JPH07186860A - エアーバッグ用シート - Google Patents
エアーバッグ用シートInfo
- Publication number
- JPH07186860A JPH07186860A JP5352255A JP35225593A JPH07186860A JP H07186860 A JPH07186860 A JP H07186860A JP 5352255 A JP5352255 A JP 5352255A JP 35225593 A JP35225593 A JP 35225593A JP H07186860 A JPH07186860 A JP H07186860A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicone rubber
- air bag
- type silicone
- sheet
- liquid type
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Woven Fabrics (AREA)
- Air Bags (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 シートとシリコーンゴム組成物からなる被膜
層との接着強度が高く、耐熱性、耐湿性が優れ、同時に
耐圧性に優れたエアーバッグ用シートの提供。 【構成】 ミラブルタイプシリコーンゴムと液状タイプ
シリコーンゴムとの混合物から形成されたシリコーン系
ゴム組成物をナイロン６６等の織布等の基布の少なくと
も片面に被覆させたエアーバッグ用シートである。ミラ
ブルタイプシリコーンゴムは、シロキサン単位の重合度
が５０００〜１００００程度のものが好適に使用され、
液状タイプシリコーンゴムは、シロキサン単位の重合度
が３００〜１０００程度のものが好適に使用される。
層との接着強度が高く、耐熱性、耐湿性が優れ、同時に
耐圧性に優れたエアーバッグ用シートの提供。 【構成】 ミラブルタイプシリコーンゴムと液状タイプ
シリコーンゴムとの混合物から形成されたシリコーン系
ゴム組成物をナイロン６６等の織布等の基布の少なくと
も片面に被覆させたエアーバッグ用シートである。ミラ
ブルタイプシリコーンゴムは、シロキサン単位の重合度
が５０００〜１００００程度のものが好適に使用され、
液状タイプシリコーンゴムは、シロキサン単位の重合度
が３００〜１０００程度のものが好適に使用される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はエアーバッグ用シートに
係り、特に車両の衝突時に高圧ガスにより瞬時に膨張し
て乗員を保護するためのエアーバッグに使用されるシー
トに関する。
係り、特に車両の衝突時に高圧ガスにより瞬時に膨張し
て乗員を保護するためのエアーバッグに使用されるシー
トに関する。
【０００２】
【従来の技術】自動車の乗員を保護するための安全装置
として自動車の座席前方に設置されるエアーバッグ装置
がある。このエアーバッグ装置では車両衝突時におい
て、インフレータから放出される高圧ガスによってエア
ーバッグが瞬時に膨張し、乗員が車体に衝突して負傷す
ることを防止するようになっている。
として自動車の座席前方に設置されるエアーバッグ装置
がある。このエアーバッグ装置では車両衝突時におい
て、インフレータから放出される高圧ガスによってエア
ーバッグが瞬時に膨張し、乗員が車体に衝突して負傷す
ることを防止するようになっている。
【０００３】従来、エアーバッグにはナイロン６６フィ
ラメントを使用した織布に難燃性、耐熱性を向上させる
と共にガス漏れ防止のためクロロプレンゴム又はシリコ
ーンゴムを被覆したものを縫製して使用している。
ラメントを使用した織布に難燃性、耐熱性を向上させる
と共にガス漏れ防止のためクロロプレンゴム又はシリコ
ーンゴムを被覆したものを縫製して使用している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クロロ
プレンゴムを被覆したものの場合、コーティング膜の厚
さを薄くすると、ピンホールが発生し易くなるので、こ
れを避けるためには被膜を厚くせざるをえず、このた
め、エアーバッグは重くて嵩張り、収納スペースが大き
くなる欠点があった。また、クロロプレンゴムは耐熱性
や耐候性が十分でなく、改良の余地があった。
プレンゴムを被覆したものの場合、コーティング膜の厚
さを薄くすると、ピンホールが発生し易くなるので、こ
れを避けるためには被膜を厚くせざるをえず、このた
め、エアーバッグは重くて嵩張り、収納スペースが大き
くなる欠点があった。また、クロロプレンゴムは耐熱性
や耐候性が十分でなく、改良の余地があった。
【０００５】一方、シリコーンゴムを被覆したものの場
合、コーティング膜の厚さを薄くしても、非通気性が優
れており、インフレータから放出される高圧の燃焼ガス
の透過防止ができるのでエアーバッグは軽量で、コンパ
クトにすることができる。しかし、ミラブルタイプシリ
コーンゴムは高温、高湿の状態に長時間保持されると、
基布とシリコーン系ゴム組成物との間の接着強度が低下
する。液状タイプシリコーンゴムはコーティング膜自体
の強度が不足しているためにエアーバッグシートの強度
も充分でない。このように、従来のものは、エアーバッ
グシートに要求される種々の性能を同時に満足しうるも
のがなかった。
合、コーティング膜の厚さを薄くしても、非通気性が優
れており、インフレータから放出される高圧の燃焼ガス
の透過防止ができるのでエアーバッグは軽量で、コンパ
クトにすることができる。しかし、ミラブルタイプシリ
コーンゴムは高温、高湿の状態に長時間保持されると、
基布とシリコーン系ゴム組成物との間の接着強度が低下
する。液状タイプシリコーンゴムはコーティング膜自体
の強度が不足しているためにエアーバッグシートの強度
も充分でない。このように、従来のものは、エアーバッ
グシートに要求される種々の性能を同時に満足しうるも
のがなかった。
【０００６】本発明の目的、上記したエアーバッグシー
トに要求される特性、特に通常の条件下は勿論のこと、
高温条件下及び高湿条件下において、強度がほとんど変
化することがなく、耐久性に優れており、しかも緊急事
態のときにエアーバッグ内に高圧ガスが瞬時に吹き込ま
れた場合にもガス洩れのおそれがない等の特性を有する
エアーバッグ用シートを提供することにある。
トに要求される特性、特に通常の条件下は勿論のこと、
高温条件下及び高湿条件下において、強度がほとんど変
化することがなく、耐久性に優れており、しかも緊急事
態のときにエアーバッグ内に高圧ガスが瞬時に吹き込ま
れた場合にもガス洩れのおそれがない等の特性を有する
エアーバッグ用シートを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明のエアーバッグ用シートは、ミラブルタ
イプシリコーンゴムと液状タイプシリコーンゴムとの混
合物から形成されたシリコーン系ゴム組成物を基布の少
なくとも片面に被覆させたものである。
ために、本発明のエアーバッグ用シートは、ミラブルタ
イプシリコーンゴムと液状タイプシリコーンゴムとの混
合物から形成されたシリコーン系ゴム組成物を基布の少
なくとも片面に被覆させたものである。
【０００８】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いるミラブルタイプシリコーンゴムは、直鎖状でシロ
キサン単位で重合度５０００〜１００００の高重合度の
ポリシロキサンを主原料とし、それにシリカ系の補強充
填剤、種々の特性を付与するための各種添加剤を配合し
てコンパウンドを調整したものが好適である。
用いるミラブルタイプシリコーンゴムは、直鎖状でシロ
キサン単位で重合度５０００〜１００００の高重合度の
ポリシロキサンを主原料とし、それにシリカ系の補強充
填剤、種々の特性を付与するための各種添加剤を配合し
てコンパウンドを調整したものが好適である。
【０００９】また、ミラブルタイプシリコーンゴムは、
ジメチル系シリコーンゴム、メチルビニル系シリコーン
ゴム、フェニル系シリコーンゴム、フルオロ系シリコー
ンゴム等が例示できる。さらにミラブルタイプシリコー
ンゴムは、パーオキサイド等の加硫剤を配合して加硫を
行なうタイプと付加反応によって加硫を行なうタイプの
いずれも含まれる。
ジメチル系シリコーンゴム、メチルビニル系シリコーン
ゴム、フェニル系シリコーンゴム、フルオロ系シリコー
ンゴム等が例示できる。さらにミラブルタイプシリコー
ンゴムは、パーオキサイド等の加硫剤を配合して加硫を
行なうタイプと付加反応によって加硫を行なうタイプの
いずれも含まれる。
【００１０】一方、液状タイプシリコーンゴムは、シロ
キサン単位で重合度３００〜１０００のポリシロキサン
からなる。液状タイプシリコーンゴムとして好適なもの
は、−１０℃〜４０℃において液状であるポリシロキサ
ンにシリカ系充填剤を添加したシリコーンゴムであり、
さらには、この液状タイプシリコーンゴムに分子中に少
なくとも１ケのエポキシ基を有する有機けい素化合物を
添加したシリコーン組成物が好適である。
キサン単位で重合度３００〜１０００のポリシロキサン
からなる。液状タイプシリコーンゴムとして好適なもの
は、−１０℃〜４０℃において液状であるポリシロキサ
ンにシリカ系充填剤を添加したシリコーンゴムであり、
さらには、この液状タイプシリコーンゴムに分子中に少
なくとも１ケのエポキシ基を有する有機けい素化合物を
添加したシリコーン組成物が好適である。
【００１１】この有機けい素化合物を添加したシリコー
ン組成物は、オルガノポリシロキサンの分子構造が直鎖
状、分岐鎖状、環状、網状のいずれであっても前記有機
けい素化合物の添加によってその流動性が調整できる。
また、この有機けい素化合物を添加したシリコーン組成
物を使用すると、基布、特にナイロン系の基布との接着
性を向上させるのに好適である。
ン組成物は、オルガノポリシロキサンの分子構造が直鎖
状、分岐鎖状、環状、網状のいずれであっても前記有機
けい素化合物の添加によってその流動性が調整できる。
また、この有機けい素化合物を添加したシリコーン組成
物を使用すると、基布、特にナイロン系の基布との接着
性を向上させるのに好適である。
【００１２】本発明は上記したミラブルタイプシリコー
ンゴムと液状タイプシリコーンゴムとの混合物から形成
されたシリコーンゴム系ゴム組成物が基布の少なくとも
片面に被覆されたものである。したがって、本発明のエ
アーバッグ用シートは、基布の片面のみ及び基布の両面
にシリコーン系ゴム組成物が被覆されたものを包含す
る。
ンゴムと液状タイプシリコーンゴムとの混合物から形成
されたシリコーンゴム系ゴム組成物が基布の少なくとも
片面に被覆されたものである。したがって、本発明のエ
アーバッグ用シートは、基布の片面のみ及び基布の両面
にシリコーン系ゴム組成物が被覆されたものを包含す
る。
【００１３】このシリコーンゴム系ゴム組成物における
ミラブルタイプシリコーンゴムと液状タイプシリコーン
ゴムと混合比は、それぞれのシリコーンゴムの特性、こ
れらのシリコーンゴムの混合によって得られる被膜に要
求される物性等により異なるが、ミラブルタイプシリコ
ーンゴム：液状タイプシリコーンゴム＝２０重量部〜８
０重量部：８０重量部〜２０重量部が望ましい。
ミラブルタイプシリコーンゴムと液状タイプシリコーン
ゴムと混合比は、それぞれのシリコーンゴムの特性、こ
れらのシリコーンゴムの混合によって得られる被膜に要
求される物性等により異なるが、ミラブルタイプシリコ
ーンゴム：液状タイプシリコーンゴム＝２０重量部〜８
０重量部：８０重量部〜２０重量部が望ましい。
【００１４】この混合方法には、ミラブルタイプシリコ
ーンゴムコンパウンドをミキシングロールでゴム練りし
ながら液状タイプシリコーンゴムを加えて、所定の配合
比率にする方法がある。さらにミラブルタイプシリコー
ンゴムコンパウンドを溶剤に溶かして塗料状にして、こ
れに液状タイプシリコーンゴムを加える方法もある。
ーンゴムコンパウンドをミキシングロールでゴム練りし
ながら液状タイプシリコーンゴムを加えて、所定の配合
比率にする方法がある。さらにミラブルタイプシリコー
ンゴムコンパウンドを溶剤に溶かして塗料状にして、こ
れに液状タイプシリコーンゴムを加える方法もある。
【００１５】このシリコーン系ゴム組成物には重合工程
や被覆加工工程で種々の特性を改善するために使用され
る各種触媒や添加剤を含んでいてもよい。触媒として
は、例えば、各種の有機系触媒、無機系触媒が挙げら
れ、添加剤としては、例えば、可塑剤、熱安定剤、酸化
防止剤、帯電防止剤、光安定剤、平滑剤、表面改質剤、
増粘剤、顔料、光沢付与剤、難燃剤、充填剤等を挙げる
ことができる。
や被覆加工工程で種々の特性を改善するために使用され
る各種触媒や添加剤を含んでいてもよい。触媒として
は、例えば、各種の有機系触媒、無機系触媒が挙げら
れ、添加剤としては、例えば、可塑剤、熱安定剤、酸化
防止剤、帯電防止剤、光安定剤、平滑剤、表面改質剤、
増粘剤、顔料、光沢付与剤、難燃剤、充填剤等を挙げる
ことができる。
【００１６】本発明における基布には、特に制限はない
が、合成繊維マルチフイラメント糸条、例えばナイロン
６、ナイロン６６、ナイロン４６等のポリアミド繊維、
アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊
維、ビニロン繊維、ポリオキシメチレン繊維、ポリエー
テルエーテルケトン繊維等の合成繊維の単独繊維あるい
はこれらの繊維の２つ以上を組み合わせた混織糸よりな
るものを使用することができる。
が、合成繊維マルチフイラメント糸条、例えばナイロン
６、ナイロン６６、ナイロン４６等のポリアミド繊維、
アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊
維、ビニロン繊維、ポリオキシメチレン繊維、ポリエー
テルエーテルケトン繊維等の合成繊維の単独繊維あるい
はこれらの繊維の２つ以上を組み合わせた混織糸よりな
るものを使用することができる。
【００１７】シリコーン系ゴム組成物を基布の片面又は
両面に被覆させる手段としては、コーテイング法等の公
知の被覆手段を採用し、シリコーン系ゴム組成物を基布
の表面に塗布した後、乾燥およびキュアリング処理する
ことにより行う。コーテイング法としては、ナイフコー
テイング法、ロールコーテイング法、グラビアコーテイ
ング法、デイップコーテイング法、エアードクターコー
テイング法、ロッドコーテイング法等が採用できる。基
布の両面にシリコーン系ゴム組成物を形成する場合に
は，特にデイップコーテイング法が好適である。
両面に被覆させる手段としては、コーテイング法等の公
知の被覆手段を採用し、シリコーン系ゴム組成物を基布
の表面に塗布した後、乾燥およびキュアリング処理する
ことにより行う。コーテイング法としては、ナイフコー
テイング法、ロールコーテイング法、グラビアコーテイ
ング法、デイップコーテイング法、エアードクターコー
テイング法、ロッドコーテイング法等が採用できる。基
布の両面にシリコーン系ゴム組成物を形成する場合に
は，特にデイップコーテイング法が好適である。
【００１８】また、シリコーン系ゴム組成物の被膜層の
層厚は１０μｍ〜１００μｍが望ましい。シリコーン系
ゴムの組成物の被膜層の層厚が１００μｍよりも厚いと
エアーバッグ自体の重量が大きくなるうえ、収納性が悪
くなり、一方、１０μｍよりも薄いとインフレーターか
ら発生する高温ガスの洩れや高温の滓（カス）の遮蔽性
能が落ちて乗員にやけどをおわせる恐れがある。上記の
ように、基布に両タイプのシリコーンゴムの混合物から
形成される被膜を設けると、エアーバッグの性能、特に
耐圧性が向上する。
層厚は１０μｍ〜１００μｍが望ましい。シリコーン系
ゴムの組成物の被膜層の層厚が１００μｍよりも厚いと
エアーバッグ自体の重量が大きくなるうえ、収納性が悪
くなり、一方、１０μｍよりも薄いとインフレーターか
ら発生する高温ガスの洩れや高温の滓（カス）の遮蔽性
能が落ちて乗員にやけどをおわせる恐れがある。上記の
ように、基布に両タイプのシリコーンゴムの混合物から
形成される被膜を設けると、エアーバッグの性能、特に
耐圧性が向上する。
【００１９】次に基布に上述したシリコーン系ゴムの被
膜を形成した後、シートを収縮させると、エアーバッグ
としての性能、特に高温下で長期間保持された後の耐圧
性が向上する。シートを収縮させる手段としては、被膜
が形成されたシートに対して熱風又は遠赤外線等の加熱
手段によって加熱し，その後常温に戻す方法、あるい
は、被膜が形成されたシートを水又は水蒸気中を通し、
加熱乾燥する方法等が採用される。
膜を形成した後、シートを収縮させると、エアーバッグ
としての性能、特に高温下で長期間保持された後の耐圧
性が向上する。シートを収縮させる手段としては、被膜
が形成されたシートに対して熱風又は遠赤外線等の加熱
手段によって加熱し，その後常温に戻す方法、あるい
は、被膜が形成されたシートを水又は水蒸気中を通し、
加熱乾燥する方法等が採用される。
【００２０】
比較例１ ナイロン６６平織物（４２０デニール、織密度：経４６
本×緯４６本／インチ）からなる基布に対し、ミラブル
タイプシリコーンゴム〔Ｘ−３０−１３５０−５（信越
化学（株）製）〕をナイフコーティングによって約１０
０μｍの厚みシリコーン系ゴム組成物からなる塗布層を
形成した。その後、１２０℃で１分間乾燥及び１８０℃
で２分間キュアリング処理して、基布の片面にシリコー
ン系ゴム組成物からなる被膜層を形成したエアーバッグ
用シートを作製した。
本×緯４６本／インチ）からなる基布に対し、ミラブル
タイプシリコーンゴム〔Ｘ−３０−１３５０−５（信越
化学（株）製）〕をナイフコーティングによって約１０
０μｍの厚みシリコーン系ゴム組成物からなる塗布層を
形成した。その後、１２０℃で１分間乾燥及び１８０℃
で２分間キュアリング処理して、基布の片面にシリコー
ン系ゴム組成物からなる被膜層を形成したエアーバッグ
用シートを作製した。
【００２１】比較例２ ミラブルタイプシリコーンゴムの代わりに、液状タイプ
シリコーンゴム〔Ｘ−３２−１１２４（信越化学（株）
製）〕を使用した以外は、比較例１と同様にしてエアー
バッグ用シートを作製した。
シリコーンゴム〔Ｘ−３２−１１２４（信越化学（株）
製）〕を使用した以外は、比較例１と同様にしてエアー
バッグ用シートを作製した。
【００２２】実施例１ ナイロン６６平織物（４２０デニール、織密度：経４６
本×緯４６本／インチ）からなる基布に対し、ミラブル
タイプシリコーンゴム〔Ｘ−３０−１３５０−５（信越
化学（株）製）〕と液状タイプシリコーンゴム〔Ｘ−３
２−１１２４（信越化学（株）製）との１：１の割合の
混合物をナイフコーティングによって約１００μｍの厚
みシリコーン系ゴム組成物からなる塗布層を形成した。
その後１２０℃で１分間乾燥及び１８０℃で２分間キュ
アリング処理して、基布の片面にシリコーン系ゴム組成
物からなる被膜層を形成したエアーバッグ用シートを作
製した。
本×緯４６本／インチ）からなる基布に対し、ミラブル
タイプシリコーンゴム〔Ｘ−３０−１３５０−５（信越
化学（株）製）〕と液状タイプシリコーンゴム〔Ｘ−３
２−１１２４（信越化学（株）製）との１：１の割合の
混合物をナイフコーティングによって約１００μｍの厚
みシリコーン系ゴム組成物からなる塗布層を形成した。
その後１２０℃で１分間乾燥及び１８０℃で２分間キュ
アリング処理して、基布の片面にシリコーン系ゴム組成
物からなる被膜層を形成したエアーバッグ用シートを作
製した。
【００２３】上記したようにして得られた各エアーバッ
グ用シートについて、基布とシリコーン系ゴム組成物か
らなる被膜層との接着強度につき測定し、その結果を表
１に示した。表１の剥離強度及びもみ試験は、いずれも
ＪＩＳ Ｋ ６３２８による試験方法に基づいた。 耐熱性評価条件：１０５℃×１０００時間後の評価 耐熱性評価条件：５０℃×９５％×１０００時間後の評
価 なお、表中の＊はシリコーン系ゴム組成物からなる被膜
層と基布との界面剥離の状態を示している。
グ用シートについて、基布とシリコーン系ゴム組成物か
らなる被膜層との接着強度につき測定し、その結果を表
１に示した。表１の剥離強度及びもみ試験は、いずれも
ＪＩＳ Ｋ ６３２８による試験方法に基づいた。 耐熱性評価条件：１０５℃×１０００時間後の評価 耐熱性評価条件：５０℃×９５％×１０００時間後の評
価 なお、表中の＊はシリコーン系ゴム組成物からなる被膜
層と基布との界面剥離の状態を示している。
【００２４】表１から、ミラブルタイプシリコーンゴム
を用いたエアーバッグ用シート（比較例１）の場合、液
状タイプシリコーンゴムを用いたエアーバッグ用シート
（比較例２）及びミラブルタイプシリコーンゴムと液状
タイプシリコーンゴムとの混合物を用いたシート（実施
例）に比較して、特に耐熱性評価、耐湿性評価での被膜
層と基布との間の接着強度が小さいことがわかる。
を用いたエアーバッグ用シート（比較例１）の場合、液
状タイプシリコーンゴムを用いたエアーバッグ用シート
（比較例２）及びミラブルタイプシリコーンゴムと液状
タイプシリコーンゴムとの混合物を用いたシート（実施
例）に比較して、特に耐熱性評価、耐湿性評価での被膜
層と基布との間の接着強度が小さいことがわかる。
【００２５】
【表１】
【００２６】次に上記のようにして得られたエアーバッ
グ用シートについて、耐圧性を測定した。耐圧性は、エ
アーバッグ破裂試験法により測定し、その結果を表２に
示した。エアーバッグ破裂試験法 各々のエアーバッグ用シートをエアーバッグ形状に縫製
した袋体にパイプを介して加圧空気を吹き込み、袋体が
破れて破裂したときの圧力を圧力計で読む。
グ用シートについて、耐圧性を測定した。耐圧性は、エ
アーバッグ破裂試験法により測定し、その結果を表２に
示した。エアーバッグ破裂試験法 各々のエアーバッグ用シートをエアーバッグ形状に縫製
した袋体にパイプを介して加圧空気を吹き込み、袋体が
破れて破裂したときの圧力を圧力計で読む。
【００２７】
【表２】
【００２８】表２から、ミラブルタイプシリコーンゴム
を用いたエアーバッグ用シート（比較例１）及びミラブ
ルタイプシリコーンゴムと液状タイプシリコーンゴムと
の混合物を用いた（実施例）場合、液状タイプシリコー
ンゴムを用いたエアーバッグ用シート（比較例２）に比
較して、耐圧性が高いことがわかる。
を用いたエアーバッグ用シート（比較例１）及びミラブ
ルタイプシリコーンゴムと液状タイプシリコーンゴムと
の混合物を用いた（実施例）場合、液状タイプシリコー
ンゴムを用いたエアーバッグ用シート（比較例２）に比
較して、耐圧性が高いことがわかる。
【００２９】このように、表１及び表２は、実施例のエ
アーバッグ用シートは、シリコーン系ゴム組成物から被
膜層と基布との接着強度が高く、同時に耐圧性にも優れ
ていることを示している。
アーバッグ用シートは、シリコーン系ゴム組成物から被
膜層と基布との接着強度が高く、同時に耐圧性にも優れ
ていることを示している。
【００３０】次に上記のようにして得られたエアーバッ
グ用シートに対して１８０℃の熱風を表裏両方から当て
てシートを加熱収縮させた。このエアーバッグ用シート
の収縮率を測定してから袋体を作製し、エアーバッグ破
裂試験を行なった。これらの試験結果を表３に示す。表
３中、第１段階〜第３段階は、１８０℃熱風による加熱
収縮テストの時間的経過の各段階を示している。
グ用シートに対して１８０℃の熱風を表裏両方から当て
てシートを加熱収縮させた。このエアーバッグ用シート
の収縮率を測定してから袋体を作製し、エアーバッグ破
裂試験を行なった。これらの試験結果を表３に示す。表
３中、第１段階〜第３段階は、１８０℃熱風による加熱
収縮テストの時間的経過の各段階を示している。
【００３１】シート収縮率の測定 加熱及びキュアリング処理によって得られたエアーバッ
グ用シートを加熱処理前に経方向及び緯方向にそれぞれ
２００ｍｍ間隔に印を付け、加熱収縮処理してから印間
の距離を測り、収縮率を求めた。
グ用シートを加熱処理前に経方向及び緯方向にそれぞれ
２００ｍｍ間隔に印を付け、加熱収縮処理してから印間
の距離を測り、収縮率を求めた。
【００３２】
【表３】
【００３３】表３から収縮処理前のエアーバッグ破裂試
験結果は１９０ＫＰａであるが、収縮処理後、第１段階
〜第３段階になるにつれてエアーバッグ破裂試験結果が
１９０ＫＰａ、２１０ＫＰａ、２２０ＫＰａと高くなっ
ており、耐圧性に優れていることがわかる。
験結果は１９０ＫＰａであるが、収縮処理後、第１段階
〜第３段階になるにつれてエアーバッグ破裂試験結果が
１９０ＫＰａ、２１０ＫＰａ、２２０ＫＰａと高くなっ
ており、耐圧性に優れていることがわかる。
【００３４】
【発明の効果】以上のように本発明のエアーバッグ用シ
ートは、通常の条件下は勿論のこと、高温条件下及び高
湿条件下において、強度がほとんど変化することがな
く、耐久性に優れており、しかも緊急事態のときにエア
ーバッグ内に高圧ガスが瞬時に吹き込まれた場合にもガ
ス洩れのおそれがない。
ートは、通常の条件下は勿論のこと、高温条件下及び高
湿条件下において、強度がほとんど変化することがな
く、耐久性に優れており、しかも緊急事態のときにエア
ーバッグ内に高圧ガスが瞬時に吹き込まれた場合にもガ
ス洩れのおそれがない。
Claims (4)
- 【請求項１】 ミラブルタイプシリコーンゴムと液状タ
イプシリコーンゴムとの混合物から形成されたシリコー
ン系ゴム組成物が基布の少なくとも片面に被覆されてい
ることを特徴とするエアーバッグ用シート。 - 【請求項２】 前記ミラブルタイプシリコーンゴムは、
シロキサン単位の重合度が５０００〜１００００である
ことを特徴とする請求項１のエアーバッグ用シート。 - 【請求項３】 前記液状タイプシリコーンゴムは、シロ
キサン単位の重合度が３００〜１０００であることを特
徴とする請求項１のエアーバッグ用シート。 - 【請求項４】 シリコーン系ゴム組成物が基布の少なく
とも片面に被覆されたシートを収縮させてなることを特
徴とする請求項１のエアーバッグ用シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5352255A JPH07186860A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | エアーバッグ用シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5352255A JPH07186860A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | エアーバッグ用シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07186860A true JPH07186860A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18422812
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5352255A Pending JPH07186860A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | エアーバッグ用シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07186860A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2757546A1 (fr) * | 1996-12-20 | 1998-06-26 | Aerazur | Tissu enduit de silicone pour la fabrication de sacs de securite gonflables, procede pour son obtention, et sac de securite gonflable ainsi obtenu |
| CN1323103C (zh) * | 2005-04-28 | 2007-06-27 | 陈俊光 | 球形有机硅橡胶制品及其制造方法 |
| CN103485018A (zh) * | 2013-09-05 | 2014-01-01 | 吴江秦邦纺织有限公司 | 一种多功能气囊用布 |
| WO2020208997A1 (ja) * | 2019-04-09 | 2020-10-15 | 信越化学工業株式会社 | エアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びエアーバッグ |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5352255A patent/JPH07186860A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2757546A1 (fr) * | 1996-12-20 | 1998-06-26 | Aerazur | Tissu enduit de silicone pour la fabrication de sacs de securite gonflables, procede pour son obtention, et sac de securite gonflable ainsi obtenu |
| CN1323103C (zh) * | 2005-04-28 | 2007-06-27 | 陈俊光 | 球形有机硅橡胶制品及其制造方法 |
| CN103485018A (zh) * | 2013-09-05 | 2014-01-01 | 吴江秦邦纺织有限公司 | 一种多功能气囊用布 |
| WO2020208997A1 (ja) * | 2019-04-09 | 2020-10-15 | 信越化学工業株式会社 | エアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びエアーバッグ |
| JPWO2020208997A1 (ja) * | 2019-04-09 | 2020-10-15 |
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