JPH07188693A

JPH07188693A - 水性液体洗浄剤組成物

Info

Publication number: JPH07188693A
Application number: JP34700693A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Kondo; 三雄近藤
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1993-12-27
Filing date: 1993-12-27
Publication date: 1995-07-25

Abstract

(57)【要約】【構成】（Ａ）アニオン界面活性剤を好ましくは２〜
５０重量％、（Ｂ）増粘剤を好ましくは０．０１〜１０
重量％、（Ｃ）パール化剤を好ましくは０．１〜５重量
％、及び（Ｄ）イソプレングリコールを好ましくは１〜
３０重量％含有する水性液体洗浄剤組成物。パール化剤
としては、特にエチレングリコールジステアレート等の
多価アルコールの脂肪酸エステルが好ましい。【効果】この水性液体洗浄剤組成物は、使用感と泡立
ちが良好で、かつ広い温度範囲でパール化剤が安定に分
散されたものであり、美観に優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は水性液体洗浄剤組成物、
更に詳細には、パール化剤が安定に分散配合された水性
液体洗浄剤組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、水性液体洗浄剤組成物としては、
台所用洗剤や毛髪用のシャンプーなどが広く用いられて
いる。また、近年、石鹸に代わり、液状のボディーシャ
ンプー等も使用感、使用性の点で優れているため広く用
いられるようになっている。

【０００３】これらの水性液体洗浄剤組成物には、その
美観を改善し、高級感を付与するためにパール化剤が配
合されることがある。パール化剤は一般に不溶性の結晶
であるので液体に安定に分散することが困難であり、こ
のため、系を増粘させ、パール化剤を沈降しにくくする
ことが一般に行われている。

【０００４】しかしながら、増粘剤を用いると、高温領
域や低温領域で著しく増粘したり、減粘することがしば
しば生じ、系毎に適切な安定化剤を探索しなけらばなら
なかった。高粘度では、例えばポンプから出にくくな
り、又、低粘度ではパール化剤が沈降しやすくなり、さ
らに手から液体洗浄剤組成物がこぼれやすくなる等の不
都合がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従って、広い温度領域
にわたって粘度が一定しており、パール化剤が安定に分
散された水性液体洗浄剤組成物の開発が望まれていた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、パール化剤を含有
し、増粘されたアニオン界面活性剤の水性系にイソプレ
ングリコールを添加することにより、広い範囲でパール
化剤を安定に分散できることを見いだし、本発明を完成
した。

【０００７】すなわち、本発明は次の成分（Ａ）、
（Ｂ）、（Ｃ）及び（Ｄ）；（Ａ）アニオン界面活性剤（Ｂ）増粘剤（Ｃ）パール化剤（Ｄ）イソプレングリコールを含有することを特徴とする水性液体洗浄剤組成物を提
供するものである。

【０００８】本発明において用いられる（Ａ）成分のア
ニオン界面活性剤としては、水溶性で起泡力、洗浄力が
あればどのようなものも用いることができる。具体的に
は、(1) アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ア
ルファオレフィンスルフォン酸塩、アルカンスルフォン
酸塩、スルフォコハク酸塩、モノグリ硫酸塩、グリセリ
ルエーテル硫酸塩、イセチオン酸塩、メチルタウリン酸
塩等の硫酸型又はスルホン酸型界面活性剤、(2) モノア
ルキルリン酸塩、ジアルキルリン酸塩、アルキルエーテ
ルリン酸塩等のリン酸エステル型界面活性剤、(3) アシ
ルサルコシン酸塩、アシルグルタミン酸塩、アシルメチ
ルアラニン塩、アシル−ベータ−アラニン塩、高級脂肪
酸石鹸、アミドアミノ酸塩ないしはイミダゾリニウムベ
タイン等のカルボン酸型ないしはアミノ酸型の界面活性
剤が挙げられる。特に好ましい界面活性剤としては、ラ
ウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン
（３）ラウリル硫酸ナトリウム、モノラウリルリン酸カ
リウム、モノラウリルリン酸トリエタノールアミン、ヤ
シ油脂肪酸カリウム等が挙げられる。これらの詳細は例
えばハリーの化粧品学 (Harry's Cosmeticology)の432-
443ページに記載されている。

【０００９】（Ａ）成分のアニオン界面活性剤の配合量
は、本発明の水性液体洗浄剤組成物中２〜５０重量％、
特に５〜３０重量％とすることが、十分な洗浄力と泡立
ちを得る上で好ましい。

【００１０】本発明において用いられる（Ｂ）成分の増
粘剤は、（Ａ）成分のアニオン界面活性剤との組合せに
おいて適宜選択されるものであり、無機又は有機酸塩、
界面活性剤、及び水溶性高分子等が挙げられる。具体的
には、(1) 塩化ナトリウム、塩化アンモニウム等の無機
塩、(2) ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸ア
ルカノールアミド等の非イオン界面活性剤、(3) アルキ
ルベタイン等の両性界面活性剤、(4) 不溶性の石鹸等の
アニオン界面活性剤、(5) ガム類、セルロース誘導体、
カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子等が挙げら
れる。これらの詳細についてもハリーの化粧品学の446
ページに記載されている。

【００１１】（Ｂ）成分の増粘剤の配合量は、増粘剤の
種類、（Ａ）成分のアニオン界面活性剤との組合せによ
って大幅に変わり、又、所望する粘度によって異なって
くるが、一般的には、本発明の洗浄剤組成物中、０．０
１〜１０重量％、特に０．２〜５重量％とするのが好ま
しい。

【００１２】本発明において用いられる（Ｃ）成分のパ
ール化剤は、板状又は針状の水不溶性結晶であり、本発
明の水系洗浄剤を調製する際に系中に添加し、加温溶解
した後冷却しても、あるいは別個に高濃度のパール化剤
の分散液を調製しておき、本発明の水系洗浄剤組成物に
添加してもよい。具体的には、エチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール等の多価
アルコールの高級脂肪酸エステル、水不溶性の高級脂肪
酸又はその塩、高級アルコール、高級脂肪酸モノグリセ
リド、魚鱗箔、及び酸化チタン被覆雲母等が挙げられ
る。これらのうちでは、エチレングリコール等の多価ア
ルコールの高級脂肪酸エステルが安定な分散系と優れた
パール感を得る上で特に好ましい。具体的には、エチレ
ングリコールジステアレートが例示される。

【００１３】（Ｃ）成分のパール化剤は、本発明の水性
液体洗浄剤組成物中０．１〜５重量％、特に０．５〜３
重量％配合することが、十分なパール状外観を得る上で
好ましい。

【００１４】また、本発明に用いられる（Ｄ）成分のイ
ソプレングリコールは３−メチル−１、３−ブタンジオ
ール又は３−メチル−１、３−ブチレングリコールとも
よばれる無色透明の液体であり、通常保湿剤として用い
られ、（株）クラレから入手することができる。その配
合量は、本発明の水性液体洗浄剤組成物中、１〜３０重
量％、特に２〜１５重量％とするのが、十分な系の安定
性を得るうえで好ましい。

【００１５】本発明の水性液体洗浄剤組成物の媒体（基
剤）は、水であるが、その配合量は全組成中に単独、又
はエタノール、プロピレングリコール、イソプロピレン
グリコール、１、３−ブタンジオール、グリセリン等の
低級１価もしくは多価アルコールとの合計量で５０〜９
０重量％とするのが好ましい。

【００１６】本発明の水性液体洗浄剤組成物を製造する
第１の方法は、（Ａ）〜（Ｄ）の全成分を媒体である水
等とともに加温溶解、次いで徐冷し、（Ｃ）成分のパー
ル化剤を析出させる方法である。この方法は、パール化
剤が、エチレングリコールエステル、高級脂肪酸、高級
アルコール等の融解性物質である場合に好適に利用され
る。

【００１７】本発明の水性液体洗浄剤組成物を製造する
第２の方法は、少なくとも（Ｃ）成分を含む（Ａ）〜
（Ｄ）成分を高濃度で媒体である水等とともに加温溶
解、次いで徐冷し、（Ｃ）成分のパール化剤を析出さ
せ、高濃度のパール化剤分散液を得た後、これを水性液
体洗浄剤組成物の調製に際して添加する方法である。こ
の方法は系全体を加温する必要がないので、エネルギー
的に有利であり、又、安定なパール外観を得られるとい
う利点を有する。

【００１８】本発明の水性液体洗浄剤組成物を製造する
第３の方法は、（Ｃ）成分のパール化剤をそのまま配合
する方法であり、それ自体がパール外観を呈する粉体、
例えば、酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔等に適用すること
ができる。

【００１９】本発明の水性液体洗浄剤組成物には、通常
水性液体洗浄剤組成物に用いられる成分を本発明の効果
を損なわない範囲で配合することができる。このような
成分としては、増粘に寄与しないカチオン、非イオン、
両性の界面活性剤；トリクロサン、トリクロロカルバン
等の殺菌剤；グリチルリチン酸カリウム、酢酸トコフェ
ロール等の抗炎症剤；ジンクピリチオン、オクトピロッ
クス等の抗フケ剤；メチルパラベン、ブチルパラベン等
の防腐剤；シリコーン又はその誘導体、油剤、カチオン
化セルロース、及びカチオン化グアーガム等の感触向上
剤；その他香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を
挙げることができる。

【００２０】本発明の水性液体洗浄剤組成物は、水酸化
カリウム、水酸化ナトリウム、塩酸等の酸又はアルカリ
により、pHを調整することができる。その組成物自体の
pHは５〜１０特に６〜８．５が好ましい。

【００２１】本発明の水性液体洗浄剤組成物を収納する
容器としては、粘度、容量に応じ、ボトル、チューブ、
ポンプ等の種々の容器を選択することができる。その材
質は、プラスチック、ガラス、金属、あるいはこれらの
複合体のいずれも用いることができる。特に、透明容器
は、内容物が肉眼で観察できるので好ましい。なおここ
で「液体」とは、容器から押し出したときに、押し出し
たときの形状を保たないことをいい、いわゆるゲル状や
クリーム状を含まない。

【００２２】さらに、ポンプフォーマー、スクイズフォ
ーマー等の押し出し時に空気と内容物が混合され、泡と
なって排出されるフォーマー容器を用いると、低濃度の
界面活性剤でも十分な泡立ちが得られ、温和性及び経済
性の面で好ましい。

【００２３】本発明の水性液体洗浄剤組成物は、顔用、
全身用、毛髪用、手用のいずれとしても用いることがで
きる。また、老若男女を問わず使用することができる。

【００２４】

【発明の効果】本発明の液体洗浄剤組成物は、安定性良
好で、泡立ちが良く、しかも美観に優れるので、高級シ
ャンプー、高級ボディシャンプー、高級洗顔料として特
に好適である。

【００２５】

【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが本発明はこれらに限定されるものではない。

【００２６】実施例１重量％ポリオキシエチレン（３）ラウリル硫酸ナトリウム１４ラウロイルアミドプロピルベタイン２エチレングリコールジステアレート２カチオン化セルロース０．５塩化ナトリウム０．２香料、色素、防腐剤微量イソプレングリコール５水残

【００２７】８０度に加温した水に香料以外の全成分を
投入し、均一に攪拌、混合した後、４０度まで徐冷し、
香料を添加してシャンプーを得た。得られたシャンプー
は良好なパール状を呈し、温度安定性に優れたものであ
った。

【００２８】実施例２重量％モノラウリルリン酸カリウム１８ラウリルジメチルアミンオキシド３ヤシ脂肪酸カリウム１エチレングリコールジステアレート３ポリオキシエチレン（５０）ジステアレート５トリクロサン１香料、色素微量イソプレングリコール１５水残

【００２９】８５度に加温した水に香料以外の全成分を
投入し、均一に攪拌、混合した後、４０度まで徐冷し、
香料を添加してデオドラントボディシャンプーを得た。
得られたボディシャンプーは良好なパール状を呈し、温
度安定性に優れたものであった。

【００３０】実施例３重量％ラウリル硫酸トリエタノールアミン１５ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド３カルボキシビニルポリマー０．５トリエチレングリコールジステアレート２ジンクピリチオン１香料、色素微量イソプレングリコール１０水残

【００３１】８０度で水、ラウリル硫酸トリエタノール
アミン、及びトリエチレングリコールジステアレートを
３：２：２の割合で混合、徐冷してパール剤分散液を
得、これを室温で他の成分と混合して抗フケシャンプー
を調製した。得られた抗フケシャンプーは良好なパール
状を呈し、温度安定性に優れたものであった。

【００３２】実施例４重量％ポリオキシエチレン（３）ラウリル硫酸ナトリウム１５アルキルグルコシド１０ラウロイルモノエタノールアミド４グリセロールモノベヘネート５塩化ナトリウム０．２色素微量イソプレングリコール１０エタノール２水残

【００３３】８０度に加温した水に香料以外の全成分を
投入し、均一に攪拌、混合した後、４０度まで徐冷し、
食器用洗剤を得た。得られた食器用洗剤は良好なパール
状を呈し、温度安定性に優れたものであった。

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｃ１１Ｄ 3/20

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】次の成分（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）及び
（Ｄ）；（Ａ）アニオン界面活性剤（Ｂ）増粘剤（Ｃ）パール化剤（Ｄ）イソプレングリコールを含有することを特徴とする水性液体洗浄剤組成物。