JPH07188302A - 複合キトサン微粒子の製造方法 - Google Patents

複合キトサン微粒子の製造方法

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JPH07188302A
JPH07188302A JP33522693A JP33522693A JPH07188302A JP H07188302 A JPH07188302 A JP H07188302A JP 33522693 A JP33522693 A JP 33522693A JP 33522693 A JP33522693 A JP 33522693A JP H07188302 A JPH07188302 A JP H07188302A
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JP
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chitosan
powder
aqueous solution
fine particles
dispersed
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JP33522693A
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Takako Nakayama
崇子 中山
Michitaka Sawada
道隆 澤田
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 香粧品用粉体として好適な 0.1〜50μm 程度
の粒径を有する球形または非球状定形の複合キトサン微
粒子の製造方法を提供する。 【構成】 粉体を分散させたキトサン酸性水溶液を乳化
して得られるW/Oエマルションを凝固液中に注入し
て、複合キトサン微粒子を凝固析出させて複合キトサン
微粒子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、香粧品用粉体等として
好適な 0.1〜50μm 程度の粒径を有する球形または非球
状定形である複合キトサン微粒子の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】キトサ
ンは、えび、かに、昆虫類等の甲殻類の外皮の構成物質
であるキチンを30〜50重量%のアルカリ水溶液で60℃以
上の温度に加熱して、脱アセチル化することにより得ら
れるD−グルコサミンを基本骨格とする塩基性多糖であ
る。キトサンは骨格中に極性基を有するため、水素結合
形成により結晶性の高い構造を有する。従って、一般有
機溶剤には溶解しないが、酢酸、塩酸等の酸性水溶液に
は、塩を形成し溶解させることができる。このことか
ら、キトサンを微粒子化するためには、キトサン酸性水
溶液を塩基等に滴下し凝固させる方法が一般的に知られ
ている。
【0003】キトサンを微粒子化する方法としては、キ
トサン酸性水溶液をノズルを用いて塩基等に滴下、凝固
させ平均粒径50〜500 μm の球状キトサン微粒子とする
方法、またはキトサン酸性水溶液を噴霧乾燥することに
より平均粒径50μm 以下の不定形キトサン微粒子とする
方法等、いろいろな方法が一般的に知られている。しか
し、複合化においてはほとんど例がなく、以下に示す方
法がいくつか報告されているのみである。
【0004】特開昭61−197529号には、公知の方法でキ
トサン多孔微粒子とした後に水に分散させ、薬理活性物
質(制ガン剤、ホルモン剤等)を添加攪拌してキトサン
微粒子中に吸収させ、乾燥することにより得られる薬理
活性物質内包キトサン微粒子の製造方法が示されてい
る。しかしこの方法では、完全に内包させることはでき
ず、また水および有機溶剤に溶解する物質しか適用する
ことが出来ない。特開昭63−40337 号には、キトサンの
微粒子と超微粉末酸化チタンとの分散懸濁液を高温雰囲
気中に噴霧乾燥することにより、酸化チタンが分散包含
されたキトサン微粒子を製造する方法が示されている。
しかし、この方法ではキトサン微粒子表面に酸化チタン
が吸着し、ごく一部しか内包させることが出来ない。ま
た、形状としては不定形となる。特開平3−278834号に
は、キトサン酸性溶液中に、磁性微粒子を分散させた
後、この溶液を塩基性溶液中に攪拌滴下することで、磁
性微粒子を内包したキトサン複合微粒子を製造する方法
が示されている。この方法は磁性微粒子を完全に内包さ
せることは出来るが、平均粒径が50μm 以上の比較的大
きな微粒子となる。
【0005】以上のように粉体が完全に内包され、かつ
平均粒径が0.1 〜50μm の定形キトサン微粒子が得られ
た例はない。従って、本発明の目的は球形または非球状
定形の複合キトサン微粒子、特に平均粒径が 0.1〜50μ
m の複合キトサン微粒子を得る方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を行った結果、粉体を分散させたキ
トサン酸性水溶液のW/Oエマルションを凝固液中に注
入して凝固させることにより、平均粒径が0.1 〜50μm
でかつ球形または非球状定形粉体複合キトサン微粒子を
得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、粉体を分散させたキトサン酸性水
溶液を乳化して得られるW/Oエマルションを凝固液中
に注入して、複合キトサン微粒子を凝固析出させること
を特徴とする複合キトサン微粒子の製造方法を提供する
ものである。
【0007】なお、本発明でいう非球状定形微粒子と
は、球状ではないが定まった形態を有する微粒子であ
り、特には球が収縮変形して得られる凹凸構造を有する
一定形状の粒子で、例えば赤血球状、帽子状、ゴルフボ
ール状等で示される球状ではないが定まった形態を有す
る微粒子である。
【0008】本発明において用いられるキトサンは特に
限定されるものではないが、酸性水溶液への溶解性を考
慮すれば、脱アセチル化度80%以上のキトサンが好まし
く用いられる。脱アセチル化度が低いと、酸性水溶液に
対する溶解性が劣り好ましくない。また、キトサンの分
子量に関しては特に制限はないが、微粒子とした際の強
度を考慮すれば、重量平均分子量で1×103 〜1×106
のキトサンが望ましい。また、酸性水溶液として用いら
れる酸は、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、蟻酸、酢
酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、シ
ュウ酸、グリコール酸、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢
酸等の有機酸があげられるが、溶解性/安全性/臭い等
の観点から、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、グリコール
酸が好ましい。
【0009】キトサン酸性水溶液の調製法としては、50
〜70℃に加熱した上記酸の水溶液中に、攪拌しながらゆ
っくりとキトサンを添加し溶解させる方法が一般的であ
る。この際の酸の濃度はキトサンが溶解しうるものであ
る限り特に制限はない。またキトサンの濃度も特に制限
はないが1〜10重量%が粘度的に望ましい。
【0010】本発明においては、この様なキトサン酸性
水溶液中に、予め少量の水で表面を濡らした粉体を分散
させる。本発明において使用される粉体としては、マイ
カ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等
の無機粉体、ナイロンパウダー、セルロースパウダー、
ウールパウダー、シルクパウダー、架橋ポリスチレンパ
ウダー等の有機粉体、およびパラアミノ安息香酸、パラ
メトキシ桂皮酸エチル等の有機系紫外線吸収剤、ジブチ
ルヒドロキシトルエン、オキシベンゼン等の酸化防止
剤、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、群
青、紺青、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、
雲母チタン、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ
素、ホトクロミック顔料、合成フッ素金雲母、鉄含有合
成フッ素金雲母、微粒子複合粉体等の無機顔料、有機合
成色素等をあげることができる。この中でも疎水性溶剤
に溶解しない粉体の方が、完全に内包複合化させるため
には好ましい。
【0011】本発明に用いられる粉体の粒径は、キトサ
ン微粒子より小さいことが必要であるが、完全に内包複
合化させるためには、キトサン微粒子の粒径の1/10以
下である方が好ましい。分散させる粉体の量は、特に制
限はないがキトサンに対して30重量%以下が望ましい。
30重量%を越えると若干凝集物を生じる可能性がある。
【0012】本発明においては、この粉体をエマルショ
ン中に内包させるために、まずキトサン酸性水溶液中に
粉体を均一分散させることが必要である。このために、
予めこの粉体を少量の水で濡らし、キトサン酸性水溶液
とのなじみを良くさせる方が良い。この際用いる水の量
は、キトサン酸性水溶液の重量に対して1/10以下が好
ましい。1/10より多く用いるとエマルションの安定性
を損ねる場合がある。さらに、公知の分散剤を用いるこ
とで粉体をキトサン酸性水溶液中により良く分散させる
ことが出来る。
【0013】本発明におけるキトサン酸性水溶液のW/
Oエマルションは、粉体を分散したキトサン酸性水溶液
に乳化剤含有疎水性溶剤を加え、乳化装置を用い機械的
攪拌により乳化を行うことにより調製される。エマルシ
ョン化の際に用いられる乳化剤としては、ソルビタンモ
ノステアレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタン
モノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノス
テアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポ
リオキシエチレンラウリルアルコールエーテル、ポリオ
キシエチレンセチルアルコールエーテル等の非イオン性
界面活性剤が好ましい。これら乳化剤は単独で用いても
良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
【0014】W/Oエマルションを調製するために用い
る疎水性溶剤としては、ヘキサン、シクロヘキサン等の
炭化水素類、トルエン、ベンゼン等の芳香族類、石油エ
ーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、クロロホル
ム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類等を挙げるこ
とができる。エマルションを調製するときに使用する乳
化剤濃度としては、疎水性溶剤に対して0.1 〜10.0重量
%の範囲が適当であり、好ましくは 0.5〜5.0 重量%が
望ましい。
【0015】またエマルション化の際に用いる乳化装置
としては、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、マイ
ルダー、ホモミキサー、タッチミキサー、超音波乳化装
置、ナイマイザーシステム、ガラス膜乳化装置等をあげ
ることができる。なお、乳化時の粉体を分散したキトサ
ン酸性水溶液/乳化剤含有疎水性溶剤の混合比率は、容
積比で9/1〜1/9の範囲が好ましく、7/3〜3/
7が特に好ましい。
【0016】本発明においては、上記のようにして調製
したW/Oエマルションを凝固液中に注入し、粉体が複
合化したキトサン微粒子を凝固析出させる。キトサン酸
性水溶液のW/Oエマルションを凝固させる凝固液とし
ては、有機溶剤単独または塩基を含む有機溶剤が用いら
れる。凝固液が有機溶剤単独の場合には、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノ
ール、オクタノール等のアルコール類、アセトン、アセ
トニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エ
チル等の極性溶剤、シクロヘキサン、ヘキサン等の非極
性溶剤等が好ましく用いられる。
【0017】凝固液が塩基を含む有機溶剤の場合には、
有機溶剤としてはメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、酢酸エチル等の極性溶剤、シクロヘキサン、ヘ
キサン等の疎水性溶剤等があげられ、特に炭素数4以下
のアルコール類、アセトン、アセトニトリル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル等の極性溶剤が好
ましい。塩基としては、アンモニア、メチルアミン、エ
チルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、イソブチ
ルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、アミノ変
性シリコーン、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、ブチレンジアミン等のアミン類、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ物
質があげられ、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、
アミノ変性シリコーンが好ましい。
【0018】これら凝固液の種類および凝固温度を変え
ることにより、粒子形態を変えることが出来る。凝固液
量は凝固液の種類等により異なるが、通常エマルション
に対し2〜50容量倍である。
【0019】この様な凝固液中に粉体を分散させたキト
サン酸性水溶液のW/Oエマルションを攪拌しながら滴
下すると、粉体が複合化されたキトサンが球状体または
非球状定形体として凝固析出してくる。これを濾過また
は遠心分離等の公知の方法で分離し、アルコール等で十
分な洗浄処理を行い、さらに乾燥処理を行うことにより
球形または非球状定形粉体複合キトサン微粒子が得られ
る。かくして得られる粉体複合キトサン微粒子はその平
均粒径が0.1 〜50μm のものであり、香粧品用粉体等と
して好適である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、例中の%は特記しない限り重量基準であ
る。また、粉体複合キトサン微粒子の平均粒径はレーザ
ー回折式粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所製)を用
い、屈折率1.2 の設定で99.5%エタノール中で非膨潤時
の微粒子について測定を行って求めた。
【0021】実施例1 市販のキトサン(甲陽ケミカル(株)製、sk−10、脱ア
セチル化度85〜88%、重量平均分子量13000)78gを水 8
92gに分散させ酢酸30gを加え60℃で攪拌しながら溶解
させ、 7.8%キトサン/酢酸水溶液を調製した。一方、
酸化チタン(平均粒径0.1 μm )0.2 g(対キトサン5
%)を水5ml中に分散し、この酸化チタン分散液をキト
サン/酢酸水溶液50mlに分散させた。この粉体分散キト
サン/酢酸水溶液55mlにソルビタンモノラウレートの
2.0%シクロヘキサン溶液50mlを混合し、ホモジナイザ
ーで高速攪拌(10000rpm) することでエマルションとし
た。次に得られたエマルション20mlをアセトン100ml 中
に攪拌しながら滴下し、凝固処理を行った。この凝固物
をステンレス製金網(日本工業規格375 メッシュ品)で
濾過し、洗浄後、真空乾燥を行い酸化チタン複合キトサ
ン微粒子を得た。このキトサン微粒子の形状は球状で平
均粒径は10μm であった。
【0022】実施例2 市販のキトサン(甲陽ケミカル(株)製、sk−10、脱ア
セチル化度85〜88%、重量平均分子量13000)78gを水 8
72gに分散させ酒石酸50gを加え60℃で攪拌しながら溶
解させ、 7.8%キトサン/酒石酸水溶液を調製した。一
方、シルクパウダー(平均粒径3μm ) 0.4g(対キト
サン10%)を水5mlに分散し、このシルクパウダー分散
液をキトサン/酒石酸水溶液50mlに分散させた。この粉
体分散キトサン/酒石酸水溶液55mlにソルビタンモノラ
ウレートの 1.0%シクロヘキサン溶液50mlを混合し、ホ
モジナイザーで高速攪拌(10000rpm) することでエマル
ションとした。次に、得られたエマルション20mlを1/
10Nブチルアミン/エタノール100ml中に攪拌しながら
滴下し凝固処理を行った。この凝固物をステンレス製金
網(日本工業規格375 メッシュ品)で濾過し、洗浄後、
真空乾燥を行いシルクパウダー複合キトサン微粒子を得
た。このキトサン微粒子の形状は球状で平均粒径は30μ
m であった。
【0023】実施例3 市販のキトサン(甲陽ケミカル(株)製、sk−10、脱ア
セチル化度85〜88%、重量平均分子量13000)80gを水 8
70gに分散させ酢酸50gを加え60℃で攪拌しながら溶解
させ、8.0 %キトサン/酢酸水溶液を調製した。一方、
酸化アルミニウム(平均粒径0.1 μm ) 0.2g(対キト
サン5%)を水5mlに分散し、この酸化アルミニウム分
散液をキトサン/酢酸水溶液50mlに分散させた。この粉
体分散キトサン/酢酸水溶液55mlにソルビタンモノステ
アレートの 1.0%n−ヘキサン溶液50mlを混合し、ホモ
ジナイザーで高速攪拌(10000rpm)を行うことでエマル
ションとした。次に、得られたエマルション20mlをアミ
ノ変性シリコーン(信越シリコーン(株)製 X−22−16
1A)50ml、ブタノール50mlの混合溶液中に攪拌しながら
滴下し60℃で凝固処理を行った。この凝固物をステンレ
ス製金網(日本工業規格375 メッシュ品)で濾過し、洗
浄後、真空乾燥を行い酸化アルミニウム複合キトサン微
粒子を得た。このキトサン微粒子の形状は赤血球状の非
球状定形体で平均粒径は10μm でっあた。
【0024】比較例1 市販のキトサン(甲陽ケミカル(株)製、sk−10、脱ア
セチル化度85〜88%、重量平均分子量13000)78gを水 8
72gに分散させ酢酸30gを加え60℃で攪拌しながら溶解
させ、 7.8%キトサン/酢酸水溶液を調製した。一方、
酸化チタン(平均粒径0.1 μm ) 1.0gを水5mlに分散
し、この分散液をキトサン/酢酸水溶液50mlに分散させ
た。この粉体分散キトサン/酢酸水溶液を、エタノール
中にノズル滴下し凝固処理を行った。この凝固物をステ
ンレス製金網(日本工業規格375 メッシュ品)で濾過
し、洗浄後、真空乾燥を行ったところ、平均粒径300 μ
m でかつ、酸化チタンが完全に複合されたキトサン微粒
子が得られた。
【0025】比較例2 市販のキトサン(甲陽ケミカル(株)製、sk−10、脱ア
セチル化度85〜88%、重量平均分子量13000)80gを水 8
70gに分散させ酢酸50gを加え60℃で攪拌しながら溶解
させ、 8.0%キトサン/酢酸水溶液を調製した。このキ
トサン水溶液50mlにソルビタンモノステアレートの 1.0
%n−ヘキサン溶液50mlを混合し、ホモジナイザーで高
速攪拌(15000rpm) することでエマルションとした。次
に、得られたエマルション20mlをエタノール100ml 中に
攪拌しながら滴下し凝固処理を行い、濾過、乾燥の後キ
トサン微粒子を得た。このキトサン微粒子を水に分散さ
せ、その中に酸化チタン(平均粒径0.1 μm ) 2.0gを
添加し十分な攪拌を行い、キトサン微粒子内部に微粉末
を吸収させた。これをステンレス製金網(日本工業規格
375 メッシュ品)で濾過し、回収の後、真空乾燥を行っ
たところ、平均粒径30μm のキトサン微粒子が得られた
が、微粒子表面に酸化チタンが少量吸着されているだけ
で内包された形のものを得ることができなかった。
【0026】比較例3 市販のキトサン(甲陽ケミカル(株)製、sk−10、脱ア
セチル化度85〜88%、重量平均分子量13000)78gを水 8
92gに分散させ酢酸30gを加え60℃で攪拌しながら溶解
させ、 7.8%キトサン/酢酸水溶液を調製した。一方、
酸化チタン(平均粒径0.1 μm )0.2 g(対キトサン5
%)を水5mlに分散し、この酸化チタン分散液をキトサ
ン/酢酸水溶液50mlに分散させた。この粉体分散キトサ
ン/酢酸水溶液55mlにソルビタンモノラウレートの2.0
%シクロヘキサン溶液50mlを混合し、ホモジナイザーで
高速攪拌(10000rpm)することでエマルションとした。
次に得られたエマルションを噴霧乾燥により凝固処理を
行い回収したところ、粒径50μm の酸化チタンが複合化
されたキトサン微粒子が得られたが不定形微粒子とな
り、定形体を得ることができなかった実施例1〜3及び
比較例1〜3の製造条件及び得られた微粒子の形態をま
とめて表1に示す。
【0027】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体を分散させたキトサン酸性水溶液を
    乳化して得られるW/Oエマルションを凝固液中に注入
    して、複合キトサン微粒子を凝固析出させることを特徴
    とする複合キトサン微粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 複合キトサン微粒子の平均粒径が0.1 〜
    50μm である請求項1記載の製造方法。
JP33522693A 1993-12-28 1993-12-28 複合キトサン微粒子の製造方法 Pending JPH07188302A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100546484B1 (ko) * 1999-01-28 2006-01-26 주식회사 효성 키토산계 고분자 응집제의 제조방법
JP2010260944A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Daiichi Seimou Co Ltd キトサン微粒子分散液、その用途及びその製造方法
WO2019239965A1 (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 日本曹達株式会社 ポリアミド4粒子の製造方法

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