JPS5940155Y2 - 溶接用予熱器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は彎曲する被溶接面を溶接に先立ち予熱する器具
に関し、殊に球面の如き三次元的に彎曲する被溶接面の
予熱に好適な溶接用予熱器に関する。

従来斯種予熱器には、第５図に示す如く、ニクロム線等
の電熱要素７とマイカ８とを積層し、その外周を金属薄
板９で囲んで板状体に形成したものが用いられている。

この板状体は彎曲可能であり、被溶接面の彎曲に沿って
彎曲させることにより、被溶接面へ面接触させ、電熱要
素７へ通電して被溶接面を均一加熱し得る。

ところが被溶接面が球形タンクのように三次元的に彎曲
している場合、板状体を長さ及び幅の両方向へ同時に彎
曲させることが困難であるため、板状体を被溶接面へ面
接触できず、被溶接面の均一加熱が不可能であった。

本考案は、網体が長さ及び幅の両方向へ同時に彎曲でき
る点に着目し、金属性の網体ヘシーズヒータを複数列並
行して取付けることにより、三次元的に彎曲する被溶接
面を均一加熱できる溶接用予熱器を提供することを目的
とする。

図面は本考案にかかる溶接用予熱器を示し、針金等の金
属線２を縦横格子状に網込んだ網体１へ、彎曲可能な軸
状の電熱要素３を網目方向に複数列並列して取付けると
共に、各電熱要素３を直列に電気接続している。

第１図は、直径２．３ｍｍ程度の彎曲可能な長尺のシー
ズヒータ４を網体１の横長さに応じて曲げ、折返して略
等間隔に複数列の電熱要素３を一連に形成した実施例で
あるが、本考案はこれに限らず、網体１の横長さに対応
する長さの真直なシーズヒータを網体１に対し略等間隔
に複数並列して取付け、各シーズヒータをリード線等で
接続しても可い。

第１図及び第２図は、網体１の゛縦側金属線２ａが電熱
要素３の上下へ交互に交叉するよう、電熱要素３を網体
１へ直接網込んだものであり、第３図は、網体１の表面
へ各電熱要素３を並べて、金属線等の固定手段５或は溶
接により固定したものである。

尚、電熱要素３を断面形状が三角形状或は非円形状のも
のを用いることにより、被溶接面との接触面積を広くで
きる。

然して第４図の如く、球状タンク等の被溶接面６の彎曲
に応じて網体１及び電熱要素３を縦横同時に彎曲させて
被溶接面６へ当て、この彎曲状態を適当な治具（図示せ
ず）で保持する。

然る後、電熱要素３へ通電することにより、電熱要素３
と接触する被溶接面６が加熱される。

電熱要素３からの発熱は同時に網体１にも伝わり、この
網体１と接する被溶接面も同様に加熱される。

本考案は上記のとおり、金属製の網体１へ彎曲可能な軸
状のシーズヒータ４を略等間隔に複数列並行して取付け
たから、網体１を縦横両方向へ同時に彎曲させることに
より、球面の如き三次元的に彎曲する被溶接面へ面接触
させることができ、溶接時の予熱を有効に行なえる等、
優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる予熱器の平面図、第２図はその
拡大断面図、第３図は他の実施例の拡大断面図、第４図
は使用状況を示す斜面図、第５図は従来例を示す断面図
である。 １・・・・・・網体、３・・・・・・電熱要素。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 彎曲可能な平面状の金属網体１に彎曲可能な細軸状
   のシーズヒータを網体に接して略等間隔に複数列に配備
   した溶接予熱器。 ■ シーズヒータは、網体へ網込んで取付けられている
   実用新案登録請求の範囲第１項に記載の溶接用予熱器。 ■ シーズヒータは、網体の表面へ固定手段によって取
   付けられている実用新案登録請求の範囲第１項に記載の
   溶接用予熱器。