JPH07187817A - 溶射材料及びその製造方法 - Google Patents

溶射材料及びその製造方法

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JPH07187817A
JPH07187817A JP3131429A JP13142991A JPH07187817A JP H07187817 A JPH07187817 A JP H07187817A JP 3131429 A JP3131429 A JP 3131429A JP 13142991 A JP13142991 A JP 13142991A JP H07187817 A JPH07187817 A JP H07187817A
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salt
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Kazuo Ueno
和夫 上野
Masaru Sodeoka
賢 袖岡
Masahiro Tamamaki
雅弘 玉巻
Soichi Fujii
荘一 藤井
Koji Tsuda
幸二 津田
Hiromi Hayashi
宏己 林
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NIPPON KENMAZAI KOGYO KK
Japan Abrasive Co Ltd
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NIPPON KENMAZAI KOGYO KK
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Japan Abrasive Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の溶射材料を用いた溶射被膜に比べて耐磨
耗性、耐蝕性及び耐熱衝撃性に優れた溶射被膜を形成す
るための溶射材料及びその製造方法を提供することを目
的とする。 【構成】金属の酸化物、炭化物、硼化物並びに窒化物か
ら選ばれた比較的一次粒子径の細かいセラミックス粒子
を出発材料とし、最終的にはセラミックスとなり得る水
分散性ゾルもしくは水溶性塩を用いて造粒し、焼成・粉
砕・整粒してなる溶射材料及びその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来の溶射材料を用い
た溶射被膜に比べて耐磨耗性、耐蝕性及び耐熱衝撃性に
優れた溶射被膜を形成するための溶射材料及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、様々な環境域において合金基材を
保護するために耐摩耗性、耐熱衝撃性、耐酸化性及び断
熱性に優れた各種溶射材料が用いられている。また、セ
ラミックス溶射材料の製造方法として、次の方法が知ら
れている。
【0003】 溶融粉砕材料 アルミナ、ジルコニア、チタニア等の金属酸化物セラミ
ックス原料を電気炉で溶融し、冷却凝固後、常温になっ
たインゴットを粉砕機で微粉化し、その後分級すること
により粒度調整を行い、溶射用粉末を得る方法。
【0004】 焼結粉砕材料 アルミナ、ジルコニア、チタニア等の金属酸化物セラミ
ックス原料及び炭化タングステン−コバルト材料等の金
属の炭化物、硼化物並びに窒化物を雰囲気調整可能な焼
結炉を用いて焼結した後、粉砕・分級して溶射粉末を得
る方法。 造粒材料 金属の酸化物、炭化物、硼化物並びに窒化物から選ばれ
た粒子径が数μmの微粒子と液状有機質バインダーを混
合しスラリー化したものを噴霧乾燥型造粒装置等を用い
て造粒し、その後不活性ガス、水素ガス中等で焼成を行
い分級して溶射粉末を得る方法で、有機質バインダーに
はポリビニールアルコール(PVA)、カルボキシメチ
ルセルロース(CMC)、ポリビニールピロリドン(P
VP)、ヘキサプロピルセルロース(HPC)、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂等が用いられる。
【0005】一般に、溶射用の溶融粉砕材料及び焼結粉
砕材料は、フレームもしくはプラズマ溶射システムを用
いて溶射され、密着強度等が優れた溶射被膜を形成する
ためには、そのフレーム炎及びプラズマ炎中で十分に溶
融させる必要があり、その平均粒子径は50μm以下、
好ましくは、30μm以下が望ましい。その際、溶射粉
末は溶射ガンまで搬送チューブ等を用いて供給されるの
で、流動性が被膜の品質に影響を及ぼし、流動性が悪い
と目的とする品質の被膜が得られない。搬送中の流動性
を良くするためには、粒子形状がブロッキーで、かつ1
0μm以上の平均粒子径である必要がある。一方、造粒
材料では、溶射粉末を形成する一次粒子径が小さいた
め、溶射材の表面積が増大し、溶射時の熱効率が良くな
り、かつ、粒子形状もブロッキーなので、好ましい平均
粒子径は40ないし50μmと粗くなる。
【0006】これらをさらに改良した製法として、次の
ものが提案されている。
【0007】 特公昭61−19583号 セラミックス粒子表面にセラミックス材と化学結合する
金属化合物を加熱により被覆する方法。
【0008】 特公平1−28828号 セラミックス粒子と金属との混合粉末に高エネルギーを
与えて攪拌混合し、金属とセラミックスをメカニカルア
ロイ状の粒子(機械的に噛み合わして一体結合した粒
子)とする製造方法。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、溶融粉
砕材料及び焼結粉砕材料を用いる場合、溶射粉末の平均
粒子径を10〜30μmにする必要がある。また、これ
らの製法は、異なる性質をもつ材料、例えば金属の酸化
物と炭化物等を複合した材料にするのは困難である。さ
らに、最近、緻密で高硬度な被膜を得るため減圧プラズ
マ溶射が用いられている。減圧プラズマ溶射は溶射スピ
ードが増し、フレーム長さが長大となるのでプラズマ炎
のエネルギー密度が低いため、さらに細かい平均粒子
径、好ましくは5〜10μmが望まれ、その対応が難し
い。
【0010】一方、造粒材料では、溶射粉末の溶融度合
いは向上するものの、細かい一次粒子を結合するために
有機バインダーを用いているので、この有機バインダー
が、溶射被膜形成時に炭化物として溶射被膜中に残存し
て被膜強度を劣化させる要因となっている。
【0011】これらを改善した溶射材料の製造方法とし
て、前記特公昭61−19583号のセラミックスと金
属の化学結合法、特公平1−28828号のセラミック
スと金属のメカニカルアロイ法が提供されているが、上
記欠点を解決するには至っていない。また、これらの溶
射材料は、いずれもセラミックスと金属または合金との
複合粉末であり、耐化学反応性を向上させるために金属
成分を含まないか、もしくは金属の含有量を少量とした
セラミックス単体、もしくはセラミックスとセラミック
スとを結合した溶射材料を得ることは困難であった。
【0012】そこで、本発明は上述の欠点ないし問題点
をことごとく解決した新規な溶射材料及びその製造方法
を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、金属の酸
化物、炭化物、硼化物並びに窒化物から選ばれたセラミ
ックス粒子を出発材料とし、その結合剤として出発材料
のセラミックスと本質を同じくするセラミックスを用い
て結合することにより、従来の溶射材料を用いた溶射被
膜に比べて耐摩耗性、耐蝕性及び耐熱衝撃性の優れた溶
射被膜を形成することができるとの知見に基づき鋭意検
討を重ねた結果、結合剤として水分散性ゾルもしくは水
溶性塩を用いて一次セラミックス粒子を結合することを
特徴とする溶射材料及びその製造方法を見出だした。
【0014】出発材料のセラミックス粒子としては、酸
化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化
チタニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化
ケイ素酸化イットリウムの単体もしくはこれらの2種以
上を溶融・固化し、粉砕・整粒し得られた材料及び炭化
クロム、炭化タングステン、炭化ホウ素、硼化ジルコニ
ウム、硼化チタン、硼化モリブデン、窒化チタン、窒化
ジルコニウム、窒化ケイ素を用いることができる。
【0015】出発材料の一次粒子径は、45μm以下、
好ましくは20μm以下にすることにより、極めて均一
な組成と構造を有する溶射被膜を形成できる。一次粒子
径が45μm以上の大きさの場合は溶射材料の複合化が
困難であると同時に、溶射被膜形成後出発材料中の粗い
セラミックス粒子が未溶融粒子として残留する割合が多
くなり、被膜強度の低下、未溶融粒子の脱落に伴うアブ
レシブ磨耗の増加が進み被膜特性を著しく低下させる。
【0016】結合剤は、最終的にはセラミックスとなり
得る水分散性ゾルもしくは水溶性塩を用いる。例えば、
水分散性ゾルとしては、アルミナゾル、ジルコニアゾ
ル、クロミアゾル、チタニアゾル、マグネシアゾル、カ
ルシアゾル、シリカゾル及びイットリアゾルを、水溶性
塩としては、アルミニウム塩、ジルコウム塩、チタニウ
ム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ケイ素塩及びイ
ットリウム塩を用いることができる。水分散性ゾルもし
くは水溶性塩は、水もしくは酸等を用いて稀釈すること
ができ、粘性に優れ、出発材料のセラミックス材料を均
一に被覆する点で優れている。
【0017】結合剤の添加量は酸化物換算で、セラミッ
クス粒子全量に対し、0.1〜5重量%であることが適
切である。0.1重量%以下では十分な結合力が得られ
ず目的とする平均粒子径、つまり、106〜10μmを
得ることができず適切ではない。5重量%を越える場合
は一次粒子間の結合力が強まり溶射における粒子の溶融
が困難となる。また、水分散性ゾルもしくは水溶性塩を
水に溶解した場合、粘性が弱まりセラミックス粒子表面
を均一に被覆することが困難となる。さらに、造粒・乾
燥及び焼成の後処理工程においても時間を要し適切では
ない。
【0018】造粒・乾燥及び焼成の処理工程としては、
セラミックス粒子に結合剤を添加した後に、万能攪拌機
等の攪拌機を用いて混合をおこない、18〜100℃で
十分に乾燥した生成物を、焼成炉を用いて800〜14
00℃の温度で10分ないし5時間焼成した後、粉砕・
整粒する。
【0019】焼成炉は出発材料の特性(酸化反応等)に
応じて大気雰囲気、アルゴン等の不活性雰囲気を用いる
ことができる。焼成温度は出発材料のセラミックス粒子
及び結合剤として用いる水分散性ゾルもしくは水溶性塩
の分解温度等を考慮し、特に金属の炭化物、硼化物並び
に窒化物を用いる場合は注意を要するが、上述した材料
を用いた場合では、800〜1500℃の範囲内で選べ
ば満足した結果が得られ、好ましくは、1000〜13
00℃が適している。
【0020】800℃以下の場合、溶射粉末として用い
ることも可能であるが、結合剤として用いる水分散性ゾ
ルもしくは水溶性塩に含まれる結晶水等を十分に取り除
くことが難しく、結合強度が低下し、使用が困難となる
場合があり問題となる。一方1500℃を越えた場合、
結合強度は向上するが、焼成炉等の設備面の経費が増大
し問題である。焼成時間は特に制限はないが。低温で焼
成する場合は長く、高温で焼成する場合は短時間で行う
のが良い。通常10分間から5時間の範囲で選択でき
る。
【0021】
【作用】この発明の溶射材料及びその製造方法は、上述
の通り、金属の酸化物、炭化物、硼化物並びに窒化物か
ら選ばれたセラミックス粒子を出発材料として造粒を行
い、その結合剤として出発材料のセラミックスと本質を
同じくする水分散性ゾルもしくは水溶性塩を用いること
により、溶射時のフレーム炎もしくはプラズマ炎中で効
率良く溶融でき、従来の溶射材料を用いた溶射被膜に比
べて耐摩耗性、耐蝕性及び耐熱衝撃性に優れた溶射被膜
を形成することができる。
【0022】なお、基材と溶射被膜との間に、両者の中
間の熱膨張係数をもつ中間層を1層、もしくは2層以上
設ければ、基材と溶射被膜との密着性が向上し、溶射被
膜の安定性がより向上する。
【0023】
【実施例】次に本発明を実施例によって詳しく説明す
る。
【0024】実施例1 出発材料のセラミックスとして、Y2 3 を8wt%添
加した安定化電融ZrO2 を20μm下(平均粒子径が
8μm)に粉砕した粉末100重量部に、結合剤のアル
ミニウムイソプロパネートを酸化アルミニウム換算で1
0%となるように水並びに酢酸を用いて稀釈した水分散
性ゾルを、1、3、10及び50重量部(酸化物換算で
総量0.1、0.3、1.0及び5.0重量部)、それ
ぞれ万能攪拌機を用い攪拌混合しながら添加し、造粒を
行った。
【0025】造粒終了後、乾燥機を用いて設定温度80
℃で乾燥を行った。次いで炭化ケイ素質発熱体電気炉を
用いて1200℃、保持時間3時間で焼成処理を行っ
た。得られた焼結粉末を粉砕(解砕)し、篩網を用いて
75μm以下(平均粒子径が25μm)として溶射材料
を得た。溶射材料の品質特性を表1の試料番号7〜10
に示す。
【0026】溶射は減圧溶射装置を用いて100Tor
rの減圧アルゴン雰囲気で、基材として50×50×1
0mmのSUS−304鋼板を用い、下地溶射(溶射材
料:80%Ni−20%Cr、膜厚:100μm)を施
した後に膜厚が300μmとなるように行った。作動ガ
スはアルゴンと水素を用いた。
【0027】また、比較例として、試料番号1〜4を準
備した。試料番号1は、Y2 3 を8wt%添加した安
定化電融ZrO2 の粉砕・分級品[粒度分布:45−1
0μm(平均粒子径:25μm)]を用い、結合剤は無
添加のもの、また、試料番号2〜4は、上述の微粉材料
(平均粒子径8μm)を用いたもので、試料番号2は有
機バインダーのPVAを用いて造粒し、試料番号3及び
4は実施例と同様の水分散ゾルをそれぞれ0.5及び7
0重量部(酸化物換算で総量、0.05及び7.0重量
部)用いて造粒し、実施例と同様の粒度(平均粒子径:
25μm)の溶射材料としたものである。
【0028】溶射被膜の品質特性として気孔率、硬度
(HV300:室温と800℃)、比摩耗量の測定およ
び熱衝撃試験を行った結果を表2に示す。
【0029】比摩耗量の測定は大越式迅速摩耗試験機を
用い、800℃の高温下において以下の測定条件によっ
て測定した。
【0030】研磨回転具材質: インコネル600 摩 擦 速 度: 1.37m/秒 摩 擦 距 離: 200m 最 終 荷 重: 12.6kg 熱衝撃試験は、1100℃の電気炉中に2分間保持した
後に水冷し、被膜が剥離に至る回数を測定することによ
って行った。
【0031】試料番号1を用いた溶射被膜では、単なる
電融(溶融)粉砕品であるため、気孔率が13%と高
く、硬度も700と低い。したがって比摩耗量も80×
10-8mm3 /kg・mと大きく、耐熱衝撃回数も20
回と少ない。また、有機バインダーを用いた試料番号2
は、溶融状態は良くなり気孔率は2%に低下し、被膜硬
度も室温では900と高くなるが、800℃の高温硬度
は300まで低下し、比摩耗量も15×10-8mm3
kg・mと大きい。また、耐熱衝撃回数は22回と少な
い。試料番号3と4は、表1に示したごとく造粒が不完
全で安息角が大きく、流動性が悪いので溶射時にノズル
閉塞等が生じ溶射不能であった。
【0032】これに対し、本発明品である試料番号7〜
10は、気孔率が2〜4%、室温硬度が890〜920
で、ほぼ比較例の試料番号2と同じであるが、800℃
の高温硬度は380〜450と高温域での硬度の低下が
小さく、比摩耗量も3〜8×10-8mm3 /kg・mと
向上する。また、耐熱衝撃回数は50〜60回と著しく
向上する。
【0033】実施例2 出発材料のセラミックスとして、炭化タングステンの市
販品(平均粒子径が5μm)の粉末100重量部に、結
合剤として水溶性塩のZrOCl2 ・8H2 Oを酸化ジ
ルコニウム換算で10%となるように水を用いて稀釈
し、3重量部(酸化物換算で総量0.3重量部)を万能
攪拌機を用い攪拌混合しながら添加し、造粒を行った。
造粒終了後、乾燥機を用いて設定温度80℃で乾燥を行
った。次いで炭化ケイ素質発熱体電気炉を用いアルゴン
雰囲気で、1300℃、保持時間3時間で焼成処理を行
った。得られた焼結粉末を粉砕(解砕)し、篩網を用い
て75μm以下(平均粒子径が25μm)とし、溶射材
料を得た(試料番号11)。また、上述の材料(平均粒
子径が5μm)を有機バインダーのPVAを用いて造粒
し同一粒度(平均粒子径:25μm)とした材料(試料
番号5)を比較例として用意した。溶射材料の品質特性
を表1に示す。
【0034】溶射は実施例1と同一の溶射システムで行
った。得られた溶射被膜の品質特性を表2に示す。本発
明品(試料番号11)は比較品(試料番号5)に比べ気孔
率が小さく、硬度が高く、比摩耗量が小さい。また、耐
熱衝撃回数も向上する。
【0035】実施例3 出発材料のセラミックスとして、電融Al2 3 を20
μm下(平均粒子径が8μm)に粉砕した粉末100重
量部に、結合剤のアエロジルシリカを酸化ケイ素換算で
10%となるように水を用いて稀釈した水分散性ゾルを
3重量部(酸化物換算で総量0.3重量部)、万能攪拌
機を用い攪拌混合しながら添加し、造粒を行った。造粒
終了後、乾燥機を用いて設定温度80℃で乾燥を行っ
た。次いで炭化ケイ素質発熱体電気炉を用い1050
℃、保持時間3時間で焼成処理を行った。得られた焼結
粉末を粉砕(解砕)し、篩網を用いて75μm以下(平
均粒子径が25μm)とし、本発明の溶射材料を得た
(試料番号12)。溶射材料の品質特性を表1に示す。
比較例として市販の電融Al2 2 の粉砕・分級品(平
均粒子径:25μm)を用意した(試料番号6)。
【0036】溶射は実施例1と同一の溶射システムで行
った。得られた溶射被膜の品質特性を表2に示す。本発
明品(試料番号12)は比較品(試料番号6)に比べ気
孔率が小さく、硬度が高く、比摩耗量が小さい。また、
耐熱衝撃回数も向上する。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の溶射材料を
用いた溶射被膜は、高硬度と高耐熱衝撃特性を有し、高
温域において優れた耐摩耗性を示すので、基材合金の使
用寿命の延長に貢献するものである。
【0040】また、本発明の製造方法によれば、高硬度
と高耐熱衝撃特性を有し、高温域において優れた耐摩耗
性性を示す溶射材料が簡単に得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉巻 雅弘 和歌山県橋本市紀見ケ丘3丁目7番20号 (72)発明者 藤井 荘一 奈良県五条市田園3丁目42番2号 (72)発明者 津田 幸二 大阪府堺市大仙中町10番1ー402 (72)発明者 林 宏己 大阪府大阪狭山市狭山5丁目2232ー3 レ ークハイツ1ー601

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属の酸化物、炭化物、硼化物並びに窒
    化物から選ばれた少なくとも1種類のセラミックス粒子
    を、水分散性ゾルもしくは水溶性塩を用いて造粒し、焼
    成・粉砕・整粒してなる溶射材料。
  2. 【請求項2】 セラミックス粒子が、酸化アルミニウ
    ム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化チタニウム、
    酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ケイ素、酸化
    イットリウムの単体もしくはこれらの2種以上からなる
    請求項1記載の溶射材料。
  3. 【請求項3】 セラミックス粒子が、炭化クロム、炭化
    タングステン、炭化ホウ素、硼化ジルコニウム、硼化チ
    タン、硼化モリブデン、窒化チタン、窒化ジルコニウ
    ム、窒化ケイ素の単体もしくはこれらの2種以上からな
    る請求項1記載の溶射材料。
  4. 【請求項4】 結合剤として用いられる水分散性ゾル
    が、アルミナゾル、ジルコニアゾル、クロミアゾル、チ
    タニアゾル、マグネシアゾル、カルシアゾル、シリカゾ
    ル及びイットリアゾルの単体もしくは2種以上の混合物
    からなる請求項1記載の溶射材料。
  5. 【請求項5】 結合剤として用いられる水溶性塩が、ア
    ルミニウム塩、ジルコニウム塩、チタニウム塩、マグネ
    シウム塩、カルシウム塩、ケイ素塩及びイットリウム塩
    の単体もしくは2種以上の混合からなる請求項1記載の
    溶射材料。
  6. 【請求項6】 セラミックス粒子の一次粒子径が45μ
    m以下であることを特徴とする請求項1記載の溶射材
    料。
  7. 【請求項7】 結合剤の添加量が、酸化物換算で、セラ
    ミックス粒子全量に対し、0.1−5重量%である請求
    項1記載の溶射材料。
  8. 【請求項8】 金属の酸化物、炭化物、硼化物並びに窒
    化物から選ばれた少なくとも1種類のセラミックス粒子
    を、水分散性ゾルもしくは水溶性塩を用いて造粒し、焼
    成後、粉砕・整粒することを特徴とする溶射材料の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 セラミックス粒子に結合剤を添加し、攪
    拌混合を行い、18〜100℃で乾燥した生成物を80
    0〜1500℃の温度で10分ないし5時間焼成した
    後、粉砕・整粒することを特徴とする請求項8記載の溶
    射材料の製造方法。
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