JPH07188378A - ポリウレタンおよびその製造方法 - Google Patents

ポリウレタンおよびその製造方法

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JPH07188378A
JPH07188378A JP5347083A JP34708393A JPH07188378A JP H07188378 A JPH07188378 A JP H07188378A JP 5347083 A JP5347083 A JP 5347083A JP 34708393 A JP34708393 A JP 34708393A JP H07188378 A JPH07188378 A JP H07188378A
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polyurethane
tan
diisocyanate
chain extender
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Tatsuya Oshita
竜也 尾下
Koji Hirai
広治 平井
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 有機ジイソシアネート、高分子ジオール及び
次の式(Ia)又は式(Ib); 【化1】 で表されるジオールの少なくとも一方を含有する鎖伸長
剤を反応させて得られたポリウレタン、並びにその製造
方法。 【効果】 本発明のポリウレタンは常温付近に力学的損
失係数(tanδ)のピーク値を有しており且つtanδ
値自体のレベルが高いので、最も使用されることの多い
常温付近で極めて優れた制振性能(振動吸収能;騒音防
止能)を有しており、しかも広い温度範囲に亙って高い
tanδ値を保っているので温度が変化してもその良好
な制振性能(振動吸収能;騒音防止能)が失われない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタンおよびその
製造方法に関する。詳細には、本発明は、常温付近にお
ける制振性能が高く且つ広い温度範囲で良好な制振性能
を有していて、振動吸収材および騒音防止材として極め
て有効に使用し得るポリウレタン、およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生活様式の変化や環境改善要求の
増大などに伴って、振動吸収、騒音防止、静かさなどに
対する要求が大きなものとなっており、制振性能(振動
吸収性;騒音防止性)のある素材や成形品が、住宅内装
材やその他の住宅関連分野、船舶や自動車などの輸送機
器の分野、各種電気製品、事務用機器、工場や公共施設
用の建材などにおいて求められている。ゴムやエラスト
マーは、その弾性特性に起因して弾性のない硬質材料に
比べて制振性(振動吸収性)に優れており、振動吸収材
や騒音防止材として従来からも用いられており、そのよ
うな制振性(振動吸収性)エラストマーの一つとして、
耐摩耗性や機械的特性などの性能にも優れる熱可塑性ポ
リウレタンを挙げることができる。
【0003】ゴムやエラストマーなどの制振材料の制振
性能は、制振材料の粘弾性を測定することによって得ら
れる損失弾性率(E'')と貯蔵弾性率(E’)との比である
力学的損失係数(tanδ)(すなわちtanδ=E''
/E')の値の大小によって評価されることが広く行わ
れており、tanδの値が大きい程その制振性能が高い
とされている。ところで、制振材料として用いられてい
る従来のポリウレタンエラストマーは、それが多く用い
られている常温付近でのtanδがあまり高くなく、常
温付近での制振性能(振動吸収能;騒音防止能)に劣っ
ており、実用面で十分に満足のゆくものではない。ま
た、ポリウレタンエラストマーのtanδのピーク値が
常温付近になるように原料の種類や配合等を調整するこ
とが試みられているが、その場合にはtanδのピーク
値を常温付近にすると制振性能を発揮できる温度範囲が
狭くなり、温度が変化すると制振性能が失われ、広い温
度範囲にわたって制振材料や騒音防止材料などとして有
効に使用することができないという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、最も
用いられることの多い常温付近でのtanδが高くて常
温付近での制振性(振動吸収性;騒音防止性)に優れ、
しかも広い温度範囲にわたって高いtanδ値を保ち、
温度が変化してもその良好な制振性能(振動吸収能;騒
音防止能)が失われないポリウレタンおよびその製造方
法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らが色々検討を重ねた結果、有機ジイソシアネ
ート、高分子ジオールおよび鎖伸長剤を用いてポリウレ
タンを製造するに当たり、鎖伸長剤として特定の水素化
ジメタノナフタレンジメタノールを含有する鎖伸長剤を
反応させると、常温付近でのtanδ値が高くて常温付
近で優れた制振性能を有し、しかも広い温度範囲にわた
ってその高いtanδ値を保ち得るポリウレタンが得ら
れることを見出して本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、有機ジイソシアネー
ト、高分子ジオール、ならびに下記の式(Ia);
【0007】
【化5】 で表されるジオールおよび下記の式(Ib);
【0008】
【化6】 で表されるジオールの少なくとも一方を含有する鎖伸長
剤を反応させて得られたポリウレタンである。
【0009】そして、本発明は、有機ジイソシアネー
ト、高分子ジオールおよび鎖伸長剤を反応させてポリウ
レタンを製造する方法であって、鎖伸長剤が下記の式(I
a);
【0010】
【化7】 で表されるジオールおよび下記の式(Ib);
【0011】
【化8】 で表されるジオールの少なくとも一方を含有することを
特徴とするポリウレタンの製造方法である。さらに、本
発明は、上記のポリウレタンからなる制振材、振動吸収
材または騒音防止材を包含する。
【0012】本発明では有機ジイソシアネートとして熱
可塑性ポリウレタンの製造に従来から使用されている有
機ジイソシアネートのいずれもが使用でき、その種類は
特に制限されない。そのような有機ジイソシアネートの
例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェ
ニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジ
イソシアネート類;ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシ
アネート等の脂肪族または脂環式ジイソシアネート類な
どを挙げることができ、これらの有機ジイソシアネート
は単独で用いても、または2種以上を併用してもよい。
【0013】また本発明では、高分子ジオールとして熱
可塑性ポリウレタンの製造に際して一般的に使用されて
いる高分子ジオールのいずれもが使用できる。例えば、
ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリカ
ーボネートジオール、ポリエステルポリカーボネートジ
オール、ポリエステルポリエーテルジオールなどを挙げ
ることができる。より具体的には、ポリエステルジオー
ルとしては、例えば脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン
酸またはこれらのエステル形成性誘導体の反応により得
られた脂肪族ポリエステルジオール、脂肪族ジオールと
芳香族ジカルボン酸またはそれらのエステル形成性誘導
体の反応により得られた芳香族ポリエステルジオールな
どが、ポリエーテルジオールとしては例えばポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールまたはそれらのブロック共重合体
を、ポリカーボネートジオールとしては脂肪族ジオール
とカーボネート化合物との反応により得られたポリカー
ボネートジオール、ビスフェノールAなどの芳香族ジオ
ールとカーボネート化合物との反応により得られたポリ
カーボネートジオールなどを用いることができる。高分
子ジオールは1種のみを用いてもまたは2種以上を併用
してもよい。
【0014】高分子ジオールはその数平均分子量が50
0〜10000であるのが好ましく、1500〜600
0がより好ましい。高分子ジオールの数平均分子量が5
00よりも小さいと得られるポリウレタンの機械的物性
が低下して脆弱になり易く、一方10000よりも大き
いと得られるポリウレタンの成形性が低下し易い。
【0015】そして、本発明では、鎖伸長剤として、上
記の式(Ia)で表されるジオール[以下「ジオール(Ia)」
という]および上記の式(Ib)で表されるジオール[以下
「ジオール(Ib)」という]のうちの一方または両方を含
有する鎖伸長剤を使用することが必要である。そしてそ
れによって、従来の熱可塑性ポリウレタンに比べて、よ
り優れた制振性能を有するポリウレタンを得ることがで
きる。鎖伸長剤中におけるジオール(Ia)および/または
ジオール(Ib)の含有量[ジオール(Ia)とジオール(Ib)の
両方を含有する場合は両方の合計量]は、鎖伸長剤の全
量に基づいて、10モル%以上であるのが好ましく、3
0モル%以上がより好ましく、50モル%以上がさらに
好ましい。鎖伸長剤中におけるジオール(Ia)および/ま
たはジオール(Ib)の含有割合が多いほど制振性能に優れ
たポリウレタンを得ることができる。
【0016】ジオール(Ia)および/またはジオール(Ib)
と他の鎖伸長剤化合物を併用する場合は、該他の鎖伸長
剤化合物の種類は制限されず、ポリウレタンの製造に際
して従来から鎖伸長剤として使用されている、イソシア
ネート反応性の活性水素原子を2個有する2官能性の低
分子化合物を使用することができる。そのような他の2
官能性の低分子化合物の例としては、エチレングリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,
3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,
3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオールなどの炭素数2〜10の直鎖状または分岐状脂
肪族ジオール類;ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ
[5.2.1.02,6]デカンなどの脂環式ジオール
類;1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン
などの芳香環含有ジオール類;エチレンジアミン、プロ
ピレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジア
ミン、ピペラジン、フェニレンジアミン、トリレンジア
ミンなどのジアミン類;ヒドラジン、アジピン酸ジヒド
ラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどを挙げることが
でき、これらの2官能性化合物は1種類のみを用いて
も、または2種類以上を併用してもよい。
【0017】上記した2官能性化合物のうちでも、ネオ
ペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロ
パンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロ
パンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール
などの分岐を有する脂肪族ジオール、ビス(ヒドロキシ
メチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンなど
の脂環式ジオールが好ましく用いられる。また場合によ
っては、ポリウレタンの制振性能を低下させない範囲内
で、イソシアネート反応性の水素原子を3個以上有する
多官能性化合物を高分子ジオールおよび鎖伸長剤の合計
量に基づいて5モル%未満の割合で使用してもよい。
【0018】ポリウレタンの製造に当たっては、高分子
ジオール、鎖伸長剤およびその他の成分が有している活
性水素原子の全量に基づいて、活性水素原子1当量当た
り、イソシアネート基当量が約0.90〜1.30、好
ましくは0.95〜1.10になるように有機ジイソシ
アネートを使用するのが、諸物性に優れた熱可塑性ポリ
ウレタンを得ることができ、好ましい。
【0019】使用する有機ジイソシアネートの種類、高
分子ジオール、鎖伸長剤の内容(種類)や分子量、それ
らの使用割合などに応じて、それらを反応させて得られ
るポリウレタンの分子量や粘度が異なってくるが、本発
明のポリウレタンは、0.5g/dlのジメチルホルム
アミド溶液として30℃で測定したときの対数粘度が
0.5〜2.0dl/gであるのが、力学的性能、成形
性などの点から好ましく、そのような粘度のポリウレタ
ンが得られるように原料成分の種類や組み合わせ、重合
条件などを選択するとよい。
【0020】また本発明では、必要に応じてポリウレタ
ンを製造する際に通常使用されている触媒、反応促進剤
などを使用してもよく、更に場合によっては着色剤、難
燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、加水分解防止剤、防
黴剤、内部離型剤などの各種添加剤、ガラス繊維、有機
繊維などの各種繊維、タルク、シリカ、その他の無機充
填剤、各種カップリング剤などを重合前、重合中または
重合後に適宜添加してもよい。
【0021】本発明のポリウレタンの製造法としては、
公知のウレタン化反応技術のいずれもが使用でき、プレ
ポリマー法およびワンショット法のいずれもが使用でき
る。本発明のポリウレタンの製造法の例を挙げると、
有機ジイソシアネート、高分子ジオール、鎖伸長剤およ
び必要に応じて他の成分を単軸または多軸スクリュー型
押出機に同時またはほぼ同時に連続的に供給して190
〜280℃、好ましくは200〜260℃で連続溶融重
合させてポリウレタンを製造する方法、高分子ジオー
ルおよび鎖伸長剤などの活性水素含有化合物を混合して
130〜200℃に加熱した後、有機ジイソシアネート
を加えて短時間撹拌した後に例えば80〜150℃に加
熱してポリウレタンを製造する方法、有機ジイソシア
ネートと高分子ジオールを押出機やその他の反応装置内
で予め反応させてイソシアネート基末端ウレタンプレポ
リマーを形成させた後に鎖伸長剤を反応させてポリウレ
タンを製造する方法、有機ジイソシアネート、高分子
ジオール、鎖伸長剤および必要に応じて他の成分を有機
溶媒に添加して有機溶媒中でポリウレタンを製造する方
法などがある。しかし、勿論これらの方法に限定されな
い。上記した方法のうちでも特に上記の方法による場
合は、押出機に反応成分のすべてを同時またはほぼ同時
に供給するだけで、極めて簡単に目的とするポリウレタ
ンを連続して製造することができるので好ましい。
【0022】本発明のポリウレタンは、熱可塑性ポリウ
レタンに従来使用されている既知の方法で成形・加工し
たり、紡糸したりすることができ、またはそれら以外の
方法で処理してもよい。例えば、押出成形、射出成形、
ブロー成形、カレンダー成形、プレス成形、真空成形、
溶融紡糸などによって型物、パイプ、シート、フィル
ム、積層体、繊維状物などの多種多様の製品を得ること
ができ、更には溶融したり溶媒に溶解して被膜や被覆構
造体などを製造することもできる。本発明のポリウレタ
ンはその優れた制振性能(振動吸収能;騒音防止能)に
よって、住宅関連製品、日用品、電気/電子部品、機械
部品、自動車部品、包装材料などの種々の用途に有効に
使用することができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例などにより本発明を具体的に説
明するが、本発明はそれにより限定されない。以下の例
中、ポリウレタンの窒素原子含有率、ポリウレタンの力
学的損失係数(tanδ)のピーク値、その時の温度
(ピーク温度)およびtanδが0.2以上である温度範
囲は次のようにして求めた。
【0024】[ポリウレタンの窒素原子含有率]溶融重
合後、80℃で20時間除湿乾燥したペレットを用い
て、元素分析装置(パーキンエルマー社製「2400−
2型」)により元素分析を行い、窒素原子含有率を求め
た。
【0025】[tanδのピーク値;ピーク温度;ta
nδ≧0.2の温度範囲]各例で得られたポリウレタン
を220℃の熱プレスを用いてプレス成形して厚さ0.
1mmのフィルムを作製した。このフィルムから試験片
(縦×横=5mm×30mm)を採取し、動的粘弾性測
定装置[(株)レオロジ社製「DVEレオスペクトラ
ー」]を使用して、周波数11Hzで、温度を順次変え
て各温度における試験片の貯蔵弾性率(E’)と損失弾
性率(E'')を測定し、それらの値から下記の数式に基
づいて力学的損失係数(tanδ)を算出して、温度に
対するtanδ値の分布状態を示すグラフを作成した。
その結果得られたグラフから、tanδがピークを示す
値およびその時の温度、並びにtanδが0.2以上を
示す温度範囲を求めた。このtanδは振動減衰性の尺
度として用いられ、この値が大きいほど制振性能(振動
吸収能)が大きい。
【0026】
【数1】力学的損失係数(tanδ)=[(損失弾性率
(E'')/貯蔵弾性率(E')]
【0027】また、下記の実施例および比較例、並びに
下記の表2で用いた各成分の略号とその内容をまとめる
と、次の表1のとおりである。
【0028】
【表1】
【0029】《実施例 1》 (1) 数平均分子量3500のポリエステルジオール
(PEA)を35重量部、式(Ia)で表されるデカヒドロ
−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−ジメ
タノール(MNDM)を10.7重量部および4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を1
4.5重量部の割合で(活性水素原子1当量当たりのイ
ソシアネート基当量=1.00)、加温下に液体状態で
一括して定量ポンプによって2軸押出機(L/D=3
4;φ=30mm)に連続供給して、200℃から26
0℃の範囲の温度で重合を行った後押出してポリウレタ
ンペレットを製造した。ここで得られたポリウレタンの
窒素原子含有率は2.7重量%であった。
【0030】(2) 上記(1)で得られたポリウレタ
ンペレットを80℃で20時間加熱して除湿乾燥した
後、220℃の熱プレスによりプレス成形して厚さ0.
1mmのフィルムを作製し、このフィルムから採取した
試験片を用いて上記した方法で温度とtanδとの関係
を示すグラフを作成し、tanδのピーク値およびその
時の温度(ピーク温度)、並びにtanδが0.2以上
を示す温度範囲を求めた。その結果を下記の表2に示
す。
【0031】《実施例2〜5》下記の表2に示す高分子
ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を、活
性水素原子1当量当たりのイソシアネート基当量が1.
00、および得られるポリウレタンの窒素含有率が2.
7重量%になるような割合で用いて、実施例1の(1)
と同様にしてポリウレタンペレットを製造した。その結
果得られたポリウレタンペレットを用いて実施例1の
(2)と同様にして試験片を作製し、この試験片を用い
て上記した方法で温度とtanδとの関係を示すグラフ
を作成し、tanδのピーク値およびその時の温度(ピ
ーク温度)、並びにtanδが0.2以上を示す温度範
囲を求めた。その結果を下記の表2に示す。
【0032】《比較例1および2》下記の表2に示す高
分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤
を、活性水素原子1当量当たりのイソシアネート基当量
が1.00、および得られるポリウレタンの窒素含有率
が2.7重量%になるような割合で用いて、実施例1の
(1)と同様にしてポリウレタンペレットを製造した。
その結果得られたポリウレタンペレットを用いて実施例
1の(2)と同様にして試験片を作製し、この試験片を
用いて上記した方法で温度とtanδとの関係を示すグ
ラフを作成し、tanδのピーク値およびその時の温度
(ピーク温度)、並びにtanδが0.2以上を示す温
度範囲を求めた。その結果を下記の表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】上記表2の結果から、ジオール(Ia)(MN
DM)を含有する鎖伸長剤を用いて得られた実施例1〜
5のポリウレタンは、tanδのピーク値が室温付近
(13〜25℃)にあること、しかもそのピーク値が
1.15以上と高く通常最も使用されることの多い常温
において優れた制振性能(振動吸収能;騒音防止能)を
有することがわかる。しかも、実施例1〜5のポリウレ
タンでは、tanδが0.2以上を示す温度範囲が80
℃以上と広く、温度変化があってもその制振性能を失わ
ず広い温度範囲で良好な制振性能(振動吸収能;騒音防
止能)を発揮できることがわかる。
【0035】それに対して、ジオール(Ia)および/また
はジオール(Ib)を何ら含有せず他のジオールのみからな
る鎖伸長剤を用いて得られた比較例1および2のポリウ
レタンは、tanδのピーク値が常温よりも低い温度
(−20℃〜−5℃)にあること、しかも比較例1のポ
リウレタンではtanδのピーク値が低く、通常最も使
用されることの多い常温において良好な制振性能(振動
吸収能;騒音防止能)を有していないことがわかる。更
に、比較例1および2のポリウレタンでは、tanδが
0.2以上を示す温度範囲が55℃以下であって狭く、
温度が変化するとその制振性能が失われ易いことがわか
る。
【0036】
【発明の効果】本発明のポリウレタンは常温付近に力学
的損失係数(tanδ)のピーク値を有しており、しか
も該tanδ値自体のレベルが高いので、最も使用され
ることの多い常温付近で極めて優れた制振性能(振動吸
収能;騒音防止能)を有している。更に、本発明のポリ
ウレタンは、広い温度範囲にわたって高いtanδ値を
保っているので、温度が変化してもその良好な制振性能
(振動吸収能;騒音防止能)が失われない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ジイソシアネート、高分子ジオー
    ル、ならびに下記の式(Ia); 【化1】 で表されるジオールおよび下記の式(Ib); 【化2】 で表されるジオールの少なくとも一方を含有する鎖伸長
    剤を反応させて得られたポリウレタン。
  2. 【請求項2】 有機ジイソシアネート、高分子ジオール
    および鎖伸長剤を反応させてポリウレタンを製造する方
    法であって、鎖伸長剤が下記の式(Ia); 【化3】 で表されるジオールおよび下記の式(Ib); 【化4】 で表されるジオールの少なくとも一方を含有することを
    特徴とするポリウレタンの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリウレタンから得られ
    た制振材、振動吸収材または騒音防止材。
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