JPH0718814A

JPH0718814A - 建物の外装構造

Info

Publication number: JPH0718814A
Application number: JP5183263A
Authority: JP
Inventors: Kenichi Takeuchi; 憲一竹内; Kenji Tsuchie; 堅治土江; Kazumi Sakano; 和美坂野
Original assignee: Haseko Corp; Hasegawa Komuten Co Ltd
Current assignee: Haseko Corp
Priority date: 1993-06-30
Filing date: 1993-06-30
Publication date: 1995-01-20

Abstract

(57)【要約】【構成】複数の透孔１ａを有する外装材１と、断熱材
２と、ＰＣ板３とからなる断熱外装複合パネルＰと、ア
ンカー４とからなり、この断熱材とこのＰＣ板との間に
防湿シート５が介在する。アンカー４の基端部は、ＰＣ
板３に外装材１の透孔１ａに対応する位置に埋設してあ
り、その先端部は、透孔１ａ内に侵入し、外装材１は、
ボルト６をアンカー４に螺入させて、この外装材をこの
ＰＣ板に固定してある。【効果】アンカーをＰＣ板の所定位置に精度良く埋設
することが容易にでき、そのため、外装材も正確に取り
付けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建物の外装の構造に関
する。

【０００２】

【従来の技術】本願出願人は、先に建物の外装構造とし
て、建物の躯体を構築した後、この躯体の表面の複数所
定位置にドリルをもって孔を穿設し、この孔のそれぞれ
にアンカーを埋設し、このアンカーは、この躯体表面に
張設してあるフェノールフォームなどの断熱材を貫通し
ており、外装材は、ボルトをこの外装材の外側から貫通
させ、このアンカーに螺合させることにより躯体に連結
したものを提案した。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、躯体にドリ
ルをもって、所定位置にアンカー埋設用の孔を穿設する
作業は煩雑であり、この孔の位置出し作業の精度が高く
要求され、熟練を要するものであった。

【０００４】そこで本発明の目的は、アンカーの埋設作
業が容易で、外装材の取り付けが容易な建物の外装構造
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、建物の
外装構造を外装材１と断熱材２とプレキャスト板（ＰＣ
板）３とを順に積層して構成された断熱外装複合パネル
Ｐと、アンカー４とから構成し、上記外装材には、所定
位置に複数の透孔１ａが開設してあり、上記アンカーの
基端部は、上記ＰＣ板に埋設してあり、上記アンカーの
埋設位置は、上記外装材の上記透孔の位置に対応するも
のであり、上記アンカーの先端部は、上記断熱材を貫通
して上記外装材の上記透孔内に位置し、上記外装材は、
上記アンカーを介して上記ＰＣ板に固定してあるところ
にある。

【０００６】また、本発明の他の特徴は、上記ＰＣ板３
は、建物の躯体構築用のコンクリート打設用型枠を兼用
するものであるところにある。

【０００７】

【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。

【０００８】図１に示すように、本発明は、積層状態に
ある外装材１と、断熱材２と、プレキャスト板（以下
「ＰＣ板」という。）３とからなる断熱外装複合パネル
Ｐと、アンカー４とからなるもので、この断熱材とこの
ＰＣ板との間には、アルミ箔などの防湿シート５が介在
してある。また、外装材１としては、ガラス繊維補強コ
ンクリートであり、断熱材２としては、フェノールフォ
ームが使用される。

【０００９】そして、図１，２に示すように、外装材１
の所定位置には、複数の透孔１ａが開設してある。ま
た、アンカー４の基端部は、ＰＣ板３に外装材１の透孔
１ａに対応する所定位置に複数個埋設してあり、かつ、
その先端部は断熱材２を貫通し、外装材１に予め穿設し
てある透孔１ａ内に侵入している。そして、外装材１
は、透孔１ａ内に外側からボルト６をアンカー４に螺入
させて、この外装材とＰＣ板３との間で断熱材２を挟持
した状態で、このＰＣ板に連結し固定してある。

【００１０】また、上下関係に位置する断熱外装複合パ
ネルＰの相互間は、図３に示すように、外装材１，１間
には弾性シーリング剤７が介在し、断熱材２，２間には
発泡ウレタンの断熱材８が充填され、ＰＣ板３，３間に
はレベル調整材９が介在している。

【００１１】ところで、断熱外装複合パネルＰの製造方
法について説明すると、外装材１には、所定位置に複数
の透孔１ａが開設してある。また、外装材１を除いた断
熱外装複合パネルＰの製造装置は、図４に示すように、
ＰＣ鋼製ベット１０の上に型枠１１を設置し、この型枠
の内周部の下半部に沿って、周辺枠１２を設置し、この
周辺枠内に断熱材２を敷設する。さらに、断熱材の上面
にアルミ箔の防湿シート５を敷設し、この状態におい
て、複数のアンカー４，４を外装材１４の透孔１ａの位
置に対応する位置に植設する。その後、型枠１１内にＰ
Ｃ板３用のコンクリートを打設して養生する。この養生
の途中において、打設されたコンクリートの水分は、防
湿シート５により断熱材２の方に侵入することが阻止さ
れ、そのため、この断熱材が硬化することがない。養生
した後、型枠１１から外装複合パネルＰを取り出す。さ
らに、外装複合パネルＰは、養生及びストック装置によ
り完全に養生されるが、この装置の構造は、図５に示す
ように、地面の上に複数本並列してある枕木１３の上方
に、この枕木と平行にストック架台１４が設けてあり、
このストック架台には、止め棒１５，１６が固定してあ
るもので、各パネルＰ，Ｐは、この止め棒に傾斜状に立
て掛けておくものである。

【００１２】次に、外装複合パネルＰの取り付け作業に
ついて、図６（ａ），（ｂ），（ｃ）を参照して説明す
る。

【００１３】図６（ａ）は、下階の建物の躯体にが構築
されており、この下階のＰＣ板３の上にレベル調整材９
を介してＰＣ板３を設置する。ＰＣ板３の背面には、図
示していないが、周知の通り波状に屈折してある壁用鉄
筋が突出しており、さらに、このＰＣ板に連結してある
セパレータと止め金具によって、返し型枠が設けてあ
る。この場合、ＰＣ板３は、建物の躯体構築用のコンク
リート打設用型枠を兼用している。図６（ｂ）に示すよ
うに、周辺枠１２を取り外した後、図６（ｃ）の鎖線に
て示すようにＰＣ板３と返し型枠との間にコンクリート
を打設し、図６（ｄ）に示すように壁Ｗを構築するもの
である。そして、断熱材２，２間には、断熱材８を充填
し、その後、外装材１を取り付けるが、これは図１，２
に拡大して示すように、ボルト６をアンカー４に螺入さ
せることによって行われ、この外装材１，１の間には、
弾性シーリング剤７が注入される。そして、外装材１の
透孔１ａ内部には、ボルト６の頭部を被覆するパテ処理
を行う。

【００１４】

【発明の効果】本発明によると、アンカーをＰＣ板の所
定位置に精度良く埋設することが容易にでき、そのため
外装材も正確に取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の要部を示す断面図である。

【図２】図１のＡ部の拡大断面図である。

【図３】図１のＢ部の拡大断面図である。

【図４】外装材を除いた断熱外装複合パネルの製造状態
を示す断面図である。

【図５】外装材を除いた断熱外装複合パネルの養生及び
ストック状態を示す断面図である。

【図６】（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）は、それぞれ
断熱外装複合パネルの取り付け工程を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１外装材１ａ外装材の透孔２断熱材３ＰＣ板４アンカー５防湿シート６ボルトＰ断熱外装複合パネル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】外装材と断熱材とプレキャスト板（ＰＣ
板）とを順に積層して構成された断熱外装複合パネル
と、アンカーとからなり、上記外装材には、所定位置に複数の透孔が開設してあ
り、上記アンカーの基端部は、上記ＰＣ板に埋設してあり、上記アンカーの埋設位置は、上記外装材の上記透孔の位
置に対応するものであり、上記アンカーの先端部は、上記断熱材を貫通して上記外
装材の上記透孔内に位置し、上記外装材は、上記アンカーを介して上記ＰＣ板に固定
してあることを特徴とする建物の外装構造。
【請求項２】請求項１のＰＣ板は、建物の躯体構築用
のコンクリート打設用型枠を兼用するものであることを
特徴とする建物の外装構造。