JPH0718583A - ポリエステル系繊維材料のコーティング加工布の製造 方法 - Google Patents

ポリエステル系繊維材料のコーティング加工布の製造 方法

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JPH0718583A
JPH0718583A JP5217882A JP21788293A JPH0718583A JP H0718583 A JPH0718583 A JP H0718583A JP 5217882 A JP5217882 A JP 5217882A JP 21788293 A JP21788293 A JP 21788293A JP H0718583 A JPH0718583 A JP H0718583A
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JP
Japan
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monomer
epihalohydrin
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polymer
coating
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JP5217882A
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Atsuo Inagaki
篤郎 稲垣
Takahide Kaneko
隆英 金子
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Senka Corp
Original Assignee
Senka Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】分散染料で染色されたポリエステル系繊維材料
の染料の移行昇華による汚染を防止したコーティング加
工布の製造方法の提供。 【構成】分散染料で染色されたポリエステル系繊維材料
をコーティング加工するに際し、該繊維材料を一般式
(1) [式中、RはH、CH、C、C或いは
を示す。]で表されるモノマーとエピハロヒド
リンの反応物を繰り返し重合単位とする重合体或いは一
般式(1)で表されるモノマーを重合してなる重合体と
エピハロヒドリンの反応物からなる重合体、共重合体、
等により処理したのち、コーティング加工を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、分散染料で染色された
ポリエステル系繊維材料の、染料の移行昇華による汚染
を防止したコーティング加工布の製造方法に関するもの
である。
【従来技術とその課題】従来よりポリアミド系、ポリエ
ステル系繊維材料に対し、撥水性、防水性、防汚性、透
湿防水性などの機能性を付与するためにコーティング加
工が行なわれている。しかしポリアミド系繊維材料は寸
法安定性、耐光性、湿潤堅牢度などに繊維材料自体の本
質的な欠点をともなうことから、寸法安定性、強度、耐
光性、また繊維の多様性等の様々な優位性を有する比較
的安価なポリエステル系繊維材料へと移行しつつある。
ポリエステル系繊維材料の染色には、おもに分散染料が
用いられている。しかし分散染料にて染色したポリエス
テル系繊維材料にコーティング加工を行なった場合、分
散染料がコーティング加工時に用いられるコーティング
樹脂や有機溶剤に対して溶解性、親和性を有するため、
ポリエステル系繊維材料からコーティング樹脂層へ 移
行すること 、いわゆる染料の移行昇華により、染
料のブリード、摩擦堅牢度の低下等の問題点が生じてい
る。この問題点を解消するため、これまでに種々の移行
昇華による汚染の防止方法の検討が行なわれている。分
散染料の移行昇華防止の方法として以前より提案されて
いる方法として、ポリエステル系繊維材料表面に、分散
染料が移行しないようにバリアー層としてメラミン樹脂
(特開昭59−82469)、フッ素系樹脂、シラン樹
脂などの撥水樹脂(特開平4−174776)を処理す
る方法、ポリエステル系繊維材料表面を改質する方法と
して低温プラズマ処理(特開昭61−97467)、紫
外線照射(特開平4−11068)などを行なう方法、
コーティング樹脂中に分散染料を吸着させる物質として
微多孔性の無機物微粒子(特開平2−251672)を
含有させる方法などが挙げられるが、いずれの場合もこ
の問題を完全に解決しうるものではない。しかも処理を
行なうことで加工性、風合いが悪くなり、コーティング
樹脂層とポリエステル系繊維材料との接着力が弱く剥離
強度が低くなるなどの欠点も有する。
【課題を解決するための手段】本発明は、分散染料で染
色されたポリエステル系繊維材料の、染料の移行昇華に
よる汚染を防止したコーティング加工布の製造方法に関
するものである。すなわち、本発明は分散染料で染色さ
れたポリエステル系繊維材料にコーティング加工するに
際し、該繊維材料を一般式(1)
【化3】 [式中、RはH、CH、C、C或いは
を示す。]で表されるモノマーとエピハロヒド
リンの反応物を繰り返し重合単位とする重合体或いは一
般式(1)で表されるモノマーを重合してなる重合体と
エピハロヒドリンの反応物からなる重合体、或いは上記
一般式(1)で表されるモノマーとエピハロヒドリンの
反応物からなるモノマー単位と該モノマーと共重合可能
な他のモノマー単位からなる共重合体、或いは上記一般
式(1)で表されるモノマーの一種以上と該モノマーと
共重合可能な他のモノマーからなる重合体とエピハロヒ
ドリンの反応物、或いは一般式(2)
【化4】 (式中RはH或いはCHを、RはRはH、CH
、C、C或いはC、ZはCOO
(CH、CONH(CH、COを示す。ま
たnは1〜3の整数を示す。)で表されるモノマーとエ
ピハロヒドリンの反応物を繰り返し重合単位とする重合
体或いは一般式(2)で表されるモノマーを重合してな
る重合体とエピハロヒドリンの反応物からなる重合体、
或いは上記一般式(2)で表されるモノマーとエピハロ
ヒドリンの反応物からなるモノマー単位と該モノマーと
共重合可能な他のモノマー単位からなる共重合体、或い
は上記一般式(2)で表されるモノマーの一種以上と該
モノマーと共重合可能な他のモノマーからなる重合体と
エピハロヒドリンの反応物を用いて処理したのち、引続
いてコーティング加工を行なうことを特徴とするコーテ
ィング加工布の製造方法に係わる。本発明者らの研究に
よれば、染色されたポリエステル系繊維材料を本発明法
によって処理する時は、該繊維材料に優れた染料移行昇
華防止効果を付与でき、しかも処理によって繊維材料の
処理変色、耐光堅牢度の低下を極小にできることが見出
された。以下に本発明をさらに詳しく説明する。上記一
般式(1)を用いてなる重合体は、ジアリルアミン或い
はアルキルジアリルアミンとエピハロヒドリンの反応物
の塩の重合もしくはジアリルアミン或いはアルキルジア
リルアミンのホモポリマーとエピハロヒドリンの反応に
よって得ることができる。アルキルジアリルアミンのア
ルキル基としては代表的には例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基等を挙げることができ、特にメチル基が好ましい。ジ
アリルアミン或いはアルキルジアリルアミンと反応させ
るエピハロヒドリンとしてはエピクロルヒドリン、エピ
ヨードヒドリン、エピブロモヒドリン等を挙げることが
でき、特にエピクロルヒドリンが好ましい。エピハロヒ
ドリンはジアリルアミン、或いはアルキルジアリルアミ
ン1モルに対して0.5〜2.5モル、特に1〜1.5
モル使用されることが好ましい。ジアリルアミン或いは
アルキルジアリルアミンとエピハロヒドリンの反応に際
して、20〜60℃の温度範囲において反応させること
が好ましい。ジアリルアミン或いはアルキルジアリルア
ミンとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合は通常の水
溶液系ラジカル重合法を用いることができる。たとえ
ば、ジアリルアミンとエピクロルヒドリンの反応物の塩
を、水等の水性溶媒中、60〜90℃の反応温度で重合
間始剤、たとえば過硫酸アンモニウム、過酸化水素、過
酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ア
ゾビスブチロニトリル、アゾビス(2−アミノジプロパ
ン)塩酸塩等の存在下にて重合させればよい。このよう
にして得られる本発明重合体の分子量は1000〜50
万程度とされるが、分散染料の移行昇華防止剤として好
適なのは1万〜10万程度の分子量のものである。上記
一般式(2)を用いてなる重合体は例えばN,N−ジメ
チルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミ
ノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタク
リレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−
ジメチルアミノメチルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノメチルメタクリルア
ミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド
等のモノマーとエピハロヒドリンの反応物の塩の重合も
しくはそれらのモノマーのホモポリマーとエピハロヒド
リンの反応によって得ることできる。これらの重合体の
製造条件は上記一般式(1)で表されるモノマーを用い
てなる重合体のそれに準ずればよい。このようにして得
られる本発明重合体の分子量は1000〜100万程度
となるが、分散染料の移行昇華防止剤として好適な分子
量は3000〜20万程度のものである。上記一般式
(1)または(2)で表されるモノマーと該モノマーと
重合可能なモノマーからなる共重合体の製造条件は上記
重合体のそれに準ずればよく、共重合体中の上記一般式
(1)または(2)で表されるモノマーの配合割合は5
%以上あればよい。本発明によって用いられるポリエス
テル系繊維材料として例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ボリブチレンテレフタレート等からなるポリエステ
ル100%の織編布、不織布はもとより、ポリエステル
繊維材料を必須とする混紡糸、混繊糸または交撚糸から
なる布はく、交織布、交編布等、またフィルム、シート
等が挙げられる。本発明の上記重合体を繊維材料に適用
するには、通常の処理方法のいずれかを用いてもよい。
例えば、浸漬処理法では室温或いは加熱撹拌法等、パッ
ディング法ではパッド・ドライ法、パッド・ドライ・キ
ュアー法、パッド・スチーム法、パッド・ロール法等、
その他捺染法、スプレー法等を挙げることができる。処
理装置としては通常に用いられる、染色装置、例えばジ
ッガー染色機、ウインス染色機、液流染色機、パドル染
色機、パッディング染色機、サーモゾル染色機、或いは
捺染機、例えばローラー捺染機、ハンドスクリーン捺染
機、自動スクリーン捺染機、ロータリースクリーン捺染
機等を用いることができる。本発明処理法において本発
明の上記重合体とアルカリを併用することが望ましい。
アルカリとして例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム、またはエチレンジアミン、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミンなどの沸点80℃以上の有機アミン或いはトリク
ロロ酢酸ソーダ等のようなアルカリ発生剤などをあげる
ことができる。アルカリの使用量は本発明の上記重合体
であるカチオン性ポリマーに対して重量百分率で1〜3
00%であり、特に1〜150%が好ましい。本発明の
上記重合体の使用量は繊維材料及び処理方法等に応じて
任意に変えられるが、0.01〜1000g/l好まし
くは0.1〜50g/lの処理液が用いられる。
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げることにより
本発明の特徴をより一層明確なものとする。しかし本発
明は以下の実施例に限定されるものではない。実施例中
の部、%は特に断らない限り重量部、重量%とする。
【合成例1】 ジアリルアミン−エピクロルヒドリン反応物の合成 撹拌装置、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を備えた反
応容器中にジアリルアミン230gと水7gを入れ、撹
拌して均一に溶解させた後、加熱して温度を28℃まで
上昇させた。この混合物に滴下漏斗からエピクロルヒド
リン222gを約30分かけて滴下した。滴下終了後、
28〜30℃にて10時間保った。反応終了後、水22
3gと塩酸(35%)250gを加え、ジアリルアミン
−エピクロルヒドリン反応物(DAA−ECHと略す)
の塩酸塩水溶液を得た。
【合成例2】撹拌装置、還流冷却器、滴下漏斗及び温度
計を備えた反応容器中に合成例1で得たDAA−ECH
塩酸塩水溶液200gとジアリルジメチルアンモニウム
クロライド(以下DADMACと略す)水溶液(60
%)100gと水150gを入れ、内温70℃まで昇温
した。撹拌下で滴下漏斗を用いて過硫酸アンモニウム水
溶液(25%)20gを2時間にわたり滴下した。滴下
終了後、3時間反応を続け粘ちょうな淡黄色液状物を得
た。得られた反応混合物50gに過剰のアセトンを加
え、沈殿物をろ別後、真空乾燥して、淡黄色粉末15g
を得た。収率は80%であった。得られた重合体のGP
Cより求めた分子量は3.5万であった。
【合成例3】撹拌装置、還流冷却器、滴下漏斗及び温度
計を備えた反応容器中に合成例1で得たDAA−ECH
塩酸塩水溶液50gとDADMAC水溶液(60%)2
50gと水150gを入れ、内温70℃まで昇温した。
撹拌下で滴下漏斗を用いて過硫酸アンモニウム水溶液
(25%)20gを2時間にわたり滴下した。滴下終了
後、3時間反応を続け粘ちような淡黄色液状物を得た。
得られた反応混合物50gに過剰のアセトンを加え、沈
殿物をろ別後、真空乾燥して、淡黄色粉末15gを得
た。収率は79%であった。得られた重合体のGPCよ
り求めた分子量は3.6万であった。
【合成例4】撹拌装置、還流冷却器、滴下漏斗及び温度
計を備えた反応容器中に合成例1で得たDAA−ECH
塩酸塩水溶液300gと水150gを入れ、内温70℃
まで昇温した。撹拌下で滴下漏斗を用いて過硫酸アンモ
ニウム水溶液(25%)20gを2時間にわたり滴下し
た。滴下終了後、3時間反応を続け粘ちょうな淡黄色液
状物を得た。得られた反応混合物50gに過剰のアセト
ンを加え、沈殿物をろ別後、真空乾燥して、淡黄色粉末
13gを得た。収率は70%であった。得られた重合体
のGPCより求めた分子量は3.8万であった。
【合成例5】 N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートーエピク
ロルヒドリン反応物の合成 撹拌装置、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を備えた反
応容器中にN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト157gと水157gを入れ、撹拌して均一に溶解さ
せた後、内温30℃以下に保ちながら氷酢酸60gを約
30分かけて滴下した。滴下終了後、内温を40℃に保
ちながら、滴下漏斗を用いてエピクロルヒドリン92.
5gを約30分かけて滴下した。滴下終了後、3時間反
応を続け、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
トーエピクロルヒドリン反応物(以下DMA−ECHと
略す)の酢酸塩水溶液を得た。
【合成例6】撹拌装置、還流冷却器、滴下漏斗及び温度
計を備えた反応容器中に合成例5で得たDMA−ECH
酢酸塩水溶液30gと水250gを入れ、内温40℃ま
で昇温した。撹拌下で滴下漏斗を用いて過硫酸アンモニ
ウム水溶液(25%)20gを2時間にわたり滴下し
た。滴下終了後3時間反応を続け粘ちょうな淡黄色液状
物を得た。得られた反応混合物100gを過剰のアセト
ンを加え、沈殿物を濾別後、真空乾燥して、淡黄色粉末
5.04gを得た。収率は76%であった。得られた重
合体のGPCより求めた分子量は4.1万であった。
【合成例7】 ポリ(N−メチルジアリルアミン)−エピクロルヒトリ
ン反応物の合成 撹拌装置、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を備えた反
応容器中にN−メチルジアリルアミン92.5gと水1
28.9gを入れ、内温を30℃以下に保ちながら、塩
酸(35%)86.9gを滴下した。その後、内温を8
0℃に保ちながら、過硫酸アンモニウム水溶液(25
%)30gを5時間にわたり滴下した。滴下終了後、3
時間反応を続けた後、水565.2gと水酸化ナトリウ
ム水溶液(30%)19.5gを投入した。投入終了
後、内温を40℃に保ちながら、滴下漏斗を用いて、エ
ピクロルヒドリン77gを約30分にわたり滴下した。
滴下終了後、2時間反応を続けた後、塩酸(35%)2
0gを投入し、淡褐色液状物を得た。得られた反応混合
物50gに過剰のアセトンを加え、沈殿物をろ別後、真
空乾燥して、褐色粉末8.3gを得た。収率は85%で
あった。得られた重合体のGPCより求めた分子量は
3.4万であった。
【合成例8】 ポリジアリルアミン−エピクロルヒドリン反応物の合成 撹拌装置、還流冷却器、滴下漏斗、窒素ガス導入管及び
温度計を備えた反応容器中にジアリルアミン塩酸塩(6
0%)500gと水15gを入れ、窒素ガスを流入させ
ながら内温80℃に昇温した。撹拌下で滴下漏斗を用い
て過硫酸アンモニウム水溶液(25%)30gを4時間
にわたり滴下した。滴下終了後、1時間反応を続けた
後、水1010gを投入した。投入後、内温を40℃に
保ちながら、滴下漏斗を用いてエピクロルヒドリン10
5gを30分にわたり滴下した。滴下終了後、3時間反
応を続けて淡黄色液状物を得た。得られた反応混合物5
0gに過剰のアセトンを加え、沈殿物をろ別後、真空乾
燥して、褐色粉末7.3gを得た。収率は60%であっ
た。得られた重合体のGPCより求めた分子量は2.5
万であった。
【合成例9】 ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライドージア
リルアミン)−エピクロルヒドリン反応物の合成 撹拌装置に、還流冷却器、滴下漏斗、窒素ガス導入管及
び温度計を備えた反応容器中にジアリルアミン塩酸塩
(64.8%)50gとジアリルジメチルアンモニウム
クロライド水溶液(60%)494g及び水83.6g
を入れ、窒素ガスを流入させながら内温80℃に昇温し
た。撹拌下で滴下漏斗を用いて過硫酸アンモニウム水溶
液(25%)24gを4時間にわたり滴下した。滴下終
了後、1時間反応を続けた後、水2580.5gを投入
した。投入終了後、内温を40℃に保ちながら、滴下漏
斗を用いてエピクロルヒドリン109gを30分にわた
り滴下した。滴下終了後、3時間反応を続けて淡黄色液
状物を得た。得られた反応混合物50gに過剰のアセト
ンを加え、沈殿物をろ別後、真空乾燥して、褐色粉末
4.1gを得た。収率は63%であった。得られた重合
体のGPCより求めた分子量は8.2万であった。
【実施例】合成例2〜4、6〜9で得られた重合体をそ
れぞれ用いて、下記染色布(サンプルA〜D)について
試験を行なった。 サンプルA 以下に示す条件にて染色したのち、通常の還元洗浄を行
ない、風乾した。 ・生地 ポリエステルタフタ ・染料 Sumikaron Blue E−FBL(住友化学工業株式会社製 ) 5%o.w.f. ・均染剤エスコール T−64(センカ株式会社製) 0.5g/l ・90%酢酸 0.5cc/l 浴比 1:10 処理温度・処理時間 130℃×60分 サンプルB 以下の染料を使用しサンプルAと同様の染色、及び通常
の還元洗浄を行ない、風乾した。 ・染料 Sumikaron Red E−FBL(住
友化学工業株式会社製)5%o.w.f. サンプルC 以下の染料を使用しサンプルAと同様の染色、及び通常
の還元洗浄を行ない、風乾した。 ・染料 Sumikaron YelloW SE−3
GL(住友化学工業株式会社製)5%o.w.f. サンプルD 15%元糊を以下に示すように調製した。 ・ダックアルギンNSPM((株)紀文フードケミファ製) 20g ・ソルビトーゼC−5(中外貿易株式会社製) 40g ・サンローズPN−05L(山陽国策パルプ株式会社製) 30g ・水 510g 上記15%元糊を用い、色糊を以下に示すように調製し
た。 ・染料 Sumikaron Blue E−FBL(住友化学工業株式会社製 ) 50g ・15%元糊 600g ・センカプリモゲンES(特殊エマルジョン糊剤 センカ株式会社製)100g ・センカエマルシン500(浸透均染剤 センカ株式会社製) 20g ・酒石酸(pH調製剤 センカ株式会社製) 2g ・レジスターL(還元防止剤 センカ株式会社製) 10g ・水 218g ポリエステルタフタに上記の色糊をオートスクリーン捺
染試験機にて100メッシュの紗でプリントした。この
プリント地を100℃×2分で乾燥を行なった後、HT
スチーマーで175℃×8分蒸熱にて染着し、通常の還
元洗浄を行なった後、100℃×1分で乾燥した。
【実施例1】サンプルA〜Dについて、下記組成の前処
理浴に浸漬し、マングルでピックアップ100%に絞
り、ただちに100℃×1分のプレドライを行ない14
0℃×5分でキュアリングを行ない水洗を行なった後、
100℃×1分にて乾燥を行なった。 前処理浴 合成例2〜4、6〜9 5% 苛性ソーダ 0.3% 水 94.7% つぎに下記組成のコーティング樹脂を均一に混合した調
製液をナイフコーターで40g/mにコーティング
し、10分間風乾を行なった後、180℃×2分で乾燥
を行なった。 コーティング処理 クリスボン 2016EL (コーティング加工剤 大日本インキ化学工業株式会社製) 100g コロネートL(日本ポリウレタン工業株式会社製) 3g
【実施例2】サンプルA〜Dについて、下記組成の前処
理浴にて実施例1と同様の前処理を行なったのち、実施
例1と同様のコーティング処理を行なった。 前処理浴 合成例2〜4 10% 水 90%
【実施例3】サンプルA〜Dについて、下記条件にて浸
漬処理を行ない、水洗後、風乾した。続いて実施例1と
同様のコーティング処理を行なった。 前処理浴 合成例2〜4、6〜9 5%o.w.f. NaOH 3g/l 浴比 1:20 処理温度・処理時間 80℃×20分
【実施例4】サンプルA〜Dについて、下記条件にて浸
漬処理を行ない、水洗後、風乾した。続いて実施例1と
同様のコーティング処理を行なった。 前処理浴 合成例6〜9 10%o.w.f. 浴比 1:20 処理温度・処理時間 80℃×20分 但し、NaOH3g/1を処理開始10分後に前処理浴
に添加。
【比較例1】サンプルA〜Dについて、実施例1と同様
のコーティング処理を行なった。
【評価試験】実施例、及び比較例における分散染料の移
行昇華堅牢度の評価は次の方法にて行なった。実施例お
よび比較例において処理を行なったコーティング試験布
5×5cmと、コーティング試験布と同一の白布に同
様のコーティング樹脂をコーティングした添布5×5m
のコーティング面が接触するようにガラス板2枚の間
に挟み込み、該ガラス板の上に4.5kgの荷重をのせ
た状態で、高温熱処理器内に120℃×80分の熱処理
を行ない、コーティング処理を行なった添布白布への染
料の移行昇華による汚染をグレースケールにて等級判定
した。その汚染を表1に示す。
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分散染料で染色されたポリエステル系繊維
    材料をコーティング加工するに際し、該織維材料に対し
    一般式(1) 【化1】 [式中、RはH、CH、C、C或いは
    を示す。]で表されるモノマーとエピハロヒド
    リンの反応物を繰り返し重合単位とする重合体或いは一
    般式(1)で表されるモノマーを重合してなる重合体と
    エピハロヒドリンの反応物からなる重合体、或いは上記
    一般式(1)で表されるモノマーとエピハロヒドリンの
    反応物からなるモノマー単位と該モノマーと共重合可能
    な他のモノマー単位からなる共重合体、或いは上記一般
    式(1)で表されるモノマーの一種以上と該モノマーと
    共重合可能な他のモノマーからなる重合体とエピハロヒ
    ドリンの反応物を用いて処理したのち、引続きコーティ
    ング加工を行なうことを特徴とするコーティング加工布
    の製造方法。
  2. 【請求項2】分散染料で染色されたポリエステル系繊維
    材料をコーティング加工するに際し、該繊維材料を一般
    式(2) 【化2】 [式中RはH或いはCHを、R、RはH、CH
    、C、C或いはC、ZはCOO
    (CH、CONH(CH、COを示す。ま
    たnは1〜3の整数を示す。]で表されるモノマーとエ
    ピハロヒドリンの反応物を繰り返し重合単位とする重合
    体或いは一般式(2)で表されるモノマーを重合してな
    る重合体とエピハロヒドリンの反応物からなる重合体、
    或いは上記一般式(2)で表されるモノマーとエピハロ
    ヒドリンの反応物からなるモノマー単位と該モノマーと
    共重合可能な他のモノマー単位からなる共重合体、或い
    は上記一般式(2)で表されるモノマーの一種以上と該
    モノマーと共重合可能な他のモノマーからなる重合体と
    エピハロヒドリンの反応物を用いて処理したのち、引続
    いてコーティング加工を行なうことを特徴とするコーテ
    ィング加工布の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009516012A (ja) * 2005-11-14 2009-04-16 チバ ホールディング インコーポレーテッド 官能性カチオン性ポリマーの製造及びパーソナルケアにおけるそれらの製造及び適用

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