JPH07152029A - 表示素子 - Google Patents

表示素子

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Publication number
JPH07152029A
JPH07152029A JP6241079A JP24107994A JPH07152029A JP H07152029 A JPH07152029 A JP H07152029A JP 6241079 A JP6241079 A JP 6241079A JP 24107994 A JP24107994 A JP 24107994A JP H07152029 A JPH07152029 A JP H07152029A
Authority
JP
Japan
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light
liquid crystal
scattering
wavelength
medium
Prior art date
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Application number
JP6241079A
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English (en)
Inventor
Hisahide Wakita
尚英 脇田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH07152029A publication Critical patent/JPH07152029A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一対の基板4、5間に高分子分散型液晶の媒
体108を挟持した表示素子であって、前記媒体108
の背後に特定の波長の光を反射するが該特定の波長以外
の光は透過する干渉フィルター2を設け、該干渉フィル
ター2の背後に白色または該干渉フィルター2の透過光
色を反射する散乱反射層104を設けたことにより、偏
光板を用いずに、明るくコントラストの高い表示素子を
提供する。 【構成】 高分子分散型液晶層108の背後に順次、干
渉フィルター2、基板5、導光板100、白色散乱反射
層104を配置し、基板5と導光板100でエチレング
リコール103を挟み、この導光板100の側部に光源
101を設け、光源101からの光を干渉フィルター2
を経て高分子分散型液晶層108を透過または散乱させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示素子、特に液晶を
用いた明るい表示をえることができる表示素子およびこ
れを用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像、情報などを表示するための電圧に
より屈折率が可変な媒体として、液晶が広く用いられて
いる。液晶の屈折率は分子短軸方向の屈折率(常光屈折
率:n o)と分子長軸方向の屈折率(異常光屈折率:
e)とで異なり、neの方が大きい。液晶が電場印加に
よりパネルに垂直に立つと入射光に対する液晶の屈折率
はnoとなり、液晶が基板に水平な一方向を向いている
ときは、分子長軸と偏波面が平行な偏光に対してne
他方の偏光に対してはnoになる。
【0003】液晶素子として、最も広く用いられている
のは、捻れネマチック(TN)モードや電界制御複屈折
(ECB)モードであるが、これらのモードは偏光板を
必要とするため透過率(反射率)が低く、暗い表示とな
ってしまう。
【0004】偏光板を使わないモードとして、動的散乱
モード(DSM)や、高分子分散型液晶がある。DSM
モードは無電圧状態は透明で、電圧印加によって散乱が
生じ、高分子分散型液晶は逆に無電圧状態で散乱状態に
なる。
【0005】高分子分散型液晶では、低分子のネマチッ
ク液晶を高分子マトリクス(マイクロカプセルや多孔質
体)で包み、電圧無印加の時には、高分子と液晶の屈折
率の不一致により入射光は散乱し、電圧を印加して液晶
分子が立つと、入射光に対する屈折率が一致して透明状
態となる。
【0006】高分子マイクロカプセル中では、液晶は球
状のカプセル壁面に沿って並ぶので、その屈折率は分子
長軸方向の屈折率neと短軸方向の屈折率noの平均値に
近く、電圧印加時にはnoになる。屈折率異方性Δnは
0.3未満なので、散乱状態での高分子と液晶の屈折率
差は0.15もない。紙のような高分子(セルロース)
と空気とのように屈折率差が大きいと、殆ど後方散乱と
なり反射光により白い紙面は明るい白になるが、屈折率
差が小さいと散乱は前方散乱が主となり反射面は暗い。
【0007】このため、高分子分散型液晶では前方散乱
状態と透明状態の間でコントラストを得られるようなシ
ュリーレン光学系を用いた投射型ディスプレイが発表さ
れている。
【0008】散乱型液晶であるDSMモードを用いた直
視型ディスプレイとして、ゲストホスト液晶層の背後に
ダイクロイックミラーと乱反射板をおいた液晶表示装置
が開示されている(特開昭54-61554号公報参照)。無電
圧時には液晶層のゲストの色と、干渉フィルターの透過
光色が乱反射板で反射された色が合成されて見え、反射
光は目に入らない。電圧印加時には液晶が散乱状態にな
り、干渉フィルターの反射光も散乱されて、ゲストの色
が見える。このようにして、色を切り替えることができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記偏光板を用いるモ
ードでは表示素子の表示が暗くなってしまう。高分子分
散型液晶は偏光板が不要だが、散乱が不十分なため、コ
ントラストが十分取れない。
【0010】また、カラー表示の場合、通常カラーフィ
ルターが用いられるが、カラーフィルターにより入射光
量が落ちるために、暗い表示となってしまう。干渉フィ
ルターを用いるDSMモードの表示素子は明るいが、散
乱性が低く、また、DSMモード自身の信頼性に問題あ
る。
【0011】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、明るい、高いコントラストの表示素子およ
びこれを用いた表示装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明の表示素子は、一対の基板間に高分子分散型液
晶の媒体を挟持した表示素子であって、前記媒体の背後
に特定の波長の光を反射するが該特定の波長以外の光は
透過する選択反射層を設け、該選択反射層の背後に特定
の波長の光を反射する散乱反射層を具備してなる。
【0013】また表示素子の前記媒体の散乱ゲインG
を、基板に垂直に照度Eの平行光が入射したときに、前
方に出射される輝度をBとするとき、G=π×B/E=
4〜15とすることが、明るい、高いコントラストの表
示ができるため好ましい。
【0014】また前記媒体がプラスチックフィルムから
なる基板に挟まれており、該基板の外側に選択反射層が
配置されるので、ガラス基板にくらべて耐衝撃性をよく
でき、曲面表示ができるため好ましい。
【0015】さらに本発明の表示素子は、散乱/透明可
変媒体とカラーフィルター及び選択反射層を組み合わせ
たものである。このため本発明の表示装置は、一対の基
板間に、高分子分散型液晶の媒体を挟持した表示素子
と、光源と、該光源からの放射光を側面から入れる透明
な板状の導光板とを具備した表示装置であって、前記媒
体の背後に特定の波長の光を反射するが該特定の波長以
外の光は透過する選択反射層を設け、該選択反射層の背
後に白色または該選択反射層の透過光色を反射する散乱
反射層を設け、前記導光板を前記表示素子の前面または
前記表示素子と散乱反射層の間に配置し、前記導光板と
前記表示素子の間には前記導光板の屈折率に近い値の液
体を注入してなることが、光利用効率が高く明るいカラ
ー表示を得るうえで好ましい。
【0016】また前記選択反射層の透過光の波長とは透
過波長特性が異なるカラーフィルターを表示素子の前面
に配置することがコントラストの高いカラーの表示装置
をえるうえで好ましい。
【0017】また本発明の表示素子は、一対の基板間に
媒体を挟持した表示素子であって、前記媒体が電圧印加
により散乱状態と透明状態が切り替わる媒体であり、該
媒体の前面にカラーフィルターを設け、前記媒体の背後
に干渉フィルターを設け、該干渉フィルターの面法線方
向への反射波長が前記カラーフィルターの透過波長より
長く、前記干渉フィルターの面法線から60度近辺傾い
た方向への反射波長が前記透過波長に含まれるかまたは
透過波長より短くしたことが、カラー表示素子において
散乱反射を10分にさせることができ、コントラストの
よい明るいカラー表示をえるうえで好ましい。
【0018】また前記媒体が散乱型液晶であることが、
軽薄,省電力の表示素子が得られるため好ましい。さら
に本発明の表示素子は、一対の基板間に電圧印加により
散乱状態と透明状態が切り替わる媒体が挟持された表示
素子であって、前記媒体の前面にカラーフィルターを設
け、前記媒体の背後に選択反射を示すカイラルネマチッ
ク液晶層を設け、該カイラルネマチック液晶層の垂直方
向への選択反射の波長が前記カラーフィルターの透過光
波長より長く、前記液晶層の垂直から60度近辺傾いた
方向への選択反射波長が前記透過波長に含まれるか前記
透過波長より短かくなるようにカイラルネマチック層の
螺旋ピッチを調整することが、コントラストのよい明る
いカラー表示を得るうえで好ましい。
【0019】また前記媒体が散乱型液晶であることが軽
薄,省電力のカラー表示素子を得るうえで好ましい。さ
らに本発明の照明装置は、表示素子に用いる照明装置で
あって、媒体の外側に配された拡散反射板と、該拡散反
射板に対して斜めに配置した干渉フィルターと、前記拡
散反射板と干渉フィルターの間隙に所定の帯域波長の光
を入射する光源とを具備し、前記干渉フィルターは前記
所定の帯域波長光が所定の入射角から入射したときにの
み透過するので、光利用効率が高く、表示装置に好適な
明るい光源を得るうえで好ましい。
【0020】また前記拡散反射板に対して、2面の干渉
フィルターがそれぞれ45度の傾きをなして接し、該2
面の干渉フィルターが直角をなして接して、拡散反射板
と2面の干渉フィルターとを三角錐の側面となるよう配
置することが、光利用効率のよい、2次元指向性のよい
表示装置に適した照明装置をえるうえで好ましい。
【0021】さらに本発明の表示装置は、照明装置と、
該照明装置の前方に散乱状態と透過状態が可変な液晶パ
ネルとを備えた表示装置であって、前記液晶パネルの媒
体の外側に配された拡散反射板と、該拡散反射板に対し
て斜めに配置した干渉フィルターと、前記拡散反射板と
干渉フィルターの間隙に所定の帯域波長の光を入射する
光源とを具備し、前記干渉フィルターは前記所定の帯域
波長が所定の入射角から入射したときにのみ透過するよ
うに構成された照明装置と、該照明装置の前方に散乱状
態と透過状態が可変な液晶パネルと、マイクロレンズと
スリットとを備えたことが光利用効率のよい、明るい照
明がえられるため好ましい。
【0022】また前記液晶パネルが高分子分散型液晶パ
ネルであることが散乱性能が高くコントラストの高い表
示装置をえるうえで好ましい。さらに本発明の照明装置
は、表示素子に用いる面光源の照明装置であって、前記
面光源から放射された光を集光する多数のライトガイド
を並列した板状部材と、前記ライトガイドの出射光を集
光するマイクロレンズとを具備し、前記ライトガイド
の、底面側に散乱反射膜があり、上面に光の出射口があ
り、該出射口の面積が底面より小さく、側面は底面に対
して傾斜しており、前記側面には鏡面反射膜を付けてい
ることが、光利用効率のよい、2次元の指向性のよい表
示装置に適した照明をえるうえで好ましい。
【0023】さらに本発明の表示装置は、照明装置と、
該照明装置の前方に散乱状態と透明状態が可変な液晶パ
ネルとを備えた表示装置であって、前記照明装置の前面
に液晶パネルとスリットとを配し、照明装置が面光源の
放射光を集光する多数のライトガイドを並列した板状部
材と、前記ライトガイドの出射光を集光するマイクロレ
ンズとを具備し、前記ライトガイドの、底面側に散乱反
射膜があり、上面に光の出射口があり、前記出射口の面
積が底面より小さく、側面は底面に対して傾斜してお
り、前記側面には鏡面反射膜を付けていることが2次元
の指向性の、明るい、高コントラストの表示を得るうえ
で好ましい。
【0024】また前記液晶パネルが高分子分散液晶パネ
ルであることが明るい、高コントラストの表示を得るう
えで好ましい。
【0025】
【作用】本発明の表示素子は、一対の基板間に高分子分
散型液晶の媒体を挟持した表示素子であって、前記媒体
の背後に特定の波長の光を反射するが該特定の波長以外
の光は透過する選択反射層を設け、該選択反射層の背後
に白色または該選択反射層の透過光色を反射する散乱反
射層を設けているので、明るい表示をえることができ
る。
【0026】また表示素子の前記高分子分散型液晶の媒
体の散乱ゲインGを、但し、基板に垂直に照度Eの平行
光が入射したときに、前方に出射される輝度をBとする
とき、G=π×B/E=4〜15とすることが、入射光
の入射方向を限定することとなり、媒体が透明状態のと
き、媒体を透過した入射光の特定波長が選択反射され、
選択反射された光は特定の方向に直進するので目には入
らず、散乱出力光である青色のみが知覚され、その結
果、高コントラストの明るい表示をえることができる。
【0027】また前記媒体がプラスチックフィルムから
なる基板に挟まれており、基板の外側に選択反射層が配
置されているので、基板が薄くできるので二重像を防ぐ
ことができ、ガラス基板にくらべて耐衝撃性をよくで
き、曲面表示ができるとともに、安価にすることができ
る。
【0028】液晶表示素子においては、白色入射光が高
分子分散型液晶を通って前方散乱を生じると、干渉フィ
ルター等の選択反射板で特定の波長、例えば、黄色(50
0nm以上)の光が反射され、媒体で更に散乱されて、黄
色の散乱光が反射される。選択反射板を透過した光、50
0nm以下の青色光は、散乱反射板で乱反射され、選択反
射板、媒体を通って青色の散乱光を反射する。散乱反射
板は白色または青色の反射率が高いものを置くことによ
り、干渉フィルター及び散乱反射板での反射の結果、媒
体が散乱状態のとき、白色入射光はすべて散乱反射され
て、極めて反射率の高い白色散乱光が出力される。この
とき、液晶の散乱が不十分だと、選択反射層で反射した
黄色光は目に入らず暗く、色づいた表示になってしま
う。
【0029】これに対し、媒体が透明状態のときは、媒
体を透過した入射光の特定波長が選択反射され:例え
ば、黄色の光が全反射される。青色光は、干渉フィルタ
ーを透過し、背後の散乱反射板で乱反射され、媒体でさ
らに前方散乱して青色の散乱光が出力される。入射光の
入射方向を限定すると、全反射された光は特定の方向に
直進するので目には入らず、散乱出力光である青色のみ
が知覚される。
【0030】しかし、初期が透明なDSMの場合と異な
り、高分子分散液晶は電圧印加により液晶分子が基板に
垂直に立っても、斜め入射光に対しては、液晶分子は角
度を持つので、液晶分子の長軸方向の屈折率と高分子の
屈折率不一致が生じ、若干の散乱が残ることは避けられ
ない。従って、散乱を上げるためにセルを厚くし過ぎる
と、斜め光の散乱のために青色表示が白く濁り、コント
ラストが取れなくなる。従って、十分な散乱性と良好な
透明状態が両立する散乱条件が実現されなければ、高分
子分散液晶とダイクロイックミラーの選択反射層の組合
せで、良好なコントラストと明るい表示を得ることは難
しい。
【0031】さらに本発明の表示装置は、一対の基板間
に、高分子分散型液晶の媒体を挟持した表示素子と、光
源と、該光源からの放射光を側面から入れる透明な板状
の導光板とを具備した表示装置であって、前記媒体の背
後に特定の波長の光を反射するが該特定の波長以外の光
は透過する選択反射層を設け、該選択反射層の背後に白
色または該選択反射層の透過光色を反射する散乱反射層
を設け、前記導光板を前記表示素子の前面または前記表
示素子と散乱反射層の間に配置し、前記導光板と前記表
示素子の間には前記導光板の屈折率に近い値の液体を注
入してなるので、光源からの入射光を損失をすくなく表
示素子に導入でき、光利用効率を高くでき、明るい表示
を得ることができる。
【0032】このように本発明の表示素子は、散乱/透
明可変媒体とカラーフィルター及び選択反射板を組み合
わせたものである。ここで、選択反射板は干渉フィルタ
ーまたは円偏光二色性によるカイラルネマチック液晶の
選択反射を利用する。これらの選択反射板は入射角が大
きくなると反射する波長が短くなるという入射角依存性
がある。干渉フィルターの場合には、入射角θのときの
反射強度の強い波長λとすると cosθ=kλ (1) の関係がある。kは定数である。また、円偏光二色性に
よる選択散乱反射でもほぼ同様の関係式が成り立つ。
【0033】選択反射波長には幅があり、入射角θの時
の反射最短波長をλmin(θ)とし、カラーフィルター
の透過波長幅をλ-〜λ+とすると、 λ+<λmin(0゜) (2) λ-<λ(θ)<λ+ (3) (但し 0<<θ<<60゜)という関係にある。
【0034】媒体が透明なときは、カラーフィルターを
透過した入射光がほぼ正面から入射するが、式(2)か
ら、着色した光は選択反射波長よりも短いので、選択反
射板を透過する。選択反射板の背後に黒色板もしくは、
カラーフィルターと補色の光吸収板を置けば、透過した
光は吸収されて、黒表示となる。背後にミラーを角度を
付けて配置し、透過光を逃がしても黒表示とできる。
【0035】一方、媒体が散乱状態の時はカラーフィル
ターを透過した入射光は媒体により前方散乱を生じ、選
択反射板への入射角が大きくなる。このため、式(3)
から着色光は選択反射板の反射波長範囲に入り、反射さ
れて、媒体からカラーフィルターを通って散乱反射光と
して出力され、明るいカラー表示となる。
【0036】また前記表示装置は、選択反射層の透過光
の波長とは透過波長特性が異なるカラーフィルターを表
示素子の前面に配置することにより、前記のように明る
いカラー表示をえることができる。
【0037】さらに本発明の表示素子は、一対の基板間
に挟持された媒体が電圧印加により散乱状態と透明状態
が切り替わる媒体であり、前記媒体の前面にカラーフィ
ルターを設け、前記媒体の背後に干渉フィルターを設
け、当干渉フィルターの面法線方向への反射波長が前記
前記カラーフィルターの透過波長より長く、前記干渉フ
ィルターの面法線から60度近辺傾いた方向への反射波
長が前記透過波長に含まれるか又は前記透過波長より短
くしていることにより、カラー表示素子における散乱反
射を十分にさせることができ、コントラストのよい明る
い反射型のカラー表示を得ることができる。
【0038】また前記媒体が散乱型液晶としたので、省
電力化でき,特に高分子分散液晶は散乱性能がよいた
め、それだけ高いコントラストの明るい表示を得ること
ができる。
【0039】さらに本発明の表示素子は、一対の基板間
に挟持された媒体が電圧印加により散乱状態と透明状態
が切り替わる媒体であり、該媒体の前面にカラーフィル
ターを設け、前記媒体の背後に選択反射を示すカイラル
ネマチック液晶層を設け、該カイラルネマチック液晶層
の垂直方向への選択反射の波長が前記カラーフィルター
の透過光波長より長く、前記液晶層の垂直から60度近
辺傾いた方向への選択反射波長が前記透過波長に含まれ
るか前記透過波長より短かくなるようにカイラルネマチ
ック層の螺旋ピッチを調整しているので、よく散乱反射
をさせることができ高いコントラストの明るい表示を得
ることができる。
【0040】また前記媒体を散乱型液晶としたの省電力
化することができる。さらの本発明の照明装置は、拡散
反射板と、該拡散反射板に対して斜めに配置した干渉フ
ィルターと、前記拡散反射板と干渉フィルターの間隙に
所定の帯域波長の光を入射する光源とを具備し、前記干
渉フィルターは前記所定の帯域波長光が所定の入射角か
ら入射したときにのみ透過するので、所定の帯域波長の
光を効率良く放射でき、照明装置を小型にでき、表示装
置に好適である。
【0041】また前記拡散反射板に対して、2面の干渉
フィルターがそれぞれ45度の傾きをなして接し、前記
2面の干渉フィルターが直角をなして接して、拡散反射
板と2面の干渉フィルターとを三角錐の側面となるよう
配置したことにより、表示装置に好適の明るい、面状の
指向性のよいの光を得ることができるとともに、光を効
率よく利用でき、照明装置を小型にできる。
【0042】また表示装置は、前記のように形成した照
明装置と、該照明装置の前方に散乱状態と透過状態が可
変な液晶パネルと、マイクロレンズとスリットとを備え
ていることにより光源の光を効率よく利用でき、コント
ラストの高い表示を得ることができる。
【0043】また前記液晶パネルが高分子分散型液晶パ
ネルであるので、高コントラスト化することができる。
さらに本発明の照明装置は、面光源と、該面光源から放
射された光を集光する多数のライトガイドを並列した板
状部材と、前記ライトガイドの出射光を集光するマイク
ロレンズとを具備し、前記ライトガイドの、底面側に散
乱反射膜があり、上面に光の出射口があり、該出射口の
面積が底面より小さく、側面は底面に対して傾斜してお
り、前記側面には鏡面反射膜を付けているので、効率よ
く集光することができ、光の利用効率を高めることがで
きるとともに、二次元指向性光を得ることができ、全面
を均一の明るさに照射することができ、表示装置に好適
である。
【0044】さらに本発明の表示装置は、前記のように
構成した照明装置と、該照明装置の前方に散乱状態と、
透明状態が可変な液晶パネルと、スリットとをそなえて
いるので、前記のように光を均一に放射でき、明るいコ
ントラストのよい表示を得ることができる。
【0045】また前記液晶パネルが高分子分散液晶パネ
ルであるので、よりコントラストを高くできる。
【0046】
【実施例】以下、具体例について詳細に述べる。 (実施例1)図1は、本発明の第1の実施例の表示素子
の断面図である。背面側(観察者Aから見て)のガラス
基板5上には、二酸化チタンを混入したシリコーン樹脂
を印刷塗布後、硬化し、厚さ約10ミクロンの白色散乱
反射層3を形成した後、真空蒸着によりZnSとMgF
2を交互に7層付けて正面からの500nm以下の光を透
過し、500nm以上の光を反射する選択反射層としての
干渉フィルター2を設けた。ZnS,MgF2の厚さは
それぞれ約46nm、79nmとした。さらにその上に酸化
インジウム錫からなる透明電極6をスパッター法で設
け、前側の基板4上にも透明電極を設けた。
【0047】ついで、基板4、5を10ミクロンの球形
スペーサーをばらまいてからシール樹脂で貼合わせたの
ち、高分子分散型液晶の媒体1を注入した。高分子分散
型液晶の媒体1は、マイクロカプセル状のBDH社製の
ネマチック液晶E−8と、このネマチック液晶に紫外線
硬化型アクリル樹脂モノマー2エチルヘキシルアクリレ
ート及びオリゴマーと、重合開始剤(イルガキュアー6
51)を混ぜて撹拌して液としたものである。この液を
基板4、5を貼り合わせた空パネルに注入し、温度50
゜Cにパネルを保った状態で紫外線を照射することによ
り表示素子を作成した。液晶マイクロカプセルMの粒径
は1〜3ミクロンになっており、電圧無印加時には乳白
色、電圧印加により透明状態になる。但し、電圧無印加
時の散乱はほとんど前方散乱である。
【0048】このパネル(表示素子)の背後に黒色の光
吸収板を置いて、斜め上方の蛍光灯照明の下で、ほぼ正
面から観測した。電圧無印加部は極めて明るい白表示と
なり、酸化マグネシウムの白色校正板(反射率96%)
と比較測定するとその反射率は約80%であった。
【0049】一方、15ボルト、30ヘルツの矩形波を
印加すると、液晶層は透明になり、干渉フィルターの透
過光色である青色表示となる。無電界時の白色表示との
コントラスト(輝度比)は約6であった。青、白の両表
示とも散乱光出力であるので、視野角は極めて広く、照
明が直接写り込む方向を除いてどこからでも良好なコン
トラストが得られる。
【0050】これに対して、通常のガラス基板間に挟ん
だ高分子分散型液晶の背後に黒色板を置くと、反射率は
わずかに16%程度であり、暗い表示しか得られない。
また、カラー表示を行うためにカラーフィルターを用い
ると、カラーフィルターの吸収により反射率が下がって
しまい暗くなる。このため、液晶による反射型のカラー
表示は難しかった。
【0051】また、干渉フィルターをセルの外に置いた
場合は、表示した像が2重になりコントラストも悪くな
るので、本実施例のように干渉フィルターは液晶層のす
ぐ背後に配置し、基板間に挟むことが望ましい。但し、
白色散乱層はパネルの外にあっても、二重像はそれほど
目立たない。或は、液晶層を0.1mm程度のプラスチッ
ク基板で挟んだフィルム液晶の背後に干渉フィルター、
白色散乱層を置けば、前記のような問題は殆どなくな
る。
【0052】高分子分散型液晶のセル厚を変えて、散乱
性能を変え、本発明の表示素子に適した散乱性能を評価
した。散乱性能は、次式のような散乱ゲインGで一般に
表される。
【0053】 G=πB/E (4) ここで、Eはセルへ平行光を照射したときの照度、Bは
セルを透過した出射光の輝度、πは円周率である。照射
した平行光が完全拡散光(角度依存がない光)へ前方散
乱されたときがG=1、前方にも後方にも散乱されると
G=0.5になり、散乱が弱いほどGは大きくなる。上
記の10ミクロンのセルでは散乱ゲインは2.3であっ
たが、セル厚を変えて、G=1、4、10、20(それ
ぞれ、セル厚20、6、4、2.5ミクロン)のセルの
背後に干渉フィルターと白色散乱板を置き、それらの表
示特性を、蛍光灯照明下で測定した。その結果、白表示
の明るさは、Gが10以下ではほとんど差がなく、G=
20で約70%程度に下がる。一方、電圧印加時の青色
の輝度は、Gが大きい程暗くなった。これは、散乱が強
い液晶層では、電圧を十分印加しても斜め入射光に対し
てわずかに散乱が残るためである。従って、散乱ゲイン
は低過ぎない方が、明るさを維持しながら、コントラス
トを高くできるし、駆動電圧も下がる。散乱ゲイン10
程度が最もコントラストが高いが、Gが4〜15程度で
あれば、コントラストは10を越え、駆動電圧も薄膜ト
ランジスターで駆動できる6ボルト程度に納まるので、
この程度が好ましい。
【0054】なお、本実施例の表示素子でフルカラーの
表示を行う場合は、干渉フィルターの透過光色が、シア
ン、マゼンタ、イエローの3色のマイクロフィルターを
フォトリソグラフィーを用いて形成し、並べればよい。
この場合、透過光のスペクトル幅を狭くして、暗い色に
した方が、コントラストは高くなる。
【0055】また、本実施例の表示素子の、高分子分散
液晶の前面に、干渉フィルターの透過光波長と重ならな
い透過波長を持つ色フィルター(色素系、顔料分散型な
ど)を設けると、電圧印加のときには黒表示、無印加時
には色フィルターの色が表示される。例えば、色フィル
ターの色を、赤、緑、青とし、干渉フィルターの透過色
をシアン,マゼンタ,イェローとすれば、フルカラー表
示になる。
【0056】また、選択反射層の厚さは、40〜80n
m程度に真空蒸着のほか、スパッタリング法、CVD法
などにより設けてもよい。以上のように、本発明の表示
素子は反射型の明るいカラー表示で、視野角の広いディ
スプレイを実現した。本実施例では散乱/透過可変媒体
として高分子分散型液晶を用いたが、必ずしもこれに限
らず、コレステリック−ネマチック相転移型液晶のフォ
ーカルコニック状態と透明状態を切り替えるモードや、
動的散乱モードでもよい。
【0057】(実施例2)図2は、本発明の第2の実施
例の表示装置の断面図である。実施例1は反射型ディス
プレイであり、入射光が干渉フィルターで正反射する方
向から見ると明暗が反転してしまうという欠点があっ
た。実施例2は、光源を用いることでこの欠点を軽減す
ることができる。
【0058】アクリル樹脂からなる厚み3mmの導光板1
00の側面に蛍光灯の光源101を設け、光源101の
周囲に反射フィルム102を設けて、白色光を導光板1
00へ入射する。なお、導光板100の側面には鏡面反
射層102bを設けてある。導光板100の上には、実
施例1の表示素子で散乱反射層がない以外は同様の構造
のパネルを置き、導光板100と表示素子の間にはアク
リル樹脂及び表示素子のガラスと屈折率が近いエチレン
グリコール液103を挟んでいる。この結果、導光板と
表示素子の界面は光学的にはなくなって一体となる。そ
して、導光板100の背後に空気の層を挟んで白色拡散
反射板(層)104を配置している。
【0059】光源101から導光板100に入射した白
色光105は、導光板100と空気の界面106で大半
は反射し、干渉フィルター2を透過して着色光となり、
高分子分散液晶層108へ進入する。透明状態である画
素107Aの液晶層108を着色光はそのまま透過し、
表示素子の上基板4と空気の界面で反射する。散乱状態
の液晶層108の画素107Bへ進入した光は散乱され
て105aへ方向が変わり、界面に垂直に近い方向へ進
んだ光は、界面106を透過して白色拡散反射板104
で、散乱反射され、再び液晶層108で前方散乱されて
青色光として目に入る。一方、干渉フィルター2で反射
された補色光109は一点鎖線のように進み、やはり、
画素107Bの散乱状態の液晶層108によって散乱さ
れて、補色光として目に入る。従って、散乱状態の画素
107Bは明るい白色表示となる。
【0060】一方、画素107Aの液晶層はほぼ透明で
あるが、斜め入射光に対してはわずかに散乱が残ってい
るので、干渉フィルター2を通った着色光110の一部
が点線111のように方向を変えて、拡散反射板104
で拡散反射して目に入る。また、外光112による照明
も拡散反射板104で拡散反射されて目に入る。このた
め、画素107Aは暗い着色画素として表示される。
【0061】反射型の場合に問題であった、干渉フィル
ターで正反射される外光は、光源を十分明るくすれば、
白の画素の透過光輝度に比べて弱いので、明暗の逆転を
防ぐことができる。
【0062】また、図2では導光板100は表示素子と
拡散反射板104の間にあるが、導光板100を表示素
子の前において、エチレングリコールを間に注入しても
よい。なお、間に入れる液体はエチレングリコールに限
られず、導光板100と表示素子の基板4、5の屈折率
に近く透明であることが好ましく、アルコール,水など
の透明な液体であっても何も入れない空気層が残ってい
る場合よりも光の利用効率を良くできる。
【0063】本実施例の表示装置は、干渉フィルターの
利用により極めて明るい透過型表示を得た。さらに、通
常、導光板は薄くすると光源の光が漏れやすくなり光利
用効率が下がるが、本実施例のように導光板と表示素子
を光学的に一体化することで、実質的に導光板の厚みが
増したことになり、従来のサイドライト光源(導光板を
用いた背面光源)より、光利用効率が高く、薄い表示装
置を実現できた。
【0064】(実施例3)図3は、本発明の第3の実施
例の表示素子の断面図である。前面側の基板上4に顔料
分散型カラーフィルター20、21を印刷により形成し
その上に透明電極6を設ける。対向側には干渉フィルタ
ー22、23を蒸着とフォトリソグラフィーによって形
成したあと、透明電極6を成膜した。7は散乱反射板で
ある。
【0065】図4にカラーフィルター及び干渉フィルタ
ーの分光透過率を示す。カラーフィルター20は実線2
0aのように540nmをピークとする緑色を透過するの
に対し、干渉フィルター22の垂直方向の透過率22a
は600nm以下を透過し600nm以上を反射する。従っ
て、高分子分散液晶が透明状態のときは入射光は干渉フ
ィルターを透過して光吸収層に吸収され、暗い表示とな
る。しかし、入射光が媒体により散乱されると、干渉フ
ィルターへの入射角は浅くなる。22bは干渉フィルタ
ー22の入射角40゜の透過率であり、カラーフィルタ
ーを通った緑光20aはほぼ完全に反射される。このた
め、液晶層が散乱状態のときは、明るい緑色表示とな
る。
【0066】また、カラーフィルター21の分光透過率
と干渉フィルター23の垂直方向、40゜方向の透過率
23a、23bも同様に設計しており、透明時に暗く、
散乱時に明るい青表示が得られた。
【0067】本実施例の構成を、干渉フィルターがない
場合と比べると、散乱時の明るさは約2倍、コントラス
トは1.2倍となり、その効果が確認された。また、選
択反射層として、干渉フィルター以外に、水平配向させ
たカイラルネマチック液晶でも同様の効果が確認され
た。ネマチック液晶であるBDH社のE−8にメルク社
のコレステリック液晶S−1011を添加して、混合物
のピッチを調整した。混合物の平均屈折率n=1.6
5、屈折率異方性Δn=0.246なので、ピッチを3
40nmにすると、選択反射の波長は520〜600nmに
なり、干渉フィルター22と同様に機能する。
【0068】(実施例4)図5に本発明の照明装置及び
表示装置の第4の実施例の斜視図を示す。平板に対して
斜めの面を持つ複数の溝29aを切り込んだプラスチッ
ク板29の溝29aの表面に干渉フィルター31をZn
SとMgF2の蒸着により形成する。干渉フィルター3
1と、酸化マグネシウム粉を塗布した白色散乱反射板
(層)32とを稜線部で接着した。干渉フィルター31
の面は平面に対して±45゜傾いている。干渉フィルタ
ー31と白色散乱反射板32の間隙部へ、蛍光灯33の
光をライトガイド34を介して入射する。ライトガイド
34の平面図、正面図、側面図をそれぞれ図6、図7、
図8に示す。ライトガイドの側面にはアルミ薄膜40を
蒸着しており、また、出射部には色ガラスフィルター4
1を接着している。蛍光灯の白色光は色ガラスフィルタ
ー41により特定の波長を吸収されて、着色した光とな
る。
【0069】図9に入射方向が45゜、50゜、40゜
のときの干渉フィルター31の分光透過率を実線50、
51、52で、色ガラスフィルター41(緑色)を透過
した蛍光灯の相対パワーの波長依存を点線53で示す。
色ガラスフィルターで500〜580nm以外の波長を吸
収した結果、点線53は蛍光灯の緑の蛍光体のスペクト
ルピークが際だっている。この光は入射角45゜ではほ
ぼ完全に透過するが、実線51、52に相当する入射角
50゜、40゜ではほとんど反射される。
【0070】図10は干渉フィルター及び白色散乱反射
板の断面図で、光の軌跡を実線と矢印で示している。蛍
光灯から入射した光は白色散乱反射板で散乱光として干
渉フィルターに入射する。干渉フィルター31は+45
゜の面と、−45゜の面があり、一方の面に角θで入射
し反射すると、他方の面に90゜−θで入射する。θが
45゜近辺以外では反射するので、一方の面で反射した
光は他方の面でも必ず反射して白色散乱反射板32へ戻
る。こうして、入射角40゜から50゜以外の光は、白
色散乱反射板32へ戻って散乱反射し、方向を変えて再
度干渉フィルター31に入射する。この繰り返しによ
り、干渉フィルター31を透過する光は、45゜方向
(白色散乱板に垂直な方向)を中心に±5゜程度の広が
りの平行に近い光に収束する。このように、拡散光源か
らの出射光を効率よく平行光に変換できる、面状の指向
性光源を実現できた。
【0071】本実施例では、特に、色光源を用い、干渉
フィルターを光源面に対して斜めに配置することで初め
て出射光の広がりを極めて狭くし、平行光に近くするこ
とを可能とできた。干渉フィルターの透過波長の入射角
依存性は式(1)に示す関係があるので、入射角θが0
゜に近い、即ち垂直に近い場合は角度依存性は小さい。
入射角は大きいほど角度依存性も大きい。本実施例のよ
うに散乱光源面(白色散乱反射板)から傾き±45゜に
干渉フィルター面を設置することにより、平板の干渉フ
ィルターを用いるより入射角依存性を大きく、すなわ
ち、入射角選択フィルターとしての感度を高くし、しか
も、2つの面に反射して散乱反射面側へ戻るようにでき
る。また、波長帯域を絞った入射光を入れることによ
り、入射角が45゜より大きくても、小さくても反射す
るような、入射角帯域フィルターの機能を干渉フィルタ
ーに持たすことが可能となった。
【0072】以上のように、本発明の照明装置により平
行光を出射する面光源が実現できた。図5に示すよう
に、この面光源上に液晶パネル30を置き、その上にマ
イクロロッドレンズ37のアレイとスリット36を形成
したプラスチック樹脂板35を置いた。液晶パネルは通
常のアモルファスシリコンTFT素子の液晶セルに実施
例1の高分子分散型液晶を注入、硬化して作製した。ま
た、マイクロロッドレンズは金型成形により作製し、ス
リット36は黒色インクを印刷した。
【0073】面光源を出射した平行光は、液晶パネルの
画素が透明状態のときは直進し、マイクロロッドレンズ
37によりスリット36を通って透過散乱層38で散乱
出射されて明表示となり、液晶が散乱状態のときは集光
されずにスリット36で遮光されて暗表示となる。液晶
層は厚さ15ミクロンで、約10ボルトで駆動でき、コ
ントラスト比100を得ることができた。マイクロレン
ズアレイは液晶パネルの下に配置しても同様に機能す
る。
【0074】また、本実施例では、緑色光源とフィルタ
ーを用いているが、色ガラスフィルター41と干渉フィ
ルター31をそれぞれ赤、青、緑の三色で構成すれば、
フルカラー表示も可能である。
【0075】(実施例5)本発明の第5の実施例の照明
装置及び表示装置の断面図を図11に示す。本実施例で
は、蛍光灯33の光を導光板70の側面から入射する。
導光板の底面には酸化チタンや酸化マグネシウム粉末を
含むインクを印刷して散乱反射膜81を形成しており、
散乱反射された光のうち、全反射されない面法線方向か
ら42゜以下光は前面へ出射され、他はさらに導光板7
0を伝わっていく。散乱反射膜81は光源33から遠く
なる程、大きくすると輝度が均一化される。また、導光
板70の表面に高誘電率膜を塗布すると出射角が狭くな
る。
【0076】導光板70から出射された光はくさび形状
の側面にアルミ薄膜80を蒸着したライトガイド71の
底面71aから入射して、アルミの側面で反射を繰り返
し、点線72のように出射口71bへ集光される場合
と、鎖線73のように戻ってくる光とがある。戻ってき
た光は導光板70へ再入射し、散乱反射膜80で反射さ
れて、再度ライトガイド71へ入射する。これを繰り返
して、導光板70から出射された光はほぼライトガイド
71の出射口71bへ集光される。こうして、拡散面光
源であった導光板70からの出射光、ライトガイドの出
射口71bからの多数の線光源または点光源とすること
ができる。ライトガイド71は金型成形で作製してお
り、くさび形状のピッチが2mm、出射口71bの幅が
0.1mm、入射口から出射口71bまでの長さは15mm
とした。ライトガイド71からの出射光をレンズアレイ
74で平行光にし、さらに、液晶パネル75のガラス基
板上にフォトリソグラフィーとナトリウムイオンの溶出
により作製したマイクロレンズアレイ76で集光する。
液晶パネル75は実施例4と同様の高分子分散型液晶
で、液晶が透明時にスリット77の隙間から拡散板78
を通って出射され、散乱時にはスリット77で遮られて
暗表示となる。
【0077】本実施例では蛍光灯の光を側面から入射す
る導光板を光源として用いたが、導光板は必ずしも必要
ではなく、面光源であればよい。ただし、ライトガイド
の底う面側に散乱反射層は必ず必要である。例えば、図
12のような面光源を導光板と蛍光灯に代えて使える。
図12で、グリッド93から出た陰極線94はアルミ膜
91を透過して、アノード92に引っ張られて蛍光体9
0に当り、発光する。発光した光はガラス面95で一部
反射し、蛍光体膜90の後方のアルミ散乱反射面91に
戻る。こうような光源では面光源の背後に散乱反射層が
あるので、本発明の光源として用いることができる。
【0078】このように、本発明の照明装置により2次
元の指向性光源を得ることができ、散乱型液晶を用いた
高コントラストの直視ディスプレイが可能となった。な
お、本発明の表示素子のプラスチック基板として、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスル
ホンなどのプラスチックフィルムを用いる。
【0079】
【発明の効果】本発明の表示素子によれば、干渉フィル
ターのような選択反射層と高分子分散型液晶のような散
乱型液晶を組み合わせることにより、偏光板不要の明る
い反射型ディスプレイを実現するできる。また、本発明
の照明装置は、傾斜面を持つ干渉フィルターや鏡面と散
乱反射板の組合せにより、指向性の極めて高い平面光源
を得る。さらに、本発明の表示装置は、本発明の照明装
置の前面に散乱型液晶を配置して、コントラストの高
い、偏光板不要の直視ディスプレイを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の表示素子の断面図で
ある。
【図2】 本発明の第2の実施例の表示装置の断面図で
ある。
【図3】 本発明の第3の実施例の表示素子の断面図で
ある。
【図4】 カラーフィルター及び干渉フィルターの分光
透過率特性図である。
【図5】 本発明の第4の実施例の照明装置、表示装置
の斜視図である。
【図6】 ライトガイドの平面図である。
【図7】 図6のライトガイドの側面図である。
【図8】 図6のライトガイドの正面図である。
【図9】 干渉フィルターの透過率と色光源の波長依存
性を示す特性図である。
【図10】 本発明の第4の実施例の干渉フィルターの
断面図である。
【図11】 本発明の第5の実施例の照明装置、表示装
置の断面図である。
【図12】 本発明の一実施例の照明装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 高分子分散型液晶の媒体(層) 2 干渉フィルター 3 白色散乱反射層 4 上基板 5 下基板 6 透明電極 20 カラーフィルター 21 カラーフィルター 22 干渉フィルター(選択反射層) 23 干渉フィルター(選択反射層) 34 ライトガイド 35 プラスチック板 36 スリット 37 マイクロレンズ 70 導光板 71 ライトガイド 74 レンズアレイ 75 液晶パネル 76 マイクロレンズアレイ 77 スリット 78 拡散板 100 導光板 101 光源 103 エチレングリコール 104 白色散乱反射層 108 高分子分散型液晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/137

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板間に高分子分散型液晶の媒体
    を挟持した表示素子であって、前記媒体の背後に特定の
    波長の光を反射するが該特定の波長以外の光は透過する
    選択反射層を設け、該選択反射層の背後に白色または該
    選択反射層の透過光色を反射する散乱反射層を設けたこ
    とを特徴とする表示素子。
  2. 【請求項2】 前記媒体の散乱ゲインGを、基板に垂直
    に照度Eの平行光が入射したときに、前方に出射される
    輝度をBとするとき、G=π×B/E=4〜15となる
    請求項1記載の表示素子。
  3. 【請求項3】 前記媒体がプラスチックフィルムからな
    る基板に挟まれており、該基板の外側に選択反射層が配
    置されている請求項1記載の表示素子。
  4. 【請求項4】 一対の基板間に、高分子分散型液晶の媒
    体を挟持した表示素子と、光源と、該光源の放射光を側
    面から入れる透明な板状の導光板とを具備した表示装置
    であって、前記媒体の背後に特定の波長の光を反射する
    が該特定の波長以外の光は透過する選択反射層を設け、
    該選択反射層の背後に白色または該選択反射層の透過光
    色を反射する散乱反射層を設け、前記導光板を前記表示
    素子の前面または前記表示素子と散乱反射層の間に配置
    し、前記導光板と前記表示素子の間には前記導光板の屈
    折率に近い値の液体を注入したことを特徴とする表示装
    置。
  5. 【請求項5】 前記選択反射層の透過光の波長とは透過
    波長特性が異なるカラーフィルターを表示素子の前面に
    配置する請求項4記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 一対の基板間に媒体を挟持した表示素子
    であって、前記媒体が電圧印加により散乱状態と透明状
    態が切り替わる媒体であり、該媒体の前面にカラーフィ
    ルターを設け、前記媒体の背後に干渉フィルターを設
    け、該干渉フィルターの面法線方向への反射波長が前記
    カラーフィルターの透過波長より長く、前記干渉フィル
    ターの面法線から60度近辺傾いた方向への反射波長が
    前記透過波長に含まれるかまたは前記透過波長より短い
    ことを特徴とする表示素子。
  7. 【請求項7】 前記媒体型散乱液晶である請求項6記載
    の表示素子。
  8. 【請求項8】 一対の基板間に、電圧印加により散乱状
    態と透明状態が切り替わる媒体を挟持した表示素子であ
    って、前記媒体の前面にカラーフィルターを設け、前記
    媒体の背後に選択反射を示すカイラルネマチック液晶層
    を設け、該カイラルネマチック液晶層の垂直方向への選
    択反射の波長が前記カラーフィルターの透過光波長より
    長く、前記液晶層の垂直から60度近辺傾いた方向への
    選択反射波長が前記透過波長に含まれるか前記透過波長
    より短かくなるように前記カイラルネマチック層の螺旋
    ピッチを調整したことを特徴とする表示素子。
  9. 【請求項9】 前記媒体が散乱型液晶である請求項8記
    載の表示素子。
  10. 【請求項10】 表示素子に用いる照明装置であって、
    媒体の外側に配された拡散反射板と、該拡散反射板に対
    して斜めに配置した干渉フィルターと、前記拡散反射板
    と干渉フィルターの間隙に所定の帯域波長の光を入射す
    る光源とを具備し、前記干渉フィルターは前記所定の帯
    域波長光が所定の入射角から入射したときにのみ透過す
    ることを特徴とする照明装置。
  11. 【請求項11】 前記拡散反射板に対して、2面の干渉
    フィルターがそれぞれ45度の傾きをなして接し、該2
    面の干渉フィルターが直角をなして接して、拡散反射板
    と2面の干渉フィルターとを三角錐の側面となるよう配
    置した請求項10記載の照明装置。
  12. 【請求項12】 照明装置と、該照明装置の前方に散乱
    状態と透過状態が可変な液晶パネルとを備えた表示装置
    であって、前記液晶パネルの媒体の外側に配された拡散
    反射板と、該拡散反射板に対して斜めに配置した干渉フ
    ィルターと、前記拡散反射板と干渉フィルターの間隙に
    所定の帯域波長の光を入射する光源とを具備し、前記干
    渉フィルターは前記所定の帯域波長が所定の入射角から
    入射したときにのみ透過するように構成された照明装置
    と、該照明装置の前方に散乱状態と透過状態が可変な液
    晶パネルと、マイクロレンズとスリットとを備えたこと
    を特徴とする表示装置。
  13. 【請求項13】 前記液晶パネルが高分子分散型液晶パ
    ネルである請求項12記載の表示装置。
  14. 【請求項14】 表示素子に用いる面光源の照明装置で
    あって、前記面光源から放射された光を集光する多数の
    ライトガイドを並列した板状部材と、前記ライトガイド
    の出射光を集光するマイクロレンズとを具備し、前記ラ
    イトガイドの、底面側に散乱反射膜があり、上面に光の
    出射口があり、該出射口の面積が底面より小さく、側面
    は底面に対して傾斜しており、前記側面には鏡面反射膜
    を付けていることを特徴とする照明装置。
  15. 【請求項15】 照明装置と、該照明装置の前方に散乱
    状態と透明状態が可変な液晶パネルとを備えた表示装置
    であって、前記照明装置の前面に液晶パネルとスリット
    とを配し、照明装置が面光源の放射光を集光する多数の
    ライトガイドを並列した板状部材と、前記ライトガイド
    の出射光を集光するマイクロレンズとを具備し、前記ラ
    イトガイドの、底面側に散乱反射膜があり、上面に光の
    出射口があり、前記出射口の面積が底面より小さく、側
    面は底面に対して傾斜しており、前記側面には鏡面反射
    膜を付けていることを特徴とする表示装置。
  16. 【請求項16】 前記液晶パネルが高分子分散型液晶か
    らなるパネルである請求項15記載の表示装置。
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