JPH0717933Y2 - バーナーヘッド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、燃焼装置のバーナーヘッドの改良に関する
ものである。

［従来の技術］ 第２図は従来の燃焼装置におけるバーナーヘッドを示
し、１は外周面に多数の炎孔２を有する筒状のヘッド本
体、３はこのヘッド本体１の外周面に密着させてスポッ
ト溶接により取り付けた保炎用の金網であり、前記炎孔
２を覆っている。

上記ヘッド本体１の炎孔２は上下二列にかつ千鳥状に形
成されていて、スポット溶接部４は各炎孔２と互い違い
に位置して千鳥状に設けられている。

以上のように構成された従来のバーナーヘッドで燃焼さ
れた火炎は、保炎用の金網３を設けていることにより炎
が安定する。このとき、金網３は火炎による加熱によっ
て伸張し、一方、燃焼が停止されると、火炎による加熱
がなくなるので、金網３は元の状態に収縮する。こうし
て金網３は燃焼を繰り返すたびに伸縮を繰り返す。この
伸縮の度合いは炎孔２を横切る線材が火炎による加熱が
強いため、最も大きくなる。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来のバーナーヘッドは以上のように構成されており、
炎孔２を横切る線材は伸縮の度合いが他の線材よりも大
きく、この炎孔２を横切る線材がスポット溶接されてい
るために、伸縮も複雑になり、その結果、変形を起こし
燃焼を停止しても金網３が元の形状に戻らなくなって、
金網３がヘッド本体１の外周面から離れ、密着が保たれ
なくなるという問題点があった。

この考案は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、伸縮による変形を少なく押さえ、金網を常に
ヘッド本体の外周面に密着させることができるバーナー
ヘッドを得ることを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ この考案のバーナーヘッドは、保炎用の金網のうち前記
炎孔を横切らない線材をスポット溶接することにより、
保炎用の金網をヘッド本体に取り付けるようにしたもの
である。

［作用］ この考案におけるバーナーヘッドは、スポット溶接部が
伸縮度の最も大きい炎孔を横切る線材を避けているの
で、過熱による伸縮の度合いを小さくできる。

［実施例］ 以下、この考案の一実施例を第１図に基づいて説明す
る。

第１図において、１は外周面に多数の炎孔２を有する筒
状のヘッド本体で、前記炎孔２は上下二段にかつ千鳥状
に設けられている。３は前記炎孔２を覆うようにヘッド
本体１の外周面に取り付けた金網で、ヘッド本体に対し
て炎孔２を横切らない線材部分を横一列にスポット溶接
４して取り付けている。

次に上記構成からなるバーナーヘッドの作用について説
明する。

ヘッド本体１の炎孔２より形成された火炎は、金網３を
加熱し、これにより金網３は伸縮を起こすが、最も加熱
の強い炎孔２を横切る金網３の線材は縦横両方向ともス
ポット溶接部４が存在しないため、伸縮を押さえ込まれ
ることがなく、自由に伸縮して加熱が停止されると、元
の形状に戻ることができる。一方、スポット溶接部４が
ある線材は、炎孔２を横切っていないため、火炎による
加熱が炎孔２を横切っている部分に比べて弱く、伸縮の
度合いも小さいから押さえ込まれていても変形の度合い
は小さく、従来ほどの問題は発生しない。

したがって、金網３をヘッド本体１の外周面に常に密着
状態に保つことができ、全体として保炎効果の良好な変
形の少ないバーナーヘッドが得られる。

［考案の効果］ 以上のように、この考案によれば、保炎用の金網のうち
炎孔を横切らない線材をスポット溶接することにより、
保炎用の金網をヘッド本体に取り付けているから、加熱
による伸縮から変形を最小限に抑えることができ、保炎
用金網としての機能を長期にわたって良好に維持できる
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示すバーナーヘッドの側
面図、第２図は従来のバーナーヘッドを示す側面図であ
る。 １はヘッド本体、２は炎孔、３は金網、４はスポット溶
接部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】外周面に多数の炎孔を有する筒状のヘッド
   本体と、このヘッド本体の外周面に前記炎孔を覆うよう
   に密着させて取り付けた保炎用の金網とを備えたバーナ
   ーヘッドにおいて、前記金網のうち前記炎孔を横切らな
   い線材をスポット溶接することにより、前記金網を前記
   ヘッド本体に取り付けたことを特徴とするバーナーヘッ
   ド。