JPH07185209A - 脱ガス装置 - Google Patents

脱ガス装置

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JPH07185209A
JPH07185209A JP34820493A JP34820493A JPH07185209A JP H07185209 A JPH07185209 A JP H07185209A JP 34820493 A JP34820493 A JP 34820493A JP 34820493 A JP34820493 A JP 34820493A JP H07185209 A JPH07185209 A JP H07185209A
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JP
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gas
flow path
membrane
membrane module
path switching
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JP34820493A
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English (en)
Inventor
Masazumi Yamashita
正純 山下
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Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
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Publication date
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱気性能の向上と逆洗機能の向上を図ること
により、長期間安定した脱気性能を維持し得る脱ガス装
置を提供すること。 【構成】 気体透過膜を収納してなる第1,第2の膜モ
ジュールを直列に接続し、これらの膜モジュールへの原
液流通方向を切替える第1流路切替手段を設け、第1流
路切替手段の切替操作によって原液流通方向前段側とな
った膜モジュールと減圧ラインとを接続する第2流路切
替手段を設けると共に、第1流路切替手段の切替操作に
よって後段側となった膜モジュールと曝気ラインとを接
続する第3流路切替手段を設けた構成であり、更に、第
1流路切替手段の切替操作によって後段側となった膜モ
ジュールと減圧ラインとを接続する第2流路切替手段を
設けると共に、上記第1流路切替手段の切替操作によっ
て前段側となった膜モジュールと曝気ラインとを接続す
る第3流路切替手段を設けた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液体飲料、医薬品、
化粧品等のように品質保持の上で脱酸素処理が必要な液
状製品や、洗浄用水やビルの配管中の水等のようにワー
クや配管の腐食を防止する上で脱酸素処理が必要な用水
から、溶存ガス、特に溶存酸素を除去する脱ガス装置の
改良に関し、特に、脱ガス装置の逆洗機能の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、液体中の溶存酸素は酸化
の要因とされており、その液体自体が製品の場合は、液
体中の成分の劣化を引き起こし、洗浄用途等に用いる場
合には、被洗浄物を酸化させる。また、ビルなどの給水
・給湯配管中においても配管の腐食による赤水の原因と
なる。例えば、液体飲料においては、飲料中に溶存する
酸素の影響により、風味の劣化、変色等が生じる。
【0003】このような現象を防止するために液状製品
中から溶存酸素を含む溶存ガスを除去すればよい。この
ような溶存ガスの除去方法としては、真空脱気法,曝気
法(ガス置換法),加熱脱気法,化学的脱気法等がある
が、近年においては、真空脱気法の一種である膜式真空
脱気法や、曝気法の一種である膜式ガス置換法を摘要し
た膜式の脱ガス装置が多用されている。
【0004】上記の膜式真空脱気法による脱ガス装置
は、液体を通さず気体のみを透過させる気体透過膜を用
い、この膜を介して被処理液体中の溶存ガスを減圧下の
気相側へ析出させるものであり、上記の膜式ガス置換法
による脱ガス装置は、同様の気体透過膜を用い、この膜
を介して除去対象のガス以外のガスを、被処理液体に吹
き込んで被処理液体と直接接触させ、液体中の除去対象
ガスの分圧を下げることにより、対象とする溶存ガスを
除去するものである。
【0005】上記のような膜式の脱ガス装置において用
いられる気体透過膜は、一般には管状,中空糸状,プリ
ーツ状,スパイラル形状(のり巻き形状)に成形して、
気体の透過やガス置換の際の容積当たりの有効面積を増
大させ、この状態で所定の容器内に収納することによ
り、モジュールとして構成されている。そして、その使
用形態としては、被処理液を気体透過膜の膜面に対して
平行に流通させる所謂クロスフロー方式を採用し、これ
により膜面の目詰りを抑制して、安定した膜性能の保
持、並びに、膜寿命の延長を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
脱ガス装置においても、その使用が長期にわたるとやは
り目詰りを起こし、濾過性能の低下を起こす。特に、中
空糸状やスパイラル状の気体透過膜を用いたモジュール
の場合、気体透過膜の固定端における被処理水の流入隙
間に、塵埃等が詰まり、膜表面への被処理水の流通を阻
害する他、気体透過膜の膜表面にFe,Mn,Si等の
不純物が付着し、気体の透過性能を阻害する。
【0007】この場合、従来は、モジュールにおける通
水方法を逆転させたり、薬品をモジュール内に流通させ
る等によって洗浄を行ない、気体透過性能の回復を図っ
ているが、芳しい性能回復は得られていないのが現状で
ある。また、このような洗浄においては、通常は脱ガス
装置の運転を休止してから行う必要があって、稼働率の
低下を招くことが有った。
【0008】更に、近年においては、そのような脱ガス
装置においてより高度な脱気性能が求められており、特
に半導体生産における洗浄水においては溶存酸素濃度が
極めて小さいものが要求されている。
【0009】そのために、同一の脱気法によるモジュー
ルを多段に接続し、脱気性能を向上させた装置も提案さ
れ、実用化されているが、このような装置においては、
特に上記のような詰まりの問題が重要であり、洗浄によ
る気体透過性能の回復については不十分であった。
【0010】従って、この発明は、脱気性能(特に、所
望の種類のガスについて)を向上させると共に、長期間
安定した脱気性能を維持し得る脱ガス装置を提供するこ
とを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述の課題
に鑑みてなされたもので、膜式脱気法とガス置換法を組
み合わせ、液状製品から目的の溶存ガスを強力に除去す
ると共に、このような装置における逆洗機能の向上を以
下の構成によって達成したものである。
【0012】具体的には、気体透過膜を収納してなる第
1,第2の膜モジュールを直列に接続し、これらの膜モ
ジュールへの原液流通方向を切替える第1流路切替手段
を設け、上記第1膜モジュールと第2膜モジュールの何
れか一方を、減圧吸引手段から延びる減圧ラインに選択
的に接続する第2流路切替手段を設けると共に、上記第
1膜モジュールと第2膜モジュールの何れか一方を、脱
気対象気体以外の不活性ガスを供給する曝気ラインに選
択的に接続する第3流路切替手段を設けたことを特徴と
し、より具体的には、第1流路切替手段の切替操作によ
って原液流通方向前段側となった膜モジュールと減圧ラ
インとを接続する第2流路切替手段を設けると共に、第
1流路切替手段の切替操作によって原液流通方向後段側
となった膜モジュールと曝気ラインとを接続する第3流
路切替手段を設けたことを特徴とし、更に、第1流路切
替手段の切替操作によって原液流通方向後段側となった
膜モジュールと減圧ラインとを接続する第2流路切替手
段を設けると共に、上記第1流路切替手段の切替操作に
よって原液流通方向前段側となった膜モジュールと曝気
ラインとを接続する第3流路切替手段を設けたことを特
徴とする脱ガス装置である。
【0013】
【作用】この発明によれば、第2流路切替手段(8) 並び
に第3流路切替手段(9) の切替操作により、直列に接続
した第1,第2の膜モジュール(1)(2)のうちの一方の膜
モジュールに、減圧吸引手段から延びる減圧ライン(6)
を選択的に接続すると共に、他方の膜モジュールに、脱
気対象気体以外の不活性ガスを供給する曝気ライン(7)
を選択的に接続することによって、原液中の溶存ガス
を、膜式脱気法とガス置換法によって強力に除去する。
そして、第1流路切替手段(5) の操作によって第1,第
2膜モジュール(1)(2)への原液流通方向を切替えると共
に、第2流路切替手段(8) 並びに第3流路切替手段(9)
の操作によって第1,第2膜モジュール(1)(2)と減圧ラ
イン(6) 並びに曝気ライン(7) の接続状況を切替えるこ
とにより、各膜モジュール(1)(2)内における原液の液流
通方向を逆転させて気体透過膜の固定端に詰まった塵埃
等を除去すると共に、気体透過膜の膜表面に吸着され付
着した不純物等を不活性ガスの曝気により除去し、膜表
面への原水の流通並びに気体の透過性能を回復する。
【0014】
【実施例】以下、この発明に係る脱ガス装置の基本的な
構成を示す一実施例について図1,2を参照しながら説
明する。図示する実施例においては、直列接続した第
1,第2の膜モジュール(1)(2)を備えており、上流側の
膜モジュールでは真空脱気法によって脱気を行い、下流
側の膜モジュールではガス置換法(曝気法)によって脱
気を行う形式である。
【0015】上記各膜モジュール(1)(2)は、内部を中空
糸状,スパイラル形状(のり巻き形状),プリーツ状の
気体透過膜によって気相側と液相側に区画したものであ
る。各膜モジュール(1)(2)は、その液相側の一端同志を
連結ライン(11)によって接続することにより直列に接続
し、この状態で、被処理液の供給ライン(以下、原液ラ
インと称する)(3) と脱気処理液の供給ライン(以下、
処理液ラインと称する)(4) との間に接続してある。
【0016】更に、各膜モジュール(1)(2)の液相側の各
他端部と、上記原液ライン(3) 及び処理液ライン(4) と
の間には、膜モジュール(1)(2)に対する原液の流通方向
を切替える第1流路切替手段(5) を介在してある。上記
第1流路切替手段(5) は、この実施例においては2つの
三方切替弁(5a)(5b)を用いることによって、直列状態の
膜モジュール(1)(2)と、原液ライン(3) 及び処理液ライ
ン(4) との接続状態を切替えるように構成してある。図
1においては、第1膜モジュール(1) を前段側に、第2
膜モジュール(2) を後段側に設定した状態を示してお
り、一方の図2においては、第2膜モジュール(2) を前
段側に、第1膜モジュール(1) を後段側に設定した状態
を示している。尚、上記の第1流路切替手段(5) は、こ
の実施例では三方切替弁の他、後述の図3,4に示す実
施例(第2実施例)のような四方切替弁等、公知の種々
の形式の流路切替手段を摘要することができる。
【0017】上記各膜モジュール(1)(2)の気相側には、
図示しない減圧吸引手段から延びる減圧ライン(6) 、並
びに、曝気用の不活性ガスの供給ライン(以下、曝気ラ
インと称する)(7) を夫々接続してあり、上記減圧ライ
ン(6) 並びに曝気ライン(7)の夫々に介在させた第2流
路切替手段(8) 並びに第3流路切替手段(9) によって上
記各膜モジュール(1)(2)の気相側と減圧ライン(6) 及び
曝気ライン(7) との接続状態を切替えるように構成して
ある。即ち、図1に示すように第1膜モジュール(1) が
前段側、第2膜モジュール(2) が後段側の場合、減圧ラ
イン(6) は第1膜モジュール(1) の気相側とのみ連通
し、曝気ライン(7) は第2膜モジュール(2) の気相側と
のみ連通するように切り換え、一方の図2に示すように
第2膜モジュール(2) が前段側、第1膜モジュール(1)
が後段側の場合、減圧ライン(6) は第2膜モジュール
(2) の気相側とのみ連通し、曝気ライン(7) は第1膜モ
ジュール(1) の気相側とのみ連通するように切り換え
る。
【0018】尚、上記の曝気ライン(7) によって供給す
る不活性ガスは、除去しようとする気体(ガス)が溶存
する被処理液体(原液)について、その被処理液体中の
成分を変化させない適宜の気体(不活性ガス)を1乃至
複数種を選択し、曝気用のガスとして用いる。ここで、
上記の不活性ガスとは、反応性の乏しい気体、即ち、広
義の不活性ガスであって、希ガスの他、窒素、二酸化炭
素(炭酸ガス)等を含む。また、上記曝気用気体を得る
にあたって、上記選択した不活性ガスが1種類の場合は
そのまま用い、複数種のものにおいては、適宜の組成比
率でもって混合しておく。一般には、価格などの点から
も窒素ガスや炭酸ガスが多用される。
【0019】また、上記の原液ライン(3) には、原液
(被処理液)を膜モジュールに向けて圧送する送液ポン
プ(10)を接続してあり、上記減圧ライン(6) に接続する
減圧吸引手段(図示せず)は、後述する第2の実施例の
ような水封式真空ポンプの他、エジェクタ式の真空ポン
プ等の各種形式の真空或は減圧ポンプや、これらによっ
て内部の空気を減圧した減圧容器等であってもよい。
【0020】以下、上記構成の脱ガス装置における作用
について説明する。先ず、第1,第2,第3流路切替手
段(5)(8)(9) を切替え、図1に示すように第1膜モジュ
ール(1) を前段側に、第2膜モジュール(2) を後段側に
接続した状態とすると共に、減圧ライン(6) を前段側の
第1膜モジュール(1) の気相側に、曝気ライン(7) を第
2膜モジュール(2) の気相側に接続した状態とする。
【0021】この状態で、上記送液ポンプ(10)により、
被処理液(原液)を原液ライン(3)から前段側の第1膜
モジュール(1) の液相側に供給すると、この原液は第1
膜モジュール(1) の気体透過膜の液相側をこの気体透過
膜膜面に沿って流れ、その間に原液中の溶存ガス(主に
窒素と酸素)は、この気体透過膜を通して減圧状態の気
相側に吸引除去される構成となっている。そして、溶存
ガスが除去された原液は、連結ライン(11)から後段側の
第2膜モジュール(2) の液相側に流入し、原液から分離
した溶存ガスは減圧ライン(6) を介して系外に排出す
る。
【0022】この後、後段側の第2膜モジュール(2) の
液相側に流入した原液は第2膜モジュール(2) の気体透
過膜の液相側をこの気体透過膜膜面に沿って流れる。こ
の際、第2膜モジュール(2) の気相側には曝気用の不活
性ガスが供給されているため、気体透過膜を挟んで、液
相側と気相側で気体の分圧比が相違している。そのた
め、各気体は、液相側と気相側で気体の分圧比が均等と
なるように気相側と液相側の間を気体透過膜を通して相
互に移動する。即ち、原液側に溶存する不活性ガス以外
の気体は気相側に移動し、気相側の不活性ガスは原液側
に移動する。従って、原液中の溶存酸素が更に除去され
ることになる。この際、気相側に不活性ガスのみを供給
し、酸素等の不活性ガス以外の気体の分圧を可及的に0
に保つことにより、液相側における不活性ガス以外の溶
存気体気体を、実質上0となるまで除去することができ
る。
【0023】以上のように2段階に脱気した原液は処理
液として処理液ライン(4) を介して所定の需要箇所に送
液される。
【0024】このような脱ガス装置を長期間継続して使
用すると、上述したように膜モジュール内の気体透過膜
の固定端における原水の流入隙間に、塵埃等が詰まり、
膜表面への原水の流通を阻害する他、気体透過膜の膜表
面にFe,Mn,Si等の不純物が付着し、気体の透過
性能を阻害する。尚、気体透過膜の固定端における原水
の流入隙間への塵埃等の詰まりは、前段側となる膜モジ
ュールにおける上流側固定端において著しく、後段側と
なる膜モジュールにおける上流側固定端においては殆ど
無い。
【0025】そこで、第1,第2,第3流路切替手段
(5)(8)(9) を切替え、図2に示すように第1膜モジュー
ル(1) を後段側に、第2膜モジュール(2) を前段側に接
続した状態とすると共に、減圧ライン(6) を前段側の第
2膜モジュール(2) の気相側に、曝気ライン(7) を第1
膜モジュール(1) の気相側に接続した状態とする。尚、
この状態での脱気要領は上述同様であるので省略する。
【0026】この図2に示す接続状態では、各膜モジュ
ール(1)(2)内の液相側の原液の流れ方向、並びに、各膜
モジュール(1)(2)内の気体透過膜における気体の流通方
向は、上記図1の状態とは逆になっている。従って、上
記気体透過膜の固定端に詰まった塵埃等を原水を逆方向
に流通することによって除去することができ、膜表面へ
の原水の流通を回復できる。また、図1において、減圧
ライン(6) に接続していた第1膜モジュール(1) はこの
図2に示す状態においては曝気ライン(7) に接続した状
態となっている。従って、真空脱気時に、気体透過膜の
膜表面に付着或は吸着したFe,Mn,Si等の不純物
は、この図2に示す曝気時において、気相側から液相側
に向けて流通する不活性ガスによって加圧を受けるた
め、気体透過膜から除去でき、気体の透過性能が回復す
る。
【0027】以上の流通方向の切替時期は、脱ガス装置
の脱気度合や原水処理量などの処理能力の低下によって
判断し、処理能力が極端に低下した後に切替えるより
も、処理能力が初期値より若干低下した状態で流通方向
を切替えるようにすれば、長期間にわたって安定した性
能の維持が図れる。
【0028】図3,4は、この発明に係る第2の実施例
であって、より具体的な実施例を示すものである。尚、
以下では、図3,4において、図1,2と同一構成要素
には同一参照番号を附し、詳細な説明を省略する。ま
た、この第2の実施例における作用についても上記第1
の実施例と略同様であるので、重複説明を省略し、相違
点のみについて説明する。
【0029】この第2の実施例においては、第1,第2
膜モジュール(1)(2)を略平行に配置し、各配管の簡素化
を図ったものである。即ち、各膜モジュール(1)(2)の液
相側の原液の流入口同志、並びに、処理液の流出口同志
が近接することになり、また、各膜モジュール(1)(2)の
気相側の接続口も近接することになり、各配管の長さを
短縮することができる。また、各膜モジュール(1)(2)へ
の原液の液流通方向を切替える第1流路切替手段(5) を
1個の四方切替弁(5c)によって行ない、これによって原
液ライン(3) 並びに処理液ライン(4) の配管を簡略化し
ている。また、上記各膜モジュール(1)(2)を原液の流通
方向が共に垂直方向となるように配置することにより、
後段側の膜モジュールに供給した不活性ガスが連結ライ
ン(11)を介して前段側の膜モジュールの液相側に侵入
し、気体透過膜の液相側表面に気泡として付着し、真空
脱気を阻害するという問題も回避できる。
【0030】この第2の実施例においては、原液ライン
(3) 中にプレフィルタ(20)を接続して、予め、塵埃等を
捕捉し、膜モジュール(1)(2)の気体透過膜の固定端側の
流入隙間にその塵埃等が詰まるのを防止しており、ま
た、処理液ライン(4) 中にもフィルタ(21)を接続して、
上述のような流路切替後に膜モジュールから流出する不
純物や塵埃等を捕捉している。
【0031】以上の各実施例においては、上流側で真空
脱気法による脱気を行い、下流側ではガス置換法によっ
て脱気を行う形式であるが、この発明においては、その
ような脱気形式に限らず、上流側でガス置換法によって
脱気を行い、下流側では真空脱気法による脱気を行う形
式においても適用できる。このような形式の変更は、上
記の各実施例においては、第2流路切替手段(8) ,第3
流路切替手段(9) の組と、第1流路切替手段(5) との切
替えを上述説明とは逆の要領で行なえば容易に達成でき
る。この場合においては、処理液には、上述したような
溶存酸素、不活性ガス等全ての溶存ガスが除去された状
態となっており、各種ガスの再溶存の点で不利である
が、溶存ガスによる酸化、変質などの各種の弊害を有効
に防止する。
【0032】また、以上の各実施例において、曝気ライ
ン(7) から所定の不活性ガスを膜モジュールに供給する
に際しては、原液ライン(3) から膜モジュールへの原液
の供給に先立って行い、気相側並びに液相側をこの不活
性ガスによって満たしておくことにより、脱気処理の初
期においての脱気性能、所謂立上がり特性を向上するこ
とができる。尚、この際に余剰の不活性ガスは、処理液
ライン(4) から排出される。
【0033】以上の各実施例に示す脱ガス装置の具体的
な適用分野には、以下のようなものがある。即ち、前述
したような液体飲料、医薬品、化粧品等のように品質保
持の上で脱酸素処理が好適である製品の生産ライン、ワ
ークの酸化や腐食を防止するために溶存酸素を除去した
洗浄水が必要な電子部品、精密部品等の洗浄工程、ビル
の給湯・給水配管の腐食、赤水発生防止のために配管中
の水、温水等に脱酸素処理を施す場合等である。
【0034】また、この発明に係る脱ガス装置において
は、後段側の膜モジュールにおいて不活性ガスによるガ
ス置換(曝気)を行なう場合は、処理液が不活性ガスの
溶存による飽和状態となり、酸素の再溶存が有効に防止
できる。
【0035】尚、以上の説明においては、原液中の溶存
酸素を除去するための脱ガス装置としたが、この発明に
係る脱ガス装置は原液中から溶存酸素を含む溶存気体を
除去し、更に除去対象のガス以外の不活性ガスと溶存気
体のガス置換を行うことによって除去対象とする溶存気
体を除去するものであり、除去対象とするガスは酸素に
限らない。
【0036】また、以上の実施例においては、前段、後
段の各段の膜モジュールは1台ずつのものを例示してあ
るが、この発明においては各段における膜モジュールの
台数は複数台であっても良い。
【0037】
【発明の効果】この発明は、以上のような構成により、
第1,第2膜モジュールに対する原液流通方向の切替を
簡単に行なえ、これにより膜モジュールの気体透過膜の
固定端面のみならず、気体透過膜自体の表面の汚れも除
去でき、圧力損失の増加,濾過性能の低下,曝気による
脱気性能の低下を防止することができる。更に、第1,
第2膜モジュールに対する原液流通方向の切替を定期的
に行うことにより、膜モジュールの気体透過膜の目詰り
や汚れ付着による上述のようなトラブルを未然に防止で
き、多段に設けている膜モジュールの負荷を平均化する
ことができ、システム全体の耐久性を向上することがで
き、長期間安定した連続運転が可能となる。
【0038】また、この発明に係る脱ガス装置は、原液
中の溶存ガスを、膜式脱気法とガス置換法によって強力
に除去することができ、特に、後段側の膜モジュールに
おいて不活性ガスによるガス置換(曝気)を行なう場合
は、処理液が不活性ガスの溶存による飽和状態となって
おり、脱気対象ガスの再溶存が有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る第1の実施例を示す概略構成図
である。
【図2】図1に示す第1の実施例において原液の流通方
向を切替えた状態を示す概略構成図である。
【図3】この発明に係る第2の実施例を示す概略構成図
である。
【図4】図3に示す第2の実施例において原液の流通方
向を切替えた状態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
(1) 第1膜モジュール (2) 第2膜モジュール (3) 原液ライン (4) 処理液ライン (5) 第1流路切替手段 (6) 減圧ライン (7) 曝気ライン (8) 第2流路切替手段 (9) 第3流路切替手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体透過膜を収納してなる第1,第2の
    膜モジュール(1)(2)を直列に接続し、これらの膜モジュ
    ール(1)(2)への原液流通方向を切替える第1流路切替手
    段(5) を設け、上記第1膜モジュール(1) と第2膜モジ
    ュール(2) の何れか一方を、減圧吸引手段から延びる減
    圧ライン(6) に選択的に接続する第2流路切替手段(8)
    を設けると共に、上記第1膜モジュール(1) と第2膜モ
    ジュール(2) の何れか一方を、脱気対象気体以外の不活
    性ガスを供給する曝気ライン(7) に選択的に接続する第
    3流路切替手段(9) を設けたことを特徴とする脱ガス装
    置。
  2. 【請求項2】 気体透過膜を収納してなる第1,第2の
    膜モジュール(1)(2)を直列に接続し、これらの膜モジュ
    ール(1)(2)への原液流通方向を切替える第1流路切替手
    段(5) を設け、上記第1流路切替手段(5) の切替操作に
    よって原液流通方向前段側となった膜モジュールと減圧
    吸引手段から延びる減圧ライン(6) とを接続する第2流
    路切替手段(8) を設けると共に、上記第1流路切替手段
    (5) の切替操作によって原液流通方向後段側となった膜
    モジュールと脱気対象気体以外の不活性ガスを供給する
    曝気ライン(7) とを接続する第3流路切替手段(9) を設
    けたことを特徴とする脱ガス装置。
  3. 【請求項3】 気体透過膜を収納してなる第1,第2の
    膜モジュール(1)(2)を直列に接続し、これらの膜モジュ
    ール(1)(2)への原液流通方向を切替える第1流路切替手
    段(5) を設け、上記第1流路切替手段(5) の切替操作に
    よって原液流通方向後段側となった膜モジュールと減圧
    吸引手段から延びる減圧ライン(6) とを接続する第2流
    路切替手段(8) を設けると共に、上記第1流路切替手段
    (5) の切替操作によって原液流通方向前段側となった膜
    モジュールと脱気対象気体以外の不活性ガスを供給する
    曝気ライン(7) とを接続する第3流路切替手段(9) を設
    けたことを特徴とする脱ガス装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005262146A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Japan Sewage Works Agency メタンガス濃縮装置
JP2014512942A (ja) * 2011-03-15 2014-05-29 エムケイエス インストゥルメンツ, インコーポレイテッド 液体から溶解ガスを選択的に除去するためのシステムおよび方法
WO2017155463A1 (en) * 2016-03-08 2017-09-14 Nanyang Technological University Self-cleaning osmosis process, apparatus and system

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