JPH07184087A - エンファシス回路 - Google Patents

エンファシス回路

Info

Publication number
JPH07184087A
JPH07184087A JP5328304A JP32830493A JPH07184087A JP H07184087 A JPH07184087 A JP H07184087A JP 5328304 A JP5328304 A JP 5328304A JP 32830493 A JP32830493 A JP 32830493A JP H07184087 A JPH07184087 A JP H07184087A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
pass filter
signal
output
temporal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5328304A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Hiyama
隆 檜山
Makoto Adachi
誠 足立
Nobuhiko Nishi
信彦 西
Makoto Hashimoto
誠 橋本
Yoshiyuki Ikushima
良幸 生嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP5328304A priority Critical patent/JPH07184087A/ja
Publication of JPH07184087A publication Critical patent/JPH07184087A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Reduction Or Emphasis Of Bandwidth Of Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不要な高調波成分を効果的に落としたテンポ
ラルエンファシスを行う。 【構成】 所定のクロックでサンプリングされた入力映
像信号を1フレーム遅延させるフレームメモリ2、2つ
の信号を加算もしくは減算する加算回路1、3及び信号
に適切な係数を乗算する係数乗算回路4、7からなるテ
ンポラル方向のハイパスフィルタ回路と、前記ハイパス
フィルタ回路の出力の振幅を制限するリミッタ回路5
と、前記リミッタ回路の出力の垂直方向の帯域を制限す
る垂直ローパスフィルタ回路6を具備して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像信号のエンファシ
ス回路に係り、特にテンポラル方向に相関性のある映像
信号でノイズを効果的に抑制するエンファシス回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】周波数変調された信号を復調する際の三
角雑音を抑圧し、復調信号のSN比を改善する目的で、
変調前の信号の高周波を強調し、復調後の信号の高周波
を抑圧するエンファシス、ディエンファシス回路が用い
られている。
【0003】従来、信号記録回路のエンファシス回路と
しては、図28に示したテンポラルエンファシス回路が
ある。図示したテンポラルエンファシス回路は、信号S
142を1フレーム遅延させるフレームメモリ142、
信号S144に所定の係数を乗じる係数乗算回路14
5、係数乗算回路145からの信号S145の振幅を制
限するリミッタ145、リミッタ145からの出力に所
定の係数を乗じる係数乗算回路146、入力信号S14
1から係数乗算回路146からの信号S147を減算す
る加算器141、入力信号S141からフレームメモリ
142の出力を減算し信号S144とする加算器14
3、及び入力信号S141とリミッタ145からの出力
信号S146とを加算し出力信号S148とする加算器
147とからなる。
【0004】図29に示した入出力特性は、図28に示
したテンポラルエンファシス回路中のリミッタの一特性
例である。図30に示した波形は、図28に示したテン
ポラルエンファシス回路における、信号の水平方向の波
形の変化の様子を表した波形図である。図31に示した
波形は、図28に示したテンポラルエンファシス回路に
おける、信号の垂直方向の波形の変化の様子を表した波
形図である。
【0005】以下、これらの図を用いて、従来のテンポ
ラルエンファシス回路の動作を説明する。
【0006】入力信号S141は、加算回路141、1
43、147にそれぞれ入力される。前記加算回路14
1では、前記入力信号S141から、リミッタ回路14
5の出力信号S146に係数乗算回路146で適切な係
数を乗算した係数乗算回路146の出力信号S147を
減算する。前記加算回路143では、前記入力信号S1
41から、フレームメモリ142により前記加算回路1
41の出力信号S142を1フレーム分遅延させた前記
フレームメモリ142の出力信号S143を減算する。
前記加算回路143の出力信号S144に係数乗算回路
144で適切な係数を乗算した係数乗算回路144の出
力信号S145は、入力信号のテンポラル方向の高域成
分であり、この信号を元の入力信号に加算することによ
り、記録時のテンポラルエンファシスとするわけだが、
いたずらに振幅を拡大するとFM変調時に帯域が大きく
なり不具合が生じるので、前記リミッタ回路145で振
幅を制限する。
【0007】前記リミッタ145回路の入出力特性の一
例を図29に示す。前記リミッタ回路145では、図2
9に示したようにその入力の振幅がlを越えない範囲で
はそのまま出力し、その入力の振幅がlを越えた場合に
はlを出力するという特性である。
【0008】このように入力信号のテンポラル方向の高
域成分の振幅を制限した前記リミッタ回路145の出力
信号S146は、一方は前述したように係数乗算回路1
46に入力され、一方は前記加算回路147に入力され
る。前記加算回路147では、入力信号141と、振幅
を制限した入力信号のテンポラル方向の高域成分である
信号S146を加算し、テンポラル方向にエンファシス
された出力信号S148を得る。
【0009】以上の動作を図30ないし図31に示した
波形図を交えさらに説明する。図30(a)、図31
(a)は、1フレームの画像である。図30(b)ない
し図30(f)は、図30(a)内の任意の水平走査線
(h1からh2まで)をみた波形であり、縦方向を振
幅、左方向が画面の左側、右方向が画面の右側を表して
いる。図31(b)ないし図32(f)は、図31
(a)内の任意の縦方向の1ライン(v1からv2ま
で)を垂直方向でみた波形であり、縦方向を振幅、左方
向が画面の上側、右方向が画面の下側を表している。こ
こではテンポラルエンファシスの効果が理解しやすいよ
うに前記入力信号S141が画面右下方向に斜めに動い
ているものとする。そのため図30(c)に示した前記
入力信号S141と図31(c)に示した前記入力信号
S141は、図30(b)に示した1フレーム前の信号
S143と図31(b)に示した1フレーム前の信号S
143に比べて右側に動いている。このとき前記入力信
号S141と、前記1フレーム前の信号S143(実際
にはリカーシブ型のフィルタなのでS143より前のフ
レームの入力信号の影響も受けている)をテンポラル方
向にフィルタリングして得られた信号S145は、図3
0(d)または図31(d)に示した波形となる。そし
て信号S145を前記リミッタ回路145により振幅を
lに制限した信号S146は、図30(e)または図3
1(e)に示した波形となる。振幅をlに制限した信号
S146を前記加算回路147にて前記入力信号S14
1に加算することで、図30(f)または図31(f)
に示した、テンポラル方向にエンファシスされた出力信
号S148となる。
【0010】また、信号再生回路では、図28に示した
テンポラルエンファシス回路の逆特性をもつテンポラル
ディエンファシス回路をもち、そのテンポラルエンファ
シス回路、テンポラルディエンファシス回路により、V
TRの記録再生においてSN比を改善する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のテンポラルエン
ファシス回路では、前記入力信号S141と、前記1フ
レーム前の信号S143(実際にはリカーシブ型のフィ
ルタなのでS143より前のフレームの入力信号の影響
も受けている)をテンポラル方向にフィルタリングした
前記高域成分S145を、前記リミッタ回路145によ
り振幅をlに制限したとき、前記リミッタ回路145は
非線形な特性をもつので、前記リミッタ回路145によ
り振幅lに制限された高域成分S146は、前記入力信
号S141にはなかった高調波成分が発生する。前記高
調波成分は、信号に著しい劣化を生じる。このように元
の入力信号にはなかった高調波成分が発生した高域成分
S146を前記加算回路147にて、前記入力信号S1
41に加算するので、図30(f)または図31(f)
に示すテンポラル方向にエンファシスされた出力信号S
148は高調波成分の悪影響を受けた劣化した信号とな
ってしまうという問題点があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】係る問題点を解決するた
めに、本発明の請求項1によるテンポラルエンファシス
回路においては、入力映像信号を1フレーム遅延させる
フレームメモリ、2つの信号を加算もしくは減算する加
算回路、及び信号に適切な係数を乗算する係数乗算加算
回路からなるテンポラル方向のハイパスフィルタ回路
と、前記ハイパスフィルタ回路の出力の振幅を制限する
リミッタ回路と、前記リミッタ回路の出力の垂直方向の
帯域を制限する垂直ローパスフィルタ回路を具備するこ
とにより、高調波成分の妨害による記録映像信号の劣化
を受けることなくテンポラルエンファシス処理を行うこ
とができる。
【0013】また、本発明の請求項2によるテンポラル
エンファシス回路においては、入力映像信号を1フレー
ム遅延させるフレームメモリ、2つの信号を加算もしく
は減算する加算回路及び信号に適切な係数を乗算する係
数乗算加算回路からなるテンポラル方向のハイパスフィ
ルタ回路と、前記ハイパスフィルタ回路の出力の垂直方
向周波数を任意の2以上の整数倍に変換するアップサン
プラ回路と、前記アップサンプラ回路の出力の帯域を制
限する第1のローパスフィルタ回路と、前記第1のロー
パスフィルタ回路の出力の振幅を制限するリミッタ回路
と、前記リミッタ回路の出力の帯域を制限する第2のロ
ーパスフィルタ回路と、前記第2のローパスフィルタ回
路の出力の垂直方向周波数を任意の2以上の整数分の1
に変換するダウンサンプラ回路を具備することにより、
高調波成分の妨害による記録映像信号の劣化を受けるこ
となくテンポラルエンファシス処理を行うことができ
る。
【0014】また、本発明の請求項3に記載したテンポ
ラルエンファシス回路においては、入力信号の水平方向
の高域成分を遮断する特性をもつ第1のローパスフィル
タと、前記第1のローパスフィルタの出力信号のサンプ
リング周波数を1/N(Nは2以上の整数)に変換する
ダウンサンプラ回路と、前記ダウンサンプラの出力信号
のテンポラル方向の低域成分を遮断する、フレームメモ
リ、2つの信号を加算もしくは減算する加算回路、及び
信号に適切な係数を乗算する係数乗算回路からなるテン
ポラルハイパスフィルタ回路と、前記テンポラルハイパ
スフィルタの出力信号の振幅を制限するリミッタ回路
と、前記リミッタ回路からの出力信号のサンプリング周
波数をN倍(Nは2以上の整数)に変換するアップサン
プラ回路と、前記アップサンプラの出力信号の水平方向
の高域成分を遮断する特性をもつ第2のローパスフィル
タと、前記入力信号を一定の時間遅延する遅延回路と、
前記遅延回路の出力と前記第2のローパスフィルタの出
力を加算する加算回路を具備することにより、高調波成
分の妨害による記録映像信号の劣化を受けることなくテ
ンポラルエンファシス処理を行うことができ、さらにテ
ンポラルエンファシス回路中のフレームメモリの容量を
1/Nに削減する。
【0015】また、本発明の請求項4に記載したテンポ
ラルエンファシス回路においては、入力信号の水平方向
の低域成分を遮断する特性をもつ第1のハイパスフィル
タと、前記第1のハイパスフィルタの出力信号のサンプ
リング周波数を1/N(Nは2以上の整数)に変換する
ダウンサンプラ回路と、前記ダウンサンプラの出力信号
のテンポラル方向の低域成分を遮断する、フレームメモ
リ、2つの信号を加算もしくは減算する加算回路、及び
信号に適切な係数を乗算する係数乗算回路からなるテン
ポラルハイパスフィルタ回路と、前記テンポラルハイパ
スフィルタの出力信号の振幅を制限するリミッタ回路
と、前記リミッタ回路からの出力信号のサンプリング周
波数をN倍(Nは2以上の整数)に変換するアップサン
プラ回路と、前記アップサンプラの出力信号の水平方向
の低域成分を遮断する特性をもつ第2のハイパスフィル
タと、前記入力信号を一定の時間遅延する遅延回路と、
前記遅延回路の出力と前記第2のハイパスフィルタの出
力を加算する加算回路を具備することにより、高調波成
分の妨害による記録映像信号の劣化を受けることなくテ
ンポラルエンファシス処理を行うことができ、さらにテ
ンポラルエンファシス回路中のフレームメモリの容量を
1/Nに削減する。
【0016】また、本発明の請求項5に記載したテンポ
ラルエンファシス回路においては、入力信号の垂直方向
の高域成分を遮断する特性をもつ第1のローパスフィル
タと、前記第1のローパスフィルタの出力信号の水平走
査周波数を1/N(Nは2以上の整数)に変換するダウ
ンサンプラ回路と、前記ダウンサンプラの出力信号のテ
ンポラル方向の低域成分を遮断する、フレームメモリ、
2つの信号を加算もしくは減算する加算回路、及び信号
に適切な係数を乗算する係数乗算回路からなるテンポラ
ルハイパスフィルタ回路と、前記テンポラルハイパスフ
ィルタの出力信号の振幅を制限するリミッタ回路と、前
記リミッタ回路からの出力信号の水平走査周波数をN倍
(Nは2以上の整数)に変換するアップサンプラ回路
と、前記アップサンプラの出力信号の垂直方向の高域成
分を遮断する特性をもつ第2のローパスフィルタと、前
記入力信号を一定の時間遅延する遅延回路と、前記遅延
回路の出力と前記第2のローパスフィルタの出力を加算
する加算回路を具備することにより、高調波成分の妨害
による記録映像信号の劣化を受けることなくテンポラル
エンファシス処理を行うことができ、さらにテンポラル
エンファシス回路中のフレームメモリの容量を1/Nに
削減する。
【0017】また本発明の請求項6に記載したテンポラ
ルエンファシス回路においては、入力信号の垂直方向の
低域成分を遮断する特性をもつ第1のハイパスフィルタ
と、前記第1のハイパスフィルタの出力信号の水平走査
周波数を1/N(Nは2以上の整数)に変換するダウン
サンプラ回路と、前記ダウンサンプラの出力信号のテン
ポラル方向の低域成分を遮断する、フレームメモリ、2
つの信号を加算もしくは減算する加算回路、及び信号に
適切な係数を乗算する係数乗算回路からなるテンポラル
ハイパスフィルタ回路と、前記テンポラルハイパスフィ
ルタの出力信号の振幅を制限するリミッタ回路と、前記
リミッタ回路からの出力信号の水平走査周波数をN倍
(Nは2以上の整数)に変換するアップサンプラ回路
と、前記アップサンプラの出力信号の垂直方向の低域成
分を遮断する特性をもつ第2のハイパスフィルタと、前
記入力信号を一定の時間遅延する遅延回路と、前記遅延
回路の出力と前記第2のハイパスフィルタの出力を加算
する加算回路を具備することにより、高調波成分の妨害
による記録映像信号の劣化を受けることなくテンポラル
エンファシス処理を行うことができ、さらにテンポラル
エンファシス回路中のフレームメモリの容量を1/Nに
削減する。
【0018】また本発明の請求項7に記載したテンポラ
ルエンファシス回路においては、入力信号の水平方向の
帯域を制限する水平フィルタ及び入力信号の垂直方向の
帯域を制限する垂直フィルタの両特性を組み合わせた第
1の2次元フィルタと、前記第1の2次元フィルタの出
力信号のサンプリング周波数を1/M(Mは2以上の整
数)に変換し、また水平走査周波数を1/N(Nは2以
上の整数)に変換する2次元ダウンサンプラ回路と、前
記2次元ダウンサンプラの出力信号のテンポラル方向の
低域成分を遮断する、フレームメモリ、2つの信号を加
算もしくは減算する加算回路、及び信号に適切な係数を
乗算する係数乗算回路からなるテンポラルハイパスフィ
ルタ回路と、前記テンポラルハイパスフィルタの出力信
号の振幅を制限するリミッタ回路と、前記リミッタ回路
からの出力信号のサンプリング周波数をM倍(Mは2以
上の整数)に変換し、また水平走査周波数をN倍(Nは
2以上の整数)に変換する2次元アップサンプラ回路
と、前記2次元アップサンプラの出力信号の水平方向の
帯域を制限する水平フィルタ及び垂直方向の帯域を制限
する垂直フィルタの両特性を組み合わせた第2の2次元
フィルタと、前記入力信号を一定の時間遅延する遅延回
路と、前記遅延回路の出力と前記第2の2次元フィルタ
の出力を加算する加算回路を具備することにより、高調
波成分の妨害による記録映像信号の劣化を受けることな
くテンポラルエンファシス処理を行うことができ、さら
にテンポラルエンファシス回路中のフレームメモリの容
量を1/(M・N)に削減する。
【0019】
【作用】請求項1に係る発明によれば、テンポラル方向
のハイパスフィルタにより入力信号から取り出された高
域成分は、リミッタ回路によりその振幅が制限され、そ
の後、垂直ローパスフィルタにより垂直方向の帯域を制
限し、リミッタにより生じた高調波成分が除去される。
【0020】請求項2に係る発明によれば、テンポラル
方向のハイパスフィルタにより入力信号から取り出され
た高域成分は、まずアップサンプラ回路によりその垂直
方向のサンプリング周波数が2以上の整数倍に変換さ
れ、次いで第1のローパスフィルタにより帯域が制限さ
れる。その後、リミッタ回路によりその振幅が制限され
る。該リミッタ回路の出力は、第2のローパスフィルタ
により帯域が制限され、ダウンサンプラ回路によりその
垂直方向のサンプリング周波数が2以上の整数倍に変換
される。
【0021】請求項3から7に係る発明によれば、まず
入力信号は第1のフィルタにより水平方向の帯域および
/または垂直方向の帯域が制限され、次いでダウンサン
プラによりサンプリング周波数および/または水平走査
周波数が整数分の1に変換される。その後、該信号はテ
ンポラルハイパスフィルタに供給され、高域成分だけが
取り出される。この高域成分の信号はリミッタ回路によ
りその振幅が制限され、次いでアップサンプラによりサ
ンプリング周波数および/または水平走査周波数が整数
倍に変換される。その後、第2のフィルタにより水平方
向の帯域および/または垂直方向の帯域が制限される。
一方、入力信号は遅延回路により一定の時間だけ遅延さ
れ、この遅延された信号と第2のフィルタからの出力が
加算回路により加算され出力とされる。
【0022】
【実施例】以下、本発明のテンポラルエンファシス回路
の実施例を図面に基づき詳述する。
【0023】図1は請求項1に係る発明のテンポラルエ
ンファシス回路の一実施例のブロック図を示す。図示し
たテンポラルエンファシス回路は、信号S2を1フレー
ム遅延させるフレームメモリ2、入力信号S1からフレ
ームメモリ2の出力を減算し信号S4とする加算器3、
信号S4に所定の係数を乗じる係数乗算回路4、係数乗
算回路4からの信号S5の振幅を制限するリミッタ5、
リミッタ5からの出力S6の垂直方向の帯域を制限する
垂直ローパスフィルタ(LPF)6、垂直ローパスフィ
ルタ6を通過してきた信号S7に所定の係数を乗じる係
数乗算回路7、入力信号S1から係数乗算回路7の出力
S8を減算しフレームメモリ2への入力信号S2とする
加算器1、及び入力信号S1と垂直ローパスフィルタ6
からの出力信号S7とを加算し出力信号S9とする加算
器8とからなる。
【0024】図から分かるように、このエンファシス回
路は、リミッタの影響を受けない範囲では、伝達関数H
E (Z)=(1+A−A(B+1)z-1)/(1−AB
-1)で表されるリカーシブ型のデジタルフィルタであ
る。
【0025】図2は図1中のリミッタの一特性例であ
る。図3は映像信号のテンポラルエンファシスにおける
垂直方向の波形の変化の様子を表した波形図である。図
4は映像信号のテンポラルエンファシスにおける垂直方
向の周波数スペクトルの変化の様子を表したスペクトル
図である。
【0026】以下、これらの図を用いて、本実施例の動
作を説明する。
【0027】所定のクロックでサンプリングされた入力
映像信号S1は、加算回路1、3、8にそれぞれ入力さ
れる。前記加算回路1では、前記映像信号S1から、ロ
ーパスフィルタ回路6の出力S7に係数乗算回路7で適
切な係数を乗算した信号S8を減算する。前記加算回路
3では、前記映像信号S1から、フレームメモリ2によ
り前記加算回路1の出力S2を1フレーム遅延させた信
号S3を減算する。前記加算回路3の出力S4に係数乗
算回路4で適切な係数を乗算した信号S5は、入力映像
信号のテンポラル方向の高域成分であり、この信号を元
の映像信号に加算することによりエンファシスとするわ
けだが、いたずらに振幅を拡大するとFM変調時に帯域
が大きくなり不具合をきたすので、リミッタ回路5で振
幅を制限する。
【0028】前記リミッタ回路5の一特性例を図2に示
す。リミッタ回路5では、その入力の振幅がLを越えな
い範囲ではそのまま出力し、その入力の振幅がLを越え
た場合にはLを出力するという特性である。
【0029】このように入力映像信号のテンポラル方向
の高域成分の振幅を制限した信号を得るわけだが、以上
までの動作とその後の動作を図3に示した波形図を交え
さらに説明する。図3(a)は1フレームの全画像であ
る。図3(b)ないし図3(g)は、図3(a)内のあ
る任意の縦方向の1ライン(v1からv2まで)を垂直
方向でみた波形であり、それぞれ縦方向を振幅、左側が
画面の上側、右側が画面の下側を表している。ここでは
入力映像信号S1が画面の下方向に動いているものとす
る。そのため図3(c)に示した前記入力映像信号S1
は、図3(b)に示した1フレーム前の入力信号S1′
に比べて右側に動いている。このとき前記入力映像信号
S1と前記1フレーム前の入力映像信号S1′をテンポ
ラル方向にフィルタリングして得られた前記高域成分S
5は、図3(d)に示す波形となり、また図4(a)に
示す周波数スペクトルをもつものとする。
【0030】図4において、fVSは垂直方向のサンプリ
ング周波数を表す。前記高域成分S5を前記リミッタ回
路5により振幅をLに制限した高域成分S6は、図3
(e)に示す波形となり、また図4(b)に示す周波数
スペクトルとなる。
【0031】ところで前記入力映像信号S1と前記1フ
レーム前の入力映像信号S1′をテンポラル方向にフィ
ルタリングした前記高域成分S5を前記リミッタ回路5
により振幅をLに制限したとき、前記リミッタ回路5は
図2に表した非線形な特性をもつので、前記リミッタ回
路5により振幅をLに制限された高域成分S6は、図4
(b)中の斜線部で示した前記入力映像信号S1にはな
かった不要な高調波成分が発生する。前記高調波成分は
映像信号の著しい劣化を生じる。
【0032】そこで本発明では高域成分S6を図4
(c)中の点線で示した特性をもつローパスフィルタ回
路6により帯域を制限した高域成分S7を生成する。前
記高域成分S7は、図3(f)に表す。図4(b)に示
した周波数スペクトルにおいて、実際の映像信号のスペ
クトル成分をみると、低域の方に集中して分布し高域の
方は少ない。一方斜線部で表した不要な高調波成分は、
帯域内全般に分布する。そこで図4(c)中の点線で示
した特性をもつ前記ローパスフィルタ回路6により高域
を遮断することにより、実際の映像信号の帯域は変えず
に、不要な高調波成分を効果的に落とすことができる。
【0033】このように前記ローパスフィルタ回路6に
より、実際の映像信号の帯域は変えずに、不要な高調波
成分を効果的に落とした前記高域成分S7は、一方は前
述したように係数乗算回路7に入力され、一方は前記加
算回路8に入力される。前記加算回路8では、入力映像
信号1と、振幅を制限し不要な高調波成分を効果的に落
としたテンポラル方向の高域成分S7を加算し、図3
(g)に表したテンポラル方向にエンファシスされた出
力映像信号S9を得る。
【0034】以上の動作を行うことにより、本発明は実
際の映像信号の帯域は変えずに、不要な高調波成分を効
果的に落としたテンポラルエンファシスを行うものであ
る。またテンポラルディエンファシス回路は上記したテ
ンポラルエンファシス回路の逆特性をもつように構成す
ればよい。
【0035】映像信号記録回路において、本発明に記し
たようなテンポラルエンファシス処理を行い、また映像
信号再生回路において、これとは逆特性のテンポラルデ
ィエンファシス処理を行うことにより、映像信号のダイ
ナミックレンジをいたずらに拡大することなく、非線形
処理に伴って発生する不要な高調波成分による映像信号
への妨害が抑えられた、SN比を一段と改善した映像信
号を得ることが期待できる。
【0036】次に、請求項2に係る発明のテンポラルエ
ンファシス回路の一実施例を説明する。図5は請求項2
に係るテンポラルエンファシス回路の一構成例であり、
図示したテンポラルエンファシス回路は、信号S22を
1フレーム遅延させるフレームメモリ22、入力信号S
21からフレームメモリ22の出力S23を減算し信号
S24とする加算器23、信号S24に所定の係数を乗
じる係数乗算回路24、係数乗算回路24の出力S25
の垂直方向のサンプリング周波数を任意の2以上の整数
倍に変換するアップサンプラ25、該アップサンプラ2
5からの出力S26の垂直方向の帯域を制限する垂直ロ
ーパスフィルタ(LPF)26、該垂直ローパスフィル
タ26を通過してきた信号S27の振幅を制限するリミ
ッタ27、リミッタ27の出力S28の垂直方向の帯域
を制限する垂直ローパスフィルタ(LPF)28、垂直
ローパスフィルタ28を通過してきた信号S29の垂直
方向のサンプリング周波数を任意の2以上の整数分の1
に変換するダウンサンプラ回路29、該ダウンサンプラ
回路29の出力S30に所定の係数を乗じる係数乗算回
路30、入力信号S21から係数乗算回路30の出力S
31を減算しフレームメモリ22への入力信号S22と
する加算器21、及び入力信号S21とダウンサンプラ
29からの出力信号S30とを加算し出力信号S32と
する加算器31とからなる。
【0037】図から分かるように、このエンファシス回
路はリミッタの影響を受けない範囲では、伝達関数HE
(z)がHE (z)=(1+A−A(B+1)z-1)/
(1−ABz-1)で表されるリカーシブ型のデジタルフ
ィルタである。
【0038】図6は図5中のリミッタの一特性例であ
る。図7は映像信号のテンポラルエンファシスにおける
垂直方向の波形の変化の様子を表した波形図である。図
8は映像信号のテンポラルエンファシスにおける垂直方
向の周波数スペクトルの変化の様子を表したスペクトル
図である。
【0039】以下、これらの図を用いて本実施例の動作
を説明する。
【0040】所定のクロックでサンプリングされた入力
映像信号S21は、加算回路21、23、31にそれぞ
れ入力される。前記加算回路21では、前記映像信号S
21から、ダウンサンプラ回路29の出力S30に係数
乗算回路30で適切な係数を乗算した信号S31を減算
する。前記加算回路23では、前記映像信号S21か
ら、フレームメモリ22により前記加算回路21の出力
S22を1フレーム遅延させた信号S23を減算する。
前記加算回路23の出力S24に係数乗算回路24で適
切な係数を乗算した信号S25は、入力映像信号のテン
ポラル方向の高域成分であり、この信号を元の映像信号
に加算することによりエンファシスとするわけだが、い
たずらに振幅を拡大するとFM変調時に帯域が大きくな
り不具合をきたすので、リミッタ回路27で振幅を制限
する。
【0041】前記リミッタ27回路の一特性例を図6に
示す。前記リミッタ回路27では、その入力の振幅がL
を越えない範囲ではそのまま出力し、その入力の振幅が
Lを越えた場合にはLを出力するという特性である。
【0042】このように入力映像信号のテンポラル方向
の高域成分の振幅を制限した信号を得るわけだが、以上
までの動作とその後の動作を図7に示した波形図を交え
さらに説明する。図7(a)は1フレームと全画像であ
る。図7(b)ないし図7(f)は、図7(a)内のあ
る任意の縦方向の1ライン(v1からv2まで)を垂直
方向でみた波形であり、それぞれ縦方向を振幅、左側が
画面の上側、右側が画面の下側を表している。ここでは
入力映像信号S21が画面の下方向に動いているものと
する。そのため図7(c)に表した前記入力映像信号S
21は、図7(b)に示した1フレーム前の入力信号S
21′に比べて右側に動いている。このとき前記入力映
像信号S21と前記1フレーム前の入力映像信号S2
1′をテンポラル方向にフィルタリングして得られた前
記高域成分S25は、図7(d)に示す波形となり、ま
た図8(a)に示す周波数スペクトルをもつものとす
る。
【0043】図8において、fVSは垂直方向のサンプリ
ング周波数を表す。前記高域成分S25は、垂直方向周
波数を任意の2以上の整数倍に変換するアップサンプラ
回路25を通し垂直方向周波数を変換する。ここでは例
としてアップサンプラ回路25で垂直方向周波数を2倍
にするものとする。前記アップサンプラ回路25の出力
の高域成分S26は、アップサンプラ回路25を通す前
の高域成分S25と変わらない図7(d)に示す波形と
なり、またアップサンプラ回路25を通す前の高域成分
S25と周波数スペクトルは変わらないがサンプリング
周波数が2倍になった図8(b)に示す周波数スペクト
ルとなる。前記アップサンプラ回路25によりサンプリ
ング周波数が2倍になった前記高域成分S26は、図8
(c)中の点線で示した特性をもつ第1のローパスフィ
ルタ回路26で帯域を制限される。前記第1のローパス
フィルタ回路26の出力の高域成分S27は、前記高域
成分S26と変わらない図7(d)に示す波形となり、
また図4(c)に示す周波数スペクトルとなる。前記高
域成分S27を前記リミッタ回路27により振幅をLに
制限するのだが、振幅をLに制限したとき、前記リミッ
タ回路27は図6に示した非線形な特性をもつので、図
7(e)に示す前記リミッタ回路27により振幅をLに
制限された高域成分S28は、図8(d)中の斜線部で
示した前記入力映像信号S1にはなかった不要な高調波
成分が発生する。前記高調波成分は映像信号の著しい劣
化を生じる。
【0044】しかし本発明では前記高域成分S25をあ
らかじめ前記アップサンプラ回路25と前記第1のロー
パスフィルタ回路26により、前記高域成分S25の波
形を変えずに、周波数だけを2倍にしているので、図8
(d)中の斜線部で示した前記入力映像信号S1にはな
かった不要な高調波成分は、その過程をふまなかった場
合の図4(b)中の斜線部で示した前記入力映像信号S
1にはなかった不要な高調波成分と比べて顕著に小さく
なっている。
【0045】このように映像信号の帯域は変えずに、不
要な高調波成分を効果的に落とした前記高域成分S28
は、図8(e)中の点線で示した特性をもつ第2のロー
パスフィルタ回路28で帯域を制限される。前記第2の
ローパスフィルタ回路28の出力の高域成分S29は、
前記高域成分S28と変わらない図7(e)に示す波形
である。前記高域成分S29は、ダウンサンプラ回路2
9により、あらかじめ前記アップサンプラ回路25で2
倍に上げられた垂直方向周波数を2分の1にされ、もと
もとの垂直方向周波数に戻される。このときの波形も前
記高域成分S29と変わらない図7(e)に示す波形で
あり、周波数スペクトルは図8(f)に示す。
【0046】このように前記アップサンプラ回路25、
前記ダウンサンプラ回路29と前記第1と第2のローパ
スフィルタ回路26、28により、実際の映像信号の帯
域は変えずに、不要な高調波成分を効果的に落とした前
記高域成分S30は、一方は前述したように係数乗算回
路30に入力され、一方は前記加算回路31に入力され
る。前記加算回路31では、入力映像信号21と、振幅
を制限し不要な高調波成分を効果的に落としたテンポラ
ル方向の高域成分S30を加算し、図7(f)に示した
テンポラル方向にエンファシスされた出力映像信号S3
2を得る。
【0047】以上の動作を行うことにより、本発明は実
際の映像信号の帯域は変えずに、不要な高調波成分を効
果的に落としたテンポラルエンファシスを提供するもの
である。またテンポラルディエンファシス回路は上記し
たテンポラルエンファシス回路の逆特性をもつように構
成すればよい。
【0048】映像信号記録回路において、本発明に記し
たようなテンポラルエンファシス処理を行い、また映像
信号再生回路において、これとは逆特性のテンポラルデ
ィエンファシス処理を行うことにより、映像信号のダイ
ナミックレンジをいたずらに拡大することなく、非線形
処理に伴って発生する不要な高調波成分による映像信号
への妨害が抑えられた、SN比を一段と改善した映像信
号を得ることが期待できる。
【0049】次に、本発明の請求項3に係るテンポラル
エンファシス回路の一実施例を説明する。図9は、本発
明の請求項3に係るテンポラルエンファシス回路の一構
成例である。図示したテンポラルエンファシス回路は、
所定のクロックでサンプリングされた入力信号S41の
水平方向の高域成分を遮断する特性をもつ水平ローパス
フィルタ41、該ローパスフィルタ41の出力信号S4
2のサンプリング周波数を1/N(Nは2以上の整数)
に変換するダウンサンプラ42、信号S44を1フレー
ム遅延させるフレームメモリ44、ダウンサンプラ42
の出力S43からフレームメモリ44の出力S45を減
算し信号S46とする加算器45、信号S46に所定の
係数を乗じる係数乗算回路46、係数乗算回路46から
の信号S47の振幅を制限するリミッタ47、該リミッ
タ47の出力S48に所定の係数を乗じる係数乗算回路
48、ダウンサンプラ42の出力S43から該係数乗算
回路48の出力S49を減算しフレームメモリ44への
入力信号S44とする加算器S43、前記リミッタ49
の出力S47のサンプリング周波数をN倍(Nは2以上
の整数)に変換するアップサンプラ49、該アップサン
プラの出力S50の水平方向の高域成分を遮断する特性
をもつ水平ローパスフィルタ50、前記入力信号S41
を一定の時間遅延する遅延回路52、該遅延回路52の
出力と前記ローパスフィルタ50の出力S51を加算し
出力信号S52とする加算回路51を具備して成る。
【0050】図10に示した入出力特性は、図9に示し
たテンポラルエンファシス回路中のリミッタの一特性例
である。図11に示した波形は、図9に示したテンポラ
ルエンファシス回路における、信号の水平方向の波形の
変化の様子を表した波形図である。図11(a)は、1
フレームの画像である。図11(b)ないし図11
(h)は、図11(a)内の任意の水平走査線(h1か
らh2まで)をみた波形であり、縦方向を振幅、左方向
が画面の左側、右方向が画面の右側を表している。図1
2に示した周波数スペクトルは、図9に示したテンポラ
ルエンファシス回路における、信号の水平方向の周波数
スペクトルの変化の様子を表したスペクトル図である。
【0051】以下、これらの図に基づき、本実施例の動
作を詳述する。
【0052】入力信号S41は、ここでは図11(b)
に示した波形とし、図12(a)に示した周波数スペク
トルを取り得るものとする。前記入力信号S41は、第
1の水平ローパスフィルタ41と加算回路51にそれぞ
れ入力される。前記第1の水平ローパスフィルタ41の
遮断特性は、ここでは一例として、図12(b)に示し
たように遮断周波数fC1をサンプリング周波数fS の1
/4とした図11(d)に示した波形であり、図12
(b)に示した周波数スペクトルを取り得る前記第1の
水平ローパスフィルタ41の出力信号S42は、ダウン
サンプラ42にてサンプリング周波数を1/N(Nは2
以上の整数)に変換される。ここではNを2とし、1/
2の周波数変換を行う。このために、前述したが前記第
1の水平ローパスフィルタ41では、前記ダウンサンプ
ラ2にてダウンサンプルしたときの折り返しを防止する
ために、遮断周波数fC1をサンプリング周波数fS の1
/4とした。
【0053】前記ダウンサンプラ42でサンプルを1つ
おきに間引き、周波数をfS /2に変換された前記ダウ
ンサンプラ42の出力信号S43は、図11(d)に示
した波形であり、図12(c)に示した周波数スペクト
ルを取り得る。前記信号S43は、加算回路43、45
にそれぞれ入力される。前記加算回路43では、前記信
号43から、リミッタ回路47の出力信号S48に係数
乗算回路48で適切な係数を乗算した、前記係数乗算回
路8の出力信号S49を減算する。前記加算回路45で
は、前記信号S43から、フレームメモリ44により前
記加算回路43の出力信号S44を1フレーム分遅延さ
せた、前記フレームメモリ44の出力信号S45を減算
する。
【0054】ここでフレームメモリの容量を考える。1
フレーム分遅延させるので、入力信号の分解能をmビッ
ト、1水平走査線当たりのサンプル数をhサンプル、1
フレーム当たりの水平走査線数をv本とすると、フレー
ムメモリの容量は、m・h・vビットとなる。しかし本
発明では、フレームメモリに入力する前にダウンサンプ
ラにより、1水平走査線当たりのサンプル数を1/Nに
間引いているためにh/Nサンプルになり、フレームメ
モリの容量は、m・h・v/Nビットとなる。よってダ
ウンサンプルすることで、フレームメモリの容量は1/
Nに削減できる。これが本発明によるフレームメモリの
容量の削減手段である。
【0055】ところでここではテンポラルエンファシス
の効果が理解しやすいように前記入力信号S41が画面
右方向に動いているものとする。そのため図11(d)
に示した信号S43は、図11(c)に示した1フレー
ム前の信号S45に比べて右側に動いている。このとき
信号S43と、1フレーム前の信号S45(実際にはリ
カーシブ型のフィルタなのでS45より前のフレームの
信号の影響も受けている)をテンポラル方向にフィルタ
リングして得られた高域成分、すなわち前記加算回路4
5の出力信号S46は、係数乗算回路46で適切な係数
を乗算される。
【0056】図11(e)に示した前記係数乗算回路4
6の出力信号S47を元の信号に加算することにより、
記録時のテンポラルエンファシスとするわけだが、いた
ずらに振幅を拡大するとFM変調時に帯域が大きくなり
不具合が生じるので、前記リミッタ回路47で信号S4
7の振幅を制限する。信号S47を前記リミッタ回路4
7により図10に示した非線形な特性で振幅をLに制限
したとき、前記リミッタ回路47の出力信号S48は、
図11(f)に示した波形となり、また図12(d)中
の斜線部で示した前記入力信号S41にはなかった不要
な高調波成分が発生する。前記高調波成分は、信号の著
しい劣化を生じる。
【0057】そこで本発明では信号S48は、一方は前
述したように係数乗算回路48に入力され、一方はアッ
プサンプラ49に入力される。信号S48は、前記アッ
プサンプラ49にてサンプリング周波数をN倍(Nは2
以上の整数)に変換される。前述したダウンサンプラで
は、サンプリング周波数を1/2としたので、ここでも
Nを2とし、零補間で2倍の周波数変換を行う。前記ア
ップサンプラ49で零補間を行い、周波数をfS /2か
らfS に変換された前記アップサンプラ49の出力信号
S50は、図11(f)に示した波形であり、図12
(e)に示した周波数スペクトルを取り得る。
【0058】信号S50は、第2の水平ローパスフィル
タ50に入力される。前記第2の水平ローパスフィルタ
50の遮断特性は、高域に存在する不要な折り返し成分
を除去するために、図12(f)に示したように遮断周
波数fC1をサンプリング周波数fS の1/4とした。こ
のときに高域に存在する前記リミッタ47で発生した不
要な高調波成分も同時に除去することができる。図11
(g)に示した波形であり、図12(f)に示した周波
数スペクトルを取り得る前記第2の水平ローパスフィル
タ50の出力信号S51は、前記加算回路51に入力さ
れる。前記加算回路51では、入力信号S41を遅延回
路52により一定時間遅延させた信号と、振幅を制限し
不要な高調波成分を効果的に落としたテンポラル方向の
高域成分S51を加算し、図11(h)に示した波形で
あり、図12(g)に示した周波数スペクトルを取り得
るテンポラル方向にエンファシスされた出力信号S52
を得る。
【0059】以上の動作を行うことにより本発明は、た
いへん安価な構成で、不要な高調波成分を効果的に落と
すことができるテンポラルエンファシスを提供するもの
である。またテンポラルディエンファシス回路は上記し
たテンポラルエンファシス回路の逆特性をもつように構
成すればよい。
【0060】次に、本発明の請求項4に係るテンポラル
エンファシス回路を説明する。図13に示したブロック
図は、本発明の請求項4に係るテンポラルエンファシス
回路の一構成例である。図示したテンポラルエンファシ
ス回路は、所定のクロックでサンプリングされた入力信
号S61の水平方向の低域成分を遮断する特性をもつ水
平ハイパスフィルタ(HPF)61、該ハイパスフィル
タ61の出力S62のサンプリング周波数を1/N(N
は2以上の整数)に変換するダウンサンプラ62、信号
S64を1フレーム遅延させるフレームメモリ64、ダ
ウンサンプラ62の出力S63からフレームメモリ64
の出力S65を減算し信号S66とする加算器65、信
号S66に所定の係数を乗じる係数乗算回路66、係数
乗算回路66の出力S67の振幅を制限するリミッタ6
7、該リミッタ67の出力S68に所定の係数を乗じる
係数乗算回路68、ダウンサンプラ62の出力S63か
ら該係数乗算回路68の出力S69を減算しフレームメ
モリ64への入力信号S64とする加算器68、前記リ
ミッタ67の出力S67のサンプリング周波数をN倍
(Nは2以上の整数)に変換するアップサンプラ69
と、該アップサンプラの出力S70の水平方向の低域成
分を遮断する特性をもつ水平ハイパスフィルタ70、前
記入力信号S61を一定の時間遅延する遅延回路72、
該遅延回路72の出力と前記ハイパスフィルタ70の出
力S71を加算し出力信号S72とする加算回路71を
具備して成る。
【0061】図14に示した入出力特性は、図13に示
したテンポラルエンファシス回路中のリミッタの一特性
例である。図15に示した波形は、図13に示したテン
ポラルエンファシス回路における、信号の水平方向の波
形の変化の様子を表した波形図である。図15(a)
は、1フレームの画像である。図15(b)ないし図1
5(h)は、図15(a)内の任意の水平走査線(h1
からh2まで)をみた波形であり、縦方向を振幅、左方
向が画面の左側、右方向が画面の右側を表している。図
16に示した周波数スペクトルは、図13に示したテン
ポラルエンファシスにおける、信号の水平方向の周波数
スペクトルの変化の様子を表したスペクトル図である。
【0062】以下、これらの図に基づき、本実施例の動
作を説明する。
【0063】入力信号S61は、ここでは図15(b)
に示した波形とし、図16(a)に示した周波数スペク
トルを取り得るものとする。前記入力信号S61は、第
1の水平ハイパスフィルタ61と加算回路71にそれぞ
れ入力される。前記第1の水平ハイパスフィルタ61の
遮断特性は、ここでは一例として、図16(b)に示し
たように遮断周波数fC1をサンプリング周波数fS の1
/4とした。図15(d)に示した波形であり、図16
(b)に示した周波数スペクトルを取り得る前記第1の
水平ハイパスフィルタ61の出力信号S62は、ダウン
サンプラ62にてサンプリング周波数を1/N(Nは2
以上の整数)に変換される。ここではNを2とし、1/
2の周波数変換を行う。このために、前述したが前記第
1の水平ハイパスフィルタ61では、前記ダウンサンプ
ラ62にてダウンサンプルしたときの折り返し防止する
ために、遮断周波数fC1をサンプリング周波数fS の1
/4とした。前記ダウンサンプラ62でサンプルを1つ
おきに間引き、周波数をfS /2に変換された前記ダウ
ンサンプラ62の出力信号S63は、図7(d)に示し
た波形であり、図16(c)に示した周波数スペクトル
を取り得る。前記信号S63は、加算回路63、65に
それぞれ入力される。前記加算回路63では、前記信号
S63から、リミッタ回路67の出力信号S68に係数
乗算回路68で適切な係数を乗算した、前記係数乗算回
路68の出力信号S69を減算する。前記加算回路65
では、前記信号S63から、フレームメモリ64により
前記加算回路63の出力信号S64を1フレーム分遅延
させた、前記フレームメモリ64の出力信号S65を減
算する。
【0064】ここでフレームメモリの容量を考えると、
フレームメモリの容量は1/Nに削減できる。
【0065】ところでここではテンポラルエンファシス
の効果が理解しやすいように前記入力信号S61が画面
右方向に動いているものとする。そのため図15(d)
に示した信号S63は、図16(c)に示した1フレー
ム前の信号S65に比べて右側に動いている。このとき
信号S63と、1フレーム前の信号S65(実際にはリ
カーシブ型のフィルタなのでS65より前のフレームの
信号の影響も受けている)をテンポラル方向にフィルタ
リングして得られた高域成分、すなわち前記加算回路6
5の出力信号S66は、係数乗算回路66で適切な係数
を乗算される。
【0066】図15(e)に示した前記係数乗算回路6
6の出力信号S67を元の信号に加算することにより、
記録時のテンポラルエンファシスとするわけだが、いた
ずらに振幅を拡大するとFM変調時に帯域が大きくなり
不具合が生じるので、前記リミッタ回路67で信号S6
7の振幅を制限する。信号S67を前記リミッタ回路6
7により図14に示した非線形な特性で振幅をLに制限
したとき、前記リミッタ回路67の出力信号S68は、
図15(f)に示した波形となり、また図16(d)中
の斜線部で示した前記入力信号S61にはなかった不要
な高調波成分が発生する。前記高調波成分は、信号の著
しい劣化を生じる。
【0067】そこで本発明では信号S68は、一方は前
述したように係数乗算回路68に入力され、一方はアッ
プサンプラ69に入力される。信号S68は、前記アッ
プサンプラ69にてサンプリング周波数をN倍(Nは2
以上の整数)に変換される。前述したダウンサンプラで
は、サンプリング周波数を1/2としたので、ここでも
Nを2とし、零補間で2倍の周波数変換を行う。前記ア
ップサンプラ69で零補間を行い、周波数をfS /2か
らfS に変換された前記アップサンプラ69の出力信号
S70は、図15(f)に示した波形であり、図16
(e)に示した周波数スペクトルを取り得る。信号S7
0は、第2の水平ハイパスフィルタ70に入力される。
前記第2の水平ハイパスフィルタ70の遮断特性は、低
域に存在する不要な折り返し成分を除去するために、図
16(f)に示したように遮断周波数fC1をサンプリン
グ周波数fS の1/4とした。このときに低域に存在す
る前記リミッタ67で発生した不要な高調波成分も同時
に除去することができる。図15(g)に示した波形で
あり、図16(f)に示した周波数スペクトルを取り得
る前記第2の水平ハイパスフィルタ70の出力信号S7
1は、前記加算回路71に入力される。前記加算回路7
1では、入力信号S61を遅延回路71により一定時間
遅延させる信号と、振幅を制限し不要な高調波成分を効
果的に落としたテンポラル方向の高域成分S71を加算
し、図15(h)に示した波形であり、図16(g)に
示した周波数スペクトルを取り得るテンポラル方向にエ
ンファシスされた出力信号S72を得る。
【0068】以上の動作を行うことにより本発明は、た
いへん安価な構成で、不要な高調波成分を効果的に落と
すことができるテンポラルエンファシスを提供するもの
である。またテンポラルディエンファシス回路は上記し
たテンポラルエンファシス回路の逆特性をもつように構
成すればよい。
【0069】次に、本発明の請求項5に係るテンポラル
エンファシス回路を説明する。図17に示したブロック
図は、本発明の請求項5に係るテンポラルエンファシス
回路の一構成例である。図示したテンポラルエンファシ
ス回路は、所定のクロックでサンプリングされた入力信
号S81の垂直方向の高域成分を遮断する特性をもつ垂
直ローパスフィルタ81、該ローパスフィルタ81の出
力信号S82の水平走査周波数を1/N(Nは2以上の
整数)に変換するダウンサンプラ82、信号S84を1
フレーム遅延させるフレームメモリ84、ダウンサンプ
ラ82の出力S83からフレームメモリ84の出力S8
5を減算し信号S86とする加算器85、信号S86に
所定の係数を乗じる係数乗算回路86、係数乗算回路8
6からの信号S87の振幅を制限するリミッタ87、該
リミッタ87の出力S88に所定の係数を乗じる係数乗
算回路88、ダウンサンプラ82の出力S83から該係
数乗算回路88の出力S89を減算しフレームメモリ8
4への入力信号S84とする加算器S83、前記リミッ
タ89の出力S87の水平走査周波数をN倍(Nは2以
上の整数)に変換するアップサンプラ89、該アップサ
ンプラの出力S90の垂直方向の高域成分を遮断する特
性をもつ垂直ローパスフィルタ90、前記入力信号S8
1を一定の時間遅延する遅延回路92、該遅延回路92
の出力と前記ローパスフィルタ90の出力S91を加算
し出力信号S92とする加算回路91を具備して成る。
【0070】図18に示した入出力特性は、図17に示
したテンポラルエンファシス回路中のリミッタの一特性
例である。図19に示した波形は、図17に示したテン
ポラルエンファシス回路における、信号の垂直方向の波
形の変化の様子を表した波形図である。図19(a)
は、1フレームの画像である。図19(b)ないし図1
9(h)は、図19(a)内の任意の垂直の1ライン
(v1からv2まで)をみた波形であり、縦方向を振
幅、左方向が画面の上側、右方向が画面の下側を表して
いる。図20に示した周波数スペクトルは、図17に示
したテンポラルエンファシス回路における、信号の垂直
方向の周波数スペクトルの変化の様子を表したスペクト
ル図である。
【0071】以下、これらの図面に基づき本実施例の動
作を説明する。
【0072】入力信号S81は、ここでは図19(b)
に示した波形とし、図20(a)に示した周波数スペク
トルを取り得るものとする。前記入力信号S81は、第
1の垂直ローパスフィルタ81と加算回路91にそれぞ
れ入力される。前記第1の垂直ローパスフィルタ81の
遮断特性は、ここでは一例として、図20(b)に示し
たように遮断周波数fC2を水平走査周波数fV の1/4
とした。図19(d)に示した波形であり、図20
(b)に示した周波数スペクトルを取り得る前記第1の
垂直ローパスフィルタ81の出力信号S82は、垂直ダ
ウンサンプラ82にて水平走査周波数を1/N(Nは2
以上の整数)に変換される。ここではNを2とし、1/
2の水平走査周波数変換を行う。このために、前述した
が前記第1の垂直ローパスフィルタ81では、前記垂直
ダウンサンプラ82にてダウンサンプルしたときの折り
返しを防止するために、遮断周波数fC2を水平走査周波
数fVの1/4とした。前記垂直ダウンサンプラ82で
サンプルを垂直方向に1つおきに間引き、水平走査周波
数をfV /2に変換された前記垂直ダウンサンプラ82
の出力信号S83は、図19(d)に示した波形であ
り、図20(c)に示した周波数スペクトルを取り得
る。前記信号S83は、加算回路83、85にそれぞれ
入力される。前記加算回路83では、前記信号S83か
ら、リミッタ回路87の出力信号S88に係数乗算回路
88で適切な係数を乗算した、前記係数乗算回路88の
出力信号S89を減算する。前記加算回路85では、前
記信号S83から、フレームメモリ84により前記加算
回路83の出力信号S84を1フレーム分遅延させた、
前記フレームメモリ84の出力信号S85を減算する。
【0073】ここでフレームメモリの容量を考えると、
フレームメモリの容量は1/Nに削減できる。
【0074】ところでここではテンポラルエンファシス
の効果が理解しやすいように前記入力信号S81が画面
下方向に動いているものとする。そのため図19(d)
に示した信号S83は、図19(c)に示した1フレー
ム前の信号S85に比べて右側に動いている。このとき
信号S83と、1フレーム前の信号S85(実際にはリ
カーシブ型のフィルタなのでS85より前のフレームの
信号の影響も受けている)をテンポラル方向にフィルタ
リングして得られた高域成分、すなわち前記加算回路8
5の出力信号S86は、係数乗算回路86で適切な係数
を乗算される。
【0075】図19(e)に示した前記係数乗算回路8
6の出力信号S87を元の信号に加算することにより、
記録時のテンポラルエンファシスとするわけだが、いた
ずらに振幅を拡大するとFM変調時に帯域が大きくなり
不具合が生じるので、前記リミッタ回路87で信号S8
7の振幅を制限する。信号S87を前記リミッタ回路8
7により図18に示した非線形な特性で振幅をLに制限
したとき、前記リミッタ回路87の出力信号S88は、
図19(f)に示した波形となり、また図20(d)中
の斜線部で示した前記入力信号S81にはなかった不要
な高調波成分が発生する。前記高調波成分は、信号の著
しい劣化を生じる。
【0076】そこで本発明では信号S88は、一方は前
述したように係数乗算回路88に入力され、一方は垂直
アップサンプラ89に入力される。信号S88は、前記
垂直アップサンプラ89にて水平走査周波数をN倍(N
は2以上の整数)に変換される。前述した垂直ダウンサ
ンプラでは、水平走査周波数を1/2としたので、ここ
でもNを2とし、零補間で2倍の水平走査周波数変換を
行う。前記垂直アップサンプラ89で零補間を行い、水
平走査周波数をfV /2からfV に変換された前記垂直
アップサンプラ89の出力信号S90は、図19(f)
に示した波形であり、図20(e)に示した周波数スペ
クトルを取り得る。信号S90は、第2の垂直ローパス
フィルタ90に入力される。前記第2の垂直ローパスフ
ィルタ90の遮断特性は、垂直方向の高域に存在する不
要な折り返し成分を除去するために、図20(f)に示
したように遮断周波数fC2をサンプリング周波数fV
1/4とした。このときに垂直方向の高域に存在する前
記リミッタ87で発生した不要な高調波成分も同時に除
去することができる。図19(g)に示した波形であ
り、図20(f)に示した周波数スペクトルを取り得る
前記第2の垂直ローパスフィルタ90の出力信号S91
は、前記加算回路91に入力される。前記加算回路91
では、入力信号S81を遅延回路92により一定時間遅
延させた信号と、振幅を制限し不要な垂直方向の高周波
成分を効果的に落としたテンポラル方向の高域成分S9
1を加算し、図19(h)に示した波形であり、図20
(g)に示した周波数スペクトルを取り得るテンポラル
方向にエンフォシスされた出力信号S92を得る。
【0077】以上の動作を行うことにより本発明は、た
いへん安価な構成で、不要な高調波成分を効果的に落と
すことができるテンポラルエンファシスを提供するもの
であり、またテンポラルディエンファシス回路は上記し
たテンポラルエンファシス回路の逆特性をもつように構
成すればよい。
【0078】次に、本発明の請求項6に係るテンポラル
エンファシス回路の一実施例を説明する。図21に示し
たブロック図は、本発明の請求項6に係るテンポラルエ
ンファシス回路の一構成例である。図示したテンポラル
エンファシス回路は、所定のクロックでサンプリングさ
れた入力信号S101の垂直方向の低域成分を遮断する
特性をもつ垂直ハイパスフィルタ(HPF)101、該
ハイパスフィルタ101の出力S102の水平走査周波
数を1/N(Nは2以上の整数)に変換するダウンサン
プラ102、信号S104を1フレーム遅延させるフレ
ームメモリ104、ダウンサンプラ102の出力S10
3からフレームメモリ104の出力S105を減算し信
号S106とする加算器105、信号S106に所定の
係数を乗じる係数乗算回路106、係数乗算回路106
の出力S107の振幅を制限するリミッタ107、該リ
ミッタ107の出力S108に所定の係数を乗じる係数
乗算回路108、ダウンサンプラ102の出力S103
から該係数乗算回路108の出力S109を減算しフレ
ームメモリ104への入力信号S104とする加算器1
08、前記リミッタ107の出力S107の水平走査周
波数をN倍(Nは2以上の整数)に変換するアップサン
プラ109と、該アップサンプラの出力S110の垂直
方向の低域成分を遮断する特性をもつ垂直ハイパスフィ
ルタ110、前記入力信号S101を一定の時間遅延す
る遅延回路112、該遅延回路112の出力と前記ハイ
パスフィルタ110の出力S111を加算し出力信号S
112とする加算回路111を具備して成る。
【0079】図22に示した入出力特性は、図21に示
したテンポラルエンファシス回路中のリミッタの一特性
例である。図23に示した波形は、図21に示したテン
ポラルエンファシス回路における、信号の垂直方向の波
形の変化の様子を表した波形図である。図23(a)
は、1フレームの画像である。図23(b)ないし図2
3(h)は、図23(a)内の任意の垂直の1ライン
(v1からv2まで)をみた波形であり、縦方向を振
幅、左方向が画面の上側、右方向が画面の下側を表して
いる。図24に示した周波数スペクトルは、図21に示
したテンポラルエンファシス回路における、信号の垂直
方向の周波数スペクトルの変化の様子を表したスペクト
ル図である。
【0080】以下、これらの図に基づき、本実施例の動
作を説明する。
【0081】入力信号S101は、ここでは図23
(b)に示した波形とし、図24(a)に示した周波数
スペクトルを取り得るものとする。前記入力信号S10
1は、第1の垂直ハイパスフィルタ101と加算回路1
11にそれぞれ入力される。前記第1の垂直ハイパスフ
ィルタ101の遮断特性は、ここでは一例として、図2
4(b)に示したように遮断周波数fC2を水平走査周波
数fV の1/4とした。図23(d)に示した波形であ
り、図24(b)に示した周波数スペクトルを取り得る
前記第1の垂直ハイパスフィルタ101の出力信号S1
02は、垂直ダウンサンプラ102にて水平走査周波数
を1/N(Nは2以上の整数)に変換される。ここでは
Nを2とし、1/2の水平走査周波数変換を行う。この
ために、前述したが前記第1の垂直ハイパスフィルタ1
01では、前記垂直ダウンサンプラ102にてダウンサ
ンプルしたときの折り返しを防止するために、遮断周波
数fC2を水平走査周波数fV の1/4とした。前記垂直
ダウンサンプラ102でサンプルを垂直方向に1つおき
に間引き、水平走査周波数をfV /2に変換された前記
垂直ダウンサンプラ102の出力信号S103は、図2
3(d)に示した波形であり、図24(c)に示した周
波数スペクトルを取り得る。前記信号S103は、加算
回路103、105にそれぞれ入力される。前記加算回
路103では、前記信号S103から、リミッタ回路1
07の出力信号S108に係数乗算回路108で適切な
係数を乗算した、前記係数乗算回路108の出力信号S
109を減算する。前記加算回路105では、前記信号
S103から、フレームメモリ104により前記加算回
路103の出力信号S104を1フレーム分遅延させ
た、前記フレームメモリ104の出力信号S105を減
算する。
【0082】ここでフレームメモリの容量を考えると、
フレームメモリの容量は1/Nに削減できる。
【0083】ところでここではテンポラルエンファシス
の効果が理解しやすいように前記入力信号S101が画
面下方向に動いているものとする。そのため図23
(d)に示した信号S103は、図23(c)に示した
1フレーム前の信号S105に比べて右側に動いてい
る。このとき信号S103と、1フレーム前の信号S1
05(実際にはリカーシブ型のフィルタなのでS105
より前のフレームの信号の影響も受けている)をテンポ
ラル方向にフィルタリングして得られた高域成分、すな
わち前記加算回路105の出力信号S106は、係数乗
算回路106で適切な係数を乗算される。図23(e)
に示した前記係数乗算回路106の出力信号S107を
元の信号に加算することにより、記録時のテンポラルエ
ンファシスとするわけだが、いたずらに振幅を拡大する
とFM変調時に帯域が大きくなり不具合が生じるので、
前記リミッタ回路107で信号S107の振幅を制限す
る。信号S107を前記リミッタ回路107により図2
2に示した非線形な特性で振幅をLに制限したとき、前
記リミッタ回路107の出力信号S108は、図23
(f)に示した波形となり、また図24(d)中の斜線
部で示した前記入力信号S101にはなかった不要な高
調波成分が発生する。前記高調波成分は、信号の著しい
劣化を生じる。
【0084】そこで本発明では信号S108は、一方は
前述したように係数乗算回路108に入力され、一方は
垂直アップサンプラ109に入力される。信号S108
は、前記垂直アップサンプラ109にて水平走査周波数
をN倍(Nは2以上の整数)に変換される。前述した垂
直ダウンサンプラでは、水平走査周波数を1/2とした
ので、ここでもNを2とし、零補間で2倍の水平走査周
波数変換行う。前記垂直アップサンプラ109で零補間
を行い、水平走査周波数をfV /2からfV に変換され
た前記垂直アップサンプラ109の出力信号S110
は、図23(f)に示した波形であり、図24(e)に
示した周波数スペクトルを取り得る。信号S110は、
第2の垂直ハイパスフィルタ110に入力される。前記
第2の垂直ハイパスフィルタ110の遮断特性は、垂直
方向の低域に存在する不要な折り返し成分を除去するた
めに、図24(f)に示したように遮断周波数fC2をサ
ンプリング周波数fV の1/4とした。このときに垂直
方向の低域に存在する前記リミッタ107で発生した不
要な高調波成分も同時に除去することができる。図23
(g)に示した波形であり、図24(f)に示した周波
数スペクトルを取り得る前記第2の垂直ハイパスフィル
タ110の出力信号S111は、前記加算回路111に
入力される。前記加算回路111では、入力信号S10
1を遅延回路112により一定時間遅延させた信号と、
振幅を制限し不要な垂直方向の高調波成分を効果的に落
としたテンポラル方向の高域成分S111を加算し、図
23(h)に示した波形であり、図24(g)に示した
周波数スペクトルを取り得るテンポラル方向にエンファ
シスされた出力信号S112を得る。
【0085】以上の動作を行うことにより本発明は、た
いへん安価な構成で、不要な高調波成分を効果的に落と
すことができるテンポラルエンファシスを提供するもの
であり、またテンポラルディエンファシス回路は上記し
たテンポラルエンファシス回路の逆特性をもつように構
成すればよい。
【0086】次に、本発明の請求項7に係るテンポラル
エンファシス回路の一実施例を説明する。図25に示し
たブロック図は、本発明の請求項7に係るテンポラルエ
ンファシス回路の一構成例である。図示したテンポラル
エンファシス回路は、所定のクロックでサンプリングさ
れた入力信号S121の水平方向の高域成分又は低域成
分を遮断する特性と垂直方向の高域成分又は低域成分を
遮断する特性をあわせもつ2次元フィルタ121、該2
次元フィルタ121の出力信号S122のサンプリング
周波数を1/M(Mは2以上の整数)に変換するととも
に水平走査周波数を1/N(Nは2以上の整数)に変換
する2次元ダウンサンプラ122、信号S124を1フ
レーム遅延させるフレームメモリ124、ダウンサンプ
ラ122の出力S123からフレームメモリ124の出
力S125を減算し信号S126とする加算器125、
信号S126に所定の係数を乗じる係数乗算回路12
6、係数乗算回路126からの信号S127の振幅を制
限するリミッタ127、該リミッタ127の出力S12
8に所定の係数を乗じる係数乗算回路128、ダウンサ
ンプラ122の出力S123から該係数乗算回路128
の出力S129を減算しフレームメモリ124への入力
信号S124とする加算器S123、前記リミッタ12
9の出力S127のサンプリング周波数をM倍(Mは2
以上の整数)に変換するとともに水平走査周波数をN倍
(Nは2以上の整数)に変換する2次元アップサンプラ
129、該アップサンプラの出力S130の水平方向の
高域成分又は低域成分を遮断する特性と垂直方向の高域
成分又は低域成分を遮断する特性をあわせもつ2次元フ
ィルタ130、前記入力信号S121を一定の時間遅延
する遅延回路132、該遅延回路132の出力と前記2
次元フィルタ130の出力S131を加算し出力信号S
132とする加算回路131を具備して成る。
【0087】図26に示した入出力特性は、図25に示
したテンポラルエンファシス回路中のリミッタの一特性
例である。図27に示した周波数スペクトルは、図25
に示したテンポラルエンファシス回路における、信号の
2次元の周波数スペクトルの変化の様子を表したスペク
トル図であり、横軸が水平方向、縦軸が垂直方向を表し
ている。
【0088】以下、これらの図に基づき、本実施例を説
明する。
【0089】入力信号S121は、ここでは図27
(a)に示した周波数スペクトルを取り得るものとす
る。前記入力信号S121は、第1の2次元フィルタ1
21と加算回路131にそれぞれ入力される。前記第1
の2次元フィルタ121の遮断特性は、水平方向では請
求項3または請求項4の遮断特性をもち、垂直方向では
請求項5または請求項6の一遮断特性をもつので、ここ
では一例として図27(b)に示したように水平方向の
遮断周波数fC1をサンプリング周波数fS の1/4と
し、垂直方向の遮断周波数fC2を水平走査周波数fV
1/4とした。図27(b)に示した周波数スペクトル
を取り得る前記第1の2次元フィルタ121の出力信号
S122は、2次元ダウンサンプラ122にてサンプリ
ング周波数を1/M(Mは2以上の整数)に、水平走査
周波数を1/N(Nは2以上の整数)に変換される。こ
こではM、Nを2とし、水平垂直共1/2の周波数変換
を行う。このために、前述したが前記第1の2次元フィ
ルタ121では、前記2次元ダウンサンプラ122にて
ダウンサンプルしたときの折り返しを防止するために、
水平方向の遮断周波数fC1をサンプリング周波数fS
1/4とし、垂直方向の遮断周波数fC2を水平走査周波
数fV の1/4とした。前記2次元ダウンサンプラ12
2で水平垂直共にサンプルを1つおきに間引き、周波数
をfS /2、fV /2に変換された前記2次元ダウンサ
ンプラ122の出力信号S123は、図27(c)に示
した周波数スペクトルを取り得る。前記信号S123
は、加算回路123、125にそれぞれ入力される。前
記加算回路123では、前記信号S123から、リミッ
タ回路127の出力信号S128に係数乗算回路128
で適切な係数を乗算した、前記係数乗算回路128の出
力信号S129を減算する。前記加算回路125では、
前記信号S123から、フレームメモリ124により前
記加算回路122の出力信号S124を1フレーム分遅
延させた、前記フレームメモリ124の出力信号S12
5を減算する。
【0090】ここでフレームメモリの容量を考える。1
フレーム分遅延させるので、入力信号の分解能をmビッ
ト、1水平走査線当たりのサンプル数をhサンプル、1
フレーム当たりの水平走査線数をv本とすると、フレー
ムメモリの容量は、m・h・vビットとなる。
【0091】しかし本発明では、フレームメモリに入力
する前にダウンサンプラにより、1水平走査線当たりの
サンプル数を1/Mに間引いているためにh/Mサンプ
ルになり、また1フレーム当たりの走査線数を1/Nに
間引いているためにv/Nサンプルになるので、フレー
ムメモリの容量は、m・h/M・v/Nビットとなる。
よってダウンサンプルすることで、フレームメモリの容
量は1/(M・N)に削減できる。これが本発明による
フレームメモリの容量の削減手段である。
【0092】信号S123と、1フレーム前の信号S1
25(実際にはリカーシブ型のフィルタなのでS125
より前のフレームの信号の影響も受けている)をテンポ
ラル方向にフィルタリングして得られた高域成分、すな
わち前記加算回路125の出力信号S126は、係数乗
算回路126で適切な係数を乗算される。前記係数乗算
回路126の出力信号S127を元の信号に加算するこ
とにより、記録時のテンポラルエンファシスとするわけ
だが、いたずらに振幅を拡大するとFM変調時に帯域が
大きくなり不具合が生じるので、前記リミッタ回路12
7で信号S127の振幅を制限する。信号S127を前
記リミッタ回路127により図26に示した非線形な特
性で振幅をLに制限したとき、前記リミッタ回路127
の出力信号S128は、図27(d)中の斜線部で示し
た前記入力信号S121にはなかった不要な高調波成分
が発生する。前記高調波成分は、信号の著しい劣化を生
じる。
【0093】そこで本発明では信号S128は、一方は
前述したように係数乗算回路128に入力され、一方は
2次元アップサンプラ129に入力される。信号S12
8は、前記2次元アップサンプラ129にてサンプリン
グ周波数をM倍(Mは2以上の整数)に、水平走査周波
数をN倍(Nは2以上の整数)に変換される。前述した
2次元ダウンサンプラでは、サンプリング周波数、水平
走査周波数共に1/2としたので、ここでもM、Nを2
とし、零補間で水平垂直共に2倍の周波数変換を行う。
前記2次元アップサンプラ129で零補間を行い、サン
プリング周波数をfS /2からfS に、また水平走査周
波数をfV /2からfV に、それぞれ変換された前記2
次元アップサンプラ129の出力信号S130は、図2
7(e)に示した周波数スペクトルを取り得る。信号S
130は、第2の2次元フィルタ130に入力される。
前記第2の2次元フィルタ130の遮断特性は、水平垂
直の高域に存在する不要な折り返し成分を除去するため
に、図27(f)に示したように遮断周波数fC1をサン
プリング周波数fS の1/4とし、また遮断周波数fC2
を水平走査周波数fV の1/4とした。このときに水平
垂直の高域に存在する前記リミッタ127で発生した不
要な高調波成分も同時に除去することができる。図27
(f)に示した周波数スペクトルを取り得る前記第2の
2次元フィルタ130の出力信号S131は、前記加算
回路131に入力される。前記加算回路121では、入
力信号S121を遅延回路132により一定時間遅延さ
せる信号と、振幅を制限し不要な高調波成分も効果的に
落としたテンポラル方向の高域成分S131を加算し、
図27(g)に示した周波数スペクトルを取り得るテン
ポラル方向にエンファシスされた出力信号S132を得
る。
【0094】以上の動作を行うことにより本発明は、た
いへん安価な構成で、不要な高調波成分を効果的に落と
すことができるテンポラルエンファシスを提供するもの
であり、またテンポラルディエンファシス回路は上記し
たテンポラルエンファシス回路の逆特性をもつように構
成すればよい。
【0095】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1及び請
求項3から請求項7に係る発明のにおいては、いずれも
リミッタ回路の出力のテンポラル方向の帯域を制限する
フィルタを備えたので、また請求項2に係る発明におい
ては、リミッタの前段に、テンポラルハイパスフィルタ
回路からの出力の垂直方向のサンプリング周波数を任意
の2以上の整数倍に変換するアップサンプラ回路と、該
アップサンプラ回路の出力の帯域を制限する第1のロー
パスフィルタとを備えたので、リミッタにより生じる不
要な高調波成分が効果的に除去又は抑制され、映像信号
のダイナミックレンジをいたずらに拡大することなく非
線形処理に伴って発生する不要な高調波成分による映像
信号への妨害が抑えらえた、SN比を一段と改善した映
像信号を得ることができるという効果を奏する。
【0096】更に、請求項3から請求項7に係る発明に
おいては、フレームメモリの前段にダウンサンプラを設
けたので、フレームメモリの容量を抑えたたいへん安価
な構成とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に係るテンポラルエンファシ
ス回路の一構成例である。
【図2】図1中のリミッタの一特性例である。
【図3】本発明の請求項1に係るテンポラルエンファシ
ス回路中の波形図である。
【図4】本発明の請求項1に係るテンポラルエンファシ
ス回路中のスペクトル図である。
【図5】本発明の請求項2に係るテンポラルエンファシ
ス回路の一構成例でる。
【図6】図5中のリミッタの一特性例である。
【図7】本発明の請求項2に係るテンポラルエンファシ
ス回路中の波形図である。
【図8】本発明の請求項2に係るテンポラルエンファシ
ス回路中のスペクトル図である。
【図9】本発明の請求項3に係るテンポラルエンファシ
ス回路の一構成例である。
【図10】図9中のリミッタの一特性例である。
【図11】本発明の請求項3に係るテンポラルエンファ
シス回路中の波形図である。
【図12】本発明の請求項3に係るテンポラルエンファ
シス回路中のスペクトル図である。
【図13】本発明の請求項4に係るテンポラルエンファ
シス回路の一構成例である。
【図14】図13中のリミッタの一特性例である。
【図15】本発明の請求項4に係るテンポラルエンファ
シス中の波形図である。
【図16】本発明の請求項4に係るテンポラルエンファ
シス回路中のスペクトル図である。
【図17】本発明の請求項5に係るテンポラルエンファ
シス回路の一構成例である。
【図18】図17中のリミッタの一特性例である。
【図19】本発明の請求項5に係るテンポラルエンファ
シス回路中の波形図である。
【図20】本発明の請求項5に係るテンポラルエンファ
シス回路中のスペクトル図である。
【図21】本発明の請求項6に係るテンポラルエンファ
シス回路の一構成例である。
【図22】図21中のリミッタの一特性例である。
【図23】本発明の請求項6に係るテンポラルエンファ
シス回路中の波形図である。
【図24】本発明の請求項6に係るテンポラルエンファ
シス回路中のスペクトル図である。
【図25】本発明の請求項7に係るテンポラルエンファ
シス回路の一構成例である。
【図26】図25のリミッタの一特性例である。
【図27】本発明の請求項7に係るテンポラルエンファ
シス回路中のスペクトル図である。
【図28】従来例のテンポラルエンファシス回路の一構
成例である。
【図29】図28中のリミッタの一特性例である。
【図30】従来例のテンポラルエンファシス回路中の波
形図である。
【図31】従来例のテンポラルエンファシス回路中の波
形図である。
【符号の説明】
1、3、8、21、23、31、43、45、51、6
3、65、71、83、85、91、103、105、
111、123、125、131 加算器 2、22、44、64、84、104、124 フレ
ームメモリ 4、7、24、30、46、48、66、68、86、
88、106、108、126、128 係数乗算回
路 5、27、47、67、87、107、127 リミ
ッタ 6、26、28、81、90 垂直LPF 25、49、69 アップサンプラ 29、42、62 ダウンサンプラ 41、50 水平LPF 52、72、92、112、132 遅延回路 61、70 水平HPF 82、102 垂直ダウンサンプラ 89、109 垂直アップサンプラ 101、110 垂直HPF 121、130 2次元フィルタ 122 2次元ダウンサンプラ 129 2次元アップサンプラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 誠 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 生嶋 良幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のクロックでサンプリングされた入
    力映像信号を1フレーム遅延させるフレームメモリ、2
    つの信号を加算もしくは減算する加算回路及び信号に適
    切な係数を乗算する係数乗算回路からなるテンポラル方
    向のハイパスフィルタ回路と、 前記ハイパスフィルタ回路の出力の振幅を制限するリミ
    ッタ回路と、 前記リミッタ回路の出力の垂直方向の帯域を制限する垂
    直ローパスフィルタ回路を具備して成ることを特徴とす
    るエンファシス回路。
  2. 【請求項2】 所定のクロックでサンプリングされた入
    力映像信号を1フレーム遅延させるフレームメモリ、2
    つの信号を加算もしくは減算する加算回路及び信号に適
    切な係数を乗算する係数乗算加算回路からなるテンポラ
    ル方向のハイパスフィルタ回路と、 前記ハイパスフィルタ回路の出力の垂直方向のサンプリ
    ング周波数を任意の2以上の整数倍に変換するアップサ
    ンプラ回路と、 前記アップサンプラ回路の出力の帯域を制限する第1の
    ローパスフィルタ回路と、 前記第1のローパスフィルタ回路の出力の振幅を制限す
    るリミッタ回路と、 前記リミッタ回路の出力の帯域を制限する第2のローパ
    スフィルタ回路と、 前記第2のローパスフィルタ回路の出力の垂直方向のサ
    ンプリング周波数を任意の2以上の整数分の1に変換す
    るダウンサンプラ回路を具備して成ることを特徴とする
    エンファシス回路。
  3. 【請求項3】 所定のクロックでサンプリングされた入
    力信号の水平方向の高域成分を遮断する特性をもつ第1
    のローパスフィルタと、 前記第1のローパスフィルタの出力信号のサンプリング
    周波数を1/N(Nは2以上の整数)に変換するダウン
    サンプラ回路と、 前記ダウンサンプラの出力信号のテンポラル方向の低域
    成分を遮断する、フレームメモリ、2つの信号を加算も
    しくは減算する加算回路、及び信号に適切な係数を乗算
    する係数乗算回路からなるテンポラルハイパスフィルタ
    回路と、 前記テンポラルハイパスフィルタの出力信号の振幅を制
    限するリミッタ回路と、 前記リミッタ回路からの出力信号のサンプリング周波数
    をN倍(Nは2以上の整数)に変換するアップサンプラ
    回路と、 前記アップサンプラの出力信号の水平方向の高域成分を
    遮断する特性をもつ第2のローパスフィルタと、 前記入力信号を一定の時間遅延する遅延回路と、 前記遅延回路の出力と前記第2のローパスフィルタの出
    力を加算する加算回路を具備して成ることを特徴とする
    エンファシス回路。
  4. 【請求項4】 所定のクロックでサンプリングされた入
    力信号の水平方向の低域成分を遮断する特性をもつ第1
    のハイパスフィルタと、 前記第1のハイパスフィルタの出力信号のサンプリング
    周波数を1/N(Nは2以上の整数)に変換するダウン
    サンプラ回路と、 前記ダウンサンプラの出力信号のテンポラル方向の低域
    成分を遮断する、フレームメモリ、2つの信号を加算も
    しくは減算する加算回路、及び信号に適切な係数を乗算
    する係数乗算回路からなるテンポラルハイパスフィルタ
    回路と、 前記テンポラルハイパスフィルタの出力信号の振幅を制
    限するリミッタ回路と、 前記リミッタ回路からの出力信号のサンプリング周波数
    をN倍(Nは2以上の整数)に変換するアップサンプラ
    回路と、 前記アップサンプラの出力信号の水平方向の低域成分を
    遮断する特性をもつ第2のハイパスフィルタと、 前記入力信号を一定の時間遅延する遅延回路と、 前記遅延回路の出力と前記第2のハイパスフィルタの出
    力を加算する加算回路を具備して成ることを特徴とする
    エンファシス回路。
  5. 【請求項5】 所定のクロックでサンプリングされた入
    力信号の垂直方向の高域成分を遮断する特性をもつ第1
    のローパスフィルタと、 前記第1のローパスフィルタの出力信号の水平走査周波
    数を1/N(Nは2以上の整数)に変換するダウンサン
    プラ回路と、 前記ダウンサンプラの出力信号のテンポラル方向の低域
    成分を遮断する、フレームメモリ、2つの信号を加算も
    しくは減算する加算回路、及び信号に適切な係数を乗算
    する係数乗算回路からなるテンポラルハイパスフィルタ
    回路と、 前記テンポラルハイパスフィルタの出力信号の振幅を制
    限するリミッタ回路と、 前記リミッタ回路からの出力信号の水平走査周波数をN
    倍(Nは2以上の整数)に変換するアップサンプラ回路
    と、 前記アップサンプラの出力信号の垂直方向の高域成分を
    遮断する特性をもつ第2のローパスフィルタと、 前記入力信号を一定の時間遅延する遅延回路と、 前記遅延回路の出力と前記第2のローパスフィルタの出
    力を加算する加算回路を具備して成ることを特徴とする
    エンファシス回路。
  6. 【請求項6】 所定のクロックでサンプリングされた入
    力信号の垂直方向の低域成分を遮断する特性をもつ第1
    のハイパスフィルタと、 前記第1のハイパスフィルタの出力信号の水平走査周波
    数を1/N(Nは2以上の整数)に変換するダウンサン
    プラ回路と、 前記ダウンサンプラの出力信号のテンポラル方向の低域
    成分を遮断する、フレームメモリ、2つの信号を加算も
    しくは減算する加算回路、及び信号に適切な係数を乗算
    する係数乗算回路からなるテンポラルハイパスフィルタ
    回路と、 前記テンポラルハイパスフィルタの出力信号の振幅を制
    限するリミッタ回路と、 前記リミッタ回路からの出力信号の水平走査周波数をN
    倍(Nは2以上の整数)に変換するアップサンプラ回路
    と、 前記アップサンプラの出力信号の垂直方向の低域成分を
    遮断する特性をもつ第2のハイパスフィルタと、 前記入力信号を一定の時間遅延する遅延回路と、 前記遅延回路の出力と前記第2のハイパスフィルタの出
    力を加算する加算回路を具備して成ることを特徴とする
    エンファシス回路。
  7. 【請求項7】 所定のクロックでサンプリングされた入
    力信号の水平方向の帯域を制限する水平フィルタ及び垂
    直方向の帯域を制限する垂直フィルタの特性を組み合わ
    せた第1の2次元フィルタと、 前記第1のフィルタの出力信号のサンプリング周波数を
    1/M(Mは2以上の整数)に変換し、また水平走査周
    波数を1/N(Nは2以上の整数)に変換する2次元ダ
    ウンサンプラ回路と、 前記2次元ダウンサンプラの出力信号のテンポラル方向
    の低域成分を遮断する、フレームメモリ、2つの信号を
    加算もしくは減算する加算回路、及び信号に適切な係数
    を乗算する係数乗算回路からなるテンポラルハイパスフ
    ィルタ回路と、 前記テンポラルハイパスフィルタの出力信号の振幅を制
    限するリミッタ回路と、 前記リミッタ回路からの出力信号のサンプリング周波数
    をM倍(Mは2以上の整数)に変換し、また水平走査周
    波数をN倍(Nは2以上の整数)に変換する2次元アッ
    プサンプラ回路と、 前記2次元アップサンプラの出力信号の水平方向の帯域
    を制限する水平フィルタ及び垂直方向の帯域を制限する
    垂直フィルタの特性を組み合わせた第2の2次元フィル
    タと、 前記入力信号を一定の時間遅延する遅延回路と、 前記遅延回路の出力と前記第2の2次元フィルタの出力
    を加算する加算回路を具備して成ることを特徴とするエ
    ンファシス回路。
JP5328304A 1993-12-24 1993-12-24 エンファシス回路 Pending JPH07184087A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5328304A JPH07184087A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 エンファシス回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5328304A JPH07184087A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 エンファシス回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07184087A true JPH07184087A (ja) 1995-07-21

Family

ID=18208740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5328304A Pending JPH07184087A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 エンファシス回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07184087A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008306497A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Canon Inc 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008306497A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Canon Inc 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009015025A (ja) 画像信号処理装置および画像信号処理方法
JPH0154915B2 (ja)
JP2009033581A (ja) 画像信号記録再生装置
JPH07184087A (ja) エンファシス回路
US5440349A (en) Color signal demodulation circuit and method therefor
US5200812A (en) Sampling frequency down-converting apparatus
JP2009033582A (ja) 画像信号記録再生装置
JP2726052B2 (ja) サブサンプル伝送画像信号復調装置
JP2766419B2 (ja) フィールド間内挿画素生成方法及びその回路
JPS6390988A (ja) 動き信号発生回路
JPH08307208A (ja) 広帯域位相シフト回路
JPH0884317A (ja) 記録再生装置
JP2530965B2 (ja) 搬送波再生回路
JP2837261B2 (ja) 動き検出方法及び回路
JPH0436800A (ja) 録音再生装置
JP2693841B2 (ja) デイジタル信号処理回路および磁気記録再生装置
JPH04152779A (ja) ノンリニアディジタル信号処理回路
JPH02911B2 (ja)
JP2772177B2 (ja) 色信号記録再生方式
JPS61247109A (ja) 低搬送波fm復調装置
JPS5919673B2 (ja) カラ−テレビジョン信号処理方式
JP4988460B2 (ja) 画像信号処理装置および画像信号処理方法
JPH07336270A (ja) エンファシス回路
JPS6267992A (ja) 記録再生装置
JPS61290894A (ja) デイジタル処理色信号処理装置