JP2961485B2 - 電子放出素子及び画像形成装置の製造方法並びに電子放出素子の製造に用いる転写体 - Google Patents

電子放出素子及び画像形成装置の製造方法並びに電子放出素子の製造に用いる転写体

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JP2961485B2 JP34547793A JP34547793A JP2961485B2 JP 2961485 B2 JP2961485 B2 JP 2961485B2 JP 34547793 A JP34547793 A JP 34547793A JP 34547793 A JP34547793 A JP 34547793A JP 2961485 B2 JP2961485 B2 JP 2961485B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子放出素子及びそれ
を電子源として用いた表示装置等の画像形成装置の製造
方法と、電子放出素子の製造に用いる転写体に関わり、
特に表面伝導型電子放出素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源には
電界放出型、金属/絶縁層/金属型や表面伝導型電子放
出素子(以下SCEと記す)等が有る。
【0003】SCEは基板上に形成された小面積の薄膜
に、膜面に平行に電流を流すことにより、電子放出が生
ずる現象を利用するものである。その典型的な構成とし
ては、絶縁性基板上に1対の素子電極を設け、該電極を
連絡するように金属酸化物等の薄膜(以下、「電子放出
部形成用薄膜」という。)を成膜し、該薄膜を予めフォ
ーミングと呼ばれる通電処理により局所的に破壊して電
子放出部を形成したもので、フォーミング前後の薄膜は
基本的に微粒子膜より形成されている。以下、フォーミ
ングにより形成した電子放出部を含む電子放出部形成用
薄膜を、電子放出部を含む薄膜と呼ぶ。
【0004】このSCEはある電圧(閾値電圧)以上の
素子電圧を印加することにより急激に放出電流が増加
し、一方、上記閾値電圧未満では放出電流がほとんど検
出されない非線形素子である。SCEの放出電流は素子
電圧で制御でき、放出電荷は素子電圧の印加時間により
制御できる。さらに、このSCEを複数個配置してなる
電子源と、該電子源より放出された電子によって可視光
を発光せしめる蛍光体とを組み合わせることにより種々
の表示装置が構成されるが、大画面の装置でも比較的容
易に製造でき、且つ表示品位に優れた自発光型表示装置
であるため、CRTに替わる画像形成装置として期待さ
れている。
【0005】上記電子放出部形成用薄膜の材料として
は、金属酸化物に限らず金属やカーボンをはじめとし、
多くの物が使用可能である。これらのうち、金属酸化物
を用いる場合の製造方法として、有機金属薄膜を形成
後、大気中で加熱焼成し金属酸化物膜を形成する方法
が、他の薄膜形成技術と比較して、生産技術の利点が大
きい事などから、研究が進められている。
【0006】ここで、有機金属錯体を塗布して有機金属
薄膜を形成した後、加熱焼成をする手法を例に取り、従
来用いられてきた電子放出素子の製造方法について、図
11を用いて概説する。尚、以下の工程a〜kは同図の
(a)〜(k)に対応する。
【0007】工程a: 絶縁性基板1上に素子電極5,
6を形成する。
【0008】工程b: この上にCrなどの膜を全面に
成膜する。
【0009】工程c: この上にレジストを塗布する。
【0010】工程d: 電子放出部形成用薄膜のパター
ンを持つフォトマスクを用いて露光する。
【0011】工程e: 上記レジストを現像する。
【0012】工程f: 酸エッチャントによりレジスト
のない部分のCrをエッチングして除去する。
【0013】工程g: 有機溶剤を用いてレジストを取
り除く。
【0014】工程h: 有機金属溶液をスピンナー等の
方法により塗布し有機金属薄膜7を形成する。
【0015】工程i: 300℃の炉内で10分間程度
の加熱焼成処理をし有機金属薄膜7を金属酸化物とす
る。
【0016】工程j: 残ったCr膜をリフトオフして
所望のパターンの電子放出部形成用薄膜2を形成する。
【0017】工程k: 前記フォーミングにより電子放
出部3を形成する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の製造方法に
おいては、次のような問題が有った。
【0019】即ち、前記有機金属薄膜は全面が加熱焼成
されるため、フォトリソグラフィーやドライエッチ等の
技術を用いてパターニングする必要があり、製造工程が
煩雑で、特に大面積にわたり多数の素子を2次元的に配
列して形成するには、困難を伴う。
【0020】また、複数の電子放出素子を高精細な表示
装置等の電子源として用いる場合には、各素子の不良発
生率を低減し歩留りを高めることが重要であるが、この
不良発生率を低減するには、より少ない工程数で素子の
製造が可能であれば、その達成を期待できる。また、製
造コストの低減を図るうえでも、工程数を減少させるこ
とは効果が期待できる。
【0021】従って本発明の目的とするところは、電子
放出部を含む薄膜を有する電子放出素子及びそれを用い
た画像形成装置において、工程数の少ない新規な製造方
法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために成された本発明は、電子放出部を含む薄膜を
基板上の電極間に有する電子放出素子の製造方法におい
て、上記電子放出部を含む薄膜を形成する工程が、電子
放出部形成用薄膜を形成する工程と、該電子放出部形成
用薄膜に電子放出部を形成する工程を含み、上記電子放
出部形成用薄膜を形成する工程が、該電子放出部形成用
薄膜の材料に転換可能な昇華性化合物を含む転写体
熱して該昇華性化合物を基板上に昇華転写する工程と
該基板上の昇華性化合物を電子放出部形成用薄膜の材料
に転換する工程を有することを特徴とする電子放出素子
の製造方法にあり、
【0023】また、電子放出部を含む薄膜を基板上の
極間に有する複数の電子放出素子と、該電子放出素子か
ら放出される電子線の照射により画像を形成する画像形
成部材を具備する画像形成装置の製造方法において、上
記複数の電子放出素子の電子放出部を含む薄膜を形成す
る工程が、電子放出部形成用薄膜を形成する工程と、該
電子放出部形成用薄膜に電子放出部を形成する工程を含
み、上記電子放出部形成用薄膜を形成する工程が、該電
子放出部形成用薄膜の材料に転換可能な昇華性化合物を
含む転写体加熱して該昇華性化合物を基板上に昇華転
写する工程と該基板上の昇華性化合物を電子放出部形
成用薄膜の材料に転換する工程を有することを特徴とす
る画像形成装置の製造方法にあり、
【0024】更には、上記本発明の製造方法に用いられ
る前記転写体にある。
【0025】本発明に関わる電子放出素子の基本的な一
構成例を図1に示す。同図において、1は絶縁性基板、
5と6は電極(素子電極)、4は電子放出部を含む薄
膜、3は電子放出部である。図1の素子は、電子放出部
を含む薄膜が基板面と平行である平面型素子であるが、
本発明はこれに限定されるものではなく、電子放出部を
含む薄膜が基板面と垂直あるいは角度を成した垂直型
(縦型)素子であっても良く、更には、図18に示され
るように電極と薄膜の上下関係が逆の構成であっても良
い。
【0026】本発明に関わる電子放出素子において、電
子放出部の位置や放出電流量は、電子放出部形成用薄膜
の作成位置によって規定される。従って、電子放出部形
成用薄膜は素子電極に対して所定の位置に形成されなけ
ればならない。
【0027】本発明では、電子放出部形成用薄膜の材料
に転換可能な昇華性化合物を、昇華転写法により基板上
に所定のパターンで形成した後、該昇華性化合物を電子
放出部形成用薄膜材に転換して電子放出部形成用薄膜を
作成することを特徴とする。
【0028】本発明で用いることのできる昇華性化合物
としては、例えば有機物、無機物を問わず、最終的に電
子放出部形成用薄膜材料に変化させることができる化合
物であればよい。中でも有機金属化合物は、焼成するの
みで、金属を含む電子放出部形成用薄膜の材料とするこ
とができ好ましい。
【0029】有機金属化合物中の金属としては、電圧印
加により電子を放出しやすいもの、すなわち仕事関数の
比較的低いもので、且つ安定なもの、例えばPd,R
u,Ag,Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Z
n,Sn,Ta,W,Pb,Hg,Cd,Hg,Pt,
Mn,Sc,La,Co,Ce,Zr,Th,V,M
o,Ni,Os,Rh,Ir等の金属、AgMg,Ni
Cu,PbSn等の合金等が挙げられる。
【0030】有機成分としては、カルボン酸塩、シュウ
酸塩、アルキル金属、アリール金属などが好ましい。
【0031】また、遷移金属を用いたときには錯体を形
成しうるが、配位子としてI-,SCN-,CN-,H-
2 3 2-,Cl-,ClO 4 -,NO 3 -,CH3CO 2 -,S
4 -,CO 3 -,PO 4 3-あるいは一般式R2S,RSH,
3P,R3As,R-,R2O,ROH,RNH2,OR-
(Rはアルキル)、エチレンジアミン、アセチルアセト
ナト、2,2’−ジピリジル、オキサラト、o−フェニ
レンビス(ジメチルアルシン)等、3座配位子として
2,2’,2”−テルピリジン、ジエチレントリアミン
等、4座配位子としてトリエチレンテトラミン等、6座
配位子としてエチレンジアミンテトラ酢酸等が挙げられ
る。
【0032】酢酸金属塩もしくはハロゲン化金属塩を用
いた場合、アミンを混合もしくは配位子として錯形成さ
せることにより、有機金属化合物を昇華性とすることが
できる。また、ハロゲン化金属塩においてはアミンが有
機成分である。アミンの例としてはn−プロピルアミ
ン,iso−プロピルアミンのようなモノアルキルアミ
ン、ジエチルアミン,ジn−プロピルアミン,ジiso
−プロピルアミン,ジn−ブチルアミンのようなジアル
キルアミン、トリエチルアミン,トリn−プロピルアミ
ン,トリn−ブチルアミンのようなトリアルキルアミ
ン、ピリジン,ピペリジンなどのような飽和・不飽和環
状アミンなどを用いることができる。
【0033】上記有機金属化合物を加熱焼成して、金属
あるいは金属酸化物等の電子放出部形成用薄膜の材料に
転換するには、1000℃以下、ほとんどの場合300
℃前後で分解しておこなうことができる。一方、有機成
分を含まないハロゲン化物や無機酸塩では、融点、沸
点、昇華温度および分解温度が約1000℃であり、電
子放出素子の基板として一般的に用いられるガラスやシ
リコンウエハおよび電極材料などの耐熱温度よりはるか
に高い。
【0034】本発明に好ましく用いられる有機金属材料
は、昇華温度が比較的低温で且つ分解温度との差が数十
℃ないし数百℃ある物質、あるいは有機金属化合物がカ
ルボン酸金属塩もしくはハロゲン化金属塩とアミンとか
らなる混合物、あるいは錯体で特に有機金属化合物のカ
ルボン酸金属塩が酢酸パラジウムであり且つ有機金属化
合物の昇華温度が常圧において50℃以上180℃以下
で、熱分解温度が180℃以上のものである。
【0035】例えば、酢酸金属塩とアミンとの混合物あ
るいは錯体を用いれば、比較的低温および低真空度で気
化させることができ、昇華性を有する有機金属化合物と
して好ましい。
【0036】本発明において、昇華転写は、基板上に昇
華層を有する転写体を用いて行われる。昇華層は昇華性
化合物のほかに、適当なバインダーを有しても良い。ま
た、バインダー自身に自己保持性がある場合は基板を用
いなくてもよい。
【0037】転写体の基板としては、従来公知の金属,
プラスチック,紙などを用いることができる。
【0038】バインダーとしては、例えばニトロセルロ
ース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース等のセ
ルロースエステル類:メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ブチルセルロース等のセルロースエステル類:ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルアセタール等のビニル樹脂類:ポ
リメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポ
リアクリルアミド、ポリアクリロニトリル等のアクリル
樹脂類:ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン類:ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
類:ポリアクリレート樹脂類、ポリアミド類、ポリイミ
ド類、エポキシ樹脂類、フェノール樹脂類およびゼラチ
ンなどの天然高分子などが挙げられる。
【0039】次に、図1に示した素子を例に、図2の製
造工程図に基づいて本発明の製造方法を説明する。尚、
以下に示す工程a〜eは図2の(a)〜(e)に対応す
る。
【0040】工程a:絶縁性基板1を洗剤、純水および
有機溶剤により十分に洗浄後、真空蒸着技術、フォトリ
ソグラフィー技術により、該絶縁性基板1の面上に素子
電極5,6を形成する。素子電極の材料としては、導電
性を有するものであればどのようなものであっても構わ
ないが、例えばNi,Au,Mo,W,Pt,Ti,A
l,Cu,Pd等の金属或は合金が挙げられる。
【0041】工程b〜c:素子電極5,6を形成した絶
縁性基板1上に、基板9aと昇華層9bとからなる転写
体8を密着させ、転写体8側からサーマルヘッド10等
によってパターン状に熱を印加することにより、素子電
極5,6を跨ぐように昇華性化合物をパターン状に昇華
転写し、薄膜7を形成する。
【0042】このパターン形状は、例えば、四角,丸等
の所望の形状であり、その大きさは熱印加手段にも依存
するが、サーマルヘッドの場合には数十μm〜数mm程
度が可能である。
【0043】転写体の加熱手法としては、サーマルヘッ
ド等の抵抗発熱体に限らず、転写体中に光吸収色素等の
光吸収材料を含有させ、レーザー等の光をパターン状に
照射して加熱しても良い。尚、転写体への熱の印加は、
絶縁性基板と転写体を積層させた状態で転写体側から行
うことが好ましい。この時、所望のパターンで熱を印加
するには、抵抗発熱体の発熱やレーザー光の点灯のon
−offと、これらの熱印加手段の転写体上での走査に
よって行うことができる。
【0044】加熱温度は、昇華性化合物が昇華し、しか
も転写体中のバインダーや光吸収材料等が転写の際に悪
影響しない温度が好ましい。また、転写体中のバインダ
ーのガラス転移点以上、融点以下の温度が好ましい。バ
インダーのガラス転移温度より温度が低いと、バインダ
ー中の昇華性化合物の昇華が難しくなり、バインダーの
融点より高温に加熱されると、素子電極が形成された絶
縁性基板にバインダーが付着し易くなる。
【0045】これらの温度範囲は、バインダーの種類を
適宜選択して調節することができる。また、昇華性化合
物の昇華温度が熱分解温度に近い場合には、減圧下で昇
華転写を行っても良い。
【0046】この加熱温度の制御は、抵抗発熱体に与え
る電力や照射される光強度によって行うことができる。
また、抵抗発熱体を転写体上で移動させたり、照射光を
転写体上で走査する場合には、その移動速度や走査速度
を調節することによっても制御可能である。さらに、熱
印加後に素子電極を有する基板から転写体を剥離するタ
イミングによっても可能である。
【0047】また、上記のように印加される熱量の制御
やバインダーのガラス転移点の調節により、転写される
昇華性化合物の量を制御し、後に形成される電子放出部
形成用薄膜の膜厚を制御することが可能である。
【0048】工程d:転写された昇華性化合物からなる
薄膜7を加熱焼成処理し、パターニングされた電子放出
部形成用薄膜2を形成する。
【0049】工程e:素子電極5,6間に不図示の電源
により電圧を印加することで、先述のフォーミングと呼
ばれる通電処理を施し、電子放出部形成用薄膜の部位に
構造の変化した電子放出部3を形成する。このようにし
て形成した電子放出部3は、金属微粒子で構成されてい
ることを本発明者らは確認している。
【0050】以上の工程を経て得られる電子放出素子
は、電子放出部を含む薄膜4に電圧を印加し、素子表面
に電流を流すことにより、電子放出部3より電子を放出
する。
【0051】以上説明してきた本発明の電子放出素子の
製造方法によれば、図11の製造工程図で説明した従来
の製造方法に比べ、工程数が大幅に削減される。
【0052】すなわち、所望のパターン形状を有する電
子放出部形成用薄膜2を形成する工程が、従来は図11
の工程bから工程jまで要したのに対し、本発明では図
2の工程bから工程dのみとなる。
【0053】また、本発明では電子放出部形成用薄膜の
パターニングにフォトリソグラフィー,ドライエッチ等
の技術を必要としないため、コストの大幅な削減が可能
となることに加えて、溶剤の使用量が減少されるため、
環境面においても好ましいものとなる。
【0054】さらには、先述したように電子放出部形成
用薄膜の膜厚を調節することができるため、多数の素子
を有する大面積基板において、各素子の電子放出特性の
補正が可能となる。
【0055】次に、本発明にかかわる電子放出素子の評
価方法について図4を用いて説明する。
【0056】図4は、図1で示した構成を有する素子の
電子放出特性を測定するための測定評価装置の概略構成
図である。図4において、1は絶縁性基板、5及び6は
素子電極、4は電子放出部を含む薄膜、3は電子放出部
を示す。また、41は素子に素子電圧Vfを印加するた
めの電源、40は素子電極5,6間の電子放出部を含む
薄膜4を流れる素子電流Ifを測定するための電流計、
44は素子の電子放出部より放出される放出電流Ieを
捕捉するためのアノード電極、43はアノード電極44
に電圧を印加するための高圧電源、42は素子の電子放
出部3より放出される放出電流Ieを測定するための電
流計である。電子放出素子の上記素子電流If,放出電
流Ieの測定にあたっては、素子電極5,6に電源41
と電流計40とを接続し、該電子放出素子の上方に電源
43と電流計42とを接続したアノード電極44を配置
している。また、本電子放出素子及びアノード電極44
は真空装置内に設置され、所望の真空下で本素子の測定
評価を行えるようになっている。
【0057】なお、アノード電極の電圧は1kV〜10
kV、アノード電極と電子放出素子との距離Hは3mm
〜8mmの範囲で測定する。
【0058】図4に示した測定評価装置により測定され
た放出電流Ie及び素子電流Ifと素子電圧Vfの関係
の典型的な例を図5に示す。なお、図5は任意単位で示
されており、放出電流Ieは素子電流Ifのおおよそ1
000分の1程度である。
【0059】次に、上記の電子放出素子を複数搭載した
基板を電子源として用いる画像形成装置について説明す
る。
【0060】図7は、本発明の一例である複数の電子放
出素子を単純マトリクス配線して構成した電子源の例の
概略図であり、71はガラス基板等からなる絶縁性基板
であり、その大きさ及び厚みは、絶縁性基板71に設置
される電子放出素子の個数及び個々の素子の設計上の形
状、及び電子源の使用時に容器の一部を構成する場合に
は、その容器を真空に保持するための条件等に依存して
適宜設定される。
【0061】m本のX方向配線72は、DX 1,DX
2,・・・DXmからなり、絶縁性基板71上に、真空
蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形成し、所望のパター
ンとした導電性金属等からなり、多数の電子放出素子に
できるだけ均等な電圧が供給される様に、材料、膜厚、
配線巾が設定される。Y方向配線73は、DY1,DY
2,・・・DYnのn本の配線からなり、X方向配線7
2と同様に、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形成
し、所望のパターンとした導電性金属等からなり、多数
の電子放出素子にできるだけ均等な電圧が供給される様
に、材料、膜厚、配線巾が設定される。これらm本のX
方向配線72とn本のY方向配線73間は、不図示の層
間絶縁層で電気的に分離されて、マトリックス配線を構
成する。尚、このm,nは、共に正の整数である。不図
示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等
で形成されたSiO2等である。
【0062】更に、電子放出素子74の対向する素子電
極(不図示)が、m本のX方向配線72とn本のY方向
配線73に、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等で形成
された導電性金属等からなる結線75によって電気的に
接続されている。
【0063】上記複数の電子放出素子74は、先述した
本発明の製造方法により形成され、絶縁性基板71上に
同時にあるいは連続して、所望のパターンを有する複数
の電子放出部形成用薄膜が形成されたものである。
【0064】また、前記X方向配線72には、X方向に
配列する電子放出素子74の行を任意に走査するための
走査信号を印加するための不図示の走査信号発生手段と
電気的に接続されている。
【0065】一方、Y方向配線73には、Y方向に配列
する電子放出素子74の各列を任意に変調するための変
調信号を印加するための不図示の変調信号発生手段と電
気的に接続されている。
【0066】さらに、各電子放出素子に印加される駆動
電圧は、当該素子に印加される走査信号と変調信号の差
電圧として供給されるものである。尚、上記の例の電子
源は、多数の電子放出素子を単純MTX状に配置した
が、本発明はこれに限るものでなく、例えば平行に配設
された配線間に複数の電子源をはしご状に設けたもので
あってもよい。
【0067】以上のようにして作製した複数電子源(単
純MTX配列を例とする)を用いた画像形成装置につい
て図8と図9を用いて説明する。図8は画像形成装置の
基本構成図であり、図9は該画像形成装置に用いられる
蛍光膜のパターンである。81は上述のようにして電子
放出素子を作製した未フォーミングの電子源、82は電
子源81を固定したリアプレート、90はガラス基板8
7の内面の蛍光膜88とメタルバック89等が形成され
たフェースプレート、83は支持枠であり、リアプレー
ト82及びフェースプレート90をフリットガラス等で
封着して、外囲器91を構成する。
【0068】外囲器91は上述の如く、フェースプレー
ト90、支持枠83、リアプレート82で構成したが、
リアプレート82は主に電子源81の強度を補強する目
的で設けられるため、電子源81自体で十分な強度を持
つ場合は別体のリアプレート82は不要であり、電子源
81に直接支持枠83を封着し、フェースプレート9
0、支持枠83、電子源81にて外囲器91を構成して
も良い。
【0069】蛍光膜88は、モノクロームの場合は蛍光
体のみから成るが、カラーの蛍光膜の場合は、図9に示
されるように蛍光体の配列によりブラックストライプあ
るいはブラックマトリクスなどと呼ばれる黒色導電材9
2と蛍光体93とで構成される。ブラックストライプ、
ブラックマトリクスが設けられる目的は、カラー表示の
場合必要となる三原色蛍光体の、各蛍光体93間の塗り
分け部を黒くすることで混色を目立たなくすることと、
蛍光膜88における外光反射によるコントラストの低下
を抑制することである。ブラックストライプの材料とし
ては、通常よく用いられている黒鉛を主成分とする材料
だけでなく、導電性があり、光の透過及び反射が少ない
材料であれば適用できる。
【0070】ガラス基板87に蛍光体を塗布する方法は
モノクローム、カラーによらず、沈殿法や印刷法が用い
られる。
【0071】また、蛍光膜88の内面側には通常メタル
バック89が設けられる。メタルバックの目的は、蛍光
体の蛍光のうち内面側への光をフェースプレート90側
へ鏡面反射することにより輝度を向上すること、電子ビ
ーム加速電圧を印加するための電極として作用するこ
と、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダメージ
からの蛍光体の保護等である。メタルバックは、蛍光膜
作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理(通常フィル
ミングと呼ばれる)を行い、その後Alを真空蒸着等で
堆積することで作製できる。フェースプレート90に
は、更に蛍光膜88の導電性を高めるため、蛍光膜88
の外面側に透明電極(不図示)を設けてもよい。
【0072】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体と電子放出素子とを対応させなくてはいけないた
め、十分な位置合わせを行う必要がある。
【0073】外囲器91は、不図示の排気管に通じ、1
0のマイナス6乗[Torr]程度の真空度にされ、外
囲器91の封止が行われる。
【0074】尚、容器外端子Dox1ないしDoxm
と、Doy1ないしDoynを通じ、対向する素子電極
間に電圧を印加し、先述のフォーミングを行い、電子放
出部を形成して電子放出素子74を作製する。また、外
囲器91の封止後の真空度を維持するために、ゲッター
処理を行う場合もある。これは、外囲器91の封止を行
う直前あるいは封止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱
等により、外囲器91内の所定の位置(不図示)に配置
されたゲッターを加熱し、蒸着膜を形成する処理であ
る。ゲッターは通常Baが主成分であり、該蒸着膜の吸
着作用により、たとえば1×10のマイナス5乗ないし
は1×10のマイナス7乗[Torr]の真空度を維持
するものである。
【0075】以上のようにして完成した本発明に係る画
像形成装置において、各電子放出素子には、容器外端子
Dox1ないしDoxmとDoy1ないしDoynを通
じ、電圧を印加することにより、電子放出させ、高圧端
子Hvを通じ、メタルバック89、あるいは透明電極
(不図示)に数kV以上の高圧を印加し、電子ビームを
加速し、蛍光膜88に衝突させ、励起・発光させること
で画像を表示するものである。
【0076】以上述べた構成は、画像表示等に用いられ
る好適な画像形成装置を作製する上で必要な概略構成で
あり、例えば各部材の材料等、詳細な部分は上述内容に
限定されるものではなく、画像形成装置の用途に適する
ように適宜選択する。
【0077】また、本発明の思想によれば、画像表示に
用いられる好適な画像形成装置に限るものでなく、感光
性ドラムと発光ダイオード等で構成された光プリンター
の発光ダイオード等の代替の発光源として、上述の画像
形成装置を用いることもできる。またこの際、上述のm
本の行方向配線とn本の列方向配線を、適宜選択するこ
とで、ライン状発光源だけでなく、2次元状の発光源と
しても応用できる。
【0078】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0079】実施例1 本実施例の電子放出素子として、図1に示すタイプの電
子放出素子を作製した。図1(a)は本素子の平面図
を、図1(b)は断面図を示している。なお、図中のL
1は素子電極5,6間の間隔、W1は素子電極の幅、d
は素子電極の厚さ、L2は電子放出部を含む薄膜4の長
さ、W2は電子放出部を含む薄膜4の幅を表している。
【0080】図2を用いて、本実施例の電子放出素子の
製造方法を述べる。尚、以下の工程a〜eは図2の
(a)〜(e)に対応する。
【0081】工程a:絶縁性基板1として石英基板を用
い、これを洗剤、純水および有機溶剤により充分に洗浄
後、レジスト材RD−2000N(日立化成社製)をス
ピンナー塗布した。塗布条件は、2500rpm,40
秒である。これを80℃,25分間加熱してプリベーク
した。
【0082】素子電極間隔L1は2μm、素子電極の幅
W1は500μmの電極形状に対応するマスクを用いて
密着露光し、RD−2000N用現像液で現像した後、
120℃,20分加熱してポストベークした。
【0083】素子電極5,6の材料としてはNiを用
い、電極膜の形成は抵抗加熱蒸着機によって行い、蒸着
レートは0.3nm/秒、膜厚は100nmである。
【0084】上記レジストをアセトンでリフトオフし、
アセトン,イソプロパノールつづいて酢酸ブチルで洗浄
後、乾燥した。
【0085】次に、有機パラジウム錯体を含有する転写
体を以下のようにして作成した。
【0086】 (有機パラジウム錯体) 0.1モル(22.49g)の酢酸パラジウムと0.2モル(22.24g) のn−ジプロピルアミンの混合物 3重量部 ポリブチルメタクリレート 7重量部 (ダイヤナールBR−79 三菱レーヨン) メチルエチルケトン 60重量部
【0087】からなる塗工液を調製し、25μm厚のポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗工
して乾燥させ、転写体とした。乾燥後の塗膜の厚さは2
μmであった。
【0088】工程b〜c:先に得られた電極を有する基
板と転写体とを密着させ、図13に示すような構成の装
置で、転写体8のPETフィルム側からサーマルヘッド
10で走査して、電極間上にパターン状の熱を印加し
た。
【0089】図13において、電極を有する石英基板1
と転写体8が2対のローラー131および132によっ
て密着搬送される。転写体8は、供給ローラー(不図
示)から密着ローラー131に搬送され、石英基板1と
密着された後、ローラー133の位置で走査用のガイド
レール134に移動自在に取り付けられたサーマルヘッ
ド10で熱が印加され、剥離ローラー132の位置で石
英基板1から剥離される。その後、巻き取りローラー
(不図示)で巻き取られる。
【0090】尚、サーマルヘッドの温度は120℃にな
るように調節した。
【0091】転写体を剥離された石英基板1には、電極
間に有機パラジウム錯体の薄膜7がパターン状に転写さ
れていた。このパターンは、その幅W2を300μmと
し、素子電極5と6のほぼ中央部に配置した。
【0092】工程d:昇華転写された有機パラジウム錯
体の薄膜7を300℃で10分間焼成し、酸化パラジウ
ム(PdO)微粒子(平均粒形:7nm)を主体とする
微粒子状の電子放出部形成用薄膜2を形成した。
【0093】この電子放出部形成用薄膜2の膜厚は10
nm、シート抵抗は5×104Ω/□であった。
【0094】工程e:素子電極5,6間に電圧を印加
し、電子放出部形成用薄膜2を通電処理(フォーミング
処理)することにより、電子放出部3を形成した。フォ
ーミング処理に用いた電圧波形を図3に示す。
【0095】図3中、T1及びT2は電圧波形のパルス幅
とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1ミリ秒、T2
を10ミリ秒とし、三角波の波高値(フォーミング時の
ピーク電圧)は5Vとし、フォーミング処理は約10の
マイナス6乗Torrの真空雰囲気下で60秒間行っ
た。このようにして作成された電子放出部3は、亀裂形
状を有し、幅は約150nmであった。
【0096】以上のようにして作製した電子放出素子の
電子放出特性の測定を、図4に示した測定評価装置を用
いて行った。
【0097】尚、測定条件は、アノード電極44と電子
放出素子間の距離Hを4mm、アノード電極の電位を1
kV、電子放出特性測定時の真空装置内の真空度を約1
0のマイナス6乗Torrとした。その結果、本実施例
の素子では、図6に示すような電流−電圧特性が得られ
た。本素子では、素子電圧8V程度から急激に放出電流
Ieが増加し、素子電圧14Vで素子電流Ifが2.2
mA 、放出電流Ieが1.1μAとなり、電子放出効
率η=Ie/If(%)は0.05%であった。
【0098】実施例2 本実施例の電子放出素子として、図1に示すタイプの電
子放出素子を作製した。
【0099】図12を用いて、本実施例の電子放出素子
の製造方法を述べる。尚、以下の工程a〜eは図12の
(a)〜(e)に対応する。
【0100】工程a:実施例1の工程aと同様にして、
電極を有する基板を作製した。
【0101】次に、有機パラジウム錯体を含有する転写
体を以下のようにして作成した。
【0102】 (有機パラジウム錯体) 0.1モル(22.49g)の酢酸パラジウムと0.2モル(22.24g) のn−ジプロピルアミンの混合物 3重量部 レーザー吸収色素(IR−820(日本化薬)) 0.6重量部 ポリブチルメタクリレート 7重量部 (ダイヤナールBR−79 三菱レーヨン) メチルエチルケトン 60重量部
【0103】からなる塗工液を調製し、25μm厚のポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗工
して乾燥させ、転写体とした。乾燥後の塗膜の厚さは2
μmであった。
【0104】工程b〜c:先に得られた電極を有する基
板と転写体とを密着させ、図14に示すような構成の装
置で、転写体のPETフィルム側から半導体レーザ光
(波長830nm,8mW)を走査して、電極間上にパ
ターン状に熱を印加した。
【0105】図14において、電極を有する石英基板1
と転写体8が2対のローラー131および132によっ
て密着搬送される。転写体8は、供給ローラー(不図
示)から密着ローラー131に搬送され、石英基板1と
密着された後、半導体レーザ141からのレーザ光が反
射ミラー142とポリゴンミラー143を介して照射さ
れ、剥離ローラー132の位置で石英基板1から剥離さ
れる。その後、巻き取りローラー(不図示)で巻き取ら
れる。
【0106】転写体を剥離された石英基板1には、電極
間に有機パラジウム錯体の薄膜7がパターン状に転写さ
れていた。このパターンは、その幅W2を300μmと
し、素子電極5と6のほぼ中央部に配置した。
【0107】工程d:昇華転写された有機パラジウム錯
体の薄膜7を300℃で10分間焼成し、酸化パラジウ
ム(PdO)微粒子(平均粒形:7nm)を主体とする
微粒子状の電子放出部形成用薄膜2を形成した。
【0108】工程e:実施例1と同様にして通電処理
(フォーミング処理)し、電子放出部3を形成した。
【0109】以上のようにして作製した電子放出素子の
電子放出特性を実施例1と同様にして測定したところ、
素子電圧8V程度から急激に放出電流Ieが増加し、素
子電圧14Vで素子電流Ifが2.2mA 、放出電流
Ieが1.1μAとなり、電子放出効率η=Ie/If
(%)は0.05%であった。
【0110】実施例3 実施例1で、昇華転写を1×10のマイナス2乗Tor
rの減圧下、サーマルヘッド加熱温度を50℃として行
った以外は、実施例1と全く同様にして電子放出素子を
作製した。
【0111】以上のようにして作製した電子放出素子の
電子放出特性を実施例1と同様にして測定したところ、
素子電圧8V程度から急激に放出電流Ieが増加し、素
子電圧14Vで素子電流Ifが2.2mA 、放出電流
Ieが1.1μAとなり、電子放出効率η=Ie/If
(%)は0.05%であった。
【0112】実施例4 本実施例では、電子放出素子を行列状に多数個配列して
なる図7に示したような電子源を用いて、図8に示した
ような画像形成装置を作製した例を説明する。
【0113】電子源の一部の平面図を図15に示す。ま
た、図中のA−A’断面図を図16に示す。但し、図
7,図15,図16で、同じ符号で示したものは、同じ
ものを示す。ここで、71は基板、72はX方向配線
(下配線とも呼ぶ)、73はY方向配線(上配線とも呼
ぶ)、4は電子放出部を含む薄膜、5,6は素子電極、
194は層間絶縁層、195は素子電極5と下配線72
との電気的接続のためのコンタクトホールである。
【0114】まず、電子源の製造方法を図17により工
程順に従って具体的に説明する。尚、以下の工程a〜h
は、図17の(a)〜(h)に対応する。
【0115】工程a:清浄化した石英基板1上に、真空
蒸着により厚さ50ÅのCr、厚さ6000ÅのAuを
順次積層した後、フォトレジスト(AZ1370ヘキス
ト社製)をスピンナーにより回転塗布、ベークした後、
フォトマスク像を露光、現像して、下配線72のレジス
トパターンを形成し、Au/Cr堆積膜をウエットエッ
チングして、所望の形状の下配線72を形成する。
【0116】工程b:次に、厚さ0.1μmのシリコン
酸化膜からなる層間絶縁層194をRFスパッタ法によ
り堆積する。
【0117】工程c:工程bで堆積したシリコン酸化膜
にコンタクトホール195を形成するためのフォトレジ
ストパターンを作り、これをマスクとして層間絶縁層1
94をエッチングしてコンタクトホール195を形成す
る。エッチングはCF4とH2ガスを用いた(React
ive Ion Etching)法によった。
【0118】工程d:その後、素子電極と素子電極間ギ
ャップとなるべきパターンをフォトレジスト(RD−2
000N−41日立化成社製)で形成し、真空蒸着法に
より厚さ50ÅのTi、厚さ1000ÅのNiを順次堆
積した。フォトレジストパターンを有機溶剤で溶解し、
Ni/Ti堆積膜をリフトオフし、素子電極間隔L1は
3μmとし、素子電極の幅W1を300μm、を有する
素子電極5,6を形成した。
【0119】工程e:素子電極5,6の上に上配線73
のフォトレジストパターンを形成した後、厚さ50Åの
Ti,厚さ5000ÅのAuを順次真空蒸着により堆積
し、リフトオフにより不要の部分を除去して、所望の形
状の上配線73を形成した。
【0120】工程f:次に、実施例2と同様にして作成
した転写体および装置(図14参照)を用いて、レーザ
光の走査とレーザ出力のオン−オフを同期させて有機パ
ラジウムを昇華転写し、素子電極5,6を跨ぐように有
機パラジウム薄膜7を複数、パターン形成した。
【0121】工程g:有機パラジウム薄膜7を加熱焼成
し、PdOに変化させ、複数の電子放出部形成用薄膜2
を形成した。
【0122】工程h:全面にレジストを塗布し、マスク
を用いて露光の後現像し、コンタクトホール195部分
のみレジストを除去する。この後、真空蒸着により厚さ
50ÅのTi、厚さ5000ÅのAuを順次堆積した。
リフトオフにより不要な部分を除去することによりコン
タクトホール195を埋め込んだ。
【0123】以上の工程により、絶縁性基板1上に下配
線72、層間絶縁層194、上配線73、素子電極5,
6、電子放出部形成用薄膜2等を形成した。
【0124】以上のようにして作製した未フォーミング
の電子源を用いて表示装置を構成した例を、図8及び図
9を用いて説明する。
【0125】まず、未フォーミングの電子源81をリア
プレート82に固定した後、電子源81の5mm上方
に、フェースプレート90(ガラス基板87の内面に画
像形成部材であるところの蛍光膜88とメタルバック8
9が形成されて構成される。)を支持枠83を介し配置
し、フェースプレート90、支持枠83、リアプレート
82の接合部にフリットガラスを塗布し、大気中で40
0℃乃至500℃で10分以上焼成することで封着した
(図8参照)。また、リアプレート82への電子源81
の固定もフリットガラスで行った。
【0126】画像形成部材であるところの蛍光膜88
は、モノクロームの場合は蛍光体のみから成るが、本実
施例では蛍光体はストライプ形状(図9参照)を採用
し、蛍光膜88を作製した。ブラックストライプの材料
として、通常よく用いられている黒鉛を主成分とする材
料を用いた。ガラス基板87に蛍光体を塗布する方法は
スラリー法を用いた。
【0127】また、蛍光膜88の内面側に設けられるメ
タルバック89は、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面
の平滑化処理(通常フィルミングと呼ばれる)を行い、
その後Alを真空蒸着することで作製した。フェースプ
レート90には、更に蛍光膜88の導電性を高めるた
め、蛍光膜88の外面側に透明電極が設けられる場合も
あるが、本実施例では、メタルバックのみで十分な導電
性が得られたので省略した。前述の封着を行う際、カラ
ーの場合は各色蛍光体と電子放出素子とを対応させなく
てはいけないため、十分な位置合わせを行った。
【0128】以上のようにして完成したガラス容器内の
雰囲気を排気管(不図示)を通じ真空ポンプにて排気
し、十分な真空度に達した後、容器外端子Dox1ない
しDoxmとDoy1ないしDoynを通じ実施例1に
示した要領で素子電極間に電圧を印加し、前述の通電処
理(フォーミング処理)を行い、電子放出部を形成し電
子放出素子を作製した。
【0129】次に10-6Torr程度の真空度で、不図
示の排気管をガスバーナで熱することで溶着し外囲器9
1の封止を行った。
【0130】最後に、封止後の真空度を維持するため
に、ゲッター処理を行った。
【0131】以上のようにして完成した画像表示装置に
おいて、各電子放出素子には、容器外端子Dox1ない
しDoxm,Doy1ないしDoynを通じ、走査信号
及び変調信号を不図示の信号発生手段によりそれぞれ印
加することにより、電子放出させ、高圧端子Hvを通
じ、メタルバック89に数kV以上の高圧を印加し、電
子ビームを加速し、蛍光膜88に衝突させ、励起・発光
させることで画像を表示した。
【0132】実施例5 図10は、実施例4で作製した表示装置(ディスプレイ
パネル)に、例えばテレビジョン放送をはじめとする種
々の画像情報源より提供される画像情報を表示できるよ
うに構成した画像表示装置の一例を示すための図であ
る。図中100はディスプレイパネル、101はディス
プレイパネルの駆動回路、102はディスプレイコント
ローラ、103はマルチプレクサ、104はデコーダ、
105は入出力インターフェース回路、106はCP
U、107は画像生成回路、108,109及び110
は画像メモリインターフェース回路、111は画像入力
インターフェース回路、112及び113はTV信号受
信回路、114は入力部である。(尚、本表示装置は、
例えばテレビジョン信号のように映像情報と音声情報の
両方を含む信号を受信する場合には、当然映像の表示と
同時に音声を再生するものであるが、本発明の特徴と直
接関係しない音声情報の受信、分離、再生、処理、記憶
などに関する回路やスピーカーなどについては説明を省
略する。)
【0133】以下、画像信号の流れに沿って各部を説明
してゆく。
【0134】先ず、TV信号受信回路113は、例えば
電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝送
されるTV画像信号を受信するための回路である。受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例え
ば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式などの
諸方式でも良い。また、これらよりさらに多数の走査線
よりなるTV信号(例えばMUSE方式をはじめとする
いわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適し
た前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに好適な信
号源である。TV信号受信回路113で受信されたTV
信号は、デコーダ104に出力される。
【0135】また、画像TV信号受信回路112は、例
えば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送
系を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回
路である。前記TV信号受信回路113と同様に、受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、また
本回路で受信されたTV信号もデコーダ104に出力さ
れる。
【0136】また、画像入力インターフェース回路11
1は、例えばTVカメラや画像読取スキャナーなどの画
像入力装置から供給される画像信号を取り込むための回
路で、取り込まれた画像信号はデコーダ104に出力さ
れる。
【0137】また、画像メモリインターフェース回路1
10は、ビデオテープレコーダー(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ104に出力される。
【0138】また、画像メモリインターフェース回路1
09は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取
り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ
104に出力される。
【0139】また、画像メモリーインターフェース回路
108は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像
データを記憶している装置から画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ10
4に出力される。
【0140】また、入出力インターフェース回路105
は、本表示装置と、外部のコンピュータ、コンピュータ
ネットワークもしくはプリンタなどの出力装置とを接続
するための回路である。画像データや文字・図形情報の
入出力を行なうのはもちろんのこと、場合によっては本
表示装置の備えるCPU106と外部との間で制御信号
や数値データの入出力などを行なうことも可能である。
【0141】また、画像生成回路107は、前記入出力
インターフェース回路105を介して外部から入力され
る画像データや文字・図形情報や、或いはCPU106
より出力される画像データや文字・図形情報に基づき表
示用画像データを生成するための回路である。本回路の
内部には、例えば画像データや文字・図形情報を蓄積す
るための書き換え可能メモリや、文字コードに対応する
画像パターンが記憶されている読み出し専用メモリや、
画像処理を行なうためのプロセッサなどをはじめとして
画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
【0142】本回路により生成された表示用画像データ
は、デコーダ104に出力されるが、場合によっては前
記入出力インターフェース回路105を介して外部のコ
ンピュータネットワークやプリンターに出力することも
可能である。
【0143】また、CPU106は、主として本表示装
置の動作制御や、表示画像の生成、選択、編集に関わる
作業を行なう。
【0144】例えば、マルチプレクサ103に制御信号
を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を適
宜選択したり組み合わせたりする。また、その際には表
示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントロー
ラ102に対して制御信号を発生し、画面表示周波数や
走査方法(例えばインターレースかノンインターレース
か)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適宜制
御する。
【0145】また、前記画像生成回路107に対して画
像データや文字・図形情報を直接出力したり、或いは前
記入出力インターフェース回路105を介して外部のコ
ンピュータやメモリをアクセスして画像データや文字・
図形情報を入力する。
【0146】尚、CPU106は、むろんこれ以外の目
的の作業にも関わるものであっても良い。例えば、パー
ソナルコンピュータやワードプロセッサなどのように、
情報を生成したり処理する機能に直接関わっても良い。
【0147】或いは、前述したように入出力インターフ
ェース回路105を介して外部のコンピューターネット
ワークと接続し、例えば数値計算などの作業を外部機器
と協同して行なっても良い。
【0148】また、入力部114は、前記CPU106
に使用者が命令やプログラム、或いはデータなどを入力
するためのものであり、例えばキーボードやマウスの
他、ジョイスティック、バーコードリーダー、音声認識
装置など多様な入力機器を用いることが可能である。
【0149】また、デコーダ104は、前記107ない
し113より入力される種々の画像信号を3原色信号、
または輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回
路である。尚、同図中に点線で示すように、デコーダ1
04は内部に画像メモリを備えるのが望ましい。これ
は、例えばMUSE方式をはじめとして、逆変換するに
際して画像メモリを必要とするようなテレビ信号を扱う
ためである。また、画像メモリを備えることにより、静
止画の表示が容易になる、或いは前記画像生成回路10
7及びCPU106と協同して画像の間引き、補間、拡
大、縮小、合成をはじめとする画像処理や編集が容易に
行なえるようになるという利点が生まれるからである。
【0150】また、マルチプレクサ103は前記CPU
106より入力される制御信号に基づき表示画像を適宜
選択するものである。即ち、マルチプレクサ103はデ
コーダ104から入力される逆変換された画像信号のう
ちから所望の画像信号を選択して駆動回路101に出力
する。その場合には、一画面表示時間内で画像信号を切
り換えて選択することにより、いわゆる多画面テレビの
ように、一画面を複数の領域に分けて領域によって異な
る画像を表示することも可能である。
【0151】また、ディスプレイパネルコントローラ1
02は、前記CPU106より入力される制御信号に基
づき駆動回路101の動作を制御するための回路であ
る。
【0152】先ず、ディスプレイパネルの基本的な動作
に関わるものとして、例えばディスプレイパネルの駆動
用電源(不図示)の動作シーケンスを制御するための信
号を駆動回路101に対して出力する。
【0153】また、ディスプレイパネルの駆動方法に関
わるものとして、例えば画面表示周波数や走査方法(例
えばインターレースかノンインターレースか)を制御す
るための信号を駆動回路101に対して出力する。
【0154】また、場合によっては表示画像の輝度、コ
ントラスト、色調、シャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路101に対して出力する場合
もある。
【0155】また、駆動回路101は、ディスプレイパ
ネル100に印加する駆動信号を発生するための回路で
あり、前記マルチプレクサ103から入力される画像信
号と、前記ディスプレイパネルコントローラ102より
入力される制御信号に基づいて動作するものである。
【0156】以上、各部の機能を説明したが、図10に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル1
00に表示することが可能である。即ち、テレビジョン
放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ104に
おいて逆変換された後、マルチプレクサ103において
適宜選択され、駆動回路101に入力される。一方、デ
ィスプレイコントローラ102は、表示する画像信号に
応じて駆動回路101の動作を制御するための制御信号
を発生する。駆動回路101は、上記画像信号と制御信
号に基づいてディスプレイパネル100に駆動信号を印
加する。これにより、ディスプレイパネル100におい
て画像が表示される。これらの一連の動作は、CPU1
06により統括的に制御される。
【0157】また、本表示装置においては、前記デコー
ダ104に内蔵する画像メモリや、画像生成回路107
及びCPU106が関与することにより、単に複数の画
像情報の中から選択したものを表示するだけでなく、表
示する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回転、移
動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の縦横比
変換などをはじめとする画像処理や、合成、消去、接
続、入れ替え、はめ込みなどをはじめとする画像編集を
行なうことも可能である。また、本実施例の説明では、
特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と同様
に、音声情報に関しても処理や編集を行なうための専用
回路を設けても良い。
【0158】従って、本表示装置は、テレビジョン放送
の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像及び動画
像を扱う画像編集機器、コンピューターの端末機器、ワ
ードプロセッサをはじめとする事務用端末機器、ゲーム
機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用
或いは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0159】尚、上記図10は、本発明による電子放出
素子を電子源とするディスプレイパネルを用いた表示装
置の構成の一例を示したに過ぎず、これのみに限定され
るものでないことは言うまでもない。例えば図10の構
成要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる回路は
省いても差し支えない。またこれとは逆に、使用目的に
よってはさらに構成要素を追加しても良い。例えば、本
表示装置をテレビ電話機として応用する場合には、テレ
ビカメラ、音声マイク、照明機、モデムを含む送受信回
路などを構成要素に追加するのが好適である。
【0160】本表示装置においては、とりわけ本発明に
よる電子放出素子を電子源とするディスプレイパネルの
薄型化が容易なため、表示装置の奥行きを小さくするこ
とができる。それに加えて、大画面化が容易で輝度が高
く視野角特性にも優れるため、本表示装置は臨場感あふ
れ迫力に富んだ画像を視認性良く表示することが可能で
ある。
【0161】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は以下の効
果を奏する。
【0162】1)電子放出素子および画像形成装置の製
造工程が大幅に簡略化できる。
【0163】2)電子放出部形成用薄膜のパターニング
にフォトリソグラフィー,ドライエッチ等の技術を必要
としないため、コストの大幅な削減が可能となることに
加えて、溶剤の使用量が減少されるため、環境面におい
ても優れている。
【0164】3)多数の電子放出素子を複数配列し、大
面積にわたって素子を形成する場合に特に有効な方法と
言え、大画面の画像形成装置の製造において、画像欠陥
の発生の防止、ひいては製造歩留りを大幅に向上するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子放出素子の一例を示す構成図
である。
【図2】実施例1にて示す電子放出素子の製造方法を説
明するための工程図である。
【図3】フォーミング処理時の電圧波形の一例である。
【図4】電子放出素子の電子放出特性の測定評価装置を
示す概略構成図である。
【図5】電子放出素子の電流−電圧特性を示す図であ
る。
【図6】実施例1にて示す電子放出素子の電流−電圧特
性を示す図である。
【図7】多数の電子放出素子を単純マトリクス配線して
構成した電子源の概略図である。
【図8】本発明による画像形成装置の一構成例を示す部
分切り欠き斜視図である。
【図9】画像形成装置における蛍光膜の構成例を示す図
である。
【図10】本発明による画像表示装置の一構成例を示す
ブロック図である。
【図11】従来の電子放出素子の製造方法を説明するた
めの工程図である。
【図12】実施例2にて示す電子放出素子の製造方法を
説明するための工程図である。
【図13】昇華転写装置の一例を示す概略図である。
【図14】昇華転写装置の別の例を示す概略図である。
【図15】本発明による電子源の一例を示す部分平面図
である。
【図16】図15の電子源の構成を示す部分断面図であ
る。
【図17】図15の電子源の製造工程を説明するための
断面図である。
【図18】本発明による電子放出素子の一例を示す構成
図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2 電子放出部形成用薄膜 3 電子放出部 4 電子放出部を含む薄膜 5,6 素子電極 7 昇華性化合物からなる薄膜 8 転写体 9a 基板 9b 昇華層 10 サーマルヘッド 40 電流計 41 電源 42 電流計 43 高圧電源 44 アノード電極 71 絶縁性基板 72 X方向配線 73 Y方向配線 74 電子放出素子 75 結線 81 電子源 82 リアプレート 83 支持枠 87 ガラス基板 88 蛍光膜 89 メタルバック 90 フェースプレート 91 外囲器 92 黒色導電材 93 蛍光体 131 密着ローラー 132 剥離ローラー 133 ローラー 134 ガイドレール 141 半導体レーザ 142 反射ミラー 143 ポリゴンミラー

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出部を含む薄膜を基板上の電極間
    に有する電子放出素子の製造方法において、 上記電子放出部を含む薄膜を形成する工程が、電子放出
    部形成用薄膜を形成する工程と、該電子放出部形成用薄
    膜に電子放出部を形成する工程を含み、 上記電子放出部形成用薄膜を形成する工程が、該電子放
    出部形成用薄膜の材料に転換可能な昇華性化合物を含む
    転写体加熱して該昇華性化合物を基板上に昇華転写す
    る工程と該基板上の昇華性化合物を電子放出部形成用
    薄膜の材料に転換する工程を有することを特徴とする電
    子放出素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記転写体の加熱が、転写体側から行わ
    れることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記転写体の加熱が、サーマルヘッドに
    よって行われることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の電子放出素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記転写体が光吸収色素を含有し、該転
    写体の加熱が光照射によって行われることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の電子放出素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記昇華性化合物が、有機金属化合物で
    あることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の電
    子放出素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 電子放出部を含む薄膜を基板上の電極間
    に有する複数の電子放出素子と、該電子放出素子から放
    出される電子線の照射により画像を形成する画像形成部
    材を具備する画像形成装置の製造方法において、 上記複数の電子放出素子の電子放出部を含む薄膜を形成
    する工程が、電子放出部形成用薄膜を形成する工程と、
    該電子放出部形成用薄膜に電子放出部を形成する工程を
    含み、 上記電子放出部形成用薄膜を形成する工程が、該電子放
    出部形成用薄膜の材料に転換可能な昇華性化合物を含む
    転写体加熱して該昇華性化合物を基板上に昇華転写す
    る工程と該基板上の昇華性化合物を電子放出部形成用
    薄膜の材料に転換する工程を有することを特徴とする画
    像形成装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記転写体の加熱が、転写体側から行わ
    れることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記転写体の加熱が、サーマルヘッドに
    よって行われることを特徴とする請求項又はに記載
    の画像形成装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記転写体が光吸収色素を含有し、該転
    写体の加熱が光照射によって行われることを特徴とする
    請求項又はに記載の画像形成装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記昇華性化合物が、有機金属化合物
    であることを特徴とする請求項いずれかに記載の
    画像形成装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 基板上の電極間に形成した電子放出部
    形成用薄膜に電子放出部を形成してなる電子放出素子の
    製造に用いられる転写体であって、該転写体は、電子放
    出部形成用薄膜の材料に転換可能な昇華性化合物を含
    み、該転写体加熱して該昇華性化合物を基板上に昇華
    転写する工程と、該基板上の昇華性化合物を電子放出部
    形成用薄膜の材料に転換する工程を有する前記電子放出
    部形成用薄膜の形成工程に用いられることを特徴とする
    電子放出素子製造用転写体。
  12. 【請求項12】 光吸収色素を含有することを特徴とす
    る請求項11に記載の電子放出素子製造用転写体。
  13. 【請求項13】 前記昇華性化合物が、有機金属化合物
    であることを特徴とする請求項11又は12に記載の電
    子放出素子製造用転写体。
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