JPH07181297A - 欠陥検出装置及び検出方法 - Google Patents
欠陥検出装置及び検出方法Info
- Publication number
- JPH07181297A JPH07181297A JP5328078A JP32807893A JPH07181297A JP H07181297 A JPH07181297 A JP H07181297A JP 5328078 A JP5328078 A JP 5328078A JP 32807893 A JP32807893 A JP 32807893A JP H07181297 A JPH07181297 A JP H07181297A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rectangular
- width
- sample
- cathode
- ratio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000007547 defect Effects 0.000 title claims abstract description 80
- 238000000034 method Methods 0.000 title abstract description 22
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims abstract description 49
- 238000010894 electron beam technology Methods 0.000 claims abstract description 46
- 230000009467 reduction Effects 0.000 claims abstract description 26
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 14
- 230000005405 multipole Effects 0.000 claims description 6
- 238000007493 shaping process Methods 0.000 claims description 4
- 238000012935 Averaging Methods 0.000 claims description 2
- 230000004044 response Effects 0.000 claims description 2
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 abstract description 16
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 abstract description 14
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 abstract description 3
- 238000007599 discharging Methods 0.000 abstract 2
- 230000004075 alteration Effects 0.000 description 11
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 10
- 230000005684 electric field Effects 0.000 description 8
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 238000007689 inspection Methods 0.000 description 5
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 3
- 238000003672 processing method Methods 0.000 description 3
- 230000008094 contradictory effect Effects 0.000 description 2
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 2
- 230000001186 cumulative effect Effects 0.000 description 2
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 2
- 239000012212 insulator Substances 0.000 description 2
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 2
- TXONVAMTMVNDJZ-UHFFFAOYSA-N [O-2].[Zr+4].[W+4].[O-2].[O-2].[O-2] Chemical compound [O-2].[Zr+4].[W+4].[O-2].[O-2].[O-2] TXONVAMTMVNDJZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 238000009825 accumulation Methods 0.000 description 1
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 1
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 1
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 1
- 238000007429 general method Methods 0.000 description 1
- 229910052746 lanthanum Inorganic materials 0.000 description 1
- FZLIPJUXYLNCLC-UHFFFAOYSA-N lanthanum atom Chemical compound [La] FZLIPJUXYLNCLC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 1
- 230000008569 process Effects 0.000 description 1
- 238000011165 process development Methods 0.000 description 1
- 238000005070 sampling Methods 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 1
- 230000002194 synthesizing effect Effects 0.000 description 1
- WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N tungsten Chemical compound [W] WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052721 tungsten Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010937 tungsten Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/02—Details
- H01J37/04—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement or ion-optical arrangement
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/06—Sources
- H01J2237/083—Beam forming
- H01J2237/0835—Variable cross-section or shape
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/26—Electron or ion microscopes
- H01J2237/28—Scanning microscopes
- H01J2237/2813—Scanning microscopes characterised by the application
- H01J2237/2817—Pattern inspection
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
- Tests Of Electronic Circuits (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低エネルギの電子ビームを試料に照射して欠
陥検出感度とスループットとの両方を向上させることの
できる欠陥検出装置及び検出方法を提供する。 【構成】 矩形陰極101と、四極子レンズ117、1
19、121と、偏向器129とを有する光学鏡筒を備
える。四極子レンズ制御手段122により四極子レンズ
を制御して、矩形陰極の長手方向に出射する電子ビーム
の軌道の縮小率と矩形陰極の幅方向に出射する電子ビー
ムの軌道の縮小率との比を矩形陰極のアスペクト比とし
て矩形陰極から放射される電子ビームを、幅が最小欠陥
検出幅に等しい矩形ビームに整形する。そして偏向器制
御手段130により偏向器129を制御して、矩形ビー
ムの1回の走査移動量を幅方向と長手方向に最小欠陥検
出幅として、試料表面にラスタ走査する。
陥検出感度とスループットとの両方を向上させることの
できる欠陥検出装置及び検出方法を提供する。 【構成】 矩形陰極101と、四極子レンズ117、1
19、121と、偏向器129とを有する光学鏡筒を備
える。四極子レンズ制御手段122により四極子レンズ
を制御して、矩形陰極の長手方向に出射する電子ビーム
の軌道の縮小率と矩形陰極の幅方向に出射する電子ビー
ムの軌道の縮小率との比を矩形陰極のアスペクト比とし
て矩形陰極から放射される電子ビームを、幅が最小欠陥
検出幅に等しい矩形ビームに整形する。そして偏向器制
御手段130により偏向器129を制御して、矩形ビー
ムの1回の走査移動量を幅方向と長手方向に最小欠陥検
出幅として、試料表面にラスタ走査する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、欠陥検出装置及び検出
方法に関するもので、特に半導体ウエハ上に形成された
パターンの欠陥を検出する装置及び検出方法に関する。
方法に関するもので、特に半導体ウエハ上に形成された
パターンの欠陥を検出する装置及び検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超LSI等のプロセス開発あるいは製造
において、半導体ウエハ上に形成されたパターンの欠陥
を検出しその原因を追求することは歩留り向上のための
最も基本的な手法であり、不可欠な技術になっている。
において、半導体ウエハ上に形成されたパターンの欠陥
を検出しその原因を追求することは歩留り向上のための
最も基本的な手法であり、不可欠な技術になっている。
【0003】このような欠陥検出においては、検出すべ
き欠陥の寸法は検出対象パターンの最小寸法によって決
まり、概ねパターン最小寸法の1/2以下の欠陥を検出
することが要求される。すなわち例えば64MB DR
AMの最小パターン0.4μmに対し欠陥寸法0.2μ
m、そして256MB DRAMの最小パターン0.2
5μmに対し欠陥寸法0.1μmの検出感度が今後要求
される。
き欠陥の寸法は検出対象パターンの最小寸法によって決
まり、概ねパターン最小寸法の1/2以下の欠陥を検出
することが要求される。すなわち例えば64MB DR
AMの最小パターン0.4μmに対し欠陥寸法0.2μ
m、そして256MB DRAMの最小パターン0.2
5μmに対し欠陥寸法0.1μmの検出感度が今後要求
される。
【0004】このような欠陥検出感度が要求される分野
では電子ビームを用いることが不可欠になる。これは検
出すべき欠陥の寸法がもはや光によって得られる最小分
解能を超えているためである。
では電子ビームを用いることが不可欠になる。これは検
出すべき欠陥の寸法がもはや光によって得られる最小分
解能を超えているためである。
【0005】大電流のマイクロビーム(ビーム径が0.
1μm前後)を得るための電子光学系として従来から行
われている一般的な手法は、円形形状の熱陰極(点光源
と考えることができる)から放出されたビームを縮小レ
ンズ系で円形ビームに集束させることである。このとき
の電子光学系の構成、動作条件(縮小率等)を適正化す
ることで可能な限りの大電流を得ようとする努力が為さ
れている。
1μm前後)を得るための電子光学系として従来から行
われている一般的な手法は、円形形状の熱陰極(点光源
と考えることができる)から放出されたビームを縮小レ
ンズ系で円形ビームに集束させることである。このとき
の電子光学系の構成、動作条件(縮小率等)を適正化す
ることで可能な限りの大電流を得ようとする努力が為さ
れている。
【0006】この回転対称系の電子光学系では、点と考
えられるような陰極先端の狭い領域から電子を引き出す
ことが必要であり、点状光源からの電子放出密度と空間
電荷効果で得られる電流の上限は制限される。
えられるような陰極先端の狭い領域から電子を引き出す
ことが必要であり、点状光源からの電子放出密度と空間
電荷効果で得られる電流の上限は制限される。
【0007】これを回避するため、電子銃の陰極の先端
径を大きくし、あるいは、陰極の先端部分を面状に加工
して少しでも放出に寄与する面積を大きく取ることが電
子ビーム露光装置の分野ではすでに行われている。しか
し、これらの対策も基本的には従来の回転対称系のレン
ズ構成と組み合わせた電子光学鏡筒である限り、陰極か
らの電子放出密度と陰極先端近傍の空間電荷効果により
最大電流等の特性は制限されてしまう。
径を大きくし、あるいは、陰極の先端部分を面状に加工
して少しでも放出に寄与する面積を大きく取ることが電
子ビーム露光装置の分野ではすでに行われている。しか
し、これらの対策も基本的には従来の回転対称系のレン
ズ構成と組み合わせた電子光学鏡筒である限り、陰極か
らの電子放出密度と陰極先端近傍の空間電荷効果により
最大電流等の特性は制限されてしまう。
【0008】さらに、電子ビームを用いることで、より
高い空間分解能を得ることができ、欠陥の検出感度を向
上させることができるが、電子ビームはその電子光学系
の制約から、注入できるエネルギー密度が小さいため、
検出対象パターンから得られる信号のS/N比(信号対
雑音比)が低下し、検出時間が長くなるという欠点があ
る。
高い空間分解能を得ることができ、欠陥の検出感度を向
上させることができるが、電子ビームはその電子光学系
の制約から、注入できるエネルギー密度が小さいため、
検出対象パターンから得られる信号のS/N比(信号対
雑音比)が低下し、検出時間が長くなるという欠点があ
る。
【0009】不良解析のための欠陥検出は一般にパター
ン比較が採用されている。これは同じパターンからの2
つの画像を比較し両者が同じパターン形状であれば、い
ずれも正常であると判断し、異なっていればパターン中
に欠陥が存在すると判断するものである。
ン比較が採用されている。これは同じパターンからの2
つの画像を比較し両者が同じパターン形状であれば、い
ずれも正常であると判断し、異なっていればパターン中
に欠陥が存在すると判断するものである。
【0010】このときのパターン比較は半導体ウエハ上
の配列されたチップ(ダイ)の同一領域(観察画面)上
のパターンの画像同士を比較することが最も一般的であ
り、このような比較方式をdie to die方式と
呼んでいる。
の配列されたチップ(ダイ)の同一領域(観察画面)上
のパターンの画像同士を比較することが最も一般的であ
り、このような比較方式をdie to die方式と
呼んでいる。
【0011】メモリセルのように同じパターンが並んで
いるような配列の場合にはパターン上を電子ビームを走
査しながら隣接したパターン同士を順次比較していく。
この方式では、ダイ同士の比較に比べて走査方法が簡単
で高速化が可能であり、最近はこの方式が広く用いられ
る傾向にある。
いるような配列の場合にはパターン上を電子ビームを走
査しながら隣接したパターン同士を順次比較していく。
この方式では、ダイ同士の比較に比べて走査方法が簡単
で高速化が可能であり、最近はこの方式が広く用いられ
る傾向にある。
【0012】図6にこの方式を採用した欠陥検出方法を
示す。(P.Sandland et al, J.V
ac.Sci.Technol.B9(6),Nov/
Dec,p.3005,1991)図6はステージ(図
示せず)上の半導体ウエハ上に形成されたパターン上を
円形ビームを走査させる様子を示している。円形ビーム
601を矢印603で示すX方向にラスタ走査させなが
らステージを矢印605で示すY方向に移動させる。従
ってパターンは短冊状に走査されることになる。このと
き0.1μmの検出感度が必要ならばビーム径は0.1
μmとなる。そしてビームのラスタ走査に同期したピッ
チ607すなわちこの場合は0.1μm毎にパターンか
らの信号が画像を形成する1画素に相当する範囲609
から取り込まれ、画像を形成する。Y方向の走査ピッチ
611もビーム径によって決定され、この場合は0.1
μmとなる。X1,X2,XNは各画素のX軸の中心座
標、そしてY1,Y2,YNは各画素のY軸の中心座標
であり、これらの画素同士を画像処理プロセッサにより
比較して欠陥を抽出する。
示す。(P.Sandland et al, J.V
ac.Sci.Technol.B9(6),Nov/
Dec,p.3005,1991)図6はステージ(図
示せず)上の半導体ウエハ上に形成されたパターン上を
円形ビームを走査させる様子を示している。円形ビーム
601を矢印603で示すX方向にラスタ走査させなが
らステージを矢印605で示すY方向に移動させる。従
ってパターンは短冊状に走査されることになる。このと
き0.1μmの検出感度が必要ならばビーム径は0.1
μmとなる。そしてビームのラスタ走査に同期したピッ
チ607すなわちこの場合は0.1μm毎にパターンか
らの信号が画像を形成する1画素に相当する範囲609
から取り込まれ、画像を形成する。Y方向の走査ピッチ
611もビーム径によって決定され、この場合は0.1
μmとなる。X1,X2,XNは各画素のX軸の中心座
標、そしてY1,Y2,YNは各画素のY軸の中心座標
であり、これらの画素同士を画像処理プロセッサにより
比較して欠陥を抽出する。
【0013】このときの検査時間は、ビーム径により決
まる走査ピッチと画像を形成する1画素中のパターンか
らの信号のS/N比とによって決まる。
まる走査ピッチと画像を形成する1画素中のパターンか
らの信号のS/N比とによって決まる。
【0014】半導体ウエハ上のパターンを全面検査する
ことを前提とすれば、ビーム径と同じだけの走査ピッチ
が必要である。例えば0.1μmの欠陥検出感度を必要
とすれば、ビーム径は0.1μmとなり、走査ピッチも
0.1μmとなる。従って、検出感度を向上(小さく)
すると、その分走査ピッチも小さくなり、結果として全
面検査時間は増加する。
ことを前提とすれば、ビーム径と同じだけの走査ピッチ
が必要である。例えば0.1μmの欠陥検出感度を必要
とすれば、ビーム径は0.1μmとなり、走査ピッチも
0.1μmとなる。従って、検出感度を向上(小さく)
すると、その分走査ピッチも小さくなり、結果として全
面検査時間は増加する。
【0015】一方、1画素中の信号のS/N比はビーム
電流量によって決まり、十分なコントラストで欠陥を検
出するにはビーム電流量を大きくする必要がある。とこ
ろが上記のような半導体ウエハ上に形成されたパターン
が欠陥検出対象である場合、パターンの大部分が絶縁物
であるため、電子ビーム照射によるパターンのチャージ
アップを防止するために電子ビームのエネルギは1ke
V以下とする必要がある。このエネルギが低下すると、
電子ビームを半導体ウエハ上に集束するレンズ系の収差
特性が低下(収差が大きくなる)し、所望のビーム径を
得ようとするとビーム電流が低下し1画素中のパターン
からの信号のS/N比が低下する。すなわちコントラス
トが低下する。
電流量によって決まり、十分なコントラストで欠陥を検
出するにはビーム電流量を大きくする必要がある。とこ
ろが上記のような半導体ウエハ上に形成されたパターン
が欠陥検出対象である場合、パターンの大部分が絶縁物
であるため、電子ビーム照射によるパターンのチャージ
アップを防止するために電子ビームのエネルギは1ke
V以下とする必要がある。このエネルギが低下すると、
電子ビームを半導体ウエハ上に集束するレンズ系の収差
特性が低下(収差が大きくなる)し、所望のビーム径を
得ようとするとビーム電流が低下し1画素中のパターン
からの信号のS/N比が低下する。すなわちコントラス
トが低下する。
【0016】従って、最小の検出感度を保持するために
は、ビーム走査時間を遅くして1画素中のビームの滞在
時間を長くして1画素当たりの電子ビームの十分な電流
密度を獲得するか、パターン上の同一ラインを繰り返し
走査して累積加算処理を行いS/N比を向上させる必要
がある。従って、いずれにしても検査時間が長くなる。
は、ビーム走査時間を遅くして1画素中のビームの滞在
時間を長くして1画素当たりの電子ビームの十分な電流
密度を獲得するか、パターン上の同一ラインを繰り返し
走査して累積加算処理を行いS/N比を向上させる必要
がある。従って、いずれにしても検査時間が長くなる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、光学方
式の空間分解能の限界を越える検出感度を得るには電子
ビームを用いる必要があるが、円形ビームで欠陥検出対
象試料を走査すると、検査時間を短縮(スループットを
向上)するためには、きわめて大きな電流密度が必要に
なる。ところが欠陥検出対象試料が半導体ウエハのよう
な絶縁体の場合には電子ビームの照射エネルギは低エネ
ルギでなければならない。従って、低エネルギで欠陥検
出感度を向上するために検査時間が長くなるという問題
がある。
式の空間分解能の限界を越える検出感度を得るには電子
ビームを用いる必要があるが、円形ビームで欠陥検出対
象試料を走査すると、検査時間を短縮(スループットを
向上)するためには、きわめて大きな電流密度が必要に
なる。ところが欠陥検出対象試料が半導体ウエハのよう
な絶縁体の場合には電子ビームの照射エネルギは低エネ
ルギでなければならない。従って、低エネルギで欠陥検
出感度を向上するために検査時間が長くなるという問題
がある。
【0018】さらにこのように相反する欠陥検出感度と
スループットを両立させようとすると、従来の回転対称
の電子光学系では十分な電流密度が得られないという問
題がある。
スループットを両立させようとすると、従来の回転対称
の電子光学系では十分な電流密度が得られないという問
題がある。
【0019】従って本発明は、欠陥検出対象試料が半導
体ウエハのように低エネルギの電子ビームを照射する必
要がある場合にでも、上記のように相反する欠陥検出感
度とスループットを両立させることのできる欠陥検出装
置及び検出方法を提供することを目的とする。
体ウエハのように低エネルギの電子ビームを照射する必
要がある場合にでも、上記のように相反する欠陥検出感
度とスループットを両立させることのできる欠陥検出装
置及び検出方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】第1の発明にかかる欠陥
検出装置は、試料表面に電子ビームを走査し、前記試料
から得られる信号を画像処理して前記試料の欠陥を検出
する欠陥検出装置において、電子ビームを発生する矩形
陰極と、前記発生した電子ビームを前記試料表面に集束
する複数の多極子レンズと、前記複数の多極子レンズを
制御して、前記矩形陰極の長手方向に出射する電子ビー
ムの軌道の縮小率と前記矩形陰極の幅方向に出射する電
子ビームの軌道の縮小率との比が前記矩形陰極の長さと
幅との比に等しく、且つ、幅が所望の最小欠陥検出幅に
等しい矩形ビームを得る第1の制御手段と、前記矩形ビ
ームを前記試料表面に走査させる偏向器と、前記矩形ビ
ームの1回の走査移動量を幅方向と長手方向に前記最小
欠陥検出幅として、ラスタ走査するように前記偏向器を
制御する第2の制御手段とを備えたものである。
検出装置は、試料表面に電子ビームを走査し、前記試料
から得られる信号を画像処理して前記試料の欠陥を検出
する欠陥検出装置において、電子ビームを発生する矩形
陰極と、前記発生した電子ビームを前記試料表面に集束
する複数の多極子レンズと、前記複数の多極子レンズを
制御して、前記矩形陰極の長手方向に出射する電子ビー
ムの軌道の縮小率と前記矩形陰極の幅方向に出射する電
子ビームの軌道の縮小率との比が前記矩形陰極の長さと
幅との比に等しく、且つ、幅が所望の最小欠陥検出幅に
等しい矩形ビームを得る第1の制御手段と、前記矩形ビ
ームを前記試料表面に走査させる偏向器と、前記矩形ビ
ームの1回の走査移動量を幅方向と長手方向に前記最小
欠陥検出幅として、ラスタ走査するように前記偏向器を
制御する第2の制御手段とを備えたものである。
【0021】第2の発明にかかる欠陥検出方法は、矩形
陰極より発生する電子ビームにより試料を走査し、前記
試料から得られる信号を画像処理して前記試料の欠陥を
検出する欠陥検出方法において、前記矩形陰極の長手方
向に出射する電子ビームの軌道の縮小率と前記矩形陰極
の幅方向に出射する電子ビームの軌道の縮小率との比が
前記矩形陰極の長さと幅との比に等しく、且つ、幅が前
記画像処理を行う最小単位となる最小欠陥検出幅に等し
い矩形ビームを得る整形過程と、前記矩形ビームの幅方
向と長手方向との1回の走査移動量を前記最小欠陥検出
幅として、前記試料表面にラスタ走査する過程とを備え
たものである。
陰極より発生する電子ビームにより試料を走査し、前記
試料から得られる信号を画像処理して前記試料の欠陥を
検出する欠陥検出方法において、前記矩形陰極の長手方
向に出射する電子ビームの軌道の縮小率と前記矩形陰極
の幅方向に出射する電子ビームの軌道の縮小率との比が
前記矩形陰極の長さと幅との比に等しく、且つ、幅が前
記画像処理を行う最小単位となる最小欠陥検出幅に等し
い矩形ビームを得る整形過程と、前記矩形ビームの幅方
向と長手方向との1回の走査移動量を前記最小欠陥検出
幅として、前記試料表面にラスタ走査する過程とを備え
たものである。
【0022】前記整形過程では、前記矩形陰極の長手方
向に出射する電子ビームの軌道の縮小率を変化させて、
前記矩形ビームの幅に等しい径の円形ビームの電流密度
に、前記矩形ビームの長さと幅との比を乗じて得られた
値に前記矩形ビームの電流密度を設定すると良い。
向に出射する電子ビームの軌道の縮小率を変化させて、
前記矩形ビームの幅に等しい径の円形ビームの電流密度
に、前記矩形ビームの長さと幅との比を乗じて得られた
値に前記矩形ビームの電流密度を設定すると良い。
【0023】さらに、前記矩形ビームの長手方向の1回
の走査に応じて、前記前記矩形ビームの長さと幅との比
に応じた前記画像処理を行う最小単位の複数個に相当す
る複数の信号を一度に前記試料から取り込み、前記取り
込んだ複数の信号を累積して、前記矩形ビームの長手方
向の中心位置に相当する前記試料の表面上の位置からの
第1の信号を生成し、前記取り込んだ複数の信号を平均
して、前記試料の前記表面上の前記位置からの第2の信
号を生成し、前記第1及び第2の信号を合成し、得られ
た合成信号を画像処理して前記試料の欠陥を検出すると
良い。
の走査に応じて、前記前記矩形ビームの長さと幅との比
に応じた前記画像処理を行う最小単位の複数個に相当す
る複数の信号を一度に前記試料から取り込み、前記取り
込んだ複数の信号を累積して、前記矩形ビームの長手方
向の中心位置に相当する前記試料の表面上の位置からの
第1の信号を生成し、前記取り込んだ複数の信号を平均
して、前記試料の前記表面上の前記位置からの第2の信
号を生成し、前記第1及び第2の信号を合成し、得られ
た合成信号を画像処理して前記試料の欠陥を検出すると
良い。
【0024】
【作用】矩形陰極より発生する電子ビームを、複数の多
極子レンズにより制御することにより、矩形陰極の長手
方向に出射する電子ビームの軌道の縮小率と矩形陰極の
幅方向に出射する電子ビームの軌道の縮小率との比が矩
形陰極の長さと幅との比に等しく、且つ、幅が所望の最
小欠陥検出幅に等しい矩形ビームが得られる。そして矩
形ビームの1回の走査移動量を幅方向と長手方向に最小
欠陥検出幅として、ラスタ走査される。従って、幅によ
り決まる高分解能と長さに対応する複数個のビーム照射
により十分な電流が得られ、S/N比が向上する。
極子レンズにより制御することにより、矩形陰極の長手
方向に出射する電子ビームの軌道の縮小率と矩形陰極の
幅方向に出射する電子ビームの軌道の縮小率との比が矩
形陰極の長さと幅との比に等しく、且つ、幅が所望の最
小欠陥検出幅に等しい矩形ビームが得られる。そして矩
形ビームの1回の走査移動量を幅方向と長手方向に最小
欠陥検出幅として、ラスタ走査される。従って、幅によ
り決まる高分解能と長さに対応する複数個のビーム照射
により十分な電流が得られ、S/N比が向上する。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
て説明する。
【0026】図1は本発明のパターン欠陥検出装置に備
えられる電子光学鏡筒の概略構成を示している。なおパ
ターン欠陥検出装置の他の構成要素である半導体ウエハ
等の試料からの信号により画像処理を行う処理装置等は
従来のものを用いるので図示を省略する。
えられる電子光学鏡筒の概略構成を示している。なおパ
ターン欠陥検出装置の他の構成要素である半導体ウエハ
等の試料からの信号により画像処理を行う処理装置等は
従来のものを用いるので図示を省略する。
【0027】熱電子を発生する矩形陰極101はランタ
ンヘキサボライト(La B6 )より成る熱陰極である。
La B6 は加工性に優れていて、放出電流密度が大きい
という特徴がある。なお材料はLa B6 に限らず、例え
ばタングステン(W)、ジルコニウムオキサイドタング
ステン(ZrO/W)でもよい。
ンヘキサボライト(La B6 )より成る熱陰極である。
La B6 は加工性に優れていて、放出電流密度が大きい
という特徴がある。なお材料はLa B6 に限らず、例え
ばタングステン(W)、ジルコニウムオキサイドタング
ステン(ZrO/W)でもよい。
【0028】図2に矩形陰極101の先端の上面図を示
す。同図(a)の点線で囲まれた部分を拡大した図を同
図(b)に示す。拡大図に示すように矩形陰極101の
先端は(100)方位面において長さA、幅Bの矩形に
加工されている。従って電子放出面が矩形になってい
る。
す。同図(a)の点線で囲まれた部分を拡大した図を同
図(b)に示す。拡大図に示すように矩形陰極101の
先端は(100)方位面において長さA、幅Bの矩形に
加工されている。従って電子放出面が矩形になってい
る。
【0029】このように電極101の先端を矩形に加工
した場合、矩形陰極では点電極に比較して電子の放出面
積が大きく、電子放出電流密度に依存した空間電荷効果
の影響が軽減されること及び1KeV以下の低エネルギ
で電子を放出するのでチャージアップが無く、これに起
因する空間電荷効果によるビーム径の広がり、またはエ
ネルギの広がりが無いという利点がある。
した場合、矩形陰極では点電極に比較して電子の放出面
積が大きく、電子放出電流密度に依存した空間電荷効果
の影響が軽減されること及び1KeV以下の低エネルギ
で電子を放出するのでチャージアップが無く、これに起
因する空間電荷効果によるビーム径の広がり、またはエ
ネルギの広がりが無いという利点がある。
【0030】図1において、ウエネルト電極103は矩
形陰極101より熱電子を引き出すための電界の形状を
最適に制御するためのものであり、引き出し電界は陽極
105はより発生される。これら矩形陰極101、ウエ
ネルト電極103、陽極105により電子銃が構成され
る。
形陰極101より熱電子を引き出すための電界の形状を
最適に制御するためのものであり、引き出し電界は陽極
105はより発生される。これら矩形陰極101、ウエ
ネルト電極103、陽極105により電子銃が構成され
る。
【0031】矩形絞り107は放出電子の放出角度を決
めるためのアパーチャである。四極子偏向器109は電
子銃からの放出電子のアライメント(電子銃からの放出
電子をレンズ系の中心軸に一致するように補正する)を
行う。散乱防止用絞り111、X軸補正絞り113、Y
軸補正絞り115は各々電子がレンズに入射する角度を
制限して、収差等の発生を極力最小化するためのもので
ある。
めるためのアパーチャである。四極子偏向器109は電
子銃からの放出電子のアライメント(電子銃からの放出
電子をレンズ系の中心軸に一致するように補正する)を
行う。散乱防止用絞り111、X軸補正絞り113、Y
軸補正絞り115は各々電子がレンズに入射する角度を
制限して、収差等の発生を極力最小化するためのもので
ある。
【0032】電界型第1四極子レンズ117、電界型第
2四極子レンズ119、電界型第3四極子レンズ121
がこの電子光学鏡筒の光学系を構成するレンズ系であ
り、3重構造で電子ビームを絞る。そして四極子レンズ
制御手段122により、後述するように、これらの四極
子レンズを制御して矩形ビームを得る。
2四極子レンズ119、電界型第3四極子レンズ121
がこの電子光学鏡筒の光学系を構成するレンズ系であ
り、3重構造で電子ビームを絞る。そして四極子レンズ
制御手段122により、後述するように、これらの四極
子レンズを制御して矩形ビームを得る。
【0033】第1アパーチャ電極123、第2アパーチ
ャ電極125は発生する収差を補正するための電極であ
る。ビーム制限絞り127は試料に入射する電子ビーム
の開き角を決めるためのアパーチャである。八極子偏向
器129は、後述するように、偏向器制御手段130に
より制御されて矩形ビームとなった電子ビームをラスタ
走査する。そしてMCP検出器131によりステージ1
33上の試料からの二次電子を検出する。検出された二
次電子信号が画像処理処理装置に取り込まれ、欠陥検出
が行われる。
ャ電極125は発生する収差を補正するための電極であ
る。ビーム制限絞り127は試料に入射する電子ビーム
の開き角を決めるためのアパーチャである。八極子偏向
器129は、後述するように、偏向器制御手段130に
より制御されて矩形ビームとなった電子ビームをラスタ
走査する。そしてMCP検出器131によりステージ1
33上の試料からの二次電子を検出する。検出された二
次電子信号が画像処理処理装置に取り込まれ、欠陥検出
が行われる。
【0034】以上説明した本発明のパターン欠陥検出装
置から試料に入射される電子ビームの軌道を図3に示
す。図2(b)の矩形陰極101の長さA方向をXA
軸、幅B方向をYB軸としたときのXA軸方向軌道(矩
形電極101の長軸A方向断面に放出された電子の軌
道)135及びYB軸方向軌道(矩形陰極101の短軸
B方向断面に放出された電子の軌道)137の2つの軌
道がZ軸上の結像面139で交差している。従ってXA
軌道135及びYB軌道137で囲まれた領域に矩形陰
極101から放出されたすべての電子の軌道が含まれ
る。
置から試料に入射される電子ビームの軌道を図3に示
す。図2(b)の矩形陰極101の長さA方向をXA
軸、幅B方向をYB軸としたときのXA軸方向軌道(矩
形電極101の長軸A方向断面に放出された電子の軌
道)135及びYB軸方向軌道(矩形陰極101の短軸
B方向断面に放出された電子の軌道)137の2つの軌
道がZ軸上の結像面139で交差している。従ってXA
軌道135及びYB軌道137で囲まれた領域に矩形陰
極101から放出されたすべての電子の軌道が含まれ
る。
【0035】このときのXA軸の縮小率MxとYB軸の
縮小率Myの比率Mx/Myの値が矩形陰極101のア
スペクト比(長さAと幅Bの比率)と一致していれば像
面139では1:1すなわち円形ビームに集束されるこ
とになる。このときのビーム電流量は矩形陰極101表
面における空間電荷効果の影響が大幅に軽減されている
分だけ大きな電流量を得ることができる。これが矩形陰
極と四極子レンズ系を主要構成要素とした電子光学鏡筒
を備えた本発明のパターン欠陥検出装置の第1の特徴で
ある。
縮小率Myの比率Mx/Myの値が矩形陰極101のア
スペクト比(長さAと幅Bの比率)と一致していれば像
面139では1:1すなわち円形ビームに集束されるこ
とになる。このときのビーム電流量は矩形陰極101表
面における空間電荷効果の影響が大幅に軽減されている
分だけ大きな電流量を得ることができる。これが矩形陰
極と四極子レンズ系を主要構成要素とした電子光学鏡筒
を備えた本発明のパターン欠陥検出装置の第1の特徴で
ある。
【0036】なお縮小率とは矩形陰極101から放出さ
れる電子の陰極面上での放出面積を結像面139でどの
くらい縮小できるかを示す。従ってXA軸の縮小率Mx
を小さくすることにより結像面139で結像されるビー
ム形状はXA軸方向に長い矩形にある。
れる電子の陰極面上での放出面積を結像面139でどの
くらい縮小できるかを示す。従ってXA軸の縮小率Mx
を小さくすることにより結像面139で結像されるビー
ム形状はXA軸方向に長い矩形にある。
【0037】例えば矩形陰極101の長さAを100μ
m、幅Bを10μmとするとビーム径0.1μmの円形
ビームを得るためにはMx=10-3、My=10-2であ
ることが必要であるが、Mx=10-2とすれば1μm
(長さ)×0.1μm(幅)の矩形ビーム(第1の矩形
ビーム)を得ることができる。Mx≠Myで円形ビーム
を得るときのビーム集束条件を擬スティグマティック、
Mx=Myで陰極と同じアスペクト比で矩形ビームを得
るときのビーム集束条件をスティグマティックと呼ぶ。
m、幅Bを10μmとするとビーム径0.1μmの円形
ビームを得るためにはMx=10-3、My=10-2であ
ることが必要であるが、Mx=10-2とすれば1μm
(長さ)×0.1μm(幅)の矩形ビーム(第1の矩形
ビーム)を得ることができる。Mx≠Myで円形ビーム
を得るときのビーム集束条件を擬スティグマティック、
Mx=Myで陰極と同じアスペクト比で矩形ビームを得
るときのビーム集束条件をスティグマティックと呼ぶ。
【0038】このような矩形ビームを形成するための四
極子レンズ制御手段122による四極子レンズ117、
119及び121の動作方法を以下に説明する。
極子レンズ制御手段122による四極子レンズ117、
119及び121の動作方法を以下に説明する。
【0039】電界型四極子レンズにおける電子ビームの
近軸軌道方程式は四極子レンズの長さlが開口aに比べ
て十分大きければ、電界分布k(z)を矩形モデルで近
似することが一般に行なわれており、次のように表わす
ことができる。 X″−β2 k(z)X=0 Y″+β2 k(z)Y=0 (1) ここで、β2 =V2 /Va a2 であり、V2 は電極への
印加電圧、Va は加速電圧である。またXは図3のXA
方向の距離、X″はその2回微分であり、Yは図3のY
B方向の距離、Y″はその2回微分である。
近軸軌道方程式は四極子レンズの長さlが開口aに比べ
て十分大きければ、電界分布k(z)を矩形モデルで近
似することが一般に行なわれており、次のように表わす
ことができる。 X″−β2 k(z)X=0 Y″+β2 k(z)Y=0 (1) ここで、β2 =V2 /Va a2 であり、V2 は電極への
印加電圧、Va は加速電圧である。またXは図3のXA
方向の距離、X″はその2回微分であり、Yは図3のY
B方向の距離、Y″はその2回微分である。
【0040】また四極子レンズの近軸特性は次のように
なる。四極子矩形分布フィールド内での電子ビームの軌
道は、矩形フィールド入射端面での電子ビームのX方向
距離、X方向勾配およびY方向距離、Y方向勾配を各々
(X0 ,X0 ′,Y0 ,Y0′)とすると次式で表わさ
れる。 X=X0 cos hβz+X0 ′sin hβz/β Y=Y0 cos βz+Y′0 sin βz/β (2) 従って、矩形フィールド出射端面での軌道(XL ,
XL ′,YL ,YL ′)は次のようなマトリクスで表現
される。
なる。四極子矩形分布フィールド内での電子ビームの軌
道は、矩形フィールド入射端面での電子ビームのX方向
距離、X方向勾配およびY方向距離、Y方向勾配を各々
(X0 ,X0 ′,Y0 ,Y0′)とすると次式で表わさ
れる。 X=X0 cos hβz+X0 ′sin hβz/β Y=Y0 cos βz+Y′0 sin βz/β (2) 従って、矩形フィールド出射端面での軌道(XL ,
XL ′,YL ,YL ′)は次のようなマトリクスで表現
される。
【0041】
【数1】 式(3)において、θは各四極子レンズの励起条件を表
わすパラメータである。
わすパラメータである。
【0042】本発明のように四極子レンズ117,11
9,121を3段に(トリプレット)組み合わせたとき
の光学系の最終段レンズ端面での軌道は行列表式で、
9,121を3段に(トリプレット)組み合わせたとき
の光学系の最終段レンズ端面での軌道は行列表式で、
【0043】
【数2】 となる。
【0044】式(4)において、aは矩形陰極101と
第1四極子レンズ117の入射端面との距離、s1 は第
1四極子レンズ117と第2四極子レンズ119間の距
離、s2 は第2四極子レンズ119と第3四極子レンズ
121間の距離である。
第1四極子レンズ117の入射端面との距離、s1 は第
1四極子レンズ117と第2四極子レンズ119間の距
離、s2 は第2四極子レンズ119と第3四極子レンズ
121間の距離である。
【0045】焦点条件は、図3において、XA方向軌道
およびYB方向軌道ともにZ軸上の像面139で一致
し、かつXA方向軌道とYB方向軌道の縮小率が等しい
条件(スティグマチック条件;stigmatic )となり、次
式で表わされる。 X/X′=Y/Y′ (Mx=My) (5) すなわち矩形陰極をから放出された電子ビームを矩形ビ
ームに集束させるため、XA方向軌道とYB方向軌道の
縮小率は等しいので、スティグマチックで結像すること
になる。
およびYB方向軌道ともにZ軸上の像面139で一致
し、かつXA方向軌道とYB方向軌道の縮小率が等しい
条件(スティグマチック条件;stigmatic )となり、次
式で表わされる。 X/X′=Y/Y′ (Mx=My) (5) すなわち矩形陰極をから放出された電子ビームを矩形ビ
ームに集束させるため、XA方向軌道とYB方向軌道の
縮小率は等しいので、スティグマチックで結像すること
になる。
【0046】一般にビーム径は収差、特に色収差により
決まり、そのときの最大ビーム電流は電子銃の特性、特
に設定できるビームの開き角によって決まる。四極子レ
ンズ系は非対称レンズであるから各設定条件すなわち縮
小率、収差、開き角はXA軸、YB軸各々独立に設計さ
れている。
決まり、そのときの最大ビーム電流は電子銃の特性、特
に設定できるビームの開き角によって決まる。四極子レ
ンズ系は非対称レンズであるから各設定条件すなわち縮
小率、収差、開き角はXA軸、YB軸各々独立に設計さ
れている。
【0047】矩形陰極101からの電子を円形ビームに
集束する場合はXA軸(長軸)方向の縮小率Mxが大き
い(縮小率Myに比べ約1桁大きい)ので、この場合は
XA軸方向の色収差によりビーム径は決まってしまい、
さらにこの色収差によって決まるビームの開き角により
最大ビーム電流は制限される。
集束する場合はXA軸(長軸)方向の縮小率Mxが大き
い(縮小率Myに比べ約1桁大きい)ので、この場合は
XA軸方向の色収差によりビーム径は決まってしまい、
さらにこの色収差によって決まるビームの開き角により
最大ビーム電流は制限される。
【0048】矩形陰極101からの電子を矩形ビームに
集束する場合にはこの条件は大幅に緩和される。このと
きの状況を最も典型的な例である集束条件がスティグマ
ティックな場合を説明する。このときのビーム集束条件
は上記のようにMx=My=10-2である。このときは
XA軸(長軸)方向の縮小率が円形ビームに比べ1/1
0になっているため、XA軸方向の色収差は円形ビーム
に比べ約10倍改善され( 色収差係数が1/10にな
る)、その結果、陰極面での開き角は10倍大きく設定
できる。
集束する場合にはこの条件は大幅に緩和される。このと
きの状況を最も典型的な例である集束条件がスティグマ
ティックな場合を説明する。このときのビーム集束条件
は上記のようにMx=My=10-2である。このときは
XA軸(長軸)方向の縮小率が円形ビームに比べ1/1
0になっているため、XA軸方向の色収差は円形ビーム
に比べ約10倍改善され( 色収差係数が1/10にな
る)、その結果、陰極面での開き角は10倍大きく設定
できる。
【0049】このような関係は常に成立するものではな
いが、本発明で得ようとするマイクロビームを形成する
ための高い縮小率(数10分の1)では十分に成立す
る。
いが、本発明で得ようとするマイクロビームを形成する
ための高い縮小率(数10分の1)では十分に成立す
る。
【0050】従って、矩形ビームを形成した場合、ビー
ムの面積が円形ビームの10倍になっているので全電流
量は100倍になり、ビームの電流密度は円形ビームに
比べ10倍に増大する。
ムの面積が円形ビームの10倍になっているので全電流
量は100倍になり、ビームの電流密度は円形ビームに
比べ10倍に増大する。
【0051】これが矩形陰極と四極子レンズ系を主要構
成要素とした電子光学鏡筒を備えた本発明のパターン欠
陥検出装置の第2の特徴である。
成要素とした電子光学鏡筒を備えた本発明のパターン欠
陥検出装置の第2の特徴である。
【0052】次に上記のような特徴を有する電子光学鏡
筒を備えた本発明のパターン欠陥検出装置のスループッ
トを向上する矩形ビームの走査方法とそれに伴う信号処
理方法を説明する。
筒を備えた本発明のパターン欠陥検出装置のスループッ
トを向上する矩形ビームの走査方法とそれに伴う信号処
理方法を説明する。
【0053】電界型四極子レンズ117、119及び1
21をさらに四極子レンズ制御手段により制御して、図
4に示すように、矩形ビームの幅141は得ようとする
最小検出感度に対応した大きさにする(第2の矩形ビー
ム)。例えば0.1μmの検出感度が必要であればビー
ム径は円形ビームの場合は0.1μmとなり、従って矩
形ビームの幅も0.1μmとなる。矩形ビームの長さは
任意のアスペクト(長さと幅の比率)Nに設定する。こ
のアスペクトNは上記のように円形ビームに対する縮小
率の低下により開き角の設定が大きくなり、結果として
電流密度がその分大きくなるような関係が成立する範囲
では任意に設定することができる。ここではアスペク
ト)N=9とする。従って矩形ビームのサイズは、長さ
0.9μm、幅0.1μmとなる。
21をさらに四極子レンズ制御手段により制御して、図
4に示すように、矩形ビームの幅141は得ようとする
最小検出感度に対応した大きさにする(第2の矩形ビー
ム)。例えば0.1μmの検出感度が必要であればビー
ム径は円形ビームの場合は0.1μmとなり、従って矩
形ビームの幅も0.1μmとなる。矩形ビームの長さは
任意のアスペクト(長さと幅の比率)Nに設定する。こ
のアスペクトNは上記のように円形ビームに対する縮小
率の低下により開き角の設定が大きくなり、結果として
電流密度がその分大きくなるような関係が成立する範囲
では任意に設定することができる。ここではアスペク
ト)N=9とする。従って矩形ビームのサイズは、長さ
0.9μm、幅0.1μmとなる。
【0054】偏向器制御手段130により八極子偏向器
129を制御して矩形ビームを幅141の方向145に
試料上を走査させ、ビーム走査の速度と同期して0.1
μmのピッチ147(1回の走査移動量)で試料からの
信号を取り込む。矩形ビームの長さ143の方向149
への移動は従来と同様にステージを移動して行う。この
ときのピッチ151も0.1μmとなる。従って、処理
の対象となる1画素のサイズは0.1μm角となる。
129を制御して矩形ビームを幅141の方向145に
試料上を走査させ、ビーム走査の速度と同期して0.1
μmのピッチ147(1回の走査移動量)で試料からの
信号を取り込む。矩形ビームの長さ143の方向149
への移動は従来と同様にステージを移動して行う。この
ときのピッチ151も0.1μmとなる。従って、処理
の対象となる1画素のサイズは0.1μm角となる。
【0055】図5に矩形ビームと走査ピッチの関係を示
す。ここでは図4の矩形ビームの幅141の方向145
への移動は説明の都合上、常に座標X1上に固定とす
る。このとき図4の矩形ビームの長さ143の方向14
9へは座標Y1からY19へと移動する。そして矩形ビ
ームの座標Y方向の走査は1ピッチ毎にM1からM11
への順番で行われる。
す。ここでは図4の矩形ビームの幅141の方向145
への移動は説明の都合上、常に座標X1上に固定とす
る。このとき図4の矩形ビームの長さ143の方向14
9へは座標Y1からY19へと移動する。そして矩形ビ
ームの座標Y方向の走査は1ピッチ毎にM1からM11
への順番で行われる。
【0056】ここでは試料上の座標(X1、Y10)の
位置に0.1μmの欠陥があると仮定して本発明のパタ
ーン欠陥検出装置による矩形ビームの走査方法とその信
号処理方法を説明する。
位置に0.1μmの欠陥があると仮定して本発明のパタ
ーン欠陥検出装置による矩形ビームの走査方法とその信
号処理方法を説明する。
【0057】パターン欠陥検出は従来同様順次比較方式
で行う。欠陥部分からの信号は、凸欠陥であれば(ゴミ
のようなものが付着していれば欠陥部分は突出する)信
号量は大きくなる。一方、凹欠陥(例えば金属配線パタ
ーンが欠けている)であれば信号量は正常なパターンと
比較して小さくなる。従って、欠陥の存在により信号量
は変化する。そしてパターンの同一ブロックの画像情報
を比較し、正常パターンからの情報を比較処理により除
去して欠陥信号のみを抽出する。
で行う。欠陥部分からの信号は、凸欠陥であれば(ゴミ
のようなものが付着していれば欠陥部分は突出する)信
号量は大きくなる。一方、凹欠陥(例えば金属配線パタ
ーンが欠けている)であれば信号量は正常なパターンと
比較して小さくなる。従って、欠陥の存在により信号量
は変化する。そしてパターンの同一ブロックの画像情報
を比較し、正常パターンからの情報を比較処理により除
去して欠陥信号のみを抽出する。
【0058】上記のようにアスペクトN=9とし、従っ
て矩形ビームのサイズを、長さ0.9μm、幅0.1μ
mとしたのでビーム走査により得られる画像信号は、円
形ビームでの画素を単位にして考えると1回のサンプリ
ングで9画素分が取り込まれる。例えば、M1のビーム
走査位置では画像信号は座標Y1からY9までの9画素
分の累積となる。このときのビームの座標は矩形ビーム
の中心位置の座標と考える。従ってM1のビーム走査位
置ではビームの座標は(X1、Y5)とする。
て矩形ビームのサイズを、長さ0.9μm、幅0.1μ
mとしたのでビーム走査により得られる画像信号は、円
形ビームでの画素を単位にして考えると1回のサンプリ
ングで9画素分が取り込まれる。例えば、M1のビーム
走査位置では画像信号は座標Y1からY9までの9画素
分の累積となる。このときのビームの座標は矩形ビーム
の中心位置の座標と考える。従ってM1のビーム走査位
置ではビームの座標は(X1、Y5)とする。
【0059】得られた信号はビームの中心位置座標の画
素の信号として取り込む。M1のビーム走査位置すなわ
ち座標(X1、Y5)では座標(X1、Y1)から(X
1、Y9)までの信号の累積を座標(X1、Y5)の信
号値として取り込む。
素の信号として取り込む。M1のビーム走査位置すなわ
ち座標(X1、Y5)では座標(X1、Y1)から(X
1、Y9)までの信号の累積を座標(X1、Y5)の信
号値として取り込む。
【0060】次に座標(X1、Y1)から(X1、Y
9)までの信号を加算平均し座標(X1、Y5)の信号
値として再度取り込む。これは加算平均によりランダム
現象であるノイズを除去するためである。このとき矩形
ビームで走査することで電流密度がアスペクトN倍にな
るのでS/N比はN1/2 倍になる。これは、電子ビーム
装置で発生するノイズはショットノイズが大多数であ
り、このショットノイズの発生はビーム電流のルートに
比例するため、ビーム電流がN倍になれば信号量はN倍
になるが、ノイズはN1/2 倍に留まるからである。
9)までの信号を加算平均し座標(X1、Y5)の信号
値として再度取り込む。これは加算平均によりランダム
現象であるノイズを除去するためである。このとき矩形
ビームで走査することで電流密度がアスペクトN倍にな
るのでS/N比はN1/2 倍になる。これは、電子ビーム
装置で発生するノイズはショットノイズが大多数であ
り、このショットノイズの発生はビーム電流のルートに
比例するため、ビーム電流がN倍になれば信号量はN倍
になるが、ノイズはN1/2 倍に留まるからである。
【0061】以上のようにして取り込んだ累積信号と加
算平均信号とを合成して得られた信号により座標(X
1、Y5)における上記画像処理を行う。
算平均信号とを合成して得られた信号により座標(X
1、Y5)における上記画像処理を行う。
【0062】ビーム中心座標が(X1、Y5)では欠陥
位置である座標(X1、Y10)にビームはかかってい
ないので欠陥信号は検出されない。ビーム走査位置がM
2に移動してビームの中心座標が(X1、Y6)になる
と座標(X1、Y10)にビームがかかるので検出信号
に欠陥信号が含まれる。そしてビーム走査位置がM10
に移動してビームの中心座標が(X1、Y14)になる
まで欠陥信号が検出され続け、ビーム走査位置がM11
に移動してビームの中心座標が(X1、Y15)になる
と欠陥信号は検出されなくなる。
位置である座標(X1、Y10)にビームはかかってい
ないので欠陥信号は検出されない。ビーム走査位置がM
2に移動してビームの中心座標が(X1、Y6)になる
と座標(X1、Y10)にビームがかかるので検出信号
に欠陥信号が含まれる。そしてビーム走査位置がM10
に移動してビームの中心座標が(X1、Y14)になる
まで欠陥信号が検出され続け、ビーム走査位置がM11
に移動してビームの中心座標が(X1、Y15)になる
と欠陥信号は検出されなくなる。
【0063】上記説明した信号処理方法によれば、矩形
ビームを試料に照射して得られる信号のS/NはN1/2
倍になるので、円形ビームの場合と同一のS/N比で欠
陥を検出しようとする場合と比較してビームの1画素あ
たりの滞在時間を1/N1/2にすることができ、その分
スループットを向上することができる。
ビームを試料に照射して得られる信号のS/NはN1/2
倍になるので、円形ビームの場合と同一のS/N比で欠
陥を検出しようとする場合と比較してビームの1画素あ
たりの滞在時間を1/N1/2にすることができ、その分
スループットを向上することができる。
【0064】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の欠
陥検出装置及び検出方法によれば、矩形陰極より発生す
る電子ビームを多極子レンズ系で制御し、発生した矩形
ビームを一走査毎に長手方向に最小欠陥検出幅だけ移動
させつつ幅方向に移動させているので、低エネルギで、
かつ矩形ビームの幅に等しい径の円形ビームに比べ、低
エネルギで大電流密度の電子ビームが得られ、短検査時
間でS/N比の高い信号が得られる。
陥検出装置及び検出方法によれば、矩形陰極より発生す
る電子ビームを多極子レンズ系で制御し、発生した矩形
ビームを一走査毎に長手方向に最小欠陥検出幅だけ移動
させつつ幅方向に移動させているので、低エネルギで、
かつ矩形ビームの幅に等しい径の円形ビームに比べ、低
エネルギで大電流密度の電子ビームが得られ、短検査時
間でS/N比の高い信号が得られる。
【図1】本発明の欠陥検出装置に備えられる電子光学鏡
筒の概略構成図。
筒の概略構成図。
【図2】本発明の欠陥検出装置に用いられる矩形陰極で
あって(a)は上面図、(b)は(a)の点線内の拡大
図。
あって(a)は上面図、(b)は(a)の点線内の拡大
図。
【図3】矩形陰極より放出される電子ビームの軌道を示
す図。
す図。
【図4】本発明の欠陥検出方法の矩形ビームによる走査
方法を示す図。
方法を示す図。
【図5】本発明の欠陥検出方法の矩形ビームによる走査
方法を示す図。
方法を示す図。
【図6】従来の円形ビームによる走査方法を示す図。
101 矩形陰極 117 第1四極子レンズ 119 第2四極子レンズ 121 第3四極子レンズ 133 ステージ
Claims (4)
- 【請求項1】試料表面に電子ビームを走査し、前記試料
から得られる信号を画像処理して前記試料の欠陥を検出
する欠陥検出装置において、 電子ビームを発生する矩形陰極と、 前記発生した電子ビームを前記試料表面に集束する複数
の多極子レンズと、 前記複数の多極子レンズを制御して、前記矩形陰極の長
手方向に出射する電子ビームの軌道の縮小率と前記矩形
陰極の幅方向に出射する電子ビームの軌道の縮小率との
比が前記矩形陰極の長さと幅との比に等しく、且つ、幅
が所望の最小欠陥検出幅に等しい矩形ビームを得る第1
の制御手段と、 前記矩形ビームを前記試料表面に走査させる偏向器と、 前記矩形ビームの1回の走査移動量を幅方向と長手方向
に前記最小欠陥検出幅として、ラスタ走査するように前
記偏向器を制御する第2の制御手段とを備えたことを特
徴とする欠陥検出装置。 - 【請求項2】矩形陰極より発生する電子ビームにより試
料を走査し、前記試料から得られる信号を画像処理して
前記試料の欠陥を検出する欠陥検出方法において、 前記矩形陰極の長手方向に出射する電子ビームの軌道の
縮小率と前記矩形陰極の幅方向に出射する電子ビームの
軌道の縮小率との比が前記矩形陰極の長さと幅との比に
等しく、かつ、幅が前記画像処理を行う最小単位となる
最小欠陥検出幅に等しい矩形ビームを得る整形過程と、 前記矩形ビームの幅方向と長手方向との1回の走査移動
量を前記最小欠陥検出幅として、前記試料表面にラスタ
走査する過程とを備えた欠陥検出方法。 - 【請求項3】前記整形過程は、前記矩形ビームの電流密
度を、前記矩形ビームの幅に等しい径の円形ビームの電
流密度に、前記矩形ビームの長さと幅との比を乗じて得
られた値に設定する過程を含む請求項2に記載の欠陥検
出方法。 - 【請求項4】前記矩形ビームの長手方向の1回の走査に
応じて、前記前記矩形ビームの長さと幅との比に応じた
前記画像処理を行う最小単位の複数個に相当する複数の
信号を一度に前記試料から取り込む過程と、 前記取り込んだ複数の信号を累積して、前記矩形ビーム
の長手方向の中心位置に相当する前記試料の表面上の位
置からの第1の信号を生成する過程と、 前記取り込んだ複数の信号を平均して、前記試料の前記
表面上の前記位置からの第2の信号を生成する過程と、 前記第1及び第2の信号を合成し、得られた合成信号を
画像処理して前記試料の欠陥を検出する過程とをさらに
含む請求項3に記載の欠陥検出方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5328078A JP2971313B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 欠陥検出装置及び検出方法 |
US08/362,942 US5498874A (en) | 1993-12-24 | 1994-12-23 | Defect detecting apparatus and method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5328078A JP2971313B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 欠陥検出装置及び検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07181297A true JPH07181297A (ja) | 1995-07-21 |
JP2971313B2 JP2971313B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=18206270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5328078A Expired - Fee Related JP2971313B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 欠陥検出装置及び検出方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5498874A (ja) |
JP (1) | JP2971313B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6479819B1 (en) | 1997-08-19 | 2002-11-12 | Nikon Corporation | Object observation apparatus and object observation |
JP2010078478A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Toshiba Corp | 欠陥検査装置および欠陥検査方法 |
JP2010534408A (ja) * | 2007-07-20 | 2010-11-04 | ケーエルエー−テンカー・コーポレーション | 標準参照ダイ比較検査に用いるための標準参照ダイを生成する方法及びウエハーを検査するための方法 |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6011262A (en) * | 1997-03-26 | 2000-01-04 | Nikon Corporation | Object observing apparatus and method for adjusting the same |
JP3403036B2 (ja) * | 1997-11-14 | 2003-05-06 | 株式会社東芝 | 電子ビーム検査方法及びその装置 |
US6365897B1 (en) | 1997-12-18 | 2002-04-02 | Nikon Corporation | Electron beam type inspection device and method of making same |
US6670602B1 (en) | 1998-06-03 | 2003-12-30 | Nikon Corporation | Scanning device and scanning method |
US6608308B1 (en) * | 1999-05-26 | 2003-08-19 | Nikon Corporation | Electrostatic lens systems for secondary-electron mapping-projection apparatus, and mapping-projection apparatus and methods comprising same |
US6583413B1 (en) * | 1999-09-01 | 2003-06-24 | Hitachi, Ltd. | Method of inspecting a circuit pattern and inspecting instrument |
US7872236B2 (en) * | 2007-01-30 | 2011-01-18 | Hermes Microvision, Inc. | Charged particle detection devices |
US7960697B2 (en) * | 2008-10-23 | 2011-06-14 | Hermes-Microvision, Inc. | Electron beam apparatus |
US7919760B2 (en) * | 2008-12-09 | 2011-04-05 | Hermes-Microvision, Inc. | Operation stage for wafer edge inspection and review |
US8094924B2 (en) * | 2008-12-15 | 2012-01-10 | Hermes-Microvision, Inc. | E-beam defect review system |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4075488A (en) * | 1974-09-06 | 1978-02-21 | Agency Of Industrial Science & Technology | Pattern forming apparatus using quadrupole lenses |
EP0049872B1 (en) * | 1980-10-15 | 1985-09-25 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Electron beam exposure system |
US4469950A (en) * | 1982-03-04 | 1984-09-04 | Varian Associates, Inc. | Charged particle beam exposure system utilizing variable line scan |
GB8415623D0 (en) * | 1984-06-19 | 1984-07-25 | Nixon W C | Charged particle sources |
DE68924122T2 (de) * | 1988-10-20 | 1996-05-09 | Fujitsu Ltd | Herstellungsverfahren für Halbleitervorrichtungen und durchsichtige Maske für den geladenen Teilchenstrahl. |
JP3151308B2 (ja) * | 1992-09-25 | 2001-04-03 | 株式会社東芝 | 光学鏡筒 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP5328078A patent/JP2971313B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-12-23 US US08/362,942 patent/US5498874A/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6479819B1 (en) | 1997-08-19 | 2002-11-12 | Nikon Corporation | Object observation apparatus and object observation |
USRE40221E1 (en) | 1997-08-19 | 2008-04-08 | Nikon Corporation | Object observation apparatus and object observation |
USRE41665E1 (en) | 1997-08-19 | 2010-09-14 | Nikon Corporation | Object observation apparatus and object observation |
JP2010534408A (ja) * | 2007-07-20 | 2010-11-04 | ケーエルエー−テンカー・コーポレーション | 標準参照ダイ比較検査に用いるための標準参照ダイを生成する方法及びウエハーを検査するための方法 |
JP2010078478A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Toshiba Corp | 欠陥検査装置および欠陥検査方法 |
US8357895B2 (en) | 2008-09-26 | 2013-01-22 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Defect inspection apparatus, defect inspection method, and semiconductor device manufacturing method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5498874A (en) | 1996-03-12 |
JP2971313B2 (ja) | 1999-11-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3409909B2 (ja) | ウェーハパターンの欠陥検出方法及び同装置 | |
JP3564958B2 (ja) | 電子ビームを用いた検査方法及び検査装置 | |
US20090014649A1 (en) | Electron beam apparatus | |
JPH11148905A (ja) | 電子ビーム検査方法及びその装置 | |
JP2971313B2 (ja) | 欠陥検出装置及び検出方法 | |
JP2004014485A (ja) | ウェハ欠陥検査方法及びウェハ欠陥検査装置 | |
JP4277334B2 (ja) | 観察装置およびその調整方法 | |
JPH11242943A (ja) | 検査装置 | |
TWI832338B (zh) | 資料處理裝置及方法、帶電粒子評估系統及方法 | |
JPH1167134A (ja) | 検査装置 | |
JP4505674B2 (ja) | パターン検査方法 | |
JP4853581B2 (ja) | 電子ビームを用いた検査方法及び検査装置 | |
JP4548537B2 (ja) | 電子ビームを用いた検査方法及び検査装置 | |
JPH1173905A (ja) | パターン検査装置 | |
JP4702472B2 (ja) | 電子ビームを用いた検査方法及び検査装置 | |
JP4062196B2 (ja) | 電子ビームを用いた検査方法及び検査装置 | |
JP4400614B2 (ja) | 電子ビームを用いた検査方法及び検査装置 | |
JP2022112409A (ja) | マルチビーム画像取得装置及びマルチビーム画像取得方法 | |
JP2005024564A (ja) | 電子ビームを用いた検査方法及び検査装置 | |
JPH01264161A (ja) | 二次イオン質量分析装置 | |
JP2004319519A (ja) | 電子ビームを用いた検査方法及び検査装置 | |
JP2004335484A (ja) | 電子ビームを用いた検査方法及び検査装置 | |
JP2004349264A (ja) | 電子ビームを用いた検査装置 | |
JPH11273612A (ja) | 電子ビームによる検査装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070827 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |