JPH07181483A - アクティブマトリックス液晶表示素子 - Google Patents

アクティブマトリックス液晶表示素子

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Publication number
JPH07181483A
JPH07181483A JP5324758A JP32475893A JPH07181483A JP H07181483 A JPH07181483 A JP H07181483A JP 5324758 A JP5324758 A JP 5324758A JP 32475893 A JP32475893 A JP 32475893A JP H07181483 A JPH07181483 A JP H07181483A
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JP
Japan
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liquid crystal
film
phosphor film
fluorescence
pixel electrode
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Application number
JP5324758A
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English (en)
Inventor
Tetsushi Yoshida
哲志 吉田
Toshiro Takei
寿郎 武井
Zenta Kikuchi
善太 菊地
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】TN型のものに比べて非常に明るい画面を得る
ことができ、しかも光強度の低い色の画素も十分な濃さ
で表示することができるアクティブマトリックス液晶表
示素子を提供する。 【構成】画素電極3と能動素子(TFT)4とを配設し
た裏面側基板1と、対向電極10を設けた表面側基板2
との間に高分子層中に液晶を分散させた液晶/高分子複
合膜20を設けるとともに、裏面側基板1に、赤の蛍光
を発する赤色蛍光体膜11aと、緑の蛍光を発する緑色
蛍光体膜11bと、青の蛍光を発する青色蛍光体膜11
cとを、各画素電極3にそれぞれ対応させて交互に並べ
て設け、かつ、これら各色の蛍光体膜のうち発生蛍光の
強度が低い青色蛍光体膜11cが対応する画素電極3の
面積を、発生蛍光の強度が高い赤および緑色蛍光体膜1
1a,11bが対応する画素電極3より大きくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー画像を表示するア
クティブマトリックス液晶表示素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、アクティブマトリックス液晶表示
素子としては、TN型のものが利用されている。このT
N型のアクティブマトリックス液晶表示素子は、複数の
画素電極とこれら各画素電極にそれぞれ対応する複数の
能動素子とを配設した第1の基板と、前記画素電極が対
向する対向電極を設けた第2の基板とを、その電極形成
面を互いに対向させて配置し、この両基板間にネマティ
ック液晶の層を設けるとともに、前記両基板の外面側に
それぞれ偏光板を配置したものであり、フルカラー画像
やマルチカラー画像等のカラー画像を表示する液晶表示
素子は、前記両基板のいずれか一方に、複数の色(例え
ば赤、緑、青の3色)のカラーフィルタを、前記各画素
電極にそれぞれ対応させて交互に並べて設けた構成とな
っている。
【0003】なお、前記両基板の電極形成面上にはそれ
ぞれ液晶分子の配列方向を規制する配向膜が設けられて
おり、液晶の分子は両基板間においてほぼ90°のツイ
スト角でツイスト配列している。また、両基板の外面側
にそれぞれ配置された一対の偏光板は、その透過軸を互
いにほぼ平行にして設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記TN型の
アクティブマトリックス液晶表示素子は、十分な明るさ
のカラー表示を得るのが難しいという問題をもってい
る。これは、外部からの入射光が一方の偏光板により直
線偏光されて液晶層に入射し、液晶層を通った光のう
ち、無電界領域(液晶分子がツイスト配列状態にある領
域)を通った光は他方の偏光板で吸収され、電界印加領
域(液晶分子が立上り配列した領域)を通った光だけが
前記他方の偏光板を透過して出射するため、偏光板での
光吸収による光量ロスが大きいし、またカラーフィルタ
が、可視光のうちの特定の波長域の光だけを透過させ他
の波長域の光は吸収するために、カラーフィルタでの光
吸収による光量ロスも大きいからであり、したがって、
表示されるカラー画像が、液晶表示素子への入射光の明
るさに比べてかなり暗くなってしまう。
【0005】この光吸収による光量ロスは、特に、裏面
側に反射板を配置した反射型の液晶表示素子において顕
著であり、反射型素子は、自然光または室内照明光を利
用して表示するものであるし、また素子の表面側から入
射し裏面側の反射板で反射されて表面側に出射する光が
一対の偏光板とカラーフィルタをそれぞれ2度ずつ通る
ため、光量ロスがかなり大きくなって、表示画像が極端
に暗くなる。
【0006】なお、この反射型素子に対し、裏面側にバ
ックライトを配置して使用される透過型素子では、裏面
側から入射して表面側に出射する光が一対の偏光板とカ
ラーフィルタをそれぞれを1度ずつ通るだけであるた
め、前記反射型素子に比べれば偏光板およびカラーフィ
ルタでの光吸収による光量ロスは小さいが、それでも、
表示画像の明るさは、バックライトからの照明光の明る
さに比べてかなり暗くなる。
【0007】しかも、従来の液晶表示素子は、各色のカ
ラーフィルタによって着色された光の強度が異なってお
り、例えば赤、緑、青のカラーフィルタを備えた液晶表
示素子では、青の着色光の強度が赤および緑の着色光に
比べて極端に低いため、青の画素の表示が薄いという問
題ももっている。
【0008】本発明は、光のロスを大幅に少なくして非
常に明るいカラー画像を表示することができ、しかも光
強度の低い色の画素も十分な濃さで表示することができ
るアクティブマトリックス液晶表示素子を提供すること
を目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のアクティブマト
リックス液晶表示素子は、複数の画素電極とこれら各画
素電極にそれぞれ対応する複数の能動素子とを配設した
第1の基板と、前記画素電極が対向する対向電極を設け
た第2の基板とを、その電極形成面を互いに対向させて
配置し、この両基板間に高分子層中に液晶を分散させた
液晶/高分子複合膜を設けるとともに、前記両基板の少
なくとも一方に、互いに異なる色の蛍光を発する複数の
色の蛍光体膜を前記各画素電極にそれぞれ対応させて交
互に並べて設け、かつ、異なる色の蛍光を発する2つの
蛍光体膜のうち発生蛍光の強度が低い蛍光体膜が対応す
る画素電極の面積を、発生蛍光の強度が高い蛍光体膜が
対応する画素電極より大きくしたことを特徴とするもの
である。
【0010】本発明において、前記複数の色の蛍光体膜
が例えば、赤の蛍光を発する赤色蛍光体膜と、緑の蛍光
を発する緑色蛍光体膜と、青の蛍光を発する青色蛍光体
膜とである場合は、少なくとも前記青色蛍光体膜が対応
する画素電極の面積を、前記赤色蛍光体膜および緑色蛍
光体膜が対応する画素電極より大きくする。なお、この
場合、前記緑色蛍光体膜が対応する画素電極の面積を、
赤色蛍光体膜が対応する画素電極より大きくするのがよ
り望ましい。
【0011】また、各色の蛍光体膜の面積はそれぞれ、
その蛍光体膜が対応する画素電極の面積とほぼ同じにし
てもよいし、あるいは、各色の蛍光体膜が対応する画素
電極の面積だけを互いに異ならせ、前記各色の蛍光体膜
の面積はそれぞれほぼ同じにしてもよく、その場合は、
各色の蛍光体膜の面積を、前記画素電極のうちの最も大
きい画素電極の面積以上にすればよい。
【0012】
【作用】すなわち、本発明のアクティブマトリックス液
晶表示素子は、液晶/高分子複合膜での光の散乱と透過
とを利用して表示するものであり、この複合膜の高分子
層中に分散している液晶の分子は、電界が印加されてい
ない状態では様々な方向を向いており、この状態では、
前記複合膜を通る光が散乱されて画素が暗状態になる。
また、上記両基板の画素電極と対向電極との間に電界を
印加すると、液晶分子が立上り配向し、前記複合膜を通
る光が光散乱作用をほとんど受けずに透過して、画素が
明状態になる。
【0013】また、この液晶表示素子においては、その
両基板の少なくとも一方に、互いに異なる色の蛍光を発
する複数の色の蛍光体膜を、前記各画素電極にそれぞれ
対応させて交互に並べて設けているため、明表示の色
は、前記蛍光体膜が発する蛍光の色であり、したがっ
て、カラーフィルタを用いることなく画素を着色するこ
とができる。
【0014】そして、この液晶表示素子は、液晶/高分
子複合膜での光の散乱と透過とを利用して表示するもの
であるため、TN型の液晶表示素子に必要不可欠な偏光
板が不要であり、また蛍光体膜によって画素を着色する
ためにカラーフィルタも不要であるから、偏光板および
カラーフィルタでの光吸収による光量ロスが無い。
【0015】また、上記蛍光体膜は、カラーフィルタの
ように可視光のうちの特定の波長域の光だけを透過させ
他の波長域の光は吸収して着色光とするものではなく、
吸収光のエネルギーによって蛍光を発するものであるた
め、この蛍光体膜で着色された光の強度は、カラーフィ
ルタによる着色光の強度に比べてはるかに高い。
【0016】したがって、この液晶表示素子によれば、
光のロスを大幅に少なくして、非常に明るいカラー画像
を表示することができる。しかも、この液晶表示素子に
おいては、異なる色の蛍光を発する2つの蛍光体膜のう
ち発生蛍光の強度が低い蛍光体膜が対応する画素電極の
面積を、発生蛍光の強度が高い蛍光体膜が対応する画素
電極より大きくしているため、前記発生蛍光の強度が低
い蛍光体膜によって着色される画素、つまり色強度の弱
い画素を大きく表示して、光強度の低い色の画素も十分
な濃さで表示することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の第1の実施例を示すアクティブマ
トリックス液晶表示素子の一部分の断面図である。な
お、この実施例の液晶表示素子は、その裏面に反射板3
0を配置した反射型のものである。
【0018】図1において、下側の基板1は液晶素子の
裏面側基板、上側の基板2は表面側基板である。これら
基板1,2はガラス板等からなる透明基板であり、裏面
側基板1には、行方向および列方向に配列された複数の
透明な画素電極3と、これら各画素電極3にそれぞれ対
応する複数の能動素子4とが配設され、表面側基板2に
は、そのほぼ全面にわたって、上記裏面側基板1の全て
の画素電極3が対向する透明な対向電極10が設けられ
ている。
【0019】上記能動素子4は例えばTFT(薄膜トラ
ンジスタ)であり、このTFT4は、上記裏面側基板1
面に形成されたゲート電極5と、このゲート電極5を覆
うゲート絶縁膜6と、前記ゲート絶縁膜6の上に前記ゲ
ート電極5と対向させて形成されたa−Si (アモルフ
ァスシリコン)等からなる半導体膜7と、この半導体膜
7の両側部の上に形成されたソース電極8およびドレイ
ン電極9とで構成されている。
【0020】なお、図示しないが、裏面側基板1には、
上記TFT4にゲート信号を供給するゲートライン(ア
ドレスライン)と、前記TFT4に画像データに応じた
データ信号を供給するデータラインとが配線されてお
り、TFT4のゲート電極5は前記ゲートラインに一体
に形成され、ドレイン電極9は前記データラインにつな
がっている。
【0021】さらに、上記裏面側基板1には、互いに異
なる色の蛍光を発する複数の色の蛍光体膜、例えば、赤
の蛍光を発する赤色蛍光体膜11aと、緑の蛍光を発す
る緑色蛍光体膜11bと、青の蛍光を発する青色蛍光体
膜11cとが、この裏面側基板1に配設する各画素電極
3にそれぞれ対応させて、交互に並べて設けられてい
る。
【0022】これら蛍光体膜11a,11b,11cは
いずれも、光を吸収して着色蛍光を発するものであり、
この実施例の蛍光体膜11a,11b,11cは、図2
にその一部分を拡大して示したように、透明基材12中
に蛍光物質13を点在状態で混入したものである。
【0023】なお、上記透明基材12は、アクリル樹
脂、塩化ビニル樹脂、アルキド樹脂、芳香族スルホンア
ミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂、およびそれらの共縮重合体等からなる透明樹脂
である。
【0024】また、上記蛍光物質13は、上記基材12
に用いた樹脂または他の透明樹脂を蛍光染料で染めた蛍
光材を微細な粒状に粉砕したものであり、この蛍光物質
13は、特定の波長域(蛍光物質13が発する蛍光色の
波長域)以外の光を吸収し、その吸収光のエネルギーに
より前記特定の波長域の光を放出する波長変換機能をも
っている。
【0025】そして、上記赤色蛍光体膜11aには、赤
の波長域以外の光を吸収して赤の波長域の光を発する赤
色系蛍光物質が用いられ、緑色蛍光体膜11bには、緑
の波長域以外の光を吸収して緑の波長域の光を発する緑
色系蛍光物質が用いられ、青色蛍光体膜11cには、青
の波長域以外の光を吸収して青の波長域の光を発する青
色系蛍光物質が用いられており、したがって、赤色蛍光
体膜11aは前記赤色系蛍光物質が放出する赤色蛍光を
発し、緑色蛍光体膜11bは前記緑色系蛍光物質が放出
する緑色蛍光を発し、青色蛍光体膜11cは前記青色系
蛍光物質が放出する青色蛍光を発する。
【0026】上記蛍光体膜11a,11b,11cは、
裏面側基板1面に、基材12となる樹脂材料と蛍光物質
13とを所望の割合で混合したものを、印刷法またはス
ピンコート法等により所定の膜厚に塗布し、その後前記
樹脂材料を硬化させる方法で形成されており、これら蛍
光体膜11a,11b,11cは、上記TFT4のゲー
ト絶縁膜6で覆われている。
【0027】このゲート絶縁膜6は、Si N(窒化シリ
コン)等からなる透明膜であり、画素電極3は、前記ゲ
ート絶縁膜6の上に設けられ、その一端部において対応
するTFT4のソース電極8に接続されている。
【0028】また、上記赤色蛍光体膜11aが対応する
画素電極3と、上記緑色蛍光体膜11bが対応する画素
電極3と、上記青色蛍光体膜11cが対応する画素電極
3とは、その面積を互いに異ならせて形成されている。
【0029】このように各色の蛍光体膜11a,11
b,11cに対応する画素電極3の面積を互いに異なら
せているのは、前記各色の蛍光体膜11a,11b,1
1cのうち、発生蛍光の強度が低い蛍光体膜によって着
色される画素、つまり色の弱い画素を大きく表示して、
光強度の低い色の画素も十分な濃さで表示するためであ
る。
【0030】すなわち、上記赤色蛍光体膜11aと、緑
色蛍光体膜11bと、青色蛍光体膜11cとが発する
赤、緑、青の蛍光の強度は互いに異なっており、赤色蛍
光体膜11aが発する赤色蛍光の強度が最も高く、緑色
蛍光体膜11bが発する緑色蛍光の強度が前記赤色蛍光
より若干弱く、青色蛍光体膜11cが発する青色蛍光の
強度が最も低い。
【0031】次の[表1]は、上記各色の蛍光体膜11
a,11b,11cに同じ強度の自然光(白色光)を照
射してそれぞれが発生する蛍光の有効波長域と蛍光ピー
ク波長およびピーク波長での蛍光強度を測定した結果を
示している。なお、前記有効波長域は表示に利用できる
強度以上の蛍光の波長域であり、また蛍光強度は相対値
である。
【0032】
【表1】
【0033】この[表1]のように、赤色蛍光体膜11
aが発する赤色蛍光は、ピーク波長での蛍光強度が「1
205」と高く、しかも有効波長域が「386〜60
0」でその帯域幅が広い(600−386=214)た
め、この赤色蛍光の強度は十分である。
【0034】一方、緑色蛍光体膜11bが発する緑色蛍
光は、ピーク波長での蛍光強度が「1963」とかなり
高いが、有効波長域は「395〜500」でその帯域幅
(500−395=106)が前記赤色蛍光の帯域幅
(214)に比べてかなり狭いため、この緑色蛍光の強
度は赤色蛍光より若干低い。
【0035】また、青色蛍光体膜11cが発する青色蛍
光は、ピーク波長での蛍光強度が「967」と低く、し
かも有効波長域も「355〜425」でその帯域幅(4
25−355=70)が前記緑色蛍光の帯域幅(10
6)よりさらに狭いため、この青色蛍光の強度は緑色蛍
光よりもさらに低い。
【0036】そこで、この実施例では、発生蛍光の強度
が最も低い青色蛍光体膜11cが対応する画素電極3の
面積を、赤色蛍光体膜11aおよび緑色蛍光体膜11b
が対応する画素電極3の面積より十分大きくし、また、
緑色蛍光体膜11bが対応する画素電極3の面積を、前
記赤色蛍光体膜11aが対応する画素電極3の面積より
若干大きくしている。
【0037】図1において、Wa は赤色蛍光体膜11a
が対応する画素電極3の電極幅、Wb は緑色蛍光体膜1
1bが対応する画素電極3の電極幅、Wc は青色蛍光体
膜11cが対応する画素電極3の電極幅であり、これら
画素電極幅は、Wa <Wb <Wc の関係にある。
【0038】なお、この実施例では、赤色蛍光体膜11
aが対応する画素電極3と、緑色蛍光体膜11bが対応
する画素電極3と、青色蛍光体膜11cが対応する画素
電極3とを、これら画素電極間の間隔がほぼ等しくなる
ような配列ピッチで形成し、各色の蛍光体膜11a,1
1b,11cをそれぞれ、それが対応する画素電極3と
ほぼ同じ面積に形成している。
【0039】そして、上記裏面側基板1と表面側基板2
とは、その外周縁部において図示しない枠状のシール材
を介して接合されており、これら基板1,2間の前記シ
ール材で囲まれた領域に、液晶/高分子複合膜20が設
けられている。
【0040】この液晶/高分子複合膜20は、高分子層
中に液晶を分散させたものであり、この複合膜20は、
スポンジのような断面をもつようにポリマー化した高分
子層21の各空隙部にそれぞれ液晶が閉じ込められた構
造をなしている。図1において、22は複合膜20中の
液晶部(液晶が閉じ込められた部分)である。
【0041】なお、この実施例では、前記液晶に誘電異
方性が正のネマティック液晶を用い、この液晶中に黒色
系の二色性染料を混入させている。図3は上記複合膜2
0の1つの液晶部22の無電界状態と電界印加状態にお
ける拡大断面図であり、図において、Aは液晶の分子を
示し、Bは前記二色性染料の分子を示している。
【0042】上記液晶表示素子は、例えば、一対の基板
1,2をシール材を介して接合した後、この両基板1,
2間に、前記シール材の一部を欠落させて形成しておい
た注入口から、光によって重合反応する高分子材料と二
色性染料を添加した液晶との混合溶液を真空注入法によ
り注入充填し、この充填溶液に紫外線を照射して前記高
分子材料を光重合させる方法で製造することができる。
なお、前記注入口は、溶液の充填後か、あるいは高分子
の光重合後に封止する。
【0043】このように、基板1,2間に充填した上記
混合溶液に紫外線を照射すると、モノマーあるいはオリ
ゴマーの状態にある高分子材料が、その二重結合が解け
ることによってラジカル化し、隣り合う分子のラジカル
が互いに結合し合うラジカル重合反応により高分子とな
って、この高分子材料のポリマー化により液晶が相分離
する。
【0044】このため、ポリマー化した高分子層21は
スポンジのような断面をもち、この高分子層21の各隙
間部にそれぞれ液晶が閉じ込められて、上述した構造の
液晶/高分子複合膜20が形成される。この複合膜20
の形成方法は、光重合相分離法と呼ばれる方法である。
【0045】なお、上記充填溶液への紫外線照射は、対
向電極10を形成した表面側基板2側から行なうのが望
ましく、前記対向電極10は表面側基板2のほぼ全面に
わたって形成された1枚膜状の電極であるため、この表
面側基板2側から紫外線を照射すれば、前記充填溶液の
全体にほぼ均等に紫外線を照射して、均質な液晶/高分
子複合膜20を得ることができる。
【0046】そして、液晶表示素子は、上記液晶/高分
子複合膜20を形成した後、裏面側基板1の外面(裏
面)に反射板30を接着して完成される。なお、この反
射板30は、樹脂フィルムからなるベースシート31の
表面に反射膜32を被着させたものであり、この反射膜
32は、表面を粗面化したAl (アルミニウム)反射
膜、Ba SO4 (硫酸バリウム)からなる光散乱面をも
った白色反射膜、Ag (銀)からなる鏡面反射膜等であ
る。
【0047】上記アクティブマトリックス液晶表示素子
は、液晶/高分子複合膜20での光の散乱と透過とを利
用して表示するものであり、この複合膜20の高分子2
1層中に分散している液晶部22の液晶の分子Aは、電
界が印加されていない状態では図3の(a)のように様
々な方向を向いており、同様に二色性染料の分子Bも様
々な方向を向いているため、無電界状態では、液晶表示
素子の表面側から入射した光が、前記複合膜20を通る
際に、その液晶部22と高分子層21との界面および液
晶部22の液晶の光散乱作用により散乱されるととも
に、この散乱光の大部分が二色性染料によって吸収され
る。
【0048】このため、無電界状態では、上記複合膜2
0を通って裏面側基板1上の蛍光体膜11a,11b,
11cおよび裏面の反射板30に達する光量は極く僅か
であり、したがって、前記蛍光体膜11a,11b,1
1cが発する蛍光量および前記反射板30からの反射光
量が少ないし、また、これらの光は前記複合膜20を再
び通る際に上述したように散乱および吸収されるから、
表面側に出射する光がほとんど無く、表示画素がほぼ黒
の暗状態になる。
【0049】また、両基板1,2の画素電極3と対向電
極10との間に電界を印加すると、図3の(b)のよう
に、上記複合膜20の液晶部22の液晶の分子Aが基板
1,2面に対してほぼ垂直になるように一様に立上り配
向し、それに連れて二色性染料の分子Bも立上り配向す
るため、電界印加状態では、液晶表示素子の表面側から
入射した光が、複合膜20での光散乱作用をほとんど受
けることなく、また二色性染料による吸収もほとんど受
けずに複合膜20を透過する。
【0050】このため、電界印加状態では、入射光が上
記複合膜20を通って裏面側基板1上の蛍光体膜11
a,11b,11cに達するとともに、この蛍光体膜1
1a,11b,11cを通って素子の裏面反射板30に
も達する。
【0051】また、反射板30に達した光は、この反射
板30で反射され、蛍光体膜11a,11b,11cに
達した光はこの蛍光体膜12に蛍光を発生させるため、
反射板30で反射された光と蛍光体膜11a,11b,
11cが発する蛍光とが上記複合膜20を再び透過して
表面側に出射し、表示画素が明状態になる。
【0052】そして、この液晶表示素子においては、そ
の裏面側基板1に、赤の蛍光を発する赤色蛍光体膜11
aと、緑の蛍光を発する緑色蛍光体膜11bと、青の蛍
光を発する青色蛍光体膜11cとを、各画素電極3にそ
れぞれ対応させて交互に並べて設けているため、明表示
の色は、これら蛍光体膜11a,11b,11cが発す
る赤、緑、青の蛍光の色であり、したがって、カラーフ
ィルタを用いることなく表示画素を着色して、赤、緑、
青の画素の組合わせによるカラー表示を行なうことがで
きる。
【0053】上記画素の着色について説明すると、上記
液晶表示素子においては、液晶/高分子複合20を透過
した光が図2に実線矢印で示すように蛍光体膜11a,
11b,11cを通って素子の裏面の反射板30で反射
され、その反射光が再び蛍光体膜11a,11b,11
cを通って出射するが、その光のうちのある程度の光
が、蛍光体膜を通る際にその膜中に分散している蛍光物
質13に当る。
【0054】そして、蛍光物質13は、この蛍光物質1
3に当った光のうち、特定の波長域の光、つまり蛍光物
質13が発する蛍光色と同じ波長域の光は透過させるか
または反射させ、他の波長域の光は吸収して、その光の
エネルギーにより前記特定の波長域の光(蛍光)を放出
する。
【0055】なお、蛍光物質13が発する蛍光は、図2
に破線矢印で示したように、蛍光物質13の周囲に放出
されるため、そのうちの一部の蛍光は蛍光体膜の裏面側
に出射するが、この蛍光は反射板30で反射され、再び
蛍光体膜を通ってその表面側に出射する。これは、蛍光
物質13を透過した光および蛍光物質13で反射された
光も同様である。
【0056】したがって、上記蛍光体膜11a,11
b,11cの表面側に出射する光は、蛍光体膜を蛍光物
質13に当らずに透過した光と、前記蛍光物質13から
放出された蛍光と、前記蛍光物質13を透過するかまた
は反射された光(蛍光物質13が発する蛍光色と同じ波
長域の光)であり、蛍光体膜を蛍光物質13に当らずに
透過した光は白色光であるため、蛍光体膜11a,11
b,11cの表面側に出射する光の色、つまり表示され
る画素の色は、前記蛍光物質13が発する蛍光の色であ
る。なお、この画素の色の濃度は、蛍光体膜中の蛍光物
質13の混入量によって決まる。
【0057】このように、上記液晶表示素子は、液晶/
高分子複合膜での光の散乱と透過とを利用して表示する
ものであるため、TN型の液晶表示素子に必要不可欠な
偏光板が不要であり、また蛍光体膜11a,11b,1
1cによって画素を着色できるために、カラーフィルタ
も不要であるから、偏光板およびカラーフィルタでの光
吸収による光量ロスが無い。
【0058】また、上記蛍光体膜11a,11b,11
cは、カラーフィルタのように可視光のうちの特定の波
長域の光だけを透過させ他の波長域の光は吸収して着色
光とするものではなく、吸収光のエネルギーによって蛍
光を発するものであるため、この蛍光体膜11a,11
b,11cで着色された光の強度は、カラーフィルタに
よる着色光の強度に比べてはるかに高い。なお、上記蛍
光体膜11a,11b,11c中の蛍光物質13は、可
視光だけでなく、可視光帯域外の波長光によっても蛍光
を発するため、蛍光体膜11a,11b,11cから発
せられる蛍光は高輝度の光である。
【0059】したがって、上記液晶表示素子によれば、
光のロスを大幅に少なくして、非常に明るいカラー画像
を表示することができる。また、上記実施例では、液晶
/高分子複合膜20の液晶中に黒色系の二色性染料を混
入させているため、暗表示の色は黒であり、したがっ
て、表示されるカラー画像は、高コントラストの画像で
ある。
【0060】しかも、この液晶表示素子においては、
赤、緑、青の各色の蛍光を発する蛍光体膜11a,11
b,11cのうち発生蛍光の強度が低い青蛍光体膜11
cが対応する画素電極3の面積を、発生蛍光の強度が高
い赤蛍光体膜11aおよび緑蛍光体膜11bが対応する
画素電極3より大きくしているため、前記青色蛍光体膜
11cによって着色される画素、つまり色強度の弱い青
色画素を大きく表示して、この青色画素も十分な濃さで
表示することができる。
【0061】また、上述したように、緑蛍光体膜11b
が発する緑色蛍光の強度は、赤蛍光体膜11aが発する
赤色蛍光の強度より若干低いが、上記実施例では、前記
緑蛍光体膜11bが対応する画素電極3の面積も、赤蛍
光体膜11aが対応する画素電極3の面積より若干大き
くしているため、この緑蛍光体膜11bによって着色さ
れる画素、つまり緑色画素もある程度大きく表示して、
この緑色画素も十分な濃さで表示することができる。
【0062】この場合、赤、緑、青の蛍光体膜11a,
11b,11cが対応する各画素電極3の面積比を、前
記各色の蛍光体膜11a,11b,11cが発する蛍光
の強度比に応じて選べば、赤、緑、青の色バランスもよ
くなるが、画素電極3の面積を大きくしすぎると、その
色の画素がかなり目立つようになって解像度が悪くなる
ため、前記各画素電極3の面積比は、解像度を考慮して
選ぶのが望ましい。
【0063】なお、上記実施例における蛍光体膜11
a,11b,11cは、透明基材12に蛍光物質13だ
けを混入したものであるが、図4に示すように、前記蛍
光体膜11a,11b,11cに、この蛍光体膜が発す
る蛍光の色に対応する波長域の光を透過させ他の波長域
の光は吸収する着色顔料(カラーフィルタに用いられて
いる顔料)14を添加すれば、蛍光体膜11a,11
b,11cで着色された光の色純度を良くすることがで
きる。
【0064】この場合は、赤色蛍光体膜11aには赤の
顔料を添加し、緑色蛍光体膜11bには緑の顔料を添加
し、青色蛍光体膜11cには青の顔料を添加する。な
お、蛍光体膜11a,11b,11cに着色顔料を添加
すると、蛍光体膜11a,11b,11cを通る光があ
る程度前記顔料に吸収されるため、その分だけ反射光の
強度が若干低下するが、顔料の添加量を適度に選べば、
色純度が良く、しかも強度も十分な着色反射光を得るこ
とができる。
【0065】また、上記実施例における蛍光体膜11
a,11b,11cは、透明基材12に蛍光物質14を
混入したものであるが、この蛍光体膜11a,11b,
11cは、基板上に透明基材を被着させ、この透明基材
を蛍光染料で染色して形成してもよい。
【0066】さらに、上記実施例の液晶表示素子では、
裏面側基板1の外面に反射板30を設けているが、この
反射板30に代えて、裏面側基板1の内面側に反射膜を
設けてもよいし、また、蛍光体膜11a,11b,11
cは、画素電極3と重ねて設けてもよい。
【0067】図5は本発明の第2の実施例を示すアクテ
ィブマトリックス液晶表示素子の一部分の断面図であ
り、この実施例は、裏面側基板1の内面に、各画素電極
3にそれぞれ対応する反射膜33(図1に示した反射板
30の反射膜32と同じもの)を設け、この反射膜33
をTFT4のゲート絶縁膜(透明膜)6で覆って、この
ゲート絶縁膜6の上に画素電極3を形成するとともに、
この画素電極3の上に蛍光体膜11a,11b,11c
を設けたものである。
【0068】なお、この実施例では、画素電極3の上に
蛍光体膜11a,11b,11cを設けたが、これと逆
に、前記ゲート絶縁膜6の上に蛍光体膜11a,11
b,11cを形成し、その上に画素電極3を設けてもよ
い。
【0069】また、図6は本発明の第3の実施例を示す
アクティブマトリックス液晶表示素子の一部分の断面図
であり、この実施例は、裏面側基板1に設ける画素電極
3を、表面を粗面化したAl 膜やAg からなる鏡面膜等
で形成して、この画素電極3に反射膜を兼ねさせ、この
画素電極3の上に蛍光体膜11a,11b,11cを設
けたものである。
【0070】なお、上記図5および図6に示した実施例
は、裏面側基板1の内面側に反射膜を設け、蛍光体膜1
1a,11b,11cを画素電極3と重ねて設けた点を
除けば、その他の構成は図1に示した第1の実施例と同
じであるから、重複する説明は図に同符号を付して省略
する。
【0071】また、上記第1〜第3の実施例では、各色
の蛍光体膜11a,11b,11cをそれぞれ、それが
対応する画素電極3とほぼ同じ面積に形成しているが、
前記各色の蛍光体膜11a,11b,11cが対応する
画素電極3の面積だけを互いに異ならせ、各色の蛍光体
膜11a,11b,11cの面積はそれぞれほぼ同じに
してもよく、その場合は、各色の蛍光体膜11a,11
b,11cの面積を、各画素電極3のうちの最も大きい
画素電極の面積以上にすればよい。
【0072】すなわち、図7は本発明の第4の実施例を
示すアクティブマトリックス液晶表示素子の一部分の断
面図である。この実施例の液晶表示素子は、各色の蛍光
体膜11a,11b,11cの面積をそれぞれ、各画素
電極3のうちの最も大きい画素電極、つまり青色蛍光体
膜11cが対応する画素電極3の面積と同じかそれより
僅かに大きくし、これら蛍光体膜11a,11b,11
cを一定ピッチで配設するとともに、前記各色の蛍光体
膜11a,11b,11cにそれぞれ対応させて、上記
第1〜第3の実施例と同様に面積を異ならせた画素電極
3を形成したものであり、その他の構成は図1に示した
第1の実施例と同じである。
【0073】なお、この実施例では、図7のように、各
色の蛍光体膜11a,11b,11cの面積を最も大き
い画素電極3の面積と同じにしており、したがって、赤
色蛍光体膜11aおよび緑色蛍光体膜11bの縁部が画
素電極3の側方にはみ出しているが、この蛍光体膜のは
み出し部は、液晶/高分子複合膜20の電界が印加され
ない領域、つまり常に光が散乱されるとともに黒色系の
二色性染料によって吸収される領域に対応しているた
め、前記蛍光体膜のはみ出し部に対応する部分はほぼ黒
の暗状態になる。
【0074】また、この第4の実施例は上記第1の実施
例の変形例であるが、上述した第2および第3の実施例
のように裏面側基板1の内面側に反射膜を設け、蛍光体
膜11a,11b,11cを画素電極3と重ねて設けた
液晶表示素子においても、各色の蛍光体膜11a,11
b,11cが対応する画素電極3の面積だけを互いに異
ならせ、各色の蛍光体膜11a,11b,11cの面積
はそれぞれ各画素電極3のうちの最も大きい画素電極の
面積以上にしてもよい。
【0075】なお、上記第1〜第4の実施例では、緑色
蛍光体膜11bが対応する画素電極3の面積も、赤色蛍
光体膜11aが対応する画素電極3の面積より若干大き
くしているが、緑蛍光体膜11bが発する緑色蛍光の強
度と、赤蛍光体膜11aが発する赤色蛍光の強度との差
は極く小さいため、前記緑蛍光体膜11bが対応する画
素電極3の面積は、赤蛍光体膜11aが対応する画素電
極3の面積とほぼ同じにしてもよい。
【0076】また、上記実施例では、液晶/高分子複合
膜20の液晶にネマティック液晶を用いているが、この
液晶はコレステリック液晶であってもよく、このコレス
テリック液晶は、無電界状態での分子配列構造が螺旋構
造をもっているため、光散乱性が高いから、暗表示をよ
り暗くして、表示のコントラストをさらに高くすること
ができる。
【0077】さらに、上記実施例では、液晶/高分子複
合膜20を、液晶中に二色性染料を混入したものとして
いるが、この複合膜20は、液晶中に二色性染料を混入
していないものでもよく、その場合でも、無電界状態で
の光の散乱と、電界印加状態における光の透過とによる
表示を行なうことができる。また、能動素子は、TFT
に限らずMIM等でもよい。
【0078】また、上述した各実施例では、裏面側基板
1に蛍光体膜11a,11b,11cを設けているが、
この蛍光体膜11a,11b,11cは表面側基板2に
設けてもよいし、裏面側基板1と表面側基板2の両方に
蛍光体膜11a,11b,11cを設けてもよい。な
お、両方の基板1,2に蛍光体膜11a,11b,11
cを設ける場合は、同じ色の蛍光体膜同士を互いに対向
させて形成する。
【0079】また、上記各実施例の液晶表示素子は、い
ずれも、画素電極3と能動素子(TFT)4を設けた基
板1を裏面側基板としたものであるが、これと逆に、対
向電極10を設けた基板2を裏面側基板としてもよく、
その場合は、画素電極3と能動素子4を設けた基板(表
面側基板)1を透明基板とするとともに前記画素電極3
も透明電極とし、裏面側基板2の外面に反射板を設ける
か、あるいは前記裏面側基板2の内面に反射膜を設けれ
ばよい。なお、裏面側基板2の内面に反射膜を設ける場
合は、対向電極10に反射膜を兼ねさせてもよい。
【0080】なお、上記各実施例の液晶表示素子は、
赤、緑、青の画素の組合わせによってフルカラー画像を
表示するものであるが、本発明は、2色以上の画素の組
合わせによってマルチカラー画像を表示するアクティブ
マトリックス液晶表示素子にも適用できるものであり、
その場合も、少なくとも一方の基板に、互いに異なる色
の蛍光を発する複数の色の蛍光体膜を各画素電極にそれ
ぞれ対応させて交互に並べて設け、かつ、異なる色の蛍
光を発する2つの蛍光体膜のうち発生蛍光の強度が低い
蛍光体膜が対応する画素電極の面積を、発生蛍光の強度
が高い蛍光体膜が対応する画素電極より大きくすれば、
前記発生蛍光の強度が低い蛍光体膜によって着色される
画素、つまり色強度の弱い画素を大きく表示して、その
色の画素も十分な濃さで表示することができる。
【0081】また、上記各実施例の液晶表示素子は、い
ずれも、画素電極3と能動素子(TFT)4を設けた基
板1を裏面側基板としたものであるが、これと逆に、対
向電極10を設けた基板2を裏面側基板としてもよく、
その場合は、画素電極3と能動素子4を設けた基板(表
面側基板)1を透明基板とするとともに前記画素電極3
も透明電極とし、裏面側基板2の外面に反射板を設ける
か、あるいは前記裏面側基板2の内面に反射膜を設けれ
ばよい。なお、裏面側基板2の内面に反射膜を設ける場
合は、対向電極10に反射膜を兼ねさせてもよい。
【0082】さらに、上記各実施例の液晶表示素子は、
いずれも反射型のものであるが、本発明は、透過型のア
クティブマトリックス液晶表示素子にも適用することが
できる。
【0083】
【発明の効果】本発明のアクティブマトリックス液晶表
示素子は、液晶/高分子複合膜での光の散乱と透過とを
利用して表示するものであるため、TN型の液晶表示素
子に必要不可欠な偏光板が不要であるし、また蛍光体膜
によって画素を着色できるためにカラーフィルタも不要
であるから、偏光板およびカラーフィルタでの光吸収に
よる光量ロスが無い。したがって、この液晶表示素子に
よれば、光のロスを大幅に少なくして、非常に明るいカ
ラー画像を表示することができる。
【0084】しかも、本発明の液晶表示素子において
は、異なる色の蛍光を発する2つの蛍光体膜のうち発生
蛍光の強度が低い蛍光体膜が対応する画素電極の面積
を、発生蛍光の強度が高い蛍光体膜が対応する画素電極
より大きくしているため、前記発生蛍光の強度が低い蛍
光体膜によって着色される画素、つまり色強度の弱い画
素を大きく表示して、その色の画素も十分な濃さで表示
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す液晶表示素子の一
部分の断面図。
【図2】蛍光体膜の一部分の拡大断面図。
【図3】液晶/高分子複合膜の1つの液晶部の無電界状
態と電界印加状態における拡大断面図。
【図4】着色顔料を添加した蛍光体膜の一部分の拡大断
面図。
【図5】本発明の第2の実施例を示す液晶表示素子の一
部分の断面図。
【図6】本発明の第3の実施例を示す液晶表示素子の一
部分の断面図。
【図7】本発明の第4の実施例を示す液晶表示素子の一
部分の断面図。
【符号の説明】
1,2…基板 3…画素電極 4…能動素子(TFT) 10…対向電極 11a…赤色蛍光体膜 11b…緑色蛍光体膜 11c…青色蛍光体膜 12…透明基材 13…蛍光物質 14…着色顔料 20…液晶/高分子複合膜 21…高分子層 22…液晶部 A…液晶分子 B…二色性染料の分子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー画像を表示するアクティブマトリッ
    クス液晶表示素子であって、 複数の画素電極とこれら各画素電極にそれぞれ対応する
    複数の能動素子とを配設した第1の基板と、前記画素電
    極が対向する対向電極を設けた第2の基板とを、その電
    極形成面を互いに対向させて配置し、この両基板間に高
    分子層中に液晶を分散させた液晶/高分子複合膜を設け
    るとともに、前記両基板の少なくとも一方に、互いに異
    なる色の蛍光を発する複数の色の蛍光体膜を前記各画素
    電極にそれぞれ対応させて交互に並べて設け、かつ、異
    なる色の蛍光を発する2つの蛍光体膜のうち発生蛍光の
    強度が低い蛍光体膜が対応する画素電極の面積を、発生
    蛍光の強度が高い蛍光体膜が対応する画素電極より大き
    くしたことを特徴とするアクティブマトリックス液晶表
    示素子。
  2. 【請求項2】複数の色の蛍光体膜は、赤の蛍光を発する
    赤色蛍光体膜と、緑の蛍光を発する緑色蛍光体膜と、青
    の蛍光を発する青色蛍光体膜とであり、前記青色蛍光体
    膜が対応する画素電極の面積が、前記赤色蛍光体膜およ
    び緑色蛍光体膜が対応する画素電極より大きいことを特
    徴とする請求項1に記載のアクティブマトリックス液晶
    表示素子。
  3. 【請求項3】緑色蛍光体膜が対応する画素電極の面積
    は、赤色蛍光体膜が対応する画素電極より大きいことを
    特徴とする請求項2に記載のアクティブマトリックス液
    晶表示素子。
  4. 【請求項4】各色の蛍光体膜の面積はそれぞれ、その蛍
    光体膜が対応する画素電極の面積とほぼ同じであること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載
    のアクティブマトリックス液晶表示素子。
  5. 【請求項5】各色の蛍光体膜が対応する画素電極の面積
    が互いに異なっており、前記各色の蛍光体膜の面積はそ
    れぞれほぼ同じで、かつその面積が、前記画素電極のう
    ちの最も大きい画素電極の面積以上であることを特徴と
    する請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のアクテ
    ィブマトリックス液晶表示素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6798476B2 (en) 2000-05-25 2004-09-28 Seiko Epson Corporation Liquid crystal device, method for making the same, and electronic apparatus
WO2019021884A1 (ja) * 2017-07-28 2019-01-31 Jsr株式会社 表示装置

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