JPH07186426A - サーマルプリントヘッド及びその製造方法 - Google Patents

サーマルプリントヘッド及びその製造方法

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JPH07186426A
JPH07186426A JP33407793A JP33407793A JPH07186426A JP H07186426 A JPH07186426 A JP H07186426A JP 33407793 A JP33407793 A JP 33407793A JP 33407793 A JP33407793 A JP 33407793A JP H07186426 A JPH07186426 A JP H07186426A
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JP
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glass
heat storage
print head
ceramic substrate
storage layer
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JP33407793A
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Toshiaki Kato
加藤敏明
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 各ドットに対応するガラス蓄熱層の厚み,幅
等、形状・体積のバラツキが少ないため均一な蓄熱能力
を有し、且つ安価に形成することが出来るガラス蓄熱層
を持つ、色ムラ・濃度ムラの少ない良質なプリントが可
能なサーマルプリントヘッド。 【構成】 樹脂フィルム21の表面にガラス微粉末と熱
可塑性バインダー組成物との混合物をシート法等の方法
により均一に塗布してガラス塗布フィルム2を作成し、
ガラス蓄熱層を形成したい部分のみ凸状にした加熱され
た押圧治具3等を、そのガラス塗布フィルム2の裏側か
ら、表側に置いてある冷やされたセラミック基板1に押
し当てて、塗布されたガラス及び熱可塑性バインダー組
成物をセラミック基板1に熱転写し、更に加熱処理によ
り脱バイ、ガラス融着して得られるガラス蓄熱層上に抵
抗発熱体素子を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録あるいは熱転
写記録に使用されるサーマルプリントヘッド及びその製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリントヘッドにおいては、抵
抗発熱素子で発生させた熱をインクリボンや感熱記録紙
に良好に伝えるために、ガラスや耐熱性高分子材料等か
らなる蓄熱層を抵抗発熱素子の下層に設けており、通
常、蓄熱材にガラスを使用する場合、ガラス及びバイン
ダー組成物ペースト(ガラスペースト)を印刷によって
セラミック基板に塗布し、乾燥後、更に、所定の厚みに
なるまで該塗布・乾燥の操作を繰り返し、その後、加熱
・焼付けするという方法(印刷法)によってセラミック
基板上にガラス蓄熱層を形成している。
【0003】一方、情報のマルチメディア化が進み、文
字印字のみならず、画像プリント用として、よりきめが
細かく、ドット密度も高く、中間色の印画が可能なサー
マルプリントヘッドが要求される様になり、この目的に
合せて、発熱部とインクリボン等との接触を良好にし、
且つ熱をより狭い範囲に貯えておける様に、抵抗発熱素
子が形成される部分及びその近傍にのみガラスを融着
し、その融着ガラスの断面形状を凸形状にしたヘッドが
作られている。 こうしたヘッドに用いられるガラス融
着部も、セラミック基板にガラスを融着すべき部分を残
してマスキングされた版を使用し、上述の印刷によって
塗布し、加熱・焼付けして形成されている。
【0004】しかしながら、印刷によるガラスペースト
塗布は印刷時の版のメッシュの跡が残り、加熱・焼付け
後、その上に抵抗発熱素子を形成しても該発熱素子のド
ット毎の、蓄熱材としてのガラスの体積がばらつき、そ
のため、対応するドット毎の蓄熱能力にバラツキが生じ
てしまうといった欠点が有り、サーマルプリントヘッド
を形成して各ドットに同じエネルギーを入力しても各ド
ットの温度が違ってくるため、プリント画像に色ムラが
生じて良好な画像を得ることが出来ない。 又、所定の
厚みを得るまで印刷・乾燥を繰り返すことになるが、通
常、ロット単位でその繰り返しを行うため下の層の印刷
と上の層の印刷との間に時間的な隔たりが大きくなり、
工程リードタイムが長いという欠点に加え、版の位置ず
れやメッシュの張力の衰えから生ずる印刷ずれを起すと
いう欠点も有った。
【0005】ただ、こうした、印刷によるガラスペース
トの塗布はセラミック基板全面に施される場合、塗布端
に生ずる版のメッシュの跡は塗布面積が広いため事実上
問題とならず、60μmくらいまでの厚みのものならこ
の印刷による方法でも比較的均一な厚みのガラス層が得
られる。 そこで、上記の抵抗発熱素子毎のガラス体積
のバラツキを無くすため、印刷法によって先ずセラミッ
ク基板全体にガラス蓄熱層を形成し、しかる後、そのガ
ラス層を、抵抗発熱体素子が形成される部分及びその近
傍部分を残してエッチングやサンド・ブラスト等により
取り除き、更に、残ったガラス層を再軟化するという方
法(エッチング法)が考え出されている。 又、ガラス
ペーストをノズルから基板に直接垂らして描画し、乾燥
後、加熱・焼付けしてガラス蓄熱層を形作る方法(描画
法)、あるいは塗布部分だけ開けたスリットを通してガ
ラスペーストをスプレー塗布し、乾燥後、加熱・焼付け
てガラス蓄熱層を形成する方法(スプレー法)といった
様々な凸形状ガラス蓄熱層の形成方法が考えられてい
る。 又、抵抗発熱素子毎のガラス蓄熱層の体積のバラ
ツキの減少と共に印刷ずれを解消するため、第1層目は
所定の幅で印刷し、第2層目以上は第1層目よりやや狭
い幅で印刷するといった方法も行われている。
【0006】又、サーマルプリントヘッド用の凸形状ガ
ラス蓄熱層ではないがセラミック基板の全面にガラス層
を形成させる方法として、ベルト又はフィルム上にガラ
スフリット又はガラス化可能な物質を含む分散物を成膜
してこれをセラミック基板に圧着し、加熱・融着する方
法も提示されている(特願昭59-142576号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、凸形状
ガラス蓄熱層の形成においては、こうした従来の方法、
例えばエッチング法においては印刷による製法に加え、
多くの工程を要するため高価になってしまったり、描画
法においては、依然として描画開始部分と終了部分でド
ット毎のガラス蓄熱層の体積の不均一さが残ってしま
い、ガラス焼付後に両端部を切断除去しなければならな
かったり、更に、スプレー法では1回のスプレーで厚い
ガラス蓄熱層を得ることが困難であり、且つ出来上がり
の凸形状ガラス蓄熱層の高さの制御が困難である等の問
題があった。 又、2層目以上の印刷で印刷幅を狭くす
る方法はメッシュの跡が積層されることによって生じた
ドット毎のガラス蓄熱層の体積のバラツキについては解
消出来るが、ドット毎の凸形状ガラス蓄熱層の体積を最
も左右する第1層目のメッシュの跡が残ってしまうとい
う根本的な問題に対しては無力であり、且つ、第1層目
と第2層目以上とで版を変えなければならないので、却
って印刷ずれを引き起こし易くなり、管理が難しくなる
という欠点が有る。
【0008】又、特願昭 59-142576号による方法では圧
着されるグリーンシートの端がギザギザとなり、セラミ
ック基板全面への適応には向いているが、抵抗発熱素子
毎のガラス蓄熱層形状のバラツキを、幅は10ミクロン
のオーダーで、高さをサブミクロンのオーダーで制御し
なければならない上記凸形状ガラス蓄熱層の形成には不
向きであった。
【0009】更に、印刷、描画、スプレー等の後ではガ
ラス蓄熱層の形状、パターンの数だけ種類があるので、
保管に広い場所が必要である上、必要以上の在庫を抱え
かねないという不安が有る。 又、ペースト状態での保
存では寿命も短く、常時ペーストストッカーを稼働させ
ていなければならなかった。
【0010】本発明は、ドット毎のガラス蓄熱層の形
状、体積のバラツキが少なく、それ故に色ムラ・濃度ム
ラの少ない良質なプリントが可能で、且つ、安価に製造
出来るサーマルプリントヘッドを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるサーマルプ
リントヘッドは、フィルムの片面に塗布されたガラス微
粉末と熱可塑性バインダー組成物との混合物を、該塗布
面の反対面側から一定温度に加熱された押圧治具を押し
当てて、該塗布面と相対向して置かれ、冷却されたセラ
ミック基板に熱転写した後、加熱処理により該ガラスを
前記セラミック基板に融着させることによって得られる
幅2.0mm以下のガラス融着層の表面に、ないし該表
面に形成された保護膜を介して、抵抗発熱素子を形成す
ることによって得られる。
【0012】
【作用】本発明のサーマルプリントヘッドのガラス蓄熱
層は、ガラス材料を予め樹脂フィルム上に均一な厚みの
シートに成形し、それを冷却されたアルミナ、窒化アル
ミ、ジルコニア等のセラミック基板に、加熱された押圧
治具で押し当てて、熱転写し、更に、加熱・融着処理を
施す事によって得られる凸形状ガラス蓄熱層上に抵抗発
熱体素子を形成しているので、画質を左右する最も大き
な要因のひとつである凸形状ガラス蓄熱層の、ドット単
位での幅、高さ等、形状及び体積のバラツキを最小限に
押さえることが出来る。 そのため、色ムラや濃度ムラ
のない良質な画像をプリントアウトできるサーマルプリ
ントヘッドにすることが出来る。
【0013】更にガラス蓄熱層の形成過程で、ガラス材
料の基板への転写後に乾燥を必要としないので、工程リ
ードタイムを短くする事ができ、原価に占める割合が比
較的大きな光熱費も少なくて済む。 また、印刷法、描
画法、スプレー法等での保存と違い、わずかの種類のガ
ラスグリーン厚の塗布フィルムをロールの形で保存出来
るので、管理も容易で必要以上の在庫を抱える危険も小
さく、結果的にはサーマルプリントヘッドの製造費を低
く抑える事が出来る。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に添って説明する。
【0015】SiO2 、Al2O3 、B2O3 、CaO
、SrO 、BaO 、MgO 、Sb2O3 のモル比が
其々61.0、7.6、4.2、15.8、0.2、
7.6、3.5、0.1であるような組成で50%粒径
が約2μmのガラスの粉末と、メタクリル酸メチルとメ
タクリル酸ブチルとの共重合体から成るアクリル樹脂
と、可塑剤として、フィルムに塗布・乾燥した時に適度
の柔らかさと、熱転写の際の転写部分と非転写部分との
境界のシャープさと、積層転写時の接着性、樹脂フィル
ムからの剥離性とを合わせ持つ様に調整された量のフタ
ル酸ジブチルと、更に分散剤として適量の松脂、剥離剤
として流動パラフィンとステアリン酸ブチル及び、溶剤
として塩化メチレンと1−1−1−トリクロルエタンか
ら成るガラスペーストを、片面に0.01μmの厚さで
シリコン剥離処理を施した、厚さ25μm、幅110m
mのポリ・エチレン・テレフタレート樹脂フィルムの剥
離処理面にドクターブレード法により、乾燥後のグリー
ンの厚さが40μmになる様に塗布し、乾燥してガラス
塗布フィルムを得た。
【0016】この場合、ガラス組成、熱可塑性樹脂、ペ
ースト組成等は必ずしも上記のものに限らない。 ガラ
ス組成はサーマルプリントヘッドの蓄熱材用として適し
た特性のものであれば何でも良く、熱可塑性樹脂につい
ても上記アクリル樹脂に限らずポリスチレン、AB樹
脂、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン等
脱バイ温度で燃焼・分解してガラスの融着時に残らない
ものなら何でも良い。
【0017】樹脂、可塑剤の選択、配合比は適用しよう
としているサーマルプリントヘッドの仕様に合わせて行
うべきであり、サーマルプリントヘッドのヘッド温度が
蓄熱作用の影響を受けやすい駆動条件のものであれば、
樹脂又は樹脂+可塑剤はその軟化点近傍での粘度の温度
依存性が高く、且つ樹脂フィルムからの剥離性の良いも
のを選び、樹脂フィルムも剥離性の良い、且つ、フィル
ム内での熱の拡散の小さい薄いものを選ぶ必要が有る。
【0018】溶剤は選択した樹脂又は樹脂+可塑剤に合
わせたものを選べば良く、一般には塗布面の均一性と乾
燥性を確保するため該樹脂の良溶媒と若干の弱貧溶媒を
混合したものを選ぶ。
【0019】分散剤及び剥離剤についても上記のものに
限定されるものではなく、寧ろ使用する熱可塑性樹脂と
溶剤に合わせて最適のものを選ぶ必要が有る。
【0020】又、ペーストをシートに成型する方法とし
てドクターブレード法は最も一般的な方法であるが、本
発明ではこれに限定したものではなく同程度に均一な厚
みのシートが得られる方法であれば良い。
【0021】図1にフィルムに塗布されたガラスグリー
ンの、セラミック基板への熱転写法の概念図を示す。
1は幅100mm、長さ150mmの平滑な表面を持つ
セラミック基板で、この上にガラスグリーンが積層され
る。 2はガラス塗布面が該セラミック基板と相対向す
る様にガラス塗布フィルムロール7から導かれた上記の
ガラス塗布フィルムである。 ガラスグリーン22はガ
ラス塗布フィルム2の樹脂フィルム21側から、所定の
温度に保たれた所定の形状の押圧治具4でセラミック基
板側へ押し当てることによってセラミック基板1に熱転
写される。 ここで上下方向の矢印は上記押圧治具4の
動きの方向を示している。 セラミック基板1は放熱板
又は冷却台5に吸着固定されておりセラミック基板内の
押圧治具で押されていない部分への熱の拡散とセラミッ
ク基板内での蓄熱を防止している。 6はガラスグリー
ン22を樹脂フィルム21から剥がすため、ガラスフィ
ルム2に適度のテンションを与えると共にガラスフィル
ム2をガラス塗布フィルムロール7から所定長さだけ引
出すための送り・テンションロールである。 多数回の
積層転写が必要な場合はこの送り・テンションロール6
によりガラス塗布フィルムが所定長さだけ送られ、新し
いガラスグリーンが送られたところで同一セラミック基
板の同一位置にガラスグリーンシートが連続積層転写さ
れる。 高速印字型サーマルプリントヘッドの場合の様
にガラス蓄熱層の厚みが薄く、多数回の積層転写が不要
な場合はガラス塗布フィルムが送られると共にセラミッ
ク基板も新しいものに取換えられる。 この転写作業は
自動的に行われ、必要部分を抜かれた残骸9は残骸ロー
ル10に巻き取られる。
【0022】ガラス転写されたセラミック基板は、その
後 400℃で脱バイ処理を施し、1200℃の熱処理
でガラスをセラミック基板に融着させ、ガラス蓄熱層を
形成した。
【0023】こうして図2に示す幅1.2mm、長さ9
3mmの凸形状ガラス蓄熱層32と幅20mm、長さ9
8mmの配線パターン用平滑部31とを有するパターン
で、表面粗さ0.2μm、純度99.5%のアルミナ基
板上に、単層転写により高速印字サーマルプリントヘッ
ド用の高さ25μmの凸形状ガラス蓄熱層を形成した。
又、同じパターンで表面粗さ0.3μm、純度96%
のアルミナ基板上に、3回転写により、通常使用のサー
マルプリントヘッド用の高さ70μmの凸形状ガラス蓄
熱層を形成した。
【0024】凸形状ガラス蓄熱層の幅や高さは抵抗発熱
素子を駆動する条件や用途、更にはインクフィルムや印
画される紙、あるいは感熱紙等を該抵抗発熱素子に圧接
させているプラテンの径や硬さ、圧接力の程度により様
々であるが、通常使用される条件では、凸形状ガラス蓄
熱層の幅を2.0mm以上にすると発熱部とインクリボ
ン等との接触が不十分となり、そうしたガラス蓄熱層を
持つサーマルプリントヘッドで印画した画像はきめが粗
く、かすれた感じのものとなってしまって、断面形状を
凸形状にした意味が無くなってしまう。 又、あまり狭
いものにしてしまうと、バラツキが小さくなるとはい
え、その比率は幅が狭い程大きくなってしまうのでドッ
ト毎の蓄熱能力のバラツキが大きくなってしまう事にな
る。 望ましい幅としては0.8〜1.5mmであり、
実用的には1.0mm〜1.3mmである。
【0025】押圧治具を熱可塑性バインダー組成物のガ
ラス転移点以上の温度に加熱し、熱転写先のセラミック
基板を冷却しておく事により、フィルム及びガラス微粉
末と熱可塑性バインダー組成物との混合物の内部での熱
の伝導がそれらの厚み方向にのみ進み、押圧治具の当た
った部分とそうでない部分との熱的境界が明瞭になり、
熱転写部分の境界部分がシャープとなり、ギザギザとな
らない。
【0026】こうして得られるガラス蓄熱層はガラス塗
布フィルムから、直接、必要な部分のみセラミック基板
に転写されるため印刷法の場合の様にメッシュの跡もな
く、且つ、セラミック基板と押圧治具との位置関係は積
層転写の間も変わらないので位置ずれも発生しない。
又、均一な厚みが得られるガラスグリーンシートを使用
して同じ押圧治具を用いるため描画法の場合の様な凸形
状ガラス蓄熱層両端部の形状の不安定も発生しない、更
に、予めガラスグリーンシートの厚みを知ることが出来
るので設計値通りの寸法のガラス蓄熱層が得られ易い。
【0027】此等のガラス蓄熱層上に種々の成膜技術、
エッチング技術により、上記凸形状ガラス蓄熱層上に抵
抗発熱素子が位置するように、発熱抵抗部、リード電
極、耐磨耗保護膜を順次形成し、その後、保持・放熱マ
ウント、駆動回路基板、外部回路への引出コネクタ等を
取付けて画像用サーマルプリントヘッドとした。
【0028】こうして得られたサーマルプリントヘッド
は各ドットに対応する凸形状ガラス蓄熱層の形状や体積
のバラツキが小さく、蓄熱能力が各ドット均一であるの
で、色ムラ、濃度ムラの無い良質な画像をプリントアウ
トする事が出来た。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明による
サーマルプリントヘッドのガラス蓄熱層は、フィルム状
シートの片面にドクターブレード法等により塗布された
ガラス微粉末と熱可塑性バインダー組成物の混合物を、
該塗布面の反対面から、加熱された押圧治具を押し当て
て、該塗布面に相対向して置かれ、冷却されたセラミッ
ク基板の所定部分にのみ熱転写した後、該転写ガラスを
加熱・融着させて得られるもので、印刷の際のメッシュ
跡が無いばかりか、印刷法や描画法、スプレー法によっ
て形成されたガラス蓄熱層と異なり、転写後の乾燥を要
しないので同一箇所への積層転写が、該セラミック基板
を移動させること無く、その場で連続して行い得るた
め、形状バラツキの原因ともなるセラミック基板と版と
の位置ずれも無く、抵抗発熱体素子毎の、ガラス蓄熱層
の形状や体積バラツキの少ないものとなり、色ムラの少
ない良好な印画が可能なサーマルプリントヘッドとな
る。
【0030】また、本発明に使用されるガラス蓄熱層の
形成には、厚みの制御が容易で均質に出来るシート工法
を採用できる上、ガラス・バインダー混合物が基板上に
形成される前に予めその厚みを知っておくことが出来る
ので、ガラス蓄熱層を設計値通りに製造する事が容易に
なり、且つ、グレーズ厚の製品間バラツキを小さく出来
るため安定した品質のサーマルプリントヘッドとするこ
とができる。
【0031】また、この基板は上述の様に毎回の転写に
乾燥を必要としないため、少ない費用、短いリードタイ
ムで生産出来、更に、わずかの種類のガラスグリーン厚
の塗布フィルムをロールの形で保存出来るので、管理も
容易で必要以上の在庫を抱える危険も小さく、結果的に
本発明によるサーマルプリントヘッドは安価に生産する
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】凸形状ガラス蓄熱層の形成工程において、樹脂
フィルムに塗布されたガラスグリーンの、セラミック基
板への熱転写法の概念図である。
【図2】凸形状ガラス蓄熱層のパターンと、同時に形成
され得る配線パターン用平滑部の1実施例である。
【符号の説明】
1 セラミック基板 2 ガラス塗布フィルム 3 押圧治具 4 加熱器 5 冷却台 6 送り・テンションロール 7 ガラス塗布フィルムロール 8 熱電対 9 残骸 10 残骸ロール 11 除塵・除電ブラシ 21 樹脂フィルム 22 ガラスグリーン 30 画像用サーマルプリントヘッドに用いる熱転
写パターンで、ガラス蓄熱層形成がされていないセラミ
ック露出部 31 同上パターンでの配線パターン用平滑部 32 同上パターンでの凸形状ガラス蓄熱層部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック基板と該セラミック基板上に融
    着されたガラス蓄熱層と、このガラス蓄熱層の表面に、
    ないしこの表面に形成された保護層を介して、抵抗発熱
    素子を形成してなるサーマルプリントヘッドにおいて、
    前記ガラス蓄熱層はフィルムの片面に塗布されたガラス
    微粉末と熱可塑性バインダー組成物との混合物を、該塗
    布面の反対面から、加熱された押圧治具を押し当てて、
    該塗布面に相対向して置かれ、冷却されたセラミック基
    板に熱転写した後、加熱融着して形成されることを特徴
    とするサーマルプリントヘッド。
  2. 【請求項2】 フィルムの片面に塗布されたガラス微粉
    末と熱可塑性バインダー組成物との混合物を、該塗布面
    の反対面から、加熱された押圧治具を押し当てて、該塗
    布面に相対向して置かれ、冷却されたセラミック基板に
    熱転写した後、加熱処理により該ガラスを前記セラミッ
    ク基板に融着させることによって得られるガラス融着層
    の表面に、ないし該表面に形成した保護層を介して、抵
    抗発熱素子を形成して成るサーマルプリントヘッドの製
    造方法。
  3. 【請求項3】その表面に、ないしその表面に形成された
    保護層を介して、抵抗発熱素子が形成されるガラス蓄熱
    層はその幅が2.0mm以下であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のサーマルプリントヘッド。
JP33407793A 1993-12-28 1993-12-28 サーマルプリントヘッド及びその製造方法 Withdrawn JPH07186426A (ja)

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