JPH07179107A - タイヤ空気圧低下判定方法およびタイヤ空気圧低下検出装置 - Google Patents

タイヤ空気圧低下判定方法およびタイヤ空気圧低下検出装置

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JPH07179107A
JPH07179107A JP32793993A JP32793993A JPH07179107A JP H07179107 A JPH07179107 A JP H07179107A JP 32793993 A JP32793993 A JP 32793993A JP 32793993 A JP32793993 A JP 32793993A JP H07179107 A JPH07179107 A JP H07179107A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】空気圧低下を迅速かつ正確に演出できるタイヤ
空気圧低下判定方法およびこの方法を実施するためのタ
イヤ空気圧低下検出装置を提供すること。 【構成】車両が一定速度で直線走行しているか否かを判
別し(ステップS3)、その結果、一定速度で直線走行
していれば、カウンタCNTをクリアした後(ステップ
S10)、回転角速度Fi に基づいて判定値Dを求める
(ステップS11)。一方、一定速度で直線走行してい
なければ、カウンタCNTをインクリメントし(ステッ
プS4)、回転角速度Fi を積算した後(ステップS
5)、カウント値が所定値Nになったか否かを判別し
(ステップS6)、その結果、カウント値が所定値Nに
なれば、積算値SFi に基づいて判定値Dを求める(ス
テップS8)。すなわち、車両の走行状態の違いを考慮
して判定周期を変えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両などの各タイヤの
空気圧の低下を検出するための方法およびこの方法を実
施するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、乗用車やトラック等の4輪車両の
ための安全装置の1つとして、タイヤの空気圧低下を検
出する装置が発明され、一部には実用化されているもの
もある。上記空気圧低下検出装置は、主に以下に示すよ
うな理由によりその重要性が認識され、開発されたもの
である。つまり、空気圧が低いと、たわみの増大によ
り、タイヤの温度が上昇する。温度が高くなるとタイヤ
に用いられている高分子材料の強度が低下し、タイヤの
バーストにつながる。通常、タイヤの空気が0.5気圧
程度抜けても、ドライバはそれに気付かないことが多い
から、それを検知できる装置が望まれていた。
【0003】上記装置における空気圧低下の検出方法に
は、たとえば車両の4つのタイヤW 1 、W2 、W3 、W
4 (なお、タイヤW1 ,W2 はそれぞれ前左右タイヤに
対応し、タイヤW3 ,W4 はそれぞれ後左右タイヤに対
応する。また、以下、総称するときは「タイヤWi 」と
いう。)の各回転角速度F1 、F2 、F3 、F4 (以
下、総称するときは「回転角速度Fi 」という。)の違
いに基づく方法がある。
【0004】この方法によれば、タイヤWi の回転角速
度Fi を、たとえばタイヤWi に取付けられた車輪速セ
ンサから出力される信号に基づき、所定のサンプリング
周期ΔTごとに検出する。この回転角速度Fi は、各タ
イヤWi の動荷重半径(車両走行時の各タイヤの1回転
中に車両が進んだ距離を2πで割ることにより計算され
るそのタイヤの見かけ上の転がり半径のこと)がすべて
同一で、かつ、一定速度で直線走行していれば、すべて
同一である。
【0005】一方、タイヤWi の動荷重半径は、たとえ
ばタイヤWi の空気圧の変化によって変化する。すなわ
ち、タイヤWi の空気圧が低下すると、動荷重半径は正
常内圧時に比べて小さくなる。したがって、そのタイヤ
i の回転角速度Fi は正常内圧時よりも速くなる。つ
まり、各回転角速度Fi の違いによってタイヤWi の空
気圧低下を検出することができる。下記(1) 式にタイヤ
i の空気圧低下を検出するための判定式を示す(特開
昭63−305011号公報、特開平4−212609
号公報等参照)。
【0006】
【数1】
【0007】たとえば各タイヤWi の動荷重半径が仮に
すべて同一であるとすれば、回転角速度Fi はすべて同
一となり(F1 =F2 =F3 =F4 )、判定値Dは0で
ある。そこで、しきい値DTH1 ,DTH2 (DTH1 ,D
TH2 >0)を設定し、 D<−DTH1 あるいは D>DTH2 ‥‥(2) の判定式を満たす場合は、空気圧が低下しているタイヤ
i があると判定し、逆に、満たさない場合には、空気
圧が低下しているタイヤWi はないと判定する。
【0008】ところで、上記動荷重半径は、タイヤWi
の製造時に生じる規格内でのばらつき(初期差異とい
う)、路面の状態、または、車両の速度,走行路の旋回
半径,前後方向加速度(以下「前後加速度」という),
横方向加速度(以下「横G」という)などの大きさで表
される車両の走行状態などにより変動するという性質を
有している。つまり、タイヤWi がたとえ正常内圧であ
っても、上記変動要因によって動荷重半径が変動し、そ
れに伴い各タイヤWi の回転角速度Fi も変動する。そ
の結果、上記判定値Dは0以外の値をとる。
【0009】上記種々の変動要因による回転角速度Fi
の変動によって0から変動した判定値Dと、実際に空気
圧が低下したことによって0から変動した判定値Dと
は、ほぼ同じオーダーをとる。そのため、上記種々の変
動要因によって判定値Dが変動した場合であっても、タ
イヤWi の空気圧の低下による判定値Dの変動との区別
ができず、その結果、誤検出するおそれがある。
【0010】これに対処するためには、回転角速度Fi
に適切なデータ処理を施す必要がある。上記変動要因の
うち、タイヤWi の初期差異は継続性の変動要因であ
り、空気圧低下の検出が行われる前に予め上記初期差異
を補正するための係数を求めることができる。しかし、
車両の走行状態や路面状態の影響は一過性のものである
ため、上記のような係数を求めることはできない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記のような
一過性の変動要因の影響を除くため、サンプリング周期
ΔTごとに算出される回転角速度Fi を比較的長時間監
視することが考えられる。具体的には、車両の走行状態
や路面状態などによる回転角速度Fi の変動は、一般
に、一時的なものであることに着目し、回転角速度Fi
の比較的長時間(たとえばサンプリング周期ΔTのK
倍)の時間平均値を求め、この時間平均値に基づいて判
定値Dを求める。この技術によれば、時間平均をとるこ
とにより上記種々の変動要因の影響を互いに相殺できる
ので、空気圧低下を確実に検出できる。
【0012】しかしながら、上記技術では、長時間の監
視が必須なため、実際にパンクなどで空気圧が低下して
いる場合、車両は空気圧低下が検出されるまでその低下
状態で長時間走行しなければならず、交通安全上あまり
好ましくない。そこで、本発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、空気圧低下を迅速かつ正確に検出できる
タイヤ空気圧低下判定方法を提供することである。
【0013】また、本発明の他の目的は、上記方法を実
施するためのタイヤ空気圧低下検出装置を提供すること
である。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載のタイヤ空気圧低下判定方法は、車両の
速度、走行路の旋回半径、車両の前後方向加速度または
車両の横方向加速度などを含む判定値の変動要因に関係
付けられた車両の走行状態を検出し、この検出された車
両の走行状態が判定値の変動を増加させる方向の走行状
態であれば、タイヤの回転角速度を予め定められた一定
の判定周期の複数倍の周期にわたって積算し、この積算
された回転角速度に基づいて判定値を求め、上記検出さ
れた車両の走行状態が判定値を安定化する方向の走行状
態であれば、上記判定周期ごとに判定値を求め、このよ
うにして求められた判定値に基づいて、タイヤの空気圧
が低下しているか否かを判定することを特徴とする。
【0015】また、請求項2記載のタイヤ空気圧低下検
出装置は、車両の速度、走行路の旋回半径、車両の前後
方向加速度または車両の横方向加速度などを含む判定値
の変動要因に関係付けられた車両の走行状態を検出する
走行状態検出手段を含み、判定値演算手段は、上記走行
状態検出手段により検出された車両の走行状態が判定値
の変動を増加させる方向の走行状態であれば、タイヤの
回転角速度を判定周期の複数倍の周期にわたって積算
し、この積算された回転角速度に基づいて判定値を求
め、上記検出された車両の走行状態が判定値を安定化す
る方向の走行状態であれば、判定周期ごとに判定値を求
めるものであり、空気圧低下判定手段は、上記判定値演
算手段により求められた判定値に基づいて、タイヤの空
気圧が低下しているか否かを判定するものであることを
特徴とする。
【0016】また、請求項3記載のタイヤ空気圧低下検
出装置では、上記判定値演算手段は、上記走行状態検出
手段により検出された車両の走行状態が判定値を安定化
する方向の走行状態である場合には、上記判定周期ごと
に第1判定値を求めることに加えて、さらに上記タイヤ
の回転角速度を上記判定周期の複数倍の周期にわたって
積算し、この積算した回転角速度に基づいて第2判定値
を求めるものであり、上記空気圧低下判定手段は、上記
走行状態検出手段により検出された車両の走行状態が判
定値を安定化する方向の走行状態である場合に、上記第
1判定値および第2判定値がともにタイヤの空気圧の低
下を示すものであれば、タイヤの空気圧が低下している
と判定するものであることを特徴とする。
【0017】
【作用】上記構成では、検出した車両の走行状態が判定
値を安定化する方向の走行状態である場合には、検出し
た車両の走行状態が判定値の変動を増加させる方向の走
行状態である場合に比べて、短い判定周期で判定値を求
めるようにしている。判定値の変動を増加させる方向の
走行状態とは、判定値の変動要因の影響が大きく、比較
的長い判定周期でなければ空気圧が低下しているか否か
を確実に検出できない状態に相当し、判定値を安定化す
る方向の走行状態とは、判定値の変動要因の影響が少な
く、比較的短い判定周期でも空気圧が低下しているか否
かを確実に検出できる状態に相当する。つまり、車両の
走行状態の違いを考慮して判定周期を変えて空気圧が低
下しているか否かを判定しているので、空気圧が低下し
ているか否かを迅速かつ確実に検出することができる。
【0018】
【実施例】以下では、本発明の実施例を、添付図面を参
照して詳細に説明する。図2は、タイヤ空気圧低下検出
装置の構成例を示すブロック図である。このタイヤ空気
圧低下検出装置は、4輪車両の各タイヤW1 ,W2 ,W
3 ,W4 にそれぞれ関連して設けられた従来公知の車輪
速センサ1を備えており、この車輪速センサ1の出力は
制御ユニット2に与えられる。制御ユニット2には、ド
ライバによって操作される初期化スイッチ3、および、
後述するように、空気圧が低下したタイヤが表示される
表示器(CRT等)4が接続されている。
【0019】図3は、上記タイヤ空気圧低下検出装置の
電気的構成を示すブロック図である。制御ユニット2
は、マイクロコンピュータから構成されており、そのハ
ードウエア構成には、図のように、外部装置との信号の
受渡しに必要なI/Oインターフェース2a、演算処理
の中枢としてのCPU2b、CPU2bの制御動作プロ
グラムが格納されたROM2c、および、CPU2bが
制御動作を行う際にデータ等が一時的に書込まれたり、
その書込まれたデータが読出されるRAM2dが含まれ
ている。
【0020】車輪速センサ1からは、タイヤWi (ただ
し、iは各タイヤW1 ,W2 ,W3,W4 の各数字
「1,2,3,4」に対応しており、以下同様であ
る。)の回転数に対応したパルス信号(以下「車輪速パ
ルス」という)が出力される。CPU2bは、車輪速セ
ンサ1から出力された車輪速パルスに基づき、所定のサ
ンプリング周期ΔT(sec) (たとえばΔT=1(sec) )
ごとに、各タイヤWi の回転角速度Fi を算出する。
【0021】図1は、上記タイヤ空気圧低下検出装置の
動作を示すフローチャートである。なお、この動作はソ
フトウエア処理で実現される。CPU2bは、車輪速セ
ンサ1の出力に基づいて回転角速度Fi を算出すると
(ステップS1)、まず各タイヤWi の速度Vi を、V
i =r×Fi (rはタイヤWi の動荷重半径)から求
め、さらに車両の速度Vを、V=(V1 +V2 +V3
4 )/4から求める(ステップS2)。次いで、車輪
速センサ1の検出精度が著しく悪い極低速時に算出され
た回転角速度Fi を完全に排除するため、この求められ
た速度Vが予め定められたしきい値VTH(たとえばVTH
=10(Km/h))以上であるか否かを判別する(ス
テップS3)。その結果、速度Vがしきい値VTH未満で
あれば、以下の処理は行わずに上記ステップS1に戻
る。一方、速度Vがしきい値VTH以上であれば、続いて
車両が一定速度で直線走行しているか否かを判別する
(ステップS4)。すなわち、車両の走行状態を判別す
る。
【0022】車両が一定速度で直線走行している場合、
空気圧の低下以外の変動要因、たとえば車両の速度、旋
回半径、横Gまたは前後加速度の大きさなどの影響によ
る回転角速度Fi の変動は比較的少ない。したがって、
判定周期を短くしても、空気圧が低下しているか否かを
確実に判定できる。一方、車両が一定速度で直線走行し
ていない場合には、上記変動要因の影響による回転角速
度Fi の変動は比較的大きいので、判定周期を比較的長
くしなければ、空気圧が低下しているか否かを確実に判
定することはできない。そのため、判定周期を決定する
目的で、車両が一定速度で直線走行しているか否かを判
別しているのである。
【0023】車両が直線走行しているか否かは、次のよ
うにして判別することができる。すなわち、旋回半径R
がしきい値R1 (たとえばR1 =3000(m))未満
であるか否か、および、横Gがしきい値G1 (たとえば
1 =0.01(G))以上であるか否かの2つの条件
を満たしているか否かによって判別することができる。
【0024】より具体的に説明すると、旋回半径Rがし
きい値R1 未満である場合は、タイヤWi が横すべりす
るおそれが強く、回転角速度Fi が変動するおそれがあ
る。そのため、車両は直線走行していないと判別する。
一方、旋回半径Rがしきい値R1 以上の場合には、タイ
ヤWi は横すべりするおそれが少ないので、車両は直線
走行していると判別する。なお、旋回半径Rは、下記
(3) 式に基づいて求めることができる。ただし、Twは
トレッド幅である。
【0025】
【数2】
【0026】一方、横Gがしきい値G1 以上である場合
は、タイヤWi が横すべりするおそれが強く、回転角速
度Fi が変動するおそれがある。そのため、車両は直線
走行していないと判別する。一方、横Gがしきい値G1
未満である場合には、タイヤWi は横すべりするおそれ
が少ないので、車両は直線走行していると判別する。な
お、横Gは、下記(4) 式から算出することができる。た
だし、rは動荷重半径である。
【0027】
【数3】
【0028】また、車両が一定速度であるか否かは、次
のようにして判別することができる。すなわち、前後加
速度Aがしきい値A1 (たとえばA1 =0.02
(G))以上である場合は、車両は一定速度ではないと
判別し、前後加速度Aがしきい値A 1 未満である場合に
は、車両は一定速度であると判別する。なお、上記しき
い値A1 は、それ以上では、タイヤWi が空転するおそ
れが強く、回転角速度Fi が変動するおそれがあるとい
う値に設定しておくのが好ましい。また、上記前後加速
度Aは、下記(5) 式から算出することができる。ただ
し、BVは1周期前のサンプリング周期ΔTに算出され
た車両の速度である。
【0029】 A=(V−BV)/(ΔT×9.8) ‥‥(5) 上記ステップS3での判別の結果、車両は一定速度で直
線走行していると判別すると、CPU2bは、車両が一
定速度で直線走行していない期間を計測するために用意
されたカウンタCNTをクリアし(ステップS11)、
続いて上記ステップS1で算出した回転角速度Fi に基
づいて判定値Dを求める(ステップS12)。すなわ
ち、車両が一定速度で直線走行している場合には、サン
プリング周期ΔT(sec) ごとに判定値Dを求める。下記
(1) 式に、判定値Dを求めるための判定式を示す。
【0030】
【数4】
【0031】一方、車両は一定速度で直線走行していな
いと判別すると、CPU2bはカウンタCNTをインク
リメントし(ステップS5)、ステップS1で算出した
回転角速度Fi を積算する(ステップS6)。なお、以
下では、回転角速度Fi を積算した結果得られる値を積
算値SFi という。次いで、カウンタCNTのカウント
値が予め定められた所定値Nであるか否かを判別する
(ステップS7)。すなわち、車両が一定速度で直線走
行していない期間がN×ΔT(sec) 間連続したか否かを
判別する。
【0032】なお、上記所定値Nは、試験走行を繰り返
すことで一時的に発生する判定値Dの変動要因の影響を
充分抑制できる程度の値を決定し、その決定した値に設
定しておくのが好ましい。すなわち、図4に示すよう
に、正常内圧時に求められる判定値Dの時間変化を示す
関数f1(t)の値域y1 と、空気圧が低下している時に求
められる判定値Dの時間変化を示す関数f2(t)の値域y
2 とがそれぞれ重ならない程度に大きくしておくのが好
ましい。しかし、あまり大きくしすぎると、パンクなど
によりタイヤの空気圧が低下した状態の車両を長時間走
行させることに繋がるおそれがあるので、具体的な値と
しては、たとえばN=60が考えられ、この具体例を採
用すると、上記回転角速度Fi は60(sec) にわたって
積算されることになる。
【0033】上記ステップS6での判別の結果、カウン
ト値が所定値N未満であれば、CPU2bはステップS
1からの処理を再び繰り返す。一方、カウント値が所定
値Nであれば、すなわち一定速度で直線走行していない
期間がN×ΔT(sec) 間連続した場合、カウンタCNT
をクリアし(ステップS8)、上記積算値SFi に基づ
いて判定値Dを求める(ステップS9)。すなわち、車
両が一定速度で直線走行していない場合には、N×ΔT
(sec) ごとに判定値Dを求める。下記(6) 式に、判定値
Dを求めるための判定式を示す。
【0034】
【数5】
【0035】その後、積算値SFi をクリアする(ステ
ップS10)。以下では、空気圧低下の判定について説
明する。空気圧低下の判定は、上記判定値Dを用いて、
下記(7) を満たしているか否かに基づいて行われる。 D<−DTH1 あるいは D>DTH2 ‥‥(7) この結果、判定値Dが、図5のa,bのように、−D
TH1 ,DTH2 の間からはみ出していれば、すなわち上記
(7) 式を満たしていなければ、空気圧は低下していると
判定する。一方、上記判定値が、−DTH1 ,DTH2 の間
にあれば、すなわち上記(7) 式を満たしていなければ、
空気圧は低下していないと判定する。
【0036】このようにして車両の走行中に空気圧の低
下が検出される。ここで、空気圧が低下していることを
検出し、そのことだけをドライバに報知するのに対し
て、いずれのタイヤWi の空気圧が低下しているのかも
報知しる方が、ドライバにとってはよりわかりやすくな
る。そのため、次に、空気圧が低下しているタイヤWi
の特定方法について説明する。
【0037】上記(1) 式または(6) 式において、 D>0であれば、空気圧が低下しているタイヤはW1
たはW4 D<0であれば、空気圧が低下しているタイヤはW2
たはW3 と特定できる。さらに、この場合において、車両が直線
走行している場合には、 F1 >F2 ならば、空気圧が低下しているタイヤはW11 <F2 ならば、空気圧が低下しているタイヤはW23 >F4 ならば、空気圧が低下しているタイヤはW33 <F4 ならば、空気圧が低下しているタイヤはW4 と特定できる。
【0038】以上の結果、空気圧が低下しているタイヤ
i が特定されると、その結果は表示器4へ出力されて
表示される。表示器4における表示態様としては、たと
えば図3に示すように、4つのタイヤW1 〜W4 に対応
する表示ランプが同時に点灯するようにされている。以
上のように本実施例のタイヤ空気圧低下検出装置によれ
ば、車両が一定速度で直線走行しているか否かによって
判定周期を変えて判定値Dを求めている。そのため、常
に長い判定周期に固定して空気圧低下を検出する場合に
比べて、空気圧低下を迅速かつ正確に検出できる。
【0039】なお、上記実施例の他に次に説明するよう
な方法でも、空気圧低下を迅速かつ確実に検出すること
ができる。図6は、この変形例のタイヤ空気圧低下検出
装置の動作を示すフローチャートである。CPU2b
は、回転角速度Fi を算出し(ステップP1)、この算
出した回転角速度Fi に基づいて車両の速度Vを算出す
ると(ステップP2)、次にこの算出された速度Vがし
きい値VTH以上であるか否かを判別する(ステップP
3)。その結果、速度Vがしきい値VTH未満であれば、
ステップP1に戻り、逆に速度Vがしきい値VTH以上で
あれば、続いてカウンタCNTをインクリメントする
(ステップP4)。次いで、回転角速度Fi を積算した
後(ステップP5)、車両が一定速度で直線走行してい
るか否かを判別する(ステップP6)。その結果、一定
速度で直線走行している場合には、算出された回転角速
度Fi に基づいて、判定値Da を求め(ステップP
7)、続いてカウンタCNTのカウント値が予め定めら
れた所定値Nであるか否かを判別する(ステップP
8)。すなわち、N×ΔT(sec) が経過したか否かが判
別される。一方、一定速度で直線走行していない場合に
は、直接ステップP8に移行して、カウント値が所定値
Nであるか否かを判別する。
【0040】ステップP8での判別処理の結果、カウン
ト値が所定値N未満の場合には、上記ステップP1から
の処理を再び繰り返す。一方、カウント値が所定値Nに
なれば、カウンタCNTをクリアし(ステップP9)、
積算値SFi に基づいて、判定値Db を求めた後(ステ
ップP10)、積算値SFi をクリアする(ステップP
11)。
【0041】なお、車両が一定速度で直線走行している
場合におけるタイヤの空気圧が低下しているか否かの判
定は、上記2つの判定周期で求められた判定結果の論理
積を演算することにより行われる。すなわち、上記2つ
の判定値Da ,Db が両方とも、図5のa,bのよう
に、−DTH1 ,DTH2 の間からはみ出していたときには
空気圧が低下していると判定し、いずれか一方の判定値
でも−DTH1 ,DTH2 の間にあるときには空気圧は低下
していないと判定する。
【0042】このようにこの変形例では、車両が一定速
度で直線走行している場合には、サンプリング周期ΔT
(sec) およびN×ΔT(sec) の長短2つの判定周期で判
定値Da ,Db を求め、さらにその判定結果の論理積を
演算することにより空気圧低下を検出するようにしてい
るので、上記実施例に比べて、より確実に空気圧低下を
検出できる。
【0043】なお、タイヤの空気圧が低下しているか否
かは、長短2つの判定周期で求められた各判定結果の論
理積を演算して判定するだけでなく、各判定結果の論理
和を演算して判定するようにしてもよい。本発明の実施
例の説明は以上のとおりであるが、本発明は上述の実施
例に限定されるものではない。たとえば上記実施例で
は、車両が直線走行しているか否かを、旋回半径Rがし
きい値R1 以上であるか否か、および、横Gがしきい値
1以上であるか否かによって判別しているが、たとえ
ば回転角速度Fi に基づき、次のようにして判別するよ
うにしてもよい。すなわち、前左右タイヤW1 ,W2
よび後左右タイヤW3 ,W4 の回転角速度Fi の差また
は比が、両方とも或る規定値を同符号で越えた場合は、
車両はコーナリング中であると判別できる。そして、そ
れ以外の場合は、車両は直線走行中であると判別でき
る。
【0044】また、操舵角センサなどを用いて、車両が
直線走行しているか否かを判別するようにしてもよい。
さらに、上記実施例では、前後加速度Aおよび横Gはタ
イヤWi の回転角速度Fi に基づいて求めているが、た
とえば加速度センサからの出力信号に基づいて求めるよ
うにしてもよい。
【0045】さらにまた、上記実施例では、車両が一定
速度で直線走行しているか否かによって判定周期を変え
ているが、たとえば旋回半径Rがしきい値R1 未満であ
るか否か、横Gがしきい値G1 以上であるか否か、また
は、前後加速度Aがしきい値A1 以上であるか否かをそ
れぞれ個別に判別し、判定周期を段階的に2種類以上に
変えるようにしてもよい。
【0046】その他本発明の要旨を変更しない範囲で種
々の設計変更を施すことは可能である。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両の走
行状態の違いを考慮した異なる判定周期で判定値を求め
ているので、固定された比較的長い判定周期で判定値を
求める場合に比べて、空気圧が低下しているか否かを迅
速かつ確実に検出することができる。そのため、道路交
通上の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のタイヤ空気圧低下検出装置
の動作を示すフローチャートである。
【図2】上記タイヤ空気圧低下検出装置の構成例を示す
ブロック図である。
【図3】上記タイヤ空気圧低下検出装置の電気的構成を
示すブロック図である。
【図4】所定値の設定条件を説明するための図である。
【図5】空気圧低下の判定処理を説明するための図であ
る。
【図6】本発明の変形例のタイヤ空気圧低下検出装置の
動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車輪速センサ 2 制御ユニット 2b CPU

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤの回転角速度を算出し、この算出さ
    れた回転角速度に基づいて、タイヤの空気圧が低下して
    いるか否かを判定するための判定値を予め定められた一
    定の判定周期ごとに求め、この求められた判定値に基づ
    いてタイヤの空気圧が低下しているか否かを判定するタ
    イヤ空気圧低下判定方法であって、 車両の速度、走行路の旋回半径、車両の前後方向加速度
    または車両の横方向加速度などを含む上記判定値の変動
    要因に関係付けられた車両の走行状態を検出し、 この検出された車両の走行状態が上記判定値の変動を増
    加させる方向の走行状態であれば、上記タイヤの回転角
    速度を上記判定周期の複数倍の周期にわたって積算し、
    この積算された回転角速度に基づいて判定値を求め、上
    記検出された車両の走行状態が上記判定値を安定化する
    方向の走行状態であれば、上記判定周期ごとに判定値を
    求め、 上記のようにして求められた判定値に基づいて、タイヤ
    の空気圧が低下しているか否かを判定することを特徴と
    するタイヤ空気圧低下判定方法。
  2. 【請求項2】タイヤの回転角速度を算出する回転角速度
    算出手段と、この回転角速度算出手段により算出された
    回転角速度に基づいてタイヤの空気圧が低下しているか
    否かを判定する判定値を予め定められた一定の判定周期
    ごとに求める判定値演算手段と、この判定値演算手段に
    より求められた判定値に基づいてタイヤの空気圧が低下
    しているか否かを判定する空気圧低下判定手段とを含む
    タイヤ空気圧低下検出装置であって、 車両の速度、走行路の旋回半径、車両の前後方向加速度
    または車両の横方向加速度などを含む上記判定値の変動
    要因に関係付けられた車両の走行状態を検出する走行状
    態検出手段を含み、 上記判定値演算手段は、上記走行状態検出手段により検
    出された車両の走行状態が上記判定値の変動を増加させ
    る方向の走行状態であれば、上記タイヤの回転角速度を
    上記判定周期の複数倍の周期にわたって積算し、この積
    算された回転角速度に基づいて判定値を求め、上記検出
    された車両の走行状態が上記判定値を安定化する方向の
    走行状態であれば、上記判定周期ごとに判定値を求める
    ものであり、 上記空気圧低下判定手段は、上記判定値演算手段により
    求められた判定値に基づいて、タイヤの空気圧が低下し
    ているか否かを判定するものであることを特徴とするタ
    イヤ空気圧低下検出装置。
  3. 【請求項3】上記請求項2記載のタイヤ空気圧低下検出
    装置であって、 上記判定値演算手段は、上記走行状態検出手段により検
    出された車両の走行状態が判定値を安定化する方向の走
    行状態である場合には、上記判定周期ごとに第1判定値
    を求めることに加えて、さらに上記タイヤの回転角速度
    を上記判定周期の複数倍の周期にわたって積算し、この
    積算した回転角速度に基づいて第2判定値を求めるもの
    であり、 上記空気圧低下判定手段は、上記走行状態検出手段によ
    り検出された車両の走行状態が判定値を安定化する方向
    の走行状態である場合に、上記第1判定値および第2判
    定値がともにタイヤの空気圧の低下を示すものであれ
    ば、タイヤの空気圧が低下していると判定するものであ
    ることを特徴とするタイヤ空気圧低下検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012136074A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Honda Motor Co Ltd タイヤ空気圧監視装置

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