JPH07180888A - 冷媒加熱式空気調和機 - Google Patents

冷媒加熱式空気調和機

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JPH07180888A
JPH07180888A JP5327796A JP32779693A JPH07180888A JP H07180888 A JPH07180888 A JP H07180888A JP 5327796 A JP5327796 A JP 5327796A JP 32779693 A JP32779693 A JP 32779693A JP H07180888 A JPH07180888 A JP H07180888A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、基本の構成部品に対する制御で、圧
縮機の吸込み冷媒状態を適正なスーパーヒート状態に保
持でき、コストの低減化と信頼性の向上を図れる冷媒加
熱式空気調和機を提供する。 【構成】冷媒加熱器の上流側に介設した二方弁9を有す
る暖房用冷媒回路Hを備え、圧縮機1の運転周波数を可
変するインバータ回路14および冷媒加熱器の燃焼量を
可変する比例制御弁11bを備え、冷媒加熱器の冷媒入
口側温度と冷媒出口側温度をそれぞれ検出する温度セン
サ12,13を備え、暖房運転時に、能力に対して適正
なスーパーヒート状態を確保できるように運転周波数と
燃焼量を目標値として設定して制御し、かつ種々の条件
に応じて目標値を補正するため、温度センサの検出温度
の温度差にもとづき、運転周波数および燃焼量の少なく
ともいずれか一方を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷媒加熱器を備えた冷
媒加熱式空気調和機に係わり、特に、目標値に対する補
正制御に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍サイクルを用いた空気調和機におい
ては、インバータ制御技術の開発などにより、ヒートポ
ンプエアコンとしての性能向上が顕著である。しかしな
がら、性能向上は冷房能力に対して著しく、暖房能力に
ついては、さほどでもない。これは、暖房作用が外気温
に影響されるためであり、外気温が低くなるほど暖房能
力が低下する問題が解消されていない。
【0003】そこで、暖房能力が外気温に左右されず、
しかも通常のヒートポンプエアコンと同程度の省スペー
スと、容易な施工性および安全性を持つ冷媒加熱式の空
気調和機が注目されている。
【0004】この種の空気調和機の冷凍サイクルは、圧
縮機の吐出側から、四方弁を介して、室外熱交換器、冷
房用絞り装置、逆止弁、室内熱交換器、圧縮機の吸込み
側を順次接続する冷房用冷媒回路と、前記逆止弁と室内
熱交換器との間の接続管から分岐し、圧縮機吸込み側に
接続される冷媒加熱器およびこの冷媒加熱器の上流側に
介設した二方弁を備え、圧縮機の吐出側から四方弁を介
して室内熱交換器、開放された二方弁、冷媒加熱器、圧
縮機の吸込み側を順次接続する暖房用冷媒回路とを備え
ている。
【0005】上記冷媒加熱器は、その周面に沿って熱交
換パイプである冷媒管が設けられており、この冷媒加熱
器と対向して、燃焼作用を行うガスバーナや燃焼量の制
御をなす比例制御弁などから構成される燃焼ユニットが
配置される。
【0006】冷房運転時は、上記二方弁を閉成し、冷媒
を冷房用冷媒回路に導く。暖房運転時は、室外熱交換器
の冷媒を回収したうえ、四方弁を切換えて二方弁を開放
し、冷媒を暖房用冷媒回路に導く。
【0007】このとき、ガスバーナでガス燃焼をなし冷
媒加熱器を加熱する。したがって、ここでガス燃焼した
熱を冷媒に加えた状態で、その冷媒が室内熱交換器に熱
を運んで暖房作用を行うこととなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種の冷媒
加熱式圧縮機において、圧縮機の吸込み冷媒を適性なス
ーパーヒート状態に保持するために、スーパーヒート制
御手段が多用される傾向にある。
【0009】これは、上記室内熱交換器の冷媒入口側と
出口側にそれぞれ温度検知手段である温度センサを備え
て冷媒温度を検出し、その検出信号を制御回路へ送っ
て、検出温度の差から適正な圧縮機の冷媒吸込み状態を
設定するものである。
【0010】圧縮機の冷媒吸込み状態を設定する具体的
な手段としては、普通、圧縮機の吸込み側に冷媒流量を
調整する弁、すなわち電子制御される流量調整弁からな
り、上記制御回路からの信号を受けてその開度が調整さ
れるようになっている。
【0011】しかしながら、この種の電子制御弁は高価
であって、コストに与える影響を無視できないものであ
り、しかも電子制御弁を使用しない普及タイプの空気調
和機への転換ができなかった。
【0012】そこで、廉価でコストに与える影響がな
く、かつ構成の簡単な流量調整体として、キャピラリチ
ューブを代用する考えがある。この場合は、流量調整幅
が小さい上、能力可変幅を大きくすることができず、適
正なスーパーヒート状態を保持することは到底不可能で
ある。
【0013】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、スーパーヒート制御
するための特別な部品を備えることなく、基本の構成部
品を適宜制御することにより、圧縮機の吸込み冷媒を適
正なスーパーヒート状態に保持でき、コストの低減化と
信頼性の向上を図れる冷媒加熱式空気調和機を提供しよ
うとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の冷媒加熱式空気調和機は、圧縮機の吐出側
から、四方弁を介して、室外熱交換器、冷房用絞り装
置、逆止弁、室内熱交換器、圧縮機の吸込み側を順次接
続する冷房用冷媒回路と、前記逆止弁と室内熱交換器と
の間の接続管から分岐し、圧縮機吸込み側に接続される
冷媒加熱器およびこの冷媒加熱器の上流側に介設した二
方弁を備え、圧縮機の吐出側から四方弁を介して室内熱
交換器、開放された二方弁、冷媒加熱器、圧縮機の吸込
み側を順次接続する暖房用冷媒回路とを備えた冷媒加熱
式空気調和機において、前記圧縮機の運転周波数を可変
する周波数可変装置と、前記冷媒加熱器の燃焼量を可変
する燃焼量可変装置と、上記冷媒加熱器の冷媒入口側温
度と冷媒出口側温度をそれぞれ検出する温度検知手段
と、暖房運転時に、能力に対して適正なスーパーヒート
状態を確保できるように圧縮機の運転周波数と冷媒加熱
器の燃焼量の目標値を設定し、前記周波数可変装置およ
び燃焼量可変装置を制御する手段と、能力に応じて設定
した運転周波数および燃焼量の目標値を補正するため、
前記温度検知手段の検出温度の温度差にもとづき、前記
周波数可変装置の運転周波数および燃焼量可変装置の燃
焼量の少なくともいずれか一方を補正制御する手段とを
具備したことを特徴とする。
【0015】なお前記補正制御手段は、設定時間毎に判
定し、かつ前記温度検知手段が検出した温度の温度差
は、その時間内の数回の平均をとる。また前記補正制御
手段は、燃焼量の初期設定調整を行えるように、試運転
などの強制運転時では周波数補正のみ行って燃焼量補正
は行わない。
【0016】また前記補正制御手段は、目標値に対する
補正に補正限界を設けた。また前記補正制御手段は、目
標値に対する補正の温度差制御を2段階とし、所定範囲
の温度差における補正制御では圧縮機の運転周波数の補
正のみとし、所定範囲以上もしくは所定範囲以下の温度
差における補正制御は燃焼量の補正を行う。
【0017】
【作用】暖房運転時における目標値として、能力に応じ
た圧縮機の運転周波数および冷媒加熱器の燃焼量を設定
する。しかし、各種条件の変化により適正なスーパーヒ
ート状態が確保できなくなる。そのときは、温度検知手
段の検出温度の温度差にもとづき、圧縮機の運転周波数
および冷媒加熱器の燃焼量の少なくともいずれか一方を
補正制御して、適正なスーパーヒート状態を得る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて
説明する。図1は、空気調和機の冷凍サイクル回路を示
す。図中1は圧縮機であり、この圧縮機1の吐出側に
は、四方弁2、室外熱交換器3、冷房用絞り装置4、室
内熱交換器5が順次、冷媒管Pを介して接続される。ま
た、上記冷房用絞り装置4と室内熱交換器5との間、お
よび四方弁2と圧縮機1吸込み側との間には、それぞれ
逆止弁6,7が設けられる。
【0019】この逆止弁6と室内熱交換器5との間、お
よび逆止弁7と圧縮機1吸込み部との間は接続管8で接
続され、この接続管に二方弁9および冷媒加熱器10が
直列に接続される。冷媒加熱器10には、ガスバーナ1
1aを備え、このガスバーナが比例制御弁11bを介し
て図示しないガス供給源に連通する燃焼ユニット11が
対向して配置される。
【0020】このような冷凍サイクルには、圧縮機1の
吐出側から、四方弁2、室外熱交換器3、冷房用絞り装
置4、室内熱交換器5、四方弁2、圧縮機1の吸込み側
の順で接続される、冷房用冷媒回路Cが構成される。
【0021】また、圧縮機1の吐出側から、四方弁2、
室内熱交換器5、二方弁9、冷媒加熱器10、四方弁
2、圧縮機1の吸込み側の順で接続される暖房用冷媒回
路Hが構成される。
【0022】冷凍サイクル構成は以上述べた通りである
が、上記室外熱交換器3と室内熱交換器5にそれぞれ対
向して、ここでは図示しない室外送風機と、室内送風機
が配設される。
【0023】また、上記冷媒加熱器10の入口側と出口
側の配管に、第1の温度センサ12と第2の温度センサ
13が設けられる。上記圧縮機1は能力可変形を採用し
ており、この圧縮機に所定の運転周波数の駆動電源を供
給する周波数可変装置としてのインバータ回路14が接
続されている。
【0024】一方、上記燃焼ユニット11を構成する比
例制御弁11bは、この開度を調整して冷媒加熱器10
に対する燃焼量を可変する燃焼量可変装置となる。先に
説明した、圧縮機1、四方弁2、二方弁9、第1,第2
の温度センサ12,13、インバータ回路14および比
例制御弁11bは、全て制御回路15に電気的に接続さ
れ、この制御回路に検知信号を送り、もしくは制御回路
から制御信号を受けるようになっている。
【0025】しかして、冷房運転時には、図に実線矢印
に示すように冷媒が導かれる。上記二方弁9を閉成した
状態で、冷媒は冷房用冷媒回路Cを循環する。すなわ
ち、圧縮機1−四方弁2−室外熱交換器3−冷房用キャ
ピラリチューブ4−逆止弁6−室内熱交換器5−四方弁
2−逆止弁7−圧縮機1の順で導かれる。
【0026】冷媒は室内熱交換器5で蒸発し、ここに導
かれる被空調室空気は蒸発潜熱を奪われて低温化する。
そのまま吹出されて、被空調室の冷房作用をなす。暖房
運転時には、四方弁2が暖房運転用に切換えられるが、
はじめ二方弁9は閉成状態が保持される。圧縮機1が駆
動されて、ここから吐出される冷媒は逆止弁6と二方弁
9とによって停止させられる一方、吸込み側にある冷媒
が全て吸込まれる。したがって、室外熱交換器3に寝込
んでいた(滞留する)冷媒が圧縮機1に吸込まれ、回収
される。
【0027】所定の回収時間が経過した後、二方弁9が
開放されるとともに、燃焼ユニット11のガス燃焼が開
始され、かつ冷媒は図中破線矢印に示すように導かれ
る。冷媒は、暖房用冷媒回路Hを循環する。すなわち、
圧縮機1−四方弁2−室内熱交換器5−二方弁9−冷媒
加熱器10−四方弁2−逆止弁7−圧縮機1の順に導か
れる。
【0028】冷媒加熱器10で冷媒は加熱されて圧縮機
1に導かれる。このとき冷媒加熱器10で得られた熱が
冷媒に加えられ、その冷媒が室内熱交換器5に熱を運ん
で、極めて効果的な暖房作用が行われる。
【0029】この空気調和機では、能力に対して適正な
スーパーヒート状態を確保できるように、圧縮機1の運
転周波数および冷媒加熱器10に対する燃焼ユニット1
1の燃焼量の設定がなされており、これを目標値と呼
ぶ。
【0030】制御回路15には、予め目標値が記憶され
ており、適正なスーパーヒート状態に適応する運転周波
数と燃焼量を定めて、インバータ回路14および比例制
御弁11bの制御をなす。
【0031】一方、空気調和機が実際に据付けられる場
所によって接続される冷媒配管の長さが種々異なり、か
つ冷媒封入量に相違があり、実際の運転での燃焼量の変
動があり、かつ負荷条件が一定しないなどの理由によ
り、目標値そのままでは適正なスーパーヒート状態が確
保できなくなる場合がある。
【0032】そこで、第1の温度センサ12と第2の温
度センサ13は、それぞれの取付け部位の温度を検知し
て、その検知信号を制御回路15へ送る。すなわち、こ
れらセンサ12,13は、蒸発器である冷媒加熱器10
の入口側温度と出口側温度を検知して制御回路15へ送
り、ここで検知温度の温度差が演算される。
【0033】制御回路15は、温度センサ12,13の
検知温度の温度差結果から、圧縮機1の運転周波数およ
び冷媒加熱器10に対する燃焼量を補正する。なおこの
補正制御は、設定時間毎に判定し、第1,第2の温度セ
ンサ12,13の検出温度の温度差は、その設定時間内
の数回の検出温度の平均値をとって演算される。
【0034】具体的には、図2以下に示すフローチャー
トにもとづく制御がなされる。はじめ、図2に示すよう
なフローチャートに沿って運転される。前期制御部15
は、適正なスーパーヒート状態が得られるよう、負荷に
応じた目標値として冷媒加熱器10の燃焼量Qtおよび
圧縮機1の運転周波数Ftを決定する。ついで、試運転
であるか否かが判断される。試運転時であるとき、第
1,第2の温度センサ12,13の検知温度の温度差Δ
Tsを演算し、この温度差が制御回路15に予め記憶さ
れた標準の温度差ΔT1 となる方向に目標運転周波数F
tを補正する。
【0035】その結果、補正された後の運転周波数Fを
目標とする運転周波数Ftに近似させ、ついには一致さ
せる。すなわち、燃焼ガスの種類は都市ガス、プロパン
ガスに大別され、さらに都市ガスでも地域によって主成
分が異なり、燃焼カロリ量が相違する。そこで、その空
気調和機が据付けられた直後に試運転等の強制運転時を
行って燃焼量の初期設定調整をなす。
【0036】このとき上述の制御をなし、燃焼量補正は
行うことなく周波数補正のみ行って、強制運転中でも適
正なスーパーヒート状態を確保する。試運転が終了して
実際の運転に入ったら、後述する補正ルーチンに変え
る。その結果、補正された運転周波数Fを目標とする運
転周波数Ftに近似させ、ついには一致させる。同時
に、補正された燃焼量Qを目標とする燃焼量Qtを近似
させ、ついには一致させる。
【0037】上記補正ルーチンとして、図3に示す補正
特性から設定される補正ルーチンAと、図4に示す手段
による補正ルーチンBとに分けられる。図3(A)から
説明すると、横軸に能力、縦軸に燃焼量をとり、最低能
力から最高能力に応じて実線で示す燃焼量の目標値が定
められる。この目標値に沿って、かつこの上下の所定幅
に亘って補正限界が定められる。
【0038】ただし、この燃焼量の補正限界は、能力最
大状態において目標値の上限を越えることなく、かつ能
力最小状態において目標値の下限を越えることのないよ
う設定しなければならない。
【0039】同図(B)に示すように、横軸に能力、縦
軸に運転周波数をとり、最低能力から最高能力に応じて
実線で示す目標値が定められる。この目標値に沿って、
かつこの上下の所定幅に沿って補正限界が定められる。
【0040】この運転周波数の補正限界は、能力最大状
態において目標値の上限を越えるが、能力最小状態にお
いて目標値の下限をわずかに越える程度に設定しなけれ
ばならない。
【0041】このような補正限界を設定した空気調和機
は、図5に示す、補正ルーチンAのフローチャートに沿
って制御される。すなわち、第1,第2の温度センサ1
2,13の検知温度の温度差ΔTsを検出する。この温
度差ΔTsが制御回路15に予め記憶された標準の温度
差ΔT1となる方向に目標燃焼量Qtを補正する。
【0042】ついで、補正された目標燃焼量Qtが燃焼
量上限Qmax 以上であるか、もしくは同燃焼量Qtが燃
焼量下限Qmin 以下であるかを判断する。目標燃焼量Q
tが燃焼量上限Qmax 以上の場合(Yes)は、同燃焼
量Qtを燃焼量上限Qmax に近似させ、かつ一致するよ
う制御する。もしくは、目標燃焼量Qtが燃焼量下限Q
min 以下の場合(Yes)は、同燃焼量Qtを燃焼量下
限Qmin に近似させ、かつ一致するよう制御する。
【0043】したがって、燃焼量を燃焼量上限Qmax 以
下、および燃焼量下限Qmin 以上の補正限界内に保持す
ることができ、能力最小状態から最大状態の範囲内にあ
って、燃焼性能を確保し異常燃焼や失火等の発生を阻止
する。
【0044】ついで、第1,第2の温度センサ12,1
3の検知温度の温度差ΔTsが標準の温度差ΔT1 とな
る方向に、目標運転周波数Ftを補正する。この補正さ
れた運転周波数Ftと予め定められた下限運転周波数F
min とを比較し、補正運転周波数Ftが下限運転周波数
Fmin 以下である場合(Yes)は、補正運転周波数F
tを下限運転周波数Fmin に近似させ、ついには一致さ
せるような制御をなす。
【0045】一方、燃焼量Qtが燃焼量上限Qmax 以上
であるか、燃焼量Qtが燃焼量下限Qmin 以下であるか
を判断し、Noの場合はスタートに戻って、第1,第2
の温度センサ12,13の検知温度の温度差ΔTsを標
準の温度差ΔT1 となる方向に目標燃焼量Qtを補正す
ることとなる。
【0046】さらに、補正した目標運転周波数Ftと下
限運転周波数Fmin とを比較し、同運転周波数Ftが下
限運転周波数Fmin 以上である場合(No)は、やはり
スタートに戻って、第1,第2の温度センサ12,13
の検知温度の温度差ΔTsが標準の温度差ΔT1 となる
方向に同燃焼量Qtを補正する。
【0047】このように、燃焼量の下限または上限によ
り適正なスーパーヒート状態を補正できなくても、運転
周波数を補正することにより常に適正なスーパーヒート
状態を確保できる。
【0048】図4は、補正ルーチンBの基本的な考え方
を示し、図6にその具体的なフローチャートを示す。す
なわち、図4に示すように、温度差が所定の範囲内にあ
るときは、目標値に沿った運転周波数制御と燃焼量制御
をなす。目標値から所定範囲上回った場合と、下回った
場合には、一段目の制御として目標運転周波数に対する
補正のみを行う。そしてさらに、この一段目の制御範囲
を越えて、上回った場合と下回った場合には二段目の制
御として目標燃焼量に対する補正を行う。
【0049】図6のフローチャートから説明すると、は
じめに第1,第2の温度センサ12,13の検知温度の
温度差ΔTsを検出する。ついで、この温度差ΔTsを
予め設定した範囲と比較し、最高温度差U4 と比較す
る。すなわち、ΔTs≧U4 であるか否かを判断し、そ
の結果がYesの場合に目標燃焼量Qtに対してマイナ
ス補正−ΔQを行う。
【0050】Noの場合には、U4 >ΔTs≧U3 を判
断する。その結果がYesの場合に目標運転周波数Ft
に対するプラス補正+ΔFを行う。Noの場合には、U
3 >ΔTs≧U2 を判断する。その結果がYesの場合
に目標運転周波数Ftと目標燃焼量Qtとが実際の運転
周波数と燃焼量と一致することなので、その状態を継続
する。
【0051】Noの場合には、U2 >ΔTs≧U1 を判
断する。その結果がYesの場合に目標運転周波数Ft
に対するマイナス補正−ΔFを行う。Noの場合には、
目標燃焼量Qtに対するプラス補正+ΔFを行う。
【0052】いずれの範囲にあっても、適正なスーパー
ヒート状態を得る。すなわち、スーパーヒート制御は基
本的には冷媒循環量制御であることから、運転周波数補
正を優先し、さらに所定の範囲を越える状態に限って燃
焼量補正である蒸発器能力補正をなすことにより、適正
なスーパーヒート状態を早期に確保することとなる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
暖房運転時に、圧縮機の運転周波数および冷媒加熱器の
燃焼量を能力に応じて設定した目標値を補正するため、
温度検知手段の検出温度の温度差にもとづき、運転周波
数および燃焼量の少なくともいずれか一方を制御するよ
うにしたから、スーパーヒート制御するための特別な部
品を備えることなく、基本の構成部品を適宜制御するこ
とにより、圧縮機の吸込み冷媒状態を適正なスーパーヒ
ート状態に保持でき、コストの低減化と信頼性の向上を
図れるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、冷媒加熱式空気調和
機の冷凍サイクル構成および制御回路構成図。
【図2】同実施例の、基本的な暖房運転に係わるフロー
チャート図。
【図3】(A)は、同実施例の、能力に対する燃焼量制
御の特性図。(B)は、同実施例の、能力に対する運転
周波数制御の特性図。
【図4】補正ルーチンBの、周波数補正と燃焼量補正の
温度制御の関係図。
【図5】補正ルーチンAのフローチャート図。
【図6】補正ルーチンBのフローチャート図。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…四方弁、3…室外熱交換器、6…逆止
弁、4…冷房用絞り装置、5…室内熱交換器、C…冷房
用冷媒回路、10…冷媒加熱器、H…暖房用冷媒回路、
9…二方弁、11b…比例制御弁、12…第1の温度セ
ンサ、13…第2の温度センサ、14…インバータ回
路、15…制御回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機の吐出側から、四方弁を介して、室
    外熱交換器、冷房用絞り装置、逆止弁、室内熱交換器、
    圧縮機の吸込み側を順次接続する冷房用冷媒回路と、 前記逆止弁と室内熱交換器との間の接続管から分岐し、
    圧縮機吸込み側に接続される冷媒加熱器およびこの冷媒
    加熱器の上流側に介設した二方弁を備え、圧縮機の吐出
    側から四方弁を介して室内熱交換器、開放された二方
    弁、冷媒加熱器、圧縮機の吸込み側を順次接続する暖房
    用冷媒回路とを備えた冷媒加熱式空気調和機において、 前記圧縮機の運転周波数を可変する周波数可変装置と、 前記冷媒加熱器の燃焼量を可変する燃焼量可変装置と、 上記冷媒加熱器の冷媒入口側温度と冷媒出口側温度をそ
    れぞれ検出する温度検知手段と、 暖房運転時に、能力に対して適正なスーパーヒート状態
    を確保できるように圧縮機の運転周波数と冷媒加熱器の
    燃焼量の目標値を設定し、前記周波数可変装置および燃
    焼量可変装置を制御する手段と、 能力に応じて設定した運転周波数および燃焼量の目標値
    を補正するため、前記温度検知手段の検出温度の温度差
    にもとづき、前記周波数可変装置の運転周波数および燃
    焼量可変装置の燃焼量の少なくともいずれか一方を補正
    制御する手段とを具備したことを特徴とする冷媒加熱式
    空気調和機。
  2. 【請求項2】前記補正制御手段は、設定時間毎に判定
    し、かつ前記温度検知手段が検出した温度の温度差は、
    その時間内の数回の平均をとることを特徴とする請求項
    1記載の冷媒加熱式空気調和機。
  3. 【請求項3】前記補正制御手段は、燃焼量の初期設定調
    整を行えるように、試運転などの強制運転時では周波数
    補正のみ行って燃焼量補正は行わないことを特徴とする
    請求項1記載の冷媒加熱式空気調和機。
  4. 【請求項4】前記補正制御手段は、目標値に対する補正
    に補正限界を設けたことを特徴とする請求項1記載の冷
    媒加熱式空気調和機。
  5. 【請求項5】前記補正制御手段は、目標値に対する補正
    の温度差制御を2段階とし、所定範囲の温度差における
    補正制御では圧縮機の運転周波数の補正のみとし、所定
    範囲以上もしくは所定範囲以下の温度差における補正制
    御は燃焼量の補正を行うことを特徴とする請求項1記載
    の冷媒加熱式空気調和機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010236709A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Japan Climate Systems Corp 車両用空調装置
CN110160207A (zh) * 2019-05-20 2019-08-23 广东美的制冷设备有限公司 空调器及空调器的控制方法

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