JPH07187236A - 蓋 材 - Google Patents

蓋 材

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JPH07187236A
JPH07187236A JP35185793A JP35185793A JPH07187236A JP H07187236 A JPH07187236 A JP H07187236A JP 35185793 A JP35185793 A JP 35185793A JP 35185793 A JP35185793 A JP 35185793A JP H07187236 A JPH07187236 A JP H07187236A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】紙層/アルミ層/PET層/シーラント層から
なる積層構造を有することを特徴とする蓋材。積層構造
は、紙層の重量が60〜90g/m2 、アルミ層の厚さ
が7〜20μm、PET層の厚さが12〜16μm、シ
ーラント層の厚さが20〜50μm、となるように形成
して製造される。 【効果】利用者が容器を手で開封する際に、蓋材により
誤って指先等を切ってしまうことがなく、高い安全性を
保障することができる。製品の製造過程における蓋材の
シール時に、温度等の変化により蓋材がカールすること
がなくフラットな状態に保持できるので、容易にシール
処理を行うことができる。開封の際に、蓋材の材質が容
器本体のフランジ部に残ることがなく、また開封途中に
おいて蓋材が裂けることがない。アルミ層を薄くしても
油分等の食品成分の容器外部への滲出を確実に防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製品の保存中におい
て、高レベルの遮光性、保香性等が必要とされるカレー
ルウ、シチュールウ、チョコレート等に代表される各種
の食品を収納する食品容器に使用する蓋材に関するもの
であり、更に詳しくは、当該食品容器を蓋材によりシー
ルする時のシール性能が優れており、更に、容器を開封
する際の安全性が高く、かつ開封途中における蓋材の破
れ、切れ裂け等がなく、安全、かつ良好に開封すること
が可能であると共に、高い密封性等の各種の優れた特性
を有する新規な蓋材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、製品の保存中において、高度の遮
光性、保香性等を要するカレールウ、シチュールウ、チ
ョコレート等に代表される各種の食品を容器中に充填、
密封する際に使用するための当該容器の蓋材として、一
般に、アルミ箔とシーラントからなる積層フィルムが多
用されている。
【0003】しかしながら、このような蓋材は、そのア
ルミ箔に特徴的な性質として知られているように、遮光
性、保香性等に優れたものであるものの、当該アルミ層
として、ピンホールの発生が極めて少ない厚さ20μm
以上のアルミ箔を使用するのが一般的であることから、
当該積層フィルムからなる蓋材を使用した食品容器中の
食品を実際に使用するために利用者が当該容器を手で開
封する際に、当該蓋材のアルミ箔の端部で指先等を誤っ
て切ってしまうことがあるという問題がそれ程多くない
にしても間々あった。
【0004】そこで、本発明者らは、当該食品容器につ
いての総合的な試験、研究を進める中で、上記蓋材のア
ルミ箔の厚さを薄くして、いわゆる「コシ」をなくすこ
とにより、上記の問題の解決を試みたが、アルミ箔の厚
さを薄くし過ぎると、製品の製造過程における蓋材のシ
ール時に、アルミ箔とシーラントとの積層フィルムから
なる蓋材が大きくカールしてしまい、製品の製造過程に
おけるシール処理が困難になるという新たな問題が発生
した。
【0005】そのため、本発明者らは、上記した2つの
問題を同時に解決するために、上記アルミ箔とシーラン
トからなる積層フィルムの表面に、更に、紙材を積層さ
せることを試みた。しかしながら、このような材料構成
にした場合、上記のような問題は解決できたものの、シ
ールをはがして開封した後に、容器本体の開口部の周囲
のフランジ部に蓋材の紙層あるいはアルミ層がシーラン
トと共に部分的に残ってしまい、その外観が汚くなると
いう問題が発生し、また、開封途中において、蓋材が途
中から破れたり、容器の内側に向かって裂けてしまうと
いう問題が発生し、上記の各種問題を一律に解決するこ
とは、従来の通常の技術をもってしては困難なものであ
った。
【0006】一方、従来、一般的な食品の包装容器の蓋
材として、上記のようなアルミ箔とシーラントからなる
積層フィルムをはじめ、各種の積層フィルムが開発さ
れ、その種類も多岐に及んでおり、例えば、アルミニウ
ム箔の裏面に線状共重合ポリエステル樹脂を介して塩素
化アイソタクチックポリプロピレン樹脂とエポキシ樹脂
よりなる樹脂層を積層してなるアルミニウム箔複合の蓋
材(実公昭58−20355号公報)、紙又は紙とアル
ミニウム箔よりなる基材の両面に、ポリエチレン層を介
してポリエステルフィルムを積層し、内側のポリエステ
ルフィルムにシール層を設けた容器の蓋材(実開昭59
−176527号公報)等、各種のものが提案されてい
る。
【0007】しかしながら、当該各公報中には、紙材、
アルミ箔、PET(ポリエチレンテレフタレート)等を
蓋材として使用することが記載されてはいるものの、上
記した如き各種の問題を解決するに当たっての、各々の
包装材料の積層位置、厚み等の具体的構成については全
く記載されておらず、このような状況下にあって、上記
各種の問題を確実に解決し得るような新しい蓋材の開発
が求められていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような状況を踏ま
え、本発明者らは、これらの問題を全て解決することが
できると共に、当該食品容器へ蓋材をシールする時のシ
ール性能が優れており、更に、容器を開封する際の安全
性が高く、かつ開封途中における蓋材の切れ裂け等の発
生のない優れた特性を有する蓋材を開発することを目標
として鋭意研究を積み重ねた結果、前記従来のアルミ箔
とシーラントとの積層フィルムからなる蓋材に、更に、
紙層、PET層を付加して紙層、アルミ層、PET層、
及びシーラント層を積層させること、かつ紙層及びアル
ミ箔層を一定の厚みに調整することにより、上記問題を
一律に全て解決できると共に、従来、アルミ箔の厚さを
薄くした場合に問題とされていたピンホール発生の点に
ついても、このような積層構造とすることにより、たと
えアルミ層にピンホールが生じていたとしても油分、香
り成分等の食品成分の容器外部への滲出と共に、容器外
部からの臭い、油分等の滲込みも併せて確実に防止でき
るという知見を得て、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、利用者が容器の蓋を
手で開封する際に、蓋材の端部で誤って指先等を切って
しまうようなことのない高い安全性を具備した蓋材を提
供することを目的とするものである。
【0010】また、本発明は、製品の製造過程におい
て、容器に蓋材を載置して、シールする時に、蓋材が大
きくカールすることがなく、容易にシール処理を行うこ
とができる蓋材を提供することを目的とするものであ
る。
【0011】また、本発明は、利用者が容器の蓋を手で
開封する際に、蓋材の材質の一部が容器本体のフランジ
部に残ることがなく、また開封途中において破れたり、
裂けたりすることのない蓋材を提供することを目的とす
るものである。
【0012】更に、本発明は、アルミ箔の厚さを薄くし
ているにもかかわらず、製品を長期保存した後において
も、食品成分の容器外への滲出及び容器外部からの臭い
成分等の様々な成分の滲込みを確実に防止することが可
能な蓋材を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明は、次の(1)〜(3)の技術的手段か
らなる。 (1)紙層(60〜90g/m2 )/アルミ層(7〜2
0μm)/PET層/シーラント層からなる積層構造を
有することを特徴とする蓋材。
【0014】(2)PET層の厚さが、12〜16μm
である前記(1)記載の蓋材。
【0015】(3)シーラント層の厚さが、20〜50
μmである前記(1)記載の蓋材。
【0016】続いて、本発明について更に詳細に説明す
る。本発明の蓋材は、前記の如く、紙層(60〜90g
/m2 )/アルミ層(7〜20μm)/PET層/シー
ラント層からなる積層構造を有することを特徴とするも
のである。このように、本発明の蓋材は、表面に紙層を
有するが、この紙層については、内層のアルミ箔の厚さ
を薄くすることとの関連で、蓋材の表面に紙層を積層す
ることにより蓋材のいわゆる「コシ」を出し、蓋材供給
時のカールを防止すると共に、全体として厚みを出し、
蓋を開封する時に誤って手を切ることを確実に防止する
ことが可能となる。
【0017】また、使用する紙材の重量については、6
0〜90g/m2 、好ましくは75〜85g/m2 、と
することが望ましい。そして、この場合、これよりも重
量が少ないと、蓋材のいわゆる「コシ」がなくなり、食
品の製造ラインの蓋材供給ステージ、シールステージ等
の各工程における作業環境の変化、温度、湿度の変化等
により蓋材がカールし易くなる。また、蓋材が軽くな
り、搬送するときに飛んでしまい作業性が低下するとい
う問題点があり、好ましくない。一方、これよりも重量
が多いと、製品の製造過程において、蓋材の収納、取出
ホルダーから、吸引により取り出し難くなり、作業性が
低下するので好ましくない。
【0018】次に、本発明の蓋材は、内層にアルミ層を
有するが、このアルミ層については、従来のアルミ箔と
シーラントからなる積層フィルムの場合と同様に、蓋材
の内層にアルミ層を形成することにより、遮光性、保香
性を高めると共に、収納した食品の油成分等の滲出を防
止することが可能となる。また、使用するアルミ層の厚
さについては、7〜20μm、好ましくは9〜15μ
m、とすることが望ましい。そして、この場合、これよ
りも薄いと、アルミ箔の一般的な特徴として、ピンホー
ルが発生する確率が高くなり、相当の程度のピンホール
の発生は避けられなくなる。一方、これよりも厚いと、
開封時の安全性が問題となると共に、コストがかかるの
で現実的ではない。
【0019】次に、本発明の蓋材は、内層にPET層を
有するが、当該PET層を形成することは、本発明の蓋
材の大きな特徴点の一つであり、蓋材の内層にPET層
を積層することにより、保香性を高めると共に、開封時
の蓋材の破れ、切れ裂けを確実に防止することが可能と
なる。また、収納した食品の油成分等の滲出を防止する
ことが可能となる。また、PET層の厚さについては、
12〜16μmとすることが望ましい。この場合、これ
よりも薄いと、開封時に蓋材が破れたり、切れ裂けたり
することを確実に防止することができず、好ましくな
い。一方、これよりも厚いと、製品の製造過程におい
て、蓋材の収納、取出ホルダーから、吸引により取り出
し難くなり、作業性が低下するので好ましくない。ま
た、コストがかかるので現実的ではない。
【0020】次に、本発明の蓋材は、蓋材の裏面に、シ
ーラント層を有するが、シーラント層については、通常
のものでよく、使用するシーラント層の材料も、シーラ
ント材として使用し得るものであれば如何なるものでも
よい。当該シーラント材としては、例えば、LLDPE
(リニア低密度ポリエチレン)、CPP(キャスティン
グポリプロピレン)、PVA(ポリビニルアルコール)
等があげられる。また、シーラント層の厚さについて
は、20〜50μm、好ましくは25〜35μm、とす
ることが望ましい。この場合、これよりも薄いと、接着
性が不安定になるので好ましくない。一方、これよりも
厚いと、シールバーの温度を高くしなければならない
か、もしくは、シール時間を長くしなければならない
等、その作業性が低下するので好ましくない。
【0021】次に、本発明においては、これらの各材料
を組み合わせて、接着し、積層して、特定の積層構造の
ものに形成するが、その場合、紙層/アルミ層/PET
層/シーラント層の接着方法については、特に限定され
るものではなく、例えば、紙層/アルミ層については、
接着性を高めるために溶融ポリエチレン(PE)を接着
剤として二層の間に介在させる方法が好ましい。その他
については、適宜の接着剤によるドライラミネート法に
より、常法に準じて接着すればよい。本発明の蓋材の積
層構造の好適な構成としては、例えば、必要により、表
面に、更に、塗装、印刷加工を施した、OPニス/印刷
/紙層/PE/アルミ層/接着剤/PET/接着剤/シ
ーラント層があげられ、また、この場合、上記の如く、
接着剤による接着は、ドライラミネート法によるものが
例示されるが、上記の如く、シーラント層の材料、及び
接着剤、接着方法などはこれらに限定されず、適宜のも
のを使用することができる。
【0022】上記のような積層構造を有する本発明の蓋
材の全体的な構成については、まず、本発明の蓋材の全
体の厚さは、100〜180μm、好ましくは140〜
150μm、とすることが望ましい。この場合、これよ
りも薄いと、開封時に手を切りやすくなると共に、いわ
ゆる「コシ」がなくなり、カールし易くなるので好まし
くない。一方、これよりも厚いと、柔軟性に欠け、製品
の製造過程において取り扱い難くなり、作業性が低下す
るので好ましくない。
【0023】このような本発明の蓋材と組み合わせる容
器、すなわち、当該蓋材の使用対象となる被接着容器に
ついては、当該蓋材と接着され得る材料のものであれば
その種類を問わず使用することが可能であるが、一般
に、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、
ポリスチレン(PS)等で形成されたものが好適なもの
として使用される。また、容器の形状は、代表的なもの
を例示すると、一般に、カレールウ、シチュールウ、チ
ョコレート、みそ等を収納するのに用いられる長方形の
トレー状のタイプのもの、あるいは、ゼリー、プリン等
を収納するのに用いられる丸型カップ状タイプのもの
で、容器本体の上面開口部の周囲に蓋材を貼着するため
の幅狭のフランジ部が形成されたものがあげられるが、
これに限らず、適宜のタイプのものが使用可能である。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明するが、本発明は当該実施例のみに限定されるもので
はない。 実施例1 (1)蓋材の作製 蓋材の材料として、重量79.1g/m2 の片面アート
塗工の紙材、厚さ9μmのアルミ箔材、厚さ12μmの
PETフィルム材、及び厚さ30μmのポリプロピレン
からなるシーラント材(CPP)を使用し、紙層とアル
ミ層の間をPEを流し込んで接着し、そして、その他の
層の間を接着剤のポリウレタン系接着剤を用いたドライ
ラミネート法により接着して、紙/PE15μ/AL9
μ/PET12μ/CPP30μからなる積層構造の積
層材を得た。次いで、当該積層材を内容量125gのカ
レールウ用ポリプロピレン製長方薄型トレー容器(14
7mm×72.5mm×22mm)本体の開口部の周囲
の幅狭のフランジ部に適合する蓋材の大きさに裁断して
蓋材を得た。
【0025】(2)蓋材の製品試験 上記により作製された蓋材について、腰の強さ、手の切
れやすさ、ピンホールの発生率、の各試験項目に関し、
製品試験を実施した。 試験方法 (腰の強さ)蓋材の腰の強さは、蓋材に一定の荷重をか
けて変形させた時の最大荷重の値を荷重測定装置にて実
測することにより測定した。すなわち、サンプルとし
て、蓋材を15mm巾×30mm長の寸法にカットした
ものを使用し、当該サンプルの一端を荷重測定装置の荷
重測定用のチャックに固定し、その20mm長を下方へ
垂らすようにセットした。次に、当該サンプルの下方か
らテーブル状の部材を一定速度(20mm/分)で上昇
させ、当該サンプルの下端に当接させた時に、上記固定
用チャックに加わる最大荷重(サンプルが変形した時の
荷重)をロードセルで測定した値(g)を蓋材の腰の強
さとした。
【0026】(手の切れやすさ)また、手の切れやすさ
は、サンプルとして、蓋材を30mm×45mm×5m
mの寸法にカットしたものを使用し、また、手の指の物
性に近似した性質を有する一定形状のプラスチック消し
ゴムを被試験材として利用し、次の方法に従って測定し
た。すなわち、当該プラスチック消しゴムの上方から上
記蓋材を縦方向に当接させ、当該蓋材を一定の角度に傾
斜させ、かつ上方から一定の重量負荷をかけた状態で、
上記被試験材のプラスチック消しゴムを一定の速度で横
方向に滑らせて一定の距離を移動させた場合に生起する
上記蓋材による当該プラスチック消しゴムの切断の程度
(mm)を実測することにより測定した。測定は、同一
条件下において、上記蓋材及びプラスチック消しゴムを
使用し、各々、上記測定操作を10回繰り返し、その平
均値をもって、手の切れやすさの値とした。
【0027】試験結果 上記試験方法により、本発明の蓋材について製品試験を
実施した結果を表1に示す。表1に示すとおり、製品試
験の結果、腰の強さは142g、手の切れやすさは7.
15mmとの結果を得た。また、アルミ箔材のピンホー
ル発生率は15×10-2個/m2 であった。
【0028】(3)容器入りカレールウ製品の製造 カレールウ製品の連続製造ラインの充填ステージにおい
て、上記ポリプロピレン製長方薄型トレー容器を連続的
に順次供給すると共に、加熱調理後のカレールウ125
gを当該各容器に連続的に充填した。次いで、当該連続
製造ラインの蓋材供給ステージにおいて、蓋材の収納、
取出ホルダーから、吸引操作により蓋材を1枚ずつ取り
出し、当該各容器の上面開口部に載置し、順次、次工程
のシールステージに移行させた。次いで、シールステー
ジにおいて、容器の上方に位置するシールバーを下降さ
せ、容器本体の開口上面の周囲のフランジ部において、
蓋材と共にその上面から押圧処理してシール操作を行う
ことにより、容器の開口部に蓋材をシールさせた。
【0029】上記連続製造ラインの各ステージにおける
製品の温度、及び湿度状況を調べた結果、上記充填ステ
ージから蓋材供給ステージに移行する途中の容器中の製
品の品温は、約65℃であり、蓋材供給ステージにおい
て、容器の上面開口部に供給された蓋材は、次のシール
ステージに移行するまでの過程で相当の高温条件下にさ
らされ、その結果、シールステージにおける蓋材の品温
は、約35℃まで上昇し、また、蓋材は、かなり乾燥化
された状態になるにもかかわらず、本発明の蓋材は、上
記蓋材供給ステージからシールステージに至る過程にお
いて、フラットな状態を保持しており、良好、かつ容易
にシール処理を行うことができた。
【0030】(4)カレールウ製品の製品試験 上記連続製造ラインで製造されたカレールウ製品につい
て、一定期間経過後に開封した場合の開封後の状態、及
び各種の条件下に長期間保存後における油じみ、臭いも
れ等の異常発生の有無、の試験項目に関する製品試験を
行った。すなわち、製品を一定期間保存した後、通常の
開封操作により開封した場合の開封後における蓋材の破
れ、切れ裂けの有無、及び容器本体のフランジ部におけ
るシーラント等の蓋材の材質の残り、について試験した
結果、開封後の蓋材の破れ、切れ裂けは全くみられず、
また、シーラント等の蓋材の残りも全くみられず、良好
に開封され良好な開封状態を示すものであることが分っ
た。また、製品を各種の条件下に長期保存した後、油じ
み、臭いもれ等の発生の有無について試験した結果、異
常発生は全くみられず、高い保存性を有するものである
ことが分った。
【0031】実施例2 (1)蓋材の作製 蓋材の材料として、重量79.1g/m2 の片面アート
塗工の紙材、厚さ15μmのアルミ箔材、厚さ12μm
のPETフィルム材、及び厚さ30μmのポリプロピレ
ンからなるシーラント材(CPP)を使用し、紙層とア
ルミ層の間をPEを流し込んで接着し、そして、その他
の層の間を接着剤のポリウレタン系接着剤を用いたドラ
イラミネート法により接着して、紙/PE15μ/AL
15μ/PET12μ/CPP30μからなる積層構造
の積層材を得た。次いで、当該積層材を内容量125g
のカレールウ用ポリプロピレン製長方薄型トレー容器
(147mm×72.5mm×22mm)本体の開口部
の周囲の幅狭のフランジ部に適合する蓋材の大きさに裁
断して蓋材を得た。
【0032】(2)製品試験 上記実施例1の(2)の蓋材の製品試験の場合と同様に
して、蓋材の製品試験を行った。また、上記実施例1の
(3)の容器入りカレールウ製品の製造の場合と同様に
して、カレールウ製品を製造し、上記実施例1の(4)
のカレールウ製品の製品試験の場合と同様にして、製品
試験を行った。その結果を表1に示す。表1に示される
ように、製品試験の結果、蓋材の腰の強さは159g、
手の切れやすさは7.57mmとの結果を得た。また、
アルミ箔材のピンホール発生率は1.9×10-2個/m
2 であった。また、開封後の蓋材の破れ、切れ裂け、及
び容器本体のフランジ部へのシーラント等の蓋材の材質
の残り等は全くみられず、また、長期保存後においても
油じみ、臭いもれ等の異常の発生はみられなかった。
【0033】比較例1〜3 (1)蓋材の作製 上記実施例1の(1)の場合と同様にして、AL40μ
/LLDPE50μ(比較例1)、AL20μ/LLD
PE50μ(比較例2)、及び、紙/PE15μ/AL
9μ/PVA20μ(比較例3)、の各積層構造からな
る蓋材を作製した。
【0034】(2)製品試験 上記比較例1〜3の蓋材について、実施例1の(2)の
蓋材の製品試験の場合と同様にして、蓋材の製品試験を
行い、また、実施例1の場合と同様にして製造した容器
入りカレールウ製品について、実施例1の(4)のカレ
ールウ製品の製品試験と同様にして、カレールウ製品の
製品試験を行った。その結果を、各々、表1に示す。表
1に示されるように、製品試験の結果、比較例1の蓋材
については、腰の強さは86g、手の切れやすさは1
1.3mm、アルミ箔材のピンホール発生率はなし、と
の結果を得た。また、開封後の蓋材の破れ、切れ裂け、
及び容器本体のフランジ部へのシーラント等の蓋材の材
質の残り等は全くみられず、更に、長期保存後における
油じみ、臭いもれ等の異常発生は全くみられなかった。
また、比較例2については、腰の強さは15g、手の切
れやすさは、腰が弱く全く切れない状態、アルミ箔材の
ピンホール発生率は0.8×10-3個/m2 、との結果
を得た。
【0035】また、比較例3については、腰の強さは1
25g、手の切れやすさは7.32mm、アルミ箔材の
ピンホール発生率は1.9×10-2個/m2 、との結果
を得た。また、開封時に蓋材が破れ、また、容器本体の
フランジ部に、紙、アルミ材がシーラントと共に残存し
た。また、長期保存後において、油じみ、臭いもれがあ
り、異常発生がみられた。
【0036】このように、表1に示される各製品につい
ての製品試験結果から明らかなように、本発明の蓋材
は、比較例1の蓋材(従来のアルミ箔とシーラントの積
層材からなる代表的な蓋材)と比較して、あるいは、比
較例2〜3の蓋材と比較して、腰が強く良好な物性を有
すると共に、手の切れやすさの値が低く、安全性の高い
ものであることが、実証された。また、本発明の蓋材
は、内層のアルミ層を7〜20μmと薄くしたために、
内層のアルミ箔にアルミ箔の一般的な特徴点としてのピ
ンホールの発生がみられるが、それにもかかわらず、蓋
材全体としてのその他の特性については、従来の蓋材に
全く遜色のないものであり、きわめて優れた高い特性を
有しているものであることが実証された。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の蓋材は、
紙層/アルミ層/PET層/シーラント層からなると共
に、更には、紙層を特定の厚さとしアルミ層の厚さを大
巾に薄く形成してなる積層構造を有することを特徴とす
るものであり、本発明によれば、次のような効果が奏せ
られる。
【0039】(1)本発明の蓋材は、材質の組み合わ
せ、及びその物性等を好適に改善したものであり、利用
者が容器を手で開封する際に、蓋材により誤って指先等
を切ってしまうことがなく、高い安全性を保障すること
ができる。 (2)各種食品の連続製造過程における蓋材のシール時
に、温度等の変化により蓋材がカールすることがなくフ
ラットな状態に保持できるので良好、かつ容易にシール
処理を行うことができる。 (3)開封の際に、蓋材の材質が容器本体のフランジ部
に残ることがなく、また開封途中において蓋材が破れた
り、切れ裂けたりすることがない。 (4)アルミ層の厚さを薄く形成した結果、アルミ箔の
一般的特徴として、アルミ層にピンホールが生じていた
としても、油分等の食品成分の容器外部への滲出を確実
に防止できる。
【0040】(5)蓋材に「コシ」があるため蓋材を吸
引保持して、容器上に供給する枚葉供給を確実に行うこ
とができる。 (6)全体として、PP、PE等の材料の使用割合が極
めて少ないため、蓋材をシートから打ち抜くときにバリ
(打ち抜き辺に残る尾鰆状の繊維物)の発生を抑止する
ことができる。 (7)表面が紙層であるため、コイル状に巻きとった時
のブロッキングを防止することができる。 (8)アルミ層の厚さを薄く形成できるため、大幅なコ
ストの削減を行うことができる。
フロントページの続き (72)発明者 安井 努 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙層(60〜90g/m2 )/アルミ層
    (7〜20μm)/PET層/シーラント層からなる積
    層構造を有することを特徴とする蓋材。
  2. 【請求項2】 PET層の厚さが、12〜16μmであ
    る請求項1記載の蓋材。
  3. 【請求項3】 シーラント層の厚さが、20〜50μm
    である請求項1記載の蓋材。
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