JPH07181298A - 走査型軟x線顕微鏡 - Google Patents

走査型軟x線顕微鏡

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JPH07181298A
JPH07181298A JP32455093A JP32455093A JPH07181298A JP H07181298 A JPH07181298 A JP H07181298A JP 32455093 A JP32455093 A JP 32455093A JP 32455093 A JP32455093 A JP 32455093A JP H07181298 A JPH07181298 A JP H07181298A
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 非常にラフな精度のステージを用いつつ、デ
フォーカスによる空間分解能の著しい劣化も回避する。 【構成】 顕微鏡システムは、例えばレーザープラズマ
光源、軟X線マイクロビームのサイズを規定するピンホ
ール11、シュバルツシルド光学系21によるビーム形
成の軟X線結像光学系、サンプル、紫外光フィルター2
4及びX線検出器25等を含み、更にピンホール11が
光軸と垂直な平面内を移動できる様なピンホールステー
ジ13をもつ。走査は、サンプルは固定でピンホールを
光軸と垂直な平面内で走査してマイクロビーム自体を走
査する方法で行う。マイクロビームのサイズで試料を走
査する場合、ピンホールのサイズでピンホール自体を2
次元走査すればよい。ピンホールの光軸方向の変動があ
っても、集光点の位置移動は僅かで、デフォーカスによ
る空間分解能の劣化も起こりにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型軟X線顕微鏡に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、SOR光源やラボラトリーユース
のレーザープラズマの出現に伴い、軟X線光学素子を用
いた様々なシステムの開発が提案されている。特に、試
料の透過像を高解像度で観察できるX線顕微鏡の研究
は、各研究機関で精力的に進められている。その中で
も、結像光学素子で微小のビームを得て、試料上を走査
することにより画像を形成する走査型のものは、生物試
料の生きたままの状態での観察、各種材料物質の分析な
どの用途に適するものとして、注目されている。有限の
サイズの光源をX線光学系で縮小結像して、X線マイク
ロビームを形成して試料を走査する走査型X線顕微鏡
は、透過型顕微鏡あるいは蛍光X線や2次電子を計測す
る表面分析にも応用できるので、便利である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図2に示すものでは、
次のようにして、走査型X線顕微鏡を実現しようとする
ものである。本例は、X線光源にレーザープラズマ光源
を用いたもので、マイクロビームを作成するためのX線
光学系としてシュバルツシルド型光学系を用いている。
【0004】図中、1はNd:YAGレーザー、2はレ
ンズ、3はターゲットをそれぞれ示し、これらでレーザ
ープラズマを発生させる。ターゲット3へのレーザー照
射により発光したX線は、光源の前方に配置されたピン
ホール11を通過し、シュバルツシルド型光学系21に
より分光及び縮小結像される。そして、集光点を対象試
料(サンプル)により2次元走査するが、このとき、本
顕微鏡を、前記で触れたように試料の透過像の観察のた
めの透過型顕微鏡として利用する場合は、図示の如く、
集光点の後方にフィルタ24、検出器25を置いてその
強度をモニターする。また、表面分析機として利用する
場合には、試料の前方に、図中参照符号30を付して示
す電子分光器あるいはX線検出器を配置する。
【0005】ここで、走査については、試料をラスター
状に動かすことによって行う。かかる移動のためサンプ
ルステージ22が備えられ、対象試料をここに配してこ
れを移動させるようになす。試料の走査は空間分解能を
上げるためにPZT等を用いた高精度のX−Yステージ
を利用し、そのようなステージをサンプル走査ステージ
22として使用する。
【0006】ここで、走査型X線顕微鏡の空間分解能に
着目すると、一般に、走査型X線顕微鏡の空間分解能を
決定するのは、ピンホールのサイズとX線光学系の倍率
及び空間分解能である。ここに、シュバルツシルド型光
学系等は特に空間分解能が優れ、空間分解能は数10n
m程度で非常に高い。従って、X線結像光学系にかかる
光学系を用いる場合、マイクロビームのサイズを決める
のは主に、ピンホールと光学系の倍率であるということ
になる。具体例をあげれば、例えば、使用ピンホール及
びX線結像光学系について、10μmφのピンホールを
用い、200倍のX線結像光学系でマイクロビームを形
成するするなら、そのビームサイズは大体50nm程度
になる。
【0007】この場合、このようなマイクロビームのサ
イズの分解能を有する走査型X線顕微鏡を実現しようと
するためには、試料の走査のためのその手段として少な
くとも50nmの空間分解能を有する2次元ステージが
必要であることになる。
【0008】しかして、走査型X線顕微鏡を設計する
際、一番問題となるものの一つは、試料を走査するため
のそのステージ(サンプル走査ステージ)22である。
なぜなら、それは、上記でみたように、あるいは下記す
る考察の点を含めて、その場合に備えるべきサンプル走
査ステージとしては、直線性が優れ、しかも数10nm
程度の高い空間分解能をもつステージを作製する必要が
あるからである。一般に、光学系で縮小結像する際、焦
点深度が非常に浅い(縮小側で開口数が例えば0.2程
度)。従って、もし、その使用走査ステージの直線性が
悪いと、試料を走査する際にデフォーカスが発生し、空
間分解能が著しく劣化するなどする。故に、そのように
ならないようにと、サンプル走査ステージには、非常に
高価で精度の高い走査ステージが必要とされることにな
る。
【0009】本発明は、上述のような考察結果に基づき
なされたもので、上記の如き不利等を解消し得て、走査
に高精度のステージを要求されず、かつ空間分解能に優
れる、X線顕微鏡観察を実現しようというものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、X線光源から
のX線を、軟X線マイクロビームのサイズを規定するピ
ンホール、及びビームを形成する軟X線結像光学系によ
りサンプルに照射し、検出器により検出を行うX線顕微
鏡であって、前記ピンホールが光軸と垂直な平面内を移
動できるような手段を設け、これにより走査を行うよう
構成したことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明においては、試料は固定でそのピンホー
ルを光軸と垂直な平面内で走査してマイクロビーム自体
を走査する方法が効果的に実現される。マイクロビーム
のサイズで試料を走査するにあたり、縮小側の試料ステ
ージで走査する場合にあっては、高い所要の位置分解能
で走査する必要があるのに対し、走査時、試料が固定
で、ピンホールが光軸と垂直な平面内を移動できるよう
にして、マイクロビーム自体を走査すると、そのピンホ
ールのサイズでピンホール自体を2次元走査すればよ
い。また、これのみならず、ピンホールを2次元走査す
る際、光軸方向の変動を伴って走査がされたとしても、
その結像光学系での集光点の位置は、ピンホールが光軸
方向に変動したその移動量よりも、はるかに僅かしか移
動しない。従って、デフォーカスによる空間分解能の劣
化も起こりにくい。よって、走査のために、例えばステ
ッピングモータを用いるステージでも精度は足り、所要
の空間分解能を容易に確保することができる。また、本
発明においては、SOR光源、レーザープラズマ光源に
いずれも適用できる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づき説明する。図
1は、本発明の一実施例を示す。同図は、本実施例によ
るものの光源、顕微鏡システムの全体構成像を表してお
り、基本的な構成については、図2に示したものと同様
であってよい。本システムでは、X線光源、軟X線マイ
クロビームのサイズを規定するピンホール、軟ビームを
形成する軟X線結像光学系、サンプル、紫外光フィルタ
ー及びX線検出器等からなる構成のものとできるが、具
体的には、ここでは、光源としてレーザープラズマ光源
を用い、また、シュバルツシルド光学系を用いる走査型
X線顕微鏡の場合を例にとっている。
【0013】以下、その構成について、機能も併せて述
べるに、Nd:YAGレーザー1は、真空中に置かれた
ターゲット3を照射する。即ち、該レーザー1からのレ
ーザー光を集光レンズ2でターゲット3上に集光し、白
色のレーザープラズマを発生させる。これで軟X線光源
を得ている。
【0014】上記により発光したX線は、マイクロビー
ムをプローブ光として試料へ照射するべく、軟X線マイ
クロビームを形成し、またそのビームのサイズを規定す
るよう、光源の近くに置かれた所要ホールサイズのピン
ホール11を通過し、シュバルツシルド光学系21に向
かい、これに入射させる。シュバルツシルド光学系21
は、所定波長に対し反射率分布をもつ多層膜を被覆して
なる球面鏡からなり、X線結像光学系は、これを含んで
構成される。
【0015】集光点の後方には、紫外光カットフィルタ
ー24と、マイクロチャンネルプレート(MCP)から
なる検出器25を配置する。本フィルター24は、結像
に関係しない紫外迷光をカットする役割をする。X線検
出器25は、試料の透過像観察のための透過型顕微鏡観
察を行うのに用いられ、これは容器外の例えばディスプ
レイモニター等に接続されて使用される。試料へのマイ
クロビーム照射による発生2次電子等の検出用の光電子
分光器あるいはX線検出器30は、これも容器内に配置
して併用するときは、本システムは、透過型顕微鏡と表
示分析機との使い分けができる。上記のような光学系、
検出系も、空気による軟X線の吸収を避けるため真空中
におかれる。
【0016】本システムは上述の光源、光学系、検出系
を備えるとともに、更に、本実施例にあっては、レーザ
ープラズマ光源部とシュバルツシルド光学系21の間の
前記所定サイズのピンホール11を光軸と垂直な平面内
で走査してマイクロビーム自体を走査するよう、当該ピ
ンホール11が光軸と垂直な平面内を移動できるような
手段を設ける。該手段は、ピンホール11が設定された
ピンホール形成部材12を設けられて、ピンホール11
が光軸と垂直な平面内を移動できるようなステージ13
を具備することができる。
【0017】このようにするのは、下記のような点に基
づくものである(解決原理)。今、使用ピンホールのサ
イズをs、X線光学系の倍率をmで表すとすると、マイ
クロビームサイズはs/mとなる。従って、かかるマイ
クロビームのサイズで試料を走査する場合において、縮
小側の試料ステージで走査する場合には、s/mの位置
分解能で走査する必要がある。
【0018】しかるに、走査では、サンプルは固定で、
ピンホール11を光軸と垂直な平面内で走査して、マイ
クロビーム自体を走査する本方法であるなら、この方法
では、(s/m)・m=sの、即ちピンホール11のサ
イズ(s)でピンホール11自体を2次元走査すればよ
い。これによると、それだけ、走査はラフなものであっ
てもよいことになる。また、加えて、そのピンホール1
1の2次元走査にあたり、たとえその2次元走査にとっ
ては本来的に不所望な方向へのピンホール移動があって
も、デフォーカスに起因する空間分解能の大幅な劣化も
避けられる。即ち、ピンホール11を2次元走査する
際、光軸方向の変動を伴って走査したとしても、集光点
側では縦倍率(即ち、1/m2 )で効くので、仮に、使
用光学系の倍率が例えば100倍(=m)のときなら
ば、ピンホール11が100μm程度光軸方向に移動し
ても、集光点の位置は10nm程度しか移動しない(こ
れは、この点でも、その分、走査に、そういった面での
高精度も要求されないことを意味する)。従って、デフ
ォーカスによる空間分解能の劣化が起こりにくい。
【0019】以上のようにして、走査は、高精度のもの
でなくても足り、所要の空間分解能も確保し得るのであ
る。本システムは、このような点から、ピンホール11
を光軸と垂直な平面内で走査するステージ13を具備さ
せる。
【0020】なお、上記の場合において、使用X線光源
との関係に関しては、次のようなことがいえるものであ
る。即ち、このとき重要な点となるのは、X線光源が十
分大きく一様な輝度をもっているかどうかであるが、S
OR光の場合には、ビームはサイズ1mm×1mmであ
り、比較的一様な輝度をもっている。従って、10μm
φ(=s)のピンホールを用いても、100×100の
画素で構成される2次元イメージが得られる。一方、レ
ーザープラズマ光源は、レーザー光を数10μm程度に
集光した場合には光源のサイズが200〜300μmで
あるが、レーザーのビーム径を大きくし、強度を上げれ
ば、やはり1mm程度のプラズマサイズ形成することが
できる。従って、本実施例システムの如くレーザープラ
ズマ光源でも適用できる。レーザープラズマ光源による
ときは、試料の画像を得て顕微鏡観察する場合、あるい
は表面分析をする場合に、製作の簡単なラボラトリーユ
ースの光源が利用できる。
【0021】上記に従ってピンホール11を走査するべ
く設けられるステージ13は、具体的にはこれを移動機
構の簡単なステッピングモータによるマイクロステージ
とするのは、好ましい態様である。本実施例システムで
は、上記のようにレーザープラズマ光源及びシュバルツ
シルド光学系21を用いるものであるが、この場合にお
いて、特にシュバルツシルド型光学系は視野が広いので
数10μm(像面側:縮小側)の領域で、マイクロビー
ムのサイズは、0.1μmより小さい。このような条件
では、10μm×10μm(100×100画素)領域
で0.1μmよりいい(高い)分解能の領域が実現す
る。像面側で100nm程度のステップで位置制御する
場合、物体側であるピンホール側ではそれは光学系の倍
率(=m)を掛けた値のものになる。よって、例えば、
100倍の対物を利用する場合、100nm×100=
10μmの精度でピンホール11を移動すればよい。
【0022】従って、移動機構は極めて簡単になる。そ
れ故に、例えば、これを実現する移動機構としては、ス
テッピングモータを用いるマイクロステージでも精度が
足りることになる。勿論、インチワームステージ等の高
精度のPZTを用いるステージでもかまわない。
【0023】こうして、本システムにおいて、ピンホー
ル11のためのステージ13は、好ましくは、ステッピ
ングモータを用いたマイクロステージである。また、よ
り好ましくは、これは2次元ステージにとどまらず、ピ
ンホール11の2次元走査に加え、ピンホール11を光
軸方向にも走査可能なX−Y−Zの3次元マイクロステ
ージである。また、好ましくは、マイクロステージは、
大気側(真空容器外)からステッピングモータ等を制御
することで位置制御できるピンホールステージである。
もっとも、先にも触れたとおり、インチワームステージ
等の高精度のPZTを用いたステージをピンホールステ
ージ13として使用することを妨げるものではない。こ
の場合でも、ピンホール11を光軸と垂直な平面内で走
査してマイクロビーム自体を走査することはできる。
【0024】ここでは、3次元マイクロステージを用い
るものとし、従って、ピンホール11を有するピンホー
ル形成部材12は、上記X−Y−Zの3次元マイクロス
テージ13上に固定されている。このマイクロステージ
13は大気側からステッピングモータ等を制御すること
で位置制御できる。
【0025】試料の走査はこのような構成の下で行わ
れ、使用シュバルツシルド光学系21及びピンホール1
1として、例えば、200倍(=m)のシュバルツシル
ド光学系と10μmφ(=s)のピンホールを用いる場
合、像面で50nmの空間分解能が必要であれば、該ピ
ンホール11は10μm程度の精度で光軸と直交する面
内で2次元走査できればよい。図2によるのものでは、
同様の光学系倍率及びピンホールサイズの場合において
同様の分解能を有するものを実現せんとするときに要求
される精度に比し、はるかにラフなものであって済む。
【0026】上記3次元マイクロステージ13によって
光軸と垂直な平面内で移動されるピンホール11を通過
したX線は、シュバルツシルド光学系21に入射し該光
学系の多層膜で分光され、同光学系で結像される。本実
施例では、透過試料は固定のままで、集光点と試料の位
置合わせはピンホール11を光軸方向に移動することで
行う。3次元マイクロステージ13であると、このよう
なことも実現できる。なお、サンプルステージ22a
は、試料の光軸への挿脱などの用途に使用できる。走査
時、マイクロビーム自体を走査することにより試料の走
査がなされ、かくして試料を通過したX線は、紫外迷光
をカットする紫外光カットフィルター24を透過し、M
CPを使用した検出器25で検出され、試料の透過像を
高解像度でディスプレイ等により観察することができ
る。
【0027】このようにして、レーザープラズマ光源、
ピンホール11、シュバルツシルド光学系21、紫外光
フィルタ24、検出器25を備えるとともに、上記ステ
ージ13による構成をもって、サンプルは固定でピンホ
ール11を光軸と垂直な平面内で移動してマイクロビー
ム自体を走査する方法を効果的に実現できる走査型軟X
線顕微鏡を得られる。焦点深度の非常に浅い光学系で縮
小結像させる際でも、使用ステージ13の直線性の良否
が試料走査の際のデフォーカスの発生、それによる空間
分解能の著しく劣化等、性能を大きく左右することも回
避できる。直線性に優れしかも高い空間分解能をもつ非
常に高価な走査ステージを製作し、それを用いないで
も、上記走査型軟X線顕微鏡を実現できる。
【0028】更に、本実施例について、具体的な数値を
含めて説明する。本実施例において、今、その使用シュ
バルツシルド光学系21の像面側の開口数を0.3と仮
定して、その場合における像面でのデフォーカス量wと
マイクロビームのデフォーカスによるぼけを見積る。
【0029】マイクロビームがデフォーカスによるぼけ
の程度は、像面がマイクロビームを横切る面積である。
従って、像面側の開口数が0.3の光学系において、こ
の場合のマイクロビームを横切る面積の径aは、2・w
・tan0.3 ≒0.6wで与えられる。そして、かかる
顕微鏡で空間分解能が0.1μm以上必要な場合には、
wは0.15μm 以下である必要がある。従って、像面
側で試料をマイクロビームによりw=0.15μm以下
の平面精度で走査する必要がある。しかして、本発明に
従えば、ピンホール自体を走査するのでm2 wの精度で
ピンホールを2次元走査すれば良い。具体的には、本実
施例では、m=200、w=0.15μm で、2002
×0.15μm =6mm程度となる。以上のように、こ
の点からも、非常にラフな精度のステージを用いて走査
型X線顕微鏡が実現できることがわかる。
【0030】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。例えば、光源は図示例では、レーザープ
ラズマ光源として説明したが、先にも触れたように、S
OR光源でもよい。また、結像光学系についてもシュバ
ルツシルド光学系以外のもので実施してもよい。また、
専ら表面分析機として利用する場合も、本発明に含まれ
るものである。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、走査は、試料が固定で
ピンホールを光軸と垂直な平面内を移動できるようして
マイクロビーム自体を走査することができ、走査に高精
度のステージを要求されず、ラフな精度のものであって
十分足り、かつ、その場合であっても所要の空間分解能
を容易に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】図1と対比して示す、レーザープラズマ光源部
及びシュバルツシルド型光学系を用いる走査型軟X線顕
微鏡の比較例の図である。
【符号の説明】
1 Nd:YAGレーザー 2 レンズ 3 ターゲット 11 ピンホール 12 ピンホール形成部材 13 ピンホールステージ 21 シュバルツシルド型光学系 22a ステージ 24 フィルタ(紫外光カットフィルタ) 25 検出器(マイクロチャンネルプレート) 30 光電子分光器又はX線検出器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線光源からのX線を用い、軟X線マイ
    クロビームのサイズを規定するピンホール、及びビーム
    を形成する軟X線結像光学系により試料への照射を行う
    X線顕微鏡であって、 前記ピンホールが光軸と垂直な平面内を移動できるよう
    な手段を設け、これにより走査を行うよう構成したこと
    を特徴とする走査型軟X線顕微鏡。
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