JPH07188902A - 金属物品の被覆方法および装置とそれによって得られる製品 - Google Patents
金属物品の被覆方法および装置とそれによって得られる製品Info
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- JPH07188902A JPH07188902A JP4319324A JP31932492A JPH07188902A JP H07188902 A JPH07188902 A JP H07188902A JP 4319324 A JP4319324 A JP 4319324A JP 31932492 A JP31932492 A JP 31932492A JP H07188902 A JPH07188902 A JP H07188902A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属物品の被覆方法および装置と、それによ
って得られる製品 【構成】 減圧チャンバー1内で発生する低温プラズマ
を用いた表面処理によって、少なくとも1層の金属酸化
物膜と少なくとも1層の有機ポリマー膜とを冶金製品5
の表面上に交互に堆積する。 【効果】 堆積物の厚さを厚くしないで耐蝕効果を高く
することができる。
って得られる製品 【構成】 減圧チャンバー1内で発生する低温プラズマ
を用いた表面処理によって、少なくとも1層の金属酸化
物膜と少なくとも1層の有機ポリマー膜とを冶金製品5
の表面上に交互に堆積する。 【効果】 堆積物の厚さを厚くしないで耐蝕効果を高く
することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は腐蝕から保護するための
冶金製品の被覆方法に関するものである。
冶金製品の被覆方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低温プラズマを用いた冶金製品の被覆方
法は周知である。また、冶金製品、例えば裸鋼板または
メッキ鋼板は一般に、金属または金属混合物の膜、金属
酸化物または混合金属酸化物の膜あるいはポリマー膜に
よって被覆されている。これらの被覆は以下の目的で行
われる: (1) 基材を腐蝕から保護する (2) 表面硬度を向上させる (3) 後処理のために表面処理する (4) 堆積材料の色に着色する (膜が比較的厚い場合には
製品の表面に堆積した材料の色に着色する) (5) 光干渉現象により着色する (膜が極めて薄い場合
(数百オングストローム以下)には製品の表面が光干渉
現象で着色する)
法は周知である。また、冶金製品、例えば裸鋼板または
メッキ鋼板は一般に、金属または金属混合物の膜、金属
酸化物または混合金属酸化物の膜あるいはポリマー膜に
よって被覆されている。これらの被覆は以下の目的で行
われる: (1) 基材を腐蝕から保護する (2) 表面硬度を向上させる (3) 後処理のために表面処理する (4) 堆積材料の色に着色する (膜が比較的厚い場合には
製品の表面に堆積した材料の色に着色する) (5) 光干渉現象により着色する (膜が極めて薄い場合
(数百オングストローム以下)には製品の表面が光干渉
現象で着色する)
【0003】金属酸化物の膜は種々の方法で形成するこ
とができ、その最も簡単な方法の一が低温プラズマであ
る。この低温プラズマでは低圧のチャンバー内に設置さ
れた2つの電極(直流または交流発電機に連結されてい
る)の間にエレクトロルミネセンス放出によって低温プ
ラズマ(すなわち核融合反応の高温プラズマとは違って
最高温度数百度までの低温プラズマ)を発生させる。こ
の場合、被被覆物を電極間に設置するか、それ自体を陽
極として使用し、酸化物の形で製品に堆積する金属また
は金属混合物の材料を陰極とし、雰囲気ガスとして低圧
の酸素または酸素含有ガスを用いて陰極(交流で操作す
る場合には両電極)から放出される金属原子を酸化し、
酸化物を製品上に堆積させる。この方法は例えばフラン
ス国特許第2,648,478 号に記載されている。堆積する酸
化物は鉄、不錆鋼、クロム、チタンまたはアルミニウム
の酸化物が多い。金属と酸素の両方を含む有機金属化合
物を気体状でチャンバー内に導入して酸化物を堆積させ
る方法も公知である(国際特許第WO 86106105 号参
照)。この場合でも、電極間には交流または直流電圧を
かける。
とができ、その最も簡単な方法の一が低温プラズマであ
る。この低温プラズマでは低圧のチャンバー内に設置さ
れた2つの電極(直流または交流発電機に連結されてい
る)の間にエレクトロルミネセンス放出によって低温プ
ラズマ(すなわち核融合反応の高温プラズマとは違って
最高温度数百度までの低温プラズマ)を発生させる。こ
の場合、被被覆物を電極間に設置するか、それ自体を陽
極として使用し、酸化物の形で製品に堆積する金属また
は金属混合物の材料を陰極とし、雰囲気ガスとして低圧
の酸素または酸素含有ガスを用いて陰極(交流で操作す
る場合には両電極)から放出される金属原子を酸化し、
酸化物を製品上に堆積させる。この方法は例えばフラン
ス国特許第2,648,478 号に記載されている。堆積する酸
化物は鉄、不錆鋼、クロム、チタンまたはアルミニウム
の酸化物が多い。金属と酸素の両方を含む有機金属化合
物を気体状でチャンバー内に導入して酸化物を堆積させ
る方法も公知である(国際特許第WO 86106105 号参
照)。この場合でも、電極間には交流または直流電圧を
かける。
【0004】ポリマーを堆積する場合には、堆積させる
ポリマーのモノマーを含む希薄ガス中で2つの電極間に
高周波プラズマを発生させる。ポリマーは電極間または
2つの電極のいずれかと接触させて設置したサンプル上
に堆積する。この方法は例えば日本国特許第JP 87079
505 号および同87011308号に記載されている。堆積させ
るポリマーは一般にポリシラン、ポリシロキサンまたは
ポリアルカンである。これらは優れた耐水層となる。ア
メリカ合衆国特許第 4981713号では、サンプルを陰極に
取付け、直流電流で堆積させている。耐蝕保護層として
の酸化物被膜とポリマー被膜とは一般にほぼ同等な効果
を有しており、膜が厚くなる程耐蝕効果も高くなる。し
かし、堆積物の厚さを厚くしないで耐蝕効果をさらに高
くすることが要求される場合もある。
ポリマーのモノマーを含む希薄ガス中で2つの電極間に
高周波プラズマを発生させる。ポリマーは電極間または
2つの電極のいずれかと接触させて設置したサンプル上
に堆積する。この方法は例えば日本国特許第JP 87079
505 号および同87011308号に記載されている。堆積させ
るポリマーは一般にポリシラン、ポリシロキサンまたは
ポリアルカンである。これらは優れた耐水層となる。ア
メリカ合衆国特許第 4981713号では、サンプルを陰極に
取付け、直流電流で堆積させている。耐蝕保護層として
の酸化物被膜とポリマー被膜とは一般にほぼ同等な効果
を有しており、膜が厚くなる程耐蝕効果も高くなる。し
かし、堆積物の厚さを厚くしないで耐蝕効果をさらに高
くすることが要求される場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、合理
的な範囲の耐蝕効果を堆積物の厚さを厚くしないで達成
するようにした低温プラズマによる冶金製品の表面処理
法の保護効率を向上させる方法を提供することにある。
的な範囲の耐蝕効果を堆積物の厚さを厚くしないで達成
するようにした低温プラズマによる冶金製品の表面処理
法の保護効率を向上させる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の対象は、減圧チ
ャンバー内で発生する低温プラズマを用いた表面処理に
よって、少なくとも1層の金属酸化物膜と少なくとも1
層の有機ポリマー膜とを冶金製品の表面上に交互に堆積
することを特徴とする冶金製品の被覆方法にしる。本発
明の他の対象は上記方法を実施するための装置と、それ
によって得られる冶金製品とに関するものである。
ャンバー内で発生する低温プラズマを用いた表面処理に
よって、少なくとも1層の金属酸化物膜と少なくとも1
層の有機ポリマー膜とを冶金製品の表面上に交互に堆積
することを特徴とする冶金製品の被覆方法にしる。本発
明の他の対象は上記方法を実施するための装置と、それ
によって得られる冶金製品とに関するものである。
【0007】
【作用】本発明の本質は、被被覆物上に少なくとも1つ
の金属酸化物膜と、少なくとも1つの有機ポリマー膜と
を互いに組み合わせ、交互に堆積する点にあるというこ
とは理解できよう。これら2つの膜を組合せた共同効果
によって、金属酸化物膜または有機ポリマー膜を単独で
用いた場合よりも耐蝕性が大幅に高くなる。「金属酸化
物」という用語には金属酸化物の任意の混合物、例えば
ステンレス鋼のような合金鋼を酸化して得られる酸化物
が含まれる。
の金属酸化物膜と、少なくとも1つの有機ポリマー膜と
を互いに組み合わせ、交互に堆積する点にあるというこ
とは理解できよう。これら2つの膜を組合せた共同効果
によって、金属酸化物膜または有機ポリマー膜を単独で
用いた場合よりも耐蝕性が大幅に高くなる。「金属酸化
物」という用語には金属酸化物の任意の混合物、例えば
ステンレス鋼のような合金鋼を酸化して得られる酸化物
が含まれる。
【0008】個別部品、例えば金属板等を本発明方法で
被覆する場合の最も簡単な方法は、第1の膜の堆積に適
した公知の装置内で第1の膜を堆積させ、次いで、第2
の膜の堆積に適した装置内に移動して第2の膜を堆積さ
せる方法である。本発明は下記の装置または類似の結果
が得られるその他の装置を種々組合せて実施することが
できる:金属酸化物は下記の装置で堆積することができ
る: (1) 減圧下(一般に1000Pa以下) の減圧チャンバー内に
酸素または分子内に酸素を含むガスを導入し、金属酸化
物として堆積させる金属(例えばステンレス鋼) よりな
る陰極と、被被覆物となる陽極との間に直流を加えてエ
レクトロルミネセンス放出によるプラズマを発生させる
装置 (2) (1) と類似の装置で、被被覆物を陰極と陽極の間に
配置し、単にそれを陰極よりも高電圧に維持する装置 (3) 酸化物の形で堆積させる金属と酸素の両方を分子内
に含む有機金属化合物を気体状態で導入し、電極間に直
流または交流電圧を加える装置 (被被覆物をいずれかの
電極に接触させることもできる) 酸化物の堆積厚さは一般に 500〜5000オングストローム
である。
被覆する場合の最も簡単な方法は、第1の膜の堆積に適
した公知の装置内で第1の膜を堆積させ、次いで、第2
の膜の堆積に適した装置内に移動して第2の膜を堆積さ
せる方法である。本発明は下記の装置または類似の結果
が得られるその他の装置を種々組合せて実施することが
できる:金属酸化物は下記の装置で堆積することができ
る: (1) 減圧下(一般に1000Pa以下) の減圧チャンバー内に
酸素または分子内に酸素を含むガスを導入し、金属酸化
物として堆積させる金属(例えばステンレス鋼) よりな
る陰極と、被被覆物となる陽極との間に直流を加えてエ
レクトロルミネセンス放出によるプラズマを発生させる
装置 (2) (1) と類似の装置で、被被覆物を陰極と陽極の間に
配置し、単にそれを陰極よりも高電圧に維持する装置 (3) 酸化物の形で堆積させる金属と酸素の両方を分子内
に含む有機金属化合物を気体状態で導入し、電極間に直
流または交流電圧を加える装置 (被被覆物をいずれかの
電極に接触させることもできる) 酸化物の堆積厚さは一般に 500〜5000オングストローム
である。
【0009】有機ポリマー膜を堆積する場合には、直流
または交流電流が供給される2つの電極を収容した減圧
チャンバー内に有機ポリマーのモノマーを気体状態で導
入する。物品はいずれかの電極と一体化するか、電極間
に配置する。有機ポリマーが物品上に堆積される反応機
構は現在のところ完全には明らかになってはいない。ポ
リシランやポリシロキサン等のシリコンやポリアルカン
およびハロゲン化ポリアルカンが最も良く利用される。
この堆積物の厚さは一般に 500オングストロームから3
μmである。以下、図面を参照して本発明はより詳細に
説明する。
または交流電流が供給される2つの電極を収容した減圧
チャンバー内に有機ポリマーのモノマーを気体状態で導
入する。物品はいずれかの電極と一体化するか、電極間
に配置する。有機ポリマーが物品上に堆積される反応機
構は現在のところ完全には明らかになってはいない。ポ
リシランやポリシロキサン等のシリコンやポリアルカン
およびハロゲン化ポリアルカンが最も良く利用される。
この堆積物の厚さは一般に 500オングストロームから3
μmである。以下、図面を参照して本発明はより詳細に
説明する。
【0010】
【実施例】各種の操作を行うことが可能な装置は本明細
書の導入部に記載の特許に記載されている。本発明の特
殊実施例では同一の装置で2種類の堆積操作を行うこと
ができる。そうすることによって、生産性が明らかに上
昇し、設備投資額が節約できる。図1はこれらの操作を
行うのに適した装置を示している。
書の導入部に記載の特許に記載されている。本発明の特
殊実施例では同一の装置で2種類の堆積操作を行うこと
ができる。そうすることによって、生産性が明らかに上
昇し、設備投資額が節約できる。図1はこれらの操作を
行うのに適した装置を示している。
【0011】実施例1 密封減圧チャンバー1の中には2つの電極2、3が設け
られている。電極2は交流発電機4に接続され、電極3
はアースに接続されている。この装置の電気的部分には
図示していない電気的パラメーターの測定・調節手段を
含んでいる。この測定・調節手段は交流で運転される低
温プラズマ処理装置に通常装備されている形式のもので
あり、電極間の電圧および電極間を通る電流強度を調節
する。被覆される金属板5は電極2に載置され、その被
覆面は減圧チャンバー内の雰囲気に曝されている。この
雰囲気はポンプ6によって調節され、減圧チャンバー1
内の全圧は 0.1〜1,000Pa の範囲に維持される。この装
置ではモノマーが気体状態で減圧チャンバー内に注入さ
れる。第1の貯蔵器7の中には金属板5上に膜を形成す
るためのシリコンのモノマーが入っている。このモノマ
ーは例えばヘキサメチルジシロキサンのようなシロキサ
ンにすることができ、貯蔵器7から気体状態で出てゆく
ような温度および圧力下にある。その流速は弁8で調節
される。第2の貯蔵器9には酸素が収容されている。酸
素は減圧チャンバー1に入る前の出口流速は弁10で調節
される。図示していないが、この装置には各気体の流速
を測定するための公知の手段が備えられている。また、
この装置には減圧チャンバー1内の圧力を調節するため
のポンプ11を有している。吸引したガスをポンプ11と減
圧チャンバー1との間に配置した窒素トラップ12を通過
させることによって未反応のシリコンガスモノマーを凝
縮・回収することができる。
られている。電極2は交流発電機4に接続され、電極3
はアースに接続されている。この装置の電気的部分には
図示していない電気的パラメーターの測定・調節手段を
含んでいる。この測定・調節手段は交流で運転される低
温プラズマ処理装置に通常装備されている形式のもので
あり、電極間の電圧および電極間を通る電流強度を調節
する。被覆される金属板5は電極2に載置され、その被
覆面は減圧チャンバー内の雰囲気に曝されている。この
雰囲気はポンプ6によって調節され、減圧チャンバー1
内の全圧は 0.1〜1,000Pa の範囲に維持される。この装
置ではモノマーが気体状態で減圧チャンバー内に注入さ
れる。第1の貯蔵器7の中には金属板5上に膜を形成す
るためのシリコンのモノマーが入っている。このモノマ
ーは例えばヘキサメチルジシロキサンのようなシロキサ
ンにすることができ、貯蔵器7から気体状態で出てゆく
ような温度および圧力下にある。その流速は弁8で調節
される。第2の貯蔵器9には酸素が収容されている。酸
素は減圧チャンバー1に入る前の出口流速は弁10で調節
される。図示していないが、この装置には各気体の流速
を測定するための公知の手段が備えられている。また、
この装置には減圧チャンバー1内の圧力を調節するため
のポンプ11を有している。吸引したガスをポンプ11と減
圧チャンバー1との間に配置した窒素トラップ12を通過
させることによって未反応のシリコンガスモノマーを凝
縮・回収することができる。
【0012】この装置は以下のようにして使用する。始
めにポンプ11を用いて減圧チャンバー1を減圧して圧力
を1Pa付近にする。次いで、弁8と10を開放してシリコ
ンモノマーと酸素とを所定の比率で減圧チャンバー1の
中に同時に導入する。圧力が所望の一定値になった時点
で、電極2と3との間に交流電位差を加えてプラズマを
発生させる。モノマーおよび酸素の比率を正しく選択し
た場合には、被被覆物5上にシリカを形成・堆積する反
応がポリシロキサンを形成する反応よりも完全に優勢に
なる。シリカの膜が所望の厚さとなった時点で酸素の導
入を停止して、重合反応と被被覆物5上へのポリシロキ
サンの堆積反応のみを継続する。ポリシロキサンの堆積
厚さが所定の値になった時点でモノマーの導入を停止
し、発電器4を止め、減圧を解除して被覆された物品5
を減圧チャンバー1から取出す。所定の操作条件下で所
定の厚さを得るための所要時間は各膜に対して実験で簡
単に決定することができる。
めにポンプ11を用いて減圧チャンバー1を減圧して圧力
を1Pa付近にする。次いで、弁8と10を開放してシリコ
ンモノマーと酸素とを所定の比率で減圧チャンバー1の
中に同時に導入する。圧力が所望の一定値になった時点
で、電極2と3との間に交流電位差を加えてプラズマを
発生させる。モノマーおよび酸素の比率を正しく選択し
た場合には、被被覆物5上にシリカを形成・堆積する反
応がポリシロキサンを形成する反応よりも完全に優勢に
なる。シリカの膜が所望の厚さとなった時点で酸素の導
入を停止して、重合反応と被被覆物5上へのポリシロキ
サンの堆積反応のみを継続する。ポリシロキサンの堆積
厚さが所定の値になった時点でモノマーの導入を停止
し、発電器4を止め、減圧を解除して被覆された物品5
を減圧チャンバー1から取出す。所定の操作条件下で所
定の厚さを得るための所要時間は各膜に対して実験で簡
単に決定することができる。
【0013】上記方法では2つの膜の間に完全な境界面
が形成される。これら2つの膜の密着性を高めるため
に、以下の方法を用いて2枚の膜の間に「拡散界面(int
erfacediffuse) 」を形成することもできる。すなわ
ち、シリカ膜の形成終了時に、酸素の導入量を調節する
弁10を上記のように急に閉じるのではなく、除々に閉め
る。換言すれば、通常よりは狭いがゼロではない状態に
弁10を開放し、次第にポリシロキサンの比率が増してゆ
くことによって、シリカとポリシロキサンとが同時に堆
積する。そうすることによってシリカのみの層とポリシ
ロキサンのみの層との間に「拡散界面」とよばれる区域
ができる。この区域ではシリカとポリシロキサンとが密
に混ざりあっており、堆積物の表面に近づくにつれてポ
リシロキサンの比率が増加している。
が形成される。これら2つの膜の密着性を高めるため
に、以下の方法を用いて2枚の膜の間に「拡散界面(int
erfacediffuse) 」を形成することもできる。すなわ
ち、シリカ膜の形成終了時に、酸素の導入量を調節する
弁10を上記のように急に閉じるのではなく、除々に閉め
る。換言すれば、通常よりは狭いがゼロではない状態に
弁10を開放し、次第にポリシロキサンの比率が増してゆ
くことによって、シリカとポリシロキサンとが同時に堆
積する。そうすることによってシリカのみの層とポリシ
ロキサンのみの層との間に「拡散界面」とよばれる区域
ができる。この区域ではシリカとポリシロキサンとが密
に混ざりあっており、堆積物の表面に近づくにつれてポ
リシロキサンの比率が増加している。
【0014】表1は各種物品の耐蝕性を示している。こ
の耐蝕性は被覆されていない試料と被覆した試料とを腐
蝕性溶液(0.03M塩化ナトリウム)に異なる時間(1時
間および6時間後)曝した後にインピーダンスを測定し
て評価した被覆の耐分極性で表してある。テストサンプ
ルとしては未被覆の冷間圧延鋼板と、反応陰極スパッタ
リング(pulverisation cathodique reactivve)によって
堆積させた厚さ2000オングストロームのステンレス鋼の
酸化物の層で被覆した上記と類似の鋼板と、交流プラズ
マ処理で堆積させた厚さ1μmのポリヘキサメチルジシ
ロキサンの層で被覆した上記と類似の鋼板と、上記と同
じ2種類の層を上記の順序で順次堆積させて被覆した上
記と類似の鋼板とを用いた。
の耐蝕性は被覆されていない試料と被覆した試料とを腐
蝕性溶液(0.03M塩化ナトリウム)に異なる時間(1時
間および6時間後)曝した後にインピーダンスを測定し
て評価した被覆の耐分極性で表してある。テストサンプ
ルとしては未被覆の冷間圧延鋼板と、反応陰極スパッタ
リング(pulverisation cathodique reactivve)によって
堆積させた厚さ2000オングストロームのステンレス鋼の
酸化物の層で被覆した上記と類似の鋼板と、交流プラズ
マ処理で堆積させた厚さ1μmのポリヘキサメチルジシ
ロキサンの層で被覆した上記と類似の鋼板と、上記と同
じ2種類の層を上記の順序で順次堆積させて被覆した上
記と類似の鋼板とを用いた。
【0015】
【表1】
【0016】金属酸化物の保護膜および有機ポリマーの
保護膜は単独では保護特性がが相対的に低いことが分
る。特に、ステンレス鋼の酸化物を被覆した鋼板は、6
時間曝露した後には、未被覆鋼板と殆ど変わらなくなっ
ている。これに対して保護膜を2重にした鋼板の耐分極
性はその他の場合に比べて大幅に高くなり、同じ厚さの
膜で単独被覆した場合に予想される値よりも耐久的が大
幅に高くなっている。従って、本発明で使用した金属酸
化物と有機ポリマーとの2種類の材料の保護膜を重ねる
ことによって、保護特性に相乗効果が生じということを
示している。2つの膜の配列は上記の逆にしてもよい。
また、膜の数を増加することも本発明の範囲に含まれる
が、少なくとも被膜の一部では金属酸化物/ポリマーが
交互に存在する必要がある。
保護膜は単独では保護特性がが相対的に低いことが分
る。特に、ステンレス鋼の酸化物を被覆した鋼板は、6
時間曝露した後には、未被覆鋼板と殆ど変わらなくなっ
ている。これに対して保護膜を2重にした鋼板の耐分極
性はその他の場合に比べて大幅に高くなり、同じ厚さの
膜で単独被覆した場合に予想される値よりも耐久的が大
幅に高くなっている。従って、本発明で使用した金属酸
化物と有機ポリマーとの2種類の材料の保護膜を重ねる
ことによって、保護特性に相乗効果が生じということを
示している。2つの膜の配列は上記の逆にしてもよい。
また、膜の数を増加することも本発明の範囲に含まれる
が、少なくとも被膜の一部では金属酸化物/ポリマーが
交互に存在する必要がある。
【0017】上記装置は個別部品の処理、例えば切断済
みの鋼板の片面のみに被覆をする場合に適した装置であ
る。鋼板の両面に被覆をしたい場合には、鋼板を電極の
間に電極と接触させずに配置する必要がある。また、リ
ールに巻かれた鋼板を引出しながら連続的に被覆する必
要がある場合もある。図2はそのような処理に適した装
置の概念図である。この装置は互いに接続された2つの
減圧チャンバー13、14を有し、各減圧チャンバーに配置
された対を成す各電極15と16、17と18は交流発電機19、
20に接続されている。減圧チャンバー13、14は内部圧力
を約 0.1〜1000Paに調節できるように各ポンプ21、22に
接続されている。減圧チャンバー14とポンプ22の間には
液体窒素トラップ23が配置されている。減圧チャンバー
13は有機金属化合物を収容した貯蔵器24と接続されてい
る。この有機金属化合物は分子内に酸化物の形で堆積さ
せる金属と酸素の両方を含んでいる。貯蔵器24には弁25
が取付けられている。また、減圧チャンバー14には堆積
させるポリマーのモノマーを収容する貯蔵器26に接続さ
れている。この貯蔵器26には弁27が取付けられている。
リール29に巻き取られた状態の被覆すべき鋼板28は図示
していない公知の手段によって2つの減圧チャンバー1
3、14を順次通って移動し、減圧チャンバー14を出た後
にリール30に巻き取られる。減圧チャンバー13と14の間
および鋼板28の入口および出口の外側には気密性を維持
するための手段が設けられている。
みの鋼板の片面のみに被覆をする場合に適した装置であ
る。鋼板の両面に被覆をしたい場合には、鋼板を電極の
間に電極と接触させずに配置する必要がある。また、リ
ールに巻かれた鋼板を引出しながら連続的に被覆する必
要がある場合もある。図2はそのような処理に適した装
置の概念図である。この装置は互いに接続された2つの
減圧チャンバー13、14を有し、各減圧チャンバーに配置
された対を成す各電極15と16、17と18は交流発電機19、
20に接続されている。減圧チャンバー13、14は内部圧力
を約 0.1〜1000Paに調節できるように各ポンプ21、22に
接続されている。減圧チャンバー14とポンプ22の間には
液体窒素トラップ23が配置されている。減圧チャンバー
13は有機金属化合物を収容した貯蔵器24と接続されてい
る。この有機金属化合物は分子内に酸化物の形で堆積さ
せる金属と酸素の両方を含んでいる。貯蔵器24には弁25
が取付けられている。また、減圧チャンバー14には堆積
させるポリマーのモノマーを収容する貯蔵器26に接続さ
れている。この貯蔵器26には弁27が取付けられている。
リール29に巻き取られた状態の被覆すべき鋼板28は図示
していない公知の手段によって2つの減圧チャンバー1
3、14を順次通って移動し、減圧チャンバー14を出た後
にリール30に巻き取られる。減圧チャンバー13と14の間
および鋼板28の入口および出口の外側には気密性を維持
するための手段が設けられている。
【0018】また、図示していないが、電極15、16と鋼
板28とを接触させておくための手段も備えられている。
未反応モノマーは液体窒素トラップ23に回収される。既
に述べたように鋼板28を電極間で移動させ、電極と接触
しないようにすることによって、鋼板28の両面を被覆す
ることもできる。両面被覆を行う別の方法は各減圧チャ
ンバー内に第1の電極対に対して対称に作用する第2の
電極対を設ける方法である。減圧チャンバー13では酸化
物膜の堆積を行い、減圧チャンバー14ではポリマー膜を
堆積させる。この場合、2つの膜は完全に分離する。減
圧チャンバー間の気密が損なわれる防止するために減圧
チャンバーを互いに間隔を開けて設置することもできる
が、そのような構造にすると、最初にポリマーが被覆さ
れた面が開放系に曝されて親水性ポリマー膜の密着性が
損なわれるという汚染の危険がある。金属酸化物膜を堆
積させるのに上記以外の方法、例えば直流反応スパッタ
リングを用いることもできる。その場合には発電機19が
直流電流を供給し、電極16を陰極とし且つ金属酸化物と
して堆積させたい金属で作り、貯蔵器24には酸素を貯蔵
する。
板28とを接触させておくための手段も備えられている。
未反応モノマーは液体窒素トラップ23に回収される。既
に述べたように鋼板28を電極間で移動させ、電極と接触
しないようにすることによって、鋼板28の両面を被覆す
ることもできる。両面被覆を行う別の方法は各減圧チャ
ンバー内に第1の電極対に対して対称に作用する第2の
電極対を設ける方法である。減圧チャンバー13では酸化
物膜の堆積を行い、減圧チャンバー14ではポリマー膜を
堆積させる。この場合、2つの膜は完全に分離する。減
圧チャンバー間の気密が損なわれる防止するために減圧
チャンバーを互いに間隔を開けて設置することもできる
が、そのような構造にすると、最初にポリマーが被覆さ
れた面が開放系に曝されて親水性ポリマー膜の密着性が
損なわれるという汚染の危険がある。金属酸化物膜を堆
積させるのに上記以外の方法、例えば直流反応スパッタ
リングを用いることもできる。その場合には発電機19が
直流電流を供給し、電極16を陰極とし且つ金属酸化物と
して堆積させたい金属で作り、貯蔵器24には酸素を貯蔵
する。
【0019】上記の装置を用いて、2つのポリマー膜の
間に上記の拡散界面に類似した境界面を形成したい場合
は、図2の装置を改良して図1の装置で用いた方法を採
用することができる。特に図3に示すように少なくとも
1個の減圧チャンバーを追加する。図3では図1の装置
と共通の要素は共通の参照番号で示されている。追加の
減圧チャンバー31は減圧チャンバー13と14の間に挿入さ
れている。追加の減圧チャンバー31には前記と同様な電
極32、33が備えられており、これらは交流発電機34に接
続されている。鋼板28は電極32と接触しながら移動す
る。ポンプ35によって減圧チャンバー31内は所望の圧力
に維持され、ポンプ回路には液体窒素トラップ36が設置
されている。この場合、酸素が貯蔵された貯蔵器24は、
減圧チャンバー13、31に接続され、その注入速度は弁2
5、37で調節される。貯蔵器26にはシランまたはシロキ
サンのようなシリコンモノマーが気体状態で入ってお
り、3個の減圧チャンバー13、31、14に接続されて、そ
の注入速度は弁38、40、27で調節される。減圧チャンバ
ー13とポンプ21との間にも液体窒素トラップ39が配置さ
れている。第1の減圧チャンバー13では、酸素とシリコ
ンモノマーとの比率をシリカが生成するような値に調節
することによって、シリカの形で酸化物を堆積させる。
第2の減圧チャンバーでは、酸素とシリコンモノマーと
の比率をシリカおよびポリマーが同時に堆積するような
値に調節する。最後に、3番目の減圧チャンバー14で
は、酸素を導入しないで、純粋なポリマーを堆積させ
る。このようにして、シリカとシリコンの間に、単一の
減圧チャンバーで個別部品を処理する際に形成できる拡
散境界面に類似した混合膜を形成することができる。こ
の混合膜はシリコンとシリカとを密着させる役目をす
る。操作条件と被被覆物の各減圧チャンバー内での滞留
時間は所望の厚さの膜が形成できるような値に調節す
る。
間に上記の拡散界面に類似した境界面を形成したい場合
は、図2の装置を改良して図1の装置で用いた方法を採
用することができる。特に図3に示すように少なくとも
1個の減圧チャンバーを追加する。図3では図1の装置
と共通の要素は共通の参照番号で示されている。追加の
減圧チャンバー31は減圧チャンバー13と14の間に挿入さ
れている。追加の減圧チャンバー31には前記と同様な電
極32、33が備えられており、これらは交流発電機34に接
続されている。鋼板28は電極32と接触しながら移動す
る。ポンプ35によって減圧チャンバー31内は所望の圧力
に維持され、ポンプ回路には液体窒素トラップ36が設置
されている。この場合、酸素が貯蔵された貯蔵器24は、
減圧チャンバー13、31に接続され、その注入速度は弁2
5、37で調節される。貯蔵器26にはシランまたはシロキ
サンのようなシリコンモノマーが気体状態で入ってお
り、3個の減圧チャンバー13、31、14に接続されて、そ
の注入速度は弁38、40、27で調節される。減圧チャンバ
ー13とポンプ21との間にも液体窒素トラップ39が配置さ
れている。第1の減圧チャンバー13では、酸素とシリコ
ンモノマーとの比率をシリカが生成するような値に調節
することによって、シリカの形で酸化物を堆積させる。
第2の減圧チャンバーでは、酸素とシリコンモノマーと
の比率をシリカおよびポリマーが同時に堆積するような
値に調節する。最後に、3番目の減圧チャンバー14で
は、酸素を導入しないで、純粋なポリマーを堆積させ
る。このようにして、シリカとシリコンの間に、単一の
減圧チャンバーで個別部品を処理する際に形成できる拡
散境界面に類似した混合膜を形成することができる。こ
の混合膜はシリコンとシリカとを密着させる役目をす
る。操作条件と被被覆物の各減圧チャンバー内での滞留
時間は所望の厚さの膜が形成できるような値に調節す
る。
【0020】減圧チャンバー13と14との間にさらに複数
の追加の減圧チャンバーを設けて、被被覆物のが移動す
るにつれてシリコン含有量が増す複数の混合膜にするこ
ともできる。そうすることによって、拡散境界面にさら
に類似した膜を形成することができる。上記装置および
方法は、最終製品が少なくとも1種類の酸化物膜と少な
くとも1種類の有機ポリマー膜とを含む有効な耐蝕被膜
を有するという本発明の範囲を逸脱しない限り種々変更
することができる。特に、特殊形状の部品を被覆する際
には、堆積物の厚さを均一に保つために電極形状を被覆
すべき部材の形状に合せることができる。本発明は未被
覆の金属部品のみに適用されるものではなく、亜鉛メッ
キされた鋼板等の既に被覆された部品の上に重ねて被覆
をする場合にも適用することができる。
の追加の減圧チャンバーを設けて、被被覆物のが移動す
るにつれてシリコン含有量が増す複数の混合膜にするこ
ともできる。そうすることによって、拡散境界面にさら
に類似した膜を形成することができる。上記装置および
方法は、最終製品が少なくとも1種類の酸化物膜と少な
くとも1種類の有機ポリマー膜とを含む有効な耐蝕被膜
を有するという本発明の範囲を逸脱しない限り種々変更
することができる。特に、特殊形状の部品を被覆する際
には、堆積物の厚さを均一に保つために電極形状を被覆
すべき部材の形状に合せることができる。本発明は未被
覆の金属部品のみに適用されるものではなく、亜鉛メッ
キされた鋼板等の既に被覆された部品の上に重ねて被覆
をする場合にも適用することができる。
【図1】 個別の金属板を処理する装置の具体例の断面
図。
図。
【図2】 リールに巻かれた金属板を処理する装置の具
体例の断面図。
体例の断面図。
【図3】 図2の装置の変形例を示す図。
1、13、14、31 減圧チャンバー 2、3、15、16、17、18、32、33 電極 4、19、20、34 発電機 5、28 鋼板 6、11、21、22、35 ポンプ 7、9、24、26 貯蔵器 8、10、25、27、37、38 弁 12、23、36、39 液体窒素トラップ 29、30 リール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ティエリ モングルレ フランス国 78780 モールクール レジ ダンスクロ デュ ロワ 8 (72)発明者 イヴァン セギ フランス国 31280 モン リュ デ ジ ュネ13 (72)発明者 コリンヌ バロー フランス国 78100 サン ジェルマン オン レ リュ ドゥ ラ レピューブリ ック 32 (72)発明者 キャロル ルキュイエ フランス国 78100 サン ジェルマン オン レ リュ アンドレ ボナンファン 47
Claims (13)
- 【請求項1】 減圧チャンバー内で発生する低温プラズ
マを用いた表面処理によって、少なくとも1層の金属酸
化物膜と少なくとも1層の有機ポリマー膜とを冶金製品
の表面上に交互に堆積することを特徴とする冶金製品の
被覆方法。 - 【請求項2】 金属酸化物膜を直流反応陰極スパッタリ
ング法で堆積させる請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 金属酸化物膜および有機ポリマー膜を交
流反応スパッタリング法で堆積させる請求項1に記載の
方法。 - 【請求項4】 金属酸化物がシリカであり、有機ポリマ
ーがシリコンであり、シリカ膜を形成する際には酸素と
シリコンモノマーとを、両者の比率がシリカ膜の堆積物
が形成されるような値に調節して、減圧チャンバー内に
同時に導入し、シリコン膜を形成する際にはシリコンモ
ノマーのみを減圧チャンバー内に導入する請求項3に記
載の方法。 - 【請求項5】 金属酸化物層とシリコン層との間にシリ
カとシリコンとが同時に堆積した両層の間の境界層がで
きるように、酸素とシリコンモノマーの比率を調節する
請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 冶金製品(5) を収容する減圧チャンバー
(1) と、この減圧チャンバーの内部に配置された低温プ
ラズマを発生させる手段および2つの電極(2,3)と、交
流発電機(4) とを冶金製品(5) 上に耐蝕保護被膜を形成
するための装置において、 ガス状の有機金属ポリマーのモノマーを減圧チャンバー
内に導入する手段 (7)と、酸素を減圧チャンバー内に導
入する手段(9) と、有機金属ポリマーのモノマーおよび
酸素の比率を調節する手段(8, 10) とをさらに有するこ
とを特徴とする装置。 - 【請求項7】 互いに密閉状態で隔てられている少なく
とも2つの減圧チャンバー(13, 14)と、冶金製品(28)を
これらの減圧チャンバー(13, 14)の内部を通って連続的
に移動させる手段(29, 30)とを有し、減圧チャンバー(1
3, 14)の少なくとも一つは冶金製品(28)上に金属酸化物
の膜を堆積させるための低温プラズマ発生手段 (15, 1
6, 19) を有し、減圧チャンバー(13, 14)の少なくとも
1つは冶金製品(28)上に有機金属ポリマーの膜を堆積さ
せるための低温プラズマ発生手段(17, 18, 20)を有して
いることを特徴とする冶金製品(28)上に耐蝕保護被膜を
形成するための装置。 - 【請求項8】 減圧チャンバー(13, 14)の間で且つ冶金
製品(28)の移動経路上に配置された、これらの減圧チャ
ンバー(13, 14)とは互いに密閉状態で隔てられている少
なくとも1つの追加の減圧チャンバー(31)を有し、この
追加の減圧チャンバー(31)がチャンバーが冶金製品(28)
に金属酸化物と有機ポリマーとを同時に堆積させるため
の低温プラズマ発生手段(32, 33, 34)を有し、さらに被
膜中の酸化物とポリマーとの相対比率を調節する手段(2
7, 37)を有することを特徴とする請求項7に記載の装
置。 - 【請求項9】 任意の順序で堆積された少なくとも1つ
の金属酸化物膜と少なくとも1つの有機ポリマー膜とに
よって被覆されている冶金製品。 - 【請求項10】 両方の膜が金属酸化物と有機ポリマー
とを同時に含む帯域で互いに隔てられている請求項9に
記載の冶金製品。 - 【請求項11】 上記帯域が拡散境界面である請求項10
に記載の冶金製品。 - 【請求項12】 金属酸化物がシリカであり、有機ポリ
マーがシリコンである請求項9〜11のいずれか一項に記
載の冶金製品。 - 【請求項13】 金属酸化物がステンレス鋼の酸化物で
あり、有機ポリマーがシリコンである請求項9に記載の
冶金製品。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR9113720 | 1991-11-04 | ||
FR9113720A FR2683230B1 (fr) | 1991-11-04 | 1991-11-04 | Procede de revetement d'un produit metallurgique, produit ainsi obtenu et dispositif pour sa fabrication. |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07188902A true JPH07188902A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=9418700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4319324A Withdrawn JPH07188902A (ja) | 1991-11-04 | 1992-11-04 | 金属物品の被覆方法および装置とそれによって得られる製品 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0545839A1 (ja) |
JP (1) | JPH07188902A (ja) |
KR (1) | KR930010210A (ja) |
CA (1) | CA2082024A1 (ja) |
FR (1) | FR2683230B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009270145A (ja) * | 2008-05-02 | 2009-11-19 | Fujifilm Corp | 成膜装置 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0627495B1 (en) * | 1993-05-10 | 1998-08-12 | Optical Coating Laboratory, Inc. | Self-healing UV-barrier coating with flexible polymer substrate |
JP3022229B2 (ja) | 1994-12-26 | 2000-03-15 | 東洋製罐株式会社 | プラスチックス材料からなる立体形状の容器に均一の膜厚の珪素酸化物被膜を形成する方法 |
DE19548160C1 (de) * | 1995-12-22 | 1997-05-07 | Fraunhofer Ges Forschung | Verfahren zur Herstellung organisch modifizierter Oxid-, Oxinitrid- oder Nitridschichten durch Vakuumbeschichtung und danach beschichtetes Substrat |
FR2743089B1 (fr) * | 1995-12-28 | 1998-04-17 | Commissariat Energie Atomique | Procede de depot d'un revetement par couplage des techniques de depot physique en phase vapeur et de depot chimique en phase vapeur assiste par plasma, revetement ainsi obtenu et substrat recouvert de ce revetement |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6057534A (ja) * | 1983-09-08 | 1985-04-03 | Hitachi Maxell Ltd | 磁気記録媒体 |
JPS6267743A (ja) * | 1985-09-19 | 1987-03-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光学式情報記録担体 |
JPH01180335A (ja) * | 1988-01-12 | 1989-07-18 | Toray Ind Inc | ポリマ被履鉄成形物 |
EP0436741B1 (en) * | 1989-08-01 | 1996-06-26 | Asahi Glass Company Ltd. | DC sputtering method and target for producing films based on silicon dioxide |
-
1991
- 1991-11-04 FR FR9113720A patent/FR2683230B1/fr not_active Expired - Fee Related
-
1992
- 1992-10-22 EP EP92470028A patent/EP0545839A1/fr not_active Withdrawn
- 1992-11-02 KR KR1019920020424A patent/KR930010210A/ko not_active Application Discontinuation
- 1992-11-03 CA CA002082024A patent/CA2082024A1/fr not_active Abandoned
- 1992-11-04 JP JP4319324A patent/JPH07188902A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009270145A (ja) * | 2008-05-02 | 2009-11-19 | Fujifilm Corp | 成膜装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA2082024A1 (fr) | 1993-05-05 |
EP0545839A1 (fr) | 1993-06-09 |
FR2683230A1 (fr) | 1993-05-07 |
KR930010210A (ko) | 1993-06-22 |
FR2683230B1 (fr) | 1995-03-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000104 |