JPH07187980A - 微生物の代謝を利用した芳香剤及び芳香の発生方法 - Google Patents

微生物の代謝を利用した芳香剤及び芳香の発生方法

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JPH07187980A
JPH07187980A JP5331942A JP33194293A JPH07187980A JP H07187980 A JPH07187980 A JP H07187980A JP 5331942 A JP5331942 A JP 5331942A JP 33194293 A JP33194293 A JP 33194293A JP H07187980 A JPH07187980 A JP H07187980A
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JP
Japan
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aroma
microorganism
fragrance
nutrient source
microorganisms
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Pending
Application number
JP5331942A
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English (en)
Inventor
Ko Kamata
耕 鎌田
Fumihiko Hasumi
文彦 蓮実
Miki Kubo
幹 久保
Masahiro Shimoda
昌弘 下田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hakugen Co Ltd
Original Assignee
Hakugen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度依存性が少なく、合成香料にはないほ
のかな香りを楽しむことができる芳香剤を提供するこ
と。 【構成】 微生物を糖類を主成分とする栄養源で生育
する際に発する香りを利用するものであり、特に前記微
生物がコウジカビ(Aspergillus oryzae)又はムコール
(Mucor sp. )である。また、微生物とその栄養源及び
水を芳香発生開始時に接触させることにより微生物の生
育を開始させて芳香を発生するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物の代謝を利用し
た芳香剤、並びにその芳香剤による芳香の発生方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の芳香剤では、合成香料を用いたも
のは勿論のこと天然物から抽出したものでも、悪臭を紛
らすだけのものが多く、しかも低温では香りがほとんど
感じられなかったり、逆に高温では香りが強すぎて不快
感を与えたりする等の不具合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な従来
の不具合に鑑みてなされたものであり、温度依存性が少
なく、合成香料にはないほのかな香りを楽しむことがで
きる芳香剤及び芳香の発生方法を提供せんとするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】一般に、微生物が成育す
る際に発する香りは不快なものが多いが、微生物と培地
との組み合わせによっては非常に良い香りを低温におい
ても安定して放出することを見い出し、本発明を完成す
るにいたった。
【0005】斯る目的を達成する本発明の芳香剤は、微
生物を糖類を主成分とする栄養源で成育する際に発する
香りを利用することを特徴としたものであり、特に微生
物がカビ類又は酵母類であり、好ましくは微生物がコウ
ジカビ(Aspergillus oryzae)又はムコール(Mucor s
p. )であることを特徴としたものである。
【0006】また、本発明に係る芳香の発生方法は、容
器に、糖類を主成分とする微生物の栄養源及び水を混合
収容した袋と乾燥させた微生物とを収納し、芳香発生開
始時に前記袋を破って微生物に栄養源及び水を接触させ
ることにより微生物の生育を開始させて芳香を発生する
ようにするか、或いは乾燥させた微生物と乾燥させた栄
養源とを芳香発生開始時に水を接触させることにより微
生物の生育を開始させて芳香を発生するようにするか、
又は微生物を糖類を主成分とする栄養源で生育する際に
発する香りを利用する芳香剤を、酸素不透過性フィルム
で密閉被覆することにより芳香の発生を休止させ、使用
時に前記酸素不透過性フィルムを破って微生物に酸素を
供給することにより微生物の生育を再開させて芳香を発
生するようにしたことを特徴としたものである。
【0007】
【実施例】本発明に用いられる微生物としては、生育す
る際に良い芳香を発生可能なものであればどのようなも
のでも良く、カビ類や酵母類、より具体的には、コウジ
カビ(Aspergillus oryzae)やムコール(Mucor sp. )
等のカビ類、又はワイン酵母やビール酵母,パン酵母,
日本酒酵母等の酵母類を挙げることができる。これら、
カビ類や酵母類の中で、酵母類は乾燥状態に強く取扱い
が容易であるため、本発明に好適であると考えられる。
【0008】また、微生物を生育させるための栄養源と
しては、糖類を主成分としたものを用い、糖類としては
ショ糖,ブドウ糖,麦芽糖,果糖等及びこれらの糖類を
含有するものを使用し得る。より具体的には、甘蔗や甘
菜,果物等の糖質原料、並びに多糖類である澱粉を含有
するサツマイモ,馬鈴薯,里芋,等の塊根類や、大麦,
小麦,米,トウモロコシ等の穀類などを使用することが
できる。
【0009】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に明
らかにするが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではなく、基本的な栄養源の組成成分および微生物の種
類が似通っているものであれば、同様の結果を期待し得
るものである。
【0010】[栄養源の調製]皮をむいて1cm角に刻
んだ馬鈴薯200gを、沸騰した蒸留水中で20分間煮
沸し、その後ガーゼを用いて固形分を除去し、これにブ
ドウ糖20gを添加し、更に全量が1リットルとなるよ
うに蒸留水を加えて、馬鈴薯・ブドウ糖液体培地として
の栄養源を調製した。
【0011】<実施例1>微生物としてコウジカビを用
い、これを前記調製した馬鈴薯・ブドウ糖液体培地で室
温において培養したところ、培養開始から1〜2日後よ
り甘酸っぱいリンゴに似た芳香を発するようになった。
この芳香は7〜10日間程持続した。
【0012】<実施例2>前記調製した馬鈴薯・ブドウ
糖液体培地に寒天を加えて寒天培地となし、この寒天培
地上にコウジカビを植菌して培養生育させたところ、前
記実施例1と同様に甘酸っぱいリンゴに似た芳香が観測
された。この芳香はおよそ1カ月程度持続した。
【0013】<実施例3>微生物としてムコールを用
い、これを前記実施例2と同様に馬鈴薯・ブドウ糖寒天
培地で室温において培養したところ、培養開始から2〜
3日後より甘いリンゴ様の芳香を発するようになった。
この芳香はおよそ15日程度持続した。
【0014】<実施例4>前記実施例1で培養した微生
物の代謝生成物を、常法に従って抽出し、これを水およ
びアルコールの混合溶媒に溶解させ、芳香剤を作成し
た。官能試験の結果、前記実施例1と同様の芳香が観測
された。
【0015】[官能試験の方法]直径8.5cmのプラ
スチック製培養用ペトリー皿に、寒天培地を約40ml
採り固形培地を作成した。これに、滅菌水で調製した微
生物の稀薄懸濁液を表面一面に塗布し、室温における官
能試験をこの時点から開始した。冷蔵庫中での官能試験
は、室温にて3日間培養した後ペトリー皿ごと冷蔵庫内
に入れ、この時点から開始とした。尚、室温は1日サイ
クルで10〜25℃の間で変動し、冷蔵庫中は約4℃で
一定であった。
【0016】上述した各実施例による官能試験の結果を
下記の表1に示す。尚、表1中の室温1と室温2は、官
能試験者が各々別の場所で官能試験を行なったことを意
味するものである。
【0017】
【表1】
【0018】上記官能試験の結果から明らかなように、
4℃という低温(冷蔵庫中)においても室温とほぼ同じ
香りの強さと持続時間を達成していることから、本発明
に係る芳香剤の香りの強さ及び持続時間は、温度にほと
んど依存しないことが理解される。
【0019】
【発明の効果】以上説明した通り、微生物の代謝に伴っ
て発する芳香を利用することにより、合成香料にはない
ほのかな香りを楽しむことが可能となる。また、用いる
微生物を選択することにより、低温でも安定して芳香を
発することが可能となり、従来の製品の欠点であった温
度依存性に対する問題を解決することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下田 昌弘 埼玉県越谷市東越谷1丁目7番1号 アネ ックス越谷201

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物を糖類を主成分とする栄養源で生
    育する際に発する香りを利用することを特徴とした微生
    物の代謝を利用した芳香剤。
  2. 【請求項2】 前記微生物がコウジカビ(Aspergillus
    oryzae)又はムコール(Mucor sp. )であり、前記栄養
    源が澱粉とブドウ糖を主成分としたものである請求項1
    記載の芳香剤。
  3. 【請求項3】 容器に、糖類を主成分とする微生物の栄
    養源及び水を混合収容した袋と乾燥させた微生物とを収
    納し、芳香発生開始時に前記袋を破って微生物に栄養源
    及び水を接触させることにより微生物の生育を開始させ
    て芳香を発生するようにしたことを特徴とする芳香の発
    生方法。
  4. 【請求項4】 容器に、乾燥させた微生物と乾燥させた
    栄養源とを収納すると共に水を収納した袋を収納し、芳
    香発生開始時に前記袋を破って微生物と栄養源及び水を
    接触させることにより微生物の生育を開始させて芳香を
    発生するようにしたことを特徴とする芳香の発生方法。
  5. 【請求項5】 微生物を糖類を主成分とする栄養源で生
    育する際に発する香りを利用する芳香剤を、酸素不透過
    性フィルムで密閉被覆することにより芳香の発生を休止
    させ、使用時に前記酸素不透過性フィルムを破って微生
    物に酸素を供給することにより微生物の生育を再開させ
    て芳香を発生するようにしたことを特徴とする芳香の発
    生方法。
JP5331942A 1993-12-27 1993-12-27 微生物の代謝を利用した芳香剤及び芳香の発生方法 Pending JPH07187980A (ja)

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ID=18249372

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JP (1) JPH07187980A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017134916A1 (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 情報機器販売株式会社 煙草用消臭処理材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017134916A1 (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 情報機器販売株式会社 煙草用消臭処理材

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