JPH0718305U - 車輌用灯具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アウターレンズの一部に構造の簡単なリフレ
ックスリフレクターを設けた車輌用灯具の提供。 【構成】 アウターレンズ１２に複数のリフレックスリ
フレクター２０，２０，２０が一体に設けられるととも
に、リフレックスリフレクター２０，２０，２０の背面
側にリフレックスリフレクターの反射プリズム群２２，
２２，２２を覆うシーリングプレート３０を取着した車
輌用灯具において、リフレックスリフレクター２０，２
０，２０，のそれぞれの反射プリズム群２２，２２，２
２を隣接して設け、すべての反射プリズム群２２，２
２，２２を覆う大きさの一枚のシーリングプレート３０
を、アウターレンズに形成した魚眼ステップの素子に合
わせた横断面をもつ脚１６ａ，１６ｂ，１６ｃを介して
アウターレンズ１２に取着すことで、脚１６（１６ａ，
１６ｂ，１６ｃ）の見切縁が魚眼ステップ１３の模様に
取り込まれて、意匠全体を損なわず、脚１６の存在も目
立たなくなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、入射した光を同方向に反射する反射板であるリフレックスリフレク ターをアウターレンズの一部に一体化した車輌用灯具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動車の後部には反射板であるリフレックスリフレクターが設けられるが、一 般には、テールアンドストップランプ等の後部ランプのアウターレンズの一部に 一体に設けられる。図６，７は従来のこの種のランプの正面図および要部断面図 で、魚眼ステップ３の形成されたアウターレンズ２の一部に反射プリズム群５か らなるリフレックスリフレクター４が一体に設けられており、リフレックスリフ レクター４の背面側には、リフレックスリフレクターの反射面を密閉するシーリ ングプレート６が取着されている。リフレックスリフレクターの反射面に灯室内 に浸入したゴミや水滴が付着すると、アウターレンズ２を通してゴミや水滴が見 え、見栄えが悪い上に、リフレックスリフレクターとしての光反射機能が損なわ れるおそれがあるため、従来では、溶着固定したシーリングプレート６によって リフレックスリフレクターの反射プリズム群５を覆うようにしている。なお符号 ８は光源であるバルブである。

【０００３】

【考案の解決しようとする課題】

しかし従来の灯具では、図６，７に示すように、リフレックスリフレクター４ を複数並設する場合には、リフレックスリフレクターを構成するそれぞれの反射 プリズム群５をそれぞれシーリングプレート６によって覆う構造となっているた め、リフレックスリフレクター毎に反射プリズム群５を取り囲む立壁状脚部２ａ を形成し、かつ複数のシーリングプレート６を溶着する必要があり、部品点数が 多く組付工数もそれだけかかり、コストも高くなるという問題があった。また非 点灯時に脚部２ａがアウターレンズ２を通して枠型に見え、見栄えが悪いという 問題もあった。

【０００４】 本考案は前記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的はアウターレ ンズの一部に構造の簡単なリフレックスリフレクターを設けた見栄え良好な車輌 用灯具を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、本考案に係る車輌用灯具においては、アウターレ ンズに複数のリフレックスリフレクターが一体に設けられると共に、リフレック スリフレクターの背面側にリフレックスリフレクターの反射プリズム群を覆うシ ーリングプレートが取着された車輌用灯具において、前記リフレックスリフレク ターのそれぞれの反射プリズム群が隣接して設けられるとともに、すべての反射 プリズム群を覆う大きさの一枚のシーリングプレートを複数本の脚を介してアウ ターレンズに取着するようにしたものである。

【０００６】 請求項２では、請求項１記載の車輌用灯具において、脚の横断面をアウターレ ンズに形成されている配光制御ステップ素子に合わせた大きさに形成するように したものである。

【０００７】

【作用】

リフレックスリフレクターの反射プリズムを覆うシーリングプレートが一枚で 済み、脚の数も少なく、それだけ構成部品点数が少ない。また灯具の非点灯時に はアウターレンズを通して複数個のシーリングプレート取着用の脚が見えるだけ で、アウターレンズを通して脚が枠型に見える従来技術に比べて見栄えも良い。

【０００８】 また請求項２では、アウターレンズを通して見えるシーリングプレート取着用 の脚はアウターレンズの配光制御ステップと同一又は近似して見えるので、アウ ターレンズ全体の模様として統一がある。

【０００９】

【実施例】 次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１〜図５は本考案の一実 施例を示すもので、図１は本考案の一実施例であるテールアンドストップランプ の正面図、図２は同ランプの水平断面図（図１に示す線II-IIに沿う断面図)、図 ３は同ランプの縦断面図（図２に示す線III-IIIに沿う断面図)、図４はアウター レンズ側に突設されたシーリングプレート取着用の脚の拡大斜視図、図５はシー リングプレート側溶着部を底面側から見た拡大斜視図である。

【００１０】 これらの図において、符号１０は容器状のランプボディで、ランプボディ１０ の前面開口部には、機能色である赤色を帯びたアウターレンズ１２が組付けられ て灯室空間が形成され、ランプボディ１０の２つのバルブ挿着孔１１には光源で あるバルブ１４が挿着されて、テールアンドストップランプが構成されている。 ランプボディ１０の内周面には、左右方向に２つの放物面形状の光反射面１１ａ が形成され、バルブ１４の光は光反射面１１ａで反射されて、アウターレンズ１ ２の裏面に形成されている魚眼ステップ１３によって拡散配光されるようになっ ている。

【００１１】 アウターレンズ１２の略中央部には、リフレックスリフレクター２０が一体に 設けられている。即ち、アウターレンズ１２の中央部裏面には、３つの矩形状領 域２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃにわたって反射プリズム群２２が形成されており、こ のそれぞれの反射プリズム群２２は、レンズ前方から入射した光を光入射方向に 反射するリフレックスリフレクター２０を構成している。リフレックスリフレク ター２０の背面側には、３個のリフレックスリフレクターを覆う１枚のシーリン グプレート３０が延在し、灯室内に浸入したゴミや水分が反射プリズム群２２に 付着しにくい構造となっている。符号１６（１６ａ，１６ｂ，１６ｃ）はアウタ ーレンズ１２に立設された脚で、反射プリズム群２２の形成された矩形状領域２ ０Ａと２０Ｂ、２０Ｂと２０Ｃの間にそれぞれ上下方向に３本、左右に対向して 設けられており、これらの脚１６にシーリングプレート３０が溶着固定されてい る。左右に対向する脚１６の左右方向外側には段差部１７が形成され、一方、シ ーリングプレート３０側溶着部にも段差部３７の形成された凸条部３６が設けら れ、これらの段差部１７，３７が互いに係合することで、シーリングプレート３ ０が左右方向に位置決めされている。

【００１２】 脚１６の横断面は矩形状で、魚眼ステップ１３の一素子と同一の大きさに形成 されるとともに、魚眼ステップ１３の素子列と同一の間隔に形成され、さらに脚 １６ａ，１６ｂ，１６ｃ間には魚眼ステップ一素子がそれぞれ形成されて、アウ ターレンズ１２には脚１６（１６ａ，１６ｂ，１６ｃ）の外形がサイコロを縦長 に並べた帯状の模様としてあらわれるが、魚眼ステップ１３の模様と同一模様の ため、アウターレンズ１２全体の意匠上の統一が損なわれない。

【００１３】 一方、シーリングプレート３０の凸条部３６には、アウターレンズ１２側の３ 本の脚１６（１６ａ，１６ｂ，１６ｃ）と係合できる係合突起３６ａ，３６ｂが 設けられており、図３に示すように、脚１６（１６ａ，１６ｂ，１６ｃ）と係合 突起３６ａ，３６ｂが係合することで、シーリングプレート３０が上下方向に位 置決めされている。

【００１４】 また脚１６ａ，１６ｂ，１６ｃの間の間隙に係合したシーリングプレート３０ 側の突起３６ａ，３６ｂの先端部は、アウターレンズ１２の脚突出面近傍に位置 し、アウターレンズ１２を通して見える脚形成領域Ａと脚非形成領域Ｂとの色合 いが均一化されている。即ち、シーリングプレート３０が取着されていない場合 には、脚形成領域位Ａでは脚１６が立設されているため、脚１６の立設されてい ない脚非形成領域に比べて暗く見えるが、シーリングプレート３０が取着される と、係合突起３６ａ，３６ｂが脚非形成領域Ｂの裏面近傍に位置するため、両領 域Ａ，Ｂにおける明暗差が小さくなり、ほとんど見分けがつかない状態となって 、脚の存在が判別できない。

【００１５】 なお前記実施例では、脚１６（１６ａ，１６ｂ，１６ｃ）のすべてがシーリン グプレート３０に溶着されているが、上下方向中央位置の脚１６ｂを上下位置の 脚１６ａ，１６ｃより低く形成することで、脚１６ｂとシーリングプレート３０ とを必ずしも溶着しなくてもよい。即ち、上下方向３本の脚１６ａ，１６ｂ，１ ６ｃを溶着するには、３本の脚の高さをすべて同一に形成する必要があり、それ だけ脚の成形が面倒であるのに対し、上下２本１６ａ，１６ｃを溶着するのであ れば、それだけ脚の成形が容易となる。

【００１６】 また前記実施例では、脚１６（１６ａ，１６ｂ，１６ｃ）の大きさ（横断面） を魚眼ステップ１３の一素子の大きさに等しい形状に形成しているが、脚の大き さは一素子の大きさに限られるものではなく、二素子や三素子というように、魚 眼ステップの素子の大きさに合わせた大きさであればよい。またアウターレンズ １２に形成されているステップが魚眼ステップではなくプリズムステップの場合 には、脚１６の横断面をこのプリズムステップの素子に合わせた形状に形成すれ ばよい。

【００１７】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案に係る車輌用灯具によれば、リフレッ クスリフレクターの反射プリズムを覆うシーリングプレートが一枚で済み、脚の 数も少なく、それだけ構成部品点数が少ないので、組付けが簡単で、コストも低 減できる。また灯具の非常点灯時には、アウターレンズを通して複数個のシーリ ングプレート取着用の脚が見えるだけで、脚が枠型に見える従来技術に比べて見 栄えが良好となる。

【００１８】 また請求項２では、アウターレンズを通して見えるシーリングプレート取着用 の脚がアウターレンズの配光制御ステップと同一又は近似して見えるので、アウ ターレンズ全体のステップのつくる模様として統一があり、脚の存在がわからず 、それだけ見栄えがよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例であるテールアンドストップ
ランプの正面図

【図２】同ランプの水平断面図（図１に示す線II-IIに
沿う断面図)

【図３】同ランプの縦断面図（図２に示す線III-IIIに
沿う断面図)

【図４】アウターレンズ側に突設されたシーリングプレ
ート溶着用の脚の拡大斜視図

【図５】シーリングプレート側溶着部を底面側から見た
拡大斜視図

【図６】従来の灯具の正面図

【図７】同灯具の水平断面図（図６に示す線VI−VIに沿
う断面図）

【符号の説明】

１２ アウターレンズ １３ 配光制御ステップである魚眼ステップ １６（１６ａ，１６ｂ，１６ｃ） シーリングプレート
取着用の脚 ２０ リフレックスリフレクター ２２ 反射プリズム群 ３０ シーリングプレート Ａ 脚形成領域 Ｂ 脚非形成領域

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 アウターレンズに複数のリフレックスリ
   フレクターが一体に設けられるとともに、リフレックス
   リフレクターの背面側にリフレックスリフレクターの反
   射プリズム群を覆うシーリングプレートが取着された車
   輌用灯具において、前記リフレックスリフレクターのそ
   れぞれの反射プリズム群が隣接して設けられるととも
   に、すべての反射プリズム群を覆う大きさの一枚のシー
   リングプレートが複数本の脚を介してアウターレンズに
   取着されたことを特徴とする車輌用灯具。
2. 【請求項２】 前記脚の横断面はアウターレンズに形成
   されている配光制御ステップ素子に合わせた大きさに形
   成されたことを特徴とする請求項１記載の車輌用灯具。