JPH07185600A - 汚泥の脱水処理方法およびその攪拌混合装置 - Google Patents

汚泥の脱水処理方法およびその攪拌混合装置

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JPH07185600A
JPH07185600A JP5337299A JP33729993A JPH07185600A JP H07185600 A JPH07185600 A JP H07185600A JP 5337299 A JP5337299 A JP 5337299A JP 33729993 A JP33729993 A JP 33729993A JP H07185600 A JPH07185600 A JP H07185600A
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JP
Japan
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sludge
mixed
mixture
additive
dehydration
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Application number
JP5337299A
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English (en)
Inventor
Mikiharu Furukawa
幹春 古川
Hiroshi Ishige
浩 石毛
Takao Okura
孝雄 大倉
Akira Naganami
明 永並
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Ataka Kogyo KK
Ataka Construction and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Ataka Kogyo KK
Ataka Construction and Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に効率よく脱水率が向上する汚泥の脱水
処理方法を提供する。 【構成】 汚泥を汚泥計量手段1にて計量する。第1添
加剤計量手段4にてノニオン系高分子粉末および吸湿お
よび分散のためのフライアッシュの混合粉末を計量す
る。それぞれ攪拌混合装置8に搬送し適宜攪拌混合す
る。フライアッシュのカルシウムイオンにて、帯電し凝
集する汚泥粒子を分解し個々に吸着する。汚泥粒子が吸
着する粒子にノニオン系高分子化合物が架橋し凝集す
る。混合後、脱水手段46に搬送し、加温手段50からの蒸
気にて加温したスクリュウプレスにより脱水する。加温
により汚泥の粘性が低下し、スクリュウプレスと接触す
る汚泥が乾燥して密着性が低下し、効率よく確実に圧搾
搬送でき、圧搾効率が向上する。水の一部が蒸気となり
蒸気道を通って水が脱水し、脱水速度が加速し脱水効率
が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば産業汚泥や河
川、湖沼、港湾の底質などの軟弱の汚泥を脱水して減容
する汚泥の処理方法およびその攪拌混合装置である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の汚泥の処理方法として
は、遠心脱水機やベルトプレスなどにより機械的に脱水
処理する方法が知られている。
【0003】しかし、産業汚泥や河川、湖沼、港湾など
のヘドロである底質などの軟弱の汚泥は、微細粒子が大
半を占め、さらに、ゴミやガラス片、金属片、紐状物な
どの夾雑物が混入している。このため、一旦夾雑物を除
去した後に微細粒子からなる汚泥を機械的に脱水しなけ
ればならず、脱水処理が煩雑であるとともに、汚泥が微
細粒子であるため、脱水性が低く、脱水率を向上させる
ために、遠心脱水の場合には回転数および回転時間を増
大させたり、プレスの場合には大きな圧力を必要とし、
装置が大型化し、脱水コストも増大する問題がある。
【0004】このため、脱水が容易で脱水効率を向上さ
せるため、例えば特開昭56−58598号公報および
特開平4−322800号公報に記載の汚泥の脱水処理
方法、すなわち、凝集剤、各種無機塩およびセメントな
どを攪拌混合し、汚泥の微細粒子を凝集フロック化し、
この凝集フロックを、スクリュウプレスなどにより機械
的に脱水する方法が採られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開昭5
6−58598号公報および特開平4−322800号
公報に記載の凝集による汚泥の脱水処理方法は、微細粒
子から機械的に脱水する方法に比して、脱水性は向上す
るが、脱水圧力および脱水後の汚泥の含水率も依然高い
問題がある。
【0006】本発明では、上記問題点に鑑み、容易に効
率よく脱水率が向上する汚泥の脱水処理方法およびその
攪拌混合装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の汚泥の脱
水処理方法は、無機質の汚泥にノニオン系高分子化合物
粉末およびフライアッシュを攪拌混合して混合物を生成
し、この混合物を加温しつつ圧搾して脱水するものであ
る。
【0008】請求項2記載の汚泥の脱水処理方法は、有
機物質を含むアルカリ性の汚泥にノニオン系高分子化合
物粉末および吸湿性を有するカルシウム系化合物を攪拌
混合した後、活性アルミナ系無機化合物を攪拌混合して
混合物を生成し、この混合物を加温しつつ圧搾して脱水
する脱水するものである。
【0009】請求項3記載の汚泥の脱水処理方法は、有
機物質を含む酸性の汚泥に活性アルミナ系無機化合物を
攪拌混合した後、ノニオン系高分子化合物粉末および吸
湿性を有するカルシウム系化合物の混合粉末を攪拌混合
して混合物を生成し、この混合物を加温しつつ圧搾して
脱水するものである。
【0010】請求項4記載の汚泥の脱水処理の攪拌混合
装置は、内周面にスパイラル状に攪拌子を突設し両端を
開口した筒状で駆動手段にて回転される外体と、両端を
開口する筒状で下流側の開口が前記外体の内部の中間に
位置し上流側の汚泥および第1添加剤が投入される開口
が前記外体の一端開口に臨んで開口する管体、および、
上流側の端部が駆動手段に接続されて前記管体内に同軸
状に回転自在に収容されたスパイラル状のリボン攪拌子
を設けたリボンミキサと、両端を開口する筒状で下流側
の開口が前記外体の内部の中間に位置しかつ前記リボン
ミキサの管体の下流側開口に臨んで開口するとともに、
上流側の第2添加剤が投入される開口が前記管体の上流
側の開口に臨んで開口する筒体、および、上流側の端部
が駆動手段に接続されて前記筒体内に同軸状に回転自在
に収容されたスパイラル状のスクリュウ攪拌子を設けた
スクリュウコンベアとを具備したものである。
【0011】
【作用】請求項1記載の汚泥の脱水処理方法は、無機質
の汚泥に、吸湿および略均一分散のためにフライアッシ
ュとともにノニオン系高分子化合物粉末を攪拌混合し
て、フライアッシュのカルシウムにより汚泥の粒子を吸
着させてノニオン系高分子化合物の架橋作用により凝集
させ、加温により混合物の粘性を低下させかつ蒸気を発
生させて、圧搾により脱水するため、容易に効率よく脱
水率が向上する。
【0012】請求項2記載の汚泥の脱水処理方法は、有
機物質を含むアルカリ性の汚泥に、除湿および略均一分
散のために吸湿性を有するカルシウム系化合物とともに
ノニオン系高分子粉末を攪拌混合した後、活性アルミナ
系無機化合物を攪拌混合し、カルシウム系化合物のカル
シウムと活性アルミナ系無機化合物のアルミニウムとに
て有機物質を取り込みつつ汚泥の粒子を吸着させ、ノニ
オン系高分子化合物の架橋作用により凝集させ、加温に
より混合物の粘性を低下させかつ蒸気を発生させて、圧
搾により脱水するため、容易に効率よく脱水率が向上す
る。
【0013】請求項3記載の汚泥の脱水処理方法は、有
機物質を含む酸性の汚泥に、活性アルミナ系無機化合物
を汚泥の酸性を低下させつつ攪拌混合した後、除湿およ
び略均一分散のために吸湿性を有するカルシウム系化合
物とともにノニオン系高分子粉末を攪拌混合し、カルシ
ウム系化合物のカルシウムと活性アルミナ系無機化合物
のアルミニウムとにて有機物質を取り込みつつ汚泥の粒
子を吸着させ、ノニオン系高分子化合物の架橋作用によ
り凝集させ、加温により混合物の粘性を低下させかつ蒸
気を発生させて、圧搾により脱水するため、容易に効率
よく脱水率が向上する。
【0014】請求項4記載の汚泥の脱水処理の攪拌混合
装置は、第1添加剤と汚泥とをリボンミキサに投入して
リボン攪拌子にて攪拌混合しつつ管体の下流側の開口よ
り外体内に搬送するとともに、スクリュウコンベアに第
2添加剤を投入してスクリュウ攪拌子にて外体内に搬送
し、リボンミキサにて第1添加物が混合された汚泥に第
2添加剤を外体の攪拌子にて攪拌しつつ混合後の汚泥を
一端側から排出するため、添加時機が異なる複数の添加
剤と汚泥との攪拌混合が容易である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の汚泥の脱水処理方法の一実施
例の装置の構成を図面を参照して説明する。
【0016】図1において、1は汚泥計量手段で、この
汚泥計量手段1は、産業汚泥や河川、湖沼、港湾などの
ヘドロである底質などの軟弱の汚泥が投入される図示し
ないサイロ状のタンクの下端にフィーダ式の計量器を設
けている。さらに、汚泥計量手段1には、計量された汚
泥を搬送するコンベア2が設けられている。
【0017】また、4、5は添加剤計量手段で、添加剤
計量手段4,5は、それぞれ異なる添加剤を貯蔵する図
示しないサイロ状の貯蔵タンクの下端にフィーダ式の計
量器を設けている。さらに、これら添加剤計量手段4,
5には、計量された添加剤を搬送する添加剤コンベア
6,7が設けられている。
【0018】そして、コンベア2および添加剤コンベア
4,5の下流側には、攪拌混合装置8が設けられてい
る。この攪拌混合装置8は、図2および図3に示すよう
に、基台10と攪拌装置11とから構成されている。そし
て、基台10は、略長方形の平板12を長手方向の一端側に
上下動させる油圧ジャッキ13上に設けられ、他端側が地
面に回動自在に軸支されて形成されている。また、基台
10には、攪拌装置11を支持する支柱部14が突設され、こ
の支柱部14には、電動機などの駆動手段16,17,18が図
示しない取付手段にて支持されている。さらに、駆動手
段16には、駆動により回転される回転ローラ20が設けら
れている。
【0019】また、攪拌装置11は、駆動手段16にて回転
される樽状の外体22と、この外体22内に略同軸状に内包
されたリボンミキサ23と、このリボンミキサ23に略同軸
状に収容されたスクリュウコンベア24とから三重管構造
に構成されている。
【0020】そして、外体22は、長さが約6m、中間部
分の直径が約1.6m、両端部の直径が約1mで両端が
開口し中間部分が径大の樽状に形成されている。また、
この外体22の内面側には、壁状の攪拌子26がスパイラル
状に複数突設されている。さらに、この外体22の外周に
は、軸方向を位置決めする基台10に設けられた位置決め
ローラ27が当接されているとともに、一端側には、外周
面が駆動手段16にて回転される回転ローラ20に当接する
帯状の回転ドラム28が一体的に形成されている。そし
て、外体22は、駆動手段16にて回転される回転ローラ20
により回転可能に、位置決めローラ27にて基台10に支持
されている。
【0021】さらに、リボンミキサ23は、直径が約40
cmで両端を開口した円筒状の管体30と、この管体30内に
略同軸状に収容されたリボン攪拌子31とからなり、管体
30の一端側は、外体22の一端開口より突出して、基台10
に突設した支柱部14に支持され、他端側が外体22の中間
に位置して外体22内に略同軸状に配設されている。そし
て、管体30の外体22から突出する上流側となる一端側に
は、汚泥および第1添加剤を管体30内に投入する汚泥シ
ュート32が設けられている。
【0022】また、リボン攪拌子31は、細長帯状の鋼板
をスパイラル状に形成したもので、一端には、電動機な
どの駆動手段17により回転される回転筒33が設けられて
いる。そして、回転筒33が管体30の上流側の開口を閉塞
するように回転可能に設けられ、リボン攪拌子31が管体
30内に略同軸状で回転可能に配設されている。なお、リ
ボン攪拌子31の他端は、自由端で、管体30から突出す
る。
【0023】さらに、スクリュウコンベア24は、直径が
約20cmで両端を開口した円筒状の筒体35と、この筒体
35内に略同軸状に収容されたスクリュウ攪拌子36とから
なり、筒体35は、リボンミキサ23内にリボン攪拌子31の
内周縁と若干の間隙を介して同軸状に収容され、両端が
外体22の両端開口から突出して、基台10に突設した支柱
部14に支持されている。そして、筒体35の外体22から突
出する両端部には、第2添加剤および特殊添加剤が投入
される第1および第2の薬剤シュート37,38がそれぞれ
設けられている。さらに、筒体35の略中央には、外体22
に対向して下方に開口する排出口39が形成されている。
【0024】また、スクリュウ攪拌子36は、軸部41とこ
の軸部41にスパイラル状に設けられた羽部42とからな
り、羽部42は軸部41の略中央で筒体35の排出口39の両側
で対向するように、右ネジバネ42a と左ネジバネ42b と
が同軸状に形成されている。そして、スクリュウ攪拌子
36は、軸部41の一端が電動機などの駆動手段18により回
転可能に筒体35内に収容されている。
【0025】さらに、この攪拌混合装置8の下流側に
は、図1に示すように、コンベアなどの搬送手段45が設
けられ、この搬送手段45の下流側には、攪拌混合装置8
にて適宜添加剤が混合された汚泥を加温・脱水する脱水
手段46が設けられている。
【0026】そして、脱水手段46は、図4に示すよう
に、長さが約2.5m、内径が約35cmの略円筒状で周
面に無数の通水孔47を設けた本体48と、この本体48内に
同軸状に回転可能に軸支されたスクリュウプレス49と、
このスクリュウプレス49を加温する加温手段50とから構
成されている。なお、本体48の通水孔47は、攪拌混合装
置8にて混練された汚泥が通過不可能に混練された汚泥
の粒径より細かく形成され、脱水処理水量が約0.16
3 に形成されている。
【0027】また、本体48には、軸方向の一端に、攪拌
混合装置8から搬送手段45にて搬送される汚泥を投入す
るシュート51が設けられているとともに、他端には、脱
水されて半固体状、すなわちぼろぼろで形を造れないケ
ーキ状の汚泥を排出する排出シュート52が設けられてい
る。
【0028】さらに、本体48の下方には、通水孔47を介
して脱水された水を集水する集水部54が配設されてい
る。そして、この集水部54の下端には、集水した水を別
途図示しない汚水処理手段などに排水する排水管55が設
けられ、この排水管55には、集水した水の温度を測定す
る温度計測手段56および水量を計測する水量計測手段57
が設けられている。
【0029】一方、スクリュウプレス49は、回転軸60
と、この回転軸60の中間に加温空間61を形成して設けら
れらっぱ状に拡開するプレス軸部62と、このプレス軸部
62の外周面にスパイラル状に突設されたプレス羽部63と
から形成されている。
【0030】そして、回転軸60には、両端近傍の中心軸
に加温空間61に連通する蒸気管65が設けられ、この蒸気
管65には、ロータリーバルブ66が設けられている。さら
に、回転軸60の一端側には、回転軸60を回転させる図示
しない駆動手段にて回転されるギア部67が取り付けられ
ている。そして、ロータリーバルブ66には、加温手段50
である例えば蒸気を発生するボイラに接続されている。
【0031】また、プレス軸部62は、らっぱ状に傾斜し
て筒状に形成され、回転軸60の外周面に開口する蒸気管
65を内包するように、気密に回転軸65に取り付けられて
いる。そして、このブレス軸部62の外周面にプレス羽部
63がスパイラル状に突設されている。
【0032】さらに、プレス羽部63は、突出する先端
が、本体48の内周面に若干の間隙を介して対向し、プレ
ス軸部62の径大側になるに従って、突出する高さが低く
なるようになっている。また、プレス羽部63は、断面略
V字状で、プレス軸部62との外周面とにて、加温空間61
を形成するように形成され、この加温空間61とプレス軸
部62の加温空間61とが連通するように、プレス軸部62の
外周面に連通管67が複数設けられている。
【0033】そして、プレス軸部62の径小側が本体48の
シュート51側に位置するように、回転軸60の両端部が本
体48に軸方向に沿って回転可能に軸支されて、スクリュ
ウプレス49が配設されている。
【0034】また、本体48の排出シュート52には、本体
48の内周面とプレス軸部62の外周面との間を閉塞するよ
うに、流出調整手段69が設けられている。
【0035】そして、この流出調整手段69は、油圧シリ
ンダ70の先端に本体48の内周面とプレス軸部62の外周面
との間を閉塞するように進退可能な環状の押圧リング71
を形成している。
【0036】なお、汚泥計量手段1や各添加剤計量手段
4,5の計量器、攪拌混合装置8の各駆動手段16,17,
18や油圧ジャッキ13、脱水手段46の駆動手段や油圧シリ
ンダ70、集水部54、および、加温手段50は、各種制御を
行う図示しない制御手段に接続されている。
【0037】次に、上記実施例の装置による無機質の汚
泥の脱水処理の動作を図1ないし図4を参照して説明す
る。
【0038】まず、汚泥計量手段1の図示しないタンク
に投入された汚泥を、汚泥計量手段1の計量器にて、例
えば5m3 を計量し、コンベア2にて攪拌混合装置8の
汚泥シュート32に搬送する。一方、この汚泥の計量と同
時に、第1添加剤計量手段4のタンクにあらかじめ貯蔵
された添加剤であるアニオン基およびカチオン基を有す
るノニオン系高分子粉末およびフライアッシュの混合粉
末を計量し、添加剤コンベア6にて、汚泥とともに汚泥
シュート32に投入する。
【0039】なお、添加剤は、ノニオン系高分子化合物
粉末が約15に対してフライアッシュが約80の重量比
率となるように、あらかじめ第1添加剤計量手段4のタ
ンクに混合し、この混合粉末を汚泥5m3 に対して約1
0〜20kgとなるように添加する。
【0040】そして、攪拌混合装置8の汚泥シュート32
に投入された汚泥および添加剤は、リボンミキサ30に流
入し、リボン攪拌子31にて攪拌されつつ搬送され、外体
22内に投入される。さらに、駆動手段17にて回転する外
体22の攪拌子26にて攪拌されて、排出される。なお、こ
のリボンミキサ23および外体22による攪拌は、4〜6分
程度となるように、図示しない制御手段にて回転数や油
圧ジャッキ13による外体22からの汚泥の流出に逆らうよ
うに攪拌装置11を傾斜させる制御を行う。すなわち、例
えば汚泥の含水率が95%の時には外体22の回転数が約
5rpm 、傾斜角度が約1度、汚泥の含水率が75%の時
には外体の回転数が約30rpm 、傾斜角度が約3度とな
るようにする。
【0041】この攪拌時間は、4分より短いと汚泥およ
び添加剤を均一に混合できず、6分より長いと、過剰攪
拌による運転コストの増大および単位時間当たりの汚泥
処理時間の増大による処理効率の低下を生じるため、4
〜6分程度に設定する。
【0042】そして、攪拌混合装置8にて添加剤が混合
された汚泥を、搬送手段45にて脱水手段46のシュート51
に搬送する。シュート51から本体48内に投入された汚泥
は、加温手段50であるボイラからの蒸気が加温空間61に
流入されて加温された図示しない駆動手段にて回転する
スクリュウプレス49にて、圧搾されて脱水される。
【0043】なお、スクリュウプレス49は、圧搾搬送さ
れる汚泥により、流出調整手段69の油圧リング71が位置
する部分での本体48の内周面に働く圧力が1〜6kg/cm
3 となるように、回転数が制御される。また、スクリュ
ウプレス49の加温条件は、汚泥が約50〜80℃に加温
されるように、加温手段からの蒸気の流入を調整する。
【0044】そして、汚泥は、50〜80℃に加温され
つつ圧搾されて、本体48の通水孔47から汚泥に含まれる
水が脱水され、排出シュート52からぼろぼろで形を造れ
ない半固体状態のケーキ状に脱水され、埋め立て地用の
基材や土木資材などとして利用される。
【0045】次に、上記実施例の作用を説明する。
【0046】ところで、汚泥74は、一般に含水率が65
〜95%程度で、図5に示すように、内部水75を有する
汚泥粒子76が、間隙水77を包み込むように毛管結合水78
にて結合し、表面に付着する表面付着水79にて自由水80
中に浮遊するような状態となっている。
【0047】そして、汚泥74と添加剤との混合により、
図6に示すように、添加剤であるフライアッシュの粒子
82のカルシウムイオンにより、帯電し自由水80中に浮遊
する汚泥粒子76が、一旦毛管結合水78による結合が分解
して個々に吸着する。さらに、このフライアッシュの粒
子82に汚泥の粒子76が吸着する粒子を、ノニオン系高分
子化合物83が架橋作用により、ノニオン系高分子化合物
83の層を形成して包み込む。
【0048】この様にして、次々に吸着し合い、ノニオ
ン系高分子化合物83が架橋して粒径が大きくなり凝集す
る。
【0049】ところで、汚泥74は、図5に示すように、
自由水80中に浮遊するような状態となっているため、こ
の汚泥74にノニオン系高分子化合物の粉末83をそのまま
添加すると、自由水80によりノニオン系高分子化合物83
が塊状になってしまう。したがって、ノニオン系高分子
化合物83を汚泥74に添加する場合には、水溶液として添
加する必要がある。
【0050】また、ノニオン系高分子化合物83を塊状を
生じさせずに水に溶解させるには、徐々にノニオン系高
分子化合物83の粉末を水中に分散させつつ膨潤させて、
徐々に攪拌しつつ溶解させる必要がある。したがって、
ノニオン系高分子化合物83を溶解した水溶液を作製する
ことは非常に煩雑であるとともに、コストアップにもつ
ながる。
【0051】一方、ノニオン系高分子化合物83とともに
混合されるフライアッシュ82には、カルシウムイオンに
より分散効果がある。このため、フライアッシュ82とと
もに添加することにより、ノニオン系高分子化合物83を
塊状にならずに粉末のまま汚泥74に混合することができ
る。
【0052】さらに、ノニオン系高分子化合物粉末83は
空気中の湿気により、粉末粒子の表面が膨潤し、互いに
付着し合い塊状となってしまうが、フライアッシュ82は
吸湿性があり、あらかじめ混合しておくことにより、こ
のノニオン系高分子化合物83の粉末が塊状となることも
防止できる。
【0053】また、ノニオン系高分子化合物83の粉末お
よびフライアッシュ82の混合粉末の添加剤の混合により
凝集された汚泥74の脱水手段46による脱水の際、加温手
段50からの蒸気により加温されたスクリュウプレス49に
て加温されつつ圧搾されて脱水される。
【0054】ところで、汚泥74は、凝集により粒径が増
大しているが、内部水75および表面付着水79を取り込ん
で凝集しており、単に圧搾による脱水では、内部水75お
よび表面付着水79が脱水されず、脱水効率の向上に限界
がある。
【0055】一方、一般に、汚泥74は、温度によってそ
の粘性が異なる。例えば、図7に示すように、17℃の
汚泥74の粘性を1としたときに、この汚泥74を加温する
と、次第に粘性が低下することが分かる。そして、この
粘性の低下は、40℃までは、急激に低下するが、40
℃より高くなると次第に低下する割合が低くなる。
【0056】さらに、含水率が53%の汚泥74の温度に
よる瀘過速度の変化を図8に示す。
【0057】この図8から、約50℃までは、急激に瀘
過速度が早くなるが、50℃より高くなると、次第に瀘
過速度の上昇率が低下し、60℃以上では、ほとんど瀘
過速度は変わらなくなる。
【0058】このため、上述した図7および図8から、
加温によるコストを考慮すると、加温は、汚泥74の温度
が50〜80℃となるように設定することが好ましい。
【0059】また、汚泥74が蒸気により加温されたスク
リュウプレス49により圧搾される際に、スクリュウプレ
ス49を構成する加温されたプレス軸部62およびプレス羽
部63の表面と接触する添加剤により凝集された汚泥74
は、一旦膨脹して取り込んだ表面付着水79や内部水75が
蒸気となる。さらに、この蒸気は、取り囲むノニオン系
高分子化合物83の層を破くように排出する。この蒸気の
排出とともに、汚泥74の自由水80などの一部が蒸気とな
る。
【0060】そして、発生した蒸気は、汚泥74に圧搾に
よる圧力が働いているため、汚泥74の凝集した粒子間を
縫うように本体48の通水孔47などから脱水手段46外に排
出される。この蒸気の排出の際、パイプ状に道が形成さ
れ、この道を通って、圧搾により脱水される自由水80な
どが通って、通水孔47から脱水される。したがって、加
温することにより、脱水速度が加速されて脱水効率が向
上する。
【0061】また、プレス軸部62およびプレス羽部63の
表面と接触する汚泥74の乾燥により、プレス軸部62およ
びプレス羽部63の表面と汚泥74との密着性が低下するこ
とにより、汚泥74がプレス軸部63およびプレス羽部64に
付着しにくくなる。このため、付着により汚泥74がスク
リュウプレス49とともに回転することを防止して、確実
に圧搾、搬送ができ、圧搾効率が向上するとともに、ス
クリュウプレス49の圧搾方向である軸方向の長さを縮小
でき、装置を小型化できる。
【0062】次に、各種無機質の汚泥74の脱水処理を圧
搾による脱水時の加温温度を変化させて、脱水状態や脱
水後の汚泥74の状態の各種試験を行った結果を、表1に
示す。
【0063】なお、減容比は、脱水処理後の汚泥74の体
積を脱水処理前の汚泥74の体積で割った比率を示す。
【0064】
【表1】 この表1から、加温することによって、脱水後の汚泥75
の含水率が低減でき、減容比から脱水後の体積も減少で
きることが分かる。また、ノニオン系高分子化合物の添
加量を脱水時の加温温度が高くなるにしたがって少なく
したが、含水率および減容比から、加温することによっ
て、ノニオン系高分子化合物の添加量を低減しても脱水
効率が向上できることが分かる。
【0065】また、凝集汚泥を加温するため、表1に示
す1日後の一軸圧縮強度の結果からも分かるように、例
えば反応促進などにより凝集強度が増大して、脱水後の
汚泥74が強固となるとともに、汚泥74の養生時間を短縮
できる。
【0066】したがって、無機質の汚泥74に、吸湿およ
び略均一分散のためにフライアッシュ82とともにノニオ
ン系高分子化合物83の粉末を攪拌混合して、フライアッ
シュ82のカルシウムにより汚泥粒子75を吸着させてノニ
オン系高分子化合物83の架橋作用により凝集させ、加温
により混合物の粘性を低下させかつ蒸気を発生させて、
圧搾により脱水するため、容易に効率よく脱水率を向上
できる。
【0067】次に、有機質を含む汚泥の脱水処理の動作
を図1ないし図4を参照して説明する。
【0068】まず、汚泥計量手段1の図示しないタンク
に投入された汚泥74を、汚泥計量手段1の計量器にて、
例えば5m3 を計量し、コンベア2にて攪拌混合装置8
の汚泥シュート32に搬送する。一方、この汚泥74の計量
と同時に、第1添加剤計量手段4の図示しないタンクに
あらかじめ貯蔵された第1添加剤であるノニオン系高分
子化合物粉末およびカルシウム系化合物の混合粉末を計
量するとともに、第2添加剤計量手段5の図示しないタ
ンクにあらかじめ貯蔵された第2添加剤の活性アルミナ
系無機化合物であるアルミナ系セメントを計量し、それ
ぞれコンベア6,7にて、攪拌混合装置8に搬送する。
【0069】なお、カルシウム系化合物は、例えば塩化
カルシウム(CaCl2 )が約30wt%、硫酸カルシウ
ム(CaSO4 )が約50wt%、水酸化カルシウム(C
a(OH)2 )が約20wt%の混合粉末で、塩化カルシ
ウムの代わりに、炭酸カルシウム(CaCO3 )を用い
てもよい。さらに、第1添加剤は、ノニオン系高分子化
合物粉末が10に対してカルシウム系化合物が50〜6
0の重量比率となるように、あらかじめ第1添加剤計量
手段4のタンクに混合貯蔵しておく。
【0070】また、アルミナ系セメントは、高炉セメン
トが40に対してアルミナセメントが4〜6の重量比率
となるように、あらかじめ第2添加剤計量手段5のタン
クに混合貯蔵しておく。
【0071】さらに、これら添加剤は、汚泥1m3 に対
して、第1添加剤が1に対して第2添加剤が5の重量比
率となるように計量された添加剤を、第1添加剤および
第2添加剤の総和で約60kg添加する。
【0072】そして、汚泥74および第1添加剤を攪拌混
合装置8の汚泥シュート32からリボンミキサ23に投入
し、第2添加剤は、攪拌混合装置8の第1薬剤シュート
37からスクリュウコンベア24に投入する。
【0073】なお、この添加剤の投入は、汚泥74がアル
カリ性の場合で、第2添加剤であるアルミナ系セメント
は水中投入するとさらにアルカリ性が高くなり、ノニオ
ン系高分子化合物などによる汚泥74の凝集を阻害するた
め、汚泥74に第1添加剤としてノニオン系高分子化合物
粉末およびカルシウム系化合物の混合粉末を攪拌混合し
た後に、第2添加剤であるアルミナ系セメントを攪拌混
合する。
【0074】また、汚泥74が酸性の場合には、中和する
ために、水中投入によりアルカリ性を示すアルミナ系セ
メントを第1添加剤として汚泥74に攪拌混合した後、第
2添加剤としてノニオン系高分子粉末およびカルシウム
系化合物の混合粉末を攪拌混合する。
【0075】一方、アルカリ性が高すぎる場合には、適
宜硫酸アルミニウム(Al2 (SO4 3 )や硫化鉄
(FeS)を汚泥74に添加してアルカリ性を低下させ
る。また、汚泥74に重金属などが含有する場合には、特
殊添加剤としてキレート剤などを例えば汚泥74に1m3
対して0.1wt%添加したり、有機物質により汚泥74が
悪臭を発生する場合には、硫化第二鉄(Fe2 3 )な
どの消臭剤として例えば汚泥74に1m3 対して4wt%添
加する。なお、キレート剤は、スクリュウコンベア24の
特殊添加剤用の第2薬剤シュート38から投入し、消臭剤
は、汚泥74とともに汚泥シュート32から投入する。
【0076】そして、リボンミキサ23に流入した汚泥7
4、第1添加剤および消臭剤は、リボン攪拌子31にて例
えば1〜2分程度攪拌されつつ搬送され、外体22内に投
入される。また、スクリュウコンベア24に第1薬剤シュ
ート37から投入された第2添加剤は、汚泥74、第1添加
剤および消臭剤の混合汚泥が外体22に投入されるタイミ
ングでスクリュウ攪拌子36にて搬送されて、外体22内に
投入される。
【0077】なお、スクリュウコンベア24に第2薬剤シ
ュート38から投入されたキレート剤は、スクリュウ攪拌
子36が略中間で逆ねじに右ネジバネ42a と左ネジバネ42
b とが対向して形成されているため、第2添加剤ととも
に中間に向かって搬送される。
【0078】さらに、外体22内に投入されたリボンミキ
サ23からの混合汚泥と、スクリュウコンベア24の同じ側
から投入された第2添加剤とが、駆動手段16にて回転す
る外体22の攪拌子26にて4〜6分程度攪拌されつつ下流
側に搬送される。そして、キレート剤がスクリュウコン
ベア24から投下し、さらに、外体22内を攪拌混合され、
外体22から排出される。
【0079】なお、キレート剤は、凝集されずに汚泥74
中に残留する例えばイオン状態で自由水80中に溶解した
金属を不溶化させて析出させるために、キレート剤の添
加前、すなわち、リボンミキサ23からの混合汚泥とスク
リュウコンベア24からの第2添加剤とを、キレート剤が
投下される位置に搬送されるまでに攪拌混合させてお
く。
【0080】そして、この外体22による攪拌混合は、4
〜6分程度となるように、図示しない制御手段にて回転
数や油圧ジャッキ13による外体22からの汚泥74の流出に
逆らうように外体22を傾斜させるなどの制御を行う。
【0081】そして、攪拌混合装置8にて各添加剤や消
臭剤、キレート剤が混合された汚泥74を、搬送手段45に
て脱水手段46のシュート51に搬送する。シュート51から
本体48内に投入された汚泥74は、加温手段50であるボイ
ラからの蒸気が加温空間61に流入されて加温された回転
するスクリュウプレス24にて、流出調整手段69の油圧リ
ング71が位置する部分での外体22に働く圧力が1〜6kg
/cm3 となるように、約50〜80℃に加温されつつ圧
搾されて、本体48の通水孔47から汚泥74に含まれる水が
脱水され、排出シュート52からぼろぼろで形を造れない
半固体状態のケーキ状に脱水された汚泥74が排出され、
埋め立て地用の基材や土木資材などとして利用される。
【0082】次に、上記実施例の作用を説明する。
【0083】まず、汚泥74と第1添加剤のカルシウム系
化合物の混合により、上述した無機質の汚泥74の処理と
同様、図6に示すように、カルシウムイオンにより帯電
し自由水80中に浮遊する汚泥粒子76が、一旦毛管結合水
78による結合が分解して個々に吸着する。さらに、この
カルシウムイオンの粒子82に汚泥粒子76が吸着する粒子
を、ノニオン系高分子化合物83の架橋作用により、ノニ
オン系高分子化合物83の層を形成して包み込む。
【0084】一方、第2添加剤であるアルミナ系セメン
ト(3CaO・Al2 3 )が、図9に示すよう、カル
シウム系化合物の石膏(3(CaSO4 ・2H2 O))
と水との反応により、図10に示す結晶構造のエトリン
ガイト(3CaO・Al2 3 ・3CaSO4 ・32H
2 O)の針状結晶を生成する。この際、汚泥74中の有機
物質を結晶中に取り込む。そして、このエトリンガイト
の針状結晶にもノニオン系高分子化合物83が架橋して凝
集する。
【0085】さらに、ノニオン系高分子化合物83の架橋
作用により、汚泥74の凝集物やエトリンガイトの凝集物
などを凝集させ、次第に粒径が大きく。
【0086】この様にして、次々に吸着し合い、ノニオ
ン系高分子化合物が架橋して凝集する。したがって、汚
泥74中に有機物質が混在する場合でも汚泥74とともに凝
集でき、別途有機物質の処理を必要とせず、脱水処理が
容易にできる。
【0087】一方、ノニオン系高分子化合物74とともに
混合されるカルシウム系化合物には、カルシウムイオン
により分散効果がある。このため、カルシウム系化合物
とともに添加することにより、ノニオン系高分子化合物
を塊状にならずに粉末のまま汚泥74に混合することがで
きる。
【0088】さらに、ノニオン系高分子化合物83の粉末
は空気中の湿気により、粉末粒子の表面が膨潤し、互い
に付着し合い塊状となってしまう、吸湿性を有したカル
シウム系化合物をあらかじめ混合しておくことにより、
このノニオン系高分子化合物83の粉末が塊状となること
も防止できる。
【0089】また、ノニオン系高分子化合物粉末、カル
シウム系化合物、アルミナ系セメントの各添加剤の混合
により凝集された汚泥74の加温手段50であるボイラから
の蒸気にてスクリュウプレス49が加温された脱水手段46
による脱水の際、スクリュウプレス49を構成する加温さ
れたプレス軸部62およびプレス羽部63の表面と接触する
添加剤により凝集された汚泥74は、一旦膨脹して取り込
んだ表面付着水79や内部水75が蒸気となる。さらに、こ
の蒸気が取り囲むノニオン系高分子化合物83の層を破く
ように排出する。この蒸気の排出とともに、汚泥74の自
由水80などの一部が蒸気となる。
【0090】そして、発生した蒸気は、汚泥74に圧搾に
よる圧力が働いているため、汚泥74の凝集した粒子間を
縫うように本体48の通水孔47などから脱水手段46外に排
出する。この蒸気の排出の際、パイプ状に道が形成さ
れ、この道を通って、圧搾により脱水される自由水80な
どが通って、通水孔47から脱水される。したがって、加
温することにより、脱水速度が加速されて脱水効率が向
上する。
【0091】また、各種無機質の汚泥74の脱水処理を圧
搾による脱水時の加温温度を変化させて、脱水状態や脱
水後の汚泥74の状態の各種試験を行った結果を、表2に
示す。
【0092】なお、減容比は、脱水処理後の汚泥74の体
積を脱水処理前の汚泥74の体積で割った比率を示す。
【0093】
【表2】 この表2からも、加温することによって、脱水後の汚泥
75の含水率が低減でき、減容比から脱水後の体積も減少
できることが分かる。また、ノニオン系高分子化合物の
添加量を脱水時の加温温度が高くなるにしたがって少な
くしたが、含水率および減容比から、加温することによ
って、ノニオン系高分子化合物の添加量を低減しても脱
水効率が向上できることが分かる。
【0094】また、プレス軸部62およびプレス羽部63の
表面と接触する汚泥74の乾燥により、プレス軸部62およ
びプレス羽部63の表面と汚泥74との密着性が低下するこ
とにより、汚泥74がプレス軸部62およびプレス羽部63に
付着しにくくなる。このため、付着により汚泥74がスク
リュウプレス49とともに回転することを防止して、確実
に圧搾、搬送ができ、圧搾効率が向上するとともに、ス
クリュウプレスの圧搾方向である軸方向の長さを縮小で
き、装置を小型化できる。
【0095】そして、表2に示す汚泥Fを用いて、汚泥
Fが約50℃となるようにスクリュウプレス49の回転数
を変化させて、脱水処理を行った結果を図11に示す。
なお、汚泥Fを加温しないで脱水処理を行った結果を比
較試料とした。
【0096】この図11の結果から、加熱することによ
り、スクリュウプレス49の回転数を増大しても確実に汚
泥Fを脱水でき、脱水処理量も増大し、脱水処理効率が
向上することが分かる。
【0097】さらに、汚泥74を加温することにより、汚
泥74中の常温菌である雑菌は死滅し、汚泥74中の有機物
質を分解して堆肥などのような菌床材料(Compost )な
どを生成する高温菌のみ残り、脱水された汚泥74を、良
好な改良土として利用できる。
【0098】また、凝集汚泥を加温するため、表2に示
す1日後の一軸圧縮強度の結果からも分かるように、例
えば反応促進などにより凝集強度が増大して、脱水後の
汚泥74が強固となるとともに、汚泥74の養生時間を短縮
できる。
【0099】したがって、有機物質を含む汚泥74に、汚
泥74がアルカリ性の場合、除湿および略均一分散のため
に吸湿性を有するカルシウム系化合物とともにノニオン
系高分子粉末を攪拌混合した後、活性アルミナ系無機化
合物を攪拌混合し、汚泥74が酸性の場合、活性アルミナ
系無機化合物を汚泥74の酸性を低下させて攪拌混合した
後、除湿および略均一分散のために吸湿性を有するカル
シウム系化合物とともにノニオン系高分子粉末を攪拌混
合し、カルシウム系化合物のカルシウムと活性アルミナ
系無機化合物のアルミニウムとにて有機物質を取り込み
つつ汚泥粒子76を吸着させ、ノニオン系高分子化合物の
架橋作用により凝集させ、加温により混合物の粘性を低
下させかつ蒸気を発生させて、圧搾により脱水するた
め、容易に効率よく脱水率を向上できる。
【0100】また、各添加剤やキレート剤など、添加時
機が異なる複数の添加剤と汚泥74とを攪拌混合する際、
三重管構造の攪拌混合装置8にて攪拌混合しつつ搬送
し、徐々にこの搬送の際に別の添加剤などを投入して攪
拌混合するため、添加剤などの投入ごとに別の攪拌混合
装置8を用いる必要がなく、容易に効率よく攪拌混合で
き、装置を小型化できる。
【0101】
【発明の効果】請求項1記載の汚泥の脱水処理方法によ
れば、無機質の汚泥に、フライアッシュとともにノニオ
ン系高分子化合物粉末を攪拌混合し、フライアッシュの
カルシウムにより汚泥の粒子を吸着させてノニオン系高
分子化合物の架橋作用により凝集させ、加温により混合
物の粘性を低下させかつ蒸気を発生させて、圧搾により
脱水するため、容易に効率よく脱水率を向上できる。
【0102】請求項2記載の汚泥の脱水処理方法によれ
ば、有機物質を含むアルカリ性の汚泥に、カルシウム系
化合物とともにノニオン系高分子粉末を攪拌混合した
後、活性アルミナ系無機化合物を攪拌混合し、カルシウ
ム系化合物のカルシウムと活性アルミナ系無機化合物の
アルミニウムとにて有機物質を取り込みつつ汚泥の粒子
を吸着させ、ノニオン系高分子化合物の架橋作用により
凝集させ、加温により混合物の粘性を低下させかつ蒸気
を発生させて、圧搾により脱水するため、容易に効率よ
く脱水率を向上できる。
【0103】請求項3記載の汚泥の脱水処理方法によれ
ば、有機物質を含む酸性の汚泥に、活性アルミナ系無機
化合物を汚泥の酸性を低下させつつ攪拌混合した後、カ
ルシウム系化合物とともにノニオン系高分子粉末を攪拌
混合し、カルシウム系化合物のカルシウムと活性アルミ
ナ系無機化合物のアルミニウムとにて有機物質を取り込
みつつ汚泥の粒子を吸着させ、ノニオン系高分子化合物
の架橋作用により凝集させ、加温により混合物の粘性を
低下させかつ蒸気を発生させて、圧搾により脱水するた
め、容易に効率よく脱水率を向上できる。
【0104】請求項4記載の汚泥の脱水処理の攪拌混合
装置によれば、第1添加剤と汚泥とをリボンミキサにて
攪拌混合しつつ外体内に搬送するとともに、第2添加剤
をスクリュウコンベアにて外体内に搬送し、第1添加物
が混合された汚泥に第2添加剤を外体にて攪拌混合する
ため、添加時機が異なる複数の添加剤と汚泥とを容易に
攪拌混合できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚泥の脱水処理方法の一実施例の装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】同上攪拌混合装置を示す一部を切り欠いた軸方
向の断面図である。
【図3】同上一部を切り欠いた正面図である。
【図4】同上脱水手段を示す一部を切り欠いた軸方向の
断面図である。
【図5】同上汚泥の状態を示す説明図である。
【図6】同上汚泥の凝集状況を示す説明図である。
【図7】同上温度による汚泥の粘性変化を示すグラフで
ある。
【図8】同上温度による脱水処理速度の変化を示すグラ
フである。
【図9】同上エトリンガイトを生成する反応を示す説明
図である。
【図10】同上エトリンガイトの結晶構造を示す説明図
である。
【図11】同上汚泥の加温によるスクリュウプレスの回
転数と汚泥の脱水処理量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 汚泥計量手段 4 第1添加剤計量手段 5 第2添加剤計量手段 8 攪拌混合装置 16,17,18 駆動手段 22 外体 23 リボンミキサ 24 スクリュウコンベア 26 攪拌子 30 管体 31 リボン攪拌子 35 筒体 36 スクリュウ攪拌子 46 脱水手段 50 加温手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永並 明 大阪府大阪市西区立売堀二丁目1番9号 アタカプラントサービス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質の汚泥にノニオン系高分子化合物
    粉末およびフライアッシュの混合粉末を攪拌混合して混
    合物を生成し、 この混合物を加温しつつ圧搾して脱水することを特徴と
    する汚泥の脱水処理方法。
  2. 【請求項2】 有機物質を含むアルカリ性の汚泥にノニ
    オン系高分子化合物粉末および吸湿性を有するカルシウ
    ム系化合物の混合粉末を攪拌混合した後、活性アルミナ
    系無機化合物を攪拌混合して混合物を生成し、 この混合物を加温しつつ圧搾して脱水することを特徴と
    する汚泥の脱水処理方法。
  3. 【請求項3】 有機物質を含む酸性の汚泥に活性アルミ
    ナ系無機化合物を攪拌混合した後、ノニオン系高分子化
    合物粉末および吸湿性を有するカルシウム系化合物の混
    合粉末を攪拌混合して混合物を生成し、 この混合物を加温しつつ圧搾して脱水することを特徴と
    する汚泥の脱水処理方法。
  4. 【請求項4】 内周面にスパイラル状に攪拌子を突設し
    両端を開口した筒状で駆動手段にて回転される外体と、 両端を開口する筒状で下流側の開口が前記外体の内部の
    中間に位置し上流側の汚泥および第1添加物が投入され
    る開口が前記外体の一端開口に臨んで開口する管体、お
    よび、上流側の端部が駆動手段に接続されて前記管体内
    に同軸状に回転自在に収容されたスパイラル状のリボン
    攪拌子を設けたリボンミキサと、 両端を開口する筒状で下流側の排出口が前記外体の内部
    の中間に位置しかつ前記リボンミキサの管体の下流側開
    口に臨んで開口するとともに、上流側の第2添加剤が投
    入される開口が前記管体の上流側の開口に臨んで開口す
    る筒体、および、上流側の端部が駆動手段に接続されて
    前記筒体内に同軸状に回転自在に収容されたスパイラル
    状のスクリュウ攪拌子を設けたスクリュウコンベアとを
    具備したことを特徴とする汚泥の脱水処理の攪拌混合装
    置。
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