JPH0718344Y2 - ロースター - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ．産業上の利用分野 本考案はロースターに関するものである。

ロ．従来の技術 従来、筐体にヒーター、ガス管等の熱源を設け、その上
方に被加熱部を形成させたロースターはその下方に受皿
を設け、水を収納させて水受皿とするのが通例である。

ハ．解決すべき問題点 然るに受皿を設けることは、肉、魚の脂肪分等の滴下物
を受止め、ロースター及びその近辺の汚れを防止するの
に役立っている一方、該受皿に脂肪分等をそのまゝ滴下
させる場合にはそれらが燃焼して煙を発生したりして受
皿が加熱されることによりそれらが焼付いて後の清掃に
困難である。又、受皿に水を収納させる場合、脂肪等の
滴下には煙の発生もなく受皿の加熱もなく実用性はある
が、水が加熱を吸収し蒸気の発生により湿気が出るのと
熱効率が落ちる欠点がある。又、加熱室の加熱は筐体を
も加熱するため、筐体自体も熱くなり、前述の煙の発生
と共にコンロ台等置場所を限定されるものである。

ニ．問題点を解決するための手段 そこで本考案に於ては熱源の下方に反射板を設けること
により熱効率を向上させると共に、脂肪等の滴下物は反
射板の高熱によって瞬時に燃焼し、残予は反射板を伝っ
て下の受皿に落ち且つ下方からの空気を導入し反射熱と
共用した熱波の発生による熱効率上昇と脂肪等の不完全
燃焼による煙の発生阻止を期し、更に流入空気により筐
体を冷却し、食卓でも何処でも使用できるようにしよう
とするもので、筐体内に、筐体と適宜の間隔を置いて内
方傾斜し且つその下底に開孔を設けた反射板を装着し、
反射板上方に熱源を設けると共に、筐体に設けた空気流
入孔と前記開孔及び反射板は筐体の上部或はその両者に
設けた通風孔とを空隙を介して連通させ、更に反射板に
セラミック粒子を固着させた遠赤外線放射層を形成させ
たことを特徴とし、又、熱源をヒーターとし、筐体に固
定したソケットに内方からヒーターを着脱自在に差込む
如くしたことを特徴とし、更には筐体或は反射板上に載
置させる焼網又は五徳にセラミック粒子を固着させた遠
赤外線放射層を形成させたことを特徴とするものであ
る。

ホ．以下図に示す一実施例により本考案を詳細に説明す
る。

１は筐体で、丸型、四角型、長方型何れでもよく天板乃
至上部に開口３を設けてある。該開口３は筐体１の形状
に合せるのがよく丸型、角型にし、筐体１上部全面でも
よい。４は反射板で、上端外縁41は開口縁部31に係架乃
至載置させ、下方に傾斜垂下させ、その下底中央に開口
43を形成しておく。或は反射板４の下底も一体的に或は
別途に形成した円錐状の突部44を設けることも出来る。
その際開口43は多数の小孔とし該突部44と傾斜垂下部42
間の底部に形成させる。或は突部44を空隙より成る開口
43を残して反射板４下端に載置するようにも出来る。反
射板４はその傾斜垂下部42により、筐体１の側壁11との
間に適宜の空隙12を形成してある。反射板４の上面には
セラミック粒子を含有せしめたフッ素樹脂層の如き遠赤
外線放射層45を固着させてある。筐体１の底部13には広
く開口するか多数の穿設した空気流入孔15,15,……を形
成して空隙12と連通している。16,16,……は通風孔で、
筐体１の天板又は反射板４の上端外縁41或はその両者乃
至反射板４の上端又は傾斜垂下部42に穿設させてある。

このため、筐体１の底板13に設けた空気流入孔15,15,…
…より流入した空気は、反射板４と筐体１の空隙12より
通風孔16,16……に通り抜ける一方、反射板４の底部に
設けた通孔43より、開口３下面に反射板４に囲繞される
燃焼室５に入り、開口３より上方に抜ける。６は熱源
で、シーズヒーター等の電熱体が便利で、燃焼室５内に
反射板４を挿通して筐体１に固定したソケット61に挿着
してある。そしてソケット61に外方から挿通する電源の
プラグに先端を挿通し、互いに支承させてある。

７は水受皿で、筐体１の空処14で反射板４の開口43下面
に収納させてある。その収納方法については筐体１の側
壁11より挿通させ底部13上に載置させたり、底部13に設
けた開口17に嵌合させたり出来る。８は鍋等の容器を支
承する通常の五徳或は焼網で、反射板４に固定させた遠
赤外線放射層81をその表面に固着させてある。筐体１の
開口縁部31或は反射板４の上端外縁41に係架する如くし
てある。９は筐体１の底部13の四隅その他適宜位置に設
ける脚部である。

次いでその使用方法及び作用について説明すれば、ヒー
ター等の熱源６を通電により加熱せしめ、五徳８上に置
いた鍋その他の容器或は焼網等に載置される材料を加熱
せしめる。この熱源６の発生熱は、加熱室５内を熱し、
輻射熱により直接上方の五徳８上の鍋等を加熱させる。
と同時に反射板４に当りその遠赤外線放射層45によって
遠赤外線が放射され加熱室５内を更に加熱する。一方、
加熱室５内の温度上昇により空処14から通孔43を介して
空気が上昇してくる。このため加熱されている空気の上
昇は更に強まり、熱源６からの熱は上方に集中しようと
する。然も、熱源６からの熱放射と反射板４からの熱反
射、通孔43からの上昇空気が当り合い、混り合いするた
め、開口３に均一な加熱を与えることになる。然も、反
射板４の傾斜垂下部42に通風孔16,16,……を設けた場
合、輻射熱と反射熱を揺らめかせる特殊熱波となる。

この結果、加熱は開口３方向に向けて開口３全面に均一
に行われ、熱ロスを激減せしめる。更に空気流入孔15,1
5,……により流入した空気は、空隙12を経て通風孔16,1
6,……より通り抜けるが、この際、空気流通により空隙
12は冷却され筐体１の加熱は殆ど阻止される。

このような状態で鍋等の容器の加熱は極めて効率的に行
われ、肉、魚等の焼物の場合、波長の異なる遠赤外線に
より極めてよく焼け、更に肉、魚の接触する焼網８も遠
赤外線放射層81の加熱によってよく焼け、その上その原
因は定かではないが肉、魚等が焼網８に附着せず、短時
間に処理され滴下する脂肪等は赤熱化された反射板４に
より瞬時に加熱、燃焼され、その傾斜垂下部42を伝って
通孔43から水受皿７の水に落下するものは殆どない。
又、加熱室５内には多量の空気が流入し、酸素が多量に
り、且つ高温化されているため、発火した脂肪等は急速
に完全に燃焼されて了うため、煙の発生を略防ぐことが
出来る。

ヘ．考案の効果 上記の如き本考案によれば、筐体内に、筐体と適宜の間
隔を置いて内方傾斜し且つその下底に開孔を設けた反射
板を装着し、反射板上方に熱源を設けると共に、筐体に
設けた空気流入孔と前記開孔及び反射板は筐体の上部或
はその両者に設けた通風孔とを空隙を介して連通させ、
更に反射板にセラミック粒子を固着させた遠赤外線放射
層を形成させ、又、熱源をヒーターとし、筐体に固定し
たソケットに内方からヒーターを着脱自在に差込む如く
し、更に又、筐体或は反射板上に載置させる焼網又は五
徳にセラミック粒子を固着させた遠赤外線放射層を形成
させたので、熱効率が極めてよく、且つ波長の異なる遠
赤外線が放射されるため、直焼の場合には焼きが早く、
且つ焼網等にも附着したり焼付いたりすることがなく、
又煙の発生がない。更に水受皿に水を収納した場合で
も、熱は反射板により反射され、且つ上方に向くように
なっているので、水の蒸発は少なく熱効率に影響しな
い。その上、筐体も加熱されず、台所に限らず卓上等の
他何処においても使用出来る。又熱源は簡単に取外しで
き、熱源、反射板等の清掃も簡単である。然も構造は極
めて簡単であるから、廉価に提供できる等実用上効果著
大である。

【図面の簡単な説明】

第一図は本考案一実施例中央縦断側面図、第二図は同上
他実施例中央縦断正面図である。 １……筐体、３……開口、４……反射板、５……燃焼
室、６……熱源、７……水受皿、８……五徳、９……脚
部、11……側壁、12……空隙、13……底部、14……空
処、15……空気流入口、16……通風孔、17……開口、43
……開孔、45……遠赤外線放射層、81……遠赤外線放射
層。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】筐体内に、筐体と適宜の間隔を置いて内方
   傾斜し且つその下底に開孔を設けた反射板を装着し、反
   射板上方に熱源を設けると共に、筐体に設けた空気流入
   孔と前記開孔及び反射板又は筐体の上部或はその両者に
   設けた通風孔とを空隙を介して連通させ、更に反射板に
   セラミック粒子を固着させた遠赤外線放射層を形成させ
   たことを特徴とするロースター。
2. 【請求項２】熱源をヒーターとし、筐体に固定したソケ
   ットに内方からヒーターを着脱自在に差込む如くしたこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲のロースタ
   ー。
3. 【請求項３】筐体或は反射板上に載置させる焼網又は五
   徳にセラミック粒子を固着させた遠赤外線放射層を形成
   させたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲のロ
   ースター。