JPH07186305A - 樹脂複合管用継手の製造方法 - Google Patents

樹脂複合管用継手の製造方法

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JPH07186305A
JPH07186305A JP33305393A JP33305393A JPH07186305A JP H07186305 A JPH07186305 A JP H07186305A JP 33305393 A JP33305393 A JP 33305393A JP 33305393 A JP33305393 A JP 33305393A JP H07186305 A JPH07186305 A JP H07186305A
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JP
Japan
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mold
resin
layer
joint
water
Prior art date
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Pending
Application number
JP33305393A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Matsumoto
義隆 松元
Osamu Sato
佐藤  修
Yukio Hamano
幸雄 浜野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サンディングを行わなくても接合時に十分
な接着強度が確保できる樹脂複合管用継手の製造方法を
提供する。 【構成】 合成樹脂継手からなる芯材2の外周にガラ
ス繊維4を巻き付けた成形素材5と、FRP層形成用の
金型10とを用意し、まず、細かい砂等の粒状物ないし
粉状物を混ぜた水溶性樹脂6を金型10の表面に塗布し
た後、その金型10内に上記成形素材5をセットする。
次に、金型10を閉じたうえで同金型内に溶融樹脂を注
入して硬化させることによりFRP層3を形成し、その
後、金型10から成形品11を取り出して同成形品のF
RP層表面に存在する水溶性樹脂層6’を洗い流す。こ
れにより、FRP層3の表面に多数の微細な凹凸が形成
された樹脂複合管用継手1を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種薬液、化学工業用
流体、温水、温泉水等の輸送に使用される樹脂複合管用
継手に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂複合管は、例えば特公平5−439
17号公報に示されているように、硬質塩化ビニル樹脂
等でなる熱可塑性樹脂管の外周面をFRP層(繊維強化
樹脂層)で被覆して補強したもので、単なる合成樹脂管
よりも熱的性質や機械的性質等が優れていることから、
各種薬液や化学工業用流体等の輸送に利用される。そし
て、このような複合管を他の管等に接続する場合には、
同様の理由により、内層の合成樹脂継手と外層のFRP
層とからなる2層構造の樹脂複合管用継手が使用され
る。
【0003】従来、この種の複合管用継手は、いわゆる
レジンインジェクション(RI)成形により製造される
ことが多い。これは、例えば、開いた金型内にガラス繊
維(強化材)を外周面に巻き付けてなる合成樹脂継手を
セットし、その後金型を閉じた状態で同金型内に溶融樹
脂を注入して硬化させることにより、合成樹脂継手の外
周にFRP層を形成するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の製造方法によると、金型表面の状態がそのまま
成形後の樹脂複合管用継手の表面にあらわれるため、F
RP層の表面は滑らかなものとなる。したがって、この
種の継手を管等に接合して当該接合部の補強を行う場合
には、接着強度を確保する必要から、管等に接続すべき
当該継手の外表面をあらかじめ所定の状態に荒らすサン
ディング工程を行う必要があった。しかし、サンディン
グ工程はFRP層を削ることであるから、それに伴って
ガラス粉が大量に発生するという環境衛生上好ましくな
い問題が生じる。
【0005】本発明は、このような問題を解消するもの
で、サンディングを行わなくても接合時に十分な接着強
度が確保できる樹脂複合管用継手の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は、合成樹脂継手からなる芯材の外周にFRP層が
設けられた樹脂複合管用継手を製造する方法において、
次のように構成したことを特徴とする。
【0007】すなわち、内層となる上記芯材の外周にガ
ラス繊維等の強化材を巻き付けた成形素材と、細かい砂
等の粒状物ないし粉状物を混ぜた水溶性樹脂と、FRP
層形成用の金型とを用意し、まず、上記粒状物ないし粉
状物を混ぜた水溶性樹脂を金型の表面に塗布した後、そ
の金型内に上記成形素材をセットする。次に、その金型
を閉じたうえで同金型内に溶融樹脂を射出して硬化させ
ることによりFRP層を形成し、その後、その金型から
成形品を取り出して同成形品のFRP層表面に存在する
水溶性樹脂層を洗い流す。
【0008】本発明で用いられる水溶性樹脂としては、
例えばポリビニルアルコール(PVA)などがあげられ
る。また、水溶性樹脂に混ぜる粒状物ないし粉状物とし
ては、細かい砂、ガラス粉、金属粉などがあげられる。
この粒状物ないし粉状物を混ぜた水溶性樹脂は、金型の
型面全体にわたって塗布してもよいし、成形品たる樹脂
複合管用継手の接続端部を形成する型面部分のみに塗布
することとしてもよい。
【0009】さらに、本発明で用いられる液状樹脂とし
ては例えばポリエステル樹脂があげられ、また芯材とな
る合成樹脂継手を構成する樹脂としては硬質塩化ビニル
樹脂などの熱可塑性樹脂があげられる。
【0010】
【作用】上記の方法によれば、金型の表面に細かい砂等
の粒状物ないし粉状物を混ぜた水溶性樹脂があらかじめ
塗布されているので、金型内に溶融樹脂を射出してFR
P層を形成した際に、そのFRP層の表面側には上記水
溶性樹脂中の粒状物ないし粉状物が付着または食い込む
ことになる。したがって、このようにしてFRP層が形
成された成形品を金型から取り出して、その最外層に存
在する水溶性樹脂層を水で洗い流すと、その成形品の外
表面つまりFRP層表面には、砂等の粒状物等もくしは
その痕跡が多数の細かな凹凸となって残る。これによ
り、サンディングを行わなくてもFRP層の表面が所定
の状態に荒らされることとなり、管等に接続する際にお
いて十分な接着強度を確保しうる樹脂複合管用継手が得
られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。こ
の実施例は、図1に示すような樹脂複合管用継手1を製
造する場合に関するもので、まず、この樹脂複合管用継
手1について簡単に説明する。
【0012】同図に示すように、樹脂複合管用継手1
は、内層となる芯材2が塩化ビニル樹脂継手によって構
成され、その外周に外層となるFRP層3が形成されて
いる。このFRP層3は、本実施例においてはガラス繊
維(強化材)で補強されたポリエステル樹脂によって構
成されており、その外表面には多数の細かな凹凸が形成
されている。
【0013】次に、このような樹脂複合管用継手1を製
造する本実施例方法について、図2を参照しながら説明
する。まず、同図の(A)に示すように、内層となるべ
き芯材(塩化ビニル樹脂継手)2の外周に強化材として
のガラス繊維4を巻き付けて所定の成形素材5を作る。
【0014】一方、同図の(B)に示すように、FRP
層形成用の一対の金型(同図には、そのうちの一方のみ
を示す)10を用意し、この金型10の表面に、あらか
じめ細かい砂を混ぜた水溶性樹脂6を塗布しておく。
【0015】次に、同図の(C)に示すように、その金
型10内に上述の成形素材5をセットする。そして、同
図の(D)に示すように金型10を閉じたうえで、同金
型10に設けられた樹脂注入部(図示せず)を介して同
金型10内に液状のポリエステル樹脂を射出して硬化さ
せる。
【0016】このようにすると、上記(A)に示した成
形素材5の外周に巻き付けられているガラス繊維4にポ
リエステル樹脂が含浸して、図2の(E)に示すように
芯材2の外周に所定厚みのFRP層3が形成されるとと
もに、金型表面にあらかじめ塗布しておいた上述の水溶
性樹脂6による砂入りの薄い樹脂層6’がFRP層3の
表面に形成される。
【0017】そこで、このFRP層形成後の成形品11
を金型10から取り出して、同FRP層3の表面に存在
する水溶性樹脂層6’を水で洗い流す。これにより、同
図の(F)に示すような樹脂複合管用継手1を得る。
【0018】このような製造方法によれば、図2の
(D)の工程で、金型10内にポリエステル樹脂を射出
してFRP層3を形成した際に、あらかじめ金型表面に
塗布されていた水溶性樹脂6による薄い水溶性樹脂層
6’がFRP層の表面に形成される。その際、水溶性樹
脂層6’には細かい砂が混ぜられているので、それらの
砂が金型表面にFRP層3の表面に付着または僅かに食
い込むことになる。したがって、その後、図2の(E)
および(F)に示したように、芯材2の外周にFRP層
3が形成された成形品11を金型10から取り出して、
同成形品11の最外層に存在する水溶性樹脂層6’を水
で洗い流した時に、同成形品11の外表面つまりFRP
層3の表面に細かな砂もくしはその痕跡が残り、それら
によってFRP層3の表面には微細な凹凸が形成される
こととなる。これにより、サンディングを行わなくても
FRP層3の表面が所定の状態に荒らされた図1に示し
たような樹脂複合管用継手1が得られる。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、合成樹脂
継手からなる芯材の外周にFRP層を形成して樹脂複合
管用継手を製造する際に、そのFRP層表面に砂等の粒
状物ないし粉状物による細かな凹凸が付与されることに
より、そのFRP層の表面が所定の状態に荒らされるの
で、接着強度を確保するために従来行っていたようなサ
ンディング工程が不要となる。これにより、衛生的で、
かつ、接合部に十分な接着強度を確保しうる樹脂複合管
用継手の製造方法が実現されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例方法により得られる樹脂複合管
用継手の一例を示す斜視図である。
【図2】その実施例方法の工程を示すもので、(A)は
芯材の外周にガラス繊維(補強材)を巻き付けた成形素
材の斜視図、(B)はFRP層形成用金型の表面に砂入
りの水溶性樹脂を塗布した状態を示す斜視図、(C)は
同金型内に上記成形素材をセットした状態を示す斜視
図、(D)はFRP層を形成すべく同金型を閉じた状態
を示す斜視図、(E)はそのFRP層形成後に同金型か
ら取り出された成形品を示す斜視図、(F)は同成形品
の表面に存在していた水溶性樹脂層を水で洗い流した後
の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・樹脂複合管用継手 2・・・芯材(合成樹脂継手) 3・・・FRP層 4・・・強化材(ガラス繊維) 5・・・成形素材 6・・・水溶性樹脂 6’・・・水溶性樹脂層 10・・・金型 11・・・成形品

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂継手からなる芯材の外周にF
    RP層が設けられた樹脂複合管用継手を製造する方法で
    あって、内層となる上記芯材の外周にガラス繊維等の強
    化材を巻き付けた成形素材と、細かい砂等の粒状物ない
    し粉状物を混ぜた水溶性樹脂と、FRP層形成用の金型
    とを用意し、まず、上記粒状物ないし粉状物を混ぜた水
    溶性樹脂を金型の表面に塗布した後、その金型内に上記
    成形素材をセットし、次にその金型を閉じたうえで同金
    型内に溶融樹脂を射出して硬化させることにより外層と
    なるFRP層を形成し、次いでその金型から成形品を取
    り出して同成形品のFRP層表面に存在する水溶性樹脂
    層を洗い流すことを特徴とする樹脂複合管用継手の製造
    方法。
JP33305393A 1993-12-27 1993-12-27 樹脂複合管用継手の製造方法 Pending JPH07186305A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006156308A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Sony Corp 異形部材及び電子デバイス部材並びにそれらの製造方法

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