールディングを主体として構成することができ、上端部モール ディングと左右の両側部モールディングとをそれぞれ別個に形成して、これらモ ールディングをコーナー継手によって連結する必要性が解消される。 また、前記受持部材は係止手段によってモールディングの長手方向への移動が 規制されるため、受持部材がモールディングの長手方向に不測に移動する不具合 が防止される。

【０００７】

【実施例】

以下、この考案の一実施例を図面にしたがって説明する。 図１と図２において、自動車等の各種車輌における車体パネル１６と、フロン トガラス１３との間に介装されるモールディング１は、主体となる上部の頭部２ を設けた脚部３と、該脚部３に嵌合する補助的役目を果たす受持部材４とを硬質 合成樹脂を以て長手方向に構成される。 前記脚部３の片側面には頭部２の下部に雨水受部としての雨水受溝７を設けて 上部支持片５が突設されるとともに、該上部支持片５の下部に位置しかつフロン トガラス１３の左右両側面が嵌め込まれる挿入溝８を隔てて下部支持片６が突設 されている。 フロントガラス１３の上縁部に対するモールディング１の上縁部１２における 雨水受溝７の内底部には、所定間隔を隔てて各種形状の挿入孔９が穿設されてい る。 また、モールディング１の上縁部１２では、図３に示すように、上部支持片５ の基部の切取線２０で切除すると共に、脚部３の下部を図３に示す切取線１８よ り切除するようになっている。 前記挿入孔９に係止する受持部材４は、断面略コ字形を以て長手方向に成形さ れている。受持部材４には、下部の下辺支持突片１０の先端に膨出部１７を形成 する。また、受持部材４の上部の上辺部１４には、前記挿入孔９に嵌着する挿入 突片１５が所定間隔を隔てて形成されている。 そして、前記モールディング１は、フロントガラス１３の左右側面１１，１１ では、図５に示すように、上部支持片５と下部支持片６との間にフロントガラス １３の左右両側部が挿嵌され、フロントガラス１３の前側に雨水受溝７を残置し たものである。また、このモールディング１のコーナー部分より上方に位置する 上縁部１２においては、図６に示すように、脚部３の下部の切取線１８と、上部 支持片５の基部の切取線２０によって上部支持片５を取り除くものである。さら に、受持部材４の各挿入突片１５を各挿入孔９に、図６に示すように係合嵌着す るものである。そして、この下辺支持突片１０と頭部２との間にフロントガラス １３の上端縁を挿嵌して装着するものである。なお、図５と図６において、符号 ２１は接着剤を示したものである。

【０００８】 この実施例は上述したように構成される。したがって、図１に示す車体１９の 車体パネル１６とフロントガラス１３との間に、図５及び図６に示すように、モ ールディング１を接着剤２１を介在して接着する際、モールディング１の左右両 側部１１，１１では、図２と図５に示すように、上部支持片５と下部支持片６と の間にフロントガラス１３の左右両側部を挿嵌する。また、コーナー部分を境と して屈曲されたモールディング１の上縁部１２では、図２と図６に示すように、 上部支持片５と挿着脚部３の下部の各切取線１８及び切取線２０とによって切除 した状態で受持部材４の各挿入突片１５を各挿入孔９に嵌着し、頭部２と下辺支 持片１０との間にフロントガラス１３の上方端縁を挿嵌して雨水受溝７のない上 縁部１２を構成するものである。 また、前記受持部材４は挿入突片１５と挿入孔９とによる係止手段によってモ ールディング１の長手方向への移動が規制されるため、同受持部材４がモールデ ィング１の長手方向に不測に移動して装着不良をまねくことが解消される。

【０００９】

【考案の効果】

以上述べたように、この考案によれば、モールディングの全長の一部に受持部 材を組付けることで、フロントガラスの左右両側部に対応する部分では雨水受部 をもち、フロントガラスの上縁部に対応する部分では雨水受部のない構造のモー ルディングを一つの長尺のモールディングを主体として構成することができるた め、従来のものと異なりコーナー継手部を使用する必要がなく、モールディング を屈曲して使用するため仕上がりが大変に美麗であると共に、強固に装着できる 効果がある。 さらに、受持部材は、係止手段によってモールディングの長手方向への移動が 規制されるため、モールディングの長手方向へ受持部材が不測に移動して装着不 良をまねくという不具合も生じない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を使用車体の斜視図

【図２】モールディングとガラス板との張着した部分の
切断斜面図

【図３】この考案の主体となるモールディングの斜面図

【図４】嵌着受持辺の斜面図

【図５】側部のモールディング断面図

【図６】第１図Ａ−Ａの縦断側面図

【符号の説明】

１ モールディング ２ 頭部 ３ 挿着脚部 ４ 嵌着受持片 ５ 上部支持片 ６ 下部支持片 ７ 雨水受溝 ８ 挿入溝 ９ 挿入孔 １０ 下辺支持突辺 １１ 側部 １２ 上部 １３ ガラス板 １５ 挿入突片 １８，２０ 切取線 ２１ 接着剤

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【手続補正書】

【提出日】平成６年９月１２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【考案の名称】 フロント用モールディング

【実用新案登録請求の範囲】

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例のモールディングを使用し
た車両を示す斜面図である。

【図２】同じくフロントガラスにモールディングが装着
された状態を破断して示す斜視図である。

【図３】同じくモールディングを示す斜視図である。

【図４】同じく受持部材を示す斜視図である。

【図５】同じくモールディングの左右両側部の装着状態
を示す断面図である。

【図６】同じく図１Ａ−Ａ線に基づく縦断面図である。

【符号の説明】 １ モールディング ２ 頭部 ３ 脚部 ４ 受持部材 ７ 雨水受溝（雨水受部） １１ モールディングの左右両側部 １２ モールディングの上縁部 １３ フロントガラス １６ 車体パネル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部の頭部２を一体的に形成した挿着脚
   部３と、該挿着脚部３に嵌合する嵌着受持片４とを以て
   構成され、該挿着脚部３のガラス板１３側の長手方向の
   側面には、該頭部２の可能に雨水受溝７を設けて上部支
   持片５を突設し、該上部支持片５には、下部にガラス板
   １３の挿入溝８を設けて下部支持片６を形成し、該雨水
   受溝７には、内底部に所定間隔を設けて数個の挿入孔
   ９，９を穿設し、且つ前記嵌着受持片４は、上部に所定
   間隔の挿入突片１５，１５を設けた断面略コ字形に形成
   され、フロントの左右側面１１，１１では、該上部支持
   片５と該下部支持片６との間にガラス板１３の両端縁を
   挿嵌し、フロントの上方の上部１２では、該挿着脚部３
   の下方と該上部支持片５とを切除し、該嵌着受持片４の
   該挿入突片１５，１５を該挿入孔９，９に嵌合嵌着し、
   該嵌着受持片４の下辺支持突片１０と該頭部２との間に
   ガラス板１３の上端縁を挿嵌したことを特徴としたフロ
   ント用モールディング。