JPH07189001A - 被着用品 - Google Patents

被着用品

Info

Publication number
JPH07189001A
JPH07189001A JP5336411A JP33641193A JPH07189001A JP H07189001 A JPH07189001 A JP H07189001A JP 5336411 A JP5336411 A JP 5336411A JP 33641193 A JP33641193 A JP 33641193A JP H07189001 A JPH07189001 A JP H07189001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silk
article
skin
worn
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5336411A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Kamiya
昇一 上谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP5336411A priority Critical patent/JPH07189001A/ja
Publication of JPH07189001A publication Critical patent/JPH07189001A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保水性および撥水性が優れ、かつ肌に対する
なじみが極めて良好で肌かぶれが起こらず快適な使用感
を得ることのできるようにする。 【構成】 直接肌に接するように被着する被着用品であ
って、被着用品本体Aの少なくとも肌に接する面には絹
を原料とする不織布が用いられている。上記被着用品本
体として、開放型おむつ11、パンツ型おむつ、おむつ
ライナー、ショーツライナー、使い捨てショーツ、マス
ク、眼帯、傷バンド、汗取りパット、生理用品等に適用
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直接肌に接するように
被着するいわゆる被着用品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】身体に被着する被着用品は大きく分類し
て衣類とその付属品とそれ以外の特定の用途に用いる装
着品とに分けることができる。衣類はさらに外装衣類と
下着類とに分類することができる。付属品としてはバン
ドや結び紐ネクタイ等を挙げることができ、特定の用途
の装着品としては例えば包帯等を挙げることができる。
【0003】これらの内、外装衣類については、外部の
環境から身を守るという機能面とは別に外観の美麗さに
重点がおかれ、かつ相当の長期間に亘って耐久的に使用
される。また、下着類については上記機能面に重点がお
かれ、これも耐久的に使用されるが更新頻度は外装衣類
よりも多い。衣類の付属品は主に流行に左右され、機能
面はほとんど顧みられない。包帯等の特定の用途に用い
られる装着品は使い捨てが原則である。
【0004】そして、上記のような被着用品の内、下着
類や包帯等は直接肌に接するようにして使用されため、
肌触りが良好であるとともに、衛生的であることが特に
要求される。そこで、従来このような直接肌に接する被
着品は、肌当たりが柔らかい木綿繊維の編織品が好んで
用いられてきたが、近年合成樹脂繊維の発達により化学
繊維の編織品が適用されるようになって久しい。また、
洗濯の手間を省く目的および衛生面から使い捨て方式の
被着用品が開発されるに至ったが、使い捨て製品は安価
な紙製品とされることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な下着類等の被着用品は、直接肌に接触した状態で着用
されるため、肌に対する接触感が良好であるとともに、
爽快感を持続させるために保水性に優れているとともに
適度の撥水性を備えていることも要件として挙げられ、
さらに今後使い捨てが主流になる趨勢であってみれば、
安価であることも重要な条件として考慮しなければなら
なくなる。
【0006】しかし、安価な紙製品は肌触りがごわごわ
してそれほど快適なものではなく、また水分を含むと極
めて破れ易いという決定的な欠点を有している。また、
合成樹脂製品は保水性が良好ではなく、つるつるした感
じで肌との相性が悪い。そのようなことから天然繊維の
綿が好ましい原料として採用されることが多いが、この
綿とて保水性や肌触りの点では絹程には優れた素材では
ない。
【0007】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、保水性が優れているにも拘
らず、適度の撥水性を有しており、かつ肌に対するなじ
みが極めて良好で肌かぶれが起こらず快適な使用感を得
ることのできる被着用品を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
被着用品は、直接肌に接するように被着する被着用品で
あって、被着用品本体の少なくとも肌に接する面には絹
を原料とする不織布が用いられていることを特徴とする
ものである。
【0009】本発明の請求項2記載の被着用品は、請求
項1記載の被着用品において、上記被着用品本体は、開
放型おむつ、パンツ型おむつ、おむつライナー、ショー
ツライナー、使い捨てショーツ、マスク、眼帯、傷バン
ド、汗取りパットまたは生理用品であることを特徴とす
るものである。
【0010】本発明の請求項3記載の被着用品は、請求
項1または2に記載の被着用品において、上記絹を原料
とする不織布には絹の感触を損なわない程度の天然繊維
および合成繊維の内のいずれか一方または双方が混入さ
れていることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】上記請求項1記載の被着用品によれば、被着用
品本体の少なくとも肌に接する面には絹を原料とする不
織布が用いられているため、絹が本来的に保有している
保水性、適度の撥水性に加えて、天然繊維の特質である
肌に対するなじみの良さ、さらには臭気を吸着除去する
性質や殺菌性能が充分に発揮され、被着用品が極めて衛
生的であり使用感のよいものになるとともに、肌かぶれ
を起こさないようになる。
【0012】しかも、絹の織製品ではなく不織布が適用
されているため、絹織物の織製工程において副製する糸
屑や端切れ、さらには選除繭などの繭の不良品等安価な
材料を原料とすることが可能であり、高価な絹の感触を
有する被着用品を安価に製造することができる。
【0013】上記請求項2記載の被着用品によれば、絹
の不織布からなる被着用品本体として、開放型おむつ、
パンツ型おむつ、おむつライナー、ショーツライナー、
使い捨てショーツ、マスク、眼帯、傷バンド、汗取りパ
ットまたは生理用品が適用されているため、このような
被着品本体を使用すれば、肌ざわりがよく、また絹の良
好な保水性および適度の撥水性が有効に発揮され、さら
に絹の脱臭性能や殺菌性能も加わって被着品本体を非常
に衛生的なものにすることができる。
【0014】上記請求項3記載の被着用品によれば、た
とえ絹の原料が短繊維であり、不織布の製造が困難であ
っても、天然繊維または合成繊維の混入によって絹繊維
が短繊維である欠点を補い、容易に不織布を製造するこ
とができる。また、天然繊維または合成繊維の混入割合
が絹の感触を損なわない程度に抑えられているため、絹
の長所が損なわれることはない。また、このような混入
を行うことによって、不織布を安価に製造することが可
能になる。
【0015】さらに、合成繊維は加熱すると比較的低温
度で溶融するなど熱溶着性が優れた材料であるため、絹
の中に融点の低い合成繊維が含まれていると、その熱溶
着性を利用して容易に不織布を製造することが可能にな
る。また得られた不織布の加工に際して特に接着剤を用
いることなく熱圧着により不織布同士を接着することが
可能である。
【0016】
【実施例】本発明に係る被着用品は、被着品本体Aの内
少なくとも直接肌に接触する部分に絹の不織布が用いら
れている。直接肌に接触しない部分については絹の不織
布が適用されてもよいし、適用されなくてもよい。本発
明で適用される絹の不織布は常法に従って製造される。
その製造方法は、バインダーが溶解された液中に絹を浸
漬し、それを抄紙と同じ要領で抄い取りその後熱圧着す
る湿式法、液を使わず紡績用のカードで布状にしその後
エマルジョン接着を行う接着法、紡績用のカードで布状
にしたあとニードルパンチでフェルト状にするニードル
パンチ法、あるいはそれらを組み合わせた方法等が挙げ
られるが、製造方法については特に限定されるものでは
なく、どのような方法で製造されてもよい。
【0017】因に、本実施例において使用されている絹
の不織布の製造方法について以下説明する。まず、原料
としては、養蚕工程で発生する選除繭等のいわゆる副蚕
糸が使用可能である。なお、通常の絹糸を原料にしても
よい。この原料を半練り若しくは七分練り程度に調節し
つつアルカリ液で処理する予備精錬を行って真綿状の予
備精錬品にする。この予備精錬品を2〜8cm四方に裁
断し、裁断状態の精錬品から不純物を除去する。その後
アルカリ液を用いて本練りを行う本精錬が実行され、絹
のフイブロイン中のセリシン略100%溶脱され、粘り
気のない清浄な精錬品が得られる。
【0018】このようにして得られた清浄な絹の精錬品
を対象として、常法に従った開繊処理が施され、この開
繊処理によって得られた開繊精錬品が、上記湿式法、エ
マルジョン接着法、あるいはニードルパンチ法によって
不織布にされ、本発明の被着用品の原料として使用され
る。
【0019】なお、上記の製造方法においては、不織布
の出発原料として上記のような副蚕糸が適用されている
が、本発明の被着用品に適用される原料は副蚕糸のみに
限定されるものではなく、副蚕糸の繊維長がすべて短か
すぎて良好な真綿状にならないような場合は、予備精錬
後に通常の絹の真綿を混入するようにしてもよいし、す
べてを通常の絹で形成させるようにしてもよい。また、
絹以外の天然繊維や合成樹脂繊維を混入するようにして
もよい。
【0020】このようにして得られた絹の不織布が、所
定形状に裁断され、その後他の材料との間で接着あるい
は縫着処理が施され、本発明に係る被着用品が製造され
る。以下、図面を基に個々の被着用品について具体的に
説明する。
【0021】まず図1は、本発明の被装着用品Aとして
の開放型おむつ1を示している。この開放型おむつ1
は、表地11と裏地12とで構成されている。そして、
裏地12には本発明に係る絹の不織布が適用されてい
る。従って、このような開放型おむつ1を装着すれば、
接肌面が絹製品であるため、肌触りがソフトであり、し
かも絹そのものに脱臭作用や殺菌作用が備わっているた
め、開放型おむつ1を快適にかつ清潔に保つことができ
る。
【0022】つぎに、図2は本発明の被装着用品Aとし
てのパンツ型おむつ2を示している。このパンツ型おむ
つ2の構成は、おむつがパンツ形状に形成されているこ
とを除いて基本的に上記開放型おむつ1と同じであり、
表地21と裏地22とから成り立っている。そして、裏
地22として本発明に係る絹の不織布が採用されてい
る。
【0023】つぎに、図3は本発明の被装着用品Aとし
てのおむつライナー3を示している。おむつライナー3
は、おむつの特に汚れの激しい部分に上敷きされる部材
であり、汚れたときにこのおむつライナー3を取り替え
ることによっておむつの交換頻度を減少させることがで
きる。このおむつライナー3は、布を細長い矩形状に折
り畳んだ本体部31と、その表面に付設される当て布3
2とから構成されている。この当て布32に絹の不織布
が適用されている。この当て布32が直接肌に接するた
め、絹の作用でおむつの肌当たりが良好になる。
【0024】つぎに、図4は本発明の被装着用品Aとし
てのショーツライナー4を示している。ショーツライナ
ー4は、ショーツの内側に貼着してショーツの汚れを防
止するためのものであり、頻繁にこれを取り替えること
によってショーツを清潔に保持することが可能になる。
このショーツライナー4は、絹の不織布そのものからな
る本体部41と、この裏面に並行に形成された二条の粘
着層42とから構成されている。そして、この粘着層4
2によってショーツライナー4をショーツ内部の所定部
分に貼着して使用する。従って肌には本体部41の表面
が接触し、良好な絹の肌触りが得られる。
【0025】つぎに、図5は本発明の被着用本体Aとし
て使い捨てパンツ5を示している。この使い捨てパンツ
5は基本的には上記図2に示すパンツ型おむつ2と同じ
構成であり、表地51と裏地52とから構成されてい
る。但し表地51は安価な紙製とされ、裏地52は本発
明に係る絹の腐食付勢とされている。紙が使われている
にも拘らず、裏地52が絹製品であるため、はき心地は
極めてまろやかで快適である。なお、表地51は紙製品
に限定されるものではなく、布製品であってもよい。
【0026】つぎに、図6は本発明の被装着用品Aとし
てのマスク6を示している。マスク6はカバー部61
と、このカバー部61の内面に装着されるガーゼ部62
と、上記カバー部61の両側部に付設された環状の耳掛
け63とから構成されている。カバー部61には可撓性
を有するシート体や厚手の織製品が用いられ、ガーゼ部
62には本発明に係る絹の不織布が適用されている。こ
の絹製品であるガーゼ部62が直接肌に密着するので、
マスク6のつけ心地は爽快になる。
【0027】さらに、図7は本発明の被装着用品Aとし
ての眼帯7を示している。この眼帯7は、本体部71
と、この本体部71の両側部に付設された環状の耳掛け
72とから構成されている。そして、耳掛け72自体が
本発明に係る絹の不織布によって構成されている。従っ
て、この眼帯7を装着すれば、絹製品である本体部71
が直接肌に接触し、肌触りは良好になる。
【0028】また、図8は本発明の被装着用品Aとして
の母乳パット8を示している。この母乳パット8は、母
乳の出る乳首を保護するための特別のブラジャーであ
り、特に衛生面に意が払われる。そしてこの母乳パット
8は表地81と、裏地82とから構成され、裏地82に
本発明に係る絹の不織布が適用されている。従って、母
乳パット8の肌に接する面は絹の脱臭性能および殺菌性
能によって衛生的になるとともに、肌触りも良好にな
る。
【0029】加えて、図9は本発明の被装着用品Aとし
ての傷バンド9を示している。この傷バンド9は、多数
の細孔が穿設され、裏面に粘着層が形成されたバンド本
体91と、このバンド本体91の粘着層面の中央部に付
設されたガーゼ部92とから構成されている。そして、
このガーゼ部92に本発明に係る絹の不織布が適用され
ている。このガーゼ部92は外傷部に直接押し当てられ
る部分であり、この部分が絹製品とされているため、絹
の殺菌性能によって傷口を清潔に保つことが可能であ
る。
【0030】また、図10は本発明の被着用品Aとして
の汗取りパット93を示している。この汗取りパット9
3は、下着の袖の脇下に当る部分に装着され脇下からの
発汗を吸い取る用に供されるものである。この汗取りパ
ット93は通常内部に吸着性に優れた綿製品やスポンジ
等の吸着材からなるパットが適用され、このパットの外
面が表面材で被覆されてなるものである。そして、この
表面材に本発明に係る絹の不織布が適用されている。表
面剤は直接肌に当接されるものであり、この部分に絹製
品が適用されているため、肌触りが良好であるととも
に、絹の殺菌性能によって発汗し易い脇下を清潔に保つ
ことができる。
【0031】さらに図示はしていないが、被着用品の一
種である各種の生理用品にも本体部の少なくとも肌に接
する部分に絹を原料とする不織布を適用することが可能
である。そして本発明が適用される生理用品としては、
生理用ナプキン、生理用ナプキンよりも小型の下りもの
シート、膣内に挿入するタンポン等が挙げられる。
【0032】以上詳述したように、本発明に係る被着用
品は、そのほとんどの部分が天然繊維である絹を原料と
する不織布によって形成されているため、肌触りが極め
てソフトであり、しかも吸湿性および放湿性の双方に優
れているという絹の特質が有効に活かされることから、
非常に使い心地のよいかつ衛生的なものになる。
【0033】また、原料として上記のような本来ならば
廃棄処分に付される副蚕糸を用いれば、それは極めて安
価であり、その結果絹製品であるにも拘らず製造コスト
を低減させ、引いては被着用品を安価に供給することが
可能になる。
【0034】以下、参考のために、本実施例において使
用された不織布の、医療用不織布試験法に基づいた試験
の試験結果を表1に示し、日本薬局方に基づいたガーゼ
試験の試験結果を表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】なお、本発明においては、絹を原料とした
不織布の原料に、天然繊維や合成繊維が混入されること
がある。これら天然繊維や合成繊維の混入が行われるの
は、以下の理由による。すなわち、本発明の不織布の原
料として、上記のような養蚕工程で不良品として除かれ
た選除繭、ちりめんの製造工場等における精錬工程や織
製工程で発生した生糸屑、絹織布の裁断工程で発生した
端切れ等を適用した場合には、繊維の長さが不織布を製
造するには適さない程に短くなっている場合があり、こ
のような短繊維を原料として不織布を製造するために
は、助材として長い繊維が必要だからである。
【0038】このような場合、上記助材として通常の絹
繊維を用いればよいが、通常の絹繊維を適用すれば、安
価に絹の不織布を提供する本発明の一つの解決課題を犠
牲にしなければならないため、本発明においては、相当
の長さを有する天然繊維および合成繊維の内にいずれか
一方または双方を助材として原料に添加するようにした
のである。
【0039】ところで、上記のように本発明の不織布の
原料に絹以外の繊維を助材として適用すれば、肌触りが
極めてソフトであり、長時間の着用によっても肌かぶれ
が起こらず、しかも殺菌性能等が備わった絹本来の特質
が損なわれるという新たな解決すべき問題点が提起され
ることになる。
【0040】そこで、上記絹の特質が損なわれることな
く、しかも上記のような選除繭等を原料とした場合であ
っても、不織布が容易に製造されるようにするという二
律背反の問題点の解決法を、本発明者は、絹と天然繊維
または合成繊維との混合率を種々異ならせた不織布を多
種類調製し、その不織布で被着用品を試験的に製造し、
試着試験を行うことによって得られる試験結果から見出
した。
【0041】すなわち、不織布の原料として選除繭等が
用いられ、その結果絹が全て短繊維である場合には、少
なくとも長繊維(助材)を10重量%は混入しなければ
不織布を製造することができないことが判明した。
【0042】一方、上記助材の混入率が10重量%以上
の不織布で上記被着用品の試着品を製造し、数人のパネ
ラーによる所定期間の試着試験の結果、助材の混入割合
が若干のバラツキが存在するものの平均的に20重量%
以下であれば、上記絹の長所が全く損なわれず、極めて
良好な肌触りの得られることが判明した。すなわち、助
材の混入割合が平均的に10〜20重量%であれば、た
とえ絹繊維が相当の短繊維であったとしても、不織布の
製造は容易であり、かつ、得られた不織布は絹の特質が
損なわれないのである。
【0043】以上のようにして、絹を原料とする不織布
には絹の感触を損なわない程度の天然繊維および合成繊
維の内のいずれか一方または双方を混入するという本発
明が完成されたのである。なお、本発明は、上記助材の
混入割合が10重量%以上に限定されるものではない。
なぜなら、絹が長繊維であるならば、助材は10重量%
以下でもよいし、さらに特に助材を混入しなくてもよ
い。
【0044】また、本発明は助材の混入割合が20重量
%以下に限定されるものではい。なぜなら、被着用品の
種類によっては助材の混入割合が20重量%以上であっ
ても、絹の感触がそれ程要求されない場合があるためで
ある。
【0045】そして、具体的な助材の混入割合について
は、原料となる絹の短繊維の状況、不織布の製造方法、
それぞれの被着用品の特徴等を勘案し、かつ、実際の製
品の感触から都度設定するようにすればよい。
【0046】上記天然繊維としては、羊毛、綿等が適用
されるが、肌触りの点からは羊毛が好ましい。また、合
成繊維としてはレーヨン、アセテート、ナイロン、ポリ
エステル、プロミックス繊維、ベンゾエート、スパンデ
ックス、ビニロン、ポリクラール、アクリル繊維、ポリ
プロピレン繊維等が挙げられるが、肌触りの点ではレー
ヨンが好ましい。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の被着用品
は、直接肌に接するように被着する被着用品であって、
被着用品本体の少なくとも肌に接する面には絹を原料と
する不織布が用いられてなるものである。
【0048】従って、被着用品本体の少なくとも肌に接
する面には絹を原料とする不織布が用いられているた
め、絹が本来的に保有している保水性、適度の撥水性に
加えて、天然繊維の特質である肌に対するなじみの良
さ、さらには臭気を吸着除去する性質や殺菌性能が充分
に発揮され、被着用品が極めて衛生的であり使用感のよ
いものになるとともに、肌かぶれを起こさないようにな
る。
【0049】しかも、絹の織製品ではなく不織布が適用
されているため、絹織物の織製工程において副製する糸
屑や端切れ、さらには選除繭などの繭の不良品等安価な
材料を原料とすることが可能であり、高価な絹の感触を
有する被着用品を安価に製造することができる。
【0050】そして、絹の不織布からなる被着用品本体
を開放型おむつ、パンツ型おむつ、おむつライナー、シ
ョーツライナー、使い捨てショーツ、マスク、眼帯、傷
バンド、汗取りパットまたは生理用品に適用すれば、肌
ざわりがよく、また絹の良好な保水性および適度の撥水
性が有効に発揮され、さらに絹の脱臭性能や殺菌性能も
加わって被着用品本体を非常に衛生的なものにすること
ができ好都合である。
【0051】さらに、絹を原料とする不織布に絹の感触
を損なわない程度の天然繊維および合成繊維の内のいず
れか一方または双方を混入すれば、たとえ絹が短繊維で
あり、不織布の製造が困難であっても、天然繊維または
合成繊維の混入によって絹が短繊維である欠点を補い、
容易に不織布を製造することができる。また、天然繊維
または合成繊維の混入割合が絹の感触を損なわない程度
に抑えられているため、絹の長所が損なわれることはな
い。また、このような混入を行うことによって、不織布
を安価に製造することが可能になり、絹の感触を備えた
被着用品を需要者に安く供給する上で好都合である。
【0052】また、合成繊維は加熱すると比較的低温度
で溶融するなど熱溶着性が優れた材料であるため、絹の
中に融点の低い合成繊維が含まれていると、その熱溶着
性を利用して容易に不織布を製造することが可能になり
製造面で好都合である。また得られた不織布の加工に際
して特に接着剤を用いることなく熱圧着により不織布同
士を接着することが可能であり加工面でも有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る被着用品本体として開放型おむつ
が適用された例を示す一部切欠き斜視図である。
【図2】本発明に係る被着用品本体としてパンツ型おむ
つが適用された例を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る被着用品本体としておむつライナ
ーが適用された例を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る被着用品本体としてショーツライ
ナーが適用された例を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る被着用品本体として使い捨てショ
ーツが適用された例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る被着用品本体としてマスクが適用
された例を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る被着用品本体として眼帯が適用さ
れた例を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る被着用品本体として母乳パットが
適用された例を示す一部切欠き斜視図である。
【図9】本発明に係る被着用品本体として傷バンドが適
用された例を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る被着用品本体として汗取りパッ
トが適用された例を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 被着用品本体 1 開放型おむつ 11 表地 12 裏地 2 パンツ型おむつ 21 表地 22 裏地 3 おむつライナー 31 本体部 32 当て布 4 ローラ刷毛 41 本体部 42 粘着層 5 使い捨てパンツ 51 表地 52 裏地 6 マスク 61 カバー部 62 ガーゼ部 63 耳掛け 7 眼帯 71 本体部 72 耳掛け 8 母乳パット 81 表地 82 裏地 9 傷バンド 91 バンド本体 92 ガーゼ部 93 汗取りパット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61F 13/54 13/00 351 F 13/15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直接肌に接するように被着する被着用品
    であって、被着用品本体の少なくとも肌に接する面には
    絹を原料とする不織布が用いられていることを特徴とす
    る被着用品。
  2. 【請求項2】 上記被着用品本体は、開放型おむつ、パ
    ンツ型おむつ、おむつライナー、ショーツライナー、使
    い捨てショーツ、マスク、眼帯、傷バンド、汗取りパッ
    トまたは生理用品であることを特徴とする請求項1記載
    の被着用品。
  3. 【請求項3】 上記絹を原料とする不織布には絹の感触
    を損なわない程度の天然繊維および合成繊維の内のいず
    れか一方または双方が混入されていることを特徴とする
    請求項1または2に記載の被着用品。
JP5336411A 1993-11-17 1993-12-28 被着用品 Pending JPH07189001A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5336411A JPH07189001A (ja) 1993-11-17 1993-12-28 被着用品

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28806593 1993-11-17
JP5-288065 1993-11-17
JP5336411A JPH07189001A (ja) 1993-11-17 1993-12-28 被着用品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07189001A true JPH07189001A (ja) 1995-07-25

Family

ID=26556999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5336411A Pending JPH07189001A (ja) 1993-11-17 1993-12-28 被着用品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07189001A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007291561A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 L Rose:Kk 内側全面にシルク生地を縫い合わせた下着
WO2016181576A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 山田 菊夫 使い捨て衣類
WO2016181931A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 山田 菊夫 使い捨て衣類
WO2016182016A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 山田 菊夫 使い捨て衣類
CN106165921A (zh) * 2016-07-25 2016-11-30 桐乡市丝园家坊寝具有限公司 免翻可水洗蚕丝衣服

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61108759A (ja) * 1984-10-31 1986-05-27 ダイニツク株式会社 不織布の製造方法
JPH04180758A (ja) * 1990-11-13 1992-06-26 Takuya Kitami 床づれ予防布紙加工品
JPH04361751A (ja) * 1991-06-06 1992-12-15 Atsushi Kojima 皮膚摩擦用具
JPH0625956A (ja) * 1992-07-06 1994-02-01 Shizuo Hayashi 絹繊維製不織布とその製造方法
JPH06235154A (ja) * 1993-02-05 1994-08-23 Hiro Internatl:Kk 絹不織布

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61108759A (ja) * 1984-10-31 1986-05-27 ダイニツク株式会社 不織布の製造方法
JPH04180758A (ja) * 1990-11-13 1992-06-26 Takuya Kitami 床づれ予防布紙加工品
JPH04361751A (ja) * 1991-06-06 1992-12-15 Atsushi Kojima 皮膚摩擦用具
JPH0625956A (ja) * 1992-07-06 1994-02-01 Shizuo Hayashi 絹繊維製不織布とその製造方法
JPH06235154A (ja) * 1993-02-05 1994-08-23 Hiro Internatl:Kk 絹不織布

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007291561A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 L Rose:Kk 内側全面にシルク生地を縫い合わせた下着
WO2016181576A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 山田 菊夫 使い捨て衣類
WO2016181931A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 山田 菊夫 使い捨て衣類
WO2016182016A1 (ja) * 2015-05-12 2016-11-17 山田 菊夫 使い捨て衣類
CN106165921A (zh) * 2016-07-25 2016-11-30 桐乡市丝园家坊寝具有限公司 免翻可水洗蚕丝衣服

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4705778B2 (ja) カルボキシメチル化セルロース創傷用包帯
WO2003080911A8 (en) Antimicrobial yarn having nanosilver particles and methods for manufacturing the same
CN102361563A (zh) 用于温泉和临床的最小服装
Ajmeri et al. Developments in the use of nonwovens for disposable hygiene products
EP1152667B1 (en) Protective undergarment
US20040181853A1 (en) Waistless underwear alternative secret pants shield
CN102704188A (zh) 一种杀菌、抗过敏无纺布
US3720212A (en) Absorbent panty
JPH07189001A (ja) 被着用品
KR102341361B1 (ko) 천연섬유를 함유하는 일회용 흡수용품
JPH09188972A (ja) シルク加工不織布及び不織布のシルク加工方法
Imran et al. Cotton in nonwoven products
CN113519938A (zh) 可重复使用的自杀菌消毒防护口罩及其生产方法
JPH07189097A (ja) 肌当て用品
JP3794560B2 (ja) モールド成形品
JP2011000373A (ja) 和紙製ナプキン
JP4034604B2 (ja) 生理用又は失禁用ショーツ
JP3818487B2 (ja) 入浴用肌着
JP2002069848A (ja) 繊維処理剤、繊維の処理方法及び繊維製品
JP3244314U (ja) 下半身用衣類および尿吸収パッド
CN216753610U (zh) 可重复使用的自杀菌消毒防护口罩
JP2004091935A (ja) 消臭糸を含有する下着の付属部分品及びこれらが付設される消臭下着
CN214317034U (zh) 一种亲肤柔软羊绒加厚保暖裤
CN216330503U (zh) 柔软亲肤无纺布
CN2207083Y (zh) 一次性内衬