JPH07182972A - 電子放出素子、電子源及びそれを用いた画像形成装置の製造方法 - Google Patents

電子放出素子、電子源及びそれを用いた画像形成装置の製造方法

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JPH07182972A
JPH07182972A JP34547893A JP34547893A JPH07182972A JP H07182972 A JPH07182972 A JP H07182972A JP 34547893 A JP34547893 A JP 34547893A JP 34547893 A JP34547893 A JP 34547893A JP H07182972 A JPH07182972 A JP H07182972A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成装置等の電子源に用いられる電子放
出素子の製造方法を提供する。 【構成】 対向する電極5,6間に跨がる電子放出部を
含む薄膜4を有する電子放出素子の製造方法において、
電子放出部を含む薄膜4を形成する工程が、電子放出部
形成用薄膜を形成する工程と、電子放出部形成用薄膜に
電子放出部3を形成する工程を含み、電子放出部形成用
薄膜を形成する工程が、電子放出材料を含む有機金属化
合物の分解温度以下の雰囲気中に存在する該有機金属の
気体を、その分解温度以上に加熱した基板に接触させて
加熱焼成する工程を有することを特徴とする。 【効果】 素子の電子放出特性の再現性が確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子放出素子及びそれ
を電子源として用いた表示装置等の画像形成装置に関わ
り、特に表面伝導型電子放出素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源には
電界放出型、金属/絶縁層/金属型や表面伝導型電子放
出素子(以下SCEと記す)等が有る。
【0003】SCEは基板上に形成された小面積の薄膜
に、膜面に平行に電流を流すことにより、電子放出が生
ずる現象を利用するものである。その典型的な構成とし
ては、絶縁性基板上に1対の素子電極を設け、該電極を
連絡するように金属酸化物等の薄膜(以下、「電子放出
部形成用薄膜」という。)を成膜し、該薄膜を予めフォ
ーミングと呼ばれる通電処理により局所的に破壊して電
子放出部を形成したもので、フォーミング前後の薄膜は
基本的に微粒子膜より形成されている。以下、フォーミ
ングにより形成した電子放出部を含む電子放出部形成用
薄膜を、電子放出部を含む薄膜と呼ぶ。
【0004】このSCEはある電圧(閾値電圧)以上の
素子電圧を印加することにより急激に放出電流が増加
し、一方、上記閾値電圧未満では放出電流がほとんど検
出されない非線形素子である。SCEの放出電流は素子
電圧で制御でき、また放出電荷は素子電圧の印加時間に
より制御できる。さらに、このSCEを複数個配置して
なる電子源と、該電子源より放出された電子によって可
視光を発光せしめる蛍光体とを組み合わせることにより
種々の表示装置が構成されるが、大画面の装置でも比較
的容易に製造でき、且つ表示品位に優れた自発光型表示
装置であるため、CRTに替わる画像形成装置として期
待されている。
【0005】上記電子放出部形成用薄膜の材料として
は、金属酸化物に限らず金属やカーボンをはじめとし、
多くの物が使用可能である。これらのうち、金属もしく
は金属酸化物を用いる場合の製造方法として、有機金属
化合物を塗布して有機金属薄膜を形成した後、加熱焼成
して金属もしくは金属酸化物膜を形成する方法は、他の
薄膜形成技術と比較して工程が簡単、大面積での作製が
可能といったような生産技術の利点が大きい事などか
ら、研究が進められている。
【0006】ここで、従来用いられてきた電子放出素子
の製造方法について、図11を用いて概説する。尚、以
下の工程a〜kは同図の(a)〜(k)に対応する。
【0007】工程a: 絶縁性基板1上に素子電極5,
6を形成する。
【0008】工程b: この上にCrなどの膜を全面に
成膜する。
【0009】工程c: この上にレジストを塗布する。
【0010】工程d: 電子放出部形成用薄膜のパター
ンを持つフォトマスクを用いて露光する。
【0011】工程e: 上記レジストを現像する。
【0012】工程f: 酸エッチャントによりレジスト
のない部分のCrをエッチングして除去する。
【0013】工程g: 有機溶剤を用いてレジストを取
り除く。
【0014】工程h: 有機金属溶液をスピンナー等の
方法により塗布し有機金属薄膜7を形成する。
【0015】工程i: 300℃の炉内で10分間程度
の加熱焼成処理をし有機金属薄膜7を金属酸化物とす
る。
【0016】工程j: 残ったCr膜をリフトオフして
所望のパターンの電子放出部形成用薄膜2を形成する。
【0017】工程k: 前記フォーミングにより電子放
出部3を形成する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の方法で加熱焼成して得られる電子放出部形成用薄膜
は、膜厚の均一性が悪く、この膜厚の制御は困難であっ
た。
【0019】このため、多数の素子を作製した場合、各
素子の電子放出特性にばらつきが発生し易く、特に、多
数の電子放出素子を高精細な表示装置等の電子源として
用いると、各素子の電子放出量のばらつき、ひいては表
示画像のばらつきといった問題が生じ易い。
【0020】従って本発明の目的とするところは、電子
放出部を含む薄膜を有する電子放出素子及びそれを用い
た画像形成装置において、電子放出特性の再現性を向上
でき、さらには表示画像のばらつきを低減し得る新規な
製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために成された本発明は、電子放出部を含む薄膜を
電極間に有する電子放出素子の製造方法において、上記
電子放出部を含む薄膜を形成する工程が、電子放出部形
成用薄膜を形成する工程と、該電子放出部形成用薄膜に
電子放出部を形成する工程を含み、上記電子放出部形成
用薄膜を形成する工程が、電子放出材料を含む有機金属
化合物の分解温度以下の雰囲気中に存在する該有機金属
の気体を、その分解温度以上に加熱した基板に接触させ
て加熱焼成する工程を有することを特徴とする電子放出
素子の製造方法にあり、
【0022】また、電子放出部を含む薄膜を電極間に有
する多数個の電子放出素子を基板上に有する電子源の製
造方法において、上記電子放出部を含む薄膜を形成する
工程が、電子放出部形成用薄膜を形成する工程と、該電
子放出部形成用薄膜に電子放出部を形成する工程を含
み、上記電子放出部形成用薄膜を形成する工程が、電子
放出材料を含む有機金属化合物の分解温度以下の雰囲気
中に存在する該有機金属の気体を、その分解温度以上に
加熱した基板に接触させて加熱焼成する工程を有するこ
とを特徴とする電子源の製造方法にあり、
【0023】更には、電子放出部を含む薄膜を電極間に
有する多数個の電子放出素子を基板上に有する電子源
と、該電子源から放出される電子線の照射により画像を
形成する画像形成部材を具備する画像形成装置の製造方
法において、上記電子放出部を含む薄膜を形成する工程
が、電子放出部形成用薄膜を形成する工程と、該電子放
出部形成用薄膜に電子放出部を形成する工程を含み、上
記電子放出部形成用薄膜を形成する工程が、電子放出材
料を含む有機金属化合物の分解温度以下の雰囲気中に存
在する該有機金属の気体を、その分解温度以上に加熱し
た基板に接触させて加熱焼成する工程を有することを特
徴とする画像形成装置の製造方法にあり、
【0024】また更には、上記本発明の製造方法により
得られた電子放出素子あるいは電子源あるいは画像形成
装置にある。
【0025】本発明に関わる電子放出素子の基本的な一
構成例を図1に示す。同図において、1は絶縁性基板、
5と6は電極(素子電極)、4は電子放出部を含む薄
膜、3は電子放出部である。図1の素子は、電子放出部
を含む薄膜が基板面と平行である平面型素子であるが、
本発明はこれに限定されるものではなく、電子放出部を
含む薄膜が基板面と垂直あるいは角度を成した垂直型
(縦型)素子であってもよく、更には、図18に示され
るように電極と薄膜の上下関係が逆の構成であってもよ
い。
【0026】図1に示した素子を例に図2の製造工程図
に基づいて本発明の製造方法の一例を以下に説明する。
尚、以下の工程a〜cは図2の(a)〜(c)に対応す
る。
【0027】工程a:絶縁性基板1を洗剤、純水および
有機溶剤により十分に洗浄後、真空蒸着法、スパッタ法
等により素子電極材料を堆積後、フォトリソグラフィー
技術により該絶縁性基板1上に素子電極5,6を形成す
る。
【0028】絶縁性基板1としては、石英ガラス,Na
等の不純物含有量を減少したガラス,青板ガラス,青板
ガラスにスパッタ法等により形成したSiO2を積層し
たガラス基板等、及びアルミナ等のセラミックス等が挙
げられる。
【0029】素子電極の材料としては、導電性を有する
ものであればどのようなものであっても構わないが、例
えばNi,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Al,
Cu,Pd等の金属或は合金、及びPd,Ag,RuO
2,Pd−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等から
構成される印刷導体、In23−SnO2等の透明導電
体及びポリシリコン等の半導体等が挙げられる。
【0030】工程b:密閉容器内で、絶縁性基板1上に
設けられた素子電極5と素子電極6との間に、CVD法
により金属あるいは金属酸化物膜を成膜し、リフトオ
フ、エッチング等によりパターニングし、電子放出部形
成用薄膜2を形成する。
【0031】具体的には、有機金属化合物を沸点あるい
は昇華温度以上、分解温度以下に加熱し、気化させる。
尚、有機金属化合物の沸点あるいは昇華温度が分解温度
に近い場合には、密閉容器内を減圧して沸点や昇華温度
を下げるのが好ましい。
【0032】また一方において、密閉容器内に設置した
上記の絶縁性基板1を有機金属化合物の分解温度以上に
加熱し、該基板上で有機金属化合物の有機成分を分解さ
せて、金属あるいは金属酸化物膜を得る。金属膜を得る
場合には密閉容器内を真空雰囲気とし、金属酸化物膜を
得る場合には酸素を供給して行うことができる。
【0033】上記有機金属化合物の金属としては、電圧
印加により電子を放出しやすいもの、すなわち仕事関数
の比較的低いもので、且つ安定なもの、例えばPd,R
u,Ag,Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Z
n,Sn,Ta,W,Pb,Hg,Cd,Hg,Pt,
Mn,Sc,La,Co,Ce,Zr,Th,V,M
o,Ni,Os,Rh,Ir等の金属、AgMg,Ni
Cu,PbSn等の合金等が挙げられる。
【0034】有機成分としては、カルボン酸塩、シュウ
酸塩、アルキル金属、アリール金属などが好ましい。
【0035】また、遷移金属を用いたときには錯体を形
成しうるが、配位子としてI- ,SCN-,CN-
-,S23 2-,Cl-,ClO4 -,NO3 -,CH3CO2
-,SO4 -,CO3 -,PO4 3- あるいは一般式R2S,R
SH,R3P,R3As,R- ,R2O,ROH,RN
2,OR-(Rはアルキル)、エチレンジアミン、アセ
チルアセトナト、2,2’−ジピリジル、o−フェニレ
ンビス(ジメチルアルシン)等、3座配位子として2,
2’,2”−テルピリジン、ジエチレントリアミン等、
4座配位子としてトリエチレンテトラミン等、6座配位
子としてエチレンジアミンテトラ酢酸等が挙げられる。
【0036】酢酸金属塩もしくはハロゲン化金属塩を用
いた場合、アミンを混合もしくは配位子として錯形成さ
せることにより、有機金属化合物を昇華性とすることが
できる。また、ハロゲン化金属塩においてはアミンが有
機成分である。アミンの例としてはn−プロピルアミ
ン,iso−プロピルアミンのようなモノアルキルアミ
ン、ジエチルアミン,ジn−プロピルアミン,ジiso
−プロピルアミン,ジn−ブチルアミンのようなジアル
キルアミン、トリエチルアミン,トリn−プロピルアミ
ン,トリn−ブチルアミンのようなトリアルキルアミ
ン、ピリジン,ピペリジンなどのような飽和・不飽和環
状アミンなどを用いることができる。
【0037】有機金属化合物を用いる理由は、これを気
化して基板上で加熱焼成して金属あるいは金属酸化物を
得る工程において、比較的低温で気化させることができ
るとともに、ほとんどの場合300℃前後で分解して、
金属や金属酸化物などの無機化合物あるいはそれらの表
面に炭素数の小さな簡単な有機物が付着した化合物に変
化させることができるからである。一方、有機成分を含
まないハロゲン化物や無機酸塩では、融点・沸点・昇華
温度および分解温度が約1000℃であり、電子放出素
子の基板および電極材料などの耐熱温度よりはるかに高
い。
【0038】本発明に好ましく用いられる有機金属材料
は、沸点あるいは昇華温度が比較的低温で且つ分解温度
との差が数十℃ないし数百℃ある物質、あるいは有機金
属化合物がカルボン酸金属塩もしくはハロゲン化金属塩
とアミンとからなる混合物あるいは錯体で、特に好まし
くは有機金属化合物のカルボン酸金属塩が酢酸パラジウ
ムであり且つ有機金属化合物の昇華温度が常圧において
50℃以上180℃以下で、熱分解温度が180℃以上
のものである。
【0039】すなわち、沸点あるいは昇華温度が比較的
低温で且つ分解温度との差が数十℃ないし数百℃ある物
質であれば、熱分解せずに安定に気化でき、分解も確実
に行える。一方、上記温度差が小さいものにあっては、
CVD法において減圧して気化させる場合に高真空度が
必要となり、有機金属化合物の分圧が低く、基板上への
時間当たりの堆積量が少なく、効率が悪い。そこで、有
機金属化合物として、上記のカルボン酸金属塩とアミン
との混合物あるいは錯体のように昇華性を有するもの
(蒸気圧が高いもの)を用いれば、比較的低温および低
真空度で気化させることができ、基板上への堆積を効率
よく行うことができる。 工程c:素子電極5,6間に不図示の電源により電圧を
印加することで、先述のフォーミングと呼ばれる通電処
理を施し、電子放出部形成用薄膜の部位に構造の変化し
た電子放出部3を形成する。このようにして形成した電
子放出部3は、導電性微粒子で構成されていることを本
発明者らは確認している。
【0040】以上の工程を経て得られる電子放出素子
は、電子放出部を含む薄膜4に電圧を印加し、素子表面
に電流を流すことにより、電子放出部3より電子を放出
する。
【0041】本発明は、上記製造工程における電子放出
部形成用薄膜の形成工程(工程b)に特徴を有するもの
であり、電子放出部形成用薄膜の膜厚の制御を可能と
し、ひいては素子の再現性を向上できるものである。こ
の点について、詳細に説明する。
【0042】従来方法における電子放出部形成用薄膜の
膜厚のばらつきは、スピンナー等により塗布形成された
有機金属膜の膜厚分布を反映したものである。
【0043】すなわち、有機金属化合物の塗布膜は、溶
媒が揮発すると基板上で結晶化しやすく、大きく結晶化
した部分とそうでない部分が混在している。その後の焼
成工程において、有機金属はいったん融解し、液状にな
って基板全面に広がり、上記結晶化による凹凸の構造は
小さくなる。しかし、この凹凸構造は完全になくなった
わけではなく、これが膜厚や抵抗値の不均一性の原因と
なる。
【0044】また、有機金属化合物のうち、カルボン酸
金属塩とアミンの混合物あるいは錯体のような昇華性を
有する塗布膜は、加熱焼成時に熱分解前に昇華して基板
上の膜厚が減少する、いわゆる膜べりが起こり、膜厚や
抵抗値が変化する。また、有機金属化合物のうち、加熱
により融解して液相となり、熱分解前に蒸発する塗布膜
でも、同様の膜べりが起こり、膜厚や抵抗値が変化す
る。
【0045】さらには、塗布面の凹凸、例えば基板表面
の凹凸や素子電極等の膜厚の違い等も、塗布膜の膜厚や
抵抗値の不均一性の原因となる。
【0046】これらの要因を伴うため、前記従来の方法
では電子放出部形成用薄膜の膜厚を制御するのが困難で
あり、膜厚の均一性・再現性を確保できずにいた。
【0047】一方、本発明では、有機金属化合物の分解
温度以上に加熱した電子放出素子基板上に、有機金属材
料をCVD法によりアモルファス状もしくは金属結晶状
の膜を堆積させるため、従来の有機金属塗布膜のような
結晶化や、成膜する部分の凹凸の影響を受けることな
く、均一な膜厚、均一な抵抗値の電子放出部形成用薄膜
を得ることができる。
【0048】次に、本発明にかかわる電子放出素子の評
価方法について図4を用いて説明する。
【0049】図4は、図1で示した構成を有する素子の
電子放出特性を測定するための測定評価装置の概略構成
図である。図4において、1は絶縁性基板、5及び6は
素子電極、4は電子放出部を含む薄膜、3は電子放出部
を示す。また、41は素子に素子電圧Vfを印加するた
めの電源、40は素子電極5,6間の電子放出部を含む
薄膜4を流れる素子電流Ifを測定するための電流計、
44は素子の電子放出部より放出される放出電流Ieを
捕捉するためのアノード電極、43はアノード電極44
に電圧を印加するための高圧電源、42は素子の電子放
出部3より放出される放出電流Ieを測定するための電
流計である。電子放出素子の上記素子電流If,放出電
流Ieの測定にあたっては、素子電極5,6に電源41
と電流計40とを接続し、該電子放出素子の上方に電源
43と電流計42とを接続したアノード電極44を配置
している。また、本電子放出素子及びアノード電極44
は真空装置内に設置され、所望の真空下で本素子の測定
評価を行えるようになっている。
【0050】なお、アノード電極の電圧は1kV〜10
kV、アノード電極と電子放出素子との距離Hは3mm
〜8mmの範囲で測定する。
【0051】図4に示した測定評価装置により測定され
た放出電流Ie及び素子電流Ifと素子電圧Vfの関係
の典型的な例を図5に示す。なお、図5は任意単位で示
されており、放出電流Ieは素子電流Ifのおおよそ1
000分の1程度である。
【0052】次に、上記の電子放出素子を複数搭載した
基板を電子源として用いる画像形成装置について説明す
る。
【0053】図7は、本発明の一例である複数の電子放
出素子を単純マトリクス配線して構成した電子源の例の
概略図であり、71はガラス基板等からなる絶縁性基板
であり、その大きさ及び厚みは、絶縁性基板71に設置
される電子放出素子の個数及び個々の素子の設計上の形
状、及び電子源の使用時に容器の一部を構成する場合に
は、その容器を真空に保持するための条件等に依存して
適宜設定される。
【0054】m本のX方向配線72は、DX1,DX2
・・・DXmからなり、絶縁性基板71上に、真空蒸着
法、印刷法、スパッタ法等で形成し、所望のパターンと
した導電性金属等からなり、多数の電子放出素子にでき
るだけ均等な電圧が供給される様に、材料、膜厚、配線
巾が設定される。Y方向配線73は、DY1,DY2,・
・・DYnのn本の配線からなり、X方向配線72と同
様に、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形成し、所
望のパターンとした導電性金属等からなり、多数の電子
放出素子にできるだけ均等な電圧が供給される様に、材
料、膜厚、配線巾が設定される。これらm本のX方向配
線72とn本のY方向配線73間は、不図示の層間絶縁
層で電気的に分離されて、マトリックス配線を構成す
る。尚、このm,nは、共に正の整数である。不図示の
層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形
成されたSiO2等である。
【0055】更に、電子放出素子74の対向する素子電
極(不図示)が、m本のX方向配線72とn本のY方向
配線73に、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形成
された導電性金属等からなる結線75によって電気的に
接続されている。
【0056】上記複数の電子放出素子74は、先述した
本発明の製造方法により形成され、絶縁性基板71上に
同時に、所望のパターンを有する複数の電子放出部形成
用薄膜が形成されたものである。
【0057】また、前記X方向配線72には、X方向に
配列する電子放出素子74の行を任意に走査するための
走査信号を印加するための不図示の走査信号発生手段と
電気的に接続されている。
【0058】一方、Y方向配線73には、Y方向に配列
する電子放出素子74の各列を任意に変調するための変
調信号を印加するための不図示の変調信号発生手段と電
気的に接続されている。
【0059】さらに、各電子放出素子に印加される駆動
電圧は、当該素子に印加される走査信号と変調信号の差
電圧として供給されるものである。尚、上記の例の電子
源は、多数の電子放出素子を単純MTX状に配置した
が、本発明はこれに限るものでなく、例えば平行に配設
された配線間に複数の電子源をはしご状に設けたもので
あってもよい。
【0060】以上のようにして作製した複数電子源(単
純MTX配列を例とする)を用いた画像形成装置につい
て図8と図9を用いて説明する。図8は画像形成装置の
基本構成図であり、図9は該画像形成装置に用いられる
蛍光膜のパターンである。81は上述のようにして電子
放出素子を作製した未フォーミングの電子源、82は電
子源81を固定したリアプレート、90はガラス基板8
7の内面の蛍光膜88とメタルバック89等が形成され
たフェースプレート、83は支持枠であり、リアプレー
ト82及びフェースプレート90をフリットガラス等で
封着して、外囲器91を構成する。
【0061】外囲器91は上述の如く、フェースプレ−
ト90、支持枠83、リアプレート82で構成したが、
リアプレート82は主に電子源81の強度を補強する目
的で設けられるため、電子源81自体で十分な強度を持
つ場合は別体のリアプレート82は不要であり、電子源
81に直接支持枠83を封着し、フェースプレート9
0、支持枠83、電子源81にて外囲器91を構成して
も良い。
【0062】蛍光膜88は、モノクロームの場合は蛍光
体のみから成るが、カラーの蛍光膜の場合は、図9に示
されるように蛍光体の配列によりブラックストライプあ
るいはブラックマトリクスなどと呼ばれる黒色導電材9
2と蛍光体93とで構成される。ブラックストライプ、
ブラックマトリクスが設けられる目的は、カラー表示の
場合必要となる三原色蛍光体の、各蛍光体93間の塗り
分け部を黒くすることで混色を目立たなくすることと、
蛍光膜88における外光反射によるコントラストの低下
を抑制することである。ブラックストライプの材料とし
ては、通常よく用いられている黒鉛を主成分とする材料
だけでなく、導電性があり、光の透過及び反射が少ない
材料であれば適用できる。
【0063】ガラス基板87に蛍光体を塗布する方法は
モノクローム、カラーによらず、沈殿法や印刷法が用い
られる。
【0064】また、蛍光膜88の内面側には通常メタル
バック89が設けられる。メタルバックの目的は、蛍光
体の蛍光のうち内面側への光をフェースプレート90側
へ鏡面反射することにより輝度を向上すること、電子ビ
ーム加速電圧を印加するための電極として作用するこ
と、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダメージ
からの蛍光体の保護等である。メタルバックは、蛍光膜
作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理(通常フィル
ミングと呼ばれる)を行い、その後Alを真空蒸着等で
堆積することで作製できる。フェースプレート90に
は、更に蛍光膜88の導電性を高めるため、蛍光膜88
の外面側に透明電極(不図示)を設けてもよい。
【0065】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体と電子放出素子とを対応させなくてはいけないた
め、十分な位置合わせを行う必要がある。
【0066】外囲器91は、不図示の排気管に通じ、1
0のマイナス6乗[Torr]程度の真空度にされ、外
囲器91の封止が行われる。
【0067】尚、容器外端子Dox1ないしDoxm
と、Doy1ないしDoynを通じ、対向する素子電極
間に電圧を印加し、先述のフォーミングを行い、電子放
出部を形成して電子放出素子74を作製する。また、外
囲器91の封止後の真空度を維持するために、ゲッター
処理を行う場合もある。これは、外囲器91の封止を行
う直前あるいは封止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱
等により、外囲器91内の所定の位置(不図示)に配置
されたゲッターを加熱し、蒸着膜を形成する処理であ
る。ゲッタ−は通常Baが主成分であり、該蒸着膜の吸
着作用により、たとえば1×10のマイナス5乗ないし
は1×10のマイナス7乗[Torr]の真空度を維持
するものである。
【0068】以上のようにして完成した本発明に係る画
像形成装置において、各電子放出素子には、容器外端子
Dox1ないしDoxmとDoy1ないしDoynを通
じ、電圧を印加することにより、電子放出させ、高圧端
子Hvを通じ、メタルバック89、あるいは透明電極
(不図示)に数kV以上の高圧を印加し、電子ビームを
加速し、蛍光膜88に衝突させ、励起・発光させること
で画像を表示するものである。
【0069】以上述べた構成は、画像表示等に用いられ
る好適な画像形成装置を作製する上で必要な概略構成で
あり、例えば各部材の材料等、詳細な部分は上述内容に
限定されるものではなく、画像形成装置の用途に適する
ように適宜選択する。
【0070】また、本発明の思想によれば、画像表示に
用いられる好適な画像形成装置に限るものでなく、感光
性ドラムと発光ダイオード等で構成された光プリンター
の発光ダイオード等の代替の発光源として、上述の画像
形成装置を用いることもできる。またこの際、上述のm
本の行方向配線とn本の列方向配線を、適宜選択するこ
とで、ライン状発光源だけでなく、2次元状の発光源と
しても応用できる。
【0071】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0072】実施例1 本実施例の電子放出素子として、図1に示すタイプの電
子放出素子を作製した。図1(a)は本素子の平面図
を、図1(b)は断面図を示している。なお、図中のL
1は素子電極5,6間の間隔、W1は素子電極の幅、d
は素子電極の厚さ、L2は電子放出部を含む薄膜4の長
さ、W2は電子放出部を含む薄膜4の幅を表している。
【0073】図2を用いて、本実施例の電子放出素子の
製造方法を述べる。尚、以下の工程a〜cは図2の
(a)〜(c)に対応する。
【0074】工程a:絶縁性基板1として石英基板を用
い、これを有機溶剤により充分に洗浄後、該基板1面上
に、Niからなる素子電極5,6を形成した。この時、
素子電極間隔L1は3μmとし、素子電極の幅W1を5
00μm、その厚さdを1000Åとした。
【0075】工程b:有機金属化合物として0.1モル
(22.49g)の酢酸パラジウムと0.2モル(2
0.24g)のジn−プロピルアミンの混合物を用い
た。該混合物の大気圧での昇華温度は約120℃、分解
温度は180℃である。
【0076】これを容積3リットルの密閉容器内で13
0℃に加熱して昇華させた。また、密閉容器内で前記素
子電極5,6を形成した絶縁性基板1を300℃に加熱
して、前記有機金属化合物昇華物を該基板上に堆積さ
せ、酸化パラジウム微粒子(平均粒径:70Å)からな
る微粒子膜を形成し、電子放出部形成用薄膜2とした。
尚、該微粒子が酸化パラジウムであることはX線分析で
確認した。
【0077】ここで電子放出部形成用薄膜2は、その幅
W2を300μmとし、素子電極5と6のほぼ中央部に
配置した。また、この電子放出部形成用薄膜2の膜厚d
は100Å、シート抵抗値は5×104Ω/□であっ
た。
【0078】工程c:素子電極5,6間に電圧を印加
し、電子放出部形成用薄膜2を通電処理(フォーミング
処理)することにより、電子放出部3を形成した。フォ
ーミング処理に用いた電圧波形を図3に示す。
【0079】図3中、T1及びT2は電圧波形のパルス幅
とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1ミリ秒、T2
を10ミリ秒とし、三角波の波高値(フォーミング時の
ピーク電圧)は5Vとし、フォーミング処理は約10の
マイナス6乗Torrの真空雰囲気下で60秒間行っ
た。このようにして作成された電子放出部3は、パラジ
ウム元素を主成分とする微粒子が分散配置された状態と
なり、その微粒子の平均粒径は30Åであった。
【0080】以上のようにして作製した電子放出素子の
電子放出特性の測定を、図4に示した測定評価装置を用
いて行った。
【0081】尚、測定条件は、アノード電極44と電子
放出素子間の距離Hを4mm、アノード電極の電位を1
kV、電子放出特性測定時の真空装置内の真空度を約1
0のマイナス6乗Torrとした。その結果、本実施例
の素子では、図6に示すような電流−電圧特性が得られ
た。本素子では、素子電圧8V程度から急激に放出電流
Ieが増加し、素子電圧14Vで素子電流Ifが2.2
mA、放出電流Ieが1.1μAとなり、電子放出効率
η=Ie/If(%)は0.05%であった。
【0082】同様にして複数の素子を作製し、各素子間
の放出電流Ieのばらつきを見たところ、従来の製法に
よる素子と比較して、そのばらつきの程度が2分の1以
下に抑えられていた。
【0083】実施例2 実施例1と同様の電子放出素子の製造方法において、有
機金属化合物として0.1モル(24.88g)の酢酸
ニッケル(4水和物)と0.2モル(20.24g)の
トリエチルアミンの混合物を用いた。該混合物の大気圧
での昇華温度は約150℃、分解温度は350℃であ
る。これを開放系で100℃に5分間予備加熱して酢酸
ニッケルの結晶水を飛ばしたのち、容積3リットルの密
閉容器内で150℃に加熱して昇華させた。また、密閉
容器内で素子電極5,6を形成した絶縁性基板1を35
0℃に加熱して、前記有機金属化合物昇華物を該基板上
に堆積させ、酸化ニッケル微粒子(平均粒径:70Å)
からなる微粒子膜を形成し、電子放出部形成用薄膜2と
した。尚、該微粒子が酸化ニッケルであることはX線分
析で確認した。
【0084】以下、実施例1と同様にフォーミング処理
を行い電子放出素子を得た。
【0085】同様にして複数の素子を作製し、各素子間
の放出電流Ieのばらつきを見たところ、実施例1の素
子と同程度であった。
【0086】実施例3 実施例1と同様の電子放出素子の製造方法において、有
機金属化合物として0.1モル(17.73g)の塩化
パラジウムと0.2モル(20.24g)のジn−プロ
ピルアミンの混合物を用いた。該混合物の大気圧での昇
華温度は約120℃、分解温度は180℃である。これ
を容積3リットルの密閉容器内で130℃に加熱して昇
華させた。また、密閉容器内で素子電極5,6を形成し
た絶縁性基板1を300℃に加熱して、前記有機金属化
合物昇華物を該基板上に堆積させ、酸化パラジウム微粒
子(平均粒径:70Å)からなる微粒子膜を形成し、電
子放出部形成用薄膜2とした。尚、該微粒子が酸化パラ
ジウムであることはX線分析で確認した。
【0087】以下、実施例1と同様にフォーミング処理
を行い電子放出素子を得た。同様にして複数の素子を作
製し、各素子間の放出電流Ieのばらつきを見たとこ
ろ、実施例1の素子と同程度であった。実施例4 本実施例では、電子放出素子を行列状に多数個配列して
なる図7に示したような電子源を用いて、図8に示した
ような画像形成装置を作製した例を説明する。電子源の
一部の平面図を図12に示す。また、図中のA−A’断
面図を図13に示す。但し、図7,図12,図13で、
同じ符号で示したものは、同じものを示す。ここで、7
1は基板、72はX方向配線(下配線とも呼ぶ)、73
はY方向配線(上配線とも呼ぶ)、4は電子放出部を含
む薄膜、5,6は素子電極、194は層間絶縁層、19
5は素子電極5と下配線72との電気的接続のためのコ
ンタクトホールである。
【0088】まず、電子源の製造方法を図14により工
程順に従って具体的に説明する。尚、以下の工程a〜h
は、図14の(a)〜(h)に対応する。
【0089】工程a:清浄化した青板ガラス上に厚さ
0.5μmのシリコン酸化膜をスパッタ法で形成した基
板1上に、真空蒸着により厚さ50ÅのCr、厚さ60
00ÅのAuを順次積層した後、フォトレジスト(AZ
1370 ヘキスト社製)をスピンナーにより回転塗
布、ベークした後、フォトマスク像を露光、現像して、
下配線72のレジストパターンを形成し、Au/Cr堆
積膜をウエットエッチングして、所望の形状の下配線7
2を形成する。
【0090】工程b:次に、厚さ0.1μmのシリコン
酸化膜からなる層間絶縁層194をRFスパッタ法によ
り堆積する。
【0091】工程c:工程bで堆積したシリコン酸化膜
にコンタクトホール195を形成するためのフォトレジ
ストパターンを作り、これをマスクとして層間絶縁層1
94をエッチングしてコンタクトホール195を形成す
る。エッチングはCF4とH2ガスを用いたRIE(Re
active Ion Etching)法によった。
【0092】工程d:その後、素子電極と素子電極間ギ
ャップとなるべきパターンをフォトレジスト(RD−2
000N−41 日立化成社製)で形成し、真空蒸着法
により厚さ50ÅのTi、厚さ1000ÅのNiを順次
堆積した。フォトレジストパターンを有機溶剤で溶解
し、Ni/Ti堆積膜をリフトオフし、素子電極間隔L
1は3μmとし、素子電極の幅W1を300μm、を有
する素子電極5,6を形成した。
【0093】工程e:素子電極5,6の上に上配線73
のフォトレジストパターンを形成した後、厚さ50Åの
Ti,厚さ5000ÅのAuを順次真空蒸着により堆積
し、リフトオフにより不要の部分を除去して、所望の形
状の上配線73を形成した。
【0094】工程f:図15に本工程に関わる電子放出
素子の電子放出部形成用薄膜2のマスクの平面図の一部
を示す。これは素子電極間ギャップL1およびこの近傍
に開口を有するマスクであり、このマスクにより膜厚1
000ÅのCr膜193を真空蒸着により堆積・パター
ニングした。次に、図16に示す常圧CVD装置を用い
て電子放出部形成用薄膜となる微粒子の成膜を行う。
【0095】このCVD装置は、チャンバー161内の
上部に、ヒーターを配した基板ホルダー162があり、
これに基板1を成膜面を下に向けてクランプ等(不図
示)により固定する。基板ホルダー162には、熱電対
(不図示)が付随され、基板温度を300℃に保つよう
にヒーターを制御する。チャンバー161の下部に、ヒ
ーター163を巻き、熱電対(不図示)を配した溶液槽
164を置き、これに有機パラジウム(ccp4230
奥野製薬(株)社製)を入れておく。基板ホルダー1
62の周囲に、O3を導入すべく数点ガス導入口165
が開けられている(図には一点のみを示している)。O
3はオゾナイザー装置166により、O2から生成され
る。
【0096】微粒子を成膜する際は、ヒーター163の
温度を80〜100℃に上げ、O3をガス導入口165
より導入し、有機Pdが300℃に加熱された基板1上
で分解し、酸化されてPdを主元素とする微粒子を形成
した。
【0097】このようにして形成された微粒子からなる
電子放出部形成用薄膜2の膜厚は約100Å、シート抵
抗値は5×104Ω/□±5〜6%であった。
【0098】なおここで述べる微粒子膜とは、複数の微
粒子が集合した膜であり、その微細構造として、微粒子
が個々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互いに
隣接、あるいは、重なり合った状態(島状も含む)の膜
をさし、その粒径とは、前記状態で粒子形状が認識可能
な微粒子についての径をいう。
【0099】工程g:リフトオフ法によりCr膜193
を除去して、所望のパターン形状を有する電子放出部形
成用薄膜2を形成した。
【0100】工程h:全面にレジストを塗布し、マスク
を用いて露光の後現像し、コンタクトホール195部分
のみレジストを除去する。この後、真空蒸着により厚さ
50ÅのTi、厚さ5000ÅのAuを順次堆積した。
リフトオフにより不要な部分を除去することによりコン
タクトホール195を埋め込んだ。
【0101】以上の工程により、絶縁性基板1上に下配
線72、層間絶縁層194、上配線73、素子電極5,
6、電子放出部形成用薄膜2等を形成した。
【0102】以上のようにして作製した未フォーミング
の電子源を用いて表示装置を構成した例を、図8及び図
9を用いて説明する。
【0103】まず、未フォーミングの電子源81をリア
プレート82に固定した後、電子源81の5mm上方
に、フェースプレート90(ガラス基板87の内面に画
像形成部材であるところの蛍光膜88とメタルバック8
9が形成されて構成される。)を支持枠83を介し配置
し、フェースプレート90、支持枠83、リアプレート
82の接合部にフリットガラスを塗布し、大気中で40
0℃乃至500℃で10分以上焼成することで封着した
(図8参照)。また、リアプレート82への電子源81
の固定もフリットガラスで行った。
【0104】画像形成部材であるところの蛍光膜88
は、モノクロームの場合は蛍光体のみから成るが、本実
施例では蛍光体はストライプ形状(図9参照)を採用
し、蛍光膜88を作製した。ブラックストライプの材料
として、通常よく用いられている黒鉛を主成分とする材
料を用いた。ガラス基板87に蛍光体を塗布する方法は
スラリー法を用いた。
【0105】また、蛍光膜88の内面側に設けられるメ
タルバックは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平
滑化処理(通常フィルミングと呼ばれる)を行い、その
後Alを真空蒸着することで作製した。フェースプレー
ト90には、更に蛍光膜88の導電性を高めるため、蛍
光膜88の外面側に透明電極が設けられる場合もある
が、本実施例では、メタルバックのみで十分な導電性が
得られたので省略した。前述の封着を行う際、カラーの
場合は各色蛍光体を電子放出素子とを対応させなくては
いけないため、十分な位置合わせを行った。
【0106】以上のようにして完成したガラス容器内の
雰囲気を排気管(不図示)を通じ真空ポンプにて排気
し、十分な真空度に達した後、容器外端子Dox1ない
しDoxmとDoy1ないしDoynを通じ実施例1に
示した要領で素子電極間に電圧を印加し、前述の通電処
理(フォーミング処理)を行い、電子放出部を形成し電
子放出素子を作製した。
【0107】次に10-6Torr程度の真空度で、不図
示の排気管をガスバーナで熱することで溶着し外囲器9
1の封止を行った。
【0108】最後に、封止後の真空度を維持するため
に、ゲッター処理を行った。
【0109】以上のようにして完成した画像表示装置に
おいて、各電子放出素子には、容器外端子Dox1ない
しDoxm,Doy1ないしDoynを通じ、走査信号
及び変調信号を不図示の信号発生手段によりそれぞれ印
加することにより、電子放出させ、高圧端子Hvを通
じ、メタルバック89に数kV以上の高圧を印加し、電
子ビームを加速し、蛍光膜88に衝突させ、励起・発光
させることで画像を表示した。このとき、パラジウム元
素を主成分とする微粒子の不均一性に伴う輝度ムラや、
無発光点等は見られなかった。
【0110】比較例1 実施例4の電子放出部形成用薄膜の形成(工程f)を以
下の手法で行った以外は、全て実施例4と同様にして電
子源を作製した。
【0111】工程f:図15に示したマスクにより膜厚
1000ÅのCr膜193を真空蒸着により堆積・パタ
ーニングし、その上に有機Pd(ccp4230 奥野
製薬(株)社製)をスピンナーにより回転塗布し、30
0℃で10分間の加熱焼成処理をした。このようにして
形成されたPd元素を主元素とする微粒子からなる電子
放出部形成用薄膜2の膜厚は約100Åであるが、成膜
面の凹凸或はスピンナー塗布による膜厚の不均一性によ
り、シート抵抗値は5×104Ω/□±7〜8%であっ
た。
【0112】また、以上のようにして作製した未フォー
ミングの電子源を用いて、実施例4と全く同様にして表
示装置を構成し、電子放出させたところ、各電子放出素
子の特性のばらつきに伴い、わずかに輝度ムラが生じ
た。
【0113】実施例5 実施例4の電子放出部形成用薄膜の形成(工程f)を以
下の手法で行った以外は、全て実施例4と同様にして電
子源を作製した。
【0114】工程f:図15に示したマスクにより膜厚
1000ÅのCr膜193を真空蒸着により堆積・パタ
ーニングした。次に、図17に示す減圧CVD装置を用
いて電子放出部形成用薄膜となる微粒子の成膜を行う。
【0115】このCVD装置は、チャンバー161内の
上部に、ヒーターを配した基板ホルダー162があり、
これに基板1を成膜面を下に向けてクランプ等(不図
示)により固定する。基板ホルダー162には、熱電対
(不図示)が付随され、基板温度を300℃に保つよう
にヒーターを制御する。チャンバー161の外部に、ヒ
ーター163を巻き、熱電対(不図示)を配した溶液槽
164を置き、これに有機パラジウム(ccp4230
奥野製薬(株)社製)を入れておく。基板ホルダー1
62の周囲に、O3を導入すべく数点ガス導入口165
が開けられている(図には一点のみを示している)。O
3はオゾナイザー装置166により、O2から生成され
る。チャンバー161の下部には排気口171があり、
不図示の真空ポンプで減圧できる。
【0116】微粒子を成膜する際は、基板ホルダー16
2に設置した基板1を300℃に昇温し、ヒーター16
3の温度を80〜100℃に上げ、窒素またはArガス
を数SLM流して、チャンバー161内に有機Pdの蒸
気を導入する。この時、O3をガス導入口165より導
入する。成膜時の圧力は、0.1〜10Torrが望ま
しい。チャンバー内に導入された有機Pdが300℃に
加熱された基板1上で分解し、酸化されてPdを主元素
とする微粒子を形成した。
【0117】このようにして形成された微粒子からなる
電子放出部形成用薄膜2の膜厚は約100Å、シート抵
抗値は5×104Ω/□±5〜6%であり、シート抵抗
値のばらつきは実施例4の常圧CVDで成膜した時と同
様であるが、より大面積の基板に微粒子を均一に成膜す
る際は、本実施例のような減圧CVDの方に優位性が現
れるのは言うまでもない。
【0118】次に、以上のようにして作製した未フォー
ミングの電子源を用いて、実施例4と全く同様にして表
示装置を構成し、電子放出させたところ、パラジウム元
素を主成分とする微粒子の不均一性に伴う輝度ムラや、
無発光点等は見られなかった。
【0119】実施例6 図10は、実施例4で作製した表示装置(ディスプレイ
パネル)に、例えばテレビジョン放送をはじめとする種
々の画像情報源より提供される画像情報を表示できるよ
うに構成した画像表示装置の一例を示すための図であ
る。図中100はディスプレイパネル、101はディス
プレイパネルの駆動回路、102はディスプレイコント
ローラ、103はマルチプレクサ、104はデコーダ、
105は入出力インターフェース回路、106はCP
U、107は画像生成回路、108,109及び110
は画像メモリインターフェース回路、111は画像入力
インターフェース回路、112及び113はTV信号受
信回路、114は入力部である。(尚、本表示装置は、
例えばテレビジョン信号のように映像情報と音声情報の
両方を含む信号を受信する場合には、当然映像の表示と
同時に音声を再生するものであるが、本発明の特徴と直
接関係しない音声情報の受信、分離、再生、処理、記憶
などに関する回路やスピーカーなどについては説明を省
略する。)以下、画像信号の流れに沿って各部を説明し
てゆく。
【0120】先ず、TV信号受信回路113は、例えば
電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝送
されるTV画像信号を受信するための回路である。受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例え
ば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式などの
諸方式でも良い。また、これらよりさらに多数の走査線
よりなるTV信号(例えばMUSE方式をはじめとする
いわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適し
た前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに好適な信
号源である。TV信号受信回路113で受信されたTV
信号は、デコーダ104に出力される。
【0121】また、画像TV信号受信回路112は、例
えば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送
系を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回
路である。前記TV信号受信回路113と同様に、受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、また
本回路で受信されたTV信号もデコーダ104に出力さ
れる。
【0122】また、画像入力インターフェース回路11
1は、例えばTVカメラや画像読取スキャナーなどの画
像入力装置から供給される画像信号を取り込むための回
路で、取り込まれた画像信号はデコーダ104に出力さ
れる。
【0123】また、画像メモリインターフェース回路1
10は、ビデオテープレコーダー(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ104に出力される。
【0124】また、画像メモリインターフェース回路1
09は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取
り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ
104に出力される。
【0125】また、画像メモリ−インターフェース回路
108は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像
データを記憶している装置から画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ10
4に出力される。
【0126】また、入出力インターフェース回路105
は、本表示装置と、外部のコンピュータ、コンピュータ
ネットワークもしくはプリンタなどの出力装置とを接続
するための回路である。画像データや文字・図形情報の
入出力を行なうのはもちろんのこと、場合によっては本
表示装置の備えるCPU106と外部との間で制御信号
や数値データの入出力などを行なうことも可能である。
【0127】また、画像生成回路107は、前記入出力
インターフェース回路105を介して外部から入力され
る画像データや文字・図形情報や、或いはCPU106
より出力される画像データや文字・図形情報に基づき表
示用画像データを生成するための回路である。本回路の
内部には、例えば画像データや文字・図形情報を蓄積す
るための書き換え可能メモリや、文字コードに対応する
画像パターンが記憶されている読み出し専用メモリや、
画像処理を行なうためのプロセッサなどをはじめとして
画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
【0128】本回路により生成された表示用画像データ
は、デコーダ104に出力されるが、場合によっては前
記入出力インターフェース回路105を介して外部のコ
ンピュータネットワークやプリンターに出力することも
可能である。
【0129】また、CPU106は、主として本表示装
置の動作制御や、表示画像の生成、選択、編集に関わる
作業を行なう。
【0130】例えば、マルチプレクサ103に制御信号
を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を適
宜選択したり組み合わせたりする。また、その際には表
示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントロー
ラ102に対して制御信号を発生し、画面表示周波数や
走査方法(例えばインターレースかノンインターレース
か)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適宜制
御する。
【0131】また、前記画像生成回路107に対して画
像データや文字・図形情報を直接出力したり、或いは前
記入出力インターフェース回路105を介して外部のコ
ンピュータやメモリをアクセスして画像データや文字・
図形情報を入力する。
【0132】尚、CPU106は、むろんこれ以外の目
的の作業にも関わるものであっても良い。例えば、パー
ソナルコンピュータやワードプロセッサなどのように、
情報を生成したり処理する機能に直接関わっても良い。
【0133】或いは、前述したように入出力インターフ
ェース回路105を介して外部のコンピューターネット
ワークと接続し、例えば数値計算などの作業を外部機器
と協同して行なっても良い。
【0134】また、入力部114は、前記CPU106
に使用者が命令やプログラム、或いはデータなどを入力
するためのものであり、例えばキーボードやマウスの
他、ジョイスティック、バーコードリーダー、音声認識
装置など多様な入力機器を用いることが可能である。
【0135】また、デコーダ104は、前記107ない
し113より入力される種々の画像信号を3原色信号、
または輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回
路である。尚、同図中に点線で示すように、デコーダ1
04は内部に画像メモリを備えるのが望ましい。これ
は、例えばMUSE方式をはじめとして、逆変換するに
際して画像メモリを必要とするようなテレビ信号を扱う
ためである。また、画像メモリを備えることにより、静
止画の表示が容易になる、或いは前記画像生成回路10
7及びCPU106と協同して画像の間引き、補間、拡
大、縮小、合成をはじめとする画像処理や編集が容易に
行なえるようになるという利点が生まれるからである。
【0136】また、マルチプレクサ103は前記CPU
106より入力される制御信号に基づき表示画像を適宜
選択するものである。即ち、マルチプレクサ103はデ
コーダ104から入力される逆変換された画像信号のう
ちから所望の画像信号を選択して駆動回路101に出力
する。その場合には、一画面表示時間内で画像信号を切
り換えて選択することにより、いわゆる多画面テレビの
ように、一画面を複数の領域に分けて領域によって異な
る画像を表示することも可能である。
【0137】また、ディスプレイパネルコントローラ1
02は、前記CPU106より入力される制御信号に基
づき駆動回路101の動作を制御するための回路であ
る。
【0138】先ず、ディスプレイパネルの基本的な動作
に関わるものとして、例えばディスプレイパネルの駆動
用電源(不図示)の動作シーケンスを制御するための信
号を駆動回路101に対して出力する。
【0139】また、ディスプレイパネルの駆動方法に関
わるものとして、例えば画面表示周波数や走査方法(例
えばインターレースかノンインターレースか)を制御す
るための信号を駆動回路101に対して出力する。
【0140】また、場合によっては表示画像の輝度、コ
ントラスト、色調、シャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路101に対して出力する場合
もある。
【0141】また、駆動回路101は、ディスプレイパ
ネル100に印加する駆動信号を発生するための回路で
あり、前記マルチプレクサ103から入力される画像信
号と、前記ディスプレイパネルコントローラ102より
入力される制御信号に基づいて動作するものである。
【0142】以上、各部の機能を説明したが、図10に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル1
00に表示することが可能である。即ち、テレビジョン
放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ104に
おいて逆変換された後、マルチプレクサ103において
適宜選択され、駆動回路101に入力される。一方、デ
ィスプレイコントローラ102は、表示する画像信号に
応じて駆動回路101の動作を制御するための制御信号
を発生する。駆動回路101は、上記画像信号と制御信
号に基づいてディスプレイパネル100に駆動信号を印
加する。これにより、ディスプレイパネル100におい
て画像が表示される。これらの一連の動作は、CPU1
06により統括的に制御される。また、本表示装置にお
いては、前記デコーダ104に内蔵する画像メモリや、
画像生成回路107及びCPU106が関与することに
より、単に複数の画像情報の中から選択したものを表示
するだけでなく、表示する画像情報に対して、例えば拡
大、縮小、回転、移動、エッジ強調、間引き、補間、色
変換、画像の縦横比変換などをはじめとする画像処理
や、合成、消去、接続、入れ替え、はめ込みなどをはじ
めとする画像編集を行なうことも可能である。また、本
実施例の説明では、特に触れなかったが、上記画像処理
や画像編集と同様に、音声情報に関しても処理や編集を
行なうための専用回路を設けても良い。
【0143】従って、本表示装置は、テレビジョン放送
の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像及び動画
像を扱う画像編集機器、コンピューターの端末機器、ワ
ードプロセッサをはじめとする事務用端末機器、ゲーム
機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用
或いは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0144】尚、上記図10は、本発明による電子放出
素子を電子源とするディスプレイパネルを用いた表示装
置の構成の一例を示したに過ぎず、これのみに限定され
るものでないことは言うまでもない。例えば図10の構
成要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる回路は
省いても差し支えない。またこれとは逆に、使用目的に
よってはさらに構成要素を追加しても良い。例えば、本
表示装置をテレビ電話機として応用する場合には、テレ
ビカメラ、音声マイク、照明機、モデムを含む送受信回
路などを構成要素に追加するのが好適である。
【0145】本表示装置においては、とりわけ本発明に
よる電子放出素子を電子源とするディスプレイパネルの
薄型化が容易なため、表示装置の奥行きを小さくするこ
とができる。それに加えて、大画面化が容易で輝度が高
く視野角特性にも優れるため、本表示装置は臨場感あふ
れ迫力に富んだ画像を視認性良く表示することが可能で
ある。
【0146】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
によれば、電子放出部形成用薄膜の膜厚およびシ−ト抵
抗値の再現性が向上するため、素子特性のばらつきの少
ない電子放出素子が得られる。
【0147】特に、電子放出素子を複数配列し、大面積
にわたって素子を形成する場合に有効な方法と言え、大
画面の画像形成装置において、各画素の輝度のばらつき
を防止し、ひいては高品位な画像を形成することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子放出素子の一例を示す構成図
である。
【図2】実施例1にて示す電子放出素子の製造方法を説
明するための工程図である。
【図3】フォーミング処理時の電圧波形の一例である。
【図4】電子放出素子の電子放出特性の測定評価装置を
示す概略構成図である。
【図5】電子放出素子の電流−電圧特性を示す図であ
る。
【図6】実施例1にて示す電子放出素子の電流−電圧特
性を示す図である。
【図7】多数の電子放出素子を単純マトリクス配線して
構成した電子源の概略図である。
【図8】本発明による画像形成装置の一構成例を示す部
分切り欠き斜視図である。
【図9】画像形成装置における蛍光膜の構成例を示す図
である。
【図10】本発明による画像表示装置の一構成例を示す
ブロック図である。
【図11】従来の電子放出素子の製造方法を説明するた
めの工程図である。
【図12】本発明による電子源の一例を示す部分平面図
である。
【図13】図12の電子源の構成を示す部分断面図であ
る。
【図14】図12の電子源の製造工程を説明するための
断面図である。
【図15】図12の電子源の製造工程で用いたマスク示
す部分平面図である。
【図16】実施例4にて示す電子源の製造に用いた常圧
CVD装置の概略構成図である。
【図17】実施例5にて示す電子源の製造に用いた常圧
CVD装置の概略構成図である。
【図18】本発明による電子放出素子の別の例を示す構
成図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2 電子放出部形成用薄膜 3 電子放出部 4 電子放出部を含む薄膜 5,6 素子電極 7 有機金属薄膜 40 電流計 41 電源 42 電流計 43 高圧電源 44 アノード電極 71 絶縁性基板 72 X方向配線 73 Y方向配線 74 電子放出素子 75 結線 81 電子源 82 リアプレート 83 支持枠 87 ガラス基板 88 蛍光膜 89 メタルバック 90 フェースプレート 91 外囲器 92 黒色導電材 93 蛍光体 161 チャンバー 162 基板ホルダー 163 ヒーター 164 溶液槽 165 ガス導入口 166 オゾナイザー 171 排気口

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出部を含む薄膜を電極間に有する
    電子放出素子の製造方法において、 上記電子放出部を含む薄膜を形成する工程が、電子放出
    部形成用薄膜を形成する工程と、該電子放出部形成用薄
    膜に電子放出部を形成する工程を含み、 上記電子放出部形成用薄膜を形成する工程が、電子放出
    材料を含む有機金属化合物の分解温度以下の雰囲気中に
    存在する該有機金属の気体を、その分解温度以上に加熱
    した基板に接触させて加熱焼成する工程を有することを
    特徴とする電子放出素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記有機金属化合物が、カルボン酸金属
    塩とアミンもしくはハロゲン化金属塩とアミンとからな
    る混合物あるいは錯体であることを特徴とする請求項1
    に記載の電子放出素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記カルボン酸金属塩が、酢酸パラジウ
    ムであることを特徴とする請求項2に記載の電子放出素
    子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載の製造方法
    により得られた電子放出素子。
  5. 【請求項5】 電子放出部を含む薄膜を電極間に有する
    多数個の電子放出素子を基板上に有する電子源の製造方
    法において、 上記電子放出部を含む薄膜を形成する工程が、電子放出
    部形成用薄膜を形成する工程と、該電子放出部形成用薄
    膜に電子放出部を形成する工程を含み、 上記電子放出部形成用薄膜を形成する工程が、電子放出
    材料を含む有機金属化合物の分解温度以下の雰囲気中に
    存在する該有機金属の気体を、その分解温度以上に加熱
    した基板に接触させて加熱焼成する工程を有することを
    特徴とする電子源の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記有機金属化合物が、カルボン酸金属
    塩とアミンもしくはハロゲン化金属塩とアミンとからな
    る混合物あるいは錯体であることを特徴とする請求項5
    に記載の電子源の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記カルボン酸金属塩が、酢酸パラジウ
    ムであることを特徴とする請求項6に記載の電子源の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7いずれかに記載の製造方法
    により得られた電子源。
  9. 【請求項9】 電子放出部を含む薄膜を電極間に有する
    多数個の電子放出素子を基板上に有する電子源と、該電
    子源から放出される電子線の照射により画像を形成する
    画像形成部材を具備する画像形成装置の製造方法におい
    て、 上記電子放出部を含む薄膜を形成する工程が、電子放出
    部形成用薄膜を形成する工程と、該電子放出部形成用薄
    膜に電子放出部を形成する工程を含み、 上記電子放出部形成用薄膜を形成する工程が、電子放出
    材料を含む有機金属化合物の分解温度以下の雰囲気中に
    存在する該有機金属の気体を、その分解温度以上に加熱
    した基板に接触させて加熱焼成する工程を有することを
    特徴とする画像形成装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記有機金属化合物が、カルボン酸金
    属塩とアミンもしくはハロゲン化金属塩とアミンとから
    なる混合物あるいは錯体であることを特徴とする請求項
    9に記載の画像形成装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記カルボン酸金属塩が、酢酸パラジ
    ウムであることを特徴とする請求項10に記載の画像形
    成装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項9〜11いずれかに記載の製造
    方法により得られた画像形成装置。
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